NVIDIA Quadro

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Quadro(クアドロ)は、NVIDIA社のグラフィックスアクセラレータ (GPU) の製品群のひとつである。

SGI VPro VR3 (Quadro)
ELSA GLoria II Pro (Quadro)
ELSA GLoria III (Quadro2 Pro)
ELSA GLoria DCC (Quadro DCC)
ELSA GLoria4 980 XGL (Quadro4 980 XGL)

概要[編集]

3DCADによる設計、3DCGのモデリング、医療イメージングなどの業務用グラフィック作業向けに設計されており、OpenGLに最適化されている[1] 。そのため、3Dゲームアプリケーション向けのMicrosoft DirectX (Direct3D) に最適化されたGeForceシリーズと対比される[2]

ハード面では、部品の品質を高め保守期間も長くしているなど、価格よりも信頼性を重視している。上位製品はECC対応メモリを搭載するものもある。発売されている製品は、NVIDIA社が製造した「リファレンスボード」と呼ばれるものに限られている。またQuadroを搭載したグラフィックボードと組み合わせて使うオプションボードも存在する[3]。GeForceシリーズ同様、上位モデルではSLIに対応する。

HDMI出力端子は搭載せず、DisplayPort出力端子を搭載し、DisplayPortを使用した10ビット表示(RGB合計30ビット、約10億色)に対応している[4]。また、NVIDIA Mosaicテクノロジーにより、最大8画面を1つの広大なデスクトップ画面として扱うことが可能で、3840×2160ドット対応ディスプレーを4台接続した場合、7680×4320ドットや15360×2160ドットといった超高解像度デスクトップを実現できる[5]

ワークステーションのメーカーでは、安定性や保守期間を理由に3DのCADやCG作業にはQuadroを推奨している。また、現在のCADのベンダーはソフトウェア専業が多く、動作保証はハードウェアベンダーとのアライアンスに基づく。ハードウェアベンダーの意向を踏襲する形でQuadroでの動作を保証するが、GeForceでは動作を保証しない傾向が強い。

グラフィック作業向けとして設計されたワークステーションは、グラフィックボードにQuadro、プロセッサにXeon、大容量のECC対応メモリ、高出力で安定した80 PLUS認証電源装置などを採用するため、GeForceを搭載した一般向けのPCと比較して高価となる。

主な競合製品として、AMD社のAMD FireProがある[6]

APIのサポート[編集]

G80コアすなわちDirectX 10世代の統合型シェーダーアーキテクチャを採用した製品以降はCUDAのほか、OpenCLDirectComputeといったGPGPU APIにも対応している。また非公式ながら、NVIDIA PhysX System Softwareをインストールすることにより、物理演算ライブラリPhysXのハードウェアアクセラレーションにも対応する。

OpenGLに関しては、Keplerアーキテクチャ以降でOpenGL 4.6に正式対応している[7]。FermiアーキテクチャではOpenGL 4.5までの対応となる。

OpenCLに関しては、Maxwellアーキテクチャ以降のWindows 10の465.89ドライバー以降でOpenCL 3.0に対応している[8]。それ以前のKeplerアーキテクチャまたはWindows 7から8.1までは353.06ドライバー以降でOpenCL 1.2まで[9]、それ以前のG80からFermiアーキテクチャまではOpenCL 1.1までの対応となる。また、Windows Server 2012 R2以降のR470ブランチ以降でOpenCL 3.0に対応している。

Windows 10に搭載されるDirectX 12に関しては、Keplerアーキテクチャ以降においてAPIレベルでサポートされる。機能レベル (Feature Level) に関しては、Maxwell第2世代以降でFeature Level 12_0および12_1をフルサポートし、DirectX 11.1、11.2、11.3もフルサポートすることになるが、それ以前のFermiアーキテクチャからMaxwell第1世代でフルサポートが保証されるのはFeature Level 11_0すなわちDirectX 11.0までの機能となる[10]。詳しくはen:Direct3Dおよびen:Feature levels in Direct3Dを参照のこと。

Vulkanに関しては、Maxwellアーキテクチャ以降でVulkan 1.3に[11]、KeplerアーキテクチャはVulkan 1.2に対応している。

アーキテクチャ 販売開始 コア名
(プロセスルール)
型式 DirectX
(Feature Level)
Shader
Model
Vulkan OpenGL OpenCL CUDA[12] [13] 接続
Tesla第1 2007年 G80(90 nm) FX 4600,5600 11 API
(FL:10_0)
4.0 × 3.3 1.1 1.0 PCIe 1.0×16
G84(80 nm) FX 370,570,1700 1.1
2008年 G9x(65 nm) FX 3700,4700 X2
FX 370LP,380,580,1800
PCIe 2.0×16
Tesla第2 GT200b(55 nm) FX 3800,4800,5800 1.3
2009年 GT21x(40 nm) FX 380LP
400
11 API
(FL:10_1)
4.1 1.2
Fermi 2010年 GF10x(40 nm) 600,x000 11 API
(FL:11_0)
5.0 4.5 2.0(4000,5000,6000)
2.1(600,2000)
2012年 GF110(40 nm) 7000 2.0
Kepler 2012年 GK10x(28 nm) 410,Kx00,Kx000
K420,K4200
12 API
(FL:11_0)
5.1 1.2 4.6 1.2 3.0
2013年 GK110(28 nm) K5200,K6000 3.5 PCIe 3.0×16
Maxwell第1 2014年 GM107(28 nm) K620,K1200,K2200 1.3 3.0 5.0 PCIe 2.0×16
Maxwell第2 2015年 GM20x(28 nm) M 12 API
(FL:12_1)
6.0 5.2 PCIe 3.0×16
Pascal 2016年 GP10x(16 nm)
GP107(14 nm)
P, GP 6.1
Volta 2018年 GV100(12 nm) GV 7.0
Turing 2019年 TU117(12 nm) NVIDIA T 7.5
2018年 TU10x(12 nm) Quadro RTX 12 API
(FL:12_2)
6.5
Ampere 2020年 GA10x(8 nm) NVIDIA RTX A 8.6 PCIe 4.0×16

ドライバーのサポート[編集]

(1) Teslaアーキテクチャ(FXシリーズのG8xベース以降とQuadro 400)に対しては、2016年12月14日付の342.01ドライバーを最後にサポートが終了している。
(2) Fermiアーキテクチャに対しては、2018年1月18日付の377.83ドライバーを最後にサポートが終了していて、DirectX 12、OpenGL 4.6はサポートされない。
(3) KeplerアーキテクチャのノートPC向け製品に対しては、下表を参照。
(4) KeplerアーキテクチャのデスクトップPC向け製品に対しては、R470ブランチを最後に2023年1月までのサポートとなる[14]
(5) 32bit版のWindows(Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、Windows 10)に対しては、2019年2月22日付の392.37ドライバーを最後にサポートが終了していて、後発のVoltaアーキテクチャ以降に対しては、ドライバーは提供されない。
(6) 64bit版のWindows 7、Windows 8、Windows 8.1、及びWindows Server 2008 R2、Windows Server 2012に対しては、2019年12月10日付の441.66ドライバーを最後にサポートが終了していて、後発のNVIDIA Tシリーズ以降とNVIDIA RTX Aシリーズ以降に対しては、ドライバーは提供されない。
(7) Windows Server 2012 R2、Windows Server 2016に対しては、R470ブランチが最後となっている。

アーキテクチャ Windows 7/8/8.1/10
(32bit版)
Windows 7(64bit版)
Windows 8(64bit版)
Windows 8.1(64bit版)
Server 2008 R2
Server 2012
Server 2012 R2
Server 2016
Windows 10(64bit版) Windows 11
Server 2019
Server 2022
Tesla (1) [342.01] (2016.12.14) [DirectX 11、OpenGL 4.4] ※Server 2016は提供なし 提供なし
Fermi (2) [377.83] (2018.1.18) [DirectX 11、OpenGL 4.5]
Kepler
(ノートPC向け)
(5) [392.37] (2019.2.22) (3) [426.32] (2019.11.19) 提供なし (3) [476.78] (2020.6.24)
[392.68] (2021.10.26)
Kepler (6) [441.66] (2019.12.10) (4) [R470ブランチ] (2023.1までサポート)
Maxwell (7) [R470ブランチ]
Pascal
Volta (5) 提供なし
Turing(RTX)
Turing(T) (6) 提供なし
Ampere

OpenGLへの最適化[編集]

ドライバーソフトウェアも(OpenGL APIが利用されることの多い)Adobe PhotoshopAutodesk 3ds Max及びMayaSolidWorksといったプロフェッショナル向け・業務用途の画像処理ソフトウェア、統合型3DCGソフトウェアやCADソフトウェアに最適化されたものが提供されており[15]、高負荷時のハンドリング性を向上するなど、運用時の安定性を確保できるようになっている[16]。 プロフェッショナル向けの画像処理ソフトウェアやCADソフトウェア、3DCGソフトウェアにおける各種認証を取得している[17] [18]

Quadro Plex[編集]

通常のグラフィックスボード製品とは異なり、独立した筐体に電源および2枚のグラフィックスボードや冷却ファンを内蔵する製品で、PCI Expressに対応したインターフェースボードをホスト側に導入することで利用する。

ラックマウントで利用することもできる。

  • Quadro Plex 1000 Model I
    Quadro FX 5500 2基により構成される。Shader Model 3.0をサポート。
    トータルフレームバッファは2 GB (1 GB/GPU) 消費電力は最高480 W
  • Quadro Plex 1000 Model II
    Quadro FX 4500 4基により構成される。Shader Model 3.0をサポート。
    トータルフレームバッファは2 GB (512 MB/GPU) 消費電力は最高480 W
  • Quadro Plex 1000 Model III
    Quadro FX 5500 2基により構成される。Shader Model 3.0、HD SDIをサポート。
    トータルフレームバッファは2 GB (1 GB/GPU) 消費電力は最高480 W
  • Quadro Plex 1000 Model IV
    Quadro FX 5600 2基により構成される。Shader Model 4.0をサポート。
    トータルフレームバッファは3 GB (1.5 GB/GPU) 消費電力は最高480 W
  • Quadro Plex 2100 D4
    Quadro FX 4700 4基により構成される。Shader Model 4.0をサポート。
    トータルフレームバッファは4 GB (1 GB/GPU) 消費電力は最高510 W
  • Quadro Plex 2100 S4
    Quadro FX 5600 4基により構成される。Shader Model 4.0をサポート。
    トータルフレームバッファは6 GB (1.5 GB/GPU) 消費電力は最高640 W
  • Quadro Plex 2200 D2
    Quadro FX 5800 2基により構成される。Shader Model 4.0をサポート。
    トータルフレームバッファは8 GB (4 GB/GPU) 消費電力は最高480 W
  • Quadro Plex 2200 S4
    Quadro FX 5800 4基により構成される。Shader Model 4.0をサポート。
    トータルフレームバッファは16 GB (4 GB/GPU) 消費電力は最高600 W
  • Quadro Plex 7000
    Quadro 7000 2基により構成される。Shader Model 5.0をサポート。
    トータルフレームバッファは12 GB (6 GB/GPU) 消費電力は最高611 W

Quadro FXシリーズ[編集]

型式[編集]

型式はGeForceシリーズとは異なり、OpenGLのパフォーマンスが高いほど大きな数値となっている。

  • クラス
  • 性能指標(上1桁目)
    • 上位 5,4
    • 中位 3
    • 下位 1
  • 同レンジ世代指標(上2桁目)
    • この数字はあくまでも「同レンジ内での世代指標」であり「ここの数字が同じだから同世代」といった見方はできない。
  • X2は2コア(2基、2チップ)を指す

型式末尾"G"はGenLock対応、"SDI"はSDI出力対応を示す。

例として、「Quadro FX 4700 X2」は「ハイクラス」の「上位」レンジの「2コア」グラフィックボードとなる。 また、「Quadro FX 4600」は「Quadro FX 4700 X2」の1世代前と見ることができる。しかし、この数値は近い世代間なら比較できるが、かけ離れた世代間では数値上の逆転が起こることもある。

NV3xベース[編集]

  • OpenGL 2.0, DirectX 9.0a, Shader Model 2.0a.

NV30 (GeForce FX 5800) ベース[編集]

  • Quadro FX 1000
    • コア300 MHz、メモリ128 MB/128bit/600 MHz DDR2。
    • 2系統のDVI-I (シングルリンク)。
    • 消費電力は42 W。
NVIDIA Quadro FX 2000
  • Quadro FX 2000
    • コア400 MHz、メモリ128 MB/128bit/800 MHz DDR2。
    • 2系統のDVI-I (1系統のみデュアルリンク)。
    • 消費電力は59 W。2スロット仕様。

NV34 (GeForce FX 5200 Ultra) ベース[編集]

  • Quadro FX 500
    • コアクロック270 MHz、メモリ128 MB/128 bit/480 MHz DDR。
    • DVI-I (シングルリンク) x1,VGA x1。
    • 消費電力は11.76 W。
  • Quadro FX 600 PCI
    • コア270 MHz、メモリ128 MB/128 bit/480 MHz DDR。
    • 2系統のDVI-I (シングルリンク)。

NV35 (GeForce FX 5900) ベース[編集]

  • Quadro FX 700
    • コア275 MHz、メモリ128 MB/256 bit/550 MHz DDR。
    • DVI-I (シングルリンク) x1,VGA x1。
NVIDIA Quadro FX 3000
  • Quadro FX 3000
    • コア400 MHz、メモリ256 MB/256 bit/850 MHz DDR。
    • 2系統のDVI-I (1系統のみデュアルリンク)。
    • 消費電力は66.7 W。2スロット仕様。
NVIDIA Quadro FX 3000G
NVIDIA Quadro FX 3000G
  • Quadro FX 3000G
    • Frame lockサポート
      複数画像の同期が必要な用途 (放送スタジオ編集、Autodesk Smoke,プロジェクションマッピング等)
    • Genlockサポート
      (House-Syncシグナルコネクタ)VR,3Dステレオ動画ではGenLockで同期しないとずれる[19]
    • OpenGLクワッドバッファステレオ(3pin syncコネクタ)

NV35 (GeForce PCX 5900) ベース[編集]

NVIDIA Quadro FX 1300
  • Quadro FX 1300
    • コア350 MHz、メモリ128 MB/128 bit/500 MHz DDR。
    • 2系統のDVI-I (シングルリンク)。
    • 消費電力は55 W。

NV36 (GeForce FX 5700) ベース[編集]

  • Quadro FX 1100
    • コア425 MHz、メモリ128 MB/128bit/650 MHz DDR2。
    • 2系統のDVI-I (シングルリンク)。
    • 消費電力は47.1 W。

NV37 (GeForce PCX 5300) ベース[編集]

  • Quadro FX 330
    • コア250 MHz、メモリ64 MB/64 bit/400 MHz DDR。
    • 1系統のDMS-59(2系統のシングルリンクDVI+2系統のアナログ)。

NV4xベース[編集]

  • OpenGL 2.1, DirectX 9.0c, ShaderModel 3.0.

NV45 (GeForce 6800 AGP) ベース[編集]

  • Quadro FX 3400
    • コア350 MHz、メモリ256 MB/256 bit/900 MHz GDDR3。
    • 2系統のDVI-I (1系統のみデュアルリンク)。
    • 消費電力は101 W。
  • Quadro FX 4400
    • コア415 MHz、メモリ512 MB/256 bit/1050 MHz GDDR3。
    • 2系統のデュアルリンクDVI-I。
    • 消費電力は83 W。2スロット仕様。
  • Quadro FX 4400G
    • NVIDIA G-Sync対応。3スロット仕様。

NV40 (GeForce 6800) ベース[編集]

NVIDIA Quadro FX 4000
  • Quadro FX 4000
    • コア375 MHz、メモリ256 MB/256 bit/1000 MHz GDDR3。
    • 2系統のDVI-I (1系統のみデュアルリンク)。
    • 消費電力は142 W。
  • Quadro FX 4000G
  • Quadro FX 4000SDI

NV41 (GeForce 6800) ベース[編集]

  • Quadro FX 1400
    • コア350 MHz、メモリ128 MB/128 bit/600 MHz DDR。
    • 2系統のDVI-I (シングルリンク)。
    • 消費電力は55 W。
  • Quadro FX 3450
    • コア425 MHz、メモリ256 MB/256 bit/1000 MHz GDDR3。
    • 2系統のDVI-I (1系統のみデュアルリンク)。
    • 消費電力は83 W。

NV43 (GeForce 6600) ベース[編集]

  • Quadro FX 540
    • コア300 MHz、メモリ128 MB/128 bit/500 MHz DDR。
    • DVI-I (シングルリンク) x1,VGA x1,HDTV x1。
    • 消費電力は25 W。
  • Quadro FX 550
    • コア360 MHz、メモリ128 MB/128 bit/800 MHz GDDR3。
    • 2系統のDVI-I (シングルリンク)。
    • 消費電力は30 W。

G7xベース[編集]

  • OpenGL 2.1, DirectX 9.0c, ShaderModel 3.0.

G70 (GeForce 7800GTX) ベース[編集]

  • Quadro FX 4500
    • コア470 MHz、メモリ512 MB/256 bit/1050 MHz GDDR3。
    • 2系統のデュアルリンクDVI-I。
    • 消費電力は109 W。2スロット仕様。
  • Quadro FX 4500G
    • NVIDIA G-Sync対応。3スロット仕様。
Quadro FX 4500 X2
  • Quadro FX 4500 X2
    • G71コア×2(SLI構成) 500 MHz、メモリ512 MB×2/256 bit×2/1210 MHz GDDR3。
    • 4系統のデュアルリンクDVI-I。
    • 消費電力は145.9 W、2スロット仕様。
  • Quadro FX 4500 SDI
    • SDIオプションボード付き。3スロット仕様。

G71 (GeForce 7900系) ベース[編集]

  • Quadro FX 1500
    • コア325 MHz、メモリ256 MB/256 bit/1250 MHz GDDR3。
    • 2系統のDVI-I (1系統のみデュアルリンク)。
    • 消費電力は65 W。
  • Quadro FX 3500
    • コア450 MHz、メモリ256 MB/256 bit/1320 MHz GDDR3。
    • 2系統のデュアルリンクDVI-I。
    • 消費電力は80 W。
  • Quadro FX 5500
    • コア650 MHz、メモリ1 GB/256 bit/1000 MHz GDDR2。
    • 2系統のデュアルリンクDVI-I。
    • 消費電力は109 W。2スロット仕様。
  • Quadro FX 5500G
    • NVIDIA G-Sync対応。3スロット仕様。
  • Quadro FX 5500SDI
    • SDIオプションボード付き。3スロット仕様。

G72 (GeForce 7200系) ベース[編集]

  • Quadro FX 350
    • コア550 MHz、メモリ128 MB/64 bit/810 MHz GDDR2。
    • DVI-I (シングルリンク)+VGA。
    • 消費電力は30 W。

G73 (GeForce 7600) ベース[編集]

  • Quadro FX 560
    • コア350 MHz、メモリ128 MB/128 bit/1200 MHz GDDR3。
    • 2系統のDVI-I (1系統のみデュアルリンク)。
    • 消費電力は30 W。

Tesla第1アーキテクチャ[編集]

NVIDIA Quadro FX 5600
コア名 コアクロック
(shaderクロック)
コア数 メモリ FLOPS SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
DL

DVI-I

SL

DVI-I

DP
Quadro FX 370 G84 360 MHz(720 MHz) 2 16 8 4 16 KB DDR2 0.8 Gbps 64 bit 6.4 GB/s 0.25 GB 0.2304 × 35 W 1 1 -
Quadro FX 570 460 MHz(920 MHz) 8 32 KB 128 bit 12.8 GB/s 0.2944 × 38 W 1 1 -
Quadro FX 1700 4 32 16 0.5 GB 0.5888 × 42 W 2 - -
Quadro FX 4600 G80 500 MHz(1200 MHz) 12 96 24 24 96 KB GDDR3 1.4 Gbps 384 bit 67.2 GB/s 0.75 GB 0.2304 134 W 2 - - 2スロット仕様
Quadro FX 5600 600 MHz(1350 MHz) 16 128 32 1.6 Gbps 76.8 GB/s 1.5 GB 0.3456 171 W 2 - - 2スロット仕様
Quadro FX 370 LP G98 540 MHz(1080 MHz) 1 8 4 4 16 KB DDR2 1.0 Gbps 64 bit 8.0 GB/s 0.25 GB 0.1728 × 25 W - (2) - (DMS-59)
Quadro FX 380 G96 450 MHz(1125 MHz) 2 16 8 8 32 KB GDDR3 1.4 Gbps 128 bit 22.4 GB/s 03520 × 34 W 2 - -
Quadro FX 580 4 32 16 1.6 Gbps 25.6 GB/s 0.5 GB 0.7200 × 40 W 1 - 2
Quadro FX 1800 G94 550 MHz(1375 MHz) 8 64 32 12 48 KB 192 bit 38.4 GB/s 0.75 GB 0.1760 × 59 W 1 - 2
Quadro FX 3700 G92 500 MHz(1250 MHz) 14 112 56 16 64 KB 256 bit 51.2 GB/s 0.5 GB 0.2800 78 W 2 - -
Quadro FX 4700 X2 G92×2 600 MHz(1500 MHz) 16×2 128×2 64×2 16×2 64 KBx2 256 bit×2 51.2 GB/s×2 1GB×2 0.3840×2 236 W 4 - - 2スロット仕様

Tesla第2アーキテクチャ[編集]

コア名 コアクロック
(shaderクロック)
コア数 メモリ FLOPS(8:1) SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DL

DVI-I

DP
Quadro FX 380 LP GT218 550 MHz(1375 MHz) 2 16 8 4 32 KB GDDR3 1.6 Gbps 64 bit 12.8 GB/s 0.5 GB 0.0440 - × 28 W 1 1
Quadro FX 3800 GT200b 600 MHz(1200 MHz) 24 192 64 16 128 KB 256 bit 51.2 GB/s 1 GB 0.4623 57.79 108 W
Quadro FX 4800 24 192 KB 384 bit 76.8 GB/s 1.5 GB 150 W 2スロット仕様
Quadro FX 5800 648 MHz(1296 MHz) 30 240 80 32 256 KB 512 bit 102.4 GB/s 4 GB 0.6221 77.76 187 W 2 1 2スロット仕様

Quadroシリーズ/NVIDIA Tシリーズ[編集]

型式[編集]

世代+モデルの組み合わせで表現される。

  • 世代 英字0~1桁
    • 無印→K→M→P→T
  • モデル 数値3~4桁
    同一世代内でのOpenGLのパフォーマンスが高いほど大きな数値となっている。
    • 400番台:ローfプロファイル、メモリバス 64 bit
    • 600番台~1000番台:ローfプロファイル、メモリバス 128 bit
    • 2000番台:フルサイズ、1スロット
    • 4000番台:フルサイズ、1スロット、補助電源あり
    • 5000番台~:フルサイズ、2スロット、補助電源あり
    • 2桁目が'0':世代内 第1弾
    • 2桁目が'2':世代内 第2弾

Tesla第2アーキテクチャ[編集]

コア名 コアクロック
(shaderクロック)
コア数 メモリ FLOPS SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DL
DVI-I
DP
Quadro 400 [20] GT216 450 MHz(1125 MHz) 6 48 16 8 32 KB DDR3 1.54 Gbps 64 bit 12.32 GB/s 0.5 GB 0.1080 - × 32 W 1 1 GeForce GT 220ベース

Fermiアーキテクチャ[編集]

OpenGL 4.5、DirectX 11に対応。上位のGF100コア,GF110コア採用の製品では、倍精度浮動小数点の演算性能が大幅に向上している。
UEFIには非対応。保証外となるが、BIOSアップデートでUEFIに対応する。

製品名 コア名 コアクロック
(shader 2倍速)
コア数 メモリ FLOPS SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DL
DVI-I
DP
Quadro 600 [21] GF108 640 MHz 2 96 16 8 256 KB DDR3 1.6 Gbps 128 bit 25.6 GB/s 1 GB 0.2458 20.48(12:1) × 40 W 1 1 GeForce GT 430ベース
Quadro 2000 [22] GF106 625 MHz 4 192 32 16 GDDR5 2.6 Gbps 41.6 GB/s 0.4800 40.00(12:1) × 62 W 1 2 GeForce GTS 450ベース
Quadro 4000 [23] GF100 475 MHz 8 256 32 32 512 KB 2.8 Gbps 256 bit 89.86 GB/s 2 GB 0.4864 243.2(2:1) 142 W 1 2
Quadro 5000' [24] 510 MHz 11 352 44 40 640 KB GDDR5
[ECC]
3 Gbps 320 bit 120.0 GB/s 2.5 GB 0.7223 361.2(2:1) 152 W 1 2 GeForce GTX 465(cuda)/470(mem)ベース
Quadro 6000 [25] 575 MHz 14 448 56 48 768 KB 384 bit 143.4 GB/s 6 GB 1.028 513.9(2:1) 225W 1 2 GeForce GTX 470(cuda)/480(mem)ベース
Quadro 7000 GF110 650 MHz 16 512 64 3.4 Gbps 163.4 GB/s 1.332 666.1(2:1) 204W 1 2 GeForce GTX 580ベース

Keplerアーキテクチャ[編集]

NVIDIAはKeplerアーキテクチャをCUDAの転換点と位置付けており、電力あたりの性能(ワットパフォーマンス)に重きを置いた設計をおこなっている。
KeplerアーキテクチャではTesla - Fermi世代で採用されたシェーダクロック倍速機能を廃止。FermiアーキテクチャではGF100コアとGF110コアで32基、その他のコアで48基のCUDAコアでSM(Streaming Multiprocessor)構成していたのに対し、Keplerアーキテクチャでは192基のCUDAコアでSMX(Streaming Multiprocessor eXtreme)を構成し、SMを構成するCUDA Coreの数を大幅に増やした[26]
またFermiプロッセッサに比べパイプラインの段数が大幅に減少しており、プロッセッサ内でハードウェア処理されていたスケジューリングの大半がソフトウェア処理に回った。パイプラインが浅くなったことによりラッチ回路が減少し消費電力を大幅に押し下げる結果となった[27]
DisplayPort 1.2出力端子を搭載し、4Kモニタの60Hz表示に対応する。アナログ映像信号出力はDVI-Iの1系統のみとなった。
このシリーズよりUEFIに正式対応した。

製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (24:1) SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DL
DVI-I/D
DP 1.2
Quadro 410 [28] GK107 706 MHz 1 192 16 8 128 KB DDR3 1.782 Gbps 64 bit 14.26 GB/s 0.5 GB 0.2711 11.30 × 38 W 1/- 1
NVS 510 [29] 797 MHz 16 256 KB 128 bit 28.5 GB/s 2 GB 0.3060 12.75 × 35 W -/- 4(Mini)
Quadro K600 [30] 876 MHz 1 GB 0.3364 14.02 × 41 W 1/- 1
Quadro K420 [31] 1 GB / 2 GB リネーム品
Quadro K2000 [32] 954 MHz 2 384 32 GDDR5 4 Gbps 64 GB/s 2 GB 0.7327 30.53 × 51 W 1/- GeForce GTX 650ベース
Quadro K2000D [33] 1/1 1(Mini) 出力端子違い品
Quadro K4000 [34] GK106 810 MHz 4 768 64 24 384 KB 5.6 Gbps 192 bit 134.8 GB/s 3 GB 1,244 51.84 × 80 W 1/- GeForce GTX 650 Ti BOOSTベース
Quadro K4200 [35] GK104 771 MHz [784 MHz] 7 1344 112 32 0.5 MB 5.4 Gbps 256 bit 172.8 GB/s 4 GB 2.107 87.81 108 W 1/- GeForce GTX 670ベース
Quadro K5000 [36] [37] 706 MHz 8 1536 128 GDDR5
[ECC]
2.169 90.37 122 W 1/1 GeForce GTX 680ベース
Quadro K5200 [38] GK110 667 MHz [771 MHz] 12 2304 192 48 1.5 MB 6 Gbps 192.3 GB/s 8 GB 3.553 148.0 150 W 1/1 GeForce GTX 780ベース
Quadro K6000 [39] [40] 797 MHz [902 MHz] 15 2880 240 384 bit 288.4 GB/s 12 GB 5.196 1732(3:1) 225 W 1/1 GeForce GTX TITAN Blackベース

Maxwell第1アーキテクチャ[編集]

Keplerアーキテクチャでは192基のCUDAコアでSMXを構成していたのに対し、Maxwellアーキテクチャでは128基のCUDAコアでSMM (Maxwell Streaming Multiprocessor) を構成。128基のCUDAコアを4つのプロセシングブロックに分割し、32個のCUDAコア毎にシンプルな制御ロジックを配置、L2キャッシュを大幅に増加させたことで、コア当たりのパフォーマンスが35%向上、電力効率は2倍になったという [41]

製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1) SLI 消費電力 [42] 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DL
DVI-I
DP 1.2
Quadro K620 [43] GM107 1058 MHz [1124 MHz] 3 384 24 16 2 MB DDR3 1.8 Gbps 128 bit 28.8 GB/s 2 GB 0.8632 26.98 × 41 W 1 1 GeForce GTX 745(OEM)ベース [注釈 1]
Quadro K1200 [45] 4 512 32 GDDR5 5 Gbps 80 GB/s 4 GB 1.151 35.97 × 46 W - 4(Mini) GeForce GTX 750ベース
Quadro K2200 [46] 1046 MHz [1124 MHz] 5 640 40 1.439 44.96 × 60 W 1 2 GeForce GTX 750 Tiベース
NVS 810 [47] GM107×2 902 MHz [1033 MHz] 4×2 512×2 32×2 16×2 1 MB×2 DDR3 1.8 Gbps 64 bit×2 14.4 GB/s×2 2 GB×2 1.058×2 33.06×2 × 68 W - 8(Mini) PCIe 3.0×16


Maxwell第2アーキテクチャ[編集]

製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1) SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DL
DVI-I
DP 1.2
Quadro M2000 [48] GM206 796 MHz [1163 MHz] 6 768 48 32 1 MB GDDR5 6.6 Gbps 128 bit 106 GB/s 4 GB 1.786 55.82 × 75 W - 4 GeForce GTX 950ベース
Quadro M4000 [49] GM204 773 MHz 13 1664 104 64 2 MB 6 Gbps 256 bit 192 GB/s 8 GB 2.573 80.39 120 W - 4
Quadro M5000 [50] 861 MHz [1038 MHz] 16 2048 128 GDDR5
[ECC]
6.6 Gbps 211 GB/s 4.252 132.9 150 W 1 4 GeForce GTX 980ベース
Quadro M6000 [51] GM200 988 MHz [1114 MHz] 24 3072 192 96 3 MB 384 bit 317 GB/s 12 GB/24 GB 6.844 213.9 250 W 1 4 GeForce GTX TITAN Xベース

Pascalアーキテクチャ[編集]

Pascalアーキテクチャでは、16 nmプロセスや14 nmプロセスの採用によって、消費電力の増加を抑えながらコアクロックが大幅に引き上げられた。また、上位モデルでは、新たなメモリ規格のGDDR5Xメモリの採用により、メモリ帯域が向上している[52]
DisplayPort 1.4の最新のインターフェイスに対応。アナログ映像信号出力は廃止された。
2018年6月4日、PascalおよびMaxwell世代のGPUとDisplayPort 1.3または1.4対応のモニタを接続した時に不具合が発生することがあり、ファームウェアのアップデートが必要となる場合があると発表された[53]

製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1) SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DL
DVI-D
DP 1.4
Quadro P400 [54] GP107 1228 MHz [1252 MHz] 2 256 16 16 0.5 MB GDDR5 4 Gbps 64 bit 32 GB/s 2 GB 0.641 20.03 × 30 W - 3(Mini)
Quadro P600 [55] 1329 MHz [1557 MHz] 3 384 24 1 MB 128 bit 64 GB/s 1.196 37.37 × 40 W - 4(Mini)
Quadro P620 [56] 1266 MHz [1354 MHz] 4 512 32 5 Gbps 80 GB/s 1.386 43.33 × - 4(Mini)
Quadro P1000 [57] 1266 MHz [1480 MHz] 5 640 40 4 GB 1.894 59.20 × 47 W - 4(Mini) GeForce GTX 1050(2 GB)ベース
Quadro P2000 [58] GP106 1076 MHz [1480 MHz] 8 1024 64 40 1.25 MB 7 Gbps 160 bit 140 GB/s 5 GB 3.031 94.72 × 75 W - 4
Quadro P2200 [59] 1000 MHz [1493 MHz] 10 1280 80 GDDR5X 10 Gbps 200 GB/s 3.822 119.4 × 4
Quadro P4000 [60] GP104 1076 MHz [1480 MHz] 14 1792 112 64 2 MB GDDR5 7.6 Gbps 256 bit 243 GB/s 8 GB 5.304 165.8 105 W - 4
Quadro P5000 [61] 1607 MHz [1733 MHz] 20 2560 140 GDDR5X 9 Gbps 288 GB/s 16 GB 8.873 377.3 180 W 1 4 GeForce GTX 1080ベース
Quadro P6000 [62] GP102 1506 MHz [1645 MHz] 30 3840 240 96 3 MB 384 bit 432 GB/s 24 GB 12.63 394.8 250 W 1 4 NVIDIA TITAN Xpベース
Quadro GP100 [63] GP100 1304 MHz [1442 MHz] 56 3584 224 4 MB HBM2 1430 Mbps 4096 bit 717 GB/s 16 GB 10.34 5168(2:1) NVLink
160 GB/s
235 W 1 4

Voltaアーキテクチャ[編集]

製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS(2:1:16) NVLink 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
Tensor

(TFLOPS)

帯域

(双方向)

対応 DP 1.4
Quadro GV100 [64] GV100 1132 MHz [1627 MHz] 80 5120 320 128 6 MB HBM2
[ECC]
1696 Mbps 4096 bit 870 GB/s 32 GB 14.8 7400 118.5 200 GB/s 2-way 250 W 4

Turingアーキテクチャ[編集]

製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1) SLI 消費電力 出力端子 特記事項
SM CUDA TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
DP 1.4
NVIDIA T400 [65] TU117 420 MHz [1425 MHz] 6 384 24 16 1 MB GDDR6 10 Gbps 64 bit 80 GB/s 2 GB/4 GB 1.094 34.20 × 30 W 3(Mini)
NVIDIA T600 [66] 735 MHz [1335 MHz] 10 640 40 32 128 bit 160 GB/s 4 GB 1.709 53.40 × 40 W 4(Mini)
NVIDIA T1000 [67] 1065 MHz [1395 MHz] 14 896 56 4 GB/8 GB 2.500 78.12 × 50 W 4(Mini) GeForce GTX 1650(GDDR6)ベース

Quadro RTX/NVIDIA RTXシリーズ[編集]

RTXシリーズは、SM内部にTensorコアとRay Tracingコア (RTコア) と呼ばれる新しい演算器が追加されており、ディープラーニングの高速化およびリアルタイムレイトレーシングのハードウェアアクセラレーションを実現している[68]。また、新たなメモリ規格のGDDR6メモリの採用により、メモリ帯域が向上している。NVLinkの接続には2つの同じGPUが必要。

Turingアーキテクチャ[編集]

デスクトップワークステーション向け
製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1:256) NVLink 消費電力
SM CUDA Tensor RT TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
Tensor
(TFLOPS)
帯域
(双方向)
対応
Quadro RTX 4000 [69] TU104 1005 MHz [1545 MHz] 36 2304 288 36 144 64 4 MB GDDR6 13 Gbps 256 bit 416 GB/s 8 GB 7.12 222.5 57.0 × × 160 W
Quadro RTX 5000 [70] 1620 MHz [1815 MHz] 48 3072 384 48 192 GDDR6
[ECC]
14 Gbps 448 GB/s 16 GB 11.15 348.5 89.2 50 GB/s 2-way 265 W
Quadro RTX 6000 [71] TU102 1440 MHz [1770 MHz] 72 4608 576 72 288 96 6 MB 384 bit 672 GB/s 24 GB 16.31 509.8 130.5 100 GB/s 295 W
Quadro RTX 8000 [72] 1395 MHz [1770 MHz] 48 GB
 モバイルワークステーション向け[73]
製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1:256) 消費電力
SM CUDA Tensor RT TMU ROP Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
Tensor
(TFLOPS)
Quadro RTX 3000 TU106 945 MHz [1380 MHz] 30 1920 240 30 120 64 GDDR6 14 Gbps 192 bit 336 GB/s 6 GB 5.4 42.9 60 – 80 W
Quadro RTX 4000 TU104 1110 MHz [1560 MHz] 40 2560 320 40 160 256 bit 448 GB/s 8 GB 8.0 63.9 80 – 110 W
Quadro RTX 5000 1365 MHz [1770 MHz] 48 3072 384 48 192 16 GB 9.4 75.2
Quadro RTX 6000 TU102 1275 MHz [1455 MHz] 72 4608 576 72 288 96 384 bit 672 GB/s 24 GB 14.9 119.4 250 W

Ampereアーキテクチャ[編集]

デスクトップワークステーション向け
製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1:256) NVLink 消費電力
SM CUDA Tensor RT TMU ROP L2 Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
Tensor
(TFLOPS)
帯域
(双方向)
対応
NVIDIA RTX A2000 [74] GA106 562 MHz [1200 MHz] 26 3328 104 26 104 48 3 MB GDDR6
[ECC]
12 Gbps 192 bit 288 GB/s 6 GB/12 GB 7.987 63.9 × × 70 W
NVIDIA RTX A4000 [75] GA104 735 MHz [1560 MHz] 48 6144 192 48 192 96 4 MB 14 Gbps 256 bit 448 GB/s 16 GB 19.17 599.0 153.4 140 W
NVIDIA RTX A4500 [76] GA102 1050 MHz [1650 MHz] 56 7168 224 56 224 6 MB 16 Gbps 320 bit 640 GB/s 20 GB 23.65 739.2 189.2 112.5 GB/s 2-way 200 W
NVIDIA RTX A5000 [77] 1170 MHz [1695 MHz] 64 8192 256 64 256 384 bit 768 GB/s 24 GB 27.77 867.8 222.2 230 W
NVIDIA RTX A5500 [78] 80 10240 620 96 320 34.71 1085 272.8
NVIDIA RTX A6000 [79] 1410 MHz [1800 MHz] 84 10752 336 84 336 112 48 GB 38.71 1210 309.7 300 W
 モバイルワークステーション向け[80]
製品名 コア名 コアクロック
base [boost]
コア数 メモリ FLOPS (32:1:256) 消費電力
SM CUDA Tensor RT TMU ROP Type 速度 バス幅 帯域 容量 単精度
(TFLOPS)
倍精度
(GFLOPS)
Tensor
(TFLOPS)
NVIDIA RTX A2000 GA106 893 MHz [1358 MHz] 20 2560 80 20 80 48 GDDR6 12 Gbps 128 bit 192 GB/s 4 GB 9.3 74.7 35 – 95 W
NVIDIA RTX A3000 GA104 1260 MHz [1560 MHz] 32 4096 128 32 128 64 11 Gbps 192 bit 264 GB/s 6 GB 12.8 102.2 60 – 130 W
NVIDIA RTX A4000 1140 MHz [1680 MHz] 40 5120 160 40 160 80 12 Gbps 256 bit 384 GB/s 8 GB 17.8 142.5 80 – 140 W
NVIDIA RTX A5000 900 MHz [1575 MHz] 48 6144 192 48 192 96 14 Gbps 448 GB/s 16 GB 21.7 174.0 80 – 165 W

Ada Lovelaceアーキテクチャ[編集]

製品名 コア名 コアクロックbase[boost] コア数 メモリ FLOPS (64:1:1024) NVLink 消費電力
SM CUDA Tensor RT TMU ROP L2 Type 速度 帯域 容量 単精度(TFLOPS) 倍精度
(GFLOPS)
Tensor
(TFLOPS)
対応
NVIDIA RTX 4000 SFF

Ada 世代 [81]

AD104 1290 MHz

[1565 MHz]

48 6144 192 48 192 80 48 MB GDDR6

[ECC]

16 Gbps 160

bit

320 GB/s 20 GB 19.2 300 306.8 × 70 W
NVIDIA RTX 6000

Ada 世代 [82]

AD102 915 MHz

[2505 MHz]

142 18176 568 142 568 192 96 MB GDDR6

[ECC]

20 Gbps 384

bit

960 GB/s 48 GB 91.06 1423 1457 × 300 W

注釈[編集]

  1. ^ GeForce GTX 650ベース≒GT 740(GDDR5)相当のK2000より性能が高くなっており、Kシリーズ内での型式の数値上の逆転が起きている[44]

出典[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]