スゴ腕どうぶつドクター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
スゴ腕どうぶつドクター
ジャンル リアリティ番組
原案 ジョン・シュローダー英語版
企画 チャールズ・ポール
出演者
  • ヤン・ポール
ナレーター アリ・ルービン
広瀬淳[1](日本語吹替版)
国・地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
シーズン数 17(アメリカ)
6(日本)
話数 173+話 (アメリカ)
各話の長さ 60分
製作
プロデューサー チャールズ・ポール
撮影地 ミシガン州ワイドマン
製作
放送
放送チャンネルナショジオ ワイルド
放送期間2011年 - 放送中
公式ウェブサイト
テンプレートを表示

スゴ腕どうぶつドクター』(すごうでどうぶつドクター、原題:The Incredible Dr. Pol)は、ナショナルジオグラフィックナショジオ ワイルドで放送されているアメリカのリアリティ番組ドキュメンタリー番組である。

番組概要[編集]

オランダ人獣医師ヤン・ポールとその家族、および従業員たちが、ミシガン州中央部の農村地帯にある動物病院で、ペット家畜を相手に奮闘する様子に迫る番組である[2][3][4]。2011年に放送が開始され、1年に2シーズンずつ、2019年10月現在はシーズン16まで放送されている[5]

制作[編集]

番組の撮影風景(2019年)

ポールは、「ありとあらゆる人たちが見てくれている。そしてこれがとても素晴らしいことだと思う」と番組がヒットしたことに驚いている。番組のプロデューサーを務め、この企画をナショナルジオグラフィックに売り込んだ息子のチャールズに感謝している。 撮影開始前、ポールは息子にこう言われたという。「カメラを見ないでくれ、カメラのために何もしないでくれ。父さんは自分の仕事をしていればいい。それだけで十分面白いから」。ポールは続ける。「これは台本ではありません。現実です」[6][3]

出演者[編集]

ヤンと妻のダイアン(2019年)
ヤン・ポール Jan Pol
- 堀越富三郎
1942年9月4日、オランダのWateren生まれ[7]。1970年にユトレヒト大学獣医学部を卒業し獣医師となる。 妻のダイアンと共に、アメリカ合衆国ミシガン州ハーバービーチに引っ越し、そこで10年以上勤務した。その後ミシガン州ワイドマンに移り、1981年に自身の「ポール動物病院」(Pol Veterinary Services)を開業した[8][9][10]
この地域には救急動物病院がなく、緊急事態が診療の大部分を占めている。また扱う動物も、小さな動物から大きな動物まで様々である[11]。ポールによると、この病院で1万8千匹以上の動物を診療したという[12]。ポールは既に70歳を超える高齢であるが、この仕事を引退することができないという。ペットや家畜を法を破ってまで診てくれる獣医が他にはいないからである[13]
ダイアン・ポール Diane Pol
- 八百屋杏
ヤンの妻。1943年、ミシガン州メイビル生まれ。1961年にメイビル高校の外国人留学生だった時にポールと出会った。Special Readingの修士号を取得し、ハーバービーチ小学校教師も勤めていた。二人は結婚して50年以上になる。
チャールズ・ポール Charles Pol
- 河合みのる
ヤンの息子。2003年、フロリダ州マイアミ大学卒業[14]。当番組のプロデューサーも務める[3] [6]
ブレンダ・グレッテンベルガー Brenda Grettenberger
- 藤田奈央
主任獣医師。1967年、ミシガン州イートン・ラピッズ生まれ。1992年にミシガン州立大学獣医学部を卒業[15]
エミリー・トーマス Emily Thomas
- 山口協佳
獣医師。1984年、ジョージア州ワーナーロビンズ生まれ。

放送リスト[編集]

シーズン1[編集]

全4回

通算 話数 原題 日本語タイトル
1 1 Vet And Wild ドクター・ポールの1日
2 2 How Now Downed Cow? ウシを襲った一大事
3 3 Up Sheep's Creek ヒツジと格闘
4 4 Got Your Goat ヤギを救え

シーズン2[編集]

全16回

通算 話数 原題 日本語タイトル
5 1 Polnado Warning 竜巻警報発令!
6 2 All Vets Are Off 見習い獣医の奮闘記
7 3 Udder Madness 真剣勝負
8 4 Down And Derby 山あり谷あり
9 5 Holy Bat Attack! コウモリに気をつけろ!
10 6 Whoa Mama! 母は偉大なり
11 7 The Cow Jumped Over The Moon 満月の神秘
12 8 Gallop Pol チャレンジの日々
13 9 Llama-Rama Ding-Dong 真夏のクリニック
14 10 Flu The Coop インフルエンザの脅威
15 11 Ready, Vet, Go! 新しい仲間
16 12 Rock'n Pol にぎやかな日々
17 13 Hog Days of Summer 真夏の試練
18 14 Red, White & Moo バーベキューパーティー
19 15 What's Up, Doc? 獣医の心構え
20 16 A Fair To Remember 晴れ舞台

シーズン3[編集]

全16回

通算 話数 原題 日本語タイトル
チャールズ、真冬の挑戦
ドクター・ポールの休日
動物病院のバレンタイン
相次ぐ急患

シーズン4[編集]

全20回

通算 話数 原題 日本語タイトル

シーズン5[編集]

全20回

通算 話数 原題 日本語タイトル
1 E-I-E-I Pol 牧場の一年
2 The Alpacalypse アルパカの攻撃
3 Pup-Pup-Hooray! わんちゃん祭り
4 Flip 'n Stitch 牛のローリング
5 Mow, Mow, Mow Your Goat) 完成!ポールアイランド
6 Dr. Franken-Pol ドクター・フランケンポール
7 Albert En-Swine チャールズ、七面鳥に挑む
8 One Great Dane 愛犬フライヤー
9 Show Me The Bunny おじいちゃんと孫コンビ誕生
10 Oh, Pol-Y Night ポリー・クリスマス!
11 Wizard of Paws 犬の歯医者さん
12 Doc Nose Best 倒れたアルパカ
13 Twist And Snout スゴ腕ドクター・エミリー
14 Cranes, Sprains & Automobiles 学校を休んだモルモット
15 The Return of Dr. Strange Love 6本脚の牛
16 Sheep-A-Dee-Doo-Dah チャールズのエコ作戦
17 Foaly Moses! 馬の誕生
18 Itchin' For A Stitchin' ワンワン119
19 Beginner's Yuck クリックの新人ドクター
20 Paw & Order 特別な絆

シーズン6[編集]

全20回

通算 話数 原題 日本語タイトル
1 Happy Birthday To Moo! ドクター・ポールの誕生日
2 It's All Dutch To Me ポール家のオランダ旅行
3 Hooked On A Feline クリニックの看板猫
4 Pol Side of The Moon ハロウィーンの夜
5 Show Me The Honey 獣医師のたまご
6 Pe-Pol's Choice シンバの大脱走
7 Mamma Mia! ママは大変!
8 K-9 To 5 ワンちゃん大集合!
9 Frosty The Pol-Man クリスマスの奇跡
10 Dairy Poppins 酪農家だより
11 Rock-A-Baa Baby 春の珍事
12 What's Moo With Ewe? エミュー救出大作戦
13 Birth, Wind & Fire 気の抜けない往診
14 Pop! Goes The Beagle 春たけなわ!
15 Three Vets And A Baby 待望の赤ちゃん
16 Don't Turkey, Be Happy! 赤ちゃんの季節
17 Storm's A-Mooin' 救世主ドクター・エミリー
18 The Fourth of Pol-Ly! エミリーさんの子ヤギ
19 Mooovin? On Up 子供たちの奮闘
20 One Pol Over The Cuckoo?s Nest 鳥のねぐら作戦

総集編[編集]

全3回

通算 話数 原題 日本語タイトル
1 1 ご飯に噛まれたヘビ。
2 2 ドクター・ポールの初体験。
3 3 成長しないアリゲーター


総集編2[編集]

全3回

通算 話数 原題 日本語タイトル
1 1 Kitten Kaboodle にゃんこを救え!
2 2 Be My Canine 愛しのわんこ
3 3 Calf Out Loud 動物は奇想天外

スゴ腕誕生!ドクター・ポール物語[編集]

原題: Incredible! The Story of Dr. Pol

オランダの少年が獣医師になり、アメリカの地で恋に落ち、やがて2人で動物病院を開業。子供にも恵まれ、悪戦奮闘しつつも地元では評判の病院となった。時は流れ、息子からこの病院を舞台にしたテレビ番組の制作を持ち掛けられる…。『スゴ腕どうぶつドクター』が誕生するまでを描いた特別番組。

視聴者からの苦情と法廷闘争[編集]

当番組は獣医師の間でも賛否両論の評価となっている[16]。実際、彼の行動は複数の懲戒手続の対象となっており、彼のパフォーマンスには他の獣医師から様々な指摘を受けている[16]。ある獣医師は、この番組は四半世紀以上前にさかのぼる時代遅れの獣医の慣習を放送しており、それによって獣医という職業の誤った印象を与えていると批判している[17]

2012年に懲戒委員会は、2011年5月に車にひかれ、眼球突出と骨盤骨折に苦しんでいた犬のボストン・テリアの治療とケアについて、ポール医師が適切な処置を怠っていたとして執行猶予処分にした[18]。ちなみにこの苦情はペットの飼い主ではなく、放送を視聴していた人物によって提出されていた[19][20]

2013年にミシガン州下院議長ケビン・コッターは、「リアリティ番組の放送から得られた情報に基づいて」視聴者からの不正行為や疑惑の報告による当局の調査を禁止することを求める、下院法案5176を提出した[19]。ポールはこの法案を支持した。しかしその法案は2013年12月に下院の健康政策委員会で廃案となり、再導入はされていない[19]

2015年4月、ミシガン州の政府規制当局は、前述の2011年5月のボストンテリアについて、ポール医師が違反していることを発見した[19]。 ミシガン州獣医学委員会の懲戒小委員会は3月26日、州が要求するケアの基準を遵守していないとして、ポール医師に500ドルの罰金を科し、医師免許を執行猶予にすることを決定した。そして彼に、獣医としての教育を再度受けるように命じた。

しかし、ミシガン州控訴裁判所は「犬の飼い主はポールによって行われた治療には満足している」として、この処分を覆した。そして懲戒委員会による以前の決定を「恣意的で気まぐれだった」非難した[10][17][21]

2016年、控訴裁判所は「特に治療に違反があったという明確な証拠はなかった」として判決を差し戻した[22]。 起訴の曖昧さ、客観的で明確な法的基準の不足、および提起された起訴から提示された証拠の分散を含む、要素の適正手続きの概念に基づく判決の支持者もいた[23] 。マッキナック公共政策センターの担当者は、政府ではなく市場および消費者自分たちが、動物のための決定をするべきだと述べた[19]

しかし、再送後の2019年後半、ミシガン州控訴裁判所は別の未発表の決定で、懲戒処分を課した下級審判決を肯定する拡大意見書を書いている[24]

脚注[編集]

  1. ^ マウスポロモーション 広瀬 淳
  2. ^ Zimlich (2011年11月1日). “The Incredible Dr. Pol”. DVM360 Magazine. 2017年1月22日閲覧。
  3. ^ a b c Ali, Lorraine (2018年2月16日). “TELEVISION: Calf pulling and puppy worming: rural vet Dr. Pol is reality TV’s most unlikely star”. Los Angeles Times. https://www.latimes.com/entertainment/tv/la-ca-st-dr-pol-rural-vet-nat-geo-television-20180215-htmlstory.html 2020年1月7日閲覧。 
  4. ^ James (2016年7月1日). “Michigan appeals court finds in favor of Dr. Pol. Overturns disciplinary action ordered by state regulatory board in relation to negligence, incompetence findings.”. Veterinary News. 2017年10月18日閲覧。
  5. ^ Full Episode Guide”. The Incredible Dr. Pol. 2019年7月16日閲覧。 “S1.E1: Oct 29, 2011 ... S15.E1: Jul 13, 2019”
  6. ^ a b Denhart, Andy (2018年7月5日). “National Geographic: How The Incredible Dr. Pol is filmed: an interview with Dr. Pol. Reality Blurred. https://www.realityblurred.com/realitytv/2018/07/incredible-dr-pol-interview/ 2020年1月5日閲覧。 
  7. ^ Dr. Jan Pol verified Twitter account [@drpol] (4 September 2018). "On this date in 1942, Dr. Pol was born in Wateren, The Netherlands" (ツイート). 2019年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。Twitterより2019年4月7日閲覧
  8. ^ Meet the Pol Team-Dr.Pol”. National Geographic TV network (2012年7月19日). 2017年1月22日閲覧。
  9. ^ Meet Dr.Pol - website Santee School District (pdf)
  10. ^ a b Dr. Pol wiki, bio, married, wife Diane Pol, children, age, net worth.” (2018年3月3日). 2020年1月5日閲覧。
  11. ^ Soltes (2019年12月31日). “INTERVIEW: Dr. Pol looks back at 2019, ahead at 2020”. hollywoodsoapbox.com. 2020年1月5日閲覧。
  12. ^ 番組紹介ページより
  13. ^ Cutler, Jacqueline (2018年3月8日). “Incredible Dr. Pol' can't retire because other vets won't treat farm animals”. USA TODAY. https://www.usatoday.com/story/life/2018/03/08/incredible-dr-pol-cant-retire-because-other-vets-wont-treat-farm-animals/407633002/ 
  14. ^ Arnold (2014年2月28日). “Q&A: The Real Story of 'The Incredible Dr. Pol'”. 2014年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月26日閲覧。
  15. ^ Meet the Pol Team– Dr.Brenda” (2012年7月19日). 2017年4月28日閲覧。
  16. ^ a b Dr. Debora Lichtenberg, VMD (2019年8月3日). “Why the "Incredible" Dr. Pol Is So Controversial in the Vet World”. 2020年1月5日閲覧。 “Cable TV’s famous veterinarian has faced charges of negligence and incompetence since his show first aired.”
  17. ^ a b Zimlich. “Some reviews of 'The Incredible Dr. Pol' reality show not so incredible”. Veterinary News. 2017年1月22日閲覧。
  18. ^ Scheidegger, Julie (2012年10月5日). Dr. Pol, reality TV veterinarian, fined and placed on probation for negligence, incompetence”. DVM360 Magazine. http://veterinarynews.dvm360.com/dr-pol-reality-tv-veterinarian-fined-and-placed-probation-negligence-incompetence 2020年1月5日閲覧. "National Geographic says disciplinary action will not affect the highly rated show." 
  19. ^ a b c d e Draplin, Derek (2016年7月12日). “News Story: Court Overrules Licensing Board, Exonerates Vet Who Saved Dog”. CapCon. https://www.michigancapitolconfidential.com/22588. "Reality TV viewer complained after Dr. Pol helped Mr. Pigglesworth" 
  20. ^ Scheidegger, Julie (2012年10月5日). Dr. Pol, reality TV veterinarian, fined and placed on probation for negligence, incompetence”. DVM360 Magazine. https://www.dvm360.com/view/dr-pol-reality-tv-veterinarian-fined-and-placed-probation-negligence-incompetence 2020年1月5日閲覧. "National Geographic says disciplinary action will not affect the highly rated show." 
  21. ^ [1][リンク切れ]
  22. ^ BUREAU OF HEALTH CARE SERVICES V JAN H POL DVM DVM Bureau of Professional Licensing v. Jan H. Pol, DVM (Per Curiam Opinion) Case No. 327346”. Justia. pp. 1, 9 (2016年6月23日). 2020年1月11日閲覧。
  23. ^ David Carser, BVSC, LLB, CML (2018年1月12日). “Why the Bureau of Health Care Services v. Dr. Pol is so important”. 2010年1月5日閲覧。 “Dr. Jan Pol was found guilty of not meeting required minimum standards of veterinary care, but his conviction and penalty were reversed”
  24. ^ IN RE JAN H POL DVM Bureau of Professional Licensing v. Jan H. Pol, DVM (Per Curiam Opinion) (Unpublished) Case No. 34666”. Justia (2019年12月19日). 2020年1月11日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

全てナショナルジオグラフィックチャンネル公式サイト