特集「カエル」 | Minecraft
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特集「カエル」

カエルの開発秘話をお読みください!

カエルの登場で、愛らしいスライムたちを避難させたプレイヤーもいるのではないでしょうか。ワイルド アップデートのリリースに伴い、カエル(と別のモブたち)が追加されました。すでに会えた人も大勢いるかもしれませんが、この新しいモブについて詳しく説明したいと思います。ということで、バニラ版のゲーム・プレイ・ディベロッパーである Alexander Östman に詳しい話を聞いてきました。

 

まず最初に、カエルという新モブのアイデアはいつ生まれたのでしょうか?

Alexander: かなり前の Minecraft Live (マインクラフト ライブ) の話ですが、カエルとヤギが同じモブ投票に登場していました。その時は結局ヤギが選ばれたのですが、カエルがこうして最新のアップデートで追加されたのはヤギに対するリベンジだと、自分は思うようにしています (笑)。

もっと真面目な話をすると、ワイルド アップデートを初めて企画したとき、マングローブの湿地を作りたいと考えていましたので、沼地を住処としているカエルたちを同時に追加するのは理にかなっていると思いました。既存の沼地をさらに面白くし、マングローブの沼地とのつながりを持たせるのには最適なモブだと判断しました。
また、カエルは誰でも知っている動物と言えますので、マインクラフトに追加することは大きなハードルではありませんでした。

洞窟と崖アップデートではウーパールーパーを追加しましたが、もっと身近で、ある意味 "より現実的な" 両生類も いてもいいのかなと思いました。架空のモブを追加するのは面白くていいのですが、現実世界で比較的身近にいる生物をモブにするのもとても好きなのです。

ヤギを丸呑みにするカエルたちが見れて開発者たちは大満足でした。

Alexander Östman
なぜカエルたちはスライムを食べるのでしょうか?あまり美味しそうにはみえないのですが... 

Alexander: スライムは沼地にいますし、カエルも沼地に生息していますので、シンプルにカエルに小さなスライムを食べてもらうのがいいのでは?という結論にいたりました。そこから、カエルがスライムを食べて、スライムボールを吐き出したりするプロトタイプなどを考える段階で、とても面白いアイディアだということに気づきました。

さらに、カエルにはいろいろな種類を最初から設定するつもりだったので、それぞれの種類をより個性的にしたいと思い、フロッグライト (カエルライト) を思いつきました。それぞれの種類のカエルと似たような外見で、光を放つブロックがあったら面白いと思ったのです。ただ、そのブロックをカエルがどうやって生み出すのかという問題がありました。そこで、小さなスライムをエサにしているから、小さなマグマ キューブも同様にエサにできると考えました。仕組みとしては、カエルが小さなマグマキューブを見ると、小さなスライムだと勘違いして、食べて、違うとわかったら、発光するブロックを吐き出す、というようなイメージです。

 

なんという単純な生き物...。しかし当初は、エサにするはずだったモブはスライムではありませんでしたね......。

Alexander: そうですね、当初はホタルをエサにする予定でしたが、ホタルが現実世界の多くのカエルにとって毒であることをコミュニティのみなさんに知らされてから、スライムとマグマキューブという新しい食料源に変更しました。昔、オウムでも同じようなことがありましたね。最初はチョコチップクッキーを食べさせていたのですが、現実世界のオウムにはチョコレートは猛毒なので、絶対に食べさせてはダメで、変更しました。

カエルのエサではなくなったところで、ホタルが活躍できる範囲がかなり狭められました。今回のアップデートでは、より付加価値が高いと思われる機能を優先的に取り入れることにしましたので、残念ながらホタルは追加されないことになりました。

 

開発段階ではスライムやマグマキューブ以外にも、カエルの食欲をそそるモブがいたそうで...

Alexander: ええ、最初はスライムだけを食べるようにプログラミングしていましたが、フロッグライトを追加することになり、スライム以外のエサ、つまりマグマキューブも食べるようにプログラムを組み直さないといけませんでした。

そこで、カエルの「モブを食べる」という動きを編集できるようにし、カエルがスライム以外のモブを食べるようにしたり、さらに新しいモブを作ったりすることもできるようにしたのです。

その時は、カエルにスライム以外のモブを食べさせようと思って、面白半分でヤギを食べさせてみました。その時、カエルは普通にヤギを食べていましたね。ヤギを丸呑みにするカエルたちが見れて我々開発者は大満足でした。

その実験から間もなく、カエルを含む最初のベータ版がリリースされました。コミュニティはどうやらカエルをとても気に入り、素晴らしいフィードバックもたくさんいただくことができました。スウェーデン時間の夕方にベータ版をリリースしたのですが、その日の夜までにはすでに数々のフィードバックを Twitter で確認できました。

その翌日、目が覚めると、Twitter を見るようにとのメッセージが同僚から届いていました。すると、カエルがヤギを食べまくる動画を投稿しているプレイヤーがいました!そのプレイヤーは大量のヤギを柵で囲っていましたが、カエルは一匹ずつペロリと食べていました。そこで気がついたのですが、実はベータ版をリリースする前に、カエルがヤギを食べるようにするプログラムを元に戻していませんでした!笑いすぎて椅子から転げ落ちましたね。プログラムを元に戻していなかったのはとてもお恥ずかしい話ですが、おかしすぎてしばらく笑いが止まりませんでした。

もちろんすぐにバグを修正したのですが、面白いことに、多くのプレイヤーからは「消さなくてもよかったのに!」、「ヤギ喰いカエルを復活させてほしい!」との声をいただきました。今でもたまに、ヤギを食べるカエルを復活させてほしいと求めるメッセージをいただくことがあります。私のチーム内では、ちょっとした身内ネタにもなっていますね。

それはなかなかいいネタですね。しかし、ヤギ喰いカエルのお話しはこのへんで終わりにして、代わりに 複数あるカエルの種類について教えていただけますか?

Alexander: もちろんです。簡単に言いますと、寒いバイオーム、温かいバイオーム、熱帯バイオームで育つカエルはそれぞれ色が異なり、緑っぽい、黄色っぽい、白っぽいフロッグライトを生み出します。温かい地域のカエルは通常の沼地でスポーンする "デフォルト" のカエルで、黄土色のフロッグライトを生み出します。新緑色のフロッグライトは寒いバイオームのカエルが生み出しますが、そのカエルはオタマジャクシを寒い場所で育てることでスポーンさせられます。そして真珠色のフロッグライトは、熱帯バイオームでスポーンするカエルたちが生み出してくれます。

カエルとフロッグライトのネーミングはかなり悩みました。「トロピカルガエル」などの名前も候補としてありましたが、いろいろ検討した結果、極力シンプルな名前にするべきだという結論にいたりました。ですので、カエルに、生息する環境の名前をつけることになりました。

黄土色や新緑色、真珠色のフロッグライトのネーミングも、簡単には決まりませんでした。
真珠色は特に、「白」というニュアンスを入れつつ、しっくりくるネーミングがなかなか出ませんでした。
幸い、ゲームプレイ・デザイナーの Cory が「真珠色」を提案してくれましたので、なんとか良い名前をつけられたと思います。

 

それぞれの種類のカエルはどうすれば手に入りますか?

Alexander: 仕組みはかなりわかりやすいと思います。オタマジャクシが成長する場所によってカエルの種類が決まりますので、複数のカエルを特定の地域に集め、オタマジャクシを作らせれば、その地域の種類のカエルに育ってくれます。さらに手っ取り早い方法として、バケツでオタマジャクシをすくって、好きな地域やバイオームにそのオタマジャクシを持っていくという方法がありますね。

 

カエルの登場でゲームプレイにどのような影響が見込めますか?

Alexander: カエルはスライムボールをたくさん作るのに最適だと思います。そして、マグマキューブをカエルに食べさせることが、サバイバルモードでフロッグライトを入手する唯一の方法ですので、フロッグライト作りにカエルを活用するプレイヤーも多いのではないでしょうか。発光していて、色もついているブロックはこれまではあまりありませんでしたので、光源にもなり、オシャレな飾りにもなるブロックとして、フロッグライトが人気になるのだと思います。全種類のカエルを集めて、フロッグライトのブロックをたくさん作らせて、それらを建築に上手く活用するプレイヤーもいるでしょう。また、種類が複数あるというのはコレクター心をくすぐる要素だと思いますので、全て集めるために旅に出るプレイヤーも多いと思います。

スライムボールと同様に、フロッグライトのブロックもカエルが消化した後に吐き出されたものですので、有機物と言えます。このブロックを手に入れるのにはカエルの協力が必須というのも実は新しい仕組みで、個人的には取り入れられたことに満足しています。

カエルのどの特徴が一番好きですか?

Alexander:  カエルがエサを食べる時のアニメーションですね。バニラ版の 3D アーティスト、Chi は本当に素晴らしい仕事をしてくれました。カエルがスライムに近づいて、「シュッ!」と食べる動きは、まさに開発者の私たちが想像していた動きです。 キレのある動きを見事に表現できていて、本当に面白いと思います。

また、鳴き声もとても良いと思います。 ウォーデンなどの、複雑なモブと比べるとかなりシンプルな仕組みのモブではありますが、あちこちをジャンプしたり、エサを食べたり、面白い鳴き声を出したりするところはとても気に入っています。アニメーションもとても面白いですし。このような小さな工夫の積み重ねで、最初に思い描いていたカエル以上に魅力的な存在になってくれていると思います。

 

開発者の Alexander に話を伺いました!
ゲーム内でカエルに会いに行きたくなりましたね!

 

 

著者:
Minecraft Japan Staff
公開済み

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