向氏湧川殿内

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湧川殿内
本姓 向氏第二尚氏
家祖 越来王子朝理
種別 琉球王族
琉球士族(首里士族)
出身地 琉球王国
主な根拠地 琉球王国・越来間切、首里
凡例 / Category:日本の氏族

向氏 湧川殿内(しょううじ わくがわどぅんち)は、尚宣威王の長男・尚儲、越来王子朝理を元祖とする琉球王国士族(首里士族)。第二尚氏の分家で、代々越来間切(現・沖縄市)の総地頭職を務めた琉球王国の大名であったが、5世のとき養子を迎えたためか、御殿 (沖縄)から殿内になり、士族に降格となった。

概要[編集]

神託により退位させられた尚宣威王の末裔であったことからか、冷遇された感がある。初めは魏氏を名乗っていたが、1691年系図座設置の際には向氏を賜った。一世越来王子朝理のあと、尚真王第四王子尚龍徳が越来王子地頭職をひきついだため、見里村の脇地頭に降格となった。

五世から10世までは越来を家名にしていたが、11世・朝略のとき、越来王子朝奇(のちの小禄王子朝奇具志頭御殿元祖)と同名になるのを避けて湧川親方を称し、以後湧川が家名となった。

系譜[編集]

  • 一世・魏儲(尚儲)・越来王子朝理(尚宣威王長男)(1534年没)
  • 二世・魏鼎(尚鼎)・見里王子朝易(尚宣威王次男、兄尚儲の養子)(妻は尚真王の長女・佐司笠。兄朝理の家督を継ぐ。享年81)
  • 三世・魏(向)廷棟・見里按司朝復
  • 四世・魏(向)徳厚・見里按司朝副
  • 五世・魏(向)徳深・越来親方朝首(朝復次男、兄朝副の養子)
  • 六世・魏(向)佐国・越来親方朝但
  • 七世・魏(向)益国・越来親方朝上(朝首次男、兄朝但の養子)
  • 八世・向美材越来親方朝誠
  • 九世・向応伯・越来親方朝盛
  • 十世・向世公・越来親雲上朝宴
  • 十一世・向崇簡・湧川親方朝略
  • 十二世・向邦鼎・湧川親方朝喬
  • 十三世・向元竜・湧川親方朝興
  • 十四世・向文瑞・湧川親方朝傑(実父、向元麟・湧川里之子親雲上朝紀)
  • 十五世・向秉義・湧川親方朝郁
  • 十六世・向汝霖・湧川親方朝愛
  • 十七世・向丕績・湧川親方朝功

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