家で揚げ物する?しない?唐揚げをスーパーで買う妻はダメですか : 読売新聞

家で揚げ物する?しない?唐揚げをスーパーで買う妻はダメですか

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

健康のためには控えた方がいいと知りながら、時々無性に食べたくなる揚げ物。コロッケや天ぷらの揚げたてをほおばるおいしさは格別です。特に鶏の唐揚げは、ニチレイフーズの調査(2023年)で「好きなおかずランキング」4年連続1位をマークする国民食。ところが、読売新聞の掲示板サイト「発言小町」に、「家では揚げ物やりません」と題するトピックが寄せられました。「やる派」「やらない派」の応酬を通して見えてきた、現代の食卓事情とは――。

「豆腐を冷凍するとまずい」は誤り!?スポンジ食感がいいレシピ3選

トピ主の「メンチも好き」さんが「揚げ物やらない」と宣言するのは、「『揚げる』という作業も、油の処理も面倒」だから。「食べたくなったらスーパーの総菜売り場で買う」「好きな物を好きなだけ買えるので便利だし安い」と主張し、「小町のみなさま、お仲間いませんか?」と呼びかけました。

掃除が面倒、痛い、怖い

鶏の唐揚げを家で作りますか?
鶏の唐揚げを家で作りますか?

このトピには60件を超える反響がありました。「揚げ物は買ってくるものであって、作るものではないというのが私のルールです」とトピ主に力強く呼応したのは、「みずたまもよう」さんです。

昭和の子供時代を振り返り、「私の心の風景は実家の台所。揚げ物に使った油をためておくオイルポットがありましたが、独特のにおいが好きになれなかった。かといって、使い捨てるには抵抗が。掃除も手間だし、胃もたれもするし」とデメリットを挙げます。

「結婚してから数回やりましたが、もうしません!」と息巻くのは「ゆっち」さん。

後始末の大変さに加え、「揚げてる時に油はねして、痛いし怖いし」。揚げたてが恋しくなったら「たまに外飲みした時に食べます。そのぐらいの頻度の方が体にも良さそうですしね」。健康面からも、揚げ物作りに距離を置きます。

「やらない派」の投稿を見てみると、時間に追われる共働き世帯や、夫婦二人暮らしのシニア層が多いようです。

「手作りの方がおいしいのはわかってる」という「あい」さんは、「帰宅後21時から作る気力はないし、仕事が休みの日は家事も休みたい」。一方、結婚して30年以上「さんざん揚げてきた」という「さこさこ」さんは、「子供が独立して夫と2人暮らしになってからはやらなくなった」とつづります。「夫には何度もリクエストされましたが、いまいち気が乗らず……。お正月、孫にせがまれて大量の唐揚げを作りました。夫には『孫のためには作るんだね』と嫌みを言われましたが、当然ですよね」

揚げ物買うのはダメ主婦?

これに対し、「面倒くさいから揚げ物をしないの? そんな人がいるの?」と驚くのは、「40代前半」さん。「家族の喜ぶ顔が見たいから揚げます」。衛生面が気になるため、毎回新しい油を使うといいます。「匿名」さんも「ま、昭和の頃は揚げ物を買うのは『ダメ主婦』とされてた」とピシャリ。油の始末も「その場でさっと拭き取る習慣をつければいい」とアドバイスします。「うれしいのは、息子が揚げ物得意な奥さんと夫婦になったこと。彼女の天ぷら、サイコーよ」と畳みかけます。

冬だけ「やる派」なのは、「くいしんぼ」さんです。「なぜなら……かきフライが大好きだから。確かに手は粉だらけ、台所は汚れるのですが、あの揚げたてのおいしさには代えられません」と実感がこもります。地方に転居し、山菜採りを楽しむ「山の幸」さんは、若い頃にはしたことがなかった揚げ物をするようになったそう。「タラノメ、コゴミ、ネマガリタケ……。山菜採れたら揚げずにどうする。春は毎日天ぷらで、揚げたそばから塩を振って食べていきます。サイコー!」

「ここ(発言小町)にいる皆さま全員に、ワタシの揚げたてがんもどきを食べさせてあげたい」と訴えかけるのは、食いしん坊を自認する「りん」さん。「がんもどきは買うものと思ってるでしょ? 初めてアレを手作りした日のことは……今でも忘れられません(遠い目)。揚げたてはサイコーです」とアピールし、油の処理も「古雑誌等に吸わせて燃えるゴミにバサーすればいい」と大らかに助言。「やらない派」の頑なな心を揺さぶっていました。

家で揚げ物「作らない」が54%

唐揚げや天ぷらは家で揚げる?
唐揚げや天ぷらは家で揚げる?

唐揚げや天ぷらは家で揚げる? 大手小町編集部がX(旧Twitter)で行ったアンケートでは、「はい」が46%、「いいえ」が54%と「揚げない派」がやや優勢でした。

現在、夫婦で暮らす「ICHICO」さんは、結局「家族構成次第よね」とまとめます。

2人分の揚げ物はする気にならず、天ぷらはお店に配達してもらい、コロッケはお肉屋さんで買うそう。ただ、かつては親戚が集まると、みんなで揚げ物を作るのが恒例でした。「うちの子含め (めい) っ子 (おい) っ子5人を従えてコロッケ作り。子供たちが成形したものを私が受け取って、大量の油でジュッ。楽しかったなぁ」

家族のあり方が変われば、食卓の風景もまた移ろっていくのでしょう。そんな中で、最もありふれた日常の食事でありつつ、ハレの日の特別なごちそうにもなり得る――。それが、日本人にとって最強のメニューである「揚げ物」なのかもしれません。

(読売新聞メディア局 杉山智代乃)

【紹介したトピ】 家では揚げ物やりません(駄)

スクラップは会員限定です

使い方
「大手小町」の最新記事一覧
記事に関する報告
5270338 0 大手小町 2024/04/18 17:00:00 2024/04/18 17:12:51 https://www.yomiuri.co.jp/media/2024/04/20240418-OYT8I50025-T.jpg?type=thumbnail

主要ニュース

セレクション

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)