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地, 範 誠 

JOURNAL  OF  GEOGRAPHY 

VoL  85,  No. 1 (8ii).  1976 


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w 上 》 二  ■        と 地理学 丄の問 ほ 点  ( 

* 下お一: 永久! 《 土謂査  < 

EH ヒ^ 夫: 利 K£4 における K^ffi の 形 r や について  ( 

S 報 ■« 科 

坂 本 iiSlS  : 柬恥. 地!! 鉱 Si£)B*«fl 会  ( 

と 》 介 

お 中 fii^iz^gl 刊行 SS: 田 中 ffi 秀 *SI と 迫 «- '欠 iR 大ニ)  I 

B 金 !£»  ' 

口     K  fi にお 出す る 地下 氷, iftte をう けた ビンコ ■  1水 ド «— ) 

CONTENTS 

Economic  Zunc  and  Its  Oeonraphically 

Controversial  Points  Kenio  KAWAKAM1 i 

J("m  Studies  on  Physical  and  Biological 

Knvironmtnis  in  the  Pt'Tina frost  Seiili  KlNOSHlTA  t 

I'. w ma i ion  of  Wind-shaped  Trees  in 

Kishirito-island,  Hokkaido  Yoshio  TAGAMI  i: 

Compilalion  Committee  for  Ge(ilciB>-  and 

Mineral  Resources  of  ihc  Far  Easi  Takao  SAKAMOTO  I 


TOKYO  GEOGRAPHICAL  SOCIETY 

(TOKYO  CHIGAKU  KYOKAO 
Founded  in  1879 
Nibancho,  Chiyoda-ku,  Tokyo 

DO  NOT  CIRCULATE 


II 本 油 W ガス iUM(I)  tf  I 

a 本 aiiw 力' ス mbi(n)  w 

n 本 au!! に /-(i!JM(ra>  tK  % 

iJ 本 油田 ガス iiisk™) 本 

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u 本 油 m ガス hi&kx)  m 

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【!本 ズゴ1! 地' ff 図 (V!) 


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1/  50 万 

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«KA 周 a 海域 海 i^fflnw 

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北 • 非: 床 l£K  I 

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〒750 
1.510 


山 無 川お よび 

杏 束 川' 土お 川 'lit 
a 川 雌 

s ほ 県 金^ 川 • 加 a 

川^' I' 山川 'jSU 川 


II 本 水 Jiti 地び 図 (vn) 
け * 水^地 i'fw ひ i) 
i 【本 *a 地 m ポ x) 
II 木 

li 本 水 HilUffEKXI) 
H 本 水理地 R 図 (XIII) 

I! 本 水 ?n 地' m?i(xv) 

II 本 水 PI! 地' iS 図 (XVI) 

II 本 水 m 地' iiM(x\i) 

fi 本 水 Wiil'ft'E(XlX) 

i に 本 水现 地お 図 (XX) 
il 本 水 fl! 地 H 図 (XXI) 
U  +*?l!!li!f?H(Xa) 


千 smai; 

iSaW 大 ぉ1 川 iftbS 
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仙台^^ 海 地域 

川お よび^ 川 流 ほ 

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熊 本!/, ぬ 川お よび si 

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n^'k!'ili!!;,riM(\Mn)  li'i? ■  nfMWfH 川お 

よび- Tf お 川 MM 
1 1 お 職 漏 XXIV) お JfWT- 曲 川 中^ « 

11+: 水 jwiii'i'fwcixv)  W'm  _    _  i 

3?1'««M(I)   gfcfl ト村 上- 

屮 SKM(n) 種 内- 利 尻- 化 - ifliW-tL  I 

や: 中 ぶ 《11.  な小& ! 

IX.  X)  川-はお- 丹 ^城 I 

'》: 中 k'am 『 h  . 化' i- お ゆ- m せ- am-  >\ 

m、  | におん Vdlii.'f  ilL^i^  . 

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〒 450 
,030 
P  450 
,030 
r  450 
,280 
F'150 

620 
〒 200 


置に 露出す る 地下 *  (シ ベ' I ァ. 10 和 47^8  (J12HS 影) 


東シ ペリ ァの ヤクーツク 巿 から レナ 河 を SE つて Wf:; ちに 行った と-ろ. ヤクーツク 山-から 北東 約 250km のと 
ころに, ス ィルダ -,, 、湖 (CblJUIAX) とい う 湖が ある。 Hi£1km ほどの ほぱ 円形の 湖で あるが, ^は 高さ 
20m ほどの 虔 になって いて. 所々 に 写真の ような 地下 * が ffi 出して いる。 この 地下 * は. が 地下 lm の 
所に あり, 写真で は 数 m の^さで » 出して a える が, 更に 下 力-に 20m も 綾いて いる., この 地ド氷 は S の ffl 
に» 解して lm 程 後退す る。 そのため 地上の ffl 木が 倒れ i¥f ちる。 地表から 地下 氷の 上 ifii* での lm が 活動 
層と いう S に » け 冬に 凍る 屋で, その 下 は 永久 凍土. W である., その I!? さは: i<>0m も ある, ffi 動お 内の 水分が 
木の 栄養 汲 になり, « はこの lm という S い W の 中に 拡がる。 木の S さは I0~15m, 太 さは 10~l5cm, 立 木 
まま は lm' 当り 1 本で ある。 二れ;!:。 ィガヒ いう 大樹 海 を 形成す る. カラマ'' ノを主 する ものであるが. 
こ のよう な 大樹 海の 地下に ほ大な 水 塊が 埋没され ている わけで ある.. 

スィル ダツ, 、湖 は アラスの 一つで, ;: の « 出 地下 * の H の 問の |« け 水が 水^と なって いるた' けで. 流人す 
る 川 も 流出す る 川 もない,  は 下 M  -■-) 


*tt をう けた ビンゴ (カナ ゲ!: Sir ^に fl(ifti4(t^7«i«n#K) 


ビンゴ は 平らな 永' 人 «:h 裕の 屮 にボ" ノンと is リ 上る 小さな 円 is 形の a である。 この ft の 内部に は 氷び > 塊が 

ある, この 氷 は. ft の 周 ffl の 水分が の 底 部へ は *) して 析出した ものと 云われる。 氷の 塊が 大きくなる につ 
れ, 丘が 上って ft  くわけで ある。 g の ビンゴ は, カナダ-マッケンジー デ, レ? (北 ffi 海お クグマ リツ ト 
B» の タク トャク タ一?  (Tuktoyak(uk)  fflS から 南西 fi5.5km にある。 大小 二つ 潜んでいる力:, 两 方と も 
»(* で 半分 欠けた 状 ffi になって いる。 奥の 方の S い ビンゴの ffl さが 約 20m である。 この 付近に は, 約 1500 ケ 
の ビンゴが ぁリ, ビンゴ 公8( と吒 ばれる ほどで ある。 大きい ので 商 さ 60m である。 

これ r, の ビン ゴの * どが. 約 1フパ|:)1«に« い 湖 ^ の 凍結 をき つかけ として ft 起が 始まった と g えられて い 
5, しかし At 近. に » 生して fetl:50cm ほど を統 けて いる, いわば ビンゴの 赤ん坊が! £昆 され 
た 。乂北 tti 海の 海底に も ビンゴの ある ことが 報ぜられ ている-  (木 下 お 


•"•"wsn3   s  。や 

73  2  »  •  二, 

QUALITY  CONTROL  MARK 

地学 雑誌 85, 1 (1976) 


経済水域 と 地理学 上の 問題点 

Economic  Zone  and  its  Geographically  Controversial  Points 

Kenzo  KAWAKAMI 

Alwtract 

With  the  convening  of  the  Third  United  Nations  Conference  on  the  Law  of  the  Sea, 
it  appears  that  the  concept  on  an  economic  zone  extending  up  to  200  nautical  miles  out 
to  sea  is  receiving  wide  support.  In  this  essay  a  general  observation  will  be  made  in 
the  fint  place  as  to  the  arguments  advanced  so  far  in  respect  to  the  question  of  econo- 
mic xone  and  it  is  then  intended  to  make  clear  the  geographically  controversial  points 
that  are  involved  in  the  question  of  establishing  such  an  economic  zone. 

I. 経済水域の 沿革 

1972 年 1 月に ナイ ジヱ リアの 首都 ラゴスで 開かれた アジア 'アフリカ 法律 諮問委員会で, ケニア は, 
「排他的 経济 水域」 (Exclusive  Economic  Zone) という あたらしい 概念 を 提唱した。 これ は, 沿岸 国が その 
経済的 利益 を 保護す るた め, 領海 外の 距岸 200 力 イリの 水域に 対して, 排他的 權利を 行使す る こと を 主張 
した ものである。 この ケニアの 主張に 対して, 発展途上国, 特に アフリカ 諸国の 理解と 支持が 高まった こ 
とに かんがみ, ケ ユア は, 同年 7 月, ジュ ネー ヴで 開かれた 同委員会 海洋 科 会に この 考え方 を 条文の 
形と して 提案, さらに, 同年 8 月, ジュ ネー グで 開かれた 海洋 法 会議の 準備 会議と しての 国 速 海底 平和 利 

用 委員会 夏 会期に, これと ほぼ 同文の 条文 案 を 提出した 注 1). その 要旨 は, 次のと おりで ある。 

(1)  沿岸 国 は, 12 力 イリ 領海の 外側に 钜岸 200 力 イリまでの 範囲で, 第 1 義 的に 自国 民の 福祉と 経 ap の 
た め の 経済水域 を す る 權 利が あ る 。 

(2)  その 水域で は, 沿岸 国 は, 天然 资源 開発の ための 主権 を 行使し, その 资 源の 規制 *開 発 '9 保の た 
め, な ら びに 汚染 防止 と そ の 規制の た め の 排他的 管轄 梅 を 有す る 。 

(3)  但し, その 水域に おける 航空機, 船舶の 自由 航行, 海底ケーブル や パイブ • ライン »K の 自由 は 害 
されない。 

(4)  こ の 沿岸 国の 管轄 權は, 水面 • 水中 • 海底 • 地下の 生物, 非 生物の 柽 済的资 源の すべてに 及ぶ。 
この ケニアに よって 代表され るァフ リ 力 諸国の 経済水域の 主張に 対して, ラテン • ァメ リ 力の 力 リ ブ海 

諸国 は, 1972 年 6 月に ドミ ユカの 首都 サン ト • ドミンゴに 会合し, サン ト • ドミンゴ 宜言を 採択した が 
«2>, その 宜 首で 「世襲 (または 固有) 水 城」 (Patrimonial  Sea) の 股 置 を 提唱した。 この 水 城と アプリ 
力 猪 国のと なえる 経 iff 水域との 差 は, 実 B 的 効果に おいて は あまり 大きな ものではなかった。 ただ その 発 
想が, 経济 水域の 場合 は, 资 源に 着目して その S 分 を?! 保す ると いう 見地からの もので あつたのに 対し, 
世 域の 場合 は, その は 沿岸 国が 父祖 伝来の 遗 産と して 承け 統ぃ できた 沿岸 国に 固有な 水域で ある 
というと ころから 出発して いた。 また, 経济 では ^国の 權限 行使 を 200 力 イリに 限定して いる 力、 


外務省 参与 


2 


川上 鍵 三 


も 爾 者の 相違して いる 点であった。 

この 世 IMU まに ついては, 1973 年の 海底 平和 利用 委員会 春 会期に, メキシコ • コロンビア • ヴ エネズ ェ 
ラ 3 国の 共同 提案と して, これ を 条文 化した もの 力 Ml 出された お)。 

かくて こ の 経済 と *fWc« に 間す る 提案 は, その後の 海洋 法に B8 する W 議の 中心的な 議 理 となり, 

に 至った が, この場合 この; に対して はもつ ばら 経済 という 呼称 力 ^ 用いられ, 本年 3 月から 5 月 ま 

でジュ ネー ヴで BB かれた 同 会議 第 3 会期の 最終 日 に 配布され た 海洋 法 非 公 —交涉 草案で も 「# 他 的 経 

という ことにな つてい る。 

このような ところから, 経済 tW* の 概念 は あたかも ケ-ァ によって 代表され る アフリカ » 国の 発想で あ 

るかの ように も 思われる が, そもそも 200 力 イリ 水域に ついての 考え方 は, ラテン' アメリカに その « を 
発して いる, すなわち, 終« 直後の 1945 年 9 月 28 日, トルーマン 米 大統領 は 大睦拥 と 漁業 保存 水域に 間す 
る 2 つの 宜首を 発した。 大陸 »! 直 首 は, 公海で あっても, 米国の 沿岸に 接統 する 大睦拥 の 天然資源に 対し 
て 米国が 管轄権 を 行使 するとい う 趣旨の もので あり, 保存 水域 宣言 は, 米国 沿岸に 接統 する 公海で 米国民 

のみが 4* 業す る 水 城で は, 米国 攻府の 規制と 管理に 服す る 保存; を K 定し, 米国民と 他の 国民と が 操業 

する 水域で は, 合意に 基づ く 保存 水域 を 設定す る という 趣旨の ものであった。 

しかるに, この 2 つの 2: 首 を 自己に 都合よ く 解釈した ラテン • アメリカ » 国のう ちに は, これ を 契機に 

管轄 水域 を一 方 的に 拡張しょう とする 動き 力 MB 次いだ。 その 主張のう ちに は, 大睦 ffl とその 上部 水域と に 

対して 管轄権 を 行使しょう とする もの もあった が, 大陸棚の 狭小な 太平洋 岸の ペルー, チリ, エクアドル 

など は, これに 代るべき ものと して, 距岸 200 力 イリに 及ぶ 管轄権 を 主張, それが 3 国 共同の 立場と して 
これ を 明らかにした 1952 年 8 月 18 日の サン チヤ ゴ宜 言と なった。 

1969 年の 第 24 回国 速 総会に おいて 第 3 次 海洋 法 会議の 開催が 問題と なるや, いち 早く 翌 1970 年 5 月に 
は, ペルー, チリ, エクアドルが 中心と なって, 200 力 イリ 水域 を 支持す る ラテン' アメリカ 9 力 国を糾 
合して, モンテビデオ 宜首を 出した が, この 宜首 は, ケニアの 経済水域の 提唱に 先立つ こと 約 2 年で あつ 
た • 

n. 絲水 の 背景 

これまでの 海洋 制度に 代って, 200 カイ リ経济 水域の 設定 は, もはや 動かし難い 世界の 大勢と なって い 
る。 この 200 力 イリと いう 考え方 は, 戦後 トルーマン 宣言 を 契機に, チリ, ペルー, エクアドル 等に よつ 

てはじめて 提 W された こと は, 上述のと おりで ある。 

この % 介, その 範囲 を 200 カイ リ と したの は, 水産 资 源に 富む フン ボル ト 海流が, ほぼ 200 カイ リ の 幅 を 
もって これらの W 々の 沿^ 沖合 を 北上して おり, また, これらの 国々 は, 太平洋に 面して いて 200 力 イリ 
の 1?« 水 城を胶 けても, 他国の 橡 利と 抵触 しないと いう 地理 的 事情に 負う ところが 大きい。 これに 閱し, 
ペルー 外相 は, 1970 年 5 月の リマ 駆 在 外交団に 対する 海洋 主権に 関する 講演会に おいて, 次のように 述べ 
ている^)。 

「ペルー は, その 沿^に » 接する 海 城に 対し, 200 力 イリの 管轄権 を 主張す る 十二分の 理由が ある。 各 
W を距 てる 海が あまりに も 狭いた め, 各国の 国家 管 糖 権 を 制約 せざるをえない 锗国も あるが, ペルーの 
* 合 は, 世界 ft 大の 大洋に 面して おり, 海洋 主権 を 200 力 イリまで 拡張しても, 他国の 管轄権と 牴触す 

る こと はない。 ペルーの 地理 的お よび 海洋の 特微は 特異の もので あり, ペルー 沿岸の 寒流 (フンボルト 
海流) が ペルーの 海に K 大な 生物 资源を 提供して おり, 3 力 イリから 12 力 イリに 直る 範囲で は, これら 
の? HR を 保存し, かつ, 開発す るに 不十分で ある。 海洋 研究所の 科学的 調査に よれば, 一連の 水産 资源 
を 包蔵す る フンボルト 海流 は, 200 力 イリの 幅 を 有して おり, このため 沿岸 国と しての ペルー は 優先権 
を tT している ので あり, また かかる 资源 がわが 国民の 利益に 反して 枯渴 するな どの 事 據 を 回避す る た 


一 2 一 


B 済 水 S と 地 理学 上の MS 点 


しかし, 2oo 力 イリ 水 城 を 支持す る 他の eh* に は, 必ずしも このような 地 awaiR が ある わけで はない, 

それだけに 200 力 イリ 水域 を «定 する ことに なれば, いろいろと 困 霞な 閱题に 1* 着す る ことにな ろう, こ 

れ について は 後に 検时 する, 

それ にも拘らず, 200 力 イリ g 済 は 今や 必至の 形勢に ある, それ は. このような 考え方 力 阜に ペル 
—や チリの WS< 情に 基づく 主張に OS* したと いう ことで はなく, 他の 沿岸 国, 特に! 5S 途上 沿岸 H とし 
て は, これ を 主 » する 背景と して, 次の ような * 情が ある ことに 注目す る必! I が ある, 
ひ) 公海 自由 を 基 麓 とする 現在の 海洋 秩序 は, 先 道捃 国の ための 法理に 基づく もので あり, 今後 は »展 
« 上 国の 利益 を 十分 g« した あたらしい M 度 を » 立 する 必要が ある, というの が, 新! MBB 途上 
H の 一» に 抱いて いる 31 えであった。 
! 2)  «後 の? ft« 技術の 目 1£ しい 進歩と, 遠洋 の 行 1W6 囲の 飛 》 的な 拡大に 伴い. このままの: ^で 
は, 自己の »8fffi 力の 向上 を 待たずに, 遠洋 国に よって その 地先冲 合の Si 業 S? 涿は 81 り尽 されて 
しまう こ とを, K 展 途上 19 岸 国と して は! B 念した。 
(3)  W 後の 海底 物 5f 源の 開 56 技術の 進歩に 伴い, 大 ISffllBiaU こ Jtt する 沿^ 国の 管 の 主張が 髙 まつ 
てきた ことと BB» して, その上 郎水《 の (こ 対 しても これ を ffi 岸 国の 財産 として その 管 Bit 下 
に 置くべき であると の 主張へ と 発展 した, 
(め 《 後の 海上 交通の »Wt 大型 特に 大 S タンカーの 就航に よって, fi 岸 沖合の 海洋 汚 » が W 大 

してきた ことから, 海洋 汚染 防止と ぉ済 水 はの 主張と が 結び付いた 形で 主張され るよう になった。 
このよう にして, 200 力 イリと いう 範囲に ついては. チリ, ペル一 等の 者え 方 を Hf» したと しても, M 
に対する 管 Stt の 大幅な 拡大と いう ことに ついては, ? 9 岸 国, 特に? 6 展 途上 S 岸 国と して は, それ 
を 主張す る 十分な 基お があった わけで あり, 従って ほ 済 水域 K 定に拌 う 多くの 困 « は あると しても, その 
S* 的な 方向 は 必然の も のであった こと を 理解すべき である。 
この 意味に おいて. さきに 述べた 海洋 法 非公式 車一 交涉 草案 は, 本年 5 月の ジュ ネー ヴ 会期の *R 日に 

8 長から sa 布され た 今後の 交涉 のた めの たたき 台と しての 性格 を も つものに すぎない が, 少なくとも その 

うちの Sifl 水域に BB する &定 は, 上述の ような 背聚の もとに, かつ, 可能な ffl りの 利害 BB 係 国 を 含む 主 《 

国の 首 w 代表 クラスが 非公式に 会合して 作成した エベ ン セン 案 を 大部分 a« している ことで も あ!), 新 海 
洋法 *&の 内容の ペースと なる 可 ffi 性 は, 相当に 大きい とみる ことができよう, 

III.  » 済 水 城と 地璉学 上の M 题点 

1. 水 城の 国に よる 格 羞 

at 場 海洋の 生物 5liS は, 海在 の K 物 Sf*i 同 B6, 均一 に は 分布して いない。 好 が 形成され る 条件 
は, K 料 i しての ブランク トンの 多量に あ 生す る 水域で あるが, それ は, 一般的に いって, 
; 1 ) 冬期に 表層 水と 栄 * 塩 頃に S む 底 IB 水と が 逆転す る S« 度 水« 

(2)  大睡 から 栄養に 18 んだ 河川が 流人す る- 大 の 55 逮 した 水域 

(3)  大 ほから 沖に 向って 風が 吹き. 海水が 冲に 向うた め, その 隙間に 底 ほ 水が 流れ込み, iSf^ 流が 》 
生す る 水域 

U)   « 流と 寒流と が 接合し, 魚群が 《« される *« 
» の 条件の いずれ かまた は その 複合した » 因 によって いる, 

このような 条件に K 当す るの は. 主として **ffiSS に S む. 地形の な 北半球; «« 度の 水域で, それ 
は i た大 26 分 先進 B3 の 沖合で ある, すなわち, が 設定され る ことに なれば, 広大な 地 を 持ち, 
»Jb»» にも 《 まれて いる 先: ISftS が, 世界の 臺窗な ft» を 囲い 込む ことになる。 これに 反して, 
性 * 白の 多く  4)(Wt« に&存 している アジア や アフリカの 》展 途上国の うちに は, 人口に 比して 国土 は 狭 

一 3 一 


く, 海岸 * も 短い 上に » 洋の 生産力 も fi いところ が # い, 

mm  は, 距 g の s 難が 2oo 力 イリで あるが, gga» 力 イリ を 実 b に M できる 国が 果して ど 

るかに ついて みるに, それに は その 国の 前面の » の 拡がりと, 海岸 練の HRft 方向と が 大きく INI 
する。 すなわち. その 国の 前面に 広い 海洋が 開け, かつ, 海岸 綠のー 《 的 方向が S» に 近い か, または 
fl^ 形に なって いると ころで は, 200 力 イリの 水 « を 享有で きる が, その 反対に, « えば 力 リブ? 地中 

m, バルト海 のように 多くの 国に よって 取 囲まれ, かつ, その 水域 內に 多くの ft* が 散在して いると こ 

ろ, あるいは, 赤道 付近の アフリカ 西岸の よ ラに凹 宇 形の 海岸線と なって いると ころで は, 200 力 イリの 
*«を» 保す る こと はでき ない。 これ を 実 88 について みるに, te 国の と 重複す る ことによって, 
一 «1 は 若干 300 力 イリより は 短 かくな つて いるもの を 含めても, 北米 (来 *加>, 大洋 州 (豪 ユー ジ一 
ラント "*?6 力 国) を 除いて は, 200 力 イリ を 享有で きる 国 は, 南米 62%, アフリカ 45%, 中 来 25%, アジ 
ァ 25%, ヨーロッパ 17%g* にすぎない こと 力1 WW する。 

第 1 表 200 カイ リ水 《 享有 状 S 


区           《    1 北 * 

大洋 州 

アフリカ | 中 米 

200 力 イリ 享有 国 |  2 

200 カイ リ 享有で きない 国 1  0 

34     !  9 

享有 a の 比 *  | 100% 

100 

62 

45     |  25 

- 1  " 

これに Mi* して, 200 力 イリ 水 «の& 初の 提唱者で ある ペルー. チリ. エクアドル は, 決して 200 力 イリ 

的 立場 は, 沿岸 国 は それぞれ o 地理 的, 地 R 的, 生物学 的 実情お よび 社会的 済 的な ぬ 岸 国と しての 必 
B 性と 責任と を 》 案し, 1 


第 2K 主 S 国の 国土 面 《 と g 済 水 《 面 》 


9,202,580  7 

km' 

621,460 

棄  州 

7,686,880  1  7 
1,490.420  |  5 

OOS.500 
410,140 

268,680  4 
9,221,020  4 
22,403,500  1  4 

834,600 
699,100 
491,600 

a  本 

369,760  1  3 
8,510,740  3 

862,200 
169,300 

1,972,360  2 
740,740  2 
324,390  :  2 

852,050 
288,840 
025.400 

る。 このような から, ペル一, チリ, ェク 

ァ ドル 3 国と して は, その 範囲 は 200 力 イリで 

ある, というに あった 

その 立場の 是非 は tfc かくと して, それが ど 
の 国 も S 済; (ctt 200 カイ リ という 主張に « 展し 

て 行った ため, 本来の 趣旨と も はなれ, また 実 

情に も M しない ものと なった わけで ある。 . 

mm 次に g 済 水 «e の 面積に ついても. 国に 
よって 広狭の 差が 著しい * これに ついては. 米 

国 地 KMl£3f の 測定した 結果が, 本年 4 月 14 
日付の NEPTUNE 紙に 揭載 された。 それに 
よれば, 米国が g 済 水域の 面 SI として は 世 界» 
大で, 地理 的 不利 国と して 最も 狭小な シン ガボ 
—ルと 比べれば, 実に 22,400fS となって いる, 
わが国 も S« 水 城の 面 K として は, ソ連に 次い 
で 世 第 7 位で, 国土 面積の 10侑 以上に 当た 

これ を大睡 別にみ ると. 北米で は 米国 第 1 
位, カナダ 第 5 位, 大洋 州で は * 州 第 2 位, ュ 

1 ージ— ラント '第4 位と いずれも 最も 広い am 


経済水域と 地理学 上の rail 点 


5 


に 属して いる。 なお, 群島 国家 は 国土の 割合に 経済水域が 広く, インドネシア 第 3 位, フィリピン 第 12 
位, モー リシ ァス第 17 位, フィジー 第 20 位, モル ディブ 第 23 位と なって いる。 その他の 大睦 について, 第 
25ffi にまで 入る 国 をみ ると, 欧州 は ソ連の 第 6 位 を 筆頭に 6 力 国, 中南米 は ブラジルの 第 8 位 を 筆頭に 4 
力 国と なって いる。 これに 対して アジア は 第 7 位の 日本 以下 3 力 国, アフリカ は 第 15 位の マダカスカル 以 
下 2 力 国 (但し 群島 国家 は 除く) という 状況で, その 絶対 数から も, また, 全体の 国の 数との 比率から みて 
も, アジアと アフリカ は, 経済 水 城の 広さと して は, 他の 大陸に 比して 非常に 不利と なって いる。 それに 
±3* の 漁場 ゃ钜 離との 関係 も 考慮 すれば, 経済水域の K 定は, 鉱物 资源は 別と して, 特に アジア, アプリ 
力の 発展途上国に とって, 必ずしも 有利で あると はいえない であろう。 


第 3 表 主要国の 経済 水 城の 面積 


区 域 

国  名 

国 数 

全体と 

の % 

北 米 
大洋 州 

群島 国家 

中南米 

欧 州 

アフリカ 

米国 (1), カナダ (5) 

紊州 (2),  ニュージーランド (4) 

インドネシア (3), フィリピン (13), モー リシ ァス (17), フィジー (20), 
モル ディ ヴ (23) 

ブラジル (8),  メキシコ (9), チリ (10), エクアドル (19) 

ソ連 (6),  ノル ゥヱー (11), ボルト ガル (14), スペイン (16), イギリス 
(24), アイス ラン ド (25) 

曰 本 (7), ィ ン ド (12), 中国 (22) 

マダカスカル ひ 5), 南阿 (21) 

2 
2 

5 

4 

6 

3 
2 

100 
25 

13 

19 

8 
5 

( ) は 頫位を 示す 


2. 境界 画定の fflH 

現行の 領海お よび 接 IK* 域に 閣 する 条約の 第 I2 条に は, 相対す るか または » 接して いる 国の 慎 海の 境 

界, 大陸棚に BB する 条約の 第 6 条に は, 相対す るか または » 接して いる 国の 大睦 棚の 境界の 決定 方法に つ 
いて, それぞれ 規定して いる。 前者で は, 間 係 国 間に 反対の 合意の ない 限り は 中 問 練に よる 旨 を 規定し, 
後者で は, まず 合意で 決定す る ことと し, 合意がない とき は 中間 棟に よると 規定して いる。 そのい ずれの 
»^ も, 別段の 合意がない 限り は 中 問 線に よる ことと している 点 は 共通して いる。 

海洋 法 非公式 単一 草案 は, 領海に ついては 領海 条約の 規定 を 踏襲した が (第 13 条), 大陸棚に ついては, 

面定 は, すべての 閣速 する 事情 を 考慮して 衡平の 原則に 基づいた 合意に より 実施され る ことと し, そ 
の 合意の一 つの 行き方と して, 適当と K めら れる » 合に は, 中間 練 または 等钜 を 採用す る ことと した 

(第 70 条)。 そして この 大睦 棚の 境界 画定に ついての 規定が, そのままに 経済水域の 境界 確定の 場合の やり 
方と して 路襲 された (第 61 条)。 

大陸棚と 経 の 場合 は, 沿岸からの 钜 離の 短 かい 領海と は 異なり, 関係 国 も 多く, その 利害 も 
となると ころから, 瑰 界面 定に 当たり, 特に 「すべての 関 速す る 事情 を考盧 して 衡平の 原則に 基づいた 合 
意 J という ことにし たものと 思われる 力、 それだけに 境界 画定の 困難 さが, 今から 推察され るので ある。 

さきに, 地形 的に は 比較的 単純で, 閱係国 も それ 程 多くない 北海 大睦 棚の 分割に 当って すら, 国際 司法 
裁判所に よる 判决を 必要と したが, それよ り も遙 かに 地形 も 複雑で 関係 国 も 入り くんで いる 東南アジア や 
地中海, カリブ海 などに おける 経済水域の 設定 は, まず その 境界 画定の 問題で 行きつ まること も 考えられ 
る。 

なお, 仮に 「中間 練」 という ことに 合意され た »^, その 中間 線と は, いずれの 点 をと つても, それ ぞ 
れの 国の 領海の 幅 を 測定す るた めの 基線 上の 最も 近い 点から 等しい S 離に ある 線 (第 61 条 4) という こと 
になり, それ は理 的に はまった く 正しい。 しかし, 実 » に それ を 作図す る ことになると 技術的に いろい 


― 5  — 


! B 1 W カリブ海 ■  メキシコ 《 の #界》 の 》 定 ® 

ろの 困 « が ある !e«。 ことに それが & 力 国と bb 係して いる a (合 は, 問 题 は ー層複 雑になる。 また それが a 
上で は 描く ことができても, その at が 複雑で あれば ある 菘, 海上で その 境界線 を 知る こと はます ますむ づ 
かしくなる。 この 点 固定して いる 大 aw の 閱発 と は 異なり, 水域の 境界線に ついては, その as の 上 
から fefflB が 多い。 

3. 資澤 の#存 と 有 《) 利 ffl 

89f 水域 内の 生物 >f» の 保存と 利用に ついては, # —革 案 では 次のように « 定 されて いる, 

(1)  は, g 済 水 城の 天然 SI» を 探 まし, WJEU 保存し, 管理す るた * の 主 《1 的 * 利 を 行使す 

る (*45#)。 

(2)  この 立 » から, f& 岸 国 は. g 済 水 城内の 生物 の W 容 ffliSi と 自国の 力 を ft 定する (第 
50*1, 第 51*2), 

(3)  国 は. 許容 量の すべて を »» する 能力がない 時 は, 許容 の 余 « 分 に対して 他国の 
利用 を K める ものと する (第 51 条 2)。 

(4)  この場合, g 済 水 城内で する 他の 国の H 民 は, 沿#国 が 定める 保存 推 匿 その他の * 件に 従わ 

なければ ならない (第 S1 条 4)。 

すなわち, a 洋 先進国と して は, 沿岸 s が 水域 を 囲い 込んで, その 生物 资《 を 利用し ない こと とな 

るの を! B 念し, BiB の 保存と モの 完全 利用 を 付ける こと を 条件に, g 済 水域の 設定に 切る こと を # 
えた わけで あるが, これに 対し 》展 途上 沿 g 国と して は, 内で は 沿岸 国で 主《 的 》 利 を 行使す る 
t い 5 ことで ある 以上, モの資 》 を どのように ft うか は, ffi^ffl 自身が きめる ことで あるとの 立場で あつ 
た, 

この 両者の 妥 K として, この S 案で は, 沿 庫 国の 《 獲で きない 分に ついては 他国に 利用させる 雄 IB 
を 負う ことと する が, 》f 容 や 沿岸 国の S 獲 能力, さらに は 余剰 分に 対する 他国の 人 » の S め 方な ど 
について は, 沿 S 国が これ を决定 する という ことに したわけ である。 

E に 単 一 * 案の ような 線で ほ済水《 がき まること となる 沿せ から 200 力 イリ もお つた * 域と もな 
れば, その 水 城内に は 沿) * 性の 魚 《 ばかりで はなく, 多数の 回; Sttft 種 も 存在す る ことになる * このよう 
- 6  - 


経済水域 と 地理学 上の 間 雇 点 


7 


な 魚 種 は, 人為的な 境界に は B8 係な く 移動し, 産卵し, 生長す るので, それぞれの «Ht に応じて これ を 管 
理 する 必要が ある。 しかるに 経済水域の K 定は, 200 力 イリに も苴 つて 各国が 人為的に 海 を 区切って これ 
を 別々 に 規制し, 管理す る ことになるので, 最大限 12 力 イリ 領海の 外 は 公海で あつたのと は 異なり, 资藏 
の 保存と 有効な 利用 を 期待す る こと は 困難であろう。 しかも 発展途上国の 場合 は, その 7k« 內の资 JR に 対 
する 知 *も»« の も 乏しい 場合が 多い。 さらに, 各 水 城に よって 推 置が 相違 するとい うこと になれ 
ば, 換業上 も 非常な 支障 を 来す ことになる。 

このような 経済水域 設定に 伴う 生物 资 源の 保存 • 利用 上の 不合理 性 は, 例えば いくつかの » 接 沿岸 国の 
問 で 共同の 推 置 をと るな ど, 試行錯誤に よ つて 時の 8BS とともに ある 程度 は 是正 される ことになると 思わ 
れる。 しかし, 経済水域 内の 生物 资源 に対する 沿岸 国の 排他的 榷利を 前提と する 限り は, 経済; 内の 资 
源の 利用 は, 沿岸 国の 意図に よって 左右され, なかには いたずらに 水域 を 囲い 込んで 资 豚の^ 6 利用に 努 
めない よ う な 国 も 出て くる こと が 考え られ るので, 世界の 漁獲高の 飛躍的 増加 を 期待す る こ と がで きない 
のみ か, 当分の 間 は, 現在の 漁獲 水準 を 維持す る ことす らも 困 簾と なる かもしれ ない。 

4. その他の «|雇 

なお, 単一 草案で は, まぐろの ような 高度 回遊 性 魚 種と, さけ • ますの ような 遡 河 性 魚 種と は, HR の 
魚類と は 区別して 取扱って いるが (第 53*, 第 54 条), まだ 內容 的に 十分 固まって いないと ころも ある。 

また, たらばがに やず わい がに, つぶ 貝な どの 定着 性 魚 種に ついては, 既に 1958 年の 大睦棚 条約に おい 
て, これ を 鉱物資源と 同搽の 取扱いと したと ころに 問題が あつたが 的, 単一 草案で も それ を 路« した (第 

すなわち, 定着 性 魚 種に ついては, 経済 水 城内に おける 生物 资 源の 保存 • 利用に B8 する 規定, 従って 余 
剰 分 は 他国に 利用 させなければ ならない とする 規定 等 は, 適用され ず, 再生産の きかない 鉱物 资 源と 同 
様, 沿岸 国の 意図に その 開発が 左右され る ことになる。 しかし, 定着 性 魚 種 は 他の 一般の 魚類と 同様 再生 
産が 可能で あり, しかも 漁獲し なければ 培 加して 行く という もので もない。 自然死 亡に よる 無駄が あり, 
これ を 適正に 漁獲す る ことにより 最大の 持統的 生産 を 举げる ことができる。 これ を, 採れば それだけ 減少 
する 鉱物資源と 同一に みる こと は » り である。 

以上の ほか, 経済水域 は 領海の 基線から 測定され る ことになるが (第 46 条), 領海の 基線に ついては, 
単一 草案 は 原則的に は 1958 年の 領海 条約の 規定 (第 4条~ 第 7 条) を 路 襲して いる。 従って 領海 条約の 領 
海の 基線に おいて 問題と なった 点 は, この 草案で も 依然として 解決され ていない。 例えば, 「領海の 基 練 
は, 沿岸 国力 公 S する 大 縮尺 海図に K« されて いる 海岸の 低瀕 線」 (第 4 条) という ことにな つてい る 力5, 
低 湖 練が 海図 上に 記載され ている 5 万〜 6 万の 1 程度の 大 縮尺 海図 を その 国の 海岸に ついて 整備で きる の 
は, ごく 限られた 先進国の みで あり, 今後 これ を 全世界に!: つて 拡充 整備す るに は, 莫大な 経 * と 日時と 
を 要する ことにな ろう。 

また 複雑な 地形の 海岸に ついては, iJI 基線 を 採用で きる ことと なって いるが (第 6 条), その 場合の 
基準と して は, 「海岸線が 著しく 曲折して いる」 という ことと, 「海岸に 沿って 至近 钜讎 に一 連の 島が あ 
る」 という こと だけで, 直線 基線の 長さに ついての 制限がない ので, その 引き 方に ついて 紛争 を 生ずる お 
それ も ある。 

さらに, 単一 草案に は, これまでの 領海 条約に はなかった 群島に 関する 規定が ある (第 117 条〜 131 条)。 
この 規定に よれば, 群島 国家 は, その 群島の 最も 外側の 島 を 結んで 基線 を 引き, その外 側に さらに 領 
海 • 経済水域 を 設ける ことにな り, 鮮 島内の 水域 は, 群島 国家の 主権が 及ぶ ことになる。 群島 国家と して 
は, 広大な 水 城 を 自国の 権力の もとにお くこと がで きる ので, いかなる もの を 群島 国家と して 取扱う か 
は, 重大な 問 « である • 単一 草案で は, 基線の 長さ をき め, また 群島に より 囲まれる 水域と 国土の 全体の 
面積との 比 をき める ことによって これ を 定義 づけよ うとして いる 力 礼 まだ に 固まって いない。 


一 7 一 


肩 上 健 三 


し い て 


J    9  W 


IT- 翻 


FAO  r^mr^'^r^  ハ人 *^60% 比 荣奏 不良に よる 菜 il な に S まされて,、 る と い 

5* 1 5 乃 JE6 雷ご^-リー Oi&»«L 量 は, « と WSHtSe き, ほとんど おいて 纖 たされて い 
ない, え g では 人 i ョ 当:: つ *ロ リー Sit 量^  カロ:;  一  » 後で あるのに 対し, g 展 

SLfcM-*^/-  :^:»:»        ;  -z  h2.y^- ;- :' わ:^ S*t2.5C0i  - リ 一,, また 至 白 貢 は, m^t'-So 

グラムシら ^グ ラーで ある:: に^ 一  後者 は 罕 ^59 グラム t わさ ぼ は rs グラム という * 畫で, 
わう ち ふ!^ 蛋白;: ま 合^  gS^hH つ 龄 はき わめて 

一方 ま JM> 人コ は, 錢 乙 雒定で i97^ に ii38.«5«A であるが. 2.1、. つ »^ で in: してお り 
^^まわ » ^て^ WI する とお 定す れ^-  はじめに は: OKA に る も Or みられて v 、る, しかし こ 

城の 俸 ひ 漆が 1-3、 であるのに 対し, 発»*±^««が2-5%でぁる0で, 人口^ it 加に 
两者' つ 栄賽坟 意 ^咯差 はます ま 十 大き くなる おそれが ある, 
二  r, こお^ t るた めに^, さ^っ食ぉ 奎。 につと める^^:!: あるが. 食糧^ M に^な ±* は, 

つ 見積り!^ •::« へクな 一, ハっ 半分,:; 上 は 現 に « 弔され ており, 浅り .っ±* を 開 免す る 
に^  * そ' つ fe' つ 多つつ 弒約 要素^ あり, 巨 領の費 弔 を 要する 上に, 技術 上 o 困 霞 も ある. ここにお いて 
«3ffT る 人 二ず J1 に^? し, 二つ, 厘ご^ ±国 との K の 栄 ILL- つ 鞋を 緒^して 行く ために は. 

分ん 2  r 占 乞る 海洋^らん 主^ 资 源の » 免と «^ に矣 つべ と ころ ジま十 ま 十 大きくな つてく 

る * 

ニニで^: 界乃 fcBS 衮を みるに, 浮の トンで, 前年より 万 トン 坳>  なって',、 るが, 1970 
年に 比して 4'カ 万 、ン, 1971 年に 比して 450 万 トンの * 少 となて',、 る, これ は 主として 1970^,  1971 年に 最 
高の *獲*  r 示 し たべ/ > 一, チ リ ^つ アンチ ョ ビー が 1972^£J» 急激に * 少 した ことが 大きく  してい 
る *  二れ を 涂;ナ ば, f: 界の^ » 高 は 年々!^ J0 万 トンから 300 万 トン g^iTE して 今日に 至ってい る • 


第 4 表 ペルー 

, 《 リ アンチョビー 

at 瘦 离を狳 *、 た 

ま, 高 

年 % 

fir 界 亮 

B 

ルー, アンチ ョ ビー 

さ- 51 芽 

,c、 

チノ. アン 早 3 
筹赛 

ビー S      "や 一 B  +  C, 

63,900 千 ト ン 

10,263 千 ト ン 

1,019 千 

ト ン             32.618 千 ト ン 

1959 

62,700 

8,961 

751 

52.988 

1970 

70,000 

783 

56.940 

1971 

70,200 

10,277 

967 

58,966 

1ST72 

65,500 

4,447 

368 

60,685 

197  :i 

65,7CX) 

1,769 

192 

63,739 

B 踵 は 経済水域 設定に 伴う 影響で ある, わ^国の 場合, 1973 年の 簾 高のう ち, 外国の 钜牮 200 カイ 
リ 内で »» した 量 は, 水産庁の 推定に よれば 456 万 トンで, それ は 全 ^簾!: の 43% に 該当 十る, わが国 以 
外に も ソ連 を はじめ 多くの 遠洋漁業 国が 外国の 200 カイ リ で換業 している が, これ を 1971 年に つい 
て 試算した と ころで は, 世界の 海面 * 業の 総^ 簾 量 約6, 000 万 ト ン の ft27?0 に 当る 1,600 万 トンと いう 結果 
が 出た, 

さきに も 指摘した とおり, 単一 草案で は 許容 量のう ち, 沿岸 国が 力の ない 余剰 分に ついては 
^Hl»te による 入 * を 認める こと となって いる- 従って 外国の 200 カイ り 水域 内で »8 した 1,600 万 トンが 
全««» できなくなる という ことに はならない。 ことに 癸 展 国の # は, 入» 料 さえ 支払えば 入 » 
を g める 国 もあろう し, また 外国の 资本ゃ 技術に よって 自国の 水産業の »1 を * えてい る 国 も あるので, 
このような 国々 について は, 逮洋 » 業 国 として その の にそ^ 困難 はない ものと 思われる. しか 


一 8 一 


経済水域と 地理学 上の 問題点 


9 


し, ただ 水域 を 囲い 込んで 自分で も flj 用せ ず, 外国に も 利用 させない 国 も ありうる。 その上 »展 途上国の 
沖合 は 概して 资源 的に あまり 恵まれて おらず, また 発展途上国の 资源 管理に 問題の ある こと は, さきに 指 
摘した とおりで ある。 

资» 的に ft 富な の は, 北半球 高 維 度の 水域で あるが, ここ は 先進国の 沖合で あり, これらの 国々 として 
は 漁獲の 技術 も 能力 もあって, 他国の 援助に たよる 必要 はない。 従って それらの 国と して は, むしろ 外国 

8MB が 立 入らない ことが 最も 望ましい ことになる。 ただ 先進 沿岸 国と して, これまでの 実績 国 を 直ちに 排 
除す る こと はで きないと 思われる が, それにしても 自国の 漁業と お 合する ものに ついては, 経済水域 内 か 
ら渐次 フェイズ' ァゥ ト する 方向に 進む 可能性 は ある。 また 自国 漁船が 漁獲の 対象と していな いものに 
ついては, その 漁獲 を 他国に 認める としても, 対 « 魚 種との 混 獲の 問題が ある ほ 力、, 最近 は 海洋 生 據 系 

(Marine  Ecosystem) の 保全 • 確保と いう こと がい われる よ う にな り, 自国で 直接 漁獲 対象と していな 
いものに ついても 閣心を 持つ ようになって きている。 
いずれにせよ, 経済水域の 設定に よって, 海洋の 30% から 50% という 広大な 水域, しかも それ は, 生物 资 

溉の 多い 岸 近い 部分が 沿岸 国の 管轄権の 下に 置かれる ことになるので, 沿岸 国と して は, その 资 源の 保存 
と ^» 利用の ために 重大な 責務が ある わけで ある。 しかし, 現段階に おいて は, 特に 発展 途上 沿岸 国と し 
て は, この 水域に おける 自己の 権力の 確保に 非常な 関心 は あるが, 资源 に対する 責務に B8 する 自覚 は 乏し 
い。 それに 人為的に 広大な 水域 を 分割 管理す る 不合理 性 も 加わり, 経済水域 設定に よって 世界の 漁獲高の 
飛耀的 嫩ロ は 期待 できない のみ か, 現在の 水準 を 維持す る こと も 困難と なるお それの ある こと はさきに 指 

は 相当の 日時 を 要し, その 間の 世界の 漁獲 i を どのように 維持 *增大 させて 行く か は, 経済水域 設定に 伴 
う 今後の 重要な KJ1 といえ よ う。 

(1975 年 10 月 23 日 受理) 

注 

1)  A/AC.  138/SC.  H/L. 10. 

2)  A/ AC.  138/80. 

3)  A/AC.  138/SC.  H/L.  21. 

4)  川上 健 三 (1972) : 戦後の 国際^ 業 制度. pp.  904-907. 

5)  川上 健 三 (1972) : 戦後の 国際 漁業 制度. pp.  917-918. 

6)  川上 健 三 (1963) : 海洋 制度と 地学 上の 問題点. 地学 雑誌 Vol. 72,  No.  5  (736),  pp.  4-6. 

7)  川上 健 三 (1963) : 海洋 制度と 地学 上の 問題点. 地学 雑誌 Vol. 72,  No.  5  (736) ,  pp.  3-4. 


一 9 一 


地学 雄 紡 85, 1 (1976) 


永久 凍土 調査 

木 下 誠      一 * 

Joint  Studies  on  Physical  and  Biological 
Environments  in  the  Permafrost 

Seiiti  KlNOSHITA 

Abstract 

Scientific  expeditions  in  permaforst  regions  were  carried  out  (1) Yakutsk,  Siberia 
in  the  middle  of  August,  1972  and  (2)  Alaska  and  North  Canada  from  the  middle  of 
June  to  the  end  of  July,  1974. 

(1)  Yakutsk,  Siberia 

Field  observations  were  carried  out  on  permafrost  around  Lake  Surdakh,  which  is 
located  250  km  northeast  from  Yakutsk,  Siberia.  Lake  Surdakh  is  an  alas,  which  is  a 
depression  formea  by  a  thermokarst  development  in  which  local  deep  thawing  has  taken 
place  in  permafrost  masses  accompanied  by  the  melting  of  ground  ice. Ihe  shape  of 
the  alas  is  nearly  round  and  the  diameter  of  Lake  Surdakh  is  about  4  km.  The  lake  is 
surrounded  from  all  sides  by  a larch  forest.  The  height  of  the  basin  cliffs  is  about  20  m. 
At  some  places  along  the  cliffs  underground  ices  are  exposed.  The  top  of  the  ices  is 
1.5  m  below  the  top  of  the  cliffs  and  the  ices  sink  into  the  ground  in  a  wedge-like 
shape.  Field  observations  were  made  as  to  the  exposed  ice,  the  soil  around  the  exposed 
ice  and  the  forest  above  the  ground. 

(2)  Alaska  and  North  Canada 

1 he  group  was  divided  into  three  sub-groups  according  to  their  research  subjects : 
(i)  frozen  ground    (ii)  vegetation  and  • (in)  soil  invertebrates. 

(i)  Frozen  ground  Drilling  programmes  were  carried  out  at  the  following  locations 
by  using  a  portable  boring  machine  :  three  spots  on  polygons  at  Barrow  ;  one  in  a  Poly- 
gon and  four  at  Ibyuk  Pingo  in  Tuktoyaktuk  ;  two  at  Caribou  Hill  near  Reindeer  Depot. 
Core  samples  of  4.5  cm  in  diameter  were  taken  from  the  surface  to  a  depth  of 140  cm 
for  analysis  of  their  layer  structures,  soil  colors,  densities  and  pH,s.  These  samples 
were  dried  in  an  oven,  and  measurements  were  made  as  to  the  water  contents,  densities 
and  size  distributions  of  the  soil  particles  contained. 

Ice  lumps  were  picked  up  from  ice  layers  in  an  ice  tunnel  (Fox,  Fairbanks),  an  ice 
cellar  (Tuktoyaktuk  village) ,  one  of  the  ice  wedges  and  one  of  the  buried  ice  masses 
which  were  exposed  along  the  seacoast  of  Kugmallit  Bay  6  km  from 1 uKtoyaktuk  village 
to  the  southwest.  These  ice  lumps  and  the  ice  cores  which  were  taken  during  the  drill- 
ing were  sliced  and  observed  under  the  polarized  light  for  analysis  of  their  crystal 

* 北海道 大学 低温 科学 研究所 The   Institute   of   Low   Temperature   Science,  Hokkaido 

University 

一 10 一 


永久 凍土  PI 査 


11 


structures.  It  was  found  that  the  samples  of  ice  from  the  above  contained  air  bubbles 
and  dirts,  both  of  which  were  aligned  in  stripes,  and  the  texture  was  poly-crystalline  ; 
the  crystal  sizes  were  several  millimeters. 

These  ice  samples  which  were  melted  there  were  brought  back  to  Japan  for  measure- 
ment of  the  ratio  of  180/l80.  Also  a  "C  analysis  was  done  on  the  organic  materials 
which  were  included  within  the  core  samples. 

(ii)  Vegetation  Permafrost  is  an  important  ecological  factor  in  the  subarctic  forests, 
and  the  knowledge  of  its  relationship  to  a  vegetation  process  is  important  for  an  under- 
standing of  forest  ecology  of  northern  regions.  On  the  warm,  well  drained  sites  such 
as  southern  slopes  and  sides  of  rivers,  white  spruce  trees  or  white  spruce-paper  birches 
grow,  while  on  poorly  drained  sites  including  plateaus,  flats  and  north* facing  sites, 
stunted  black  spruce  trees  with  moss  layers  of  Sphagnum  spp.  are  predominant.  We  ob- 
served that  the  depths  of  the  active  layer  and  drainage  are  of  special  importance  in  the 
vegetation  and  succession  of  trees  on  permafrost  near  Inuvik. 

(iii)  Soil  invertebrates  Sod  samples  (each  19.6  cm2 X 8  cm)  were  taken  from  various 
habitats.  Soil  invertebrates  were  picked  up  from  the  samples.  The  total  number  of 
soil  invertebrates  which  were  picked  up  at  Ibyuk  Pingo  was  1974,  of  which  81.6%  was 
found  in  the  layer  of  0-2  cm  in  depth,  15.1%  2-5  cm  and  3.3%  5-8  cm.  The  composi- 
tion of  soil  fauna  and  their  individul  numbers  were  as  follows :  Collembola :  743,  Ne- 
matoda  :  548  ;  Acarina  :  469  ;  Chironomidae  :  22  ;  Enchytraeidae  : 11 ; Tardigrada  : 1 ; 
1 richoptera : 1. 

I. はしがき 

永久 凍土と いうの は, 寒さの ために 凍った 土が 永久に » けないで いる 状據 である。 永久? « 土 は, シ ペリ 
ァ, アラスカ, カナダ 北部お よび 中国 等に 広く 分布す る。 人間 活動の 極めて 少ない 地域で あるが, 近年 石 
油 や 天然 ガス 等の エネルギー 资源地 及び その 輸送 路と して 脚光 を 浴びて いる。 その 総 面積 は 地球上の 全 » 
地の 140 ん にも 及び, 日本 全土の 55ffi もの 広さで ある。 また, その 厚さ は? &ど 100m 以上で, 深い 所では 500m 

以上に も 達する。 

寒冷な 永久 凍土 带 とはいえ, 地表面 は 夏に は » ける。 この 毎 夏 » ける 地表 近くの 眉 を 活動 層と 呼ぶ。 夏 
の 活動 層に は 凍土の ft 解に よる 水分が 蓄えられ, また 降水が 上から 浸み 込む。 し 力、 し, その 下の 永久に 凍 
つた ままの 層 は, 水分 を 透さない ので, 活動 暦 内に 水分が 蓄積され る。 この 水分が 生物の 涵養 源と なり, 
永久 凍土 地 * に も 生物が 存在す る。 

活動 餍 内の 水分 は 冬に 再び 地表面から 凍り 始める。 土が 凍る 時には, 土中 水分が そのままの 位置で 凍る 
ので はなく, 凍結 線に 向って 下方の 未 凍土から 水分の 移動が 起り 氷の 層と して 析出す る。 そのための 体 m 
增が凍 上で ある, 又い つたん 凍った 後で も 地表面が 極寒に さらされる ため, ,; IS 勾配に もとず く 熱 応力が 

生じ, 各所に 鉛直な 割目 を 作る。 夏に は 又 地表から 融ける 力、 このよう にして 凍結 ft 解 を 何千 年 年と 
練り 返す うちに, 特徴 的な 地形が 出現す る。 ビンゴ, 構造 土, アラス, 水 楔 等が それで ある。 

活動 層の 厚さ や 融けて いる 期間 は, 地域に よって 異なる。 そのため 自然環境 特に 林 相に 大きな 差異が 生 

ずる, 極地 方で は, 夏の 気温が 低いた め 活動 層が 薄く » けて いる 期間が 短 かい。 地表 は 立 木が なく ッンド 

ラ である。 内陸へ 入る に 従い, 活動 層が 厚く 融けて いる 期間 も 長くな り, 榭 林が 生育す る。 それに 応じて 

寒冷地 形, 植生, 又 土壌 動物 も 変って 来る。 我々 の翻査 では, ッン ドラ 裕, 樹林 裕 及び 两 者の 移行 裕 にお 

一 11 一 


12 


木 下滅一 


ける 活動 層の 物理化学 的 特性 を 調査 するとと もに, それによ つて 出現す る 寒冷地 形, 植生, 土壤 動物 等と 
の 閟連を 解明しょう とした。 

昭和 47 年 8 月, 木 下1, 《, 酒 井" >, 鈴 木, 山 本 "力' >  文部省 科学 研究費 補助金に よる? 6^ 学術 W 査 として, 
シベリアの ヤクーツク 周辺 を 調査した。 ヤクーツク 周辺 は 永久 凍土 層の 厚さが 200m で カラ マツ を 主と し 
した 針 葉 榭林帯 (タイガ) である。 極端な 気温 年 較差 (100。C にもなる) と 乾燥 (年間 降水量 催 か 200mm) 
が 特徴で あるが, 活動 層に 蓄えられる 水分の ため, カラ マツの 榭 林が 生育して いる。 

又, 昭和 49 年 6 月 ~  7 月, 木 下^, 酒 井 8), 鈴 木, 丹 野 》》, 堀 口 う 吉田 '福 田" >  は, 文部省 科学 研究 
费 補助金に よる 海外 学術 調査と して, アラスカ 及び カナダ 北部に おいて 永久 凍土 調査 を 行なった。 ッンド 
ラ帯, 樹林 带 及び 両者の 移行 帯の 特徴 的な 地点 を 調査した ので あるが, 特に, 榭林带 では, 気温 年 較差 数 
10°C, 年間 降水量 400mm 前後で, 同じ 永久 凍土 樹林 裕の ヤクーツク 周辺より は 条件が 緩い と 云える。 榭 
種 も トウ ヒを 主と した もので, ヤクーツク 周辺の カラ マツと は 異なる。 

ここで は, 一般的な 永久 凍土の 解説 も 含めて, 我々 の 2 回の 鋼査の 概略 を 述べよう。 

II. 世界の 永久 凍土 

1.  永久 凍土の 定義 

冬に 気温が 0°C 以下に なると, 土 は 地面から 凍り 始める。 北海道の 寒い 所では, だいたい 11 月末 頃に 
凍り 始め, 3 月に は ほぼ lm も 凍る。 しかし, 3 月に なって, 気温が 0°C を こえる ようにな ると, 土 は 
地面 か ら » け 始め, 6 月始めまでに は 完全に » け てし まう。 

シベリア のように 冬が 長く, 非常に 寒い 所では, いったん 凍った 土が 夏に 地面から 融けて いっても, そ 
の 期間が 短 かいため, すっかり » け 切らない うちに, もう 次の 冬が やって来る。 そして 再び 地面から 凍り 
始める。 やがて, 夏のう ちに B けた 土が 再ぴ 全部 凍って しまい, 下の 凍土に つながる。 しかも, まだ 冬の 
寒さが 続く ので, 先に 凍って いた 土 を 越えて, 更に 下の 方へ と 深く 凍結が 進む。 » けたり 凍た り する の 
は, ごく 地表 近く だけで, その 下に は 永久に » ける ことのない 凍土が でき, しかも その 厚さ を增 して 行 
く  。 地面 近 く の 夏に 融け 冬に 凍る の を 操 返す 土の 眉 を 活動 層 と 呼んで いる。 

永久 凍土と いう 言 菜 は, 日本で は 昭和の 始め 頃から 使われて いるよう であるが, だいたい 現在で は 英語 
の permafrost の 訳 として 通じて V  、る。 permafrost は, permanently  frozen  ground の 省 l&fe とし 
て, 1945 年に S.  W.  MULLER") によって 使われた。 以来 ァメ リ 力, カナダに おいて 通用して い る 力;, 
1974 年 カナダの NRC で 出版され た 用語集 1" によると, 「少く とも 相楝く  2 冬と その 間の 1 夏 を 含めた 期 
間より 長い間, 0°C 以下の 温度 を 保つ 土 又は 岩に おける 温度 条件」 と 定義され ている。 従って, perma- 
frost の 日本語訳 として は, むしろ 永久 凍結の 方が よい かも 知れない。 

—方, ソ連で は, 土の 凍結の 耱統 期間 をと り 出して 定義して いる。 即ち, 多年 凍結 土, 季節 凍結 土, 短 
期間 凍結 土の 三つに わけてい る。 永久 凍土 はこの 多年 凍結 土に 入る ので あるが, 文字通り 多年に わたる も 
の を 意味し, 数年間 たまたま 統 くもの は, 多年 凍結 土と 季節 凍結 土の 中間の ものと している。 このような 
意味で, ソ連 側と アメリカ や カナダ 側と では, 若干の 違いが ある。 

2.  永久 凍土の 分布 

永久 凍土 は, 現在 シベリア や アラスカ • カナダ 北 郁な どに 広く 分布し, その 面積 は 21X10*  km2 にも 及 
び, 全睦 地の 14% を 占めて いる。 凍って いると いう 意味で は 氷河 も 同じで, その 面積 は 16xl0*km2 である 
が, 氷河の 上で は 人間 生活 はない。 永久 凍土の 上で は, 現に 人間が 住み 生産 活動 を 行なって いる。 

ソ連の 教科書" 5 に 地球上の 凍結 状況 を 示した 図が ある。 それが 第 1 図で ある。 図の 中で, 点 JB¥ で 示され 
た領 城が 永久 凍土と 氷河で ある。 南極 や グリーンランド は 大部分が 氷河で, 永久 結と いう ことに は 変り 
ない が, 地面が 露出して いる (勿論 冬の 問 は 雪に 蔽 われる が, 夏に は その 雪が » けて 地面が 露出す る) と 
ころ を 永久 凍土 地带 としてい る。 その 飱 どが, シベリアと アラスカ ,カナダ 北部で, ごく 一部が, 北欧 や 

一 12 — 


永久 »土11査 


中 H, モン ゴールに ある, 

第 1 図の 幅せ まい 線 觯の領 * は, 
お 年 必ず 冬に は » り, 夏に は » ける 

とい ラ Jtett である, 永久 »土 の 表層 

» の 活動 暦 も 冬に! 《 り 夏に は》 ける 

が, この * 節 * 土で は, Jt に 全) * 土 
が 完全に » け 切って しまう, 日本で 
は, 北海道 や 東北の一 部が この 領域 

に 人る。 

第 1 図の 幅広い «B の領城 は, 短 
期間た とえば, 夜に は 凍る が S に は 

» け ると いう一 日 ace, あるいは * 
たまたま 短 期 ra 凍る という 地) * で, 
この 第 1 図に は, 日本に この 領域が 

ない ことにな つてい るが, に BB 

束 地方に おいても 冬に 霜柱が &られ 

るよう に. や は! IS 期間 * 土と いえ 

る, 第 1 図 は, 必ずしも すべて を 正 
確に 表現した もので はない が, 多少 
と も; * 結に s« われる 地 《 というの 

は. 実に 地球上の 全睡 地の 7 割 近く 

にも 及ぶ わけで ある, 
永久 凍土 带を 更に 分けて. 連« 
不連 a 帯, 点在 W と している. 
*« 帝と は, 永久 凍土 》 が 水平 方向 

にも »E 方向に fcJItt している 地 » 

で, 不速 fitff と は, それが 不速 « の 

ところ,, 点在 寄と は, ポッン と 孤 
立して いると ころで ある, 凍土 は, 
寒い 空気で 地面が 冷やされて 出 * る 

ことに は 違いない が, 河川. 湖? H, 
斜面の 場合 は その 向き 3 の 地形 因 
子. 又 地下水. ±JJ.  «生» によつ 
て 》 結の 進行が 》く》 響され る。 從 
つて, 広い 地域に わたって, 同じ * 
結の 状 德が ぼく こと は? & どない, fl 
直 方向に, 永久 凍土 B がと ぴ とびに 
残る IB に はさまれた 不凍 IS 觸 
をタ リク i 圩ん でい る, 

第 2図 に 北半球に おける * 久 w 土の 分布 状 si! "を 示す, 又. 第 1 表に 永久 a (土の 庳 さの 若 千の 実 sows; 


地球上の 凍 8 状 jK 
1 一 * 久 * 土 及び 氷河, 2 —季 B» 土,  3 — S)BfH»±, 
文 K  4) による. 


3. 永久 孩 土地 域の 候 
年 平均 ft 温 

*3 図に アラスカ • カナダの 年 平 

均 ft» 分布図 を 示す, 等 a» と, 永 
久 凍土の 速 fit 不 it«, 点在, 永久 
凍土な しの 境界 fit と は 必ず しもよい 

—St を 示さない。 連 《flt は, アラス 
力 西 海 * と,、 ド ソン ffiS では 一 5°C 
よ り も 低い 所に あるが, アラスカ • 
カナダの 国境 練に 近ず くに つれ, 一 
10X よりも 低い 所に なって いる, 
又. 不; 裕も アラスカの 西海岸と 
'、ド ソン 湾岸で, 一 3°C よりも 低 
く. アラスカ • 力 十 ダ国塊 付近で 
は,  一 5°C よりも 低くな つてい る。 
一方, 点在 帯と 永久 凍土な しの 境界 

線 は, カナダで は ほぼ 一 rc 線で 
あるが, アラスカ 南部で は o。c  « 
に そってい る郎 分が 多い, 

± が 凍る のに は. 冷たい 空気が 必 
耍 なの は 云う まで もない が, 冬に は 

地面 を S が蔽 うので, 気 ifi と 地面 S 
K と は一 致しない, 

精算 寒 度 

土の 凍結の 進行と * さとの BB 係 を SR 的に 表現す る 方式と して, 凍結 深 Hem と 穑算寒 度 尸 C'days 
(日购 気!& の 0°C 以下の 分 だけ を M 算 した 植) との 問に, H=Cj/F の Bflffi が 用いられ ている, この BB 
fit は 積算 寒 度 lOOTC-days 位までの 季節 凍土 地? の 除 雷 された 地面に ついて 8 用され ている ので あるが, 

永久 凍土 地带 においても, * 結の 厚さと 積) J* 度と は, 密接な M« が あるに S8 いない。 第 1 表の 右 m にモ 

の 土地の 現在の 1 冬の «* 寒 度の 该を かかげた, 比 はの ため, 羊 » 凍 土裕の 北海道の 例 も かかげた が, 永 
久凍 ± ^带が いかに 寒い かが 解る。 
この « 算; * 度の ffi は, 気 ia からと つた ものな ので, 冬に 地面が 雷に k われる と, at 接 凍桔に 効く 髖には 

ならない, 例えば, シベリアの ヤクーツク では, 冬の 精算 寒 度 5600'C  .  days, 年 平均 — 10°C である 
が, 地下 10m の 地 fl は 一 4°C で一 年 を 通じて ほぼ 一定で ある。 従って, 年 平均の 地面 iSg がー4。 C とい 
える。 土の » 結に 有効な の は 地 ffiifi 度で ある こと を すると, 有効な一 年 IHI の稹算 は W60°C.days 
になる。 ヤクーツクの 永久 » 土の 厚さ は 200m である。 大昔から 同じ 気條が BS いたと して, 200m 凍 るの 
に 要した 年 » を 計算す ると, H=Q/T の M 係から (C の 値 は 土 Jff, 水分 状況で II なる が, 2.5 から 5 の 間 
である。 ヤクーツク では 大体 C の植が 4 位で ある) 17,000 年と いう ことになる。 ともかく 永久 凍土 は, 
fPTS 年と いう 程度の 昔から 存在して いた ことになる。 
» 水量 

アラスカ • カナダ 北部に おける 年 30 降水量 分布 を 第 4 図に 示す。 北極海^の ッン ラ带 では, 150mm 


»2 囟 北半球に おける 永久! * 土 分布 1 一連 ぼ 帯. 2 —不速 
fitflf,  3 —点な flf, 文 iR15) による. 


永久 》 土 ■ 査 

第 I 表 *±o 厚さ t 年 平均 《ifl. 


国 

地  も 

»  土の 厚さ 

年 平均 *» 

* 土 分布 状 S 

ff 算寒度 

Jarrow 

N  W 
71° 157" 

m 

300  —400 

"C 

—  12.4 

。C  ■  days 

'~J0 

7 

Prudoe  Bay 

70 

148 

650 

メ 

Umiat 

69 

152 

320 

—10 

Kouebue 

163 

73 

as—  7 

„ 

Fairbanks 

65 

148 

20—90 

― 3.4 

ポ 

連 《 

—700 

力 

65 

165 

37 

― 3.3 

" 

-200 

Chitina 

61 

180 

28 

在 

* 

Melville  Island 

75 

110 

450 

, 

A! 

Resolute 

95 

390 

„ 

6200 

* 

Tuktoyaktuk 

69 

133 

330 

—  10.7 

„ 

4700 

Aklavik 

68 

135 

120 

― 9.2 

4400 

Norman  Wells 

66 

127 

不 

* 

Dawson 

139 

60 

二  4.7 

3400 

Yellowknife 

63 

114 

60  —  90 

- 5-5 

„ 

3600 

Aishtnik 

62 

138 

15—30 

一 4,2 

2800 

ダ 

Uranium  City 

59 

109 

お 

在 

Churchill 

30-60 

一 7.2 

3600 

Thompson 

一 3.9 

在 

128 

640 

ペル * ヤンス ク 

68 

134 

250 

6900 

62 

130 

200 

-10.1 

5600 

68 

38 

1.3" 

n ほ 

1000 

0.7" 

600 

0.9" 

750 

0,6" 

350 

*  ffi さ 30m の 地 31 
** 冬期 M» 育した ところ 


8 度, 内 IS の W 林 帯で 300~400mm.  IS に 南に なって 不速» 帯になる と, SOO—eOOnm になり, W 林 も 
ftfrK なる. シベリア では, 北 «海 摩の ッン ドラ 帯で 同じく 150mm 程度, ッン ドラ ■« 林の «界 (ベル 
* ヤンス ク 付近) で felSOmm 程度, の ヤクーツク 付近で 200mm, 不 jg«ffi の イルクーツク 付近で 
«0mm 位で, アラスカ • カナダに 比べて ^少ない。 B 本の 多雨 地帯で 3000mm を こす こと をお える 
t,  * 索に 少ない »* 量で ある。 
*. 永久 * 土地 城の B 真 地形 

永久 凍土の 表層 «B の 夏に IB け 冬に 凍る 活 » 屠に 起因して, 待» な いくつかの 地形が 見られる, それ は, 
ビンゴ, 氷 構造 土, アラス, 集 » 氷で ある, これらに ついて 我々 が 謂 4 した 中から 8 介しょう。 
ビンゴ (piiwo) 

平らな 湿地 * の 中に ボッン と S り 上る 小 丘で ある, 丘の 内 筋に は 氷が つまって いる, 髙 さは fcra から 


60m 位で ある。 カナダ 北 «S ^の マッケンジー デルタに はお 山の ビンゴが あり ビンゴ 公園と, W ばれて い 
る, モ の 一W イブ ーク ビンゴ を 第 5図 に 示す • 海面からの K6 さは 48m である。 ビンゴ は ヱ スキモ 一B で H 
* 形の 丘と いう; S 味で ある。 シベリア では ヤクート S でプ, レ ダニ ャルと 呼ばれる, 永久 » 土地 ffi に It く 分 
布す る もので は あるが. どこに でも あると いう もので はない。 マッケン ジ一 デルタ, ユーコ ン州南 (B のァ 
ラス 力と の 国 « 付近, シべ リ ァのャ クーツ ク 周辺に 特に 多い。 

ビンゴの 成 S として, 土が 》 ると きに 凍結 線へ 未 凍土から 水が 吸 寄せられて * が 折 出す る, いわゆる 擦 

上 現象が # えられて いる。 更に その a 式に m 式と 閉式 とが ある。 so 式と いうの i±, ビンゴ 下 ffl へ斜 a にモ 

つて 流れる 地下水の «人 が あるとき, 又閉 式と いうの は, 地下 * の «A がない ときで ある。 tt» に 広く » 


永久 I* 土 調査 


いおが あった » 合に できる と豨 えられ 
ている ♦ この ffl の 水の 熱容量の ため, 
ffl の 下の ある 深 さまで は 冬で も » らな 

いままで 不 aw (タ リク) を 形成し. そ 
の 下に 永久 » 土 層が あつたの が, ある 
ときより 5* い? us にお そわれて, ffl の 
水が 凍り, 沼の k にある 不 * 雇 も 凍り 
始めた。 この 不凍 層 は, 上下 前後 fee 
の 四 ffl を! *  土で つつまれて しまう が, 
s に 寒さが 《 くので, この 未 凍 ±« 
分 は 次第にせば まって 行く。 水 を 含ん 
だ 土が a [ると きの 凍 上で, 氷が 析出し 
体 が 起り, 上 w へ 押し上げて 丘が 
a 現す る。 このよう にして 内 as に 
を もった 丘が できる と されて いる, 

以上 は, 一つの 考え方で これの は なかなか 蒙し いが, マッケン ジ一 デルタに は, jft 近 数年 来 上 # を 
« けて いる 小さな ビンゴ, いわば ビンゴの 赤ん坊が 》晃 され, モの 成長が »定 されて いる"), 又, 第 5B 
の イブ ーク ビンゴに おける 表 IB 土 内の 木片 »K の "C 分析の 結果から, 1 万年 以 ffl に « り 上りが せ まつ ft 
と 解 R されて いる11 ぶ), これらから ビンゴの 成因の »E も 近い;: とが 想» される, 

又 北 くの 海 は 海水の 度が 一 l*C で, に は 0°C よりも 低い W± が 存在す る ことが 確かめ 
られ ている"" が, 海底に ビン ゴの ある こ k も 最近 見つけ られ た""。 

*樣 (ice  wedge) 

層 と 永久 J* 土との * 界面から 下に! Sf つて W 点 を 下に, 地中に »を 打ち こんだ 形の 氷の こ と である, 
タク トャ クタ —クの 海岸に 露出す る 氷 S を 第 6 図に 示す。 上面の 幅 2m 位で 86 さは 10m 位で ある。 -ンべ 
リアで は, ベルホヤンスク 近くの ャナ 河の 崖に, «»  ra 高さ 40m 位の 氷模が »+ も 群 をな して 露出して 


! R5 図 カナダ 北 マッケンジー デルタ O タク トャク 
ターク (Tulctoyaktuk) から 南 «!B5.5kni にあ 
る イブ ーク ビンゴ (Ibyuk  pingo) 


この 成因と して 次のお えが ある。 i ず 冬に 活 ft 層 力 ると, 活 ft 履 内の 上下の fiSS にもと ずく 熱 応力 
が 生じ, «直な«れ 目が できる。 この « れ B の 先 * は 下 土 層の 內 «B にまで 入り こむ, 真に 活 » 履 


: ,,- 

、み, に . 

) タク トャク タークの 南 BttSkm の 海岸に 露出す る *«. 

) 氷模下 w から 氷 》 を *m している 所. 


が it ける と. その » け 水が 先に 永久 凍土 履內 にで きていた 割れ目の 中に « れ こみ, ほ 囲の 寒さの ために at 

つてし まう。 次の 冬に は 再ぴ活 ttS の 同じ 所に れ B がで き, 夏に は 又 前と ISI じこと &搡 返す, 畏年 にわ 
たり. この ことが 繰 返されて 氷が 大きくな! 3,  «*t になって 行く, 

活動 8 に 出 * る 割れ目に ついては, 银 実 Ww) が あるが, 氷 8! の 成 S について は, ソ適 その他で 必ず 
しも 上記の 抆 をと つてい ない。 

構 3 土  (patterned  ground) 

地表面に 昆 られる 規則的 を 凹み ffiffi のく りかえ しで, 第 7 図 (a) に アラスカ 北 バロ一 における 
円形 » 造 土の 拔子を 示す。 一つの 模 樣 の BttlOm で, 中央 ffi の S り 上り は 50cni である。 情 造 土 はッン ド 

ラ ffi に 広く a られる もので. その ffiffi の 形 伏から, 円形 土, 網状 土, 多角形 土,  Hf 段 土,  》 状 土の 5«B 

に 分! E される211。 


'― (Bartow) の 構造 ± 凹 SB における ボー リンゲ 状 iii. 
(b) 地下 30~48cm から 採取 された 凍土 K 料. * の 薄い BB« が iRlIl & られ る. 

このような 地表面に 出來る DD みは, さきに 氷锲 のとき に 述べた 割れ目と 同じ ものと 考えられる。 一つの 
の 大きさ を决 める 割れ目と » りの 割れ F1 との mSR ぷ は. 活動 S 内の 上下の it 度 勾 と 次の M 係 
にある。 ズ =  r/^nG(D で. ここで r,  n,  G は それぞれ * 土の 剪断 強度, 線!! 張 係 », 剪 R 弾性率で 
ある。 割れ B のでき 方が *W の 場合と 同じと すると. M 造 土の 凹 郎 の 下に は 氷 W 氷が ある ことになる, 事 
実 第 7 図 (a) の パローの (B 造 ±ffil 部の ボー リンダから 地下 55cm より 下に 氷の ほが ある ことが 解った, 
—方凸 おに は 氷の 雇が a られな かつ た。 


アラス は シベリアの ヤクーツク 周辺に » 多く a られる 地形で, 帯の 中に ボッン と 開ける jims を 凹ん 

だ 所で ある1"。 アラスが できる に は, まず 林が なくなって が 出来る ことで ある, 第 8H  (a) はァラ 
スの 始まりで, 6 月に 木 を 切って 裸 地に した 所 を 3 力 月 後の 9 月に 撮影した ものである。 今まで W 林に « 
われて, K の fffl でも 深さ 50cm 位し か» けなかった 凍土が. 地面が g 接 ««; にさら された た *,  MM が 2 
m にも 及んだ" 今まで 活動 雇の 下の 永久 » 土 内に » けないで いた 氷が » け 地面 は lm ほど も ft 下した, 

し, 地面に 円形 土 状の 凹みが できた, 凹みの ma (は ほぼ iom であつ た, 

さきに 氷 « や 溝 造 土ので きる 原因 は, s 動 ほ 内の 割れ s である こと を 述べた が. この 初期の アラスに あ 


動 層 内の fflffi 勾 e が 小さく, 割れ目が できる 可能性 はない, 然るに 円形 土 s ほが 潜在して いたと いう こと 


永久 » 土 M 査 


第 8 図 ァ 
3 力 月 抑に « 地に なった 所で, 
BU2 年 9 月 5  S 木 下 
>  iffS 数百 m の 皿 状に Pfl んだァ 


ック) a  a) 
沈下し n 形 土が 出) (e た. 


は, I の はこの * 所に « 林がなかった こと を 意味す る, ヤクーツク 周辺の タイガ は, カラ マツが 主体で 大 
体 ioo^ から ax ^で 生え 変って いる- このような タイガが, 赠 どうして 出現した か 深い 間 B で 


ヤクーツク 地方の 复 は 短 かく,  9 月に 人る と 気 s は o°c 以下に さがり, 再び 地表から 土が 凍り 始める。 
しかし. 又翌 夏に は «« が 始まり, oa みの 下の 氷 を 更に M かす。 かくして一 s の tt 下が 起る。 毎年 この こ 

と を » 返す うちに, Si 下 は 大体 10~20m で $着 く。 皿 状に M むと, 皿の MSS 面で も » 解が jg り, J!l の C さ 
を « 方に 拡げて 広くな つて 行く。 第 80  (b) は, このよう にして 広さお 百 m になった アラスで. ャク 
—ト まが 放 (Wte として S 用して いる。 大き いのは 直搔 10km にも 及ぶ もの も ある。 ヌ, の 凍土 内に 
巨大な 埋蔵 氷が あり, 夏の M の WUW で 水が JS つて 湖 をな している もの も ある (第 11 図の スィル ダッハ 湖が 
その w である), 

海岸 や 湖岸の S に 露出して いる 巨大な 氷塊で, 通 ffi 地表面 下 2  — 5m から 下へ ほび て, 30m 位に も 及 
», その 横の 広がり は ftlOm から 数 100m にも 及んで いる。 ~« を 第 9 図に 示す。 これ は タク トャ クタ 一 
クの 南西 約 6km の? ((岸に 露出して いるもので ある, これ はたまた ま 海の R で されて 露出した もので 
あるが, 地中に 埋れ たま まの 巨大な 氷 (埋蔵 »«*  buried  massive  ice) も 多く       されて いる. 現 住 
エスキモー は;: れを 見つけて. この 中に 穴 を » り, 天然の 冷 IS* に 使用して いる, 

集塊 氷の 成 H について, MACKAY" "は 凍 « 
S への 移動 水の 氷 折 tti に よる ものと; ft えてい 

る, 氷が 鉛^に 並ぶ 気泡の 列 を 含む ことと, m 

晶 主軸が St 泡 列に ffil [である ことから 桔» して 

いる。 いずれに しろ 地下 屎く 巨大な 氷の 塊が 存 
在す る こ と は不思 |» な 現 ft である。 

5.    B 本に おける 永久 》 土 

第 1 図 [こよる と, 日本に は 永久 凍土がない こ 
とに なって いる。 しかし. 最近 北海道の 大 3 山 

タク トャ クタ— クの 西 約 6km の 海岸に 系 "> や 富士山 項 付近 等 》 ""で 永久 凍土の 現存が 
■ 出す 5 巨大な *. 集 »*  (massive  ice). 確かめられ ている, 又 の 氷 W 期に おける 永 


久 凍土の 名残り t 者 えられる 地形 も见 つけられ ている1", 


in.  nmmm. 方法, 事 4 

シベリア (招? 047 年 8 月) 

主として 謂査 をした の は, 第 10 図に 示される ヤクーツク 市から 北 束 約 2S0km  O スィ ルダッ (辺 
である (N62'E131°>, スィル ダッ' 、湖 は 直径 4  km ほどの ほぼ 円形の 湖で, アラスで ある。 湖掸は 高さ 
20m の 農で 西 まれ, 所々 に 地下 * が « 出して いる。 その 様子 を 第 11H  (a)  (b) 及び 本 S 口絵に 示す, ス 
ィル ダッハ 湖 は, アラスに できた 水 ffl りで, その 水 » は Bfl 岸の S に 露出す る 地下 氷で ある。 この 氷が 夏に 
» けて » 入す る だけで, 他に は 流入す る 川 も 流出す る 川 
もない, 湖水 面からの 水の 蒸 » と 地下 * の 夏期の SM? に 
よる 流入と が ほぼつ りあって, 現在で は 一定の 湖水 面 位 
t 保って いる。 湖の 深さ は 6m である。 湖の 底 は 2~ 
5m ほど した 土で あるが, その 下 は 200m もの 厚 
い 永久! « 土 力! « く。 ここ は, ダフ リア カラ マツ を 主体と 

する 齡藥 《 林 寄で, 永久 a [土 連敏 香に 入る, 

アラスカ 'カナダ; fc»  (昍 和 年 6~7 月) « 生の特 
微で 分け, 次の 地点 を 選んだ。 
ッン ドラ 帯 

パ b— (Barrow) …'アラスカ 北 g 海岸 (N  71"19' 
W156s31') の 構造 土, 

タク トャク ターク (Tuktoyalctuk)'-'- カナダ: 
岸 (N  69°26'  W133 つ') の ビンゴ, 氷 集 « 水, 構 
リア ヤクーツク 市の 近く ス  ^ ト 

ィルダ 'ノ^湖 の 地図 


■  〜-^ flN^^B 

! fill W 


) スィル ダッハ 湖, 湖岸の 崖の 高さ 20m, その上の 《林》;« さ 10~15m. 
) 湖谆に 地下 氷が)! 出して 》* している, 


樹林 帯 

フェアバンクス (Fairbanks) …-アラスカ 内睦 ftf  (N  64°57'  WH7°36'). 特に » 林 及び フェア パンク 
ス 郊外の Fox にある トンネル 内の 地下 氷 を«4 した, 

ィ ヌビク (Imivik) '…カナダ 北極海 岸から 内陸へ 100km,  (N  68°22'  W133°45'). 
ッン ドラ 行舉 

レイン ディア デボ (Reindeer  DepoO  - ' ' . タク トャク タークと ィヌ ビクの HI の マッケンジー 河 East 


永久 凍土 詞査  21 

Channel 沿いの カリ ブー ヒル (Caribou  Hill) に 在る。 (N68。40'  W134。8')。 

チャーチル (Churchill) …'カナダの ハドソン湾 岸, 僅か 10km の 間で 移行が みられる。 (N  58°46'  W 
94。4')。 

2.  II 查 方法 

凍 ±0E 

表層 土の 試枓 採取 を携 ffi 用 ボー リ ング 又は 押し こみ サン ブラー を 用いて 行なった。 採取した Kft に 
ついて, その 層 溝 造と 土質 や 土色 を 観察した 後, 密度, 含水 比, 土 粒 比重, 粒度分布, 土中 水分の pH 
や 戴 気 伝 荨度を 測定した。 又一 部 日本に 持ち帰り, 比 表面積 測定 や 熱 分析 を 行なった。 又, 試料 内に 含ま 
れ ている 有機物に ついて,14 C 分析 を 行ない 年代 決定 をした。 氷 禊 や, 集塊 氷の ように 崖に 露出した 氷 
や, 地下 トンネルの 壁に 露出した 氷に ついては, ハンマーで * 位の 大きさの 氷塊 を 削りと つた。 このよう 
な 氷塊 や, ボーリングで 得られた 氷に ついては, 鉄板で こすりつけて »か す 方法で 薄片 を 作った。 この 薄 
片を 拡大 接写 装置で 観察した。 又儸光 板に はさみ 結晶 溝 造 も 観察した。 又] B け 水の pH や 電気伝導 度 を 
» 定 する一 方, 日本に 持ち帰り 180/i«0 の 測定 を 行なった。 

«^ 班 

««, 榭高, 密度 を 測定した。 雜型 年輪 計で 樹幹 を 買く 試料 を 採取したり, 榭 幹部から 厚さ 3cm 
ほどの 円 板 を 切り出して 年輪 を 数え, 又 年輪 間の 間 H! から 成長過程 を «Wf した。 
土«12) 物 班 

直径 5cm の サン ブラーで 地面から 2cm,  2  cm から 5cm,  5  cm から 8cm の 3 層の 土 試料 を 各 H 査 
点 ごとに 採取し, 土壤 動物 を 抽出した。 

3.  M 查 事項 

凍 ±0E 

(D 永久 凍土 地域の 特異 地形で ある ビンゴ や 構造 土 等に おける 表層 土の 物理化学 的 性質 ② 地形 観察, 土 
試料 內に 含まれる 有機物 中の "C 分析 を 現地で 採取した 氷の) « け 水中の 》0/"0 分析から, 寒冷地 形 形成 

についての 地史 考察 ③ 地下 氷, 氷 禊, 集塊 氷の 結晶 構造 
«^ 班 

® 永久 凍土 地域に おける 森林の 遷移 ② 南北 斜面に おける 土壤, 植生 及び 生長 It の 差 ③ 立地条件, 特 
に 8 地, 乾燥地に おける 植生 及び 生長 It の 差 
土 壊 動物 班 

® 永久 凍土 地域に おける 土壤 動物 分類 ② 土中 水分 状況と 土 * 物 相 (D 現地の 気候と 各土壤 動物の 耐凍 
性との M 速 
練 含 

以上の 調査結果から 永久 » [土 と 生物 環境 との 関連 を 考察す る。 

シ ベリ ァの ヤクーツク 周辺 を 旅行す るのに は, ソ連 科学 アカデミーの 許可 を 必要と する。 許可 をう けた 

人数, 日 » が 十分でなかった ので, 上記 諷査 項目のう ちの 若干に ついて 調査した にと どまった。 又, ァラ 
スカ • カナダ 北部の 調査に おいても, 上記 調査 事項 を 完全に 辆羅 したわけ ではない。 更に 機会 を 得て 謂査 
を 十分な ものにしたい。 ここで は, これまでの 調査で 得られた 結果の 概略 を 紹介す る。 詳しく は 文献 1— 
H) を 参照され たい。 

IV.  果の概 裏 

1 . 表 暦 <9 の 断面 

シべ リ ァの スィル ダッハ 湖 屑 辺1 

(1) 湖岸に 露出す る 地下 氷の 溝 造 は, 一つ 一つの 結晶の 大きさが 1 mm 前後の 多 結晶 体で, 土 粒 や 気 


一 21 — 


22 


木 下滅ー 


泡 を 含んで いるが, 頓 著な 層 構造 は 見られなかった, 

(2)  地下 氷の 用 りの 土 は シルト ff で, 度 1.4l~1.61gcm ,,^比 Id — 30?^  土 « 【比重 2.36 — 
2.49 であった, 土 粒 分, 水分, 空気 分の ««« 合 は, それぞれ w50~57%,  21-27%,  30 —  30% で, かなり 
隨 間の 多い 土  ff である, 

(3)  8 月 中旬に おける » 解 ほ の 厚さ は, 密林 lha 当り 15,000^: 位 内で 80 —  100am 粗 林 1 ha 当り 
5,000^ 位) で 150cm,        で 200cm であった, 

アラスカ • カナダ: t 糠 

(1)  バローの 構造 土  (第 7 囡》 の 凹» では, 地表が スゲ で, 30«1は地下7  011 であつ 已 地下 10cm 
位まで は * と シルト If  土と がま じり 合って, 比 は 37% であった, その 下 は シル卜 貧 土て ^Tktt: が 20~ 
30% であった。 43 — 48cm に 71%,  50- 55cm に 598% という 大きな 含水 比の ものが あり, f 第 7g  (b) に 

された 凍土 の を 示す. 簿ぃ 氷の 間 層 を 沢山 含んで いる 0 その 下 は 米に なって いた. 氷の 現 
われる 55cm の 線 力; 1WB 層の »^ 值 といえる, 構造±£«は,地表が地衣で3«6線《«下8011 であった。 
地下 10cm 位まで 根と シルト 質 土と がま じり 合って いて, その 下に シルト R 土が 41  くが, 30cm から 下に 
なると, 有機 分の ビートが まじって いた。 大きさ 3mm ほどの む S もあった, 凸 部の 地 は 凹 
邡ょ り も 50cm 高い。 従って, 凹» で 氷が 見つけられた 層の 55cm は, 凸部 では 地下 105cm の レベルに な 
る。 し 力、 し, 氷 は 見つからなかった, 

タク トャク タークの イブ ーク ビンゴ (第 5g) の 山 項 は, 地表が 凰 化した 薄片 状の 赤い 岩の かけらの よ 
うな ものから なり, 含水 比 も 10%ggE と 小さく, さらさらの 感じで あつ/^ 地下 5  cm から 63cm まで, 
岩石の 風化 效が 主で, 48cm 以下に シルト R  土 も 少し まじって いた。 有機 分 を 含まず, 含水 比 は 30~70% 
であった。 63cm 力 1 ら 下に 氷が 見られた, 1mm 程度の を 含む 多 結晶 氷であった, JHg|| は 22cm で 
あった。 イブ ーク ビンゴに おける 断面 観测 結果 を 第 12g に 示す。 

山 項より 少し 下の クレーター 内で, 地表に 植生が なく 砂地 カ^ I 出して いる 所では, 138cm まで » どが q» 
地で, 89cm から 下に 所々 に シルト 質 土が まじって いた。 含水 比 は 小さく, 上 » で 10% 以下, 下 » で 10~ 
29% であった。 138cm から 下 は 氷であった, 凍結 練 は 131cm で, 山 項より も 深い, これ は 山 項が 凰に さ 
ら される のと, 放射 冷却 力 せいこと, 又 土の 含水 比が 大きい ことによ るので あろう。 

クレーター 内に は 小さな 灌木 群 (高さ » 十 cm) が あるが, その 合間の では, 地下 20cm まで カ^ 
で, その 下 は 次第に 粒子が 編 かくな り, シルト 質 土から 粘土質 土にまで なった。 含水 比 は 20 — 30% であつ 
た。 87cm から 下に 氷が 得られた • 第 130 に lll~118cm で 得られた 氷の K» を 示す • 抄層を 含んで いる 
のが 見られる 》 凍結 線 は 70cm で, 同じく 山 項より は 深かった, 

山薦の 地表が?? の 所では, 地下 40cm 位まで が, 极 まじりの シルト 質 土で 含水 比 は 60% 前後であった。 
I* 結 線 は 41cm で, クレーター 内より は 浅かった。 土の 含水 比が 大きいた めであろう。 40  cm 以下 は ビー 
ト まじりの シルト 質 土で, 70cm 位から 粘土質 力 ; 現われ/^ ビート まじりの ため 含水 比が 大きく 100% を こ 
える 雇 もあった ■> 121cm まで K^Sft を 行なった が, ここから は 氷が 得られなかった。 

タク トャク ターク ffl 辺に は 構造 土が たくさん 見られる が, 部落から 束 南 lkm の g で, 幅 11叫 凸 ffi と 
Dfltt との 高さの; film の ものに ついて, その 凸 部で ボーリング を 行なった。 その 結果 を 第 14 図に 示す。 地 
* は 小さな * 木 (« さ Rem) と 地衣で 蔽 われて いた。 地下 30cxn 位まで は シルト 質 土に 根が まじった も 
のであった, 凍結 線 は 15cm と 非常に 浅かった。 30cm 力、 ら下は 異臭 を 伴な う 未 分解の ビートで, 含水 比 
は 100% 以 j: で, 900% にも 達する ものが あった。 地下 100cm の 温度 は 一 7°C であった。 パローの 溝 造 土 
れ邾 と M じく】 03cm 掘っても 氷 は 見られなかった。 又, 凹 部に は 水が たまり, 構造 土の 緣に そって 高さ 数 
10cm の 灌木//' あった。 

(2)  ボーリングで 得られた 氷 や, 氷 禊 氷, 集塊 氷, トンネル 内の 埋蔵 氷から 採取した 氷に ついて, 薄 
片を 作り, 結 * 構造 を 観察した。 数 cm 程度の 大きさの 単 結 品 もあった が, 飱 どが ひとつひとつの 結晶の 


一 22 — 


第 12 図 タク トャク タークの イブ ーク ビンゴに おける 断面 観測 結果. 

大きさが l~5mm の 多 結晶 氷で, 気泡 や 砂粒 を 列 状に 含んで いた。 

(3)  »解« の 厚さ は, 地表の 植生 及び 土の 含水 比に 大きく 影響され る。 矮小な 植生が 地表に 密集して 
いる ときには, » 解 層 は 高々 10cm であった。 植生が 疎な ときには 40cm にも 達した。 又 植生の ない とき 
に は, 砂地で 22~131cm  (土の 含水 比の 大きい ほど 薄い), 岩 地で 495cm であった。 榭 林内で も 地表面の 
植生の 疎密の 度合で 65cm から 40cm まで 変った。 以上 は, 我々 の 観測 期間 (6 月下 旬一 7 月下 旬) 內の 
データで あるから, K の 終り 8 月下 旬までに は, » 解 は 更に 進行す る ことであろう。 

2. 地形の 発 連と 第 四 き 史 について1" 

ビンゴ 及び ッン ドラ 構造 土に ついて, その 地形 発達 史を 考察し, 過去の 気 侯 変動 を 推 1» した。 
バローに おける 構造 土 形成期 

バローの 氷 禊と ッン ドラ 溝 造 土 は, 比 高 10 — 15m を もつ 海 成 面 上に よく 発達して いる。 この 海 成 面 は, 
約 3 万年 前の ウィスコンシン 氷期 中に 生じた 海 進 時 (Woronzofian) の 堆積 面で ある。 構成 層 (パロー 層) 

一 23 — 


永久 凍土 謂査 


28 


TUK  P1NG0       5-6  JULY  1974 
(t)  UATCR  CONTENT 


0 

ca 

10J 


20 
30 

Hi 

240- 

50- 
60 


0.5 1 



FLAKE  • 


FROST  一 
LINE 


1 


SILT 
ICE 


DCNSin 
重 I 


ITENT 
0.5 


2.10 
2.41 

f* 

2.27 


! .29 
!. 37 


OB 

50. 


100- 


DENSITY 
農 I 


SMH) 


SAND 
SILT 


SAND 


2.69 


2.59 


56 


.56 


ICC 

(d)  WATER  C0HTEMT 

0.5 1.0 1. 
0  l 幽赢薩 I 農息囊 贿重贿 I 重 I 薩 崖 


DENSITY 

1 


100- 


H0SS 
PEAT 


SILT 
ROOT 


FROS 
LINE 


SILT 
CLAY 


CLAY 


[c) 


WATER 
CONTENT 


0.5 


DCHSITY 
1 


SAND 


SAN0  U 
SILT 


FR0SI- 
LINE 


CLAY 
ICE 


s 


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05W  T 1 


ィ ブ一 ク ビンゴの 頃上 タ レ一タ 
—内 図の C 点) の 地下 111 
-118cm から 取 出された 氷の 
試料, 砂 B を 含む. 


POLVGONE 


3U4 図 タク トャ クタ一 
9S  m  S  otl  S  sE: . 


の 《ffl 上凸 SB における 


は シルト fc 砂の »a 履で, 海 iaas で » 化する につれ て 

氷 » が 形 成 された と 思われる • 表層 «に» ぃ奠成 S が あ 

る ことから, 8 化 後 暫く は 海浜 砂に 蔽 われて いて (砂 層 

は fiyc 性が 乏しい ので) 氷澳は 形成され なかった と 思わ 
れ る- その後, 10- 20m  MB で 氷 禊が 形 fi£ された 桔 *, 
地 ま 面に 構造 土が 出現した。 構造 土の 形成 年代 を, 表 S 
土  S 料 内の 有機物の >*C 分析から 推定 したと ころ, 
3,700±105B.P. 年 (Gak— 5434) であった。 氷 禊の 先 
(8 の 伸 S 速度が 1—2  mm/year である ことから, パ D 
—の 海 成 面 上の 氷澳と 構造 土 は, 約 1 万年 油 に は S に 形 
成 通程 にあり, 約 3 千年 觔 に は ほぼ 現在の 状 ffi にあった 
と # えられる, 
タク トャ クタ一 ク における ビンゴと 永 W の 》 成 IB 
イブ一 ク ビンゴで 表層 土の 層位学 的 SIS を 行なった 》 
果, この ビンゴ は 12,000^ 前に 氷河が デルタ 地 W から 後 
退した 後に 形成され たこと が 解った。 ビンゴの 表層 を 構 
珐 する シルト 層 は, アウト ゥォッ シュ ©谁« 物で あつ 
た。 この 時期に は, デルタの 中央 W に 氷河の が あつ 
て, タク トャク タークで は 氷 fsi から 難れ て アウト ゥォッ 
'ンュ が 堆積して いた。 その S 小規模な 海 進 と それに IB れ 
て 生じた 陸地の 相対 »起 があって, 湖沼の 形成, 次に 湖 
水 排出に よ る 再 》tt が 生 じ ビン ゴが 形成され 
た。 一方, 珐 化した 地表面で は, 永換の 形成と 
ッン ドラ 溝 造 土の 形成が «« して 行なわれた。 
ffift 差の 露頭で, 氷模 と) ft® 土の 断面 し 
たと ころ, MS  土の— 辺の 長さ は 20m で, * 
模の下 (S までの S さは 6m に 速して いた, * 
85 の闳 り の 地 履 は ビン ゴの » 合と 同じ 氷河の ァ 
ゥ トウ ォ' ノシュ に 由来す る 泥 流 状 堆積物で あ 
る。 このな かから ffi© した 木片 を "C 分析し 
たと 二ろ, 9,980±140B-P. 年 (Gak — 5433) 
が 得られた, 従って, この 氷 まと 情 造 土 は 1 万 
年 M 以降に 形成され たものと * えれ る。 形成に 
必要な 気 R 条件 は, シベリアでの 事 W と 比 R し 


, 年^ 均 - 


-io°c の 寒冷な 環境で ある こと 力 miss された。 このような k 果は, 北海道 各 » で 


3. 表酈 土の 化学的 性 貧 特に »性* について11" 

永久 凍土 地 城の 土の « 性 度に ついては, その 土の 構成 物質の fi» から, 次の 2 つの 考え方が ある, まず 

構成 物 Sro— つで ある! S- 石の a 化生 成 物 (ケィ » 塩 について は. 鉱物 & 子 表面の ァ' レ カリ や アル 力 

リ土 si イオンな どの 置換 ま 基の 流失が 少ない (年間 降水量が ゆない 上, 下層への 土中 水の 》a がない こと 
から), そのた 》 土 は アルカリ性 を 示す。 この こと は, 《 物の 物 aw 作用に よる si* の 方が 土中 水の 化学的 


永久 凍土 謂査 


2S 


作用 水^) によりも 大きい こと を 意味す る。 シベリアの ヤクーツク 周辺の カラ マツ 林の 土の 讀性度 
を 測定した ところ, pH が^ 8.9 という 強い アルカリ性 土が あった w。 

—方, 土の もう一 つの 構成要素 である 有機物に B8 して は 次の 考えが ある。 寒冷で ある ことと, 降水 H が 
少ない にも拘らず, 排水が 悪いた め 低地に は 多 It の 水分が 含まれる ことのた め, 土 は 的になる。 従つ 
て 生物 遣 体 を 分解す る土壤 微生物が 非常に 少なく, 有機物の 分解 再 結合が 不完全で, 土中の 無機 成分の 影 
響 を かくして しまう ほどの 多 It の 腐植が 作られる。 この場合に は, 腐植の 中に 含まれて いる カルボ キシル 
基 や フエ ノール 性 水酸基な ど を 有する 有機物に より, 土 は 一般に 酸性 を 示す。 

以上の ことから, 永久 凍土 地域の 土の 度 は, 有機物の 含有 it によって 酸性から アルカリ性までの 広 

い 範囲に わたって 変る ことが 予想され る。 従って, 土の 酸性 度 を 問題に する 場合に は, 土中に 含まれて いる 

有機物の 量 を 飆 ベる 必要が ある。 そのため, pH の 測定に 並行して 示 差 熱 分析と 熱 天秤 分析 も 行なった。 

ビンゴ 山 項の クレーター 部の 土 は, 一般に 含水 比が 小さく » 解 層 も 厚い。 ここで は 土 は全餍 にわた つて 
アルカリ性 を 示した。 主として 無機物 質から なる 土で ある ことが 確かめられた。 有機 分の ビート を 含む 構 

S± の 土に ついては, » 性 を 示した。 タク トャク タークの 構造 土凸 部の 地下 15  cm では, 含水 比 600% で, 
有機物 を 74% 含み, pH は 3.5 であった。 一方, パローの 構造 土で は, 有機 分が 少なく,  pH は 5  ~  6 であ 
つた。 

4.  永久 «  土と 森林の 共存 M 係 

中 緯度 地方なら 砂漠になる ほどの 少ない 降水 It であるに かかわらず, これが 活動 層 内に 蓄積され るた 

め, 森林が 生育す る。 アラスカ • カナダ 北部で は, トウ ヒを 主体と し アメリカ カラ マツと St 葉 広葉樹 を ま 

じえ る。 このような 常緣 針葉樹 を 主体と する 森林 は, ソ連で は 西 シベリアに みられる だけで, 束 シベリア 
では 落葉 針葉樹の ダフ リア カラ マツが 極 相 林で ある。 そして 常 »tt 葉 樹は 川沿いの 湿った 所に しか 見られ 

ない。 

アラスカ 内睦 部で は, いったん 永久 凍土が 形成され ると, 排水が 恶く なって 水苔が 生育す る。 その 下に 

未 分解の ビートが 堆積し, その 結果, 熱 は 地中に 伝わりに くくな り, 木の 生育 期間 中の 6  —  7 月に, 土 は 
たかだか 5 — 10cm しか) » けない。 従って 大部分の 根 は ビート 層 や 地面 近くに 位置す る。 又, そこの 地沮 
も 5  — 0°C である。 こうした 立地条件 では Black  spruce が 極 相 林になる。 このように 永久 凍土が ある 
と, * 水 不良 を もたらし, White  spruce から Black  spruce  • 水苔 植生へ と 移行す る。 

ィヌビ クは速 的な 永久 凍土 地域で あるが, 南 斜面 や 丘の 上 や 川岸で は White  spruce を 主体と す る 
林が 多い。 ここ は 活動 層が 厚く 排水 性が よいから である。 又, Black  spruce の 湿地 林で も 山火事で 地表 
面が 裸 地になる と, 活動 S が 深くな り, White  spmce が 生育 できるようになる。 このような 永久 凍土と 
森林 植生との 間に は 密接な 相互 M 係が ある。 

ヤクーツクの ダフ リア カラ マツ 林内で も, ィヌビ クの南 斜面 や 川沿いの White  spruce の 林内で も, 
根が もっとも 多く 分布す る 地下 10cm の 部位の 生育 期の 地温 は ほぼ 5  °C であった。 いずれも 榭高は 10~ 
15m にすぎないが, これ は 支柱 根が 地中 深く 入れない ためで ある。 

5.  土 壊 動物" 

植物の 存在が 活動 層に おける 種々 の土壤 動物の 生育 を 可能に する。 永久 凍土 地 城 は 一般に 高 棒 度の ため 
太 » からの 幅 射 は 少なく, 従って 植物に よる一 次 生産 It は 少ない が, 寒冷 過 湿の 土壤 条件の 下で は 微生物 
による 分解 It が一 次 生産 量 を 下 まわり, 土壤 有機物の * 積が 起る。 特に 北極海 岸の ッン ドラ 帯で は, 年間 
降水量が 僅 力 400mm 前後で は ある 力 礼 寒冷と 少ない 頼 射 « のた め, 蒸発が 殆どな く, 地表の ごく 薄い 層 
が 水 を 多く 含んで, 夏の 問 は 常に じめじめと している。 ッン ドラ 带 では 微生物に よる 植物の 分解 を 高める 
のに 役立つ 大形 節足動物 ゃミ ミズが 生存して いない 事実 も土壤 有機物の * 積 を 促進す る。 

緯度が 高くなる につれ 生物の 種の 多 »tt が » 少 するとい う 事が, 種々 の 動植物 群で 明らかにされ てい 
る。 土壤 動物 も 同 接に 高緯度 地域で は 種々 多 搽性は 少ない * 活動 餍內 での 短 かい 生 宵 期間 や 冬の 低温 等の 

一 25 — 


26  木 下滅ー 

きびしい 自 件に 耐えて 世代 を統 けられる もの だけが 生存して いる。 

地表面から 2cm までの 間に » どの 土 壞 動物 力せ まれて いた (80~90%)。 バローの 構 逸 土で は, lcm« 
当り 34«6» され, その ラち トビ ムシ 頻カ M4%, 線 虫頻カ ^31%, ダニ 類が 19%,  tWWR が 2%, ヒメ ミミ 
ズ頻が 2%, 双 80R が 1.5%, クマ ムシ 頻 が^). 3% であった。 又 イプー ク ビンゴの クレーター 部分で は, 1 
cm* 当り 91.5fl«8l され, そのうち トビ ムシ 顏力 "1%, 線 虫類 力; 31%, ダ-頻 が 26%, 
貧毛頻 がめ. 6% であった。 

文節 省 科学 研究費 補助金に よる シ ベリ ァ 及び アラスカ • カナダ 北部に おける 永久 凍土 調査の 実 にあた 
つて は, 現地の 人々 に 大変お 世話になった。 それ は, ヤクーツクの 凍土 研究所, アラスカ 大学, タク トャ 
ク タークの PCSP 基地, ィ ヌビク 研究所 及び カナダ NRC の 方々 で, ここに 厚く 感謝の 意 を 表する 次第 
である。 

文 默 

1)  木 下 《—' 鈴 木義男 (1973) : シベリア ヤクーツクの 永久 凍土 屬査. 低温 科学, 物理 驚, 31, pp. 
271-277. 

2)  木 下滅ー • 酒 井 昭 (1974) : 永久 凍土 地带の 森林の 生態 的 特性. 日本 生態学 会 誌, 24,  pp.  116- 
122. 

3)  酒并 昭 (1973) : ヤクーツク 地方の 森林の 生應的 特性. 低 诅 科学, 生物 篾, 31, pp.  49-66. 

4)  酒 井 昭 (1973) : 極寒に 生きる 森 を 求めて. 科学 朝日, 3,  pp.  131-134. 

5)  山 本 敏 (1973) : シベリア 開発. 講 R 社 現代 新鲁, pp.  206. 

6)  木 下 Ife —  (1975) : 永久 凍土 圏 学術 屬査の 絵 説. アラスカ • カナダ 北部の 永久 凍土に おける 寒冷 
地形 及び 生物 環境の 総合 属査. 昭和 49 年 6  ~  7 月, pp.  1-32. 

7)  木 下 《  —  • 鈴 木 義 男 • 堀【】 n  - 福 田 正 己 (1975) : 永久 凍土 表層 部の 断面 観測. アラスカ 'カナ 
ダ 北部の 永久 凍土に おける 寒冷地 形 及び 生物 環境の 総合 調査. 昭和 49 年 6~7 月, pp.  33-61. 

8)  酒 井 昭 • 吉田静 夫 (1975) : 永久 凍土 地帯に おける 森林 植生の 生據的 特微. アラスカ • カナダ 北 
郎の 永久 凍土に おける 寒冷地 形 及び 生物 環境の 総合 謂査. 昭和 49 年 6~7 月, pp.  95^126. 

9)  丹 野眛三 (1975) : 永久 凍土と 土壌 動物. アラスカ 'カナダ 北部の 永久 凍土に おける 寒冷地 形 及び 
生物 環境の 総 台 鋼査. 昭和 49 年 6  ~  7 月. pp.  127-143. 

10)  堀 口 薰 (1975) : 永久 凍土 表層 土の 化学的 性質 特に 酸性 度に ついて. アラスカ' カナダ 北部の 永 
久 凍土に おける 寒冷地 形 及び 生物 環境の 総合 調査. 昭和 49 年 6~7 月. pp.  85~94. 

11)  福 田 正 己 (1975) : 永久 凍土 地 城の 地形 発逮と 第四紀 地史. アラスカ • カナダ 北部の 永久 凍土に お 
ける 寒冷地 形 及び 生物 環境の 総合 調査. 昭和 49 年 6〜7 月, pp.  62-84. 

12)  MULLER,  S.  W. (1945)  :  Permafrost  of  permanently  frozen  ground  and  related  enginee- 
ring problems.  US  Geol.  Surv.   Spec.  Rept.,  Strategic  Eng.  Study  No.  62,  2  nd,  231 pp. 

13)  BROWN,  R.  J.  E.  and  KUPSCH,  W.  O. (1974)  :  Permafrost  terminology.  Technical  Memo- 
randum No.  Ill,  National  Research  Council  of  Canada,  NRCC,  19274,  62  pp. 

14)  AocTOBajiOB,  B.  H.  u  Ky^pHBueB,  B.  A.  (1967)  :  06mee  Mep3^0TOBeAeHHe .  H3AaTebc^TBO 
MocKOBCKoro  YHHBepcHTeTa.  403  pp. 

15)  Me^bHHKOB,  n.  H.  h  Tojicthxhh,  H.  H. (1974)  :  06mee  MepajioTOBe^eHHe .  H3Aaiejib- 
ctbo  "  Hayka  "  Cu6upcKoe  OT^ejieHHe  Hoboch6hpck.  290  pp. 

lo)  MACKAY,  J.  R. (1973)  :  The  growth  of  pingos.  Western  Arctic  Coast,  Canada.  Canadian 
Journal  Earth  Sciences, 10,  pp.  979-1004. 

17)  M0LLER,  F. (1962)  :  Analysis  of  some  stratigraphic  observations  and  radiocarbon  dates 
from  two  pingos  in  the  Mackenzie  Delta  Area,  N.W.T.  Arctic, 15,  pp.  279-288. 

18)  MACKAY,  J.  R. (1972)  :  Offshore  permafrost  and  ground  ice,  Southern  Beaufort  Sea, 
Canada.  Canadian  Journal  of  Earth  Sciences,  9,  pp.  1550-1561. 

19)  SHEARER,  J.  M.,  MacNab,  R.  F.,  PELLETIER,  B.  R.  and  SMITH,  T.  B. (1971) : Sub- 
marine pingos  in  the  Beaufort  Sea.  Science,  174,  pp.  816-818. 

20)  MACKAY,  J.  R. (1974)  :  Ice-wedge  cracks,  Gary  Island,  Northwest  Territories.  Canadian 
Journal  of  Earth  Sciences, 11, pp.  1366-1383. 


一 26 一 


永久 凍土 詞査 


27 


21)  WASHBURN,  A.  L. (1956)  :  Classification  of  patterned  ground  and  review  of  suggested 
origins.  Bull.  Geological  Soc.  Amer.9  67,  pp.  823-865. 

22)  木 下 誠一 (1968) : 永久 凍土の アラスと ビンゴ. 自然, 3,  pp.  54-57. 

23)  MACKAY,  J.  R. (1973)  :  Problems  in  the  origin  of  massive  icy  beds,  AVestern  Arctic,  Ca- 
nada. Proc.  Second  Internat.  Conf.  on  Permafrost,  North  American  Contribution,  Yak- 
utsk, U.S.S.R.,  pp.  223-228. 

24)  福 田 正 己. 木 下 誠一 (1974) :大 S 山の 永久 凍土と 気候 環境. 第四紀 研究, 12,  pp.  192-202. 

25)  藤 井理行 •« 口 敬 二  (1972) : 富士山の 永久 凍土.  S 水, 34,  pp.  173-186. 

26)  十 勝 団体 研究会 (1973) : 北海道 十 勝 三股の 永久 凍土 層の "C 年代. 地球科学, Vol.27,  pp. 
258-260. 

27)  小嗜 尚 (1974) : 凍結 • 融解 作用が つく る微 地形一 日本の 構造 土一. 科学, 44,  pp.  708-712. 

(1975 年 10 月 14 日 受理) 


一 27 — 


地学 緯坊 85, 1 (1976) 


利 尻 島 に お け る 偏形樹 の 形成 要因 について 

田 上 善 夫 * 

Formation  of  Wind-«haped  Trees  in  Rishirito-island,  Hokkaido 

Yoshio  TAGAMI 

Abstract 

In  the  mountain  district  wind- shaped  trees  constitute  typical  climatic  landscapes  and 
they  are  regarded  as  effective  indicators  of  the  winds.  But,  there  are  some  disagree- 
ments between  the  theories  of  their  origin.  The  author  attempts  to  clarify  what  agenci- 
es act  on  wind-shaped  trees. 

Some  investigations  are  made  in  Rishirito-island  which  has  an  isolated  mountain  in 
the  Hokkaido  district  and  following  facts  are  found.  (A)  The  distribution  of  wind- 
shaped  deciduous  broad-leaved  trees,  birches  and  alders  etc.,  suggests  that  southwesterly 
winds  blow  toward  the  mountain  and  become  separate  to  its  both  sides  (fig.  2).  On  the 
other  hand,  the  aistribution  of  wind-shaped  evergreen  conifers,  white  and  silver  fir,  sug- 
gests that  winds  diverge,  and  also  blow  into  the  coast  and  blow  down  on  the  mountain- 
side (fig.  3).  (B)  On  the  Sea  of  Okhotsk  temperature  inversions  in  the  lower  layer  oft- 
en appear  in  Spring  and  Summer,  and  they  affect  the  distribution  of  winds  in  Rishirito- 
island  significantly.  In  the  period  of  stable  stratification  (May- August),  generally, 
southwesterly  winds  that  blow  against  the  mountain,  diverge  to  its  northwestern  and 
southeastern  side.  And  the  winds  stagnate  in  the  windward,  blow  through  the  both 
siaes,  and  blow  gently  in  the  leeward.  While  in  the  period  of  unstable  stratification 
(October-March) ,  gnerally,  the  westerly  strong  winds  blow  on  anywhere  but  the  leeward 
(fig.  5). 

Then,  examining  characteristics  of  the  distributions  of  winds  that  agree  with  the 
distributions  of  wind-shaped  trees,  the  author  concluds  that  wind-shaped  trees  in 
Rishirito-island  are  formed  in  the  following  way.  In  the  case  of  deciduous  broad-leav- 
ed trees,  they  are  deformed  by  the  southwesterly  winds  that  prevail  in  the  period  of 
stable  stratification.  In  the  case  of  evergeen  conifers,  they  are  deformed  by  the  same 
southwesterly  winds  as  in  the  former  case,  and  in  the  limited  area  they  are  deformed 
by  the  salt  breezes  that  prevail  in  the  period  of  unstable  stratification.  Hereafter  it  is 
essential  to  find  out  another  agency  that  formes  wind-shaped  trees. 

I. はじめ に 

気候 景観の一 つで ある 偏形榭 は, 風 を 示す 指標と して, 通常 観測 资 料の 少ない 地 城で, 詳細な 風の 分布 
* 束 京都 立 大学 大学院 博士 踝裎      Department  of  Geography,  Tokyo  Metropolitan  University 

一 28 — 


利 尻 » における fi 形 w の 形成, a について 


29 


を 推定す るた めに 用いられ ている, 特に 山 通に おいて は, 傷 形 W は 風の 分布 だけでなく, 艇に拌 なう 気 ま 
!S 秦の 出現 状 »,  K に 影響 を まける K 現象の 原因 を も 明らかにする 手がかり となる。 

ところで, 従来の K 研究に は, ffl 形 W が 示す 風の 出現 期 W. 出現 SB 度 等々 に BB する R 两に, 多くの 相違 
ほが ある。 ffl 形 8) を 風の 指 » として 活用す るに は, さきに 小川 (1974) が S 摘して いるよう に, まず «e 
K の 成因の 検时を * 密に 行なう 必要が ある。 彼 は 尾 顺ケ原 南 ほに おいて, 86 地点で 風 を 実 ffl し, 傷 形 W 分 


びそれ に 伴な う 気 * 要 5R の 特性な どから, 偃 形 W の 成因 を 検討した。 いずれの 山地に おいても, 偏 胃 分 
布と, 多数 地点で 実 ffl した 風の 分布と を 対比 十る ことから, 1H 形 81 の 成因に ついて, 十分な 分 折が 可 « と 
なる。 もちろん, その 方法 をと るに は, S« 權 IS によって, 風の 分布, 出現 »« を 明らかにし 得る ことが 
(B 提 となる, そのため, より 多くの 通常 ■ 特別 »fflSt 料が 得られ. また 地形の 風に 与える 影響の 把 g が容 
易な 山地に おいて, より 有効に 但形 »t の 成因の 検时を S し 得よう。 

本 » では. 利 尻 ft において 偏 形) #t 分布と 実測 風 分布 を 対比し, 傷 形の 形成 3S 因の 解明 を«* る * これ ま 
でに, 矢 沢 (1953) により 伊 S 大 ft で, YOSHIMURA(1971),  OKA  (1972) により 富士山で 膨 W の 研究 

お行なわれ, 山 体 を とりまく 風の 存在が 明らかにされ ている。 これらの 孤な » では, 各 気象 条件 下で 凰の 

分布 は 比 « 的 な ため, それらと 偏 形 W 分布と は 対比 させ &ぃ, 利 尻 ft はまた. 海上に 位 匿す るた *, 
上位 スケールの 状 »の» 妙な 差 おも, S の S の 分布に 反映され, 風 の 分布が fi 形 W 分布に一 致 する » 
合 を哏定 する ことが 可能で ある。 

II. 利 尻 烏の «■ と MX 方法 

I. 地形 '幢 生 ■  ft 僕の 特色 

利 尻 島 は, 北海道 本島 北部の 西方 海上に 位耋 する。 » の 海岸 》 は g さ 50km 余!) であるが, 北西 ー禽束 
方向に やや 長い W 円形 を S する (第 1 図 >。 島の ほぼ 中央に 山 ほ を 持つ 利 尻 山 は. 円 維 状の 成層火山 であ 
る, 山 体 は 高度4 00  m 付近で ほ斜が 変換し, 上部 は; &竣で M 析が 進み, 谷が 放射 状に 刻まれて いる。 こ 
の 浸食に より 生じた 砂 》 は 山麓に 堆 » し, 扇状地が «邋 している, 特に, 島の 北西, 南西 **86— flf は, 


その ffi 度 S 向の 出現 《度 およ 


谷の 開口部から 海岸 付近まで, 起伏の 少ない 緩 
傾斜の S 状 地面^ く。 しかし, 北西 節の 海岸 
m. 西 M 斜面, 南部一 W の 岩 流 上に は,. ショ 
レン ドームが 露出す る。 また 北 SB に は, 束 西に 
ぃポン 山, べシ W などが, 南 SB に は 仙 法 志 
ボン 山 や オタ ト' マ リ ボン 山 浦) などの 小 丘が 
点在す るお 〉。 


山麓で は, トト' マツ' ェゾ マツから なる « 木 
帯が, 山 体 を 《 状に とりまいて いる。 束お, 南 


西部 を S* くと, 海岸 付近に は, クマイ ザサ およ 
ぴチシ マ ザサ, ォ オヨ モギ, ォ オイ タト' リ など 
からなる 革 原が 広がる お), そこに は, ナナ 力 
マド, ダケ カン バ などが « 在し, また 地に 
は ト^ノ キ などが 列 吠に 分布し, 坷3 林 を 形成 


mm 靄 査地城 


80 


田 上 善 夫 


側で 大きい 镇 向が ある。 S 木箝 中には «!! 広葉樹 も 混 生して いる。 ダケ カンパ, ミヤ マハン ノキ など は, 
» 木 状を呈 して 榭林 限界 上に も あらわれ, 矮生 化しつつ 項 上付 近にまで 逮 している。 偏形榭 は, 樹林 K 界 

付近 や 山麓の 草原な どに, 広範に 見出す ことができる。 
利 尻 島の 気候に は, シベリア 気団, オホーツク海 気団の 影響が 大きい。 月 平均 晴天 日数 は, 季節風の 吹 

き 出す 11 月から 急滅 し, 12 月に は 最小 (5.0 日) となる 注 3)。 山麓での 初雪 は, 10 月 24—25 日頃. 終 雪 は 4 
月 中旬で 注3), 根雪 は 12 月 上旬から 4 月 中旬まで 練く。 冬季の 月 平均 降水量 は 90mm 前後 注3) で 比较的 少な 
い。 また, オホーツク海 気団の 影 * を 受ける 初夏に は 天気が 悪く,  7 月に は 晴天 日数 は 極小 (10.3 日) に 
なる 注 3)。 沓形 における 旬 平均 最高, 最低 気温 を 札榥の ものと 比較す ると 注4), およそ 9  — 3 月に は 大差 は 
無い が, 4  一 8 月に は沓 形が 各々 2  —  3  。C も 低く, 初夏に 昇 温が 著しく 妨げられる 傾向が ある。 榭 木の 
開花 は, パッコ ャナギ は 4 月 中一 下旬, ス モモ, サ クラ, イタ ャカ エヂ, 沢 筋の ミヤ マハン ノキは 5 月下 
旬で ある 注5)。 

2. 僵形樹 の » 查と 気象 责 科お よび 特別 «;1H について 

「風に よる 偏 形榭」 の 認定に は, 落葉 広葉樹の 場合, 梢の なびき を, 常緑 針葉樹の 場合, 榭 冠の 左右 非 

対称 を 主たる 基準と し, 偏 形 方向 は, 風に 影響 を 受けた (風上 側の) 方向と した。 調 杏 は, 喬木の 密生 

地, 急峻な 斜面 を 除いた 地域で 行なった。 草原 中に 散在す る 孤立 木の 場合, 一般に 偏 形が 明瞭で, 力、 つ 近 

» の もの 同志 は 偏 形 方向に 大差が 無いた め, 一個 体の 測定値で その 地点の 偏 形 方向 を あらわした。 一方, 

林緣 では, 偏 形が 顯 著な もの を 複数 本選び, それらの 偏 形 方向の 平均値 を その 地点の 代表 値と した。 

お しど まり 

現在, 風の 自記 観測が, ^泊 *沓 形 • 仙 法 志で 行なわれ ており, 鬼 脇で も 以前の 記録が 保存され ている 
注7)。 山蓖 部の 風 を 明らかにする ために, 各々 の 2 年 問の 毎時の 風の 整理 表 を 使用した。 他の 気象 要素に 

M して は, 沓形 • 仙 法 志の 甲種 観測所の 資料 を, また 島内の 風と より 上位 スケールの 気象 状態との 関係 を 

明らかにする ために, およそ 40km 北東に 位置す る稚 内の 高層 気象観測 资料等 を 使用した。 また 利 尻 山頂 
において, 1896 年 8 月, 1899 年 8 月の 各々 1 力 月間, 隔 時の 気象観測が 行なわれ ている 注8' 9)。 

風の 実測 は, 主として 移動 観測に よるが, 観測 コース • 地点 を, 海岸線に 沿って, また 偏 形の 調 象 
樹木に 隣接して 設け, ビラム 式 風向 風速計, あるいは^ ft 風速計 を 用いて 行なった。 観測 値の 同時性 を 確 
K する ために, 一部の 場合を除き, 1 つの コース を連統 して 2 周し, 前後の 風の 分布の 差異 を, また 定点 
および 観測所の 自記 記録から, 観測 時間 中の 風の 急変の 有無 を 検討した。 本論 文中で 示す 風の 分布図 は, 
みな 同時性 を 確認した 場合の ものである。 また ここで は 時刻 補正 は 行なって いない。 その他, 気温' 湿 
度 • 積雪 深に ついても, 随時 観測 を 行なった。 

III. 僵形樹 の 分布 

1. 落 X 広葉樹 

諷査 対象 榭種 は, ダケ カンパ、 Betula  Ermani") 力'、 最も 多く, 次いで ミヤ マハン ノキ (Ainus  Maiim- 
oxviczit) が 多い 注 10》。 偏 形の 形態 は, 榭 冠の 上半 部の 枝が 滑らかに 風下に なびく もの, 梢の みが 鋭く 風下 
に 曲がる もの, また 榭 冠の 風上 側に は 枝が まばらな もの, 榭冠 全体が 風下 側に 傾く もの 等々 多搽 である。 
樹林 限界より 上の 尾根 上 や, その 風上 側斜而 K 下で は 特に, 灌木 状の ダケ カン バ • ミヤ マハン ノキの 儸 形 
が頓 著で ある。 それらに は, 梢が 枯死し, 生長 期に も^ 部 的に 着 葉し ない ものが 多数 ある。 ただし, 枯死 
した 捎の偏 形 方向 は, 他の ものと 違いがない。 一般に このような 山地で は, 偏 形の 形態 は, 榭種ゃ 樹林 密 
度の 差な どに よる 影響が 大きい。 しかし, 偏 形 方向に は それらに よる 違いが 認められな いため, 一括して 
扱う ことにする。 

« 葉 広葉樹の 偏 形 方向の 分布に は, 全体 的に 明瞭な 系統 性が みられる (第 2 図)。 すなわち, 利 尻 島の 
中央 を 南西 一 北東 方向に 走る 軸 を 中心として みると, 偏 形 方向の 分布 は その 両側で 対称的で ある。 この こ 
とから, 南西の 風が 山 体に あたり, その 两 側面へ 吹き 分かれ, さらに tt やかに 迂回して ゆく 状據が 想定 さ 


一 30 — 


図 》 葉 広葉樹の IB 形 方向の 分布 


れる, ほ 形の 形態 は, 南西 R に対して 風上 脚の 地域よりも, むしろ 脚 面に あたる 地 K で 著しく. かつ »* 
の IB 形 方向の ずれ も ffl 面で 小さい。 B 下側の 地 城で は, 塥 形 は tl めて 不明 W (である。 樹林 限界より 上で 
は, 員 査カ' '尾根 付近に ffl られ るが, ^方向の 分布 は, 山)? の * 合と 大体 同 傑の 傾向 を 示して いる。 ま 
た, ボン 山, 仙 法 志 ボン 山 S の 周辺で は, 風 はさら に 2 次 的に 吹き 分かれて いるよう である。 

STfitJt 葉) « は, トド マツ (Abiei  swfuiHnensh), ェゾ マツ を MS の 対 ft とした am, 
S 種に は. 僱 形に 大きな 差 S はおめ られ ない, « 形の 形 1» は. 幹が 垂直で SLhffl の 枝が 欠損した, いわ ゆ 
る-旗 型-の ものが 一 R 的で あるが. それ は ボン 山の 尾根 上 や, 南 郯 の 山 W などで 特に 明瞭で ある。 旗 翌 
に) して. ft の » 上側に 小枝 を * す ものが あり, ま fcW の两 脚 面から 出た 枝が 風 下に 向かって わずかに 
臂曲 する もの も. 沼浦两 辺に 少» みられる。 海岸 付近で は ffl 形が 著しい が, K 形の 形態 はや や S なる もの 
(> ある, W えば 杏 形の 海岸線から 約 100m の 林 》 の 場合, «a は 剪定され たように ft 下側が 漸 高し, 次々 
と W の 風下 俩 の 大技が 立ち上がって 上に 伸びて いる。 また 海 ^ から 山 はに 2km にわた つて 革 ^が« く大 

» 铒辺に は 矮樹が 多ぐ 特定 方向に 限らず 》« が 著しい aia, それらの 場合, 偏 形 方向 は 定めに くい, さ 
らに上 E の 僱 形 形 » の 特» を 部分的に 示す もの, また 折衷 型の もの も あり, 形 想の 分 S は 困難で ある。 こ 
二で は, B 形の 程度に ついて, の 非対称の 度合いから, 1- 樹 冠が 若干 非 対 》■  2.  M 上侧の 技が 僅 
3. 風上 脚の 枝が 欠 M,  «3gi» に 分け, IB 形 方向と ともに 示した (第 3 図), 
常 》 針 菜 W の 18 形 方向の 分布 は, 》 葉 広 *»f の S 合に 比 《S して 複維 である, しかし. ほ 地 的な 系 性お 


32 


!B3 図 *» 針 葉榭の (B 形 方向, 傷 形 « の 分 * 


よび 》 葉 広 葉榭の 特微と 一お する 点 も みられる。 まず, K 泊から 北侧山 B (の 《*MB 界緯 にかけ て は, 006 
方向 は 大体 南西 である, ffl 形 方向より 推定す ると. 南西の 風 は, ボン 山と その ft« の 本山との W の K» で 
E 束し, ボン 山の 東西の 尾お に S 交す るよう に 向き を 変えつつ 吠き 上げ, 北 SMB 面に 吹き tt している ♦  » 
林 》界 付近で は, fl 形 方向 は 谷 中で SB に 平行に, 尾 S 上で S 根に 直交す るよう に ずれる fi 向が ある, ま 

fc 仙 法 志から にかけ ての 海岸 付近で は, S 形 方向 は 海岸線の 方向に 沿って 西寄りの ものが みられる, 

1Tb ち 《  ,しな t, 

SMS より 北の 海岸 付近 は, 雄忠志 内まで ほ 形 ffl が ほとんどない, これらの 地域 内の 偏 形 方向, 度 

の 分布 は, sme 菜 樹の» ^とよく 似 ている。 次に, * 浜から 長 浜に かけての 西 w 海 # 付近で は, a» 方 

向 は 北-西で ある。 咨 形の ^ 辺で は, 海岸 * りで 特に 但 形が 噴» である au)。 その (H 形 方向 は 大体 西 北 B で 
»岸«と3« し, から 山 »S へ 向かう。 このような 傷 形 方向の 分布 は, 杏 形 付近に ほられる aw, なお 
ある ことに, 西 8E の W 林 Elf 付近から, 南 8E の 山 簾に かけて, 但形 方向が 山 HI から 海岸に 向かう 方向 
と する B 向が ある。 ただし, それらの ほ 形 方向 は, 》 形 W の 近辺の Rft 方向と は 必ずしも一 g する わ 
けで はなく, また この 偏 形 方向 を 示す もの は, «^ 面 上に も みられる, 

IV. 凰の 分布 

1. 上層 凰と 地上 凰の 釅係 

山地の 風の 分布に は. 下層 大気の 安定 度が 大きく 影 る ことがある siw 。利 尻 島で は, その 《Ji の w 
色から. 两 者の BBffi に 考慮 を 払う 必要が ある, 

— 32  — 


« 尻 * における 《 形寶の 形成, B について  83 


第 4 図 下層 逆 (E 出現 頻度の 年 変化 (《 內は 65 — 1974) 

まず, 稚内 における 高層の 気 ifi 特異点から 逆 (E の 出現 ほ 向 を た (第 4 図), ここで は, 逆 は あ 
る 特異点の 気 fi がその すぐ 下の 点の 気愠 より ft い » 合 とし, S5 度 10mb 毎に 旬刖 に, その 出現 を 
算出した。 すると, 逆転の 出現 高度 は大 f*850mb 以下で, 21 時には 9 時より やや 低く, また 21 時の 
« に は 接地 逆転と なること が ある。 これらの 下層 逆転の 出現 頻度 は, 9 時と 21 時で^ FS なる 力! 《  4 月 中 
旬に &坩 し, 8 月下 旬に 急 « する。 また その 出現 率 は, 900mb の 風 向が 東寄りの ときには, その M3J の 
大小に かかわらず, きわめて 高い. この 下 8 逆 (E は, 根 室で も 頻繁 に 出現し, 札 «■ 三 沢 '仙 台な ど, 才 
* ーック 海に 近い 北 S 本で も みられる お 6)。 

»S を ほらなければ, この 下 眉 逆転が 800mb 以下に 出現す る 頻度 は, 6  ■  7 月に は 80% に 近い, その 
B 響 は. 推 内の lOOOmb と 900mb の 気 ifi 差に も あらわれる。 すなわち, 気 差の 月 平^ « は, 逆 (E の ffiS 
する 4  一 8 月に 小さく' 特に 5  — 7 月に は l'C 余りに 低下す る (第 lg), 下層 大気 は, 初 I には大 攻 
定 な成驩 にある と 言える, 

* に 下 B 大気の 状態と, 地 _h» の 分布との BB 係 を, 北 林 • 下 形 (1973) の » 摘した よどみ 城と M 速させ 
て »« する。 ここで は 仙 法 志 を W に t り, その 速と 上 8 の K3S  (稚内 MOmb の 風速) との 比 を, 仙 法 志 

すると, 先 述のほ がより 小さい (著しい! ^に は 逆 (E する) とき ほど, 比 も 小さくなる ことが わ 
かる (第 2«)。 これ は 実 B の 大気 中に おいても, 下層 大気が 安定な 成 層に あるときに, 奠上 W によ どみ 
城が 形成され る こと を 示す ものである, 一方, 上層の *a は, 極端に おい (3m/S 以下), あるいは 31 
い (20m/» 以上) 楼合を 除けば, 風速 比に 影響せ ず, また 赢速比 は, このように W 上 M になる 》 合に は, 
0.5"0.6 位で ある (第 3g)。 
Z- 安定 》 と 不安定 《 の 風の 分布の 差 興 

科 尻 島の 良の 分布 を, 上 磨 (稚内 900mb)  «を~» 風と して ftffl し, その 風向 別に s ら かにす る am, 
これに は, VI. 1 で ©«时 に基づいて, 期閱を 凰の 分布が j» なる 5-8 月と 10-3 月の 2 期に 分け aw), 各 


94 


田 上 善 夫 


第 I 表 lOOOmb と 900mb の 第 2 表 ifi 差と 地上/上 嗎の 第 3 表 

月 平均 ftifl 差 (fi 內 1973; 平均 》 速 比 (仙 法 志 1973;  •  つ 平均 風 建 比 (tt 法 志 1973) 


a 

1 

6.0 

2 

6.5 

3 

5.8 

4 

4.8 

5 

1.2 

6 

1.1 

7 

1.6 

8 

4.3 

9 

5.7 

10 

7.0 

11 

7.1 

12 

6.9 

J が。 C) 

ft 速 比 

Wv 

(ms) 

風速 比 

2.1 

0.15 

一 3 

1.17 

2.0 一一 

1.1 

0.17 

4 一 

0.56 

1.0—— 

0.1 

0.17 

6 — 

0.55 

U.U — 

U. 1 / 

o 

o  — 

y 

1.0 — 

1.9 

0.30 

10 — 

11 

0.62 

2.0 — 

2.9 

0.29 

12 — 

13 

0.55 

3.0 — 

3.9 

0.29 

14- 

15 

0.59 

4.0- 

4.9 

0.51 

16 — 

17 

0.57 

5.0- 

5.9 

0.57 

18- 

19 

0.56 

6.0- 

6.9 

0.67 

30- 

0.40 

7.0 — 

7.9 

0.81 

8.0- 

0.87 

々の 利 尻 島 4 地点の 風 配 図 を 作成した 注 说。 ここで は その 2 期のう ち 前者 を 安定 期, 後者 を 不安定 期と 碎 
ぶこ とに する (第 5 図)。 ただし これに は, 上層風 速が 5m/s 以下の: » 合, および 上 屑と 地上の 風に 著 
しい シァ 一が あると 考えられる » 合, すなわち, 稚內 から 半径 100  km 以内に 低気圧の 中心お よび 前線が 
ある 場合 を 除外して ある。 また 図示した 風 配 図 は, 各 期間 內で一 般 風向の 出現 頻度が 高い 場合の もので あ 
る (第 4 表)。 

安定 期に は, 風が 西のと きに, 沓 形と 仙 法 志の 最多 風向 は 向き 力5 正反対と なる。 一般 » が 南西の 湯 
合に は, 風上に あたる 仙 法 志で は 風向が 乱れて 風速 力'、 小さい ことが 多い。 一 jR に, 海岸 付近に おいても, 


(4,;US-SW  5.LS  -  WSW  6  LS  -  W  (7: I  S  WXW 


第 5 図 一般 風向 別 風 配 図 

(1)-(3) …安定 期 (SS)  (5-8 月) 
(4) - (8)  —  * 不安定 期 (US) (10"3 月) 
梨 子 地 • …地上 風速 5.0m/s 以上 


一 34 一 


«尻» における 傷 »«t の 形 «,B について 


mi  ft  一 « 風向 出現 «s(%) 

900mb  1964.4-1966.3,  1972-1974) 

; ii  MW 


) 移動) KifflMte — » 了 時刻, RiM 年月 
Q  Wd,  Wv  :  « 内 900mb の 風向, 風 i*  M  - 
» 内の lOOOmb  t  900mb の 気 iBg B 時刻) 


» 上側に はよ どみ 城が 形成され, M は 吹き 分か 

れて等 SSK にぬ つて 山 体 を 迂回し, やがて B 下 
ほで わずかに 収束す る, 杳形 では 地上 IKS が 

5.0m/s 以上の 比 tt 的せ 風の 場合に 》 つても * 
き 分かれ は 存《 してお! K 安定 期に は 海岸 綠に 

直交して * き 込む «は, ほとんど 出 a しない こ 
とがわ かる。 

不安定 期に は, 各地 点と も一 般 風と a 向が一 
おする。 凰上侧 でも 安定 期の « 合と 対照的に, 
風が 海岸 » に 直交して 吹き込んで いる ♦  に 
海岸 付近で は, 山 体の k 響 は ほとんど あらわれ 
ない。 しかし, 一 jfeS が 北西のと きの 鬼 KS のよ 

うに, 山 体の H 下側で は, 81 は 弱ま!), また 山 

頃 を 若 千 迂回 してく るよう である, 

3. 山 鐘の 凰の 分布 

IV.  2 で g 観 的に 明らかにした 安定 期の 風の 
分布の 特性 は, 同時) の 事 PI の それと ほぼ— 
おし, « 々の » 合に おいて も成 りなつ もので あ 
る (第 6 図 (a),(b>aa») 。すなわち, よどみ 
城, 吹き 分かれな どが 気 温 差の 小さい ときに, 

明 St に 形成され る。 一般 ia 向の » いは, その 特 
性に ほとんど 影響し ないよう である, 

(a),(b) の » 合 ,下層 逆転が 出現して いたが, 
このような ときには, 明 》 な 天気 界が 形成 さ 
れる。 すなわち, 風上 側に は その上 K が fflSft 
百 m にある 層 雪に 伴な われた 露ない し 霧雨の 
B 天 《 が, 》 下 侧には S —つない 好 が 形成 
される, 天 «界 は 測 面の »M« 内に あるが, ft 

日 w 同じ 位置に 持 a する こと も ある。 夜間の 場 

合 (b) に は, 風下 側の 沓 形に 山頂の 方向から 

弱い a が呔 いている。 これ は 風下 側 好天 域に お 

ける 夜 M の 冷気 流の 下降 を 示して いると 考えら 

れ る。 また, 利 尻 島 付近の 気庄親 度が 小さい と 

きに は, 夜 W に 冷気 流が 全島で 発 速す る (第 6 
図 (c))„ しかし, いずれの 地点で も 風力 は 1 

程度に しかなら ない。 この ときには 天 ft 界は形 
成されず, 全 ft で 暴 天で ある。 


w に 問《 が ある 地 城で 重点的に 行なった。 
!K»JBffl では, 不安定 期に は 地上 1 向 は" » 風向と 大体 一致す る (!B7 図 ( 


は (B 形 


ボン 山 付近で も, 地 


Cb)  22s  39m,  leth^  58n,  17th  Aug. 
Data:  Wd 103°,  Wv  7m,'s.  J(M.2。C 
16  th) 


形 は 風向に ほとんど していない *  ! « や 雲 
理の 流れから みると, ボン 山の 山頂 付近で は 風 
向が 南寄りの ときには, 風 は IBffiS: 越え 北侧斜 
面へ 吹き 14 りる。 一方, »向 が 北寄りの ときに 
は 風 は 尾根 を 越え, 南侧 斜面の 上 W では 凰 向 
が 逆になる。 しかし, 尾 8 上の Jtffi が Wm/s 
ffl 後でし この 補«« の Kffi は lm/a  Sffi で 

ある。 また. 安定) W における 银 M では, ボン 山 

付近が一 » 風に *t し 利 山 の 風下 w に なる 》 
合, 風 は 非常に 弱くなる が, これ は 山麓の 凰の 
分布の 特性と 一致 する, 

沓形阃 辺で t, 不安定 ffi に は 山麓 同接樹 

界 付近で も, a 向 は 一 is 風向と ~gt する (第 7 
図 (w)。 また, w 林 is 界 付近 を 吠き 上げる 風 

は, 山 養に 比 (SL 臘 速が 小さい が, 一 》K 向が 

m, または 北 * りの 場合に は, w 林 e 界 付近の 

風速 は, 山麓の ものと 違わない, (b) の M の 
BflB は, 3* い 南寄りの 風であった が, 海岸線 か 
ら山 91 〜約 400m にわた つて, 》 幹の 1上« の 
みが 濡れて いる 状 された。 当 S の 天 S 

■sua など も考 « すると, これ は 海水の 飛沫の 
付着に よるよう である, 一方, 安定 期に おける 

概》0 では, この W 林 18 界 付近で も山覧 t  isi» 

に, 風向 は一 》風 の 如 W にか かわらず, 南南東 
一 南に 集中す る。 ffl 林 ffi 界 付近で は, 凰に 山 体 

の 管が 直接お ょぴ, また 下層 逆転の 出現 高度 

以下で あるた め, 風 は 安定 期に は * 時 吠き 分か 
れ ている と 考えられる, 

K 泊から 杏 形に かけての 山舊 でも, K 泊と 杳 
形の iliM でも, 不安定 期に は B 向 は —» 凰 向と 
一 Sc する (第 7 図 (c))。 ただし, 樹林 ffl 界付 

近で 斜面 を 吠き 上げる 風 は, が »少 する よ 

うで ある, その 点 を 除けば, 不安定 W に は 鳳の 

分布に 山 体の 影響 は, ほとんど あらわれない, 
ffl 浦 周辺に おいても, 不安定 期に は, 凰 向 は 
向 t~a する (第 7H  (d)) 。この w にく 

らべ 一 »S 向が 北 B し, この 地 SE が 山 体の 凰 下 
*!) になった 》 合, 風下に なった » 合 等の 權測 
結 * を 》 合する と, ■; 下 ffl に は, 不 に は 
安定 W に lt« して, 》 小な お 農 域が 形成され 
る, この 内に は, まれに 》 い 斜面 上界 風 


15m/s,  60  6.2-C  (09"  27th) 


*JB* における 籲»« の 形成 賽 B について  3? 

が あらわれ, つむじ asi 通過す る ことがある 
mi\ 不安定 期に はこの saw においても) 
a は «m されなかった が, 特に , 地表 fta© 
がー i7.8°c まで 下降し, 強い «yft5S<E が 
» 生した M にも, 斜面 上に 冷, » は あらわれ 
ず, ほぼ 無 真に 近かった, 

v. 德 b« の 形成 《 因の mi 

前述した ように, 《棄 広 葉 w の 傷 形 方向の 分 
布に は, き 分かれ- および 山 体の 側面で 僅 
形:^ « 著で ある, などの 特徵が ある, それら 

は, 安定) H における «■ の 分布の 特色. すな わ 
ち, 風 は 吹き 分かれ, Si: によ どみ tfc  M 面に 
3MUS, 風下に 弱 M« が 形成され る, など 翼 
の 分布 その ものの 持つ 特色と よ く  一もす る。 
また 偏 形 方向から, 一《» 向 は 南西と 推定され 
るが, この 南西 風 は 岡 じく 安定 期に おいて 
ナる ものである。 この 》 葉 広葉樹の 儸形 方向 分 
布と一 S する 安定 期の 風の 分布 を, 南西 M 
ぶこと にす る。 しかし, ffl 形 方向の 分布 
を, 風の 同時 観 88 の W (第 6H(a), 他 1W) と 


! B7H(b)  lSNM^ie"!^,  23ih  Dec. 1 
Data:  Wd  257',  Wv 12m/s.  i 
* 地上と 900mb の fllifl 差 


4.3"C-  (09*  23th) 


に Ittt すると, (B 形 方向 
と 実測 風向の 一 S の 程度 は. 
地 城 毎に 差が ある, —ft の 8 
S が K5 いのは, 2  W で 多少 具 
なる が 各 M における flS の 31 
■U まにあた つてい る, 

さて, まず 南西 風 型が 実 15 
に 出現した B 時 を 求める, 現 

の自 ESW 観 SH を 行なつ 

ている; R 泊 •: &形 *讪 法 志 3 
地点の S 辺の 傷 形 方向 は それ 
ぞ れ 南南西 一 西南西, 南 南 
東 一 南南西, 西南西 一 西北西 
の R 囲 内に ある。 各地 点で 各 
々上記の 風向が 同時に 出現す 
る, すなわち 南西 風 S の 出 8 
する 時刻 を 抽出す る, それ は 
1973 年の 栅合, W237 時 (B あつたが, それが 1 
日に 3 時 M 以上 出現した 日の み を, 特に 南西 風 
型 ags とする。 南西 出 》日» は, 月別に み 
ると, 不安定 期に はなく, 安定 期お よび 移行 期 
104  •  9 月に K られる ことが わかる (第 5 表), 
また, 南西 風 型 出現 B は. 2,3  3違« する こ 
!: が あり, 出現 時刻 は 夜 閬 よりも B 中に 多い, 

次に, 南西 風 型 出現 日の, # 形 および 仙 法 志 
における 各 気 * 要 * の 乎 均 植を, 年 
の4年»1の同歴3のものと战する(第6表>。 
ただし 気温に ついては, 者の 差 を 示して あ 
る。 南西 K 型 出現 日に は, 平年に 比 (fi して, 最 
ftfi 気 fl は 0.6"1.9°C 高 い。 これ は 南西 
風の » に は, 利 尻 島 は» 太 付近に 中心 を 持つ 低 
気圧の «« にあた る;: とが 多いた め, と 考えら 
日 年 均 S3 は 必ずし *>» くない。 天 * 
は, ギ 年に 比 R すると 暴 天の 出現 率が S5 いよう 
である, 1mm  W_h の 降水の ある 日の出 現 串 
は, 平年と 差がない。 

!09"  "th)  利 尻 島に おける 落葉 広 葉 坩の匾 形の 形成!? E 

は. 上記の 検 M により, は 初夏 を 中心とした 5- 8 月に 卓越す る 南西 風が その 主因で あると 考える。 
また その Wffl 內に は, 樹木の M 葉 期が 含まれて いる, しかし, その 南西 R に拌 なう に は, 顕著な 
W 色 は みられない, 


B  7  fl (d)  07b56m— 12*22ffi,  2th  Jan.  1974 

Data:  Wd  294°,  Wv  I3m/s,  <W7.2°C 


科 尻 * におけ S««W の 形成 KB につい' 


第 5 表 月 鳳 SUSBft ひ 973) 
Apr.  M«y  Jun  Jul.  Aug.  Sept.^J." 


第 6 表 南西 凰 型 出 % 曰 • 
の 平均 * 


二の! •* 曰 


* 形 |  'fill 法 志 

(出?!卩平牟^出?!バ!?年) 


2- 樹 

常 ほ 針 *)» の (B 形 方向の 分布 は複綠 であるが, 
碌地 内に K れば 》 の 分布と 対比す る こ と がで き 
る, まず, 1H 形 方向 大体 ft 西で ある K 泊 《a で 
あるが. 風の 分布の 特性 を 31* すると, この 偏 
形 方向と 一S する 風が 出現す るの は, 安定) H に は 
一 》 風向が ま 西一 西のと きで ある。 それ は, 1»1 
広 *»の《 形の 検时の 》 にもみ たように, 出現 《 
度が 高い, 一方, 《 形 方向と一 S: する S は, 不安 
S 期に は一 ft 風向が 南西の 場合で あるが, その 出 
g 頻度 は 低い, 次に 但 形 方向が ほぼ 西で, また 海 
掸 付近に おいて は, その 偏 形 方向が 海岸線に 窗交 
十る 唯一 の 地《 にあた る * 形 周辺で ある, この 鲴 
形 方向と一 おする, すなわち. 海から 海岸線に jK 
交して 吹き込む 風 は, 安定) H に は ほとんど 出現し 
ない, こ n 臭が 出現す るの は, 不安定 » において 
ー» 風が 西 一西北西の ときで ある, また 不安定 W 
に は その 風の 出現 « 度 は K い。 このように, 駕泊 
および S 形 ffl 辺で は, 偏 形 方向と一 B: する 風の 出 
現が 特定 期 M に 集中す る。 そのため, 各々 の 期 m 
の 卓《11 は 優形の 形成 と 深い SB 速 を 持つ ものと 考 
えられる. ここで は. 安定 期の 卓 tfi 風向と. S 形 
方向が 一 g する 偏 形 W について 南西 不安定 W 

の 卓《11 向と, 值 形 方向が 一お する 偏 形 w につい 

て 西 型, と Bf ぶこと にす る, 

次に, 南西 型, 西 2! の «形« を 抽出す る (第 8 
図)。 ただし, 各地 点の 两) H の 卓 tt 風向 は, 実 « 
風の 分布の 特性 や 落 * 広 葉 » の ほ 形 方向 か ら 推定 
し, その 方向と ffl 形 方向との ずれが 22.5° 以下の 
ものに ついて, 抽出した, 南西 ® は ft の 北 «ゃ«! 
«W に * く, 南西 « や *K に 少ない。 この 分布 » 
性 は, 南西 風 塑 の 強 11«の 分布と 一致 +る。 一 
方, 西 5! は ft の 西 W と 南東 郎に 多い, しかし, こ 
れら のうちから, 同時に 南西 5! を も 示す もの を 除 
くと, 西 ® がさ ffl する の は 西 節に 限られる。 特に 
海岸 付近に 西 型 は 多い。 ところで 前述の ように' 
«® の *@ 付近で は, 《 幹に 》 水の 飛沫が 観察され る ことが ある。 不安定 期 卓 tt 風に 拌 なって 塩分が もた 
& されるなら, 同期 は 寒 ft であるた め, 付着した S 分 は 洗浄され ず « 木に 影響 を 与える と考えられる。 西 
B ほ, 不安定 期 卓 《員 の 》± にあた るた め, 局地的に 塩赢を 被り やすい, 一方, 南 束 》 は 卓 S 凰の 風下に あ 
たり, ^域よりも むしろ M はおく, この 地 《 の もの は, みかけ 上 西 型を 示す に過ぎないと 考えられる • 
上記の 核时 S: 通して, 筆者 は 利 尻 A における 常 » 針葉樹の 偏 形の 形成 要因 は. 安定 期の 卓 ttil ならびに 


葉樹の IB 形 方向 型の 分布 


40 


田 上 善 夫 


不安定 期の 局地的^ a であると 考える。 しかし, その 两 者からで は 説明され ない 傷 形樹も 多数 ある。 それ 

らに 該当する 風の 分布 «Mt は みられない が, の検时 を 付記したい。 

南西 型 • 西 型 以外の 倔 形樹に は, 山頂から 海岸に 向かう 方向, すなわち 吹き 降ろす 風 を 示す 傾向が B め 
ちれる。 特別 観測で は, 夜間に 放射 状に 山麓 を 下降す る 冷気 流が 2 例 出現した。 しかし, いずれの 場合に 
も, 風力 は 1 程度で ある。 利 尻 * では 常時 風が 強く, また 山 体の 規模が 小さいた め, 冷気 流は儸 形に 影響 

する ほどに は 発達 しないと 考えられる。 一方, 偏 形樹の 示す 吹き 降ろす 風, 特に は, 自記 s« 観測に も 

現われない。 しかし, その 観測地点 はいずれ も 山頂から 7  ~  8km 離れた 海岸 付近に あり, また 特別 観測 

は 回数が 限られる ため, 山腹の 風に は 不明な 点が 残されて いる。 すなわち, 山腹に は 局地的に 吹き 降ろす 

»風 が 出現す る 可能性が あり ^22), 傷 形樹は その 風 を 示す ものと 推定す る。 なお, 風 以外の 要因と して, 

このような 偏 形 方向に 影響 を およぼす 可能性 を 持つ ものに は, aw の 移動が あげられる。 しかし. これら 
の 傷 形樹に » 接して, 積署 深の 測定 を 多 雪 期に 随 所で 行なった が, 樹林 限界 付近 は 積雪 深 は 特に 小さく, 

大体 0.5m に满 たない。 また, 偏 形樹の 周辺の 傾斜 方向, 傾斜度, 偏 形 方向と 根元 付近の 枝 を 欠く 方向の 
ずれな どから みても, 偏 形 に 積雪の 移動 は 影響 していない。 

VI. お わ リ に 

本論で は, 既存の, および 今回の 観測に より 得た 風の 资 料から, 利 尻 島で は 期間に よって 風の 分布, 出 
現 頻度が 大きく 異なる こと を 明らかにし, さらに 風の 分布と 傷 形 方向の 分布との 対応 関係から, 偏 形榭の 
形成 要因 を 検討した。 その 結果 は 以下のと うりで ある。 

落葉 広 菜 榭の偏 形 方向の 分布に は, 吹き 分かれ, 一般 方向が 南西, などの 特色が ある。 » の 分布と 対比 
すると, これらの 偏 形の 形成 要因 は, 安定 期 (5~8 月) の 卓越風で あると 考えられる。 しかし, その 吹 
走 時には 顕著な 天候の 特色 は 見られない。 天候との 関連に ついては, 今後 更に 厳密な 方法で 検討す る 必要 
炉 ある。 

常緑 針 菜 榭の偏 形 方向の 分布に は, 局地的に 南西 寄り, 西寄りの 風 を 示す ものが みられる。 風の 分布と 
対比し, また 偏 形 方向の 分布の 特色 を検 射す ると, 形成 要因に は, 安定 期 (5~8 月) の 卓越 », および 
不安定 期 (10~3 月) の 局地的 塩 風が 考えられる。 しかし, その他の 山頂から 海岸に 向かう 方向 を 示す 倔 
形樹に は, 対応す る 風の 分布 特性 は みられない。 それに 該当すると 推定した, 山腹 を 吹き 降ろす » 風の 出 
現の 可能性 を 含めて, それらの 偏 形樹の 形成 要因の 検討 は, 今後に 残されて いる。 

謝 辞 

本 研究に 終始 御 指導 を 賜った, 都立 大学の 矢 沢大ニ 教授, 前岛 郁雄 助教授に 厚く 御礼 申し上げます。 多 
くの 御 教示, 御 助宫等 をいた だいた, 東京大学の 小川 肇氏, 北海道 林業 試驗 場の 紊藤 新一 郎氏, 稚内 地方 
気象台の 成 田《 昶氏, 都立 大学の 青山 高義 助手, 気候 コロ キゥム および 寒冷地 形 淡 話 会の 賭 兄, 観測に 御 
協力いた だいた, 都立 大学の 石 田栄三 氏, 高 井 鍵 雄 氏, 遠山 喜 重 氏, 林 和 広 氏, 明治 大学の 荒 牧美枝 子 
さん, 塩 野 崎^ 子さん, 千 葉 大学の 湾口 正 三 氏, 貪 重な 資料 を 提供され た, 稚内 開発 建 股 部 沓形港 修築 事 
業 所, 東 利 尻 町役場, 利 尻 高校, 稚內^ 林 》 など 閱係賭 機閣の 各位, および, 調 杏に 際し 多くの 御 配慮 を 
いただいた 方々 に 対し, 深く 謝意 を 表します。 

注お よび 参考文献 

1)  松 井, 他 (1967) によれば, 北部の 小 丘の いくつか は, 利 尻 火山 形成 以前の 熔岩 円頂 丘 辟で, ま 
た 南部の もの は, 利 尻 火山 形成 以後の 寄生火山 裤 である. 

2)  これらの 分布の 概要 は, すでに 川上 (1900) による 植生図に も 見る ことができる. また 舘膝 (1941) 
は, * 泊 -沓形 間, 仙 法 志-鬼 脑閒の 山 驚に 針葉樹 林が みられない ことにつ いて, 山火事 跡地で あ 
るた め, と している. 

3)  佐々 木 (1962) による. 


— 40 一 


利 尻 島に おける 僂 形樹の 形成 荽因 について 


41 


4)  1971-1973 年の 平均 

5)  利 尻 小学校の ェ 藤光倌 氏の 鬼 腺 周辺での 謂査 による. 

7)  いずれも 稚内 W 発 建 83: 部に より, 各 港の 修築 事業に » して 行なわれ ている。 現在 は, エア 口べ 一 
ンが 使用され ている. 

8)  北海道 庁 (1896). 

9)  北海道 庁 (1900). 

10)  他に, シ ラカン ノく  {Betula  platyphylla  var.  japonica) , ケャ マノ、 ンノキ Air^^fl), ィ 
タヤ カェデ \Acer  Mono) , キノ、 グ (Pheliodend  ron  amurense) , ナナ 力 マ ド (^Sorbus  comm* 
ixtd) , ナガ パャ ナギ (Saiix  sachalinensis) , ドロ  ノキ (JPopulus  Maximowiczii) , ハリ ギリ 
^alopanax  pictus) , ャ マグヮ (Mort/s  bombycis) , ミズ ナラ (Qu^ra"  mongolica  var. 
grosseserrata ) など. 

11)  冬季に 積 雷 下に ある ハイ マツ, 落葉 性の カラ マツな ど は, 他の 常緑 針葉樹と 偏 形の 成因が 異なる 
可 徒 性が あるた め, 除外した. 

12)  それらに は, Oka  (1972) が 富士山の カラ マツの 僞形樹 に ® めた 樹幹の "赤化" にあた ると 考え 
られ る, 雷 面 付近の ある 方向の 変色 状據が みられる. ここで は その 方向 もまた, ばらつきが 大き 
く なって いる. 

13)  斉藤, 他 (1974b) の沓形 防風 林 城の 解析に よれば, その トド マツ. ヱゾ マツ 林 分 は, 林齡 90» 
130 年の 一斉 林 タイプで あり, 林 分の 高さ は, 厲 上部 (海 寄り) で 6- 10m, 風下 部で 11 - 13m で 
ある. 

14)  斉藤, 他 (1974a) によれば, 利 尻 島 西南 半 部の 屋敷 林の 構成 は, 西側 ほど 質量が 贫 弱で, 南 か 
ら 東へ ゆく とそれ が ft 富になる 傾向が ある. それに は 周囲の 森林の 有無お よび 卓越風との 閣 係が 
指摘され ている. 

15)  北 林 ,下 形 (1973) の 風 涧実驗 によれば, 大気が 強い 安定 成 暦 を 為す 場合, 山の 前面で は 気 塊 は 
山の 斜面 を 登り 得ず, そこによ どみ 領域が 形成され る. 

16)  千島 (1965) によれば, 北海道 北東 部で は, オホーツク海 高気圧に 伴な つて, 春 一 夏に 頃 著な 下 
層 逆転が 出現す る. 

17)  —般に 上層風と 地上 風に は, 季節 や 前線の 影響な どに よる ずれが ある. 利 尻 島の 場合, 地形の 影 
響が 加わって 風向に 局地的な 差異が 生じる ため, 两 者の 関係 は 明らかに できない. しかし, 稚內 
一利 尻 島 間の 距離 や, 用 辺の 地形から みて, 利 尻 島 付近の 地上の 一般 風向 は, 稚 内の 900mb 風 
向と  一 «: に 近似す る ものと 判断した. 

18)  4 月 •  9 月 は 同じ一 般 風に 対し, 地上 風の 変動が 大きい. 

19)  地上の 風向 • 風速の 资料 は, « 泊 (1973-1974), 沓形 および 仙 法 志 (1972-1973), 鬼 脇 (1964.4 
-1966.3) の 毎日 9 時, 21 時の ものである. 

20)  第 6 図お よび 第 7 図に は, 移動 観測の 開始 • 終了 時刻と 稚内 900mb の 風向 • 風速, lOOmb と 900 
mb の 気温 差 を 付記した. 

21)  佐 藤 .恩 田 (1974) の 風 涧実驗 でも, 垂直 方向に 風速の 勾 E を 持つ 気流 は, 円錐の 側面に 沿って 
流れ, 風下 側に 弱い 上昇 流 を 形成し, また 風下 寄りのと ころに は 非 定常 的に 沸が 出現して いる. 

22)  ただし, 利 尻 島の 海岸 付近で は, 強風 時に も 風下 側の 海上 だけに 「あぶみ」 と 呼ばれる 波の 静か 
な 海域が 形成され ると いわれる. 

小川 肇 (1974) : 尾瀕ケ 原南稜 における 風に よる 偏 形榭の 成因お よび その 分布の 示す 意味に ついて一 

その 総 観 気候学 的 方法に よる 検討一. 地理 評, 47,  437-461. 
川上 濂弥 (1900) : 北 見 国利 尻 島に おける 植物 分布の 状慷. 植物学 雑誌, 14,  77-83,  99-112. 
北 林 興 二' 下 形 茂 雄 (1973) : 山の 上流 側に おける よどみ 領域の 発生に ついて. 天気, 20, 141-145. 
斎 藤 新ー郞 '小 原義 昭 •  ft 田佾明 (1974a) : 利 尻 島 西南 半 部の 屋敷 林に ついて. 日 林 北支 講集, 23, 

74-78. 

紊藤新 一郎. 小 原義 昭 •  ft 田 倫 明 (1974b) : 利 尻島沓 形の 防風 林に ついて. 口 林 北支 講集, 23,79- 
83. 

佐々 木徳治 (1962) : 利 尻 '礼 文 島 周辺の 気 侯. 利 礼 国定 公闉 期成 促進 会, 「利 尻' 礼 文 島の 風景' 気 

侯 • 動物 • 考古丄 9-15. 
佐 藤 浩* 恩 田 善 雄 (1974) : 富士山 用 辺の 流れの 風洞 実驗. 気象 研究 ノート, 118,  55-64. 
東海 林 正 光 • 仲 西 昭三郎 (1967) : 利 尻 島 海 诤風街 地に おける ト ド マツの 植栽 成績. 治山 研 » 文集, 


一 41 一 


42 


田 上 善 夫 


6,  57-61. 

舘膝 操 (1941) : 北 見 利 尻 島の 植物 • 札 農林 学会 報, 34,  70-102. 

千島 昭司 (1965) : 北海道 北 束 部の 天気と オホーツク海 高気圧との 閣 係に ついて. 研究 時報, 17,  336- 
345. 

北海道 庁 (1896)  :  「利 尻 山 観測 記」. 北海道 庁, 59  p. 

北海道 庁 (1900) : 利 尻 山 項 気象観測 記. 北海道 庁, 「北海道 気象 報 文」 付 緑, 39  p. 

松 井 和 典, 他 (1967)  :  5 万 分の 1 地質図 幅 「利 尻 島」 および 同説 明 害. 北海道 開発 庁, 25  p. 

矢 沢大ニ  (1953) :大 鳥の 気 侯 景観の一 例. 地学 雑誌, 60, 152-154. 

HOLTMEIER,  r  .-K.  (1971) : Der  Einfluss  der  orographischen  situation  auf  die  Wmdverhfi- 

ltnisse  im  Spiegel  der  Vegetation.  Erdk.,  25, 178-195. 
OKA,  Sh. (1972)  :  Deformation  of  trees  on  Mount.  Fuji.  Geogr.  Reps.  Tokyo  Metrop.  Univ., 

6/7,  15-29. 

ONODERA,  H. (1964)  :  Climatic  landscape  in  some  parts  of  the  Ohu  Mountains.  Set.  Reps. 

Tohoku  Univ.,  7  th  Ser.  {Geogr.) , 13, 135-145. 
TROLL,  C. (1955)  :  Der  Mount  Rainier  und  das  mittlere  Cascaden-Gebirge.  Erdk.,  9,  264- 

274. 

YOSHIMURA,  M. (1971) : Die  Windverbreitung  im  Gebiet  des  Mt.  Fuji.  Erdk.,  25, 195-198. 
YOSHINO,  M.  M. (1973)  :  Studies  on  wind-shaped  trees :  their  classification,  distribution, 
and  significance  as  a  climatic  indicator.  Climatol.  Notes,  Hosei  Univ" 12, 1-52. 

(1975 年 10 月 14 日 受理) 


一 4 ム ― 


地学 雑珐 85, 1 (1976) 


東亜 地質 鉱産誌 編集 委員会 (その 4,  5,  6)* 

坂 本 唆 雄 

Compilation  Committee  for  Geology  and 
Mineral  Resources  of  the  Far  East 

Abstract 

The  work  of  the  Compilation  Committee  was  inaugurated  early  in  1950  under  the 
auspices  of  the  Tokyo  Geographical  Society. lhe  work  which  has  continued  for  25 
years  was  recently  completed  in  June  1975.  The  data  for  the  compilation  were  con- 
tributed by  the  geologists  who  had  been  engaged  personally  in  investigations  in  geology 
and  mineral  resources  on  the  Continent  and  Taiwan,  before  the  end  of  the  war.  The 
number  of  contributors  reached  about  200. 

The  main  books  and  maps  published  by  the  Committee  are  itemized  below  : 

Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East  (in  Japanese) 
60  sets         Vols. 1, 2  &  3 1991 p 1952  ; 

Geologic  Maps  of  the  Far  East,  1/250,000  (in  English) 
196  sets 127  sheets/set         1954-1960  ; 

Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East  (in  English) 
600  sets         Vols. 1, 2  &  3 1385  p 1967-1971. 

In  April  1975,  a  total  of  391 volumes  of  the  Geology  and  Mineral  Resources  of  the 
Far  East  were  mailed  to  274  universities  and  organizations  in  86  different  countries  of 
the  world,  as  a  gift  from  the  Committee. 140  have  reported  and  acknowledged  the  re- 
ceipt of  the  gift. 

We  very  sincerely  acknowledge  the  assistance  accorded  the  Committee  throughout 
the  years  by  different  institutions  such  as  the  Ministry  of  Education,  the  various  uni- 
versities, the  National  Science  Museum,  Geological  Surveys  both  of  Japan  and  the 
United  States  of  America,  and  the  University  of  Tokyo  Press.  The  U.S.  Geological 
Survey,  through  their  former  Tokyo  Branch,  very  generously  helped  the  Committee, 
especially  in  color  printing  the  geologic  sheet  maps. 

In  accomplishing  the  Committee's  work  for  distribution  of  the  above  publications, 
we  hereby  cordially  thank  again  all  the  institutions  which  helped  promote  the  project 
as  well  as  all  of  the  collaborators  for  their  contribution  of  unpublished  materials  for 
compilation. 

Tsutomu  Ogura,  Sendai 
Chairman  of  the  Committee 

October,  1975 

* その 1, 2,  3 東京 地学 協会 90 年史 地学 雑誌 78 卷 3 号 153-175 参照. 


一 43 — 


44 


坂 本峻雄 


Addressees  of  the  Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East.  A  tolal  of  the 
receipt  cards  returned  from  countries  italicized  was 140  by  February  1st.  1951. 

Asia  34 

Bangladesh,  Burma,  China  (continent  and  Taiwan) ,  Cyprus,  Hongkong,  Indonesia, 
India,  Iran  Iraq,  Israel,  Korea  (North  and  South) ,  Kuweit,  Laos,  Malaysia  (East  and 
West) ,  Mongolia,  Pakistan,  Saudi  Arabia,  Singapore,  Sri  Lanka,  Thailand,  Turky,  Viet 
Nam  (Saigon,  Hanoi) ,  U.S.S.R.  (Siberia,  Far  East,  Kazakhstan,  Uzubekhstan) 

Oceania  7 

Australia  {Canberra 9  A.C.r.f  New  South  Wales,  Queensland,  South  Australia,  Tasmania, 
Victoria,  Western  Australia),  New  Caledonia,  New  Zealand. 

Europe  63 

Albany,  Austria,  Belgium  Britain,  Bulgaria,  Czechoslovakia ,  Denmark^  Finland,  France, 
Germany,  East  and  West,  Greece,  Hungary,  Iceland,  Ireland,  Italy,  Luxemburg,  Nethe- 
rlands Norway,  Poland,  Portugal,  Roumania,  Spain,  Sweden,  Swiss,  Yugoslavia,  U.S. 
S.R,  (Leningrad,  Moscow,  Estonia,  Ukraina) 

Africa  8 

Algeria 9  Ethiopia,  Ghana,  Madagascar,  Morocco,  Mogamotquet  Nigeria,  Senegal  South 
Ajrtca,  Sudan,  Tanzania,  Tunisia,  Uganda,  United  Arab  Republic,  Zambia. 

North  America 17 

レ anach,  United  States  of  America  (Alaska,  Arizona,  California,  Colorado,  Connecticut, 
District  of  Columbia,  Hawaii,  Illinois,  Iowa,  Kansas,  Louisiana,  Maryland,  Mas- 
sachusetts, Michigan,  Minnesota,  New  Jersey,  New  York,  Ohio,  Oklahoma,  Texas,  Vir- 
ginia, Wisconsin) 

South  America 11 

Argentina,  Bolivia,  Brasil ,  Chili,  Colombia,  Costa  Rica,  Cuba,  El  Salvador,  Equador, 
Guatemala,  Jamaica,  Mexico,  Peru,  Uruguary,  Venezuela. 

その 4 頒布 事業の 継続 ィーホ (昭和 44 年 一昭 和 49 年) 
その 5 海外 拡大 寄贈 計画と 委員会 解 »: ィ 一二  (昭和 49 年 一昭 和 50 年 6 月) 
その 6 経理 ィーハ (昭和 43 年 一昭 和 50 年 7 月) 

別 表 

ィ. 英文 鉱 雑誌 Vol.1 — Vol. 3 目次 
口  . 東亜 地質 鉱産誌 編集 委員会 年次 別事 業 経過 概要 一 K 表 

その 4 頒布 事業の 継铳 

ィ. 英文 ttKB 刊行の 継 練 (昭 44- 昭 46) 

5    vol. 2 の 原稿 決定 (90 年史 p.  164) 

Korea  9 篇, Manchuria  6 篇, China  2 篇, 地名 1 篇 
13   vol. 2 の 3 校 を 著者に 送る。 


一 44 一 


東亜 地 貧鉱 集 委員会 (その 4,  5,  6) 


45 


9.  22 印刷 代 250 万円のう ち 半金 (125 万円) を 東大 出版 会へ 振込み。 
BB45. 1. 13   44. 12   vol. 2 印刷 600 部 完了,  500 部 委員会 買 取り, 1 畴献 本な ど vol. 1 に 準ずる。 

» 文 JB 目 は卷末 別表の 通り。 
1. 24   vol. 3 の 刊行 は 予定の 通り 進める ことに 決定。 原稿 を 次回 委員会に 持ちよ る こと。 
2.  26   vol. 2 印刷 代金 125 万円のう ち 100 万円 を 出版 会へ « ^み。 
4.  24 同 最終回 分 25 万円 を 同じく 振込み。 

4.  28 地質図 セット は 北満 「 雅 魯」, 朝鮮 「済 州 *J  2 枚 欠と して あと 3 セット だけで きる。 
8.   7    vol. 3 餘文侯 補 次の 通り : 

Korea  and  Manchuria  12||    299 頁 

N.  China,  S.  China,  Taiwan      9〃  265〃 

地 名  1,/ 
BB46.   3.   5    vol.3 印刷 代金 第 1 回 分 50 万円 出版 会へ 振込み。 

3  .  20 第 1 回皇家 飯店 委員会 (委員 : 小 林, 尾 崎, 植村, 立 岩, 早 坂, 三 土, 官沢, 坂 本, 伏 
島, 後藤, 三 沢, 食 田) 
SI 事 次の 通り : 

1)  vol. 3 外人 edUing 終り。 委員 分担 校正 

2)  東亜 地質図 受渡し »i  (伏 島より 出版 会, 大久 保へ)。 

3)  vol. 1 and  2 の 在庫 数 

4)  銀行 残高 : 46.   3  .   5 155, 720 円 三菱 丸の 內 

3. 19   210,340// 第一 本 » 

5)  科学博物館 は 来る 11 月頃 移転の 模様に つき, それまでに 全资 料の 処分 を 要する。 

5.  21 印刷 代 前渡金 第 2 回 分 50 万円 を 出版 会へ 振込み。 

9. 11 英文 鉱産誌 並に 東亜 地 K 図 販売 同 在庫 調べ, 科学博物館 移転に 伴う 资料 処分の 緊急 

9. 14 伏 島 氏 多忙と なり 委員会 事務 を 辞退いた したし。 
「英文 鉱産 誌 vol. 3 印刷 代金の 振込み •• 
5 第 1 回 50 万円 
〃 2  〃    50  " 


46.  3. 
5. 
(10. 


21 

8 鉱産誌 vol. 3 印刷 完了 献本 寄赠は vol. 2 に 準ず) 


11. 

9 

第 3 回 

45 万円 

昭 47. 

5  . 

19 

//  4  " 

60  " 

11. 

11 

n  5  ff 

35  " 

48. 

6  . 

最終回 

10  " (全 6 回 計 250 万円。 出版 会より 売上金 振 込の 都度 同 会 口座へ 入金) J 

口. 国立 科学博物館 における 資科 整理 (昭 46. 11-47. 1) 

46.  9.  25 赤門 委員会で 资料 処分の 件 をと くに 緊急と 認めた ので, 次の 坂 本案 を 作製した 《 
D 東亜 地質図 処分の 作業 案 


2) 
3) 
4) 
5) 
6) 


〃 処分 案 

" 保存 分 10 セットの 処分 案 
" 販売 経過 
〃 現在 * 

" 地城别 縮小 セ ッ ト 針 面 並に 接壞 地域 追加 図 幅 名 


一 45 一 


46 


坂 本峻雄 


昭 46. 10.  8 


昭 46. 10.  8 


昭 46 
昭 47 


11. 


29 
25 


ボル ト ガル 
イス ラエ/ レ 


ゴ 


イラン 


赤門 委員会 (植 村, 立 岩, 小 林, 早 坂, 坂 本, 三 土, 宫沢, 小 林 興 (代理 音 柳资料 課長, 
伏 島) 前項 9.  25 付 処分 案 を 審議した。 

30 付録 1 のように 部数 を 定めて, 学校 その他の 機 BB に 対し 寄赠 する 案 を 立てた が, 移転 
作業の 開始が せまり, 事務 処理が 間に合わなかった ので, 取 止めと し 次のように 処分し 

た。 

科学博物館 において は, 全館 職員 等 fi 人 希望者 を 通じ 寄赠 処分 を 行ない, 予想 以上に 進 
行した。 残り 地質図 パラ 46 図 幅 3585 枚の 地質 BOE^f 资料媒 に寄赠 する。 地質図 格納 用 
シヱ ブロン 八 連 は 科学博物館に 寄賺 した。 英文 原稿, 和文 鉱産 訪 (パラ) その他 製版 未完 
成 図 等の 雑资料 は, 格納 場所が 無いた め 廃棄 処分した。 
伏 島玲子 氏の 事務 嘱託 を 解く。 

地質 謂^に たいし, 永久 保存 资 料の 保管 を 依頼 するとと もに, 外国から 寄賺 された 地 S 
図 等 を 同所へ 寄賺 した。 尚 英文 鉱産 g  (vol. 1, 2,  3), 東亜 地質図 欠 図 セット, 同地 
K 域セッ ト等 は, 引統き 東大 出版 会お よび 大久保 書店で 販売した。 

地質調査 所長 宛 委員会 永久 保存 用 東亜 地質図 (欠 ナシ) 3 セット, 381 枚の 保管 を 依頼し 
た。 さらに 同所 長 宛 東亜 地質図 パラ 約 3,000fe とともに, 下記の 外国 地質図 を寄赠 した。 
東亜 地質図 1/25 万 分 46 図 幅 約 3,000 枚 
1/  5 万 分 27 図 幅 
1/10 〃      19 〃 
1/50  "       7  // 
1 " 

昭 47.   2  .  25 東亜 地質図の 地域 セット (欠 図 ふくむ) 販売価格 を 次の 如く 値 引した。 

地域 別セ ット 売り 価格: 北满, 南満 夫々 2 万円, 北支, 朝鮮 夫々 1 万円 

ハ. 東亜 地質 B セッ トの売 切れ (昭 48) 

昭 48.   2.   6    Pacific  Gulf  Oil  Co. は 東亜 地質図 (欠 4  ) を 3 セット, 同 (欠 1) を 1 セット 計 4 セッ 

トを 東大 出版 会より 購入した と 通知が あった。 これ を もって 43.  9  .  27 以降, 博物館に て 
編成の 欠 図 1  一 4 を 含む, 東亜 地質図 15 セットの 追加 販売 分は充 切れと なった。 したがつ 
て昭 38. 10.   4 以後 東亜 地質図の 売上 総数 は, 126 セットと なった。 

二. 英文 tt 産 li  vol. 1, 2  &  3 の 出 J£ 会 在庫 数 

昭 48.   6. 14 第 2 回皇家 飯店 委員会 開催 委員 : 植村, 立 岩, 小 林, 早 坂, 坂 本, 尾 崎, 三 土, 宫沢, 

小 林 勇, 靑柳 90 年史 記事 以後, 48.   6 にいた る 5 年間の 委員会 活動の 詳細に ついて, 付 
録 1 一 10  (袋入り) を 参考 资料 として 報告した。 主な 継 事 は 
1 の 资料大 整理 (科 博に て) 東亜 地質図 通算 126 セッ ト売 切れ (東大 出版 会 扱い) 

二. 英文 tt 産 B の 阻 売 在庫 Ml ベ (東大 出版 会 扱い, 昭 48) 

英文 鉱産法 在 * 数に 閣 して, 出版 会と 委員会 合同 打 合 会 を 開き, 出版 会より 次の 報告が あ 
つた。 

vol. 1 vol. 2     vol. 3 計 
出版 会 帖尻残 70         250         385  705 
昭 48.   7  . 10 英文 鉱産誌 永久 保存 用 5 セット を 地質 諷査 所に 預ける 件. vols. 1,2  &  3  X  5 セット =15 冊 

を 出版 会 在庫より 返却 をう け, 地質調査 所资料 室へ 保管 依頼した。 そのため 出版 会 帖尻在 
庫 は 各 5 冊 を滅じ 次の 通り となった : 

vol. 1 vol. 2    vol. 3  ff 


46. 10-47. 


昭 48.   7.  4 


一 46 一 


東亜 地 « 鉱産眛 纖集委 具 会 (その 4,  5,  6)  47 

出版 会 帖尻残 65         245         380  690 
これ を 将来 針算の 基本 数と 定めた。 そして 将来の 方針と して vol. 1 が 売 切れた 段 瞎でー その 時期 は 多 
分 49.9 頃の 見込み 一vol. 2,   3 の 残部 数 計 約 500# となる 見込みで ある。 その 際 残部 数 を一 括 処理 (たと 

えば 出版 会に 依頼して 一括 買 上げて 貧う) を 考えて はどう 力、, との 話合いが あった。 

BB48.   8. 17 地質調査 所長 宛 英文 鉱産誌 vol. 1,2  &  3 の 委員会 永久 保存 资料 として 保管の 依頼状 を 出 

し 承 » を うけた。 

ホ. 英文 ttj«l  vol. 1 の 売 切れ (昭 49) 

昭 49.   8.   3 昨 48.   7 の 在 寒 調べの 後, 引続き 販売 を 維 練し 1 力 年 を 経過した。 この 時 出版 会の 報告で 

fflt 数 は: 

vol. 1 vol. 2    vol. 3 針 

在雜 0 155        330  485 

つまり vol. 1 は 売 切れた。 但し この 外 相当数の 海外 委託 中の fflt が ある 答との 回答であった。 したが 
つて 49.   9 頃に vol. 1 が 売 切れる であろう とした 1 年 前の 予想に 近い ものであった。 
昭 49. 12.   5 東大 出版 会より 最近の 売上に 対し, 次の 通り 委員会へ 入金が あった。 

vol. 1 vol. 2    vol. 3 針 
売上 部数 40         50         50 140» 
代 金  70 万円 
昭 49. 12.   9 第 3 回皇家 飯店 委員会 (委員 •• 立 岩, 小 林, 早 坂, 坂 本, 三 土, 官沢。 出版 会 : 中平理 

事, 倉 田 « 集 部員) において, 庶務, 経理の 検討と ともに, 出版 会 在 寒 数が: 

vol. 1 vol. 2       vol. 3 計 
在 康 数 0  155  330  485 

となった こと を 確認した。 

その 5 海外 拡大 寄贈 計画と 委員会 解 »: 

ィ. 英文 ttKB 在庫の 拡大 寄 請 計画 (昭 49. 12-50.  4) 

昭 49. 12.  21 上記 左 家 数 485 部にたい し, 海外 拡大 寄賺 計画 を 立てた。 東亜 地質図に ついては, 昭 39.  8 

に 海外 36 力 国, 38« 閣 宛に 寄 赠 したが, 英文 鉱産 誌に ついては 各卷 刊行の 都度, 援助 をう 
けた 米国 要員 等にたい し, 約 10 冊 余り を寄赠 したの みであった。 しかし 委員会 はかね て资 
料 を, できるだけ 速やかに, 力、 つ 広く 頒布す る こと を 主旨と してきた ので, 今回の 在 庫郎 
数にたい し, 拡大 寄 » 計画 を 立てた。 

昭 50.   4.   2 寄賺機 118 の S 定と 外国 小包 発送。? 機関の mailing  list は 主として 小 林 委員が 作製に 

あたり, 東大 出版 会お よび 岡 本 出版 » 送 KK に 依頼し, 渋 谷 国際 »便 局より, 4.  2 外国 
小包と して 発送した。 発送 数 は 世界 86 力 国, 274 機閣宛 合計 391 冊で ある。 (うち 2 冊は委 
員 会 永久 保存 分より vol. 1 を 追加)。 

昭 50.   4  .  22 委員会 解散の 準備 本 月 を もって 委員会の 業務 を一 応 終了した ので, 東大 出版 会, 東京 地 

学協会との 間に 打合せ 小委員会 を 開いて, 最終 事務 処理 を 完了した うえ, 6 月下 旬 頃 委員 
会 解散の ため 総会 を 開く 予定と した。 

口.  S 員 会 解散に M し 小 S 員 会 並に 錄会 

開催 通知と 議事 参考 资 料の 送付 (昭 50.  5) 
昭 50.   5. 16 打合せ 小委員会 及び 緣 会 日程 案の 通知, 50.   6.   4 東大 出版 会との 打合せ, 50.   6. 12 

束 京地 学協会との 打が, 50.   6.  24 解散 報告 委員会 総会, 50.   5.  24 第 36 回 束 京地 

一 47 一 


坂 本峻雄 

学 » ^総会に 上記 針 面 予定に つき, 委員長 «a よ り 口 頃に て 報 « した。 

昭 50.   5.  29 上記/ 員 会議 事资 料と して 「束 IE* 質紘産 ft 纏 集 委員会 概要」 を, 委員 及び H 係 機 H 宛 

送付した, 内容 は 下記の 通り。 

東亜 地質 鉱産 訪 纏 集 委員会 概要 1 )  一 4  ) 

D  K 立: 東京 地学 会 及び 東大 出 JK 会との H 係 

(1)  昭 25.   3.  31 終戦 前 多数の 日本人 専門家が, 束 亜 各 質の 研究, W 査に 従事した が, それら 资料 

を 記録し 散佚 を 防ぐ 目的で, 東京 地学 協会 内に 設立され た (90 年史 pp.  154-155)。 

(2)  昭 26. 10 文部省 刊行 出版 助成金 24 万円 受領 

(3)  昭 38.   2 资 料の 保管と 広汎な 利用 を 針る ため, 「頒布 委員会 を 東京 地学 協会に K 置す る 件」 を 

細 川 会長 宛 提出 し, 協会 当局 と 事務の 具体的 取扱い 等に つき 検射 した。 

(4)  昭 41. 5 しかし 资料カ ^ 極めて 多!: に 及び, むしろ できるだけ 速やかに 頒布して 内外 一般の 利用 

を 計る ことが 望ましい こと を考盧 し, 東京大学 出版 会の 販売網 を 利用す る ことと し, 同 会 
と の 間に 頒布 事務の 協定に W 印した。 

2) 事業お 

( 1 )  昭 27.   4  • 1 刊 東亜 地質 鉱産誌 (邦文) 頒布 開始 

朝鮮 531 頁, 满州 867 頁, 華北, 華南, 台湾 593 頁, 計 1991 頁 
昭 39.   2. 11 60 セッ ト売 切れ 

(2)  東亜 地質図 幅 (英文) 1/25 万 分, 127 枚 1 セット 頒布 
昭 29 — 31 刊 朝鮮 (18 枚) | 

31-35 满南 (94 " ) 1 セット 127 枚 

34-35 華北 (15")  J 

48.   2 以上 図 幅 126 セット 売 切れ 

( 3 )  neology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East  (英文 鉱産 誌、) 頒布 


販売 用 印刷 

(49. 

昭 42. 

9 刊 

vol. 1 (498 頁) 500 部 

0 部 

44. 

12〃 

vol. 2  (486,,)  500,, 

155" 

46. 

10〃 

vol. 3  (401 n )  500" 

330〃 

49. 

9 計 

刊行 部数 (販売 用) 1500 // 

485〃 

総 販売部 数             1000 // 

帖尻残  485,, 

vol. 1 売 切れ  0" 

(4) 在庫 部教 (49.   9 現在 485 部) と 拡大 寄赠 計画 

昭 49. 12.  21 在庫 485 冊にたい し 拡大 寄 赠計面 を 立て, 世界 86 力 国, 274 機閱 にたい し, 合 針 
391 冊 を寄赠 する ことと した。 

4.   2 東京 渋 谷 国際 » 便 局より 下記の 通り 発送 を 終った。 

英文 鉱産誌 海外 寄 賄 敷 : 


発  送 

宛先 国 敷, 同 冊数 別 機関 数 

計 

期 口 

国 数 

vols.    1  vols. 
1, 2,  3  I     2,  3 

vol. 3 

機閣敷 

冊 ft 

当初 計画 
渋 谷 局 発送 

50. 3 末 
50.4.2 

50 以上 
86 

一  150 
(2)     j 113 

150 
159 

300 
274 

450 
391 

注 : (2) は 永久 保存 部数 を 外して 発送に 加えた vol. 1 の 2 郎 


一 48 一 


束 亜 地 貧鉱 産 集 委員会 (その 4,  5,  6) 


49 


3)    «9  (本文 その 6 の 項 参照) 

昭 25 年 一昭 37 年末 1 

昭 39.  4 —昭 43.  8 本文 その 6  「設立より 解散までの 収支 計算 表 J 参照 
昭 43.   8 —昭 50.  6J 

出版物 頒布 » 量, 総 価格, 最終 ft* とその 処理 
出版物 販売 «量 : 


(2) 
(3) 
(4) 


出版物 
東亜 地質 鉱産誌 (邦文) 
東亜 地質図 (英文) 
同 

英文 鉱産誌 
計 


販売 数 

60 セッ ト 
126  " 
パラ 
1,000 冊 


総収入 

542 千円 

10,080 〃 
266 〃 
10,000 〃 


委員会 手 取 り 在家 

271 千円  0 

5,040  "  0 

133  " 南 律 144 枚 (大久 保) 

5,000  〃  485{§ 
10,444 〃 


20,888  " 

注: 在庫 処理 は 次 項 (5),  (6) にあり, 英文 鉱産誌 最終 売上げ 高 50.  6. 11 付 29 冊 145 千円 入り 
(5) 英文 鉱産 S'ffi* 帖尻残 (49.   9) と 実: ft*  (50.   3) 部数: 


vol. 1 

vol. 2 

vol. 3 

計 

昭 49. 

9 

帖尻残 

0 冊 

155 冊 

330 冊 

485 冊 

50. 

4 

海外 拡大 寄賺 

(2) 

115 

274 

389(2) 

49. 

10-50.  3 

最終 売上 数 

14 

15 

29 

49. 

9 以前 

海外 委託 在家 

7 

14 

15 

29 

50. 

3 

実在 庫 数 

12 

19 

31 

4) 

昭 47. 
48. 


〃 


(6) 東亜 地質図 パラ (大久 保 害 店 扱い) かねて «| 国 南部 8 図 幅 30 セット 外 バラ を 大久保 書店に 委託 販 
売した。 そのうち 18 セット 144 図 幅が 在庫と なって いる (49.  3) 
銀行 預金 残高 (総会 後の 決算 を 含め その 6 — 経理の 項 参照) 
永久 保存 資料 を 地学 tt 会に 移管の 件 

かねて 地質調査 所長の 承認 を う けて, 同所 资料媒 に 保管 中の 永久 保存 资料は 次の 通 り である。 
1 . 25 預け : Geologic  Map  of  the  Far  East  3  sets  (127 枚 X  3 セット) 

8  . 17  ft    :  Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East  3  sets  (vols. 1 , 2 ,  3X3) 

〃  〃  " vol. 2     2  volumes 

〃  〃  〃 vol. 3  2 

以上の 资料を 地学 協会に 移転し, 保管 を 依頼す る 予定。 
昭 50.   6.   4 東大 出版 会との 問の 打合せ 小委員会 を 次の 通り 開催した。 
日時 昭 50.   6.  4 
場所 東大 赤門 学士 会 分館 
出席者 東大 出版 会 中 平 理事, 食 田 編集部 員 

委員 : 立 岩, 小 林, mm, 宫沢, 坂 本 

議事 : 最終 売上 代金 精算の 件 (49.  10-50.   3  ) 
vol. 1 vol. 2       vol. 3 針 
0  14 冊 15 冊 29 冊 

代金 14 杆円を 6. 15 第一 勧銀 委員会 口座へ 振込み 受領。 
最終 部数と その 処置 

vol. 1 vol. 2       vol. 3 計 
ィ. 49.   9 帖尻残  0  155  330  485 


一 49 一 


50 

坂 本 

峻 雄 

n . 

50. 1 

委員 返却 

0 

0 

4 

4 

ノ、  • 

50. 1 

帖尻 & 

0 

155 

326 

481 

二  • 

50.  4 

斜 拡大 寄 赠 

(2) 

115 

274 

389(2) 

ホ. 

50.  4 

帖尻 

0 

40 

52 

92 

へ, 

49.  9 

以前 海外 委託 

(7) 

14 

15 

29 

ト. 

49. 10- 

-50.  3 最終 売上 

0 

14 

15 

29 

チ. 

50.  6 

本社 実在 庫 

0 

12 

22 

34 

y . 

出版 会へ 

'寄赠 (へ + チ): 

26 

37 

63 

6.  4 東大 出版 会 理事長 加 藤 一郎 » 宛 最終 在庫 63 部 寄赠の 手紙 を 出した。 後日 同 理事長 名で 受納 
の 返が あった。 

6.  4 大久保 書店 主 大久保 雄 一 » 宛, 南韓 地質図 パラ 144 枚 を 寄赠を 決定し, その 旨 手紙 を 出し 
た。 これ は 韓国に おいて 近年 1/25 万 分 地質図が 新たに 刊行され ている 等の 事情 を考盧 した 
ものである。 

昭 50.   6. 12 東京 地学 協会との 間の 打合せ 小委員会 を 次の 通り 開催した。 
日 時 昭 50.   6. 12 
場 所 東京 地学 協会 会議室 

出席者 地学 協会 : 坪 井 弒太郎 会長, 保 柳睦美 副会長, 末 野悌六 副会長, 岡 山 俊 雄 理事 
委員会 : 小 林, 早 坂, 坂 本, 三 土, 官沢, 小 林 勇, 青柳 资料綴 長 

%t   -V  : 

1)  委員会 報告 (庶務, 経理) を 90 年 史統篇 として, 印刷 依頼の 件 

2)  委員会 永久 保存 资料を 協会 资料 として 保存 依頼の 件 

3)  銀行 預金 残高 (本文 その 6 — 経理の 項 参照) を 協会に 引継の 件 
以上 を以 つて 継 事 を 了した が, 残高の 使途に つき 

ィ. 大睦 における 物故 先辈の 業績 
口. 大睦 諸国に おける 現代 学界お よび 鉱 業界の 進歩 
等に ついて 記録 を 集める 等の 談話が あった。 

/、. 昭 50.  6.  24 解散 員^ « 会 
5. 16% 総会 開催 案に より 次の 通り 総会 を 開催した。 
日 時 昭 50.   6  .  24 12.15-16.00 場所 表 参道 皇家 飯店 
出席者 委員長 小食 勉 (欠席) 

(敬称 略) 委員 立 岩 康, 小林貞 一, 坂 本 tttt, 三 土 知芳, 尾 崎 博, 官沢 俊弥, 小 林 

勇 (代 音 柳 信義) 

機関 代表 坪 井 被太郎 (地学 協会), 末 野悌六 (地学 協会), 岩 生 周 一 (地学 協会), 川上 喜 代 
四 (地学 協会), 岡 山 俊 雄 (地学 協会), 中 平 千三郎 (束大 出版 会), 食 田和彥 (東大 出版 会), 
大久保 雄一 (大 久保會 店), 来賓 後藤 繁子 

1)  然禱 東亜 地質 鉱産 ffi 物故 役員 氏名 

昭 37. 1. 26 逝去 山贿次 顧問 殿, 昭 37.   7  .  30 逝去 本 間 不男ニ 委員 殿, 昭 40.  5. 13 逝去 市 村 

毅 委員 », 昭 41. 1. 17 逝去 言 田 逮 委員 », 昭 44.  4. 1 逝去 遠 藤隆次 委員 殿, 昭 44.  6  .  23 逝 
去 矢 部長^ W 問委 MR, 昭 44. 11. 18 逝去 細 川 » 立 会長 殿, 昭 46.  8.  3 逝去 大久保 五郎 店 ±18 
昭 48. 11. 17 逝去 植村癸 己男委 MR 

2)  小食 勉 委員長 挨拶 

(委員長 は 病気 欠席され 仙 台 市より 郵送され た) 


一 50 一 


束 亜 地質 鉱産訪 纏 集 委員会 (その 4,  5,  6)  51 
束 京地 学協会 会長 坪 井 K 太郎 JB 

謹啓 時下 初夏の 侯い よいよ 御 健勝に わたらせられ, 慶賀の 至りに 存じ 上げます。 

さて 本 束 舰質 鉱産誌 « 集 委員会 は 終戦後 在京の 地質 専門家 (委員) 数名の 発意に より 昭和 25 年 3 月, 
貴 東京 地学お 会の 1 委員会と して 発足 し, 本年 25 两年を 迎える こ とに なりました。 

本 委員会 設立の 主旨 は, 主として « 後 外地から 引揚 帰国した 地学 M 係 者 同志に たいし, 東亜 地質 鉱産坊 
を » 集 刊行す る 必要性 を 力 K し, その 達成 を 期す る もので ありました。 その 結果 幸いに も 200 余 名の 協力 
者 を 得る ことが 出来, それら 協力者から その 研究 资 料の 提出 を 依頼し, 提出され た 资料を 整理 統合して こ 
れを 出版 刊行し, 遂に 本 会 事業の 東亜 地 S 鉱産 誌の 集大成が, 成し遂げられた 次第であります。 

その 主要 刊行物 は 次の 通 り です。 

(1) 邦文 束 亜 地質 鉱産 S  3 卷 (昭和 27 年刊 行) (2) 束 亜 地 « 図 (25 万 分 1) 127 枚 (昭和 29-35 年 
刊行) (3) 英文 東亜 地質 鉱産誌 3 卷 (昭和 42-4阵 刊行) 

この 25 年間の 長期に 亘 りまして 貪 ft 会 を 始めと し, 文部省の 刊行 出版 助成金, 地 « 翻^, 国立 科学 博 
国立大学 などの 资料 刊行物の 保管 依頼な ど あり, その外 米国 地質 W 査所 東京 出張所から は, 束 亜 地 

K 鉱産 誌と 東 図の 印刷, 事務用品の 現物給与, 図版 原稿の 浄 製図な どの 物的 援助 を 受けました。 こ 
のように 各方 面からの 物心 両面の 援助に よ り 本鉱産 S ならびに 地質図の 刊行が 成し遂げら られた 次第で あ 
ります。 

力べ の 如く 当 協会 は 本 委員会に たいし, 特に 事務室の 貸与, 会 * 室の Kffl, 研究 资 料なら びに 刊行物の 
保管な どに つき, 終始 多大の 御協力と 便宜 を «^ され, 本 委員会の 事務 処理に 円滑な 運営 を もたらした 次 
第で あ りまして, ここ に その 御 厚意にたい し 深甚な 感謝の 意 を 表する もので あ り ます。 

なお 英文 鉱産法 第 1 卷は充 切れ となり ま したが, 第 2 卷 および 第 3 卷 会計 約 480 冊が 在庫と なり ま した。 
当初から 资料を 速 かに 且つ 広く 頒布す る 希望 を もってお りました ので, 本年 4 月初めに, 世界 86 力 国, 
274 機関に たいし 合計 391 冊 を 寄 賄いた しま した。 

なお 本 委員会 は 本来の 任務 を 終え 近く 解散の 予定であります が, 解散 後の 処匿 といたし まして, 下記 刊 
行 物の 永久 保存 方 を 当 協会に 御 依頼 申 上げた く, 甚だ 御迷惑の 儀と は 存じます が, 何卒よ ろしく 御 願 申 上 
ます。 

先 は 以上 刊行の 経過 を 申 上げ 御 挨拶 といたし ます。 昭和 50 年 6 月 24 日 
東亜 地 S 鉱産法 18 集 委員会 委員長 小食 勉 


下 記 

永久 保存 方 を 御 sys いたしたい 刊行物 

1. 東亜 地質図 3 セット 381 枚 , 2. 英文 東亜 地 « 鉱産誌 (第 1 卷一 第 3 卷 ) 3 セット 9 冊 , 3. 
英文 鉱 産 餘 第 2 卷, 第 3 巻 各 2 冊 4 冊 
計 地 K 図 381 枚 鉱産誌 13 冊 

3) 坪 井 錶太郎 会長 御 挨拶 

拝啓 御 清祥の 御 事大 * に 存じます。 

さて, さきに 本 協会に K 置され ました 東亜 地 S 鉱産誌 編集 委員会 は, 所期の 目的 を 達成し このたび 解散 
の 運びと 相 成 り ま した 趣, 御 報告に 接し 委細 拝承いた しま した。 

当 委員会に よって 集大成され ました 「東 MfeK 鉱産 法」 は, 全世界の 斯 学界に 多大の 稗 益 を責ら すと 共 
に, 戰前東 質の 調査 研究に 従事され た わが国 地 S 学者の 業績 を 不朽なら しめ, これ を親彰 記念す る も 
のと 存じます。 同誌の 出) K 刊行 はまこと に 御 同慶に 堪えない 次第で ございます。 この 機会に あたり, 右の 
事業 を 完遂され ま した 貪 委員会の 委員長 はじめ 委員 各位 並に 御閟 係の 方々 にたい し, 心からなる を捧 
げ 深く 敬意 を 表します。 なお 解散 後の ことにつ き 御 申出の 件 は, 本 ft 会に おいて, 貪 意に 副うよう 处 置す 


一 51 一 


52 


饭本峻 雄 


べき 所存で ございます • 

核まで 敬具 昭和 50 年 6 月 24 日 
束 京地^ « 会 会長 ^^Mbtft 
束 S%fflt£Kli 集 委員会 委員長 小食 «JS 

二.  msiMtiu»«k 委員会^ smu£WH — 1»  (自 bb お. 3 —至 昭 50.  6) 

(別表) 


その 6 経 理 
ィ. 委員会 出 入 明 編 (90 年史 p. 165 の j& 前よ り昭 50.6.11) 


| 東亜 地 Rt^ 

英 

乂  MU 

EE 

1 ム 

ST 

1 

セット' 万 円 

1  vol. 1 
冊 

vol. 2 

1 冊 

vol. 3 

冊 

小 

m 

liu 

計 1 

77 円 , 

ノ'  I  J  i 

―,, 一 rrt 

力 円 

42.  9.13 

(緣越 現物) 

i  : 

500 

1  0 

0 

500 

(250) ; 

(250) 

43.  4.24 

(第 1 回 入金) 

16  64 

150 

0 

0 

150 

75 

139 

43.  4 以前よ り垛越 残高 

1 

67 

43.  8.24 

「90 年史 p. 165 第 1 銀行 本郷 支店 預金 残高 

206 

11.24 

20 

1  0 

0 

230 

10 

10 

45. 1.26 

20 

100 

0 

0 

100 

, 50 

70 

5.22 

12 

! 108 

0 

120 

60 

60 

46.  3.  6 
5.20 

, 1 

40 

70 

0 

110 

{  20 

! 1 35 

20 
35 

7.  3 

1 10.3 

1 

i 

10.3* 

11. 6 

1 

i 

30 

, 60 

0 

90 

45 

45 

47.  5.12 

24.5 

30 

30 

25 

85 

!  42.5 

67 

11. 7 

1 10 

10 

0 

40 

50 

25 

35 

48.  3.22 

1 

3 

1 

3* 

5.17 

10 

10 

50 

70 

' 35  i 

35 

( 3.31 

65 

245 

380 

690 

出版 会 在 康歡) 

f>.  5 

9 

1 

9 

11.13 

25 

40 

1  0 

65 

32.5 

32.5 

に 
cn 

1  1 

40 

50 

50 

1 140 

70  1 

70 

50.  6.11 

14 

15 

I  29 

| 14.5 

14.5 

,11- 

1 140.8 

467 

382 

180 

\ 1,029 

― ひ 

655.3 

注 : * 大久 保^ 店 扱 v 


口.  » 立より 解散までの 収支 計 » 表 (昭 25.   3— 昭 50.  6) 

1) 自 昭和 25 年 一 至 昭和 37 年末 (13 年間)  2) 自 昭和 39.   4 — 至 昭和 43.  8 

収 入 2, 189 千円  収 入 5,501 千円 

支 出 2,080  支 出 3,439 


緣越 109  差 引 2,062 

(内釈 略 90 年史 158_159 頁に あり)  (内釈 略 90 年史 165 頁に あり) 


一 52 — 


束 亜 地質 鉱産紡 編集 委員会 (その 4,  5,  6)  53 

3) 自 昭和 43.   8 —— 至 昭和 50.  6  50.   6  .  27 

収 入 7,507 千円 
支 出 6,655 

差 引 852  (第一 勧 接本郷 支店 預金 残高 50.  6.  27) 
収入 內訳  支出 内訳 


夹义 ffi 産话 (vol. 1.  6) 

ま 在 tihff 岡 麻 レ!^ A 

f  oo 

員 取 T^iK 

Oyxjuu  j  ni 

^XWbMm 〃 

4,o95 

海外 研究 费 補助金 

170 

銀行 利子 

110 

事務 费 

200 

旧 委員会 三菱 丸の 内 

謝, 礼 

390 

支店 残高 (解約) 

172 

会合 费 

457 

針 

7,507 

香華 料 

90 

外国 小包 料金 (手数料 共) 

205 

コ ビー, 通倌费 

55 

90 年 史別刷 印刷 代 

53 

雑 费 

35 

計 

6,655 

ノ、. 

昭和 50.  7.  5 

A 行 預金 残 X を 東京 地学 « 会へ 引継 

上記 6  • 12 の 束 京地 学協会 と の 打合せ 小委員会の 決議に よ り , 第一 銀行 本郷 支店 預金 残高 852 千円より 
円 也 を 地学 協会に 引継ぐ こ ととし, 第一 接 行 飯 田 橋 支店 束 京地 学協会 口座に 振込み を 了 した。 

(委員長 代理 坂 本峻雄 記) 


別表 ィ. 英文 鉱産誌 Vol. 1— Vol. 3 目次 

Vol. 1 

PREFACE 

rhe  geologist's  units  are  often  continents  and  oceans,  centuries  and  millenia.  Within  the 
vast  scope  of  geology,  this  book  is  devoted  to  China,  Korea  and  Manchuria.  It  complements 
other  English-language  studies  of  Asian  geology  by  Japanese  geologists  :  Geology  of  Japan 
(1963),  Geology  and  Palaeontology  of  Southeast  Asia  (volume  I,  1964  ;  volumes  II  and  III 
forthcoming),  and  geologic  Sheet  Maps  of  the  Far  East  (1964). 

lhis  volume  is  derived  from  the  formation  of  a  committee  in  March,  1950,  by  the  Tokyo 
Geographical  Society,  which  had  the  purpose  of  compiling  material  on  the  geology  and 
mineral  resources  of  the  Far  East.  Inaugurating  a  program  for  the  preservation,  compilation, 
and  publication  of  such  data,  the  committee  collected  articles  from  more  than  200  specialists 
who  had  been  repatriated  after  the  war,  and  edited  a  three-volume  series,  Toa  Chishitsu 
Kosan  Shi  (Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East).  One  volume  was  devoted  to 
each  of  the  major  areas,  China,  Manchuria,  and  Korea. 

The  series  was  published  in  1952  and  is  now  out  of  print,  since  it  was  the  committee's 
hope  that  the  study  be  made  accessible  to  Western  as  well  as  Japanese  scholars,  it  is  con- 
sidered appropriate  to  publish  an  English  version  of  the  series  rather  than  a  second  edition 
in  Japanese. 


一 53 — 


S4 


The  present  volume  consists  of  a  selection  of  seventeen  articles  from  the  1962  edition. 
It  deals  with  stratigraphy,  geology  and  mineral  resources  in  the  three  areas.  The  remaining 
articles  will  he  translated  and  edited  for  future  publication. 

Much  of  the  basic  research  data  were  gathered  before  and  during  World  War  H.  The 
intervening  years  have  been  ones  of  accelerating  acientiEc  research  with  the  development 
of  new  tools  and  techniques,  but  since  all  of  China  and  Manchuria  and  the  northern  half  of 
the  Korean  Peninsula  is  now  closed  to  Western ~ and  Japanese ~~ geologists,  and  since  a  few 
decades  are  minute  in  terms  of  geologic  time,  the  value  of  the  studies  based  on  these  data 
and  included  here  have  increased.  Some  articles  were,  of  necessity,  written  from  memory 
due  to  the  desruction  of  data. 

Publication  of  the  Japanese  and  English  editions  was  made  possible  by  grants  from  the 
Ministry  of  Education  and  the  generosity  of  the  United  States  Geological  Survcj,  which 
supplied  the  committee  with  topographic  base  maps  and  continued  assistance  in  translating 
and  editing. 

The  editors  have  striven  for  consistency  in  Romanixation,  particularly  of  place  names. 
Some  names  conform  to  U.S.  Board  of  Geographic  Names  style  but  no  feasible  way  of 
obtaining  complete  consistency  was  available.    A  glossary  is,  however,  provided. 

Because  of  the  trying  conditions  under  which  some  of  the  articles  were  written,  it  was 
not  always  possible  to  include  an  extensive  bibliography. 

We  would  like  to  acknowledge  with  gratitude  the  assistance  of  the  following  stafE  members 
of  the  U.S.  Geological  Survey  who,  while  they  were  stationed  in  Tokyo,  were  especially 
active  in  the  promotion  of  the  committee's  work :  Messrs.  T.  KUR06AKA,  S.  K.  NEUSCHEL, 

M.  E.  Wing,  C.  S.  Johnson,  Helen  L.  Foster,  D.  H.  Doan,  G.  Corwin,  and  R.  C. 
Kepferle. 

We  would  also  like  to  thank  Miss  Reiko  FUS^JIMA  who  prepared  the  glossary  and  Miss 
Ellen  LOOAN  who  edited  the  English  text. 

Compilation  Committee  for 

Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East, 
Tokyo  Geographical  Society 

Chairman  :    Tsutomn  OGURA 

Advisors  :    Hisakatsu  Yabe,  Shinji  YAMANE* 

Members  :    Riuji  ENDO  Ichiro  HAYASAKA 

Fujio  HOMMA*  Takeshi  ICHIMURA* 

Teiichi  KOBAYASHI  Tomofusa  MlTSUCHI 

Toshiya  MlYAZAWA  Hiroshi  OZAKI 

Takao  SAKAMOTO  Konosuke  SATO 

Iwao  TATEIWA  Toru  TC»«ITA* 
Kimio  UEMURA 

*  deceased 


CONTENTS 

Preface 

KOREA 

Synopfit  of  the  Geological  Systems  of  Korea  Iwao  Tateiwa  3 

Geology  of  South  Korea  Teiichi  KOBAYASHI  25 

Volcanic  Geology  of  the  Cenozoic  Alkaline  Petrographic  Province  of  Eastern  Asia - - - 

 Toru  TOMITA 139 

On  the  Cenozoic  Vertebrate き in  Korea  Fuyuji  TAKAI  203 

The  YOnch'On  System  Containing  Cyanite  and  Andalusite  Deposits  

 Takao  YAMAGUCHI  209 

一 54 一 


55 


On  "Kotoite"  and  "Suanite"  Takeo  WATANABE  236 

MANCHURIA 

A  Summary  of  the  Columnar  Sections  Riuji  ENDO  271 

The  Quaternary  Period  Tokio  SHIKAMA  298 

Metallic  Deposits  Tsutomu  OGURA  337 

On  the  Gold  Ore  Deposit  of  Chia-pi-kou  and  Lao-chin-chang  Hiroshi  OZAKI  342 

Banded  Iron  Ore  Deposits  of  An-shan  and  Other  Districts  Goro  ASANO  357 

Aluminous  Shale  Takao  SAKAMOTO  370 

Nonmetallic  Deposits  Takao  SAKAMOTO  380 

CHINA 

Upper  Paleozoic  Formations  of  Coal  Fields  in  North  China  Yoshio  ONUKI  395 

The  Huangtu  Formation  and  the  Loess  of  North  China    Eigo  SAKAI  438 

General  Review  of  the  Coal  Fields  in  Central  and  South  China  -  -  Misaburo  SHIMAKURA  464 

Fluorite  Deposits  in  the  Vicinity  of  Hsiang-shan,  Che-kiang  Province  

 ZennojO  IGARASHI  471 

Place  Names   479 


Vol. 2 
PREFACE 

The  geologist's  units  are  often  continents  and  oceans,  centuries  and  millenia.  Within  the 
vast  scope  of  geology,  this  book  is  devoted  to  China,  Korea  and  Manchuria.  It  complements 
other  English-language  studies  of  Asian  geology  by  Japanese  geologists :  Geology  of  Japan 
(1963),  Geology  and  Palaeontology  of  Southeast  Asia  (volume  I,  1964  ;  volumes  II  and  III 
forthcoming),  and  Geologic  Sheet  Maps  of  the  Far  East  (1964). 

This  volume  is  derived  from  the  formation  of  a  committee  in  March,  1950,  by  the  Tokyo 
Geograpnical  Society,  which  had  the  purpose  of  compiling  material  on  the  geology  and 
mineral  resources  of  the  Far  East.  Inaugurating  a  program  for  the  preservation,  compilation, 
and  publication  of  such  data,  the  committee  collected  articles  from  more  than  200  specialists 
who  had  been  repatriated  after  the  war,  and  edited  a  three-volume  series,  Toa  Chishitsu 
kosan  Shi  (Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East).  One  volume  was  devoted  to 
each  of  the  major  areas,  China,  Manchuria,  and  Korea. 

The  series  was  published  in  1952  and  is  now  out  of  print.  Since  it  was  the  committee's 
hope  that  the  study  be  made  accessible  to  Western  as  well  as  Japanese  scholars,  it  is  consi- 
dered appropriate  to  publish  an  English  version  of  the  series  rather  than  a  second  edition 
in  Japanese. 

The  present  volume  consists  of  a  selection  of  seventeen  articles  from  the  1952  edition. 
It  deals  with  stratigraphy,  geology  and  mineral  resources  in  the  three  areas.  The  remaining 
articles  will  be  translated  and  edited  for  future  puolication. 

Much  of  the  basic  research  data  were  gathered  before  and  during  World  War  II.  The 
intervening  years  have  been  ones  of  accelerating  scientific  research  with  the  development  of 
new  tools  and  techniques,  but  since  all  of  China  and  Manchuria  and  the  northern  half  of 
the  Korean  Peninsula  is  now  closed  to  Western ― and  Japanese ― geologists,  and  since  a  few 
decades  are  minute  in  terms  of  geologic  time,  the  value  of  the  studies  based  on  these  data 
and  included  here  have  increased.  Some  articles  were,  of  necessity,  written  from  memory 
due  to  the  destruction  of  data. 

Publication  of  the  Japanese  and  English  editions  was  made  possible  by  grants  from  the 


一 55 一 


66 


Ministry  of  Education  and  the  generosity  of  the  United  States  Geological  Surrey,  whidi 
supplied  the  committee  with  topographic  base  maps  and  continued  assistance  in  translating 
and  editing. 

The  editors  have  striven  for  consistency  in  Roman ization,  particularly  of  place  names. 
Some  names  conform  to  U.S.  Board  of  Geographic  Names  style  but  no  feasible  way  of 
obtaining  complete  consistency  was  available.    A  glossary  is,  however,  provided. 

Because  of  the  trying  conditions  under  which  some  of  the  articles  were  written,  it  was 
not  always  possible  to  include  an  extensive  bibliography. 

We  would  like  to  acknowledge  with  gratitude  the  assistance  of  the  following  staff  members 
of  the  U.S.  Geological  Survey  who,  while  they  were  stationed  in  Tokyo,  were  especially 
active  in  the  promotion  of  the  committee's  work  :    Messrs.  T.  KUROSAKA,  S.  K.  NEUSCHEL, 

M.  E.  Wing,  C.  S.  Johnson,  Helen  L.  Foster,  D.  H.  Doan,  G.  Corwin,  and  R.  C. 
Kepferle. 

Compilation  Committee  for 

Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East, 


Tokyo  Geographical  Society 

Chairman  :    Tsutomu  OGURA 
Advisors  :    Hisakatsu  YABE*, 
Members  :    Riuji  ENDO* 

Fujio  HOMMA* 
Tciichi  KOBAYASHI 
Toshiya  MlYAZAWA 
Takao  SAKAMOTO 
Iwao  TATEIWA 
Kimio  UEMURA 


Shinji  YAMANE* 
Ichiro  HAYASAKA 
Takeshi  ICHIMURA* 
Tomofusa  MlTSUCHI 
Hiroshi  OZAKI 
Konosuke  SATO 
Tom  TOMITA* 

*  deceased 


PREFACE  TO  VOLUME  2 

As  is  stated  in  the  preceding  PREFACE,  this  is  an  English  version  of  a  three- volume 
series,  Toa  Chishitsu  Kosan  Shi  (Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East).  The 
original  three-volume  series  contains  260  articles  in  Japanese.  In  preparing  the  English 
version,  topics  considered  to  be  of  more  general  interest  were  selected.  Volume 1 contains 
seventeen  articles,  and  another  seventeen  articles  have  been  selected  for  Volume  2.  These 
articles  cover  fields  in  structural  geology,  stratigraphy,  topography,  volcanic  geology,  mineral 
deposits  as  well  as  hydrogeology  in  major  areas  of  Korea,  Manchuria,  and  North  China. 

These  articles,  like  those  in  Volume 1, are  the  results  of  years  of  comprehensive  or 
original  studies  by  the  authors  who  actually  worked  in  each  of  the  above  areas.  It  is  hoped 
that  these  articles  may  serve  as  good  references  in  studies  on  geology  and  mineral  resources 
of  the  Far  East. 

We  would  like  to  thank  Miss  Reiko  FUSEJIMA  who  prepared  the  glossary  and  Mrs.  Annik 
CHAMBERLAIN  who  edited  the  English  text. 


CONTENTS 

Preface 

Preface  to  Volume  2 

KOREA 

Geologic  Structure  of  North  Korea  and  South  Manchuria  Teiichi  KOBAYASHI  3 


一 56 — 


57 


Cjranite-Andalusite  Deposits  in  the  So-Called  Okch'6n  (Yokusen)  System  

 Takao  YAMAGUCHI 124 

Boron  Mineral  Resources  in  Korea  Takeo  WAT  AN  ABE 132 

Lithia  Mica  Deposits  in  Korea  with  Special  Reference  to  Spodumene  and  Amblygonite 

 Hidekata  SHIBATA 158 

Allanite  in  Korea  Jitsutaro  TAKUBO,  Mitsue  SAITO 169 

Monazite  Deposits  in  Korea  Hideo  TSUDA 185 

Mica  Chuzo  KONDO 188 

Supplement  to  "Minerals  of  Korea"  Hideo  TSUDA 198 

Thermal  Springs  and  Cold  Mineral  Springs  in  Korea  Chuzo  KONDO  241 

MANCHURIA 

Summary  of  Physiography  of  Manchuria  Riuji  ENDO  263 

Topography  of  the  Liao-Tung  Peninsula  SaaajirO  TSUCHIDA  284 

The  Sinian  System  of  Kuan-Tung  Province  Susumu  MATSUSHITA  316 

Carboniferous  and  Permian  Systems  of  Manchuria  Mitsuo  NODA  324 

Volcanoes  in  Manchuria  Tsutomu  OGURA  373 

Copper- bearing  Contact  Deposits  of  Hua-tung-kou,  Fu  Hsien,  Feng-tien  Province, 

Manchuria  Kamezo  MATSUDA  414 

CHINA 

Banded  Magnetite  Ore  Deposits  and  Metamorphic  Rocks  in  the  Vicinity  of  Yen- 
tou-tsun,  Wu-tai-shan,  Shan-hsi  Province,  China  (with  Appendix  on  Hematite  Ore 

Deposits  in  the  Vicinity  of  Ting-hsiang  and  Tung-yeh-chen)  Shuichi  IWAO  425 

Exploration  of  Ground  Water  Resources  in  North  China  Nobuo  KURATA  442 

Place  Names   463 


Vol. 3 
PREFACE 

The  geologist's  units  are  often  continents  and  oceans,  centuries  and  millenia.  Within  the 
vast  scope  of  geology,  this  book  is  devoted  to  China,  Korea  and  Manchuria.  It  complements 
other  English- language  studies  of  Asian  geology  by  Japanese  geologists :  Geology  of  Japan 
(1963),  Geology  and  Palaeontology  of  Southeast  Asia  (volume  I,  1964  ;  volumes  II  and  III 
forthcoming),  and  Geologic  Sheet  Maps  of  the  Far  East  (1964). 

This  volume  is  derived  from  the  formation  of  a  committee  in  March,  1950,  by  the  Tokyo 
Geographical  Society,  which  had  the  purpose  of  compiling  material  on  the  geology  and 
mineral  resources  of  the  Far  East.  Inaugurating  a  program  for  the  preservation,  compilation, 
and  publication  of  such  data,  the  committee  collected  articles  from  more  than  200  specialists 
who  had  been  repatriated  after  the  war,  and  edited  a  three-volume  series,  Toa  Chishitsu 
Kosan  Shi  (Geology  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East).  One  volume  was  devoted  to 
each  of  the  major  areas,  China,  Manchuria,  and  Korea. 

The  series  was  published  in  1952  and  is  now  out  of  print.  Since  it  was  the  committee's 
hope  that  the  study  be  made  accessible  to  Western  as  well  as  Japanese  scholars,  it  is 
considered  appropriate  to  publish  an  English  version  of  the  series  rather  than  a  second 
edition  in  Japanese. 

The  present  volume  consists  of  a  selection  of  seventeen  articles  from  the  1952  edition. 
It  deals  with  stratigraphy,  geology  and  mineral  resources  in  the  three  areas.  The  remaining 
articles  will  be  translated  and  edited  for  future  publication. 

Much  of  the  basic  research  data  were  gathered  before  and  during  World  War  II.  The 


一 57 — 


58 


l&teryeniojS  years  hare  been  ooet  of  accelenting  scientific  reseucfa  with  the  development  of 
new  took  and  techniques,  but  tioce  all  of  China  and  Mandiuria  and  the  northern  half  of 
the  Korean  Peninsula  it  now  closed  to  Western ~ and  Japanese ~ geologists,  and  since  a  few 
d^catdet  are  minute  in  terms  of  geologic  time,  the  ralue  of  the  studies  based  on  these  data 
and  included  here  have  increased.  Some  articles  were,  of  necessity,  written  from  memory 
due  to  the  destruction  of  data. 

Publication  of  the  Japanese  and  English  editions  was  made  possible  by  grants  from  the 
MinUtiy  of  Education  and  the  generosity  of  the  United  States  Geological  Survey,  which 
supplied  the  committee  with  topographic  base  maps  and  continued  assistance  in  translating 
nxyi  editing. 

The  editors  have  striven  for  consistency  in  Romanization,  particularly  of  place  names. 
Some  names  conform  to  U.S.  Board  of  Geographic  Names  style  but  no  feasible  way  of 
obtaining  complete  consistency  was  available.    A  glossary  is,  however,  provided. 

Because  of  the  trying  conditions  under  which  some  of  the  articles  were  written,  it  was 
not  always  possible  to  include  an  extensive  bibliography. 

Wc  would  like  to  acknowledge  with  gratitude  the  assistance  of  the  following  staff  members 
of  the  U.S.  Geological  Survey  who,  while  they  were  stationed  in  Tokyo,  were  especially 
active  in  the  promotion  of  the  committee's  work :  Messrs.  T.  KUROSAKA,  S.  K.  NEUSCHEL, 

M.  K.  Wing,  c.  S.  Johnson,  Helen し Foster,  D.  H.  Do  an,  G.  Corwin,  and  R.  C. 
Kepferle. 

Compilation  Committee  for 

ueolosry  and  Mineral  Resources  of  the  Far  East, 
Tokyo  Geograpmcal  Society 


Chairman 

Advisors 

Members 


Tsutomu  OGURA 
Hisakatsu  YABE*, 
Riuji  ENDO* 
Fujio  HOMMA* 
Teiichi  KOBAYASHI 
Toshiya  MlYAZAWA 
Takao  SAKAMOTO 
Iwao  TATEIWA 
Kimio  UEMURA 


Shinji  YAMANE* 
Ichiro  HAYASAKA 
Takeshi  ICHIMURA* 
Tomofusa  MlTSUCHI 
Hiroshi  OZAKI 
Isamu  KOBAYASHI 
Toru  TOMITA* 

*  deceased 


PREFACE  TO  VOLUME  3 


The  articles  in  Volume  3  deal  with  the  same  regions  and  nearly  the  same  variety  of  fields 
in  geology  and  mineral  deposits  as  Volume  2.  They  are  supposed  to  cover,  in  a  general 
way,  geologic  features  of  cratons  as  well  as  an  island  arc  in  this  part  of  the  Far  East. 

Numbers  of  articles  contained  in  each  Volume  which  has  been  published  are  summarized 
as  follows : 


Korea 

Manchuria 

China 


Total 

Place  names 


Vol. ] 
1967 
6 
7 
4 


17 


Vol. 2 
1969 
9 
6 
2 


17 


Korea  &  Manchuria 

N.  China, 
S.  China  & 
Taiwan 


Vol. 3 
1971 
12 

4 

3 

20 
1 


一 58 一 


59 


We  would  like  to  thank  Miss  Reiko  Fusejima  who  prepared  the  glossary  and  who  edited 
the  English  text. 


CONTENTS 

Preface 

Preface  to  Volume  3 

KOREA  &  MANCHURIA 

The  Manmo  Group  of  the  Mongolian  Geosyncline  in  Manchuria  and  Adjacent  Areas  •• 

 Teiichi  KOBAYASHI 

Earthquakes  in  Manchuria  Win  INOUYE 

Heavy  Sand  Deposis  of  Fergusonite  and  Columbite  in  the  Kikune  (Kukkun)  Mine, 

Ydnbaek-kun,  Hwanghae-do,  Korea  Toshiya  MlYAZAWA 

Silver-Lead-Zinc  Deposits  in  Manchuria  Kamezo  MATSUDA 

Deposition  and  Metamorphism  of  Precambrian  Banded  Iron  Ores  in  Manchuria  

 Takao  SAKAMOTO 

Molybdenum  Deposit  of  the  Yang-ch ia-chang- tzu  Mine,  Manchuria  Masashi  OKUSA 

The  An-tu  Antimony  Mine  Hiroshi  OZAKI 

Vanadiferous  Iron  Ore  Deposits  in  Manchuria  Makoto  MURAOKA 

The  Geology  of  the  Pei-piao  Coal  Field,  South  Manchuria  ShOichi  NlSHIDA 

Hao-kang  Coal r leld,  Sankiang  Province  Manchuria  Shigeo  SAKAGUCHI 

Magnesite  Deposits  in  the  Districts  of  Ta-shih-chiao  and  Hai-cheng,  Manchuria  

 Keiji  UETANI 

Dolomite  Deposits  in  the  Districts  01  ra-shih-chiao  and  Hai-cheng,  Manchuria  

 Keiji  UETANI 

NORTH  CHINA,  SOUTH  CHINA  &  TAIWAN 

Survey  Report  on  the  Bain-Bokto  Iron  Ore  Deposit  in  Wulanchapu  M も ng,  Inner 
Mongolia  Ryuichi  SONOB 色 

Lung-yen  Iron  Ore  Deposits  and  Stratigraphy  of  the  oinian  System,  North し hina  

 Seiichi  SHOJI  and  Tatsuo  YAMASAKI 

North  Ta-tung  Coal  Field  Yoshio  ONUKI 

Geology  of  the  Yang-chuan  Coal  Field  Shan-si,  North  China  Haruyoshi  FUJIMOTO, 

K.  Watanabe,  N.  Sato,  H.  Sawa, 

K.  TACHIBANA,  R.  MORIKAWA  and  S.  SUZUKI 

Topography  and  Geology  of  Fu-cmen  Province  Kin'emon  OZAKI 

Geomorphology  of  Taiwan  YoshirO  TOMITA 

A  Summary  of  Geological  Observations  in  Taiwan  from  1895  to  1948   

 Ichiro  HAYASAKA 

On  the  Geotectonic  Development  of  Taiwan  (Formosa)  Teiichi  KOBAYASHI 

Place  Names  


3 
70 

85 
100 

114 
130 
139 
143 
147 
157 

166 

177 


183 

194 

213 


243 
268 
283 

322 
364 
385 


一 59 一 


別表 b. 東 £ie«ttiiB» 集 s 貝 会 年 ztcau* 業 n 遍概 *—k 表 

(自昭 ぉ25 年 3 月 至お ftSO 年 6 月) 


年 fl 

25 

東 ゆ. 地 »£産 ま 編集 S 員 さ を 東京 地 

学 eBS 内に St な 小 US, 
ffiSSS 艮 核 村 S 己 B) 

」 

英文 K«S  vol. 1, 498 莨 刊行 500 
85 を *SS250 万円で , 取り, 100 部 
は tt 本お よび SfeK 布 用 

束? t 地 の英 KM 始 
JC*S 刊行 出お 助 fit 金 24 万 HS« 

ft-'f  WffEH  rri't  " フ地 KM12,684(i 
新 *Sl 会 6理« 告 90 年史 

nxttsm  vol.  2 の iswstie 

-' -' 
28 

家 亜 地質 文) 
3#&fr,  1991  HP)  tr 

地! 万 分 1 (英文) 音 手, 
W 亜 地 ilte 廒 Ki(B»6H 会 » 図, 
USGSWiH.  m*\ 

-f 

英文 ftStt  vol.  2,485賈 刊行 

2d  | 

H 上 r«wj  H 行 

K 亜 地!! W 北膚 「》魯」 . nis  rs 

州 》」 ffi 切れ 

'a  <  S1. >'l  J-  u'l. ■'■  ,!5 't  [■'>;  U\ 

pa 上 r«*u  a 行 

同上 r«#」  is* 完了 
H 上 「濃 州」 刊行 

10 

英文 KSffi  vol. ; 1, 401g 刊行, 500 
%  ^*11j&  250  7; 円で Uffi  S  tt 本 S 
100 Kl  vol.  2 に!)! ず 
47.1にかけ科学|*»1«9の»|£に伴ぃ 
地 《:^外全《 料の 大 》 理 

32 

同上 「*wj 刊行 

K-k  n* 州」 刊 f? 

SttSA 久 》(¥S 料 (《«■. 地 

なし 3 セ クト) 《ft 管 SJfiKH 查 ffl 

ft»K«L た 

« [亜 地 KS46a«W3000& (バラ) と 
ボル ト ガル その他 4  fiB よ ?寄矇 さ 
れた地 K^054ft を 地 K 属 £ 所に 

ISI 上 「満州」 刊行 
m  h  「»<iu 刊行 

36 

一 

w 上 r » 州 j 

同上 「華北」 ほ& 完了 

ffltf. 北 M. 南谯. 華 北 SH27R 
USGS の 好 寒に より 保管され てき 
た 全 0^ を * 王 大学 JT* に 》 転 
*ft 地 WWHIW'S み 9 よ1), 

na. 大学 * に #ー» び 行った 

束 * 地 セ-, ト 5S 切れ (昭 38. 10. 
■1 以 上 数 126 セ -ノ ト) 

英文 Ka» 柬大出 : 

vol. 1 vol. 2  vol- 3  If 
65        245        380  469 

ft 上 寄 鱅 t  jb?e— Bf*iBrTSr/*h 
へ 寄 赠 おは 31 セッ ト, は 1400 
であった。 旧 S 員 会ほ理 W 吿 90 年 
« 158- 159  H 

8 

み; i  (i:,,'f  ; L  vol. 1 充 切れ 
出 HE 会 在 車 SC  : 
vol. 1 vol.  2   vol. 3  «■ 
0 155        330  485 

38 

10 

東大 WlSfi の 1K«M    WW する ため 

i, 'に: t  mt>     について b 定 

*S 大学に て 地 U 図セッ トの作 

^i*n;;mi:K-  ■' ト地^ Ki 会 ^ リ, 

(Sfll 用 134 セッ ト IUIS 会 送 
り «玉 大ょ B バラ 地質図 約 枚 
»»« を 》ノ  口 地 《«S 所に &転, 
R 管 を tt« 

50 

刊行, 

=1-  'II'. 

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iMt リ, 
地 « 

英 爾 (《s 

«) 

vol. I    vol. 2    vol. 3  It 
(2) 115      274  389(2) 
束 大 ffiffiS へ 最(*«(« 外 分 共) 
63  SB を寄瞻 

事 »に《 し 
6.  A 東大 出) KSto 打 含せ 
6.12    K 京地^ 18- さ ヒ "打 &せ 
6.24    Wftttfi のた め 東 S 地 (IS 

小 會 も な 地学 «! 会 会長へ 》 
»,        会 S8,  » 立 以来の 収支 ft 

irnnc  :          n»  : 委 s 会な 入 

文) 60*' ノ ト 27 万円 
l<mX) 126    "  504 
» 》 1,029 冊  514.5 

JKS 地 貧 KSB(» 文) 60RC9E9) れ 

s»fiMsui お^  r:z^msm 
委 s&              小 倉 tt 
代 g 坂本峻 it 
K 亚地 Sl《iS 外; 《i*a:« 機! « へ «m 
(うち littra は 国会 鹰嘗 ffi,  25mm 

は 出 WilH 由, -2  «W]*tmfT 

w な HT-iihffi の «s に よ ひ 《#. 地 
バラ その ted 料 を 同 w«« に » 

* 大出 との 181 に Geology  nnd 
Mineral    Resources  of  the  Far 
East  (英文 ESS)  ra 刊行に ついて 
協定した も US は 《** 作 (t を もち 
tUSi; は 出 饭《 を * も— する。 
は 本 * の 内 S に 》 任 を t ち 出 ほ 会 は 
外人 コビ一 エディターに よ!) 英文の 

針  1,045.5 

刊行 《! 無 《9S 布 数 : 

東亜 地1 ft  70 セ v ト 
;; ■::::                    770 冊 
東京 地学 B 会に ほ存 * 科と して 預け : 

来 亜 地 Kia              3 セ-, ト <38ira) 

英文 tt 産 8                     3    "    (  9H) 

-60- 


書 と 紹介 

田 中 三業 《 刊行会 《  : —— 6B 中 《 ,三 —— 
窠續と 昭 SlSO^. 東京 (世界 文 東). 625 頁 

田 中 16 秀三 (1884—1951) は 火山 学, 湖沼 学. 
» 理学 を はじめ, 広汎な 分 》 において, 先 B 的な 
多くの 》 績を 《 し, また 東北 帝国 大学 理学 ffl 地理 
学 «^の» ら ん 期に こ れ を 主宰 した ほか 種々 の 研 
«*M にあって 後進の 指導に 当り, 多くの 人材 を 
生むな ど, 学界の ffi おに 太い 足 » をと どめる 先学 
01 人で ある, 外国の 学界との 接« が 広くて 深い 
こと, 内外で BB かれた 国 での 活動が 極めて 
gK であつ t ことな どで も, 異色の 存在で あつ 
た, また 1918—1931 年の) に, +SI 編の » 文 や 
S 告を本 S に 寄せるな ど, 本 との BB 係 tiS いも 
のがあった。 本 害 は その ffi 弟の 1 人. 山 口 W 
が 主体と なり, 故人の »績. ffifS など を? H らかに 
する ために 計画され た K 念 出 ほ 物で ある, 

本 * の 内容 は 次の 3 つからなる, すなわち 第 1 
は 故 入の 主要 S 文 等の « 刻, 第 2 は 故人の 年! t 及 
び 著作 S». 第 3 は 故 人の * 者, 友人, 門弟な 
ど, ゆか!) の 深い 人々 による 追憶で ある, このう 
ちで. 》 文 等の 復刻に この ffl! 厚の * 物の 大半が W 
かれて いる, その 点から 本 » は 故人の S 文集の 色 
彩が * い, 

された の は 邦文 》 文 3«, 英文! ft 文 11« の 
ほか, 随筆 》 の »告7 編で ある。 邦文 論文 3» と 

は "北海道 火山 湖 研究 概報" U925 年, 155 頁. 北 
嘱託と して 執 筆). 学 上より 見た る * 
北 地方の 闋拓" (W37 年. 放送 原稿), "M« 地方 
人口密度の 地形 的 分析" (1938 年, 本誌. 16 頁) 
である * 何れも 故人が 特に 意をモ そいだ & 野に M 
する S 告 であり, これら 3編 から 故人の 学問の一 
H が うかがわれる, 

風の ものと して は 自らの 体験 を 》 つた "南 
* 文化 tt» の 接収 ——BB 南 島- の ほか, 
'» 逸 地理学 会の 思い出" (1944)  & はじめ 何れも 
»*M こついての MS. であり, さまざまな 写真 も収 
S されて いて, 故人の 眼 を 通しての 往時の の 
学界, IB 学の 面影な ど を 伝えて いる, 


復 文 II 文 はすべ て 火山に M する 研究報告で 

あり, B 本の 火山活動に ついて, 内外の 学会 & 
国際 学術会議な ど 》 表され fc もの が 主体 をな して 
いる。 欧文で 書かれて いるた めか, »B 弘 3 によ 
る (1952) の 復刻 もこ こに あわせて 収» され 

ている。 

» は 故 入に BB する E» である, 石 川 俊 夫に よる 
故 人の 年» は 故人の 人となり をよ く 伝え, また 山 
口  》 —郎ら による 著作 目 (9 は 故人の 内外に わたる 
»£ 横の 活麵の あと をし のばせる, なお 特に 人 a 地 
S 学に B8 する 研究に ついては. 上田 正 夫に よる 解 
題が なされて いる, 

の, 追 》 の 欄に は 2(W の が 収められて 
いる。 何れも 短文で は あるが, 本 害の 冒ほ の 山 口 

一郎の 序言と と もに. 故人の 人 Mtfc モの ft» 
等の一 S を うかがわせる。 

これが 本書の あらまし である。 その 主体 を なす 
復刻の 部分 は, 組 方, 版 面な ど 全く 区 * の 邦文, 
& 文 nSUSK であるた め, 頁 ») 付な どに 若 
千の 問 题が あり, そのため 多少 使いに くい 点 も あ 
るが, それ は ある 程度まで おし 方の ない ことで も 
あろう。 

本 害に は, いまと なって は容 ft に は 手に し 得な 
い 先 IEW な 》 文も収 S されて いるし, また 
科 もよ く 整えられ ている, このように 本 香 は, 阜 
に 1 先学の 論文 集と いう だけで はなく. 学史 M 係 
の S 要な » 料 を 提供す る もので もあろう。 

(矢 沢大 二) 

豳 MA 明 箸 : 自然 ~ 河岸 平 B の 

— A5 版. 306p. 写真版 24  p. 図 + 表 多 » 
1975 年 10 月. 束 京. 古今 «院. 価 3500 円 

このと:: ろ 地形 術瞎を * 名に した 単行本の 出 SS 
が 目立って 多くな つてき た。 河岸段丘 (町 田 S 
著, 1963),  B 伏 地 (矢 SR, 戸 貝塚 編. lWD, 低 
S 地 (tt« 良 明 著, 1972),  S 角 州 (井 M 弘太 fifS 著, 
1972) などで あ も。 なるほど K 丘 S や 8 状 地 論 は 
地形学の 分野で 古くから 手がけられて きたが, 自 
然 堤防 となると それ ほ ど 研究の *« が あ る と は 思 
われない。 本 害の 特 S な 点 は 第一に 著者が 地形学 
者で はなく, 農業 地理学者 である ことで ある。 著 
者の 学位 B 文 「わが国に おける 低位 生産 水 B 地搭 


の 地 S 学 的 研究 J にもつと も; ifi» の 地形が 低 »» 

であり, 自然 》防 であり. 研究の 《 化が おもむく 
所, その 立地す る 地形に むいた という こと は « 解 

できる。 人文 現 * の 分析から 地形に M 心が 向く こ 
と は, 地理学 的 手法に t とづいた 場合に: « えられ 
る 正当な 帰 « と 思われる の だが, 実 R! にモ のよう 
な の 研究 歴を もつ 研究者 は, 不思議な ほど 少 
ない。 却って 自然 地理から 人文地理 へと 考 S の 及 
究者の W は 多かった が, 昔 は ともかく,  » 近 

では この 傾向 さえ も歡 a しない 雰囲気が ある。 専 

W が »^ 化し, 地理学者と * しながら 広い (を 
S け 人れ るのに 積 機 的で なく,  »B 節の 専攻 分 ff 
に 垣 接 をつ くって 侵されまい とする 自衛の なせる 
業で は あるまい かと 思われる S である。 地理学に 
携わる 者が. 学問の K (する ^ 果, 自然, 人文の 両 
分 P を 能くす る 傾向 こそ 大いに 期待され てよ く, 
それでこそ 真の 地理学 徒と いえる ものであろう, 
著者 は その S 味で 真の 地理学 的 分野 を M 拓 しょ う 
としてい る 勇敢な 竽 徒の 一人で ある。 ここで 地形 
学の ffi 向す る 地形と, 著者の 扱う 地形との M に 相 
H 点が あるか どうか を 注目で きる ことに も 本省の 
WHS の 意 «が^ めら れ よう。 

この 著鲁は 》1B に 「河岸 平 》 の 事 W 研究 _) と あ 
るよ ラに, 各地の 自然 8 防に BB ナる ケース 'スタ 
ディで ある, モの » 例 は 北海道から 九州まで はか 
所に 及び, 自ら 現地に 赴き «W に まかせて R 料 を 
Jt 集し, これら を 組み合わせた 賣 S な 労作 である 
ことに は 間 » いない 。北海道, 東北 地方の 事 W に は 
西 別 川の 浮 石 * 自然 堤防, 雄 物 川 呋 さく 部, 最上 
) リ抉 さく K, 北上 川 一 BB, 中 田 m の: S 底 平 ff 及ぴ 
仙 台 平 If の 自然 堤防が とりあげられ ている。 M 東 
地方の 事例に は, 秩父 盆地 荒 川 沿岸, « 川 新 B 状 
地, 墙玉 E 地帯, 中部 地方の 事 W として は, 新 » 
平 » 白 根 鳳 刈 谷 田 川, 保 食 川, &知》 低地 裕, 
矢 作 川 fB 岸 平野が あげられ ている。 IS に 近 » 地方 
の 事 おに は 近 江 六 甲 山 由 良 川下 流 谷 fi 
平野, 中国, 四国, 九州 地方の 承 ffl に は 江川 狭 さ 
<6E. 四 万+川 T 流 地 《, 熊 本 平野, 中 * 平野 及 
ぴ宮 * 平野が あげられ ている, 

評せの 平野 地形の フィ 一, レト から, いくつ 
か 例 を t りあげて! «想 を 述べて みたい, 秩父 aw 
の 段丘 面に は 高位の 尾 BWS: 丘, 羊 山 S: 丘 を » い 


て B8 東 ムを 欠いて いる こと は, 火山 »& 源から 

の 位置 的 ra 麵で, 沖 《 世 形成の 問《 でない こと は 

すでに 判 S している 事柄で あるが, 著者 は それ を 

IH 题 にして v 、るよう である, 冲 «» 丘と い ラ* 称 
の 使用 は あいまいで あり, 著者 自身の 立 》 で それ 
を 定« する ことが 先で ある, 

熊 谷の 立地す る 荒 川 新 》吠 地に ついて 筆者 は M 
凧をあげながら ril^J と 呼ぶ ことに 示 

している が, その 点 は も 同 « である, 熊^ 

近 は 荒 川の 旧 自然 堤防と K 行扯に 特色が あり. 一 
方 地下 の » 層は洪 と 解釈で きる こと も あわせ 
て, この S の 平 if 地形に ついて 正確な 呼び名 を 地 
形 学徒から 提案され て 然るべき である, 平野に B 
する 地形の 研究 は, 土地 条件 図の 成果 は 蓄« され 
て も 案外に すすんで おらず, 地形^ はこの «6 
慢の そしり を廿 S してよ かろう。 * 川 や 利 S 川の 

自然 堤防が かっての 綿 作 地と ma の ある ことな ど 
嫩 地形と 歴史的 土地利用に m する 指 w は, 著者の 
独 渲» である, 

矢 作 川 は 河口 付近の 西 三 河 平》 で 砂 J! の 自然 « 

防が 低地 寄に 寄 広 く 及ぶ という 指 » に も 抨者は 同 

まで あるが, この タイプ は 木骨 It! 平野すな わち 滅 

尾 ¥P の 特» でも ある。 のこの 特色から 

「自然 港 防 帯」 という 用 IS を 一 《 的に 普及しょう 
とする 試みまで あった。 矢 作 川が 砂 河川で ある S 

由 は 流域の 花 w 岩の 深層 a 化に 由 来する こと を 先 
ず 指摘すべき であると 思う が, S 河 山地の 老年 * 
形 を IS 因と している の は, 娯 りで はない とほして 
も, 效《 すべき S 点が 外れて いるよう に 思える, 

そして ここで は 自然 堤 ffi そのもの 明す るより 

は, 河床 低下, 天井 川 化;: か, 河 道 两 脚の クイ ツ 

ク サンド 現象と か, 土木工学 的 BB 逭の R ,にお 

わって いる, 各地 域の 自 ffi 堤防で 問题 のとり あげ 

方が B* 断片的であって, 首尾一 貫した ものが な 
い, この 点で は 著せ は 多角的で あり. お 》に» 欲 

である こと は 判る が, 地理学 耆の! r い 点 を, *a 
に! e 揮し すぎた といわれても 致し方 あるまい, 

六 甲 山麓の IB 状 地 河川の 天丼 川に 沿う «S 地堆 

積 物 を r 自 wtg 防」 とする g 首 は 一理 あるよう で 
tt あるが, 用語の is 乱 を 招く おそれがない であろ 
うか, 自然 Jt 防 は 三角州 河 JII に 特徴 的な 地形で あ 
r>, その 堆積 》 式 も 独特で ある, 地形学 用 si は 成 


63 


因 的 分 観に asai をお いている ので あるから, 単な 
る 形 擦 的 類似で, 用 » の 適用 範囲 を ひろげて いく 
のに は閬 in が ある。 

由 良 川の 例 は 34 ページ を费 し, もっとも 力が 入 
れられ ている。 次に 長いの は 29 ページの 雄 物 川 
» さく 部で, 他の 例 は 10 数 ページな いし 数 ページ 
である。 由 良 川で は 谷底 平野の 自然 堤防の 特質と 
水害との 閣速, 集落 移転の 問遍, 繩文 ,弥^ t» 
の 発掘な どに 焦点が あり, 他の 章 をぬ いた 迫力が 
ある。 雄 物 川の 例 も 谷底 平野の 自然 堤防が とりあ 
げられ, 農業 用水 や 土地改良へ 首 及し, 水害との 
W 速に も 触れて いる。 最上 川の 狭 さく 部で も 水害 
と 集落 移転 力; 扱われ, 著 著者の 興味の 焦点 を 知る 
ことができる。 

この 會 物に は 写真と 地図が まこと に 臺富 で あ 

る。 定 儀の 割合に 出版社 側の サ ビースが 行き届い 
ている。 写真 は 害 物の 前 付 頁に 集められ ていて, 24 

ページ 4^|| の アート 版で ある。 図に ついては 例え 
ば 県 白 根娜の 記述が 8 ページ ある 中に, 図 は 
6 葉 も いれられ という 具合で ある。 等高線 間隔 25 
cm の 1 万 分の 1 やその 他 3000 分の 1,2500 分の 1 

等大 縮尺 地形図 を 基 図と して 微 地形の 作図が 行な 
われて いる。 図の 臺富 である こと は 説得力 を埯す 
と 共に, 地方公共団体の 作製 した 工事 用, 計 面 用の 
M 尺 地形図 を 基本的な 分析 资 料と している 著者 
の 方法 »の钲 左で も ある 。大小と り まぜて 総計 225 
H に 及び 本の スペース の 半ば を 占めて いる ような 
8 が ある。 著者 は 地形図 判読に ついて すぐれた 啓 
蒙 的 教育的 著作 「地図 読解 入門」 が あり, その 経 
* が 反復され ている と 思われる fi 所が みられる。 
従って 僳々 の 例の 解釈 や 形成の 理 についての 分 
析 的な は 量的に は 少なくな つてい る。 むしろ 


この 害 物 は 図 集と 力、 儀々 の 事例の データ • ブッ 

クと 考えた 方が よいよう である。 表 は 図に 比べる 
と 1 割に 充 たず 17 表で, その 半分の 8 表 は 8 節の 
「埼玉県 低地 裕の 自然 堤防の 離, 藍 作, 睦田 J に 
集中して いる。 ここで はいずれ も 土地利用 面積に 
閟 する 表で ある。 図の 飱んど は 平面図に ある こと 
を 合わせる と, この 害 物 は 記載 的で あり 定性 的で 
あり, 定量 的, 分析 的と は 云い 難い。 

個々 の 例 を あげる こと 力、 基準 的 事項に ついて 
の 解説で あり, 相互の 比較 研究で あっても 欲しい 
が, 問 雇 点の 指摘に とどまつ ている ffi 述が 多い。 
日本の 自 然 堤防の 理始ゃ 一般性が 帰納的に 抽出 さ 
れる 力、 あるいは 自然 堤防の 性質 や 形成 通 程, 人 
文との M 係な どに ついての 演 » 的な 説明であって 
欲しい。 しかし, これらの 一 tt» は 著 著の 意図で 
は, すべて 後輩に 託されて しまった ように 見う け 
られ る。 

著者 自身 も 終 章で 述べて いるよう に, 狭 さく 部 

谷底 平野の 自然 堤防, 旧 自然 堤防 (いわゆる 段丘 上 

の もの) と 各種 自然 堤防の 水害 危 » 度への 閣心を 

あげてい る。 判明した 地形学 的, 科学的 事項の 記 

載が 体験 的, 感想 的 であり 過ぎる。 これ だけの 多 * 

例から は 帰納的 法則が 得られる 答で ある。 「模索」 

や 「迷い」 という ^» に 代る 部分に いくつかの 事 

項が 指摘され ている が, 著者 は 自己に 正直す ぎる 

のであろう か。 地質 区との 関 速 や 自然 堤防の 分類 

の 系統 化な ど, となるべき 魅力的 媒 題が 単 

なる 提 首で 終わって いる。 それにしても 当分の 間 
は 平野 地形の 资料的 文献と しての 価値 を 損な う も 

ので はない。 更に 著者に 地形 地理学の 本格的な ま 
とめ を 期待したい ものである。 (式 正英) 


一 63 — 


64 


協会 記事 

理事会 (昭和 51 年 1 月 16 日) 

出席者 : 评井 会長) 保 柳 副会長, 岩 生, 尾 崎, 
川上, 西 川, 矢 沢 理事, 山 内 監事 

m 事: 

1.  正会員の 入会 申込 を 次の 通り 受理した。 
大町 北 一郎 

2.  正会員の 退会 申込 を 次の 通り 受理した。 
* 山昌巿 

3.  « 助 会費に ついて 

赞助 会費 は昭? P49 年度 通常 総会で 最低 1 
ケ 年 10  ,000 円 を 希望す る こと が 決 鏃 さ れ 

て あり, また 1 会員 当りの 地学 雑誌 発行 
の 年間 経費 も 6, 000 円 以上に なって いる 
ので, 10,000 円末满 の会费 納入 者 7 社に 
対し, 最低 1 ケ年 10,000 円に して 欲しい 
旨の 依頼 文 害 を 送る ことと した。 

4.  東京 地学 協 会の 今後の あり方 を 検討す る 
委 S 会の メ ン バーに ついて 第 2 回 評議員 


会で 推せん 方 を 依 « したが 期 K までに は 
1 名の 推せん となかった。 时の HMD 
会長と 庶務, 会計 担当 理事と で 次の 理事 

会までに 原案 をつ く る ことにな つた。 
5. その他 

1, 錄 会までの 日程に つき 事務局 案が 厚 
則 的に 承 ほされた。 

«S 委員会 (昭 »51 年 1 有 23 日) 

出席者 : 矢 沢 委員長, 安斉, 井上, 河 村, 神 戸, 

式, 譚舫, nm, 前 島, 前 田 

m 事: 地学 雑 ft 第 85 券 3 号の 編集に ついて 審 

SI された。 

編集 委員会 (昭和 51 年 2 月 23 日) 

出席者 : 矢 沢委员 長, 安斉, 井上, 川上, 神 戸, 

式, ^ 肪, mm, 前 島, 前 田 各 委員 

m 事: 地学 雑誌 第 85 卷 3 号 以降の 編集に つい 

て審鏃 された。 
□  □ 

お 顧い Vol.84,  No.  6 の 口絵 写真 は 編集 上の 

手違いで » まって 印刷した ため, 今 号に 正しい も 
の を 挿入した ので, さし かて 下さい。 


編集 委員会 

委員長 矢 沢 大ニ 

安斎 俊 男 井上 英ニ 川上 s 代 四 河村武 
神 戸 信 和 佐 藤 正 佐藤久 
式 正英 ^肪 彰 

高 崎 正義 前 島 郁雄 

ねな 田 四郎 山 本 正 三 


I  ^mia. 昭和 51 年 2 月 20 日印 刷 

I 形 811 号 昭和 51 年 2 月 25 日 発行 

|       » 集 兼 発行者  矢 沢大ニ 

I 印刷所  ーッ描 印刷 株式会社 

束 京都 品 川 区 上大崎 3-12-15 

発行所  |5 東京 地学 協会 

東京都 千 代 田 区 二番 町 12 の 2 
郵便番号 1 0  2 
電話 束 京 (261)0809 番 
振替 口座 東京 66278 番 


Roatg および Tichiervs 水 河の SHI 

:S 中 Tschierva 氷河の 氷 舌 (1971 年 9 月 2  II スイス 連邦 地形 SW 最 縮尺 
約 1 万 9 千分 1 ) 

Reproduction  of  the  aerial  phorograph  and  ihe  topographical  map  was  permi- 
(ted  by  EIDG-  LANDESTOPOGRAPHIE,  Wabern/Bern,  in  28  Feb.  1974. 


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; • 勝 本 '»ノ 浦 " 600 円 | 

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I 伊 了,  K 山 • 八 «S  ^  "  890 円 

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1 掛 塚 • 见 付 " 890 円 

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各 1,510 円 
〒 450 円 
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各 2,390 円 
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各 1,390 円 
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}hj え. 义^ &ズ. 


^      3 本 こ さ哲 による 土に S 十る 效 理学 的 研 : 200 
^著 S  •  S や •  UXUi^k  ,1935-1950)  〒350 


ま :1 y: ;:  二洋ヾ ^会 会 « 集 

Japan  Uuice  Book  :or  me  Congress  fours 

^布 e 咯 i    too 円 〒 350 

地 月報 毎月 g 行, 1 々年 (ョ3,  51 年) U,400 円 

地学 雑 tt  3 弓 ^r:. 1 亡 年 さ, loo  3 

備考 ご 【H 文 はすべ て^ 金, 王:::? ii は定 ffi の 1 割引 • 


620 


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420 


ネリ;: ク " ムぉ; の 的^ 究 


580 


JUM 1 0 1976 


地 黌胜識 

JOURNAL  OF  GEOGRAPHY  k 

VoL  85,  No.  2  (812),  1976 


小 泉武栄 : レバ.' ン山 k の; 地形  

新 《» 夫 ■ 铕閣 東 地 城の 地下水 利用 と 地 mm 下 - ' 


E 田お 余 +  ffl 村 は扣 ■  S 刀 利! 《  ■  S 井降弘 : 1975*!^ 

USB に みられた 断 JBiSSIj に 迚 させ る …'- tiC\i 


ま if 嚷 一お : 南 • 朿 アジアの WI 造 地 55MS^f!-£^VS>^-:M£l*i 作 W の 準 

書 》と《 介  -*iO  *■ 

H 立 公 M 協会 : 本州 ヒ叫^(^^>11:':4'3 辺地 域の tlftfB ぬ 保 つ 

ための WS« 告^  (式 正英 I  

ttfiE 事  ' 

口  ffiffi ビクトリアランドの ドライ • パレ 一 -> 

CONTENTS 

Llimaiii;  Geumorplitilogy  uf  Lebanese 

High  Mountains  Taketi  KoiXL'Ml i 

Groundwater  Utilization  and  Lundsuhsidencc 

in ihe  Southern  Kamo  District 

 -'  -Siiiziiii  SHINliOU  '. 

Some  Evidences  uf  Faulting  Associated 
with  the  Earthquake  of  April  lil, 
1975  in  the  Central  Pari  of 

Oila  Prefecture  I  ware  MATSUI>A, 

Tushikazu  TAMURA,  Toshirj  MOCHIZLki  ami  Tiikabim  Kl'MI  ■ 
Meelini;  »f  ihe  Editorial  Commiitee  of  Tet Ionic  Map  ami 
the  Preparation  of  Metallogenic  Map  i>i 

South  and  Easi  Asia   Ktii.-hin.  Kanehi«a  I 

TOKYO  GEOGRAPHICAL  SOCIETY 

(TOKYO  CHIGAKU  KYOKAI) 
Founded  in  1879 


Nibancho,  Chiyoda-ku,  Tokyo 


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マ 系 平!? た 

'主 H  • 福: "ミ^ 筑後川 
'"二 き ( 

^台^ SI 海 地域 

敬 巧 • 接 川 • 国 分 

におよ びお S 川 流域 

堪ョ • 大分 山国 川お 

よび!0 川 流域 
熊本^ 白 川お よび 黒 

J! リ? 域 

鳥取県 日 野 川 流域 

福 121 県 矢 部 川 中流 域 

山 梨 • 長野県 釜 無 川 

上^ 城 


£X-  «• 

3.410  , 
—750 遞 
:,5:0  ^ 
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1.5:0  < 


mf  • 群 馬 ® 浪 川お 
よび 吾 姿 川 流 城 

I  '仁'チび1:地{'は'小乂\1\リ お ^県 千 曲 川 中流 城 


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650 
650 

650 
650 
650 
650 
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840 

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840 

840 

840 

840 
840 
1,110 

1,390 

1,390 
1,630 


で-: 屮磁シ U セ! (I) 

: ぐ:'!1 磁乂 K(n) 

IX.  X) 


iVSra- 村 上-弥 彦 -糸魚 川 
海 城 

稚 内-利 尻- 卜 ffl 萠 -礼 
樾 海 城 

WfiHifl 幌-^ 小 牧-西 館-富 
川-襟 丹 海 城 

輪 ft-  sw-i ^奥-// z^neh 八 
)-に お古-気 仙 沼-花 卷 海域 


1,030 
亍 450 

1,030 
〒 450 

1,030 
〒 450 

1,280 
=1=450 


620 
: 200 


S 禀 2    S» ビ;" ト' i  t ランドの ドライ- バ l  — .  Taylor  if 两 お 地 W の 氷 と ffl い': ン ト' の Ferrar 
dulerite  sill. t '、リコ" ^ タ一! 1 に 1 

« 槿 ビクトリアランドの ドライ • バレー 

南極 ビク ト リア ラン ト' に 氷の ない ト' ライ ■ バレー (Dry  Valley) が ある。 ここ は 南! Si では 珍ら しい 18 
岩 地域で, 色々 な 地 W 現 ft がみら れる。 先 カンブリア S の片麻 W を 貪いて S»«Sffi 辟が ほぼ 承 a に 走 
つてい る。 岩脈 はいく ら か Hi 科 を もってい るので. では K 行して いるよう にみ える。 iV も —は ラン 
プロ フ アイ ヤーが おもで, 安山岩 h である。 岩»1 は 谷 を «1 切り, 大きな 波の り のよう な 3! 子で 歩いた。 
これらの 岩 flfi など を. 水平に Ferrar  doleriie の sill が 切って いる。 Wright  S を なへ, へ リコ ザ 
,一で 飛んで, 眼前の やや 紫が かった 霜い バンドに! » ろかされ た。' 与 では その sill の J? さは 300 
m はあろう。 岩石 はかん らん 石 玄武岩で, その 性 W から は. 高ァ, レ カリ • ソ レ了ィ 卜と 呼べる,. ス 
トロン チウ ム同位 (ftffihE  ("Sr/»«Srt などから は. オース トラ リマの タス マニアの もの じ 系統と さ 
れ, ゴン ドヮナ 大陡一 大陸 ft 動 説の となって いる u 

ドライ' パレー 奥地 は 氷 河 が 流れて いる。 流れて いっても 年に l()-50m の は ft£ である。 *坷 に 削 
られた 雄大な 南 Si»i 断 山脈の 断面, 1® お 千万 年 前に 活動 した 大なマ ダマが, どのよう にして 地中 を 
移動 して 行った か。 その メカニズムと ェ 丰, レギー を 思い, していた, (昭和 50 年 lfj.  Dry  Valley 
Drilling  Project に 参加して. -  0 


地学 雑誌 85,  2  (1976) 


レバ ノ ン 山脈の 気 侯 地形 

小 泉武栄 * 

Climatic  Geomorphology  of  Lebanese  High  Mountains 

Takeei  KOIZUMI 

Abstract 

Lebanese  Mountains  running  along  the  eastern  coast  of  Mediterranean  Sea  are 
about  3000m  high  and  consist  of  jurasic  and  cretaceous  limestones.  Several  geomorpho- 
logical  phenomena  derived  from  lithology  and  climatic  conditions  develop  in  these 
mountains. 

Several  undulated  erosional  surfaces  which  are  strikingly  contrast  of  deep  valleys 
with  high  cliffs  are  well  reserved.  The  limestone  composing  the  Mountains  is  weak 
enough  to  be  cut  into  deeply  by  water  erosion  but  it  resists  to  mechanical  weathering, 
so  the  erosion  is  restricted  only  along  the  streams  and  the  slopes  and  erosional  surfaces 
are  apt  to  be  reserved. 

At  the  head  of  the  streams  there  are  great  cirque-like  landforms,  represented  with 
Cirque  de  Cedres "  and  have  been  regarded  as  glacial  cirques  by  several  authors. 
These  landforms,  however,  are  also  ones  derived  from  lithology  and  it  is  impossible  to 
think  them  glacial  cirques.    These  landforms  seem  to  have  been  created  by  the  land- 
slides occured  frequently  under  the  different  climatic  conditions  in  the  past. 

Small  hollows,  distributing  generally  on  the  erosional  surfaces  above  2000  m  high, 
have  been  often  considered  as  nivation  hollows.  But  these  hollows  seem  to  be  karst 
landforms  and  their  distribution  is  controlled  with  the  underground  water  system. 
Therefore  it  is  not  correct  to  relate  these  hollows  with  firns. 

Patterned  grounds  develop  widely  on  the  gentle  slopes  in  the  alpine  zone  of 
Lebanese  Mts.  For  the  formation  of  these  landforms  intensive  destruction  of  bedrocks 
and  productions  of  gravels  and  small  particles  are  needed  at  first.  The  grain  size  com- 
position under  the  present  climate  is  favourable  to  the  formation  of  patterned  grounds. 

In  this  Mountain  tree  limit  altitude  is  estimated  to  about  2500  m  high,  though  it 
is  not  clear  at  the  present  time.  Astragalus  and  perrenial  herbs  <  Via  a  cariescene)  distri- 
bute instead  of  trees.  Judging  from  this,  the  lower  periglacial  limit  is  estimated  to 
have  been  at  2600-2700  m  high.  On  the  area  above  this  lime  debris  production  and 
movement  were  vivid,  and  the  area  below  this  line  soil  formation  was  predominant  and 
patterned  grounds  occur  only  as  extrazonal  phenomena  here. 

Periglacial  deposits  belong  Riss  and  Wlrm  ice  ages  are  observed  around  Qornet  es 

東 《 大学 大学院 理学 系 研究科 地理学 卑門媒 程 

Graduate  School,  Department  of  Geography,  Faculty  of  Science,  university  oi  Tokyo. 


Saouda  and  other  placet.  Thes«  old  deposits  are  consolidaled.  Riss  deposits  are 
coarser  than  Worm  deposit  a.  And  boih  deposits  are  coarser  than  the  deposits  on  th« 
present  ilopes. 


« 中 海の 束 岸に 位 匿す る レバノン は, せ阜 県と ほぼ 同じ ffiffi の 面« しかない が. 国内に 3,000m を 越え 
る ifi 山 を もつ 山国で ある, この 国の *SS について は, フランス, ドイツ を 中心とする ョ一 d  7 パほ 国の 学 
者に よって, 主として 気お JftJg 学 的 M 面から 研究され てきた が * 近で は, ifiJi? 学者と 先史学 者の 共同 
研究 もさかん に 行なわれる ようになり, この は 西 アジアの 洪 fldfi: の ft 侯 や 地形の 変化 を 16 ずる 際, i? 
t す ことので きない IffiW の 1 つと なって いる。 

—方, この 国 は 気 侯 帯 こそ S なる が, 西南 日本と ほぼ 同 に 位置して ぉリ, この ことから ここの 山 地 
での «® 研究 は, 日本の 高山との 比較の 上で さまざまの PI 味 深い 事例 を 提供して いる, また, &近 では, 
構 iS 地 W 学の 分野で も 注目され る *W の 1 つと なって おり. 新しい 造山带 であると いう 点から も. 我々 に 
は R^ffi い U&« である。 

» 者 は 1974 年, 第五 次 東京大学 西 アジア ^81 世人 SitWBIS 団の一 員と して この 国 を 肪れ, この itett の 
と §然》 境の 変遷に IW する 研究に 従事した。 » 者の 》 (査は レパノ ン山 脈の ffl 山 带 における 気候 地形学 

的概 g を 主として おり. に 必ず 
しも 全 iM 的に は g える もので はない 
が, 若干 新しい データ も 得られた の 
で 報告す る^ 第で ある。 


-*7  ^Mik^mfi 


i.  » 査地 《 の 《« 

レバノン は, 地中海 沿いの 狭い 海 
岸 平 w の 邾分を 除く と. 海岸 《t ほ 

ぼ 平行して NNE-SSW 方向 に 走 
る, 3 つ ^地形 単元から 成リ 立って 
いる。 西の レバノン 山 SR, 束の シリ 
ァ との 国境 をな す アン ティ レパノ ン 
山脈お よ ぴ两山 *S の M を 走る ベ: y 力 
盆 地で ある。 このうち, レバノン 山 
岍は 長さ 約 165 km, 幅 約 20km,  S 
さ 約 2,000~3,000m の R ほ 状の 山 
地で ぁリ, これと S 走す る アン ティ 
レバノン 山 SR:±. 規樓 では レバノン 
山 Sfi にや や 劣リ, 3S 度 も 2,300~ 
2,600m と 低下す るが, 南 《 は 2,800 
m の ヘル モン 山に 連なる。 いずれも 
S 本 ァ., レプス 接 度の 規 ffl と 考えて よ 
い。 この 两 山脈に はさまれ るべ クカ 
お 地 tt,  B10~20km の #B 長い & 地 
で, KS から 死海 地 清に fit く 大地 溝 


レパノ ン 山脈の 気 侯 地形 


67 


m 

3000-1 


LEBANON 

Qamcl  ••  %»mudM 


[ ]Altvium     {^.  ]  N«og»n* 


M 


40 

隱 


50  60  70  km 

iraC«r>om*ni«n-  f-£^  Lower  Cr*Ue*ous 


第 2 図 レバノン 山脈, アンティレバノン山脈の 地 断面図 (de  VAUMAS による) 


帝の 北端に 相当して いる。 

地 R 学 的に は, レバノン, アン ティ レバノン 

の两 山脈 は, ジュラ紀〜 白亜紀の 石灰岩 からな 

つてお り, 第 2 図 2) に 示した ような 背斜 構造 を 

なして いる。 この 背斜 構造 をつ くった 構造 運動 

は, 中 fHi: に 始まった と 考えられて いるが 8), 

その後, この 背斜 構造 を 切って, 侵食 小 起伏 面 
が 形成され た。 この 侵食 小 起伏 面の なごり は, 

現在, レバノン 山脈 各地に みられ, 標高 2,800 
〜2,900m,  2,500m 付近, 2,000  m 付近, 800 
〜 1 ,200 m 付近お よび 400 m 付近に 平坦な 面が 
存在す る。 これらの 面 は 高度 頻度 曲線 (第 3 図) 

や Suzuki  (1971)" の 作製した 切 峰 面 図に よく 
表われて いる。 

ところで, 面の 配列 をみ ると, 髙 位の 面 ほど 
東よりに 分布して おり, 面と 面との 境界 は 一般 
に 直線 状で, 山脈の 走る 方向に ほぼ一 致して い 
る。 したがって, レバノン 山脈 は 主 稜線が 著し 


レ- 
レ 


ノ 
ノ 
ノ 


山 北お 
山! til 中^ 
ill 随 お 


0 


12% 


2  4  6  B 10 

第 3 図 レパノ ン 山脈の 高度 頻度 曲 練 

く 東に 儡り, 急な 東 斜面と 緩 かな 階段 状の 地中海 斜面と から 成って いる わけで ある。 これらの 事実 は, か 
つて 一統き だった 侵食 小 起伏 面が, 差別 的に 隆起して 数 段の 面と なった 可能性 を 示唆す る ものであるが, 
これにつ いての 詳しい 研究 はま だ 行なわれ ていない。 

一方, ペッカ 盆地 は向斜 部に 相当して いるが, 両 山脈との 境界 は, 落差 l,000~2,000m に逮 する 正 断 
層 度で 境され ている。 盆地 底に は 数 100m に逮 する 第 四 系が flfcfg されて おりへ 第四紀 における 相対的な 
盆地の 沈降' 山脈の 隆起 を 示して いる。 また, レバノン 山脈 周辺で は, トリ ボリの 東北 部な ど 数 « 所で 玄 
武 岩の 流出が みられ, その 時期 は 鲜新ー 洪積世 境界 ごろと 洪積世 末に 集中して いて, 後者 は 第 四紀に 入つ 
てからの 断 裂 運動 を 示して いると 考えられる。 

レバノン は 気候 的に は, K 季の 乾燥と 冬季の 湿澜を 特色と する, 地中海 式 気候 区に 属して いる。 降水量 
は 地中海 沿岸で 800~l,000mmSS で, レバノン 山脈 主稜 部に 向かって 墦 加し, 最高で 1,400~ 1,800 mm 
に遑 する。 主 を 越える と 降水量 は 急激に 滅 少し, べッカ盆地では400〜800111111§*, アン ティ レパノ 
ン 山脈で は 200〜600mm 程度 落ち こむ。 この 降水量 は 大部分が 雪の 形で 冬季に 集中して 降る。 とくに 主稜 
部 は, 11 月から 5 月に かけて 雪に おおわれ, 局地的に は 9 月 ごろまで, 雪 田の 形で 雪が 残る。 

II. レバ ノ ン 山脈の 山地 地形の 

レバノン 山脈の 山地 地形の 最も 目立つ 特色 は, 深い 谷と 平坦な 河 間 地 城の 著しい 対照で ある。 レバノン 
では 海岸の すぐそばまで 山地が 迫って いるが, この 山地 を 深く 切り込んで 两 側に 高さ 数 100m に逮 する 絶 


一 3 一 


OS 


泉武栄 


* をち つた 姨谷が 生' 二て r る-, 二ん ような 峡谷 は Nahi«>  Ibrahim など, 主要な 河 Ml に^ o て 典 鹏 にみ 
られ る、 姨谷 瘙 ^お M 續物は 乏し ぺ ~H ^こ 基 «が 露出して いる。 

これらの 峡^ を f:^ へた どって いくと, 棵 高 l,400~l,800m 付近で 泉に 到 逢し, 峡谷 は そこで 途切れ 

つ、 バリ., こん^ 分 をみ ると, 平坦な 面に 切' つ 二んで 突 M い 峡谷が 始まって おり, 日本の 山地の ように, 

多 * の 支 ィ r 應 して, しだ, 'に 大き', '河川に なって いくの を 見 憤れて いる 目に は, いささか 奇異な 感じ 
がする つ レバ ノノ 山^で は, 水 H ^い 谷の 底に 限られて おり, 1 に 水利 条件 は 悪い が, この 泉の 都 分 

は 水が たえす れ, 可 旃:^ W しに いので, 山中 にもかかわらず, Bcharre や Faraiya を 始めと して, 
かなり 大ケな 集落が^-, 7: していろ. 二れ らの レバノン 山脈 中の 都市 や 集落 は, 歴史的に は, 7~8 世紀 ご 
ろ, ィ フラム 教徒に j& われて 山中へ 逃れた 原始 キリスト が, その 基 を 築いた といわれ ている- 

ヒソ, ザ', ^い 谷と 谷の 間に は, 平坦ない し 小 起伏の 河 m 地 城が 細長く のびて いる 2 レバノン 山脈 中の 
中小の 集 » は, ほとんどが:: の と に 立地した ものである; 主要な 道路 も, 主として この 河 間 地域 を 走り, 

覼ト' に^い 峡^ を 兌 f 'すと. しばし; f 恐 怖す ら 感じさせられる, このような 河 間 地域に は 2 系統の ものが 

な ff. すん., 1 つ は 先に 述べた fift 小 起伏お であるつ しかし, 一般に みられる もの は, この Sft 小 起伏 面 を 盆 

状に 削り; もんだ の-:', に^ 河川に 'に; ii ^して みられ, 現在の 峡谷が 形成され る 前に 広い 谷 をつ くって 

いたよ う '"'ある, i/fi にに 堆 « 物が ^ 出されな ',、こ とから, これらの 面 は Sft 段丘 面で あると 考えられる 

//., : の fi>ft ^は 「^へた どって いくと. 400m の g 食 小 起伏 面に 連なる ようにみ える。 すなわち, ?可川 
が ゅノ P んょ うに 「刻 を める^ に は, 400m  ifri が S 食 基準 面に なって いたよう にみ える: > 

-- -. -n 1 つ は, ひしなければ な 'vv い 二 と; に こ の 侵食 段丘 面 を 切って 生じた 峡谷 沿いに, 河岸 SlE がみ 
られ な' /' '.  >  , 'あな. rftHV: 付近に み。 れろ W 段の 海/^ 丘" は, 内達 部に は連統 しない 。 このような 河岸 

»n  ノんク け. 400m ル| 形成 後, レバノン 山脈が 新たに 隆起 を 始め, その 結果, 急激な 下 刻 力 滞 続して お 
'ノ'  :  ^ひ^ゃつ z るよう な 河床の 安定 期が 生じなかった ためと 考えられる。 

W 川^いの ほ ftifti を H . た どろと,^ の 背後に ある 巨大な 馬蹄 状の 地形に 到達す る。 第 1 図に 示した よ 

ゥに, I: ^な « 川の? fiWf$ に は ほぼ 例外な くこの 地形が 発達し, 北から Ceder 付近, Faraiya 付近, 
B«^mfa 付)/ i,  Hammamna 付近^に 典 や. 的な ものが みられる。 いずれも, 幅 3  ~  6  km 程度, 比 高 敷 
100", の |' 人な' 卜 | リ形 状の II を ^ に^けて いろ; ^食 小 起伏 面との 閟係 をみ ると, Ceder の ものの み 最高 
位の |Al に 食い : んで おり, その他の もの はよ り 下位の 而 に 生じて いる。 

III.   Ceder の 馬 » 状 地形 

レパノ ン山脈 の 地形 を特 « ベけ る, このような 巨大な 馬蹄 状 地形の 成因に ついては, 相対 立す る 2 つの 

W 力'' 出々 れ C* レ、 る,, 1 つ は Kaiser  り" による 氷食税 で, この 説に よれば, この 馬蹄 状の膨 は 水食 
BT/ に •》, り, Ittl^Ut の郎 分に は モレー ンゃ ルンド ヘッカーが 認められる という。 Kaiser はさら に, レバ 

, : III 脈に {J  :ビ IH の 氷 ft 作 川が^ め にれ ろと し, Baharre や Faraiya まで 氷河が 達した ことがあ ると 主 

«  I  /' . 

'-れ に^し, KLAKR  (19<i2)») や MESSERLI  (1966)",  BESANCON,  DRESEN  et  TRICART  (1973) " ら 

は. i.'ftr め, 灰 や 水^みの: トメ i' 流 的な マス ムー ブメ ント によって 差別 的に 侵食され て, 馬蹄 

状の ま f'; が 形成、 わたと !:' W していろ . 
»«U  : 力.】 りな W 蹄 状の 地形のう し. ^も 大きく, 典型的な Ceder の ものに ついて 実地に 観察す る 

■»'/,' ひ A たの に 以 ド それにつ! ■ 、てに') ベる。 

') に. 'ド 山 III'; は JfHW に 小した iifi りで あ •':>。 第 4は1の 北半 部お よび, 南西 部に 残された 小 起伏 面が, ス 
ん •: 伏に^'' ひ, れて おり, 比ぶ/ i 杓 800m に^ぶ 急な 斜面が 形成され ている (写真 1)。 この 長大な 斜面 
は. ^に は I* 好の スキー場 として 利 IH されて いる。 馮蹄 状の 地形の 底の 部分 をみ ると, Ceder のの る, 
1,800 〜: i,(KX)ni の ゲ .J11 な郎 分と. Bcharre のの る 1,400  m 程度のより 低い 平坦 部と が B めら れる。 この 


一 4 一 


" 、■  '一.  * 


レバ ノ ン OiB の 《(* 地形 


0 1 I  ton 

ほ 40   Ceder の 馬 B 伏 地形お よび 山頂 fit の » 地 K の 分布 


うち, 下位の 面 は 前記の4 00m 面に 連緣 する ほ 
食 S の 一部 を » 成す る もので, た i たま, 《 岩餍 
である 玄武岩 層の 位 匿に 一致して いる。 これに 
WL, 上位の 面 は, 厚さ «; 大 《0m にも 速す る 
*19 物から なる 堆積 面で, 堆 8 (物の 基底 は, 
Bcharre のの る 面で ある, 

地 JS 断面図 (第 50) に 示した ように, Bcha- 
rre のの る » 食 面, すなわち, 広 い 盆 状の 谷の 

形成 s, 背後から 大 ft の 岩 屑の 供給が あり. a 
伏の 谷 は, 現在の 堆 fll 面の レベルまで 埋 精され 

た: この 分厚い 堆 « 物 は, 下流 部で は 見出され  ¥S 1 Ceder の 馬 « 状 地形の 料 面 

ず, 堆 9 のお こったの は, 谷 頭 付近に 限られて いたよう で fc る。 堆積物 は 全体に 粘土 «で あるが. 搔 10m 
t あるよう な 岩 塊 も 含み, 嚷理も K めら れる ことから, BESAN90N にの 主張す るよう に, 崩壊な どの マ 
ス ムーブメントの くり 返しに よって 生じた ものと 考えられる。 巨大な 馬蹄 状の 地形の 斜 ffi は, 堆積の 》ff 


に 伴って 後退した に違いない。 


m5m    Ceder および Bcharre 付近の 地«»面ほ 
lWB« の 位置 は 》4H に 示す) 


[ 2  Ceder のの る SS: つくる W» 
は 状 地形のお B. 手 flK は Bcharre 
のの る 面に«  く 平坦 面. 


は S び 下方から AME をう けて, 力、 つて 
の 谷が 掘り出された。 Bcharre のの つ 
ている 郎分ゃ 房の 郁 分に ある 《 層 は, 
かって 堆 9 物の 削り S しで ある1"。 そ 
して 現在, この 掘り出された S 状の 谷 
の 底 を さらに 深く えぐって, V 字 型の 
峡谷が 形成され ている ので ある。 現 
在, 峡谷 をつ くる 下刘は Qadicha の 

mm  ca«.fR>  (第 a 図の ® 地点) ま で 速 

している が, & 状の 谷の 掘り出し もち 

ようど この SB 分まで Sia してお!), そ 
こに は 比 ffi400m にも 速す る 急 «が 形 
成されて いる (写真 2)。 

—方. ^蹄 状の 地形の 斜面の 部& 
は, 全体にの つ ペリして 出入りに 乏し 

く,  KRffi 形は斜 ffi のどの S6 分 をと つ 

て t ほぼ 同一で, わずかに 凹形 を 示 
し, 氷河 作用に 起因す ると 考えられる 
ような 凹 みは みられない。 傾斜 も围谷 

壁と 考える に は 8( かすぎ る。 また, 斜 

面 は 一般に 岩觭 におお われて 露 岩 地に S しく  , 
隱谷 ffi と 考える に は 不都合で あり, 露 岩の « 分 
でも * 食の 証 «1 を 見出 ナ こと はでき ない。 した 
がって 地形から みる 限り, 氷 食 作用の 痕》 は B 

めら れ ない。 馬蹄 状の 地形が 全て 81« の 西 W に 

分布し, 東側に これに a 台う ものが 存在し ない 

の も, 氷 食 K に は 不利で ある。 

これらの 事実から 判断す ると, 馬 ft 状の 地形 

および 2段 の 平坦 面 は, 氷河 作用と は 直接関係 
がない ようで ある。 Kaiser が モレ— ン とした 
小 丘 や ルンドへ'.' 力一 としたで つばり は, 堆 
をつ くる 堆 《 (物の 表嶋 W が 固 結し, それが 
小さい Sii によって 刻まれて 小 丘と なった もの 


で, モ レーンな どで はない らしい。 これらの 小 丘 をつ くる 堆 s [物 は, 溶 食と 再 固 結に よって, ごつごつと 

した 穴 だらけの 硬い 岩と なって しまって おり, しばしば Jf い 赤色 土 をのせ ている。 したがって, 堆 9 物の 
iSiS はかな!) 古く さかのぼる 可 (6 性が ある。 ただ, 膨大な 堆« 物の 供給され た 時期, そのと きの 気お 条件, 
崩 «等 が 頻》 した 理由お ょぴ それが 現在お:: リ 得ない 理由 等に ついては, 今のところ 不 W であり, R 蹄 状 
の 地形が 氷 食 匪 谷で ない ことが はっき リ した だけで, »大 な 堆積物が * 期に 供給され た 可 « 性 を 否定す る 
もので はない。 これらの 点の 検时 は, 今後の Bf 究に まちたい。 
Ced" 以外の 馬蹄 状の めについても. 同 » の堆 SWft が «S されて ぉリ, Ced" の 場合と 似た ような 
が 行なわれ たようで ある。 氷 ft の 可 ffi 性に ついては, すでに *S« されて いるよう に111, «養《 に 


レパノ ン山 as の *ft 地形 


比較して 圏 谷が 大きす ぎる という こと も あり, 
Ced" の 場 台と 同 as, 可能性 は 小さい といえ 

なお, Ced«r のの る 堆積 面の 中央 SB に は. 
地名の fc とに なった CwArr  (レバ ノ ン杉) の 林 
が « されて いる (写真 3)。  "の 木 は, ェジ 

ブトの ビラ ミ つ ドの 中に 納められ ている 棺ゃ, 
a— マの 軍船に 使われた ことで 育 名で ある。 か 
つて は レバノン 山 SR を 広く おおって いて, レバ 
/ ンの 国旗に も 描かれて いる この 木 も, フ: t 二 
キア 以前から といわれる S: 年月に わたる 伐 探に  写真 3    CWcr  (レバノン 杉) の: * 

ょリ, S 在で は, : このほか JaUl"'  Barouk などわず か»窗 所に 《 される だけにな つてし まい" >, すべ 
て 天 物に 指定され ている" >。 C(d びの 林 をつ くる 木 は, いずれも 直径 lmSS に: る 大木で, K 
を 大きく 広げ, 美しく りつば である i»。 

iv. 山: «» の 小 について 

Ceder の 馬 ほ 状の の 斜面 を登 リ つめる と, 最 SS 位の ftft 小 g 伏 面と なる。 ここに は 前輪 《 性の 谷が 
みられる ほか, 流出 河川 を もたない 内陸 地域 も 生じて いる。 «± は 2,000m 付近から «激に» 少し, 露 岩 地 
や 岩 S 斜面が 卓越す る。 小 起伏 面 上で は Astra- 


gali's  S の トゲの 多い 


3 ン植物 (写真 


g の 多年 生 草本) 力: 卓越し, 主として 北お よび 
西向き 斜面に 生育して いる。 

gft'j  、起伏 面 上の 斜面 は 一般に 出入のに 乏 し 
i. 谷 密度 も 小さい が, このような 特性 は, 小 

s 伏 as 上で あると いう ことに 加え, 本 地 城の 地 
s に 原因が 求められる ようで ある。 本 地域の 石 
r 岩 は 多孔 質で 水 を させ やすく, また, » 

の 形で 冬季に 集中し, 》S 水 は 1* 々に  写真 4  Astragalus 

ft 下へ « 透す るから, 表 流水の 生ずる の はごく 短い 期 M に 阻ら れて しまう。 その 結果, 支 谷 は 56 速し にく 
くな り. 山 ひだに £ しい, のつ ぺ りした 斜面が できあがった と考えられるの である。 斜面 は一 SC の 露 岩 地 
;: 除いて, ほぱ岩 S におお われる が, これらの 移動 は 主に, as 酗解 による マス ムーブメントと ごく ほら 
れた期 M の 表面 流出に よってい るよう である。 

S 出ナ る。 しかるに 山脈の 主 Sffi をつ くる 白亜紀 層が わずかに 西へ" « いている ため, 山] Stt 分で した 
16 下水 は大郎 分が 地中海 側へ 流 下す る。 A や 主!! 河川 は ほとんどが 地中 jSW へ 生じて ぉリ, 前述の 再» 状 
ffiJB も 地中 ifflH に 分布が « つてい るが, これ はこの ような 地下水の 動きに 密接に M 速して いると みて よい 
であろ 5。 なお, * から 下流で は, « 時 水の ある *SE の 85 分が 下 刻の 進 むのに 対し, 谷 壁の 部分 は 上 12 の 
と 同じ 理由で なかなか 後 やしないから, 必然的に 急な 谷 壁 を もつ R 谷が 形成され ると 考えられる。 
ところで, この BMt 小 g 伏 面 上に は斜 E, 平坦 地 を 面わず, 多 》 の 小 窪地が みられる。 このような 小 81 
地に はこの に R られ ず, レバノン 山 W の 2,000:»を« える 平坦な 山 » 上 は, ごく  *»に«« に みら 
れ, ~»! 的な もの は 写真 5 に 示した ように, H 形 あるいは ft 円形で, 深さ 1— 5mS« のす!) ばち 型の 凹 


みで ある。 この 小應 について 鈴 木 -ffl 田 

(1971)1" は, 残雪 下部からの 水が 石灰岩 中 
に S3 する ことによって 形成され た, nivation 
hollow であると 考えて いる。 鈴 木ら によれば, 
'1、 窪地の 分布 は 東, 東 ffl, 南の 風下 斜面に 片寄 
つてお り, この ことから も as 分布が 小 ほ 地の 
© 成と 密接に M 速して いる ことが わかる と い 

このような 4、g 地 を snow  patch あるいは 
firn に 結びつけて 考える 考え方 は, この 他に も 
KLAER  (1957)" などに みられる が, とくに 
Kaiser  (1963) "はこの 小 g 地と 氷期の fim と 
を 結びつけ, レバノン 山 ffi の 平坦な 山 » 上に 
plaleau  glacier が 存在した と 主張した。 
し 力、 し, 上記の ような 小窈地 を nivation  hollow とする 考えに は 若干 » 問が ある。 內 餌 に 残 奮の つま 
つてい る 小 窪地 は 61 かに 存在し, この場合, fttlt 水が 小瘙 地の 拡大に M 与して いる こと は # かで ある。 し 
かし, 筆 §が7 月下 旬〜 8 月 上旬に 観察した とき は ,奮の つまった 小 g 地 は 標高2, 800~  3.000m の Qoraet 
es  Saouda 付近で まれに しか 存在せ ず. #|«2, 000-  2, 100m 程度の Jabal  Kesrouane では 全く 見られ 
なかった。 また, 鈴 木ら は 東 あるいは 南 斜面に 小 窪地が 多い と 主張して いるが, 小 g 地 は 平坦な (BS 分に も 
多 » 分布して おり, そ:: では nivation  hollow を 生じさせる ような, 積雪の 不均一 な 分布が 生ずる と は 
考えに くい 0 したがって 小 g 地 内に S が 残る の はむしろ, 小 g 地の 存在が 原因に なって いると 考えた 方が 
よさそう である。 

さらに 鈴 木ら の a では 小 s 胃 成の 初期 条件が 81 明で きないよ うに 思われる。 この 山地に は, i>a 地の 期 

芽と でもい うべき, ^RlOcm, 深さ 10~20cm の ごく 小さい 凹み も 多数 みられ, これらが 次第に 大きな g 
地に 18逮 していく と考えられるが, このような 小さな 凹地 は, «S の不 均一 分布と は 全く  BB 係な く 生じて 
いる。 

ここで 小 S 地の 分布 を 改めて 検时 してみ ると, 小廯. 地が 単独で 存在して いる » 合 はまれで あり, いくつ 
かの 小 S 地が 線 状に 速な つてい る ことに 気がつく, 線 状の 違な り は 主として, 斜面 上の 21 い 谷 筋に みられ 
るが, 平坦な お 分で も 小 ffi 地の 連貌 している のが みられる。 このような 分布 パターンから すると, 小 
)S 地の 分布 はお そ ら く 地下水 系に よって 規定され ている と 考え られ る。 ffl: 透 水の 通路に iS つて 物質が t リ 
去られ, 小 窪地が 形成され ていく のであろう。 

筆者 は 今回, 小き 地の 形 I* に M わると みられる 興味深い 現 * を した。 それ は Qornel  Fahd 付近の 
なだらかな 斜面 (第 40 の①) に 生じた, 直 ほ 杓 5m, 深さ 2.5m 程度の 陥没で ある (写真 4)。  g 透 水に よ 
つて 物 K が 除去され. 地下に 空润を 生じて 陥 S した ものであろう。 この 穴の 脚 壁に は 怪】0 〜ほ cm の 角 確 
とお «の 乱雑な 堆 » が 現われ. 不明瞭な B 理が 認められた。 このような 穴の 側壁が 期 れれ ば. すりばち 状 
の 典型的な 小 g 地が 生ずる であろう。 形 も 円形ない し tKPI 形になる はずで ある。 したがって ras の' 1、3 地 
は, g 本 的に は カル スト 地形の 一種であって,  一 9E では! が 拡大 要因に なって いるものと みられる。 

なお. Qomet  es  Saouda の 西方 約 2km に は, 直径 杓 200m の 巨大な ゥバ一 レが 存在す る。 

v. レバノン 山 k の 精 at 土 


写 J5  5  Qornel  Fahd 付 S の 小 S 地. 左^に 新 
しい SBS がみえ る. 手 W の植 «1 は! S い' つ 
が Astragalus,  t う 1 つ は マ メ  本, 
1974 ff.  8  ^  9  ilW 映. 


この 山地で は 多くの 場所で 構造 土の Kg され, 構造 土に ついての 《 告も多 » に のぼる。 KLAER "によれ 
ば, 直後 60cm までの 多角形 土が 頃 斜 5° 以下の 斜面に みられ, それ以上の 鄉 の 斜面に は 土が 《速 


レバ ノ ン 山脈の 気候 地形 


73 


している。 鈴 木ら (1971) は 構造 土の 断面 を 観察して, 多角形 土が 表層の 角 » 層の 下部に ある シルト 層の 
突き上げ によって 形成され たこと を 見出した。 鈴 木ら はさら に, 構造 土の 生成 や 分布 を 考える 際, «Kt 土 
を 溝 成す る 物質の 生産 搽式 (風化 様式) と 生産され た 杓 質が 分布し, 残 積す るよう な 斜面の MM やその 広が 
りに ついても 考える ことの 必要 をのべ たつ 

この 鈴 木ら の 指摘 は 注目すべき ものであるよう に 思われる。 構造 土 そのもの は 周 氷河 地形のう ちかな り 

特殊な もので あり, 限られた 条件が そろわないと 形成され ない が, 構造 土 をつ くり 出す ような 物 K の 生産 
配分 様式 は, 他の 地形 形成に も K 要な 役割 を果 すと おえられる からで ある。 このような 理由に より, 筆者 
は 溝 造 土と とも 注意した。 その 結果, 明らかになった こと は 次の ようで ある。 
まず, 現在の レパノ ン 山脈 高山帯の 気候 条件 下での 岩石の 風化お よび 岩厣の 生産 様式に ついて 述べよ 

う〕 本 地域の 石灰岩から は大 ざつば にいって, 径 10〜15cm 程度の 璣 から シルト までの 各 サイズの 岩枏が 
生產 されて いる。 これらの 物質のう ち 細 粒な もの は 下方へ 流出して しまうた め, 山頂 部で は « 原が 形成 さ 
れ ている が, 山腹 斜面 は 澳と細 粒 物質が 厚く おおう。 断面 を 観察す ると, 礫の 卓越す る S 準と 細 粒 物質 か 
ら なる 層 準が 層 をな してお り, 粒度 袓成 にも 著しい 変化が あって, 斜面 物質の 生産と 移動に 変動に 変化の 
あった ことが わかる。 

一方, 平坦な 部分 や Qornet  es  Saouda 付近の 前輪 廻の 谷 あるいは 锾 傾斜の 部分に は, 山頂 部 や 斜面 
から 流れて きた 細 粒 物質が 集積し, 櫟 まじりの 著しく 土 K な 表層 堆積物が 生じて いる。 多角形 土 や 土 
が 生じて いるの は 実は こ の 部分で あ り , 大量の 細 粒 物 W の 存在が これら の微 地形の 生成に 重要な 役割 を果 
している こと は, 疑い 得ない ところで ある。 また, 谷 筋に はしばしば, レ リックと 考えられる 赤色 土が 残 
存 している が, 構造 土 はしばしば, この 赤色 土の 分布 地 城に 生じて おり, 細 粒 物質から なる 赤色 土が 同 
様に, 構造 土の 生成に 関与して いる ことが 予想され る。 

本 地域で は 多角形 土は怪 20〜30cm 程度の 網目 を なすこ と が 多 く  , 粗 粒 部に は 2  ~  5cm 程度の 角 碟が卓 
越す る。 条線 土の 場合, 条線 間の 間隔 は 10〜 15  cm 程度の ものが 多く, 粗 粒 部分 を 構成す る礙は 5  ~ 10  cm 
の ものが 卓越す る。 細 粒 部分 は細璣 まじりの 砂〜 シルト である。 細 粒 物質に 乏しい ところでは, 同一 の 傾 
斜 でも 岩 甩 におお われた 斜面 をつ くる だけの ようで ある。 前述の 小 窪地との 関係 をみ ると, 分布 地 城 はか 
なり 共通して おり, 小 窪地の すりばち 状の 斜面に はしばしば, 条糠 土が 観察され る。 このような 分布の 共 
通性 は 水の 動き と 細 粒 物 H の 集積に 関係して いるので あろう。 

なお, 日本の 山地と 異なる の は, 階段 状 構造 土が ほとんど みられな いこと である。 レバノン 山脈で は不 
明瞭な 植胃状 土が わずかに みられる 程度で, 璣質瞎 状 土 は みられない。 これ はお そらく, 本 地域の 石灰 
岩が *K 陪状土 をつ く るよう な 粗大な 磯 を 生産して いない こ と に 原因が 求め られ よう。 粗大な 碟 または 岩 
塊の みられる の は 崖 錐, ヮ ディ 底, 雪 田 跡 あるいは ロック グレー シャ一 と みられる ところに 限られ, いず 
れも おそらく 過去に 生産され たもので ある。 化石 あるいは レリ ックの 構造 土 も 見出す ことができなかった 
が, これ も 1 つの 特色で ある。 

VI. 通 去の 届 氷河 堆糁物 

過去の 周 氷河 環境 下で 形成され た 地形 そのもの は 識別で きなかった が, 堆積物に つい は 3 つの 異なる 時 
期に 厲 する ものが 区別で きた。 いずれも ソ リフラ クシ ヨン 堆 f| (杓と 考えられ, 写真 8 に 示した ように, 長 
軸 を 斜面の 傾斜 方向に 向け, 急な 斜面と 平行に 堆積 するとい う 独特の 堆積 構造 を 示して いる。 水に よる 堆 
積 物と は 明らかに 異なり, 斜面 上 を ずるずると 移動して いた 物質が そのまま 固定された ものである。 いず 
れも多 かれ 少な かれ 淘汰 を 受けて いる。 まず 古い ものから 記述す ると, すでに 物質 を 供給した 斜面 は 後退 
し, わから なくなって しまった 堆積物が 存在す る。 Qornet  es  Saouda の 南西の 谷の 中央 (第 4 図の ②) な 
ど 数 力 所で 観察され, 著しく 硬く 固 結した 岩 塊 あるいは 確 岩 状 をな して 存在す る (写真 6)。 この 堆積物 は 
他の 2 種に 較べて 相対的に 粗 粒で あり" 〉, 淘汰 も 悪い。 鑠と 磯の 間 を 充填す る 細澳は 融合して おり, 一粒 


一 9 一 


««K 造 


ン堆 ffl 物の 


—粒が 纖 &J しにくく なって いる。 また, マ トリ 

-' クスの » 出に よ!! 全体に ガサ ガサした C» 状 
を呈 している。 色 は 全 # に 風化して 貧 色くな つ 
ている, この 堆 » 物 は BESAN<^)N(1973)"C 
より. おそらく リス * 期の ソ リフラ クシ, ン堆 
9 おで あろうと 考えられて いる" "。これに 対し, 
ヴ ュルム 期の ン リフラ クシ, ン堆 81ft と 考えら 
れる もの は. 次 のよ ■) な 特嫩& もっている。 R 
く 固 結して »S 状 をな す 点 は 変わらないが, 相 

対 的に 細 粒で あ リ"、 ^ 汰 t よい。 とくに am 

を 充填す る 5  ~  7  mm ほ 度の iifflIK の 满汰は よ 

く, 固 結 はして いるが, 粒と 粒との St 合 はお こ 
つてい ない, マトリックス は を S けて おら 
ず, リス 期の 堆| ((物と された t のに « ベ, 空 » 

が 少ない, この 堆 at は 写真 7 に 示した ように, 
現在の 岩赝 斜面から 突き出し たような 形 をと つ 
て 分布して おり. 現在よりも わずかに 》«*t な 
斜 Si に 堆積した ようにみ える。 全体に 青み がか 
つてい る 力;, 風化 as 分 は 赤色 土の 汚染 を 受けて 

赤み がかって いる。 このように 2 期の 堆積物 は 

持》 が 異なり, たやすく 囊 別で きる。 

一方, これらと は 別に, 後 * 期に R すると 考 

えられる 未 固 結の 斜^ 堆 tuft が 存在す る。 層 厚 

は 場所に ょリ 興なる が, 一 般 に 80Cmffi 度 あ 
J, 上 SE に 著しく  ±« 化した 履 準が 》 め られ 
る: この 節分 は径 l~4cal の 角》 を 含む 厚さ 
ほ cmg 度の 睹« 色 土 壊 鹰 をな している。 この 
±«S の 上: こ 再び やや 粗 粒な 痛 履が のリ, その 
fi 上部が 再度 土 * 化 を 受けて いる。 そして その 
上 を 現在の 周 氷河 堆 9» である。 径 2~3cm 
のお 汰の よい 角 « からなる 層が, 7cmSffi の 
厚さで 斜面 をお おう。 現在のお 面 物 « を 含めれ 
ば, 都& 4 期に わたる 周 氷河 堆 され 
たわけで ある。 このような ttffi 組成に みられる 
変化 はお そらく, 気 侯 条件の 変化 を 反 狭して い 
ると 考えられる。 


なお. この 問題に ついて » —の 《cs で ほぼ 逾统 的な 変化が 《s された ので, 次に それにつ いて a ベる。 

» 所 は Ceder から Col de  Ceder へ 登って いく  iSBfi いの H 頭で (第 4 図の ®, 標 《2,250m 付近), 
Ceder の H 蹄 状 地形の 斜面の 途中 を 切った ものである。 斜 3d の 该斜は 23°, 堆積層 は S» 堆 9ft に 近い。 
第 ii 図に 示した ように, »SS の 下 SE2.5m 以上 はき わめて く 固 結した 石灰岩の 粗 と we» の SB か 
ら なって いる。 互 層の MHi は 10~30«n で, 粗 »W は 7~10cmS 度の 》 が 卓 *8 する が. »粒餌 はすで に 
»fr して一 枚の 石灰岩の よ う な 》 相呈ナ る。 色 は 全^に 灰色が かってお リ, 時代 は リ ス期 であると 考えられ 


レバ/  > 山 の »S 地形 


る。 この 困 結した 囊 層の 上 m に 不整 台に ヴュル 

ム W と考えられる 堆積物が のる。 全 層 厚 は 150 
cm で 3 層に 分かれる; >  まず. 下 ft! は 60cm の 
厚さ を もつ やや 》 く 固 結した S« 色囊 層で, 径 
4~5cm の * が 卓 *8 して マト リックスに 乏し 
に この 上に. 10cm の * まじり W 色 砂 層 を は 
さんで, 摩さ 80  cm の)) (色 角療暦 がの る。 マト 
リ :' クスは 砂で 固 結の は 弱い。 

ft 上部に は 55  cm の 履 厚 を っ完新 世-現在 
の增積 物が のる。 これ は 2 層に 分かれ, 下 部 は 
20  cm 角讓 まじり 明 層で, 未 S 結で あ 
る, 上 8635cm は 含 角 土 壤層 で, 山頂 
» のよう な 土 *S の 上に ft* がの る 現 » は みら 
れ ない。 地表に は ん fra か/ w が 主として 生育 
し, 植被率 は 約 30% である。 

W 上み てきた ように, この 地点で は リス 期 W 
* と考えられる 堆積物が ほぼ 速 に みられ, 
岩 W 生産の の 変化 をた どる ことができる: 

まず リス 期に は 相対的に 粗大な * が 生産され, 厚い 堆 8( 物 をつ くった。 ヴ: レム 期の 前半 は リス 期と ほぼ 
同一 であるが, 後期に 人る と 細 «W 下の 細 粒 物 s の 生 《 が 相対的に » え, 》 の 生 8は« 少した ようで あ 
る。 そして 完 Rtt に は 細 粒 物 K の 生産が 土 « 化が 進んだ。 標 ft が 低いた めか, 現在, 河 性 岩 
1» の 供給 は 行なわれ ていない。 もし, より 寒冷な 気候 下で より 粗大な * が 生 塞され ると いう 仮 R をた てる 
こ とが 許されるならば, 本 では リス 期が ヴ ルム 期よりも 寒冷だった ことになる。 ただ, 石灰岩の W 

性に よる もの か, 日本の 高山で みられる ような, Sim を 越える よ ラな巨 « の 集 « は みられない ようで あ 


8<if*l    Ceder の 状 地形の 斜 B の 


VII. 奮 線お よび 鬬 * 河 |»界緣 について 

SS1 表に これまでに 18 出されて いる。 レバノン 山《 北 節の 省 ffl 氷河 E 度に BB する 見解の ゥち, 主要 
な もの を まとめた。 

これら を もとに, さまざまの 通 去の 免 候 像が 提出され ている が, まず. 現在の 蜇 (ft から »时 しょう。 
Klaer "と Kaiser ""はと もに Qwnw  es  Saouda の 山 項 近くの 小 規漠な 越年 雷 を 指 摄 にして 貢 練を考 

えた。 これに 対し, MESSERL リ) は 気 率から 3,700m  t 計算して いる。 万年 «の B 度 を S» の 基準 

»1 表 レパノ ン OiWUIlB の 雪》 および 1« 氷河 ほ界》 に M する tt&S* 


KLAER,  W. (1957) 

i ,nn                      1                     free  solifluclion 1 ,900 

J'IUOm       ~       1       ―         binded  solifluction  1,800  1  - 

Kaiser,  K. (1963) 

3,000        1,950  |      ―      |               1,800              | 1,100 

Messerlin,  B. (1966) 

3,700  |     2,700  1     2.400-J                !, TOO              :  |" て 

E.  de  VAUUAS«> ひ 970) 

76 


J 、泉 武栄 


にす るの は 古典的な 方法で あるが, 本 地 城の 場合 は 明らかに 吹き だま り による もので あ り, それ も, ただ 1 
力 所の 万年雪の 存在から 雪線 を 設定す る もの は 危険で ある。 また, 筆者の 1974 年 10 月の 観察で は, 近年の 
降水量の 滅少 傾向 を 反映 して 問題の 雪 田 は 著 しく 縮 少し, 越年す る こ とすら 困難の ように 見う け られ たぬ。 
現在の 雪 練に ついては MESSERLI の 値 をと るの が 妥当であろう。 

次に ヴュ ルム水 期の 雪線に ついて 検討す る。 まず, Kaiser は l,950m まで 雪線が 低下し, レバノン 山 

脈に は plateau  glacier が 生じた と 考えた が, これに ついては すでに 否定した。 これに 対して MESSERLI 
は Qornet  Fahd の 東 斜面, Machraa  Tourmous 北側な どに 氷 食 地形 を 認め, 阍 谷底の モ レーンの 下限 
は, Qornet  Fahd の南柬 斜面で 2,500  m, 山地の 西側 斜面で2, 950  m, 北側で 2,500  m においた。 2,700m 
という 側 は これらの 平均で ある。 ところで MESSERLI が 氷 食 地形と した もの をみ ると, 予想外に 小さな 
ものである。 Qornet  Fahn の 東の もの は MESSERLI が 代表的な ものと みなした ものである 力く, それでも 
半円形の 直怪は 200m に满 たず, また, 固 谷と しての 凹み も 少ない。 現存 形成され る 雪 田 は 9 月までに は 消 
失して しまう。 圏 谷の 末端 はわず かに 高まって いる 力、 堆積物 ははつ きり 確認で きない。 II 谷に 統く氷 食 
谷の 全く 欠 除して いるもの 特徴の 1 つで ある。 また, 分布 を みても, 明らかに 局地的な 雪の 吹き だま リに 
よって 生じた ものである ことが わかる。 したがって 氷河が 存在した と しても, ごく 小規模な ものであった 
に 違いなく, 地形 形成 や 岩 屑の 生産 等に 対する 影響 も ごくわず かであった と考えられる。 雪線 を 圏 谷底で 定 
義 するとい う 方法 をと ると, この 2,700  m が 雪線と いう ことになるが, 実際に はごく 局地的な 現象で あ 
り, 2,700  m 以上が 1 つの 高度 带と して 氷雪に おおわれ たので はない という ことに 注意す る 必要が ある。 
なお, BESANQON ら はこの 圏 谷 状の 地形 を karst  nival, すなわち, nivation の 作用 を 受けた カルス ト 
地形で あると 解して いる。 筆者に はこの 見解が 最も 妥当な ものである ように 思われる。 

次に 現在の 周 水 河 限界 線に ついて 考えて みょう。 これ は 従来, 構造 土 限界 線と かソリ フラクション 眼界 
とか 呼ばれて きた ものであるが, このような 呼び 方 は 誤解 を 招き やすいので, 上記の ように 呼ぶ のがよ い 
と 思う。 これ はかって 筆者が » じたよう にめ, 温 « 山地に おいて は 構造 土ゃソ リフラ クシ ヨン 現象 その も 
の は extrazonal な 現象と して かなり 低位 匿に も 出現し え, その 下限が とくに 意味 を もたない のに 対し, 気 
候 MWe^ と しての 周 水 河 地 城の 下限 は, 地形 形成に とっても きわめて 重要な 意義 を もっと 考えられ るか 
ら である。 

さて, 本 地 城に おける 構造 土 あるいは ソ リフラ クシ ヨンの 下限に ついては, l,700〜l,900m とかな リ 
類似した 値が 報告され ている。 しかし, これらに はいずれ も 共通した 問題点 を 指摘で きる。 それ は, 構造 
土 あるいは ソ リフラ クシ ヨンと いう 現象の 有無の み を 問題に し, それが zonal な 現象で あるか 否かの 検討 
を ほとんど 行なって いない ことで ある。 これ は, 先の 雪線に 関する 議論に も そのまま あてはまる ことで あ 
るが, この 程度の 標高で 構造 土が 形成され る こと はごく 稀れ であり, たまたま 条件の そろった ところに 出 
現した ものであるに すぎず, zonal な 現象で あると はみ なし 難い。 たとえば, Ceder の 堆積 面の 標高 はこ 
れに 相当す るが, 構造 土な ど は 皆目 みられな いし, 逆に 1,900m を 越える 部分に CVJfr のりつば な 林が 
みられる ので ある。 同様に Jabal  Barouk では, 2,000m を 越えて Ceder や モミの 林が みられる。 した 
がって, ここで も 構造 土の 下限の 値 そのもの は 大した 意味 を もたない。 

筆者 はむしろ, 周 氷河 限界と して, 凍結 破砕に よって 生産され た 角碟が 斜面 を 広範に おおう 下限 をと リ 
たい。 これ 以下で は 土壤の 形成が 進んで いるのに 対し, この 限界より 上部で は, 活発な 磲 の 生産と 移動が 
行なわれ. 明らかに 異なった 地形 形成 带に厲 する からで ある。 レ、 うまで もな くこの 現象 も, 植生 分布 や 土 
壌 水分, 斜面の 向き あるいは 傾斜 等に よって 分布 や 出現の し 方が 異なる が, 構造 土に 較べて はるかに 普 a 
的 あで り, zone としての 把握 も 容易で ある。 

本 地域で は, このような 岩 屑に おおわれた 斜面の 限界 はおよ そ 2,600〜2, 700m 付近に ある。 この 値 は, 
KLAER らの 提出した 値に 較べて 800~l,000m 高い が, 決して 高す ぎる 値で はない。 レバノンの 20 万 分の 
1 森林 図" 》 を 検討す ると, 人為に よる 破壊 を 辛うじて 免れて きた 山地に おいて は, 棵高約 2,500m まで 


レパノ ン 山脈の 気 侯 地形 


77 


Junipers が 生育して おり, 人為的な 森林 破壊 さえなければ, この あたりまで 森林 限界が 上昇し うる こと を 
示して いる。 また, 実際に 山地に おいて は, この 推定され る 森林 限界 を 越えて A^ra^i/f" 厲の 多年 生木 
本 や マメ科 草本が 広く 生育して おり, 岩甩の 移動 を 食い止め ている。 したがって 2,600〜2,700m という 
植は, 周 氷河 地域の 下限と して, ほぼ 妥当な ものと 考えられる。 構造 土が ごく 普通に みられる の もこの 程 
度の 高さから である。 人為的な 森林の 破壊に よって, 構造 土の 形成され うる 下限 は 確かに 下って いると み 
られる 力;, あくまで extrazonal な 現象に とどまって いるよう である。 
最後に 残された 問題 は, 氷期の 周 氷河 限界 線の 問題で あるが, この 問題に ついては はっきりした 解答 を 

出す ことができない。 Kaiser によれば, 寒冷 気候 を 指示す る 凍結 破 碎«, ソ リフラ クシ ヨン 堆積物, ブ 
口" ク スト ロームな どが この 山地の 多くの 場所で 観察で き, また, ペッカ 盆地 北部 や アン ティ レバノン 山 

脈で も, イン ポリューション や クリオ タ ^ ーシ ヨンが みられる という。 Kaiser はこの ことから, 周 氷 

河 限界 を 海岸 地域で 1,100  m, 内陸の 乾燥地 域で 800m においた。 これに 対し, MESSERLI と de  VAUMAS 
は, レバノン 海岸 付近で みられる 崖 錐 状の 乱雑な 角 礫 層 を 寒冷な 気候に よる ものであると みなし, 周 氷河 
限界 を 現 海面に 近い ごく 低地に おいてい る。 この de  VAUMAS らが 見出した, 厚さ 30m にも 達する 角 * 
層 は, レバノン 各地で 見出され, また, いくつかの 先史遗 跡で も, 表土 層の 下に 新 期の 厚い 角 * 層が 存在 
する ことから, 現在の 気候 状態に 変わる 前に, 低地に おいても 角碟の 生産が 激しく 行なわれる 時期の あつ 
たこと は 確かで ある。 本 報告の 始めの 方で ふれた 峡谷の 底に は, しばしば 植生に よって 固定された 崖 錐が 
見出され るが, 現在, 谷 壁からの 岩 滑の 供給 は ほとんど 停止して いるから, これ も, 過去の 角 » の 生産 を 
示して いると みて よいであろう。 このような 膨大な 角 礫が, 海岸 段丘 堆積物 や 海底 堆積物に 転化して いつ 
たこと は 想像に 難くない が, 問題 は, これらの 角 礫が 果して 寒冷 気候に よる もの か 否かで ある。 今のと こ 
ろ, これらの 礙が 寒冷 気候 下で^ 破砕に よって 生産され たもの か, 他の 気候 条件 下で 単なる 風化に よつ 
て 生じた のか, はっきり 見分ける 方法 はない ようで ある。 また, 角 * の 堆積と いう 現象が zonal な 現象 
であるか どうかの 検討 もな されて いず, 気候 変化 以外の 原因 (たとえば, 地殻変動 等) による 可能性 もま 
だ 捨て きれないので, de  VAUMAS らの いう 値が 正しい かどう か 判断す る こと はで きないが, もし この 値 
が 正しければ, 現在より 13〜14。C 程度 気温が 低かった ことになる。 この 値 は 異常に 大きい ようにみ える 
が, 俩然 にも BUTZER" の あげた 値と 一致して いる。 

当時の 森林 限界 高度に 関する デー タが 全くない ので, たとえ このよう な一 致が みられた として も 適否の 
判断が できず, 結局 この 問題の 解決 は, 将来の 研究の 進展に 待つ ほかない ようで ある。 

本 研究に あたり, 第五 次 東京大学 西 アジア 洪镇 世人 類遗跡 調査団の 埴 原和郎 団長, 同 調査団 地学 班の 阪 
口  ft 助教授, 遠 碟邦彥 氏なら びに 他の 団員 箝 氏に は 大変お 世話になった。 また, 原稿 は 東京大学の 佐 藤 
X 教授, 阪ロ 整 助教授 ならびに 上 杉 ® 氏 にみ ていた だいた。 大森博 雄 助手から は レバノン 山脈の 高度 
顇 度に 閗 する データ を 提供して いただいた。 以上の 方々 に 心からお 礼 申 し 上げる。 

注お よび 文献 

1)  BUTZER,  K. (1958)  :  Quaternary  stratigraphy  and  climate  in  the  Near  East.  Bon.  Geogr. 
Abh.  Ht.  24. 

KLAER,  W. (1957)  :  Beobachtungen  zur  rezenten  Schneeund  StrukturbCdengrenze  in  Ho- 
chlibanon.  "itsh.  ueomorph. 1, 51-/0. 

MESSERLI,  B. (1966)  :  Das  Problem  der  eiszeitlichen  Vergletschemng  am  Libanon  und 
Hermon.  Zeirsh.  Geomorph. 10,  37-68. 

FARRAND,  W.  R. (1971) : Late  Quaternary  palaeoclimates  of  the  Eastern  Mediterranean 
area.  The  late  Cenozoic  glacial  ages.  Yale  Univ.  Press,  529-564. 

J.  BESAN^ON,  J.  DRESCH  et  TRICART,  J.  (1973)  :  Observation  sur les  processus  morpho- 
g も netiques  <froids>  au  Liban.  Rev.  Geogr.  Phys.  Geol.  Dynavnq.  (2),  XV.  231-272. 

2)  E.  de  VAUMAS ひ 954)  :  Le  Liban.  Paris. による. 


一 13 一 


78 


J 、泉 武栄 


3)  宝 来 帰一, 鎮西淸 高 (1971) : 大地 溝带と 新しい 変動^ 一束 アフリカから 死海まで 一. 科学, 41, 
332-345. 

4)  SUZUKI,  I. (1970)  :  Outline  of  Topography  and  Geology  of  Lebanon.  Report  of  the  reco- 
nnaissance survey  on  palaeolithic  sites  in  Lebanon  and  Syria.  Univ.  Museum,  dniv. 
Tokyo,  Bull. 1, 6-11. 

5)  WOLFART,  R. (1967)  :  Geologie  von  Syrien  und  dem  Libanon.  152-157,  Berlin. 

6)  Nahr は 川の 意. 

7)  BUTZER,  K. (1958) : 前掲 1) によれば, 95 〜: 100  m,  55〜60m,  45  m,  35  m, 15m および 6m 
の ifi5 さに 段丘が 存在す る. 

8)  KAISER,  K. (1963)  :  Die  Ausdehnung  der  Vergletscherungen  und  "  perigiazialen  ,,  Ers- 
cheinungen  wfihrend  der  Kaltzeiten  des  Qufirtfiren  Eiszeitalters  innerhalb  der  Syrisch- 
Libanischen  Gebirge  im  5stlichen  Mittelmeergebiet.  Rep.  VI  Intern.  Congr.  on  Quater- 
nary (Warsaw,  1961) . Geomorph.  Sec,  3, 127-148. 

9)  KLAER,  W. (1962)  :  Untersuchungen  Zur  Klimagenetischen  Geomorphologie  in  den  Ho- 
chgebirgen  Vorderasiens.  Heiderberger  Geogr.  Arb. 11, 135  s. 

10)  Bcharre のの つてい る 面の 原形 は 剝離 面で あるが, 堆« 物の 残されて いる 点に 注目す ると fill 
strath 段丘と みなす こ と もで きる. 

11)  鈴 木 郁夫 (1973) : 西 アジアに おける 氷河と 周 水 河 問題. 新潟大 教育学部 紀要, 15,  94-118. 

12)  Jabal は 山の 恋. 

13)  M.  W.  MlKESELL  (1969)  :  The  deforestation  of  Mount  Lebanon.  Geogr.  Rev.  LIX.  1-28. 

14)  現在, Ceder の 馬蹄 状の 地形の 斜面な どで, OJtrr の 木 を 再 植林しょう という 実驗が 行なわれ 
ており, 次の よう な 報告書が 出されて いる. 森林の 復活に はま だかな り の 時間が かか りそうで あ 
る. 

M.  BASBOUS  et  R.  de  TARADE  (1955)  :  Notes  sur l'^cologie  du  C^dre  du  Liban.  Publi- 
cations de 1, University  Libanaise.  Sec.  Sci.  Nat.  I.  28  pp. 

J.  R.  DESAUNETTES  et  A.  SALIBA  (1966)  :  Etude  de  reconnaissance  du  perimetre  des 
Cedres.  FAO,  Republique  Libanaise,  Projet  de  bonification  integrale  de  la  Montagne 
Libanaise  formation  et  recherches  farestieres.  69  pp. 

15)  東京大学の 総合 図 害 館の 横に も 数 本の レバノン 杉が 植えられ ており, 現在 かなりの 大木に 生長し 
ている. 

16)  鈴 木 郁夫' 福 田 正 己 (1971) : Lebanon,  Kornet  es  Saouda 付近の 阀 氷河 現象. 地学 維, 80. 
352-362. 

17)  岩 塊の 表面に 100  cmX 100  cm のメ ッ シュを かけ, 表面に 現われて いる 截を 大きい 方から 100 但 
選び出し, 長径の 平均 をと つたと ころ 34.90cm になった. 

18)  BESAN^ON ら はべ ッカ 盆地の 両側の 山 魔 部に, 氷期に 形成され た 2~3 段の ぺ ディ メ ン ト を S め, 
それら を 上流に 追ってい く と 段丘 化した ソ リフラ クシ ョ ン 堆積物に 連統 する こと を 見出した. 山 
頂 部の 堆積物 はこれ と は連統 しないが, 層相の 類似 性 や 産 状に より 時代が 決められた。 なお, ぺ 
ディ メン トの 時代 は, ぺ ディ メ ン ト 上で 見出された 石器に よって 決定され た. 

19)  リス 期の ものと 同搽の 計測 を 行なった ところ, 3.64cm になった. 

20)  石灰岩 藻 は ある 程度 時間が 経過す ると 固 結し, 侵食に 耐えて 残り やすくなる. 日本の 山地で もど 
こ かで 古い 周 氷河 堆積物が 見出されない ものであろう か. 

21)  E.  ae  VAUMAS  (1970)  :  Phenomenes  cryog も mques  de  la  cote  Libanaise.  Rev.  Geogr.  Phy. 
Geol.  Dynam.  XII.  265-292. 

22)  このような 書 田の 周辺に は, 日本の 山地で みられる ような 霄田 植生 は 全く みられない. 水分 条件 
のよ い 部分で も, ほぼ 裸 地の まま 残され, 雷 田 植生 は ほぼ 完全に 抜け落ち ている. わずかに みら 
れる 植物 も, フ 口 ラ 的に は 日本の 高山 ゃ北搔 周辺の ものと は 全く 異なる ものである. 用 囲 を 乾燥 
地 城に 囲まれて いる 孤立 山地で あるた め, 北方 植物が 伝播で きなかった のであろう 。 

23)  小 泉武栄 (1973) : 構造 土 限界 線に ついて. 地理 評, 46,  618-624. 

24)  Republic  of  Lebanon  (1966)  :  Carte  Forest i^re  Liban  au  200,000.  Green  Plan  UN  Deve- 
lopment Programme.  FAO. 

(1975 年 11 月 21 日 受理) 


一 14 一 


地学 雑珐 85,  2  (1976) 


南 関東 地域の 地下水 利用と 地盤沈下 


新 


静 夫' 


Groundwater  Utilization  and  Landsubsidence  in  the 

Southern  Kanto  District 


Shizuo  SHINDOU 


Abstract 


In  this  paper  the  author  deals  with   the  prediction  of  groundwater  level  and 
landsubsidence  accompanied  with  the  groundwater  utilization. 
The  main  results  of  this  investigation  are  as  follows. 

1)  Close  agreement  between  distribution  of  hydrogeological  constants  and  geologi- 
cal structure  is  pointed  out. 

2)  As  a  result  of  digital  simulation,  accelerative  water  level  decline  in  heavy 
pumping  area  and  recovery  depended  on  the  reduction  of  discharge  are  showed. 

3)  Quantitative  relation  between  landsubsidence  and  amount  of  discharged  water 
is  clarified.  The  ratio  of  the  former  to  the  latter  is  2-20  ana  its  average  value  is 
about  5-6. 

4)  Efficiency  of  discharge  to  landsubsidence  takes  maximum  value  in  the  first  year 
and  decreases  as  a  time  proceeds. 

5)  By  the  means  of  electric  analog  computer  method,  a  reasonable  disposition  of 
observation  well  and  the  interference  areas  which  are  caused  by  regional  groundwater 
utilization  are  examined  and  he  points  out  that  there  are  some  problems  in  present 
observation  system. 

6)  He  proposes  the  simple  method  for  prediction  of  landsubsidence  of  wmch  idea 
is  based  on  a  black  box  and  points  out  that  there  is  close  agreement  between  observed 
and  calculated  values. 


筆者 は昭 SJ45 年 以来, 南 関 束 地方 地« 沈下 調査 会の メンバーの 一員と して, 当該 地方の 地下水の 実據を 
明らかにする 作業に 従事して 来, その^ S: を 同 調査 会に よる 報告書 (1971,  1973) の 外, 日本 地下水 学 
会, 日本学 術 会 » 地 水 文 地質 小委員会 主催 シンポジウム (1971)»\ ならびに 日本 地質学 会 開催の シ 
ン ポジ ゥム (1972) ぬに おいて ぽ した。 また これ らの 総括 を 土質 工学 会 誌に 掲載 した (1972) w>. 

これらの 内容の う ち, 本 ほに 関係す る 重要な 点 を とりま とめる とつぎの よ う になる。 

D 地下水 面 は, 全体として m^iwi 、部 を 最低 位と し, その 周辺 部が 高くなる, いわゆる ft 状の 形状 を 

示す。 


はじめに 


* 来洋 大学 工学部 


Faculty  of  Enginering,  foyo  University 


一 15 — 


-, 地 ト-水 このような 形状 を; ち' 'つ; H 行して いるが. JftKfffi は 年 * 北に は 《 'い »• 

つ 水 卜-地 拡大して いる, 

:i, こ: りような 形状 は, 地下水の w 水と い,' 入: rugra にレ- 'て かたちべ くられた i 二ろ が 大きい- こ 

の::;: は 地下水 f'U'i! がき わめて わずかであった 初期。 吠^ を 保 元 十る こヒ によ-', て 理解で きる - すな わら 
お 地 K' ハ 外に^ 和 市お よび iiluiti- め 北 あ K カぺ' Wtw'.l'- に-'.' けて 叫 に 地下水 W ト 卫リ 部が みとめ 
にれ. それぞれ ¥V) 地ド 水域に あつたが, 地ド水 下、:、 i 塗 行と ヒ t に 地ト水 iW に 形状'' >  t^WieWi''- 
つい 地下 *W を 形^す ろに'. 'たった も;') b 解され る 

a 地下 *ssi 带水 ほ^^の ra 係 を w 示 と. ほぼ ね ' つ 纷上: こな-び' おおむね その raw をぱ ちつ 

つ' 5; 化して..' ると'. 'える つ t'15 サ として 》tO:-:':'fl;' つ 上で,':' を 巧し ながん It 化 十る も。 ヒ' 

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5;  二れ!", の:と か. -.H.¥IWm んを ft; 叫^い- -' に::: 大き': ^''~Hi^.-:t.  は!^') 地ト' Hi. ほ 
ば その b$jK での 地 F 水 化の を あ -' わし-: い 'つ ち ヒ して fli ' ニヒ. つ *  "  的 ま化: こつ 

いて: 》5« を 進めろ 坳; > に;!:.  ^ゃ5^'"-"2ト- なで -、 —ごも Ul>J お 下お ヒ ほほ >i し :: v な & えみで f* あ fL て も 

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南 M 束 地域の 地下水 利用 と 地 H 沈下  81 


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3 


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一 19 一 


fH2m    * 下水 揚水 量の 分布 (昭扣 45 年 1 


ると いう ことが いえる。 

以上の a 点 を ふまえて, 筆者 は そのの ち (51! 実驗を 併せ 行ないつつ, 地下水 位 変化と 地 SKtT の予 ffl の 
問 8 を 追求し, これ を》 査会 最終 報告 i して 公表した (1974)". 

ここで は これらの うち, ® 地下水 位 変化の 予刺. ③地 《Kt 下体 》 と 地下水 揚水 量の SB 係お よび 地 
下 量 推定の^ 法 をのべ る。 また ® の の 過程で 利用した ® 電気 アナ o グ モデルに よる 解析 例を& わせ 
てべ る ことにする。 

本 》 を 公表す るに あたり, これらの 研究 《» 会 を 与えて 下さった 東京都, 千葉県, 《i 玉 県, 神奈川県の 
各 M 係 機 RB の 担当 « 員の 方々, 種々 御 助言 をいた だいた 》 査 会の メ ン バーの 方々 に 厚く »扎 申し上げる。 

II. 地下 *位《 化の 予 》 

(1) » 料 処理お よび 計算 方法 

南 BB 窠地城 を 第 1 図に 示した ように, 東西 *»km, 南北 48km の 方形の 区闺 でか こみ, これ を一 辺 2km 
の 方 眼で 細分 した。 したがって 小 区画の 総 おは 7208 と なる。 
揚水 蓋, 水 雇 定数, その他の S 料 はすべ てこの 方 股に 整理した。 なお 地下水 位の 予 81 計算に あたって 


繭 《 束 地域の 地下水 利用と 地 H 沈下  86 


第 2 表 基準 年に 対する 揚水 量の 墙械量 (比率) 


|  44 

1 

45 

46 

47 

48 

49 

50 

51 

52 

53 

54 

55 

板 

橘 

♦0.70 

0.40 

0.40 

0.20 

0.14 

0.14 

0.14 

0.14 

0.12 

0.12 

北 

*0.6Z 

0.23 

0.21 

0.11 

0.07 

0.07 

0.07 

0.07 

i\ 八ハ 

0.06 

O.Uo 

足 

立 

♦0.64 

0.27 

0.26 

0.26 

0.19 

0.13 

0.13 

0.13 

0.11 

0.11 

葛 

m 

*0,70 

0.39 

0.39 

0.38 

0.22 

0.09 

0.09 

0.09 

0.07 

0.07 

蔷 

in 

♦0.78 

0.56 

0.47 

0.29 

0.28 

0.28 

0.28 

0.28 

U.JO 

墨 

田 

♦0.73 

0.46 

0.42 

0.35 

/\  off 

0.35 

0.35 

0.35 

0.35 

0.29 

江 

東 

♦0.89 

0.78 

0.64 

0.38 

0.38 

0.38 

0.38 

0.38 

0.15 

0. 15 

ェ 戸 

川 

♦0.95 

0.90 

0.90 

0.90 

0.27 

0.06 

0.06 

0.06 

0.06 

0.06 

港 

*0.83 

0.66 

0.66 

八 产 r~% 

0.58 

0.3b 

0.36 

0.35 

0.30 

0.22 

0.22 

aa 

川 

♦0.84 

0.67 

0.66 

0.66 

0.64 

g\  /^八 

0.60 

0.50 

0.42 

0.35 

0.35 

大 

田 

♦0.85 

0070 

0.70 

0.70 

0.67 

0.63 

0.51 

0.42 

0.34 

0.34 

百 

黑 

♦0.89 

0.77 

0.78 

0.60 

0.46 

0.46 

0.43 

0.40 

0.32 

0.32 

世 田 

谷 

♦0.87 

0.73 

0.73 

0.67 

0.57 

0.52 

0.43 

0.40 

0.37 

0.37 

中 

♦0.94 

0.88 

0.87 

0.74 

0.59 

0.57 

0.52 

0.51 

0.44 

0.44 

杉 

並 

♦0.84 

0.67 

0.67 

0.61 

0.54 

0.52 

0.48 

0.48 

0.48 

0.48 

馬 

♦0.91 

0.82 

0.72 

0.66 

0.58 

0.54 

0.46 

0.45 

0.44 

0.44 

田 1 

it 

♦0.66 

0.32 

0.32 

0.21 

0.10 

0.09 

0.08 

0.06 

0.06 

0.06 

中 

央 

♦0.88 

0.76 

0.76 

0.55 

0.28 

0.28 

0.26 

0.24 

0.19 

0.19 

新 

宿 

*1.00 

*1.00 

«1.00 

0.79 

い'" 

0.52 

0.47 

0.38 

0.32 

0.30 

0.30 

京 

準 

♦0.95 

0.90 

0.90 

0.68 

0.41 

0.37 

0.26 

0.26 

0.25 

0.25 

東 1 

♦0.79 

0.57 

0.57 

0.46 

0.31 

0.31 

0.30 

0.30 

0.30 

0.30 

谷 

*0.83 

0.65 

0.65 

0.64 

0.47 

0.43 

八 r%  a 

0.34 

0.33 

0.30 

0.30 

晝 

島 

年 

♦0.97 

0.63 

0.93 

0.67 

八        4  ^ 

0.41 

0.38 

0.31 

0.36 

0.21 

0.21 

八 王 

子 

0.93 

0.81 

0.80 

0.85 

0.76 

0.65 

0.47 

0.37 

0.26 

0.22 

g 

野 

来 0.80 

0.75 

0.76 

0.78 

0.69 

0.56 

0.37 

0.30 

0.24 

0.20 

多 

摩 

1.03 

1.15 

1.21 

1.27 

l.ll 

0.92 

0.67 

0.46 

0.29 

0.18 

JK0.85 

0.81 

0.98 

0.84 

0.81 

0.73 

0.62 

0.48 

0.38 

0.34 

生 

1.07 

1.06 

1.08 

1.10 

l.OO 

0.89 

0.74 

0.61 

0.47 

0.38 

々 

1.14 

0.85 

0.85 

0.95 

0.82 

0.65 

0.47 

0.31 

0.16 

0.06 

武 « 

野 

1.00 

1.01 

1.04 

1.03 

0.94 

0.76 

0.56 

0.37 

0.20 

0.08 

賽 

0.93 

0.84 

0.88 

0.93 

0.82 

0.68 

0.51 

0.35 

0.22 

0.13 

府 

中 

0.99 

0.94 

0.97 

1.00 

>  0.88 

0.72 

0.45 

0.28 

0.22 

0.15 

昭 

島 

1.02 

0.98 

1.00 

1.05 

0.92 

0.75 

0.50 

0.37 

0.26 

0.18 

m 

布 

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1.00 

1.01 

1.03 

1.15 

l.OO 

0.81 

0.60 

0.38 

0.19 

0.05 

平 

0.91 

0.81 

0.83 

0.86 

0.76 

0.63 

0.43 

0.31 

0.22 

0.16 

東 忖 

山 

n.oo 

0.96 

0.98 

0.97 

0.94 

0.76 

0.64 

0.53 

0.51 

国 分 

寺 

1.19 

1.04 

1.06 

1.16 

l.Ol 

0.81 

0.59 

0.39 

0.22 

0.10 

国 

立 

*0.80 

0.77 

0.79 

0.87 

0.76 

0.62 

0.46 

0.30 

0.16 

0.06 

保 

谷 

1.07 

1.00 

1.01 

1.07 

0.93 

0.76 

0.53 

0.38 

0.25 

0.16 

田 

無 

♦1.05 

1.04 

1.05 

1.10 

0.96 

0.78 

0.51 

0.39 

0.30 

0.24 

•0.90 

0.86 

0.93 

0.97 

0.85 

0.71 

0.53 

0.35 

0.17 

0.07 

武 m 忖 山 

0.93 

0.80 

0.81 

0.83 

0.74 

0.61 

0.40 

0.34 

0.27 

0.24 

1.11 

1.17 

1.21 

1.26 

l.lO 

0.89 

0.60 

0.45 

0.32 

0.22 

* 推定        ※浦 正 


は, このような 広大 かつ 区画 数の 大きい 問題に 最適と されて いる A.D.I 法 (alternating  direction  imp- 
licit method  ; 交互 方向 陰 解法) によった。 これ を 運用す るに あたって 採用した 種々 の 条件 はの ちに 述べ 

(2) 揚水 量 

a. 実績 tt の 算出 


一 21 一 


86  新 藤!^ 夫 


第 2 表 つづき 


44 

45 

46 

47 

48 

49 

50 

51 

52 

53 

54 

55 

淸 

瀬 

0.88 

0.93 

0.99 

02 

0.91 

0.70 

0.53 

0.36 

0.20 

0.09 

東 久留米 

0.88 

1.46 

1 JO 

1.48 

1 

.56 

1.37 

1. 12 

/v  oi 

O.ol 

0.65 

0.49 

川 

p 

0.84 

♦0.79 

♦0.74 

♦0 

.69 

♦0.64 

0.36 

0.10 

0.05 

0.02 

0.01 

m 
W 

0.93 

♦0.84 

♦0.75 

*o 

65 

0.56 

0.32 

0.22 

0.21 

0.15 

0.15 

/ 

XT 

0.80 

♦0.78 

♦0.75 

*0 

.73 

0.70 

0.41 

0.29 

0.25 

0.25 

0.25 

窗 

♦0.87 

*0.96 

牢 1.06 

*1 

.15 

♦1.24 

1.10 

0.68 

0.64 

0.59 

0.52 

遽 

fn 

1.03 

♦1.05 

*1.08 

n 

•10 

1.12 

0.75 

0.50 

0.47 

0.45 

0.42 

サ 

0.93 

♦0.88 

*0.84 

*o 

.79 

0.74 

0.50 

0.33 

0.31 

0.30 

0.28 

女 
八 

せ 

3.01 

♦1.04 

*1.06 

*i 

.09 

1.11 

0.74 

0.49 

0.47 

0.44 

0.41 

貪 
軍 

加 

♦1.11 

*1.04 

♦0.97 

*o 

.90 

0.83 

0.51 

0.21 

0.22 

0.22 

0.23 

八 

糊 

1.12 

♦1.07 

n.oi 

♦o 

.96 

0.90 

0.51 

0.13 

0.14 

0.14 

0.15 

1.24 

*1.16 

♦1.08 

*i 

,00 

0.92 

0.57 

0.27 

0.26 

0.27 

0.29 

谷 

1.14 

♦1.16 

♦1.06 

*i, 

.01 

0.97 

0.64 

0.35 

0.34 

0.34 

0.34 

松 

伏 

1.20 

*1.14 

牢 1.09 

.03 

0.97 

0.64 

0.35 

0.34 

0.34 

0.34 

岩 

n 

1.15 

粉 

*1.06 

*i 

05 

1.02 

0.66 

0.35 

0.34 

0.33 

0.34 

皇 

香 

p 

OP 

1.18 

♦1.15 

•1.12 

傘 l 

09 

1.06 

0.70 

0.38 

0.37 

0.35 

0.35 

お 

1.06 

♦1.04 

♦1.01 

*0 

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0.96 

0.66 

0.33 

0.35 

0.31 

0.35 

tn 

雾 

1.36 

♦1.29 

*1.22 

ま 1 

丰 1 

.14 

1.07 

0.85 

0.44 

0.46 

0.41 

0.46 

川 

越 

1.09 

*1.00 

*0.91 

♦o 

82 

0.73 

0.66 

0.63 

0.30 

0.21 

0.20 

所 

沢 

準 

1 52 

*1.33 

*1 13 

參 AW 

♦o 

94 

■  慕 

0  74 

0  70 

0  80 

0  87 

1 01 

1 15 

山 

0.72 

♦0.73 

♦0.73 

*o 

,74 

0.74 

0.79 

0.72 

0.29 

0.19 

0.19 

入 

卞 

0.84 

♦0.77 

♦0.71 

*0 

.64 

0.57 

0.60 

0.52 

0.30 

0.25 

0.05 

朝 

霞 

1.10 

*1.01 

♦0.92 

*0 

.82 

0.73 

0.69 

0.58 

0.35 

0.26 

0.22 

志 

木 

1.11 

*1.05 

♦0.99 

*0 

•  92 

0.86 

0.73 

0.64 

0.46 

0.47 

0.49 

和 

光 

1.02 

n.oi 

*1.00 

*0 

98 

0.97 

0.92 

0.78 

0.46 

0.34 

0.29 

新 

座 

1.01 

*0.95 

♦0.90 

*0. 

84 

0.78 

0.70 

0.61 

0.40 

0.40 

0.42 

富 

小 
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晃 

1.23 

*1.14 

♦1.05 

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0.87 

0.78 

0.70 

0.41 

0.46 

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上 

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1.16 

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0.79 

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1.47 

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0.43 

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0.26 

■ 豳 

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1.20 

*1.15 

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♦1.11 

*0. 

06 

, 八 1 

1.01 

0.01 

0.97 

0.41 

0.23 

0.13 

速 

田 

豪 1.00 

05 

豪 1.06 

1.07 

1.18 

1.29 

1.40 

1.51 

代 

1.50 

*1.65 

寧 1.81 

*i. 

96 

2.11 

2.36 

2.60 

2.82 

3.03 

3.37 

白 

岡 

1.18 

*1.33 

♦1.48 

孝 l 

62 

1.77 

1.97 

2.16 

2.44 

2.69 

2.99 

杉 

1.28 

n.39 

き, A  i\ 

*1 .49 

*i. 

60 

1.70 

1.88 

2.09 

2.30 

2.61 

2.% 

上 

尾 

*1.21 

*1.32 

*i 

42 

1.53 

1.60 

1.65 

1.66 

1.64 

1.62 

市 

0.34 

0.15 

0.15 

0. 

15 

0.15 

0.15 

0.15 

0.15 

0.15 

0.15 

橘 

0.70 

0.44 

0.44 

44 

0.44 

0.44 

0.44 

0.44 

0.44 

0.44 

安 ; 

1.00 

1.00 

1.00 

? 

.00 

1.00 

1.00 

1.00 

1.00 

1.00 

1.00 

松 

戸 

0.93 

0.95 

0.97 

0 

97 

0.97 

0.97 

0.97 

0.97 

0.97 

0.97 

流 

山 

0.94 

0.98 

1.07 

07 

1.07 

1.07 

1.07 

1.07 

1.07 

1.07 

柏 

1.11 

1.39 

1.67 

83 

1.94 

1.94 

1.94 

1.94 

1.94 

1.94 

野 

田 

1.03 

1.04 

1.08 

08 

1.08 

1.08 

1.08 

1.08 

1.08 

1.08 

嫌 

ケ 

谷 

1.60 

2.00 

2.00 

') 

00 

2.00 

2.00 

2.00 

2.00 

2.00 

2.00 

* 推定 来 補正 

各種の 资枓が ほぼ 同一の 度で 広域 的に 整理され ている 昭和 45 年 を 基準 年と し, この 時点での 地区 別, 
用途 別の 深 井戸 1 本当り の掛 水量 を 算出した。 いま 参考までに 全域の 平均値 を 示す と, 公 # 水道 水源 井で 
は l,488m»/d, 工業用 水で は 325  m8  d, 雑用 水で は 158m»  d, 簡易 水道で は 274  ml'd, 農業 用水で は 191 m»'d. 

となって いる。 

つぎに 既往の 深 井戸 分布図2'18'20'" '25〉 に 補足 諷査の 結果 を 加えて 各 小 区画 ごとの 井戸本 数 を 集計した。 
ここで 網 査地城 全 城での 用途 別の 井戸本 数 は, 上水道 水源 井が 917 本, 工業用 水源 井が 3,483 本, 雑用 水源 
井 カ^, 100 本, 農^ 水源 井が 4 ,087 本で 台 計 1 1 ,587 本 となって いる 3 


以上の 結果が 区 国別の » 水量 を 算出 した ほ"。 第 1 表が これで *■ る: 

また 第 2 図 はこの 分布 を 示した ものである。 これによ ると 東 SS^.BE の 外に 武蔵 PH5 域. 束 武:) (UJ», 
m». 束 北 練, 束武伊 »«綠 の 各 S» 地 《 の 揚水 量が 多くな つてい るの が 指摘され る。 
b- 予 91)1 水量 

* 扦 Be 区 ごとに 算出され ている 計画; S 水量 を 基準 年に 対する 比率!: して 表示した。 
!«:! 表が これで ある。 ほとんどの 市町で は 揚水の 削 W を 策して おり, 昭 W55 年に は 全 ft として 楊 水量 は 
S 在の 半分 以下に おさえたい としてい る 3 
(3) 害水屬 定数 
a. 透 水量 係数 

城の » 水 KiW 料 220« 余り を 用いた ほか, その 補足 * 料と して 比 湧出量 を 参考に 透 水量 係 » の 分 
布 を 求めた。 第 3 図が それで ある。 

3*歉係致 は 霸査地《 の 中 t'ffll にあた る 浦 ft, 大&, 岩 m,  « 谷地 W 力; S.OOOmVday に 速す る 高い 筐を 
示し その 《辺« が 低い tt となって いる。 全体として は 当地 城に ほ定 される 地下水 ft の 形状と 一» した 分 


固 

: 三 


5!4  i'l 地下水 は K 下 E''.'  & *(«i^4*r— «lfu45!|--) 

布 を 示し, 注目され る。 
b. 産出 率 

産出 率に ついては つぎの 方法に よって 求めた,、 十な わち まず 昭和 《 年から 45 年に かけての 地下水 位の 記 
録から この 期 問 における 各 K 画 ご i の 水位 K 下 量 をめ 求た。 第 4 図 は その 分布図で ある。 

すでに 指摘して 来た ごとく, 武 《»地《 ゃ场玉 県での 水位 低下が 目立ち, 最大 年 M 5m 以上に » すると 
:: ろが みとめられる。 つぎに この 図 t 第 2 図の 揚水 量の 分布から 単位 面 《 当りの 地下水 産出 量 (水柱 高に 
よって 示す) を 求めた。 

• 第 5 図 は一 SE に 手直し を 加えて 画いた その 分布図で ある, iS 水量 係数の 分布と 同 ほに 《5 玉 » 南 » が 高 

く, その 周 aas が 低くな つてお!), やはり 地下水 s の 形状と一 s している のが 指摘で きる。 

この fi は 多 造の 地 《 を 対象と して « 出した ものな ので. いわゆる 有効 空 H (串 と は その 意味が S る 

が, 水 収支 計算の 時 m 的, 空 m 的 スケ一 'レが 大きい * 台に は. これと 同 ft に とりあつかい。 かつ ffis 地下 
水に 対しても 拡張して これ を 適用 ナる ことが 出 * る"'。 

ここで はこの fi をべ一 ス とし, 《 々の 検定 計算の 結果 これ を 補正し, 固定した。 針算に 用いた 敏は第 5 
— 24  — 


MM 東 地域の 地下水 利用と 地 《沈 下  89 


msm  g 出 率の 分布 (tewis で 示す) 


Si やや 異 るが, これに 0.1 を! R じた 值と ほぼ 一 K する。 
W 計算 条件 

a.  初期 水位 

先に 昭 f&M 年 時の 地下水 面が 得られて いるので1) 二れ を 初期 水位と した。 第 6 図に これ を 示す。 なお H 
からの 水位の SE みとり は, その 区画 内の 平均 水位 を もってした。 

b.  两 辺 条件 

«a はすべ て 《) 放と し, 一定水 a 差で 流 入して いる t のとした。 水 頃 はいくつ かの k 行 計算の 結果 と 現 

8&»考 と して, 北緣 で3 m, 西 (》 で 5m, 束 « で 3m, 南 * で 2m と した。 
計算 期 W 

計算 は 1 年 W みとし, ffifi!45 年— 昭和 55 年の 11 年 Wt した。 このうち お〜 48 年 は 検定の ための であ 
!),  49 年— 55 年 は 予《 期 W である。 なおい うまで もな く 計算の 人力 tt は 揚水 量と 两辺 条件お よび W 水 層 バ 
ラ メータで あり, 出力 龃は 地下水 位 (海抜 髙 度〉. である, 

(5) 針 JI 結果 

計算にば NEAC  3100« 子 針 算》 を 用いた。 ここで は 計算 結果 を 10 万 分の 1 の 縮尺 を 考えた 位置に 打ち 
— 25  — 


m6m 地下水 as  (Wftw 年) 


出す ようにした c 第 7図— 第 9 図に その 結果 を 示す。 地下水 利用の 地 城 分布. また その ffi 摸に よって 地下 

水面の 形状が 変化す る 》 子 がよく 示されて いる。 

つぎに 第 lo 図 は 各地 区の 水位 変化 図で ある。 今後の 針 面 揚水 量の tg 加が a 込まれる *« たとえば w 玉 » 
上. ま 市 付近, 千葉県 柏 市な ど は, かな リは げしい 水位 低下が 予 fli される が. s 水量 を 現在の 半分 以下に お 
さえる という 計画の 大宮 市, if 和 市な どで は その 効果が 明らかに e めら れる ; またす でに 揚水 量の 規制が 
行なわれ. また その » 在 を 期して いる 板» 区. 足 立 区な どで は 地下水 位の 回復が » めら れる: 

III. 沈 "F 量の 予 》 

(I)  St 的な 考え方 

地 «沈 下 量の 予 M に 際して 圧 * 環 » を * 用して 解 こ う とする 場き は 勿 ». これに 親した ほかの 方 を 
用いる にしても, これ を JS 用す るた めに は, 圧 * に B8 する: 係数. あるいは 水位 変化の S 料 を 各 II 毎に 
確定して おく が ある。 しかし 実 RS に はこの こと は ほ とん i' 不可 * に 近い。 厳密な 值& 要せず, 大略の 
地 Stt 下の 8 向 を把揚 しょうと する 》 台 は, 地下水 位!: いう を 介さずに 揚 * 量と 沈下 《 の実赣 霞を ベ 
—ス として 求めた 方が 手っ取り早い。 これ はつぎの 2 つの 手統 きを も と として 行なわれる。 すなわち一 つ 
は; t 下 $ 積と 揚水 量の BB^ であ リ, 他 は その 時間 的 S 分で ある, 

(2! 揚水 量と 沈下 体積 

a.  et 下体 S 


南 M 束 地域の 地下水 利用と 地 « 沈下 


91 


»         flf 歸 •》 


歸 


9km  •,• 

第 7 図 推定 地下水 面 図 (1) (昭和 46 年) 数字 は 海抜 高度 を 示す 

第 11 図に 示した ように 5 万 分の 1 地形図 を 16 等分して これ を 1 区画の 大きさと し, 全部で 111 区 面 を K 
けた。 本 » に はふれ ていないが, 地質 構成, 裕水牖 の 利用 頻度, 水位 変化 等の 処理 はすべ てこの 区 面の 中 
で 処理して いる。 

沈下 ftflf は 1 区 を さらに 16 等分して その 交点に 相当す る 地点の 沈下!: を 読みと り (これ は 各 年度 毎に と 
り まとめられ ている 地 « 沈 下等 JU» 図から 読みと つた) その 柳 旌に小 区画の 面 種 を 乗じて 求めた。 第 3 
表 は 各地 区 ごと の 揚水 量で あ り, 第 4 表 は 以上に よって 得た 沈下 体積で ある。 

b. 揚水!: と 沈下 体積の 比 

第 5 表 は 第 3 表, 第4 表より 得た 平 ^水量 を 平^ ft 下^で 除 し た 値で あ る 注 8)。 こ れに よると その 使 
が 大きい ところでは 10 以上, つまり 揚水 量 は 沈下 体積の 10» 以上 を 示し, 小さい ところで 2 程度と なって 
いる。 また 平均 は 5〜6 といった ところで ある。 ここで 比率の 大きい ところと 小さい ところの 地理 的 分布 
に は それぞれに 共通の 原因が 関係して いるよう に 思われる。 例えば 江 東, 浦 安の よ う に 極端に 小さい とこ 
ろ は, 通常の 地下水の 揚水 以外の S 因, つまり 天然 ガス 採取に よる ものが 大きな ウェイト を 占めて いる も 
のと 思われる。 これに 対して 地下水の 補給が 多く 行なわれて いるよう なと ころ や, 下が 終息に 近づ 
いている ような ところでは, Q/S 植は 大きくなる ことが 予想され る。 この こと は 第 12 図に 示した 揚水!: と 
QS 植の 閣 係 や, 第 13 図に 示した Q/S 値の 年 変化の 上で K める ことができる。 すなわち これによ ると 全 
体と して 揚水 量の 大きい ところ ほど R 発 的な が 行なわれて Q/S 値が 大きくな るが, 時間の g 過に 従 


• 廉ソ 


•in*    » 一 * 参 


| 番 》%« 


\ 


1/1  t  ^/^  : 


一 27 — 


mem 推定 地下水 aia  (2) (昭和 * 宇 は 海 ft« 度 を 示す 


がい, 水位 低下 地域が 拡大して. 地下水の 補給が 《 退 するとと t に Q/s  B が « 小 する IWiS] が 示される も 
のと 解され る。 なお 第 12 図に は 閱 係に みとめられる およその 地 tt 区分が 示されて いるが' ここで 

a 地 ほ は 上述の ように ガス 採取 地域に ほぼ一 おし, は fl; 下の 漸» がみ とめられる JftW あるいは 周 3 
からの 地下水の 補給 を R?6 している と考えられる 地 « にあたり, b は その 中 M 的な 性格 を 示す 地域に あた 

る ものと 思われる。 as 玉 県 南 sw« が これに あたる。 
c 揚水 量と a 下体 《 の 相 bb 度 

*3 表, 第4 表よ つて. ある 年度の 沈下 »8 とこれ に *H "る 当年, 1 年 前, 2 年 前- …の 各 年度の 揚水 
量 を 13 示し, 各々 の » 合に ついて 两 者の 相 MS を しらべる と, 当年の » 合が もっとも 大きく' 以下 年度 を 
さかのぼ るに したがい 渐» する のが 示される。 たとえば 第 W 図の 場合に は 相関係数 は 当年 力 れ64, 1 年 Sfl 
が 0. ぬ, 以下 0.60,  0.58«« となって いる。 年度に よる 揚水 量の 変化が かなり 顕著に なって いる «M« でし 
かも 収縮 層が B 定 されて いる W. たとえば, 江戸川 観 《 井 (5Sm) の E«" と 江 東' 江戸川 地 区 の 揚水 董 
の 12 録 によって 同様の 手铳 きを 行なって みると, 当年で は 0.93, 1 年 抑 では 0-80, 以下 0. は, 0,13 とかな 
り 明 « (に 相 M の 度合いが 示される。 この W では 沈下に 対する 揚水の は 大きく  2 年 前までで, モれ以 抑 
の 揚水に よる 度 は »*に« 退す る ものと 判断され る, 
(3) 沈下 量の 簡易 予 ffl 法 

— 28  — 


南 M 束 地域の 地下水 利用と 地 « 沈下 


93 


' •M.tmt  IA  «UM(  KAMI  MftlfftU 


以上に のべて 来た 結果から, つぎの 仮定 をた てる。 すなわち, 

1)  揚水に よる 沈下 体積の 割合 は, 地域に よって 差が ある ものの, 一つの 地 城で は それ は ほぼ 一定の 値 

を 示す。 

2)  ある 年度に 行なわれる 揚水に よる 沈下 i は 上述の 闋 係から 求める ことが 出来る。 この 沈下 量 は その 

年度で 大部分が 消化され るが のこり は 次年度 以降に 持ち越される。 その 比率に も 地 城 性が 憨 めら れ るが, 
前項に のべた ような 资 料が 得られない 場合に は, 試行 的に 決める より 外 はない。 その 値 は 沈下 量の 記録に 
よって 補正され, 固定され る 注"。 

3)  次年度の 揚水に よる 沈下 量 は, 前年度の 残留 分に 上積みされ。 それが その 年の 沈下 « となる。 以下 

同 « の 通 程が く りかえ される。 
以上の 仮定の も と に 沈下 量の 簡易 予測 法 をのべ てみ よ う 。 

1)  一定期間の 平均 沈下 体積と 揚水 量の 比 (Q/S) を 求める。 この 値の 中には 地下水の 産出 機構に 関す 

る 要因つ ま り 揚水に 伴 う 補給の 状態 や 揚水に 対する 地 « の 応答の 大き さ が 含まれて お り , 前にの ベた よ う 

に!^ によって 様々 な 値 を 示す。 なおこの 場合 Q/S 値 は 年度, 揚水 量に よって 変化す ると 考えられ るが, 
短期間の 予測の 場合に は 一定 と仮定しても 大差 はない。 

2)  つぎに 上記に よって 求めた 沈下 体 種の 年度 毎の 配分 率 をき める。 この * 值の 中には 地下水の 補給の 


第 9 図 推定 地下水 面 図 (3) (昭和 55 年) 敷 宇 は 海抜 高度 を 示す 


、 


一 29 一 


94 


新 藤 » 夫 


m  \ 


«t 霧 看, 

、、 


mom 地下水 位の 変化 2 


— 30  — 


第 103 地下水 位の 変化 1 

% f ^算 * に よって 推定 された 地下水 位の 変化 


* 謇 


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iflU,  UIA/ 

iUt 

DDI 

o*to,o' ひ 

H\ 

1,010,750 

1,088,750 

1,595,750 

880,750 

1,347,125 

H2 

'/77  ,m 

219,375 

432,250 

919,750 

393,250 

736,125 

H't 

1,054,625 

1,196,000 

し咖, 2f/, 

1,113,125 

1,425,125 

2,156,375 

1,135,875 

1,257,750 

^ 

1,321,125 

1,095,250 

1,924,000 

1,391,000 

1,664,000 

し:":!,  875 

1,768,000 

3,006,250 

2,799,875 

3,097,250 

1,774,500 

2,518,750 

2,487,875 

101  • 

2,725,125 

2,895,750 

3,545,750 

2,414,750 

2,598,375 

1,. 

2,910,375 

2,808,000 

3,271,125 

3,636,750 

3,157,375 

ク U リ" M 11 rUH\ 

タ l に mmt ハ »/k に対する, の 速さに かかわる 要因が 含まれて いるものと 解され る。 一定年 度の 沈下 体 

«'; 1 2 mi      …'の 揚水 量との 間の 相関 度から この 配分 率 を 推定す る こと も 考えら 

HK.tr. つぎの ようなん 法 も'" J 能で ある。 まず 実績 値に もとづいて 年度 一 沈下 体積の グラフ を 画く。 沈下 

の WW ゾ 4*W ひ は, M からの 沈下の 残 を ほとんど 無視し うる ものと して, Q/S 値と 揚水 量から 求めた 

iiiw にの it 卜'^ «と* 際の a 卜' 体積の 盖 をと ると, これが 次年度 以降に 線り 越される 残留 沈下になる。 次 
に aftu り.度 の 沈 i、'fMK から 上記の 結 来に よ り 推定され る その 年の 揚水に よる 沈下 体積 分注 7) を 差し引く。 

卜と みなす ことができる。 つま り これによ つて 第 1 年度から 第 2 年度へ 如何 ほど 沈 
I' が^ W1 るかが わかる。 

: い « に 次の^ 度の 沈ト' 体積から その 年の 揚水に よる 沈下 体積と, 上に 求めた 第 1 年度と 第 2 年度の 残 
mt ド * か ら i!i 算 した 第 2 年度の 沈下が 第 3 ^度に 練 り 越される 残留 分 を 共に 差 し 引けば, 残り は 第 1 年 


南 H 束 地域の 地下水 利用 と 地璧 沈下 
第 5 表 プ o ック 刖 平均 沈下 量 と 平均 揚水 i 


97 


クロック 

平 J^fll    璽 mB/y 

平 財 暴? K 靈 mB/y 

11. r*» 
PL  4* 

37 

1,534,000 

38 

1,255,719 

2,667,663 

2.1 

45 

1,710,150 

13,906,682 

8.1 

46 

1,265,604 

17,895,402 

14.1 

47 

1,207,375 

12,890,218 

10.7 

48 

1,160,792 

5,339,828 

4.6 

49 

621,833 

2,418,733 

3.9 

56 

2,188,063 

15,666,834 

7.2 

57 

2,232,750 

28,426,625 

12.7 

58 

1,710,854 

18,720,600 

10.9 

59 

1,769,083 

8,690,103 

4.9 

60 

1,103,375 

3,814,189 

3.5 

67 

2,026,917 

16,017,720 

7.9 

68 

1,556,474 

37,199,522 

23.9 

69 

1,476,583 

17,364,205 

11.8 

70 

2,006,875 

14,169,969 

7.1 

71 

902,688 

7,921,352 

8.8 

79 

836,333 

27,494,537 

32.9 

80 

387,563 

22,048,190 

56.88 

81 

1,222,000 

18,497,409 

15.1 

82 

496,438 

11,647,210 

23.5 

83 

1,125,313 

9,690,203 

8.6 

91 

196,625 

92 

1,446,250 

7,485,724 

5.2 

93 

1,454,375 

10,223,528 

7.0 

94 

2,213,250 

8,722,648 

3.9 

95 

2,260,375 

7,843,303 

3.5 

100 

112,521 

101 

2,776,313 

5,187,502 

1.9 

102 

2,891,146 

3,606,078 

1.2 

プロ ック 番号 は 第 11 図に 対応 


度から 第 3 年度に * り 越さ れた 残留 沈下 量 とみる ことができる。 


3 初年 度の 沈下 率 は, のちに 試行 的 計 
算を <ft り 返した 上で 固定され る。 
第 15 図に 以上の 手統き を 図示す る。 
(4) 実 例 

第 16 図 は 川口 市と 大宫 市に ついて, 上述の 方法で 沈下 量 を 求めた ものである。 (計画 揚水 量 は 第 2 表に も 
とづいて いる)。 まず Q/S 値に ついては 第 5 表から 川口 市で は 8 〜10, 大宫 市で は 12〜14 と 推定され る 

ので, これ を 採用した。 次に 残留 沈下の E 分 率 は 何回 かの 試行 計 II の 結果, 上記の 比率に よって 求めた 沈 
下 fl« を 1 と した 場合, 两市 とも 当年 力' め .5, 1 年後 力 'め.3,  2 年後が ゆ .15,  3# が 0.053«| 当で あると 判断 
された。 第 16 図に は 水準 点の CJft も 併 示して あるが, 比較的よ く を 近似して いるものと 思われる。 な 

一 33 一 


' 46 川口, 浦 和 
47 越 谷 

57  m 

58 草 加 
68 板樓 
69 足 立 
79 晝島 
80 荒 川 
81 葛 飾 
, 82 江戸川 北部 


伏 束 安 

松 江 浦 

S1 2 

o  o 

1 1 

/| 1 .  , 

比率の 小なる ところ 


比率の 大 なると ころ 


98 


新 9 縿夫 


300, 


68 


0«44 
S«44 


300. 


68 


0=43 
S  -44 


330 


68 


(Q*A2 
•57  I  S?44 


10 


20 


30 


100 


2D0 


300 


49  a36 
*     GO  #46 
'92 
•7、  #*59 

'92  • 

47.  67 
45  、70 

8レ69  •  '5^56 
60  Ae 


101 

.95 
•94 


100 


2D0 


300 


•57 


68 


0?4I 
S«44 


10 

_ ! 


20 


30 


•Q  60-38 

7J      83   .59  101 

82       •  #93 
龜 .92 

い 5 

56.- 70 
69    • ら7 
•       46    *  58 
.81 

80 


•57 


.95 


94 


揚 

水 

量 xiofn, 
(0) 


沈下 体積 (S) 
xidVn* 


Q«40 
S  -44 


•68 

第 14 図 沈下 体積に 対する 揚水 量の 関係 


ぉ大' 市の 例で 水準 点の 変化 記録 は 測定 開^ を 力点に とってい るので 計算 値と 見掛上 ずれて いる。 この 
» 介 は 曲線 を 平行 移動し, それが ほぼ一 致す る ことに 注目して いただきたい。 いうまでもなく, ここに 述 
ミた 方法に はいろ いろ 間理も ある。 理» 的な 根拠 も 全くない。 しかしす ベての データが そろわなければ 針 


ベ 


100. 


200 


49 


60^. 


92 


71 


48 

82  .83 

63       45  • 

•       81  '46*67 


•101 
.95 


94 


100 


58 


'57 


•  101 

95 
•94 


•  "  -go 


餳 * 量と a 下体 積の 比 < 


滅 

C 


一 


T  ,  ? 


ゲ 


滅 

謬 


♦ 


サ 


< 


纏水繼 


め 


o 

7 


9 

5 


8-  I 


7  » 

6  6 

5 


ぬ 


9 

4 


7- 


2 

8 


7 

6/8 

o 

8. 


一 34 一 


算が できない と いうの も 困る。 現 状 は 早急な 解答 を B* している 
(多少 精度が » くても)。 ここ に 述べ fc も の は » 水量 と 沈下 (Ml とい 
う , l 、わば 自然 を 《^ にした 巨大な 実 WIS 果 を 利用 し た 一つの ブ ラ 
ゾク ボックス W#ffit でもい えよう。 

IV. 電気 アナログ モデルに よる 解析 

CD 電気 アナログ モデルの 効用 

こ の 方法の 利点 は, OJJMt な « 界 条件 下 でも 面 倒な 》 学 的 手 《 き 
ひ コンデンサ- を 要しない: ② W 激に る 応答の 速度が 早い ので 結果 をみ なが 
mm  回 ら. その 場で 揚水 遣, 井戸 WSS などの 各種の 条件 を 》 正し, あるい 

は 定 する ことができる。 ® 製作に S する » 用が 少ない。 また R'C* 子 (抵抗 コンデンサ一) を 自由に 
と!) かえられる ようにし ておけば, 一つの 装 匿が いろいろな 地 城の に 適用す る ことができる, 今回の 
IWE では 先にの ベた ディ ジ タル 計算に 用いた At 水 層 定 》の» 时と, 地下水 位 E 視 井の E 置の 検 H にこの t 
ナ b グ モデル を 利用した。 あわせて 井戸 B の 相互 干 * の予 M など も 行なった。 
(2)  « 気 アナログ モデルの 原理 

第 17 図に 示した R  +  C 回 HM において は キルヒホッフの 法則から (1) 式が 成り立つ, 
V,— v»  +  v.-v.  +  v.-v. 十 v.-v.  _c  SVd   (1) 


c ; 電気容量 

V に V*; 周辺 ノ ゾ ト' の 電位 
V0;*f*  /  - ' ドの HE 

抵抗 ffi が 等しければ 

A-E  (V.-4V.)=C-^-  (2) 

(2) 式 は Jacob  (1950) が 示した 二 次 元 非定) Itffi の 式 を 差分 近似した 式 

T-  E(h1-4h.)=a'S—  (3) 

ここで hl;ffl 辺 ノ     ドの 水位 
ho; 対 ft  ノッ ト 'の 水位 

a  ;グ リツ ト' の一 辺 の g さ 
s ; 貯留係 》 

T  ;  S 水 11 係 

と 対応し, アナ o ジ一 が 成立す る。 ここで 闳 者の Klffi を 一対一 に 対応させる ために は, 次の スケールと フ 
アクター を* める 必要が ある, 


; 電 ifi         ァ ン ペア 
; 揚水 時 M 
; パルス 幅 


O-D  hv  Q-I  ; s 一. s 

-- = I  一  -I 


南閣束 地域の 地下水 利用 と 地 ttit 下 


101 


一方 モデルに 用いる 抵抗 値 は 

R=T^( オーム ) (5) 
コ ン デンサ 一の は 

C=a-S~^ "(フ ァラッ ド)  (6) 

Ki 

"ゝ  ら 求められる。 

揚水 率 は パ ル ス 発生 器 と モ デルの 間に 既知の 抵抗 を 挿入し, そのと き の 電位 降下 量 を 計り, 

則から 

Q=Ka-X-  (7) 

によって 求める: > 

(3) スケール ファクターの 決定 

この W 査で 用いた スケール ファクター を 参考までに 示せば つぎの ようで ある。 

1)  K2  =  l          電位 1 ボルト  水位 lm 

2)  Ka=2xl07 

抵抗  透 水量 係数 

10  kQ  2,000  ml/day 

20  kQ  1,000  mVday 

40  kQ  500  " 


オームの 法 


200 〃 

3)  K4=3. 65X107 

パルス tt 
10  ftsec 

4)  Ki=K8xK4=7.3xlO" 


100 〃 

揚水 日数 

365 日 


—辺 2,000m と して 
C=0.55XSX10"8 

電気 容!:  貯 苗 係数 

1500  pf  0.27 

1000  "  0.18 
500  "  0.09 
なお 装 匿の 写真 を 末尾に 示して おく。 
(4) 解析 例 

a. 地下水 位变 動の 監視 

調査 地域に は 現在, 第 18 図に 示した 位置に 地继 沈下 観測 井が 設置され ており, 水位の 継 練 観測が 行なわ 

れ ている 3 

地下水の 十分な モニタ リ ングを 行なう のに 必要な 観測 井の 本数と 分布 を 知る ために は, 地下水 汲み上げ 
による 水位 変動の 状況 を 現在の 観測 井で どれ 位 キャッチ 出来る か を 検討し なければ ならない。 第 18 図に 
は, 現状の 揚水 量に 加えて, 一方 眼 当り (4xl0«m り 1 日 5,000  m» の 揚水が 新ら たに 追加され たと した 
場合, この を 上記の 観測 井 群が 年 問 水位 低下!: 10 cm, 以上の 精度で キャッチ 出来る 範囲が 示されて 
',、る 5 図で わかる ように, 埼玉県 北部, 中央部, 西部, 千葉県 北部, 東京都 西部で は 地下水 位の 現況 を 把 
握で きない ことが わかる。 第 19 図に 日 量 3,000m» の場& であるが, 監視 可能の 範囲 は 更にせ まくな つてい 
る ことが 示されて いる。 


一 37 — 


1 il5,000m,» 水 による 影 * を;^  ^位 低下 10cm  W  J:«t*^ で キヤ "チ L う る KB 
b. 地下水 利用の 相互 干 * 

地下水 利用に よる 水位 低下が. どの E 囲に どの S 度の 大きさで S ぶが, また 同 B きに 他 地 W での 揚水の * 
響と どの « に 干 * し 合う か, さらに その 干渉の 大きさ を ある K 度 以下に とどめる ために は, 揚水 量 fc 如 
に コント a —, レ すれば よい か, などの 問題 は. 地下水 ift みあげ を ゼロに 近づけて ゆく 過 g での 段 » 的な H 
鼠と して 必 S と考えられる。 このような 問 8 では. 揚水 量の 削 減量と その 地区 別の 組み合せ 》 "が 多 tt に 
わたるた め, の 度 台い を 下げる ための 》 水量の 分配 は K 行 的に 検討され た 上で 決定され る ことと なろ 
'つ。 

結果の を 上げる ために は, ディジタル 計算に よらねば ならない が, たくさんの 事 を 早くせ 理し, 
さらに モの S 果を みて 針 国 を »iE して ゆく というよ うな 場&に は, アナ 。グ モデルの 方が である。 


第 20 図に 一例 を 示す。 これ は 昭和 45 年 時の 地下水 * み 上げの 影響が 年間 lm の 水位 低下と して あらわ 
れる 15 囲 を 示した ものである。 

なお. S* 量 は 次の ような 地区 9] に 分けた もの を 人力 ヂ一々 i した ほ": これから 地域 間の 干 i 歩の HS 子 
がわ かる。 図中斜 » で 示した 地 城が これに あたる。 
* 玉 》娜 地区 (1) 大宫, 川口, 浦 和, *. 戸田 

s 玉 県 西 se 地区 川 H. 富士 見, 福 ra. 三. 芳. 大井, 志 木. n». 和 光, 新 座 

北 S5« 区 北 本, 桶 川, 上 尾, * 田, 伊奈, 久喜, 杉戸, 宫代 
« 玉 県 東 80 地区 庄和, 春 日 部, 岩 M. 越ケ 谷, 古川 
SSlMrtt 坶 S(2) 及び 束 京 職86(1) 草 加, A 湖, 三 》,  w ケ谷, 足 立, 北 

*s«Mtwc2)     mm,  ttffi. 臺 a 


* 水に よる 水位 低下が 年 lm 以上に * する 地 (((図 P の St 字 は 1 日当!) の 》 水量) 
こ のよう な [«を もと に干涉 地域の »少 に 必要な 揚水 量の 低 が » じられ る こ と になる。 
第 は その— W で. I 
かれて いる, 


最後に 地 《 沈下に 1«連 して 二三 據! « をのべ てみたい, *3fi«R の 江 束 地区 を はじめ, 川 崎 市の 81»« な 
どで 地下水 位が ft 速に 回復し, ちょっとした KB となって いる。 しかし これ は 別に 驚くべき' 現象で はな 
い, 本文の 中で も ふれた よ う に, 地下水 は 全体と して 静水圧 分布の 上で を 》 持 しょうと している の 
で, ある 暦 準の 地下水が 揚水され. その SB 分の 水位が 低下しても, » 水の 停止と ともに, 上下 あるいは そ 
のま わりから 地下水が 補給され るからで ある。 


第 21B 揚水の ff|« に 伴う 干渉 《の《 小 (ほ 中の は 1 B 当!) の 揚水 霞) 


現在 は a* な 地下水 揚水の ため に 強 ffl された "ひずみ" が fta に 逢され ようとし ている a« である 
といえる 《 

このような 現象 は, はじめは: ft» に 行なわれ るが やがて «* となり, 漸« する であろう。 このような 推 
» は, この の 地下 * が あたかも 一つの "たらい" の 中に つめ fc 砂の 中の 水の ように 横に も « にもつな 
がった ひとつ づきの 水で ある こと を 考えれば 容易に 理解す る ことができよう。 本文に のべて 来た 内容 はす 

ベて このような 考え を 前提と している (地下水の 補 は ほとんど 地下^からの "湧き上!)" による もの 
と考えられる)。 

さて, iMKt 下 naiB はよ く 古くて 新しい だと 云われる, 古いと いうの はこれ が はじめて 注目され た 

o が 昭和の 初期にまで さかのぼ!), すでに その! BE も かなり にお さえられ ていたと いう ことで あり, 


南閟束 地域の 地下水 利用 と 地 髮 沈下 


107 


注お よび 参考文献 

注 1) 年間 揚水 量の 算出に あたって は 上水道, 専用 水道, 雑用 水の 各 水源 井 は 365 日, 工業用 井戸 は 300 

日 稼動す る ものと し, 農業 用 井戸 は卷 末に 揚げた 资料 23) によった. 
ii  2) 例えば 和 速 (1940) による もの, LOHMAN  (1961) による もの, または 三 木 (1969) による ものな ど 
ある. しかし 実際に はこの こと は ほとんど 不可能に 近い. 厳密な を 要せず, 大略の 地 11 沈下の 
傾向 を 把握し よ') とする 場合 は, 地下水 位と いう 变欲を 介さずに 揚水 量と 沈下 量の 実績 値 をべ 一 
ス と して 求めた 方が 手つ 取 り 早い. これ はつぎの 2 つの 手統 きを もとと して 行なわれる. すな わ 
ち 一つ は 沈下 体積と 揚水 量の 闋係 であ り, 他 は その 時間 的 S 分で ある. 
以下 沈下 体積 を S, 揚水 量 を Q, 両者の 比 を Q/S と 略号 を もって 記述す る ことにする. 
S 料の 粗密の 問題 も あり, 絶対 よ り 年度 間の 相対的な 間 係に 意味 を 有する ものと 解すべき であ 
o . 

この場合 は 沈下 体積で はなく, 年間 収縮 量 を 用いて いる. 
—回 決めて おけば, その 比率 は ほとんど 変更し なく て も 良い. 

1 年次から 2 年次 以降に 緣 り 越される 沈下の 割^が 上述に よって 求められて いるので これ を 利用 
して 推定す る. 

た と えば 親 合 地域での 揚水 量 をお さえて, これ を 他の 非 干 -i 歩 地 城に ふ り 分ける ことな どで ある. 
この 例で は 垮玉県 中央部に 焦点 をお いて 検討して いる. 
南閗東 地方 地继沈 下^査 会 (1971) : 南閗東 地域 広 城 地 « 沈下 W 査 報告 
南閣束 地方 地继 沈下 調査 会 (1972) : 南閣東 地域 井戸 资料 台帳. 
南閣束 地方 地 « 沈下 31 査会 (1973) : 南 閣東地 城 広 城 地 髮 沈下 調査報告^ (III). 
南 M 束 地方 地 » 沈下 調査 会 (1973) : 南 閣東地 城の 地继 沈下 一 現況と 対策 一. 
南 間 東 地方 地继 沈下 調査 会 (1974) : 南 関東 地 城 地《 沈下 調査 総合 報告 脔. 
^閗東 地方 地 《 沈下 調杏会 (1974) : 南 閣東地 城地继 沈下 調 杏 対策 誌. 
東京都 (1969) : 江戸川に おける 地下水 理 解析 調査報告 害. 
東京都 (1970) : 東京都 地下水 利用 実態 澜査 報告 喪 (昭和 45 年度). 
東京都 (1971) : 東京都 地下水 利用 実態調査 報告^ (昭和 46 年度). 
東京都 (1972) : 東京都 地下水 利用 実態調査 報告 脔 (昭和 47 年度). 
東京都 (1973) : 東京都 地下水 利用 実態調査 報告 番 (昭和 48 年度). 
東朿都 (1974) : 東京都 地下水 利用 実態調査 報告 赛 (昭和 49 年度). 
束 京都 (1975) : 東京都 地下水 利用 実態 謂査 報告 赛 (昭和 50 年度). 
千葉県 (1967) : 葛 南 地域 地 » 沈下 観測 井 調査 報お 轡. 
千葉県 (1967 〜: 1969) : 地下水 位 観測 资料. 


千葉県 (1972) 
千葉県 (1972) 
千葉県 (1973) 
千葉果 (1973) 
埼玉県 (1970) 
垮玉県 (1969) 
埼玉県 (1970) 


千葉県の 地继 沈下. 
千葉県 公害 研究所 研究報^  Vol. 1 
千葉県の 地 « 沈下. 

深層 地继 沈下の メ 力 ニズム 研究 (船插 ガス 田に ついて). 
埯 玉^の 地下水 利用 実態 瀾査 報告 鲁 (昭和 45 年度) の 付 は 1. 
埼玉県 南東 部 地 城地继 沈下 調査 報 吿赛. 
埼玉県の 地下水 利用 実態調査 報告 審 (昭和 45 年度). 
関 柬農玫 局 (1972) : 農業 用地 下水 調査 特殊 地区 取水 施設 台帳. 千葉^, 埼玉^, 茨城県. 
経済企画庁 • 国土 調査 猓 (1963) : 全国 地下水 (深 井戸) 资料 台帳 一 59 東 編 一. 
経済企画庁 '国土 鋼査猓 (1972) : 全国 地下水 (深 井戸) 资 料台楱 一関 柬 編一. 
M 東 地区 地 « 沈下 調査 測量 会 (1965〜1970) : 地继 沈下 等量 線 図. 
一都 三 県 地 « 沈下 対策 連絡 & 議会 (1968) : 一都 三 県の 地 魅 沈下. 
東京都 土木 技術 研究所 (1971) : 東京に おける 地继 沈下 謂査 概要一 地質と 地下水一. 
新 藝静夫 (1971) : 南閣 東の 被 圧 地下水. 日本学 術 会 St 地質 研 速 水 文 地質 小委員会. H 本 地下水 学 
会, シンポジウム 縿 文集. 

新 藤静夫 ひ972) : 南閣 束の 地下水. 土質 工学 会 誌, 20,  No.  5. 

新藤静 夫, 柴崎逮 雄, 錄田 烈 (1972) : 閣東 平野に おける 地下水の 涸^. 日本 地質学 会 第 79 年 学 
術 大会 シンポジウム 脑 文集. 

森 川 六 節 (1969) : 垮玉県 南 束 部の 地 * 沈下. 応用 地質, 10,  No.  3. 


一 43 一 


108 


新 藤静夫 


33)  森 川六郎 (1970) : 埼玉県 束郎の 地質と 地下水, 文郎省 科研费 研究 報 ft. 

34)  官地 直 己 (1967):  土 暦の 局郎的 収縮の 研究一 東京の 地 * 沈下に BB 速して一. 束 京 糠 土木 技術 研究 
所 報告, No.  44. 

35)  尾 崎 登, 稲葉 佳 (1968) : 最近 の 江 東 地区 地 《 沈下と 今後の 晃 通し, 東京都 土木 技術 研究所報 
吿, No.  45. 

36)  遠 藤 敫, 山 田 信 幸 (19^0) : 下町 低地 寄に おける 洪積層 表面の 変動. 一束 京に おける 地 H 沈下-つ 

研究 (1) 一, 東京都 土木 技術 研究所 報告, No.  46. 

37)  遠 藤 毅, 行 德智好 (1970)  •• 深層 部 の 層 間 収縮に ついて 一束 京に おける 地 11 沈下の 研究 (2)  —  . 
東京都 土木 技術 研究報告, No.  46. 

38)  東京都 : 地 * 沈下 観渊 成果. 

39)  千葉県 : 地 11 沈下 観測 成果. 

40)  埯玉県 : 地 11 沈下 観測 成果. 

(1975 年 11 月 21 日 受理) 


一 44 一 


地学 雑 85,  2  (1976) 


1975 年 4 月 21 日 大分県 中部の 地震に みられた 

断層 活動に 関連 させ 得る 現象 

松 田 磐 余 * 田 村 俊 和' 望月 利 男" 
国井隆 弘 W 

Some  Evidences  of  Faulting  Associated  with  the  Earthquake  of 
April 21, 1975  in  the  Central  Part  of  OiU  Prefecture 

I  ware  MATSUDA,  Toshikazu  TAMURA,  Toshio  MOCHIZUKI 

and  Takahiro  KUNII 


はじめに 

1975 年 4 月 21 日 に 大分県 中部に 中規模の 地震が 
発生した。 震央 は 33.08°N,  131.20°E, 震源の 深 
さは Okm, マグニチュード は 6.4 である (気^ f 
1975)  3 この^ jR により, 大分県 中部の 庄内 町, 
九重 町, 直 入 町, 湯布院 町な ど を 中心に, 家屋の 
倒壊, 斜面の 崩壊, 道路 破損な どの 被害が 生じ 

ん 

に 3 

筆者ら は, 墓石の を 利用した 加速度 分布, 
建築物 •  土木 構造 物の 被害, 斜面 崩壞, ならびに 
地震 断層の 調査 を 行った。 その 結果, 地震 断層の 
露頭 は? *S できなかった が, その他の 講査 から, 
地震 断 暦と 関連 させ 得る いくつかの 現象 を 明らか 
にす る ことができた。 

I. 慕 石の M 査 からみた 加速度 分布 
地震 被害地で 墓石の 転倒 状況 を 調査し, その 地 
域に 作用した と考えられる 加速度の 大きさ, もし 
く は 震度 を 推定す る こと は, しばしば 行なわれて 
いる。 とくに, 今回の 地震の ように, 内睦 型の 中 
規模 地震の 場合に は, 加速度の 分布 は, 活動した 
であろう 断層 沿いに 特定な 分布 をす ると 考えられ 
るので, 重要な 翻査 の一 つと 言える。 

の 脚査は 4 月 23 日から 27 日に 行い, 補足 調 
査を 5 月 8 日から 11 日に 行った。 翻査 した 墓地の 
多く は, 1« 偁 から *10« の が 存在す る 共同 


墓地で ある。 小規模な 共同墓地 ゃ偁 人の 専有 墓地 
での 調査結果 は 参考に とどめた。 それ は, 墓石の 
数が 少なかったり, その 型が 同じで あるた めに, し 
ばし ばす ベての 墓石が 転倒して いるから である。 

転倒した 墓石 を 計測す る ときには, 低い 台石 上 

に 底 部 をのせ て 転倒して いるものが * 適で あるの 
で, この 条件に できるだけ 近い もの を 遇ぶ ように 
した。 また, 台石が きちんとして いなかったり, 
傾斜して いるもの, 堪の 端に ある もの は 除いた。 
転倒し なかった 墓石の 謂査 では, 転倒 を 予防す る 
処置が とられて いるもの を 除いた。 以上の こと を 
考慮して, 寸法から みて 転倒し そうでし なかった 
墓石, および 転倒した 墓石のう ちで 転倒し にくい 
もの を 通んで 計測した。 前者から は, 推定 加速度 
の 上限が, 後者から は 下限が 得られる。 したがつ 
て, この 方法で は, 各地の 推定 加速度が ある 程度 
の 幅 を もって 定められる。 
調査結果 を 第 1 図に 示 した。 図に は 推定 加速度 

の 他, 墓石の 転倒 方向 も 示して ある。 推定 加速度 
の 大きい 地 城 は, 九重 町 野 上から, 庄内町 內山を 
通り, 野 津原町 今 市に 至る までの 約 25 km にわた 
り, 幅 数 km で裕 状に 分布 し, かつ, 被 客の « 著な 
地 城と一 致して いる (地質 脚 ,, 1975, 望月 • 
宫野, 1975)。 また, その 方向 は, おおむね WNW 
— ESE で, 初 動の 押し 引き 分布の nodal  line の 
一" ^の 方向と 一致 している。 したがって, この 方 


* 東京都 立 大学 理学部 地理学 教室 東京都 立 大学 工学部 建築学 教室 束 京都 立 大学 工学^ 土木 
工学 教室 lokyo  MetroDolitan  University. 


一 45 一 


110 


松 田蓄余 • 田 村 俊 和 • 望月 利 男 • 国并 I* 弘 


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第 1 W 墓石 調査に よる 推定 加速度お よび その 主 方向の 分布 


义地 « の 動き 


、 


0 


断 W の USA 


お 面 崩壊 地 

、 リ ニァメ ン ト 

•  'ft 


第 2 図 山 下 池 周辺 地区で 求められた 地 « の 動き 


向の 地下の 断層が 活動した 疑いが 澳 いと い う 意見 
(東京大学 H« 研究所, 1975, 地質調査 所, 1975) 
と 脚 和す る。 なお, 墓石の 転倒 方向 は 九重 町と 鹿 
伏と * 上 を 除けば, N — S 方向が *B する "。 

II. 建築物 被害な どから みた 地 の 動き 

1. 湯 布 院町山 下 池 周辺 地区 

この 地区に は 九重 レーク サイ ド ホテルの 倒壊, 


別府 阿蘇 有料道路の 崩壊な ど, 被害が 集中して い 
る。 こ の 地区で は 17  の 建物の 被害 状況 を 調 
査 した。 このうち 8 棟 は 鉄筋コンクリート 造で あ 
る。 被害 状況 を 調査した 建物のう ち, 7 棟から は 
地 « の 動きが 求められる «2 図)。 

第 2 図の 地点 1 の 建物 は, 小 田野 池 レスト ハウ 
ス である。 この は 鉄筋コンクリート 造 1 層 か 


一 46 一 


ら なる 人工 地 Bt, その上に 建つ 《fl"ig 平家から 

な' る。 鉄 SS コ ンク リート 造から なる 郎 分の SES 
は. 完全に M 放された « ラーメン 造に なって い 
5, この « ラーメン ffl を 構成す る 8 本の 柱のう 
ら. SE 側の 5 本に 特« 的な 被 客が みられる。 す 
なわ ち, fiS と に 著しい 曲げ せん 断 »H が 生 
!;.  —B では 主 B が 露出して いる。 》« は ttlfi で 
は SW» 角 面, ttW では N81B1 角 面 で 著しい。 こ 
れ は地《 が N 方向に 特に * しく 動いた 二と を 推 iW 
させる。 

! fejfi2 の 8ft は 九 S レーク サイ ト' ホテルで あ 
る, この * 物 は 地上 4B, 地下 1 ほの KiR コンク 
リート 造で, 石 まじりの 火山灰から なる 地 を 
E 接基虚 にして いる。 著しい 《壊 は 建物の NES 
に 生じて いる。 M きと!; IHE によると. 約 30 &ほ 
ど St いた IfiRft のうち, 最初の 5 秒ない しそれ 以 
|*1で«壞 したと いう, この W 分 は 全体として N 方 
向に 4°~5°«斜 している,一 方. S 壊 をまぬ が 
れた SW  ffi では, 建物の g 上に ある ユン トツが 
N 方向へ ぉ讓 している。 また, この 郎分 では, 各 
St の 壁面に S あがりの せん 断 *S が 卓 ほし. その 
うえ, これらの ftS に X 状に 交差す る *» は みら 
れな い。 こ tOHt な は, 建 ft の 基 51 が S 方向へ 

« き, かつ, » 物 mffi がそれ に 追 m できない た 

め, 一定 ISK 以上の せん 断 変型が 生じた 場合に み 

られ る。 したがって, この 建! » に 被 客 を 与えた 地 

動き は, 建物に 位相 il れを 生じさせ るのに + 
分な ほどの 短 周期で, s 方向に 動いた と 推 i« でき 

5„ また, それに 前後す る 《», すなわち, N — S 
方向の く  し 地 « 変位 は, 《W こ K 接 被害 を 与 
える ほど 大きく はなかった か, あるいは Sffl 期で 
fc つた かの いずれ かが 考えられる。 この 点に 閣 し 
て は, この 地区の 近くに が K 置され ていな 
かった ので, どちらと も决 めが たいが, 大分 港に 
おける 計の !£« に は, した 長 ffi 期成 分 は 
られ ていない (片山 ほか 1975)。 
木 S«* では, 狩 場 亭 (3), 山 下 クラブ ハウ 
ス (4), 山 下 fflffff  (5) に 付 風す る 建物, 民家 
(6). ゴルフ場 管理 事 》3f 付 SHt 物 (7) が, すべ 
て N 方向に 18 いている のが みられる。 とくに 狩 * 
亭は N 方向への «^ が 著しく,  ffiHW:S» から 同 
方向に »大《~50«0 も 移 ft している。 また, 山 


下 クラブハウス では, 建物 内部の o ッ カー や 木 B 

戸 ffitN 方向に C 倒して いた"。 これらの 現 «t も 

地 «のミ 方向への 動き を 示して いる。 

なお, 小 Blf 池 レスト,、 ウスの 北に ある 有料 道 
K の 料金 微 HKSi は W 方向に 傾む いて S れ ていた。 
二れ は, E—W 方向に おれ やすい 構造 をして い 
たこ t が 原因と g えられる。 ただし, 往の 破壞位 
匿 付近に は, N — S 方向の せん 断 » 裂が 明 R に * 
されて いる。 

山 下 池の 南に ある ゴルフ場 内に は, ほぼ NW- 
SE 方向の リ ユア パント を 構成して いる 谷が あ 
る。 この 谷に は ほぼ N-S 方向に 3 本の fj が 架け 
られ ている。 いずれの «t 長さ «70ni の 2 ヒン 
ジ アーチ 歩 道« である。 これらの 橋で は, 表土と 
ともに ffl 台が N 方向へ 移動して いると いう 共通点 
が みられた。 flUS では 両 ft とも «げ たと « 台 胸 18 
とが 衝突した あとが 見られ, ffl の 変 状 は ffl が 明ら 
かに 《 軸 方向の 圧縮 力 を S けた こと を 示して いる 
OS 井 .ffl 井, 1975)。 また, NW の ヒンジ 支点の 
フー チン グ基 » が, 谷 脚に おいて, ffiS とすき M 

を见 せて いるのに 対し, s ほの 基 a に はこの » な 

すき M が 見られない。 すなわち, S 側が 地す ペリ 
£ 起して いると 思われる。 したがって, リ -ァメ 
ン 卜の SW で 地 tt が S 方向に 動いた と 考える と 被 
害の 说明 がっき やすい。 
2. 圧 内 町内 山地 区 

内 山地 区は是 も 被害の 著 しかった 地区の一 つで 
ある。 大分県 庁の 発表で は, 戸数 12 で, 全 壤棟数 
が 12, したがって |«« 率 は 100% となって いる。 
また, 非 住 * の «» (が 9 據 となって いる。 しか 
し, 空中写真 を 利用して 調べる と, 小規 摸な » 物 
まで 含めて 建物 «Ot は 35 になる (第 3 図)。 完全に 
S« している の は 古い わら の 物置と, ブ o ッ 
ク iS の IBS を 持つ *g の 2«( のみであった。 

M きとり WS によると, K« は のく り 返し 
I こよる t ので はなく,  HB のうちに « 生した とい 
う。 また, モルタル 外 整の 新しい 家屋で t, 水平 
振動の く り 返しに よって 生じる ような *S は ほと 
んど みられず, 一方向へ 向う 斜め や, おもし 
くは樣 48 が 多い。 柱が" «fl (した K 量が みられる 
など, * しい 地 Sft があった と 思われる が, その 
港 《1 時 M は 非常に 短 かかった と考えられる。 


112 


松 田 磐 余 • 田 村 俊 和 • S 月 利 男 • 国并 ft 弘 


3 


W^r ヽヽ、 f  -V 


地 《 力 動き 

^rf> 搏!!カ稱ま 


0    -  2P0 


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第 3 図 内 山地 区で 求められた 地 魅の 動き 


この 地区で みられた 家屋の 傾斜, 瓦の 移動ない 
し 家屋の 倒壊 方向から 求めた 地! 8 の 動き を 第 3 図 
に 示した。 集落の NE 部で は, 家屋 は E ない し 
SE 方向に 傾いて いるが, その他の ところでは, 
地点 1 および 2 の 建物の 例外 を 除いて, W ないし 
NW 方向に 傾いて いる。 地点 1 の 家屋 は S 側の 
盛土の 崩壞 による 影響 を 受けて いるし, 地点 2 の 
家屋 は ブロック 造の 腰 壁 を 持って いるので, その 
影響と 考えられる。 

集落の 西の はずれの 地点 3 では, 直径 2  m を 
越える 転 石が 移動して いる。 この 転 石 は 水田の 中 
にあり, 地继 に対して 相対的に 15 cm ほど NNW 
方向に 動いて いる。 したがって, 地 が SSE 方 
向に 急激に 動いた と 考え られ る。 

3. その他の 地区 

建築物の 傾斜, 移動, * 裂の 発生な どから 地继 
の 主要な 運動 方向が 推定で きたの は, 前述した 地 
区の 他に は, 湯 布 院町鬲 山, 花 合 野, 九重 町 寺 
床, 直 入 町 塩 手が ある。 いずれの 地区で も 主要な 
方向 は S 方向で ある。 

III. 地 « の 動きから みた 地震 断層 

1. 湯 布 院町山 下 池 周辺 地区 

山 下 池 周辺 地区での 地继の 動き は, 地点 1 が N 
向きで ある 他 は, すべて S 方向の 成分 を 持つ (第 
2 図)。 すなわち, 地点 1 と 2 の 間の どこか を 境 


にして, N 側で は N 方向へ, S 側で は S 方向の 成 
分 を 持つ 地继の 動きが みられる。 

地点 1 と 2 の 問に は, 山 下 池の 北東 岸 を 通 り , 
ほぼ NW-SE の 走 向 を 示す リニア メント が ある。 
また, 山 下 池の 西の はずれまで 西方から 延長され 
てく る ほぼ E-W の 走 向 を 示す リニア メ ントの E 
方向への 延長 も 地点 1 と 2 の 問 を 通る 可 ft 性が あ 
る 3 この 他に は, 地点 1 と 2 の 間に は, リニア メ 
ントは 存在し ない。 村 并* 金子 (1975) による 図 
にも, この 地点 付近で は, この 他に 明昧な リニア 
メ ン トは 描かれて いない。 

ところで, 別府 阿蘇 有料道路 は これらの リニア 
メン トを麵 している。 もし, これらの リニア メ 
ント 沿いのと ころで, :HMl 断層が 発生したなら 
ば, リ ニァメ ントを する 地点で, 有 JlsHiK は 
著しい 被害を受ける はずで ある。 し 力、 し, そのよ 
うな 被害 は みられなかった。 また, これらの リニ 
ァ メント 間の 地点 8 では, N  80°E の 走 向 を 持つ 
断層の 露頭が あつたが, その 長が 有料道路 を 横 
断す る 付近に も 被害 は みられなかった。 したがつ 
て, この 断層が 活動した と は 考えられない。 既存 
の 断層 面に 沿って 小規模な 崩壊が 発生した だけで 
ある。 

有料道路の 被害で 注目され るの は, の 南 
に みられる * 裂 である。 この 付近 は 比 <S 的 平坦 


第 1 表 別府 阿蘇 有料道路で みられた ftS の ずれ (cm) 


地 点 

氣 裂の 一般 走 

向 

道路 北側の 捧 j 北側 路側带 と ; センター ライ 
壁                , 車道の 境界線 j ン 

南 侧路側 得と 

$ 道の 境界線 

道路 南 M の 嫌 

壁 

9 
10 

N  25°W           右 0.5 
N  40°W           左 3.0 

左 2.0 
右 1.0 

CO ォ 

o  o 

— 48  — 


で, これらの iMa は斜 ffiw 壞ゃ 盛土の 崩壊に とも 

なう もので はない。 これらの ft 裂の-:) ち, 地点 s 
tio では, JSB の »S, センタ一 ライン, 路 W 带 

と 車道の «界 線に ずれが 認められる (第 1 表)。 
we の as に みられる ずれの 向きと 大きさ は 地点 

9 の 北 « の 擁壁が 右 ずれ 0.5cm を 示す 他 は, す 
ベて 左 ずれで, 動きの 大きさ も 3.0—4. 5cm と大 
きい。 また, 地点 9 と 10 の閱 でも, »K 南 « の擁 
H のみに 左ず *l3-0cm の »S! が みられた。 
なお, B 面の アスファルトに 描かれて いる セン 

タ 一ラインな どの « は, その ほとんどが IHt のず 

れ fc は 逆の 右 ずれ を 示す。 これ は, »g は その 根 
が 《 く    中に 人って いるので, 地« の 動きが そ 

o まま 氣 H に 91 われる のに 対して, ! 8 面 上の «は 
とァ スフ ァ ルト" が悉 * に 動 い た 地 》 につい 
ていけずに, 16 床上 を 滑った fc めと 考えられる, 
ftiB の 1H 雇に とも まう 面の!^ では, と阆 
—方向に »*】 や アスファルトが 引きずられ, セン 
?— ラインな どの » も »S と 同じ 方向の ずれ を 示 
している。 地点 9 および W では, »g の ずれと セ 
ン ター ラインな どの ァ スフ アル ト 上の の ずれが 

se になって いる こと も, sat 断層の 活動に よる こ 

!: を示レ ている 可 tt 性が あろう, なお, *S に は 

上下の 変位 はみ とめられない。 

«B の一 1» 走 向 は, 地点 9 では N  25'W. 地 
S10 では N  40°W で, リ-ァ メント の 走 向と ほ 
している。 また, 前節での ベた ような 地 « 
0«) きから みると, N-S 方向の 張 加が 考えられ, 
MWf 層が 》 生 すると ナれば 左 ずれ を 示す こ t と 
Ittl する。 したがって, 地点 9,  10ft 近 を 通り, 

リニア メント に す るよう な JfeB 断層が 活動 し 

たと# えられる。 

なお, 地点 U では 道路 南側の 》 壁で 右 ずれ 3 
m, センター ラインお よ ぴ ほ脚带 と 車 JS の 81 界線 
で 左 ずれ 1.5cm の ずれが 生じて いた。 しかし, 
ft* (の W! に は »8 は 生じて いない。 路面の 亀级 
向 は N  40"W を 示し, 地点 9, 10 とほ 
ぼ 同じで ある。 地点 11 では SE 土の 》»も 考えられ 
るが, J&^S. 10 と 具る ずれ を 示す 理由 はよ く 解 
ら ない。 

2. 圧 内 町内 山地 区 

內山 地区で は 集] 束の はずれに ある 十字路 付 


近 を 通り, 石 》»g が 著しく  W 壞 している 2 地点 
を 結ぶ ほぼ NW-SE の « を 描く  t, この 線 を 境 
にして 地 《の» きが 異る (第 3 図)。 この 練より 
SW 側で は 地 «が3 ないし E に 動いた ように 見 
える 家屋が 多い。 これに 対して, NE 側で は, モ 
の 逆 を 示して いる。 これ を そのまま *R すれば, 
内 山地 区で は, E-W の庄 (8 力に より 左 ずれ 断層 
が 生じる ことになる。 しかし, 第 3 図 をみ ると, 
地 » の 動き は, 家 S の fttt に fi 交 もしくは3 Fff し 
ている W が ほとんどで ある。 集 « の 西の 水田に あ 
る 転 石の 動きから 求め られた 地 » の 動き は SSE 
である。 したがって, 地 » の勳 きの E 方向の 成 ft 
が, W 方向に SE いている 家で 表現され ている とも 
考えられる。 とすれば, 境界 ttS: はさんで, NE 
ffi では W へ 向う 圧縮 力, SW 側で は S へ 向う » 
力と する こと も 可 徒になる。 

墓石の 》 査 から 推定 加速度の 分布 を 求めた。 そ 
の 結果. 内 山 付近 を 通り, WNW  ESE 方向の • 
を 持つ 报定加 の 大きい が あら か になつ 
た。 ついで, !W(6 物な どの 被 S から Jt« の 動き を 
求め, その 傾向の S る 境界 を 山 下 ffiffi 辺地 区と 内 
山地 区に ついて 求めた。 どちらで も 界 » の 走 向 
は ほぼ NW-SE とみな せ, 推 定加 の 大きい 
地 US の 主 14 の 走 向と ほぱ— おした。 これらの 走 向 
は, 初 ft の 押し 引き 分布の »» の 一つの 方向と ほ 
ぼ一 致して いる。 そのうえ, 建物の 被 客から 求め 
られた 地お の 動き は, tenssion 核が ほぼ N-S で, 
pressure 軸が ほぼ E-W という 56 震 機構 (R« 
It,  1975) と , 和して いる。 したがって, * 者ら 
が 求めた 境界 » は, 地表で は«» できなかった 
が, 地震 断 星の 位置と みなし 得る。 

なお. 内 山地 区の 西方に は. Hi 山の 集落が あ 
る。 そこで は, N  60°W の HR 走 向 を 持つ 左 横 
ずれ 性の 地割れ » が 生じて おり, SIR されて はい 
ない が 地下の 断 眉 S 動が 示 « される 可能性が ある 
という 010! (大学 地震 研? C3»975)。 内 山と 扇 山 

の 集 s は, 同じ リ ユア メント 上に あるので, ~a 
の ffi 層が 活 ft したと 考えて よいので あろう, しか 
し, 山 下 ft 北西 を 通る ことが 定 される もう一 本 

の 断 雇と は 連 St しそうに ない。 したがって, 震央 
付近での 地震 断層の 現われ 方, 初« の 押し 引き 分 


114 


ftB 磐 余 • 田 村 俊 和 • 望 月利 男 • S 丼賺弘 


布, nodal  line の 現われ 方な どの 検« が-今後の 

HB と して 残される, 

31* らが地 « の 動き と して とらえて いるの は, 
地震 動の? 0« の 動きで ある 可能性 カ^ T. ,: こ の 動 
き は, 地震の 発 震 * 搆に M 係す る 地 動で, 地震 断 
屠の ITsB に みられる よう な 地 « の 変位と は異る ft 
きで ある。 被 « の ^調査 や 聞きと り属査 では, 
* 初の 1R な'/、 し數 K, もしくは ft 初の ほんの 短 
い 時 W に 主 * な 被害 を 与えられた とみな せる 現象 
が 多かった, 震央 付近の 被害に ついては, 上下動 
の!^ i も あるので よ り 詳しい 調査 も 必要で ある 
が, 二れ までのべ てきた ような 被害の 起り 方 は, 

內昧 K の 中規模な 地震の 震 近に 発生す る 被害 

に特微 的な ものな ので あろうつ 

Jft 後に, 現地 調 杏に 同行して いただいた 東京都 
立大 ネ丄ネ 部!: 木工 学 教室 福井留 男, 同大 学院 生 
^野 ill* の W 氏, ならびに, 現地調査の 際に 御世 
おにな つた 九州 《«W 開発 株式会社の 方々, IS 稿に 
ついて 助 » をいた だいた 気象 研究所 地震 研究 部^ 
紡彰 に を 表したい つ 

注お よび 引用文 1K 

1) /お 内 町の 西, 平 石, 袭^ では 推定 加速度 

が 大きく,  « 石の 転倒 方向で は E-W 力: 
ゆ 越して いる。 : こから 庄 内町內 山に か 
けて, ここでの ベた 推定 加速度の 大きい 

地域と rt 交す る よ り な 推定 加速度の 大き 


い 進 域 を 考える ことができる が, 资料不 
足の ため 明言で き ヱ 

2} 山 下 湖畔 茌 r 柬西 にある 癱 渔 場に 付飘す 

る 建物 を^く 十べ ての 建物で ある- 
3)  口  'カー ^ 木 餐戸權 の 寸法から 报定 され 
る 最大 加 速度 は 450gal 以上で ある。 

4; 砂利と ァ スフ, な トはー 糖 にくつつ',、 て 

路床' つ 上; こ 二って にる 3 

* 霄闞査 所 (1975) : 大分県 中 震の 被 客と 
龙貢溝 造. * 霣 予知 連 格 会報, 14,  p.  119- 
121. 

片出恆 雄 ほか (1975) : 1975 竽 大分 g 中 35 の 地 

fl; こよる 土木 情^ 物っ^ さ. t_ 産 研究, 27, 

p.  365-380. 
^象 庁 (1975) : 1975%:  4 月 21 口の 大分^ 中部 

の 地震に つ'.、 て. 地 S 予知 連絡会 会 *, 14, 

p.  115-118. 

丼^ 引 • 摇件留 男 (1975) : 大分 ^中部の 地 

震に よる 橘の 被害. 第 12 回 災害 科学 シンポ 

ジゥム 講演 » 文集, p.  245-246. 
望月 利^  • 宫 野道 逢 (1975) : 大分県 中部の 地 

粱 による 建物の 被害. 第 12 回 災害 科学 シン 

ボジゥ ム講潢 » 文集, p.  241-242. 
村 井 勇 • 金子 史朗 (1975) : 大分県 中部 地震の 

被害と 活断層 分布. 第 12 回 災害 科学 シンポ 

ジゥム 講演 脑文 集, p.  233-234. 
柬 M 大学 地震 研究所 (1975) : 大分 地震の 被害 

讕杏 報告. 地震予知 連絡会 会報, 14,  p.122 - 

126. 

(1975 年 11 月 25 日 受理) 


一 50 — 


地学 維 誌 85,  2  (1976) 


南 • 東ァ ジァの 構造 地質図 編集者 会議と 

鉱床 生成 図 作製の 準備 

兼平慶 一郎 * 

Meeting  of  the  Eaitorial  Committee  of  Tectonic  Map  and  the  Preparation 

of  Metallogenic  Map  of  South  and  East  Asia 

Keiichiro  KANEHIRA 


I. まえおき 

1975 年 8 月 4 日から 7 日に わたって, イン ドネ 

シァ 地質学 会の 主催で, 東南アジア 地域の 地質と 
鉱物 资源に BB する 会議 (Regional  Conference  on 
the  Geology  and  Mineral  Resources  of  Sou- 
theast Asia) が ジャカルタで 開かれた。 これ を 機 
会に, 万国 地質学 会議 (IGC) の 永 細 な 委員会の 
1 つで ある 世界 地質図 委員会 (Commission  for 
the  ueological  Map  oi  the  World— CuMW) 
の 仕事の 1 つと して 編集が 進め られ ている 南 • 東 
アジアの 構造 地質図 (Tectonic  Map  of  South 
and  East  Asia) の 者 (Regional し ooraina- 
tor) 会 簾が 時 を 同じく して 開かれた。 日本 *朝 
鮮 半島 • フィリピン' 台湾 地 城の 構造 地質図の 編 
集 は, わが国の 地 K 綢麵が 责任を 負って おり, 
この 数年間 は 主として 広 川 治 氏が この 仕事 を 進 
めて きた (広 川, 1973, 地学 雑, 82)。 しかし, た 

また ま 広 川 氏が 今回の 会議に 出席で きない 事情に 
あった ことと, 構造 地質図と 密接 を 関連 を もつ 鉱 
床 fefc 図の 編集の 仕事の 一部 を 筆者が 分担して レ 、 

て, 構造 地質図に ついての 会 継に も 出席した 方が 
好都合で あろ う と の 判断 か ら , 地質調査 所 小 林 
勇 所長 は じ め M 係 者の ご 好意に よ り , 地質調査 所 
調査員の 资 格で 同 会議に 出席した。 ここに 会議の 
内容と, 南' 東アジア 構造 地質図の 編集の 進 胃 
況の あらまし 等 を 報告す る。 また, この 会議への 
途次, 南 • 東アジア 地域の 鉱床 生成 図 作製の 準備 
のた め, フィリピン, マレーシア, タイの 関係 機閣 
を訪 照し, 担当者と 打合わせ を 行って きたので, 
ぽ^ 図 作« の 準備 情況に ついても 簡単に ふれ 

* 千 葉 大学 理学 郝 Department  of  Earth 
sciences, し hiba  UmveiBity. 


る ことにする。 

II. 南' 束 アジア 横遼地 KB 編集者 会議 

従来, ヱ 力 フユ 地 城の 地質図, 構造 地 K 図, 鉱 
床 生成 図な ど の 編集 作業 は, ェ カフェ が 中心 と な 
り, ユネスコの 経済的 援助 を 受けたり, 世界 地質 
図 委員会との 共催の 会議 を 開いたり して 進められ 
てきた。 しかし, これらの 仕事 は, 世界の 地 城と 
同様, アジア 地 城で も 世界 地質図 委員会の もとで 
行われる ことと なり, 同委員会の 下部 機構と して 

ifl* 束 ァシァ 部会 (Subcommission  for  South 
and  East  Asia) が設 匿され, その 第 1 回 会 讓 
が, 1974 年 2 月 11 日から 16 日に わたって, インド 
の カル カツ タで 開かれた。 すでに アジア 極 束 地域 
の 地質図 は, ェカ フユの 仕事と して 出版され てい 
るが, 構造 地質図 や 雌顿 図の 編集の 仕事 は, 
世界 地質図 委員会の 上記 部会お よ び 世界の 鉱床 生 
成 図に 関する 部会が 责任を もって 行う こ と になつ 
た。 ここで は, ほぼ 同じ 地域に 対して 従来の アジ 
ァ 極東 (Asia  and  the  Far  East) のか わ り に 東 • 
南アジア (South  and  East  Asia) なる 地 城 名が 用 
いられて いる。 
1974 年 2 月の カル カツ タの 会議で は, 構造 地質 

図の 編集に 関して 次の ような ことが きめられた。 

(1)  オース ト ラ リ ァの 鉱物資源 地質 地球 物理 局 
の H.  F.  DOUTCH がィ ラ ンの J.  STOCKLIN 

および インド 地質 調 と 相 淡しながら 作った 凡 

例 を 用いて 構造 地 K 図 を 編集す る こと。 

(2)  同 図に は, 地質 断面図, 構造 柱状 図 をつ け 

る こと。 

(3)  地球物理学 的 情報 も 何ら かの 形で つける こ 

と o 

(4)  構造 地 R 図の 説明書 を 準備す る こと。 


一 51 一 


116  兼 S 

そして 各 の 《* 者 は, 1975 年までに. 担当 
»« の 1/5,000,000 の 構造 地 の 原«囡 を 用意 
し, 1975^ の 早い 魔 会に ジャカルタで 整の 
ための 会鹛を 開く ことが 同意され た。 以上の 决定 
にもと ずいて M かれた のが 今回の 会 » である。 

会 扇の 出 * 者 は 次の 通 P である。 
]. MAR?Ais  ;  CGMW 会 g (フ ラ ンス) 

F.DELANY  :  CGMW 事務局長 (フランス) 
H.  F.  DOUTCH  : ブ n ジ: c クトの 顔^  (ォ 

ース トラ リア) 

J.  ST0CKLIN: イラン 地 »8|歸, D.  K. 
RAY: イン ト' 地 JJiWE?f.  F.  HEHUWAT  : 

インド イネ シ ァ 国な 地質 山 研究所. 兼 平 * 

-66: 日本 地質調査 所 

このほかに M.  J.  TEBMAN  (USGS) が 出席し 

て 2  •  3 意見 を 述べ, また 会 « の A 終 fJ に は, 世 
界 «t 地質図 郎 会の V.  E.  Khain  (ソ 
建) の 代理と して Y.  Lconov が 出席し, mt 
地 jfH プロ ジュ ク トの な 朋題 について K 言 
した, 

会 » は阏 時に 行われた 束 南アジア 地 城の 地 « と 

«; 物 sat に M する 会 * と 歩 S! を & わせて 行われ 

た。 8 月 4  B の 午前 は, 束 南アジア 地 《 の 地 S と 
E 物 に M する 会 » の M 会セ レモ ニー や 基 SHI 
» 等が 行われた が, われわれ もこれ に 出席し, ま 
た 8^5  B は 会期中の 巡 » 日であった ので M» は 
休み. —般の »S (会が 行われて いると きに 実質的 
な 时» がな された。 

会 « の は 次の 通りで ある。 

第 1 口  (8 月 4 日) 午後: 各 担当 地域の 構 iS 地 

« 図の 提示と 説明. S ほ £ 答 

«2  B  (8 月 6S) 午前: « 接する 地 KM の揹 
遣 地!! 図の 91 整 作業, 午投 : 構造 地質図 編集 
上の 問 B 点の 抽出 ■ 討《. 構造 地! SBI に 付 1«1 
としてつ けるべき 断 ildia, 柱状 は 地球 物理 
^的 情 《 の 内容の 》时》 

第 3B  (8 月 7  S) 午後: 東南アジア 地域の 地 
» と 鉱物 資 3S に BB する 会 》 との &闳会 》 を 行 
い, 構造 地 « 図の 提示と 各 担当者に よる 説 
明 ■ 

3 8 問に わたる 会議で 各 担当者 は それぞれ S 持 
ちの 地 « の 構 it 地質 0 を 示して その ttW を 行った 


が, 地《 によって fllfi まちまちで, ^までに は 
この 点の 肩 整が 多少 と. B われる。 また, 中国 

を も 含んだ 《s 地 58 図が 計阖 されて いるが, m& 

のと ころ 実際 上 中国 自身 はこの プ B ジ: タトに は 
参加して おらず, 中国の 人 逢に よる 麵査 の 最新の 

なまの 资: S を t りこめ ないきら いが あるの が, こ 
の 溝 造 地 » 図の 1 つの 次点になる かも しれない と 
« じられ た。 わが国の 構造 地質図に ついては. 

DONTCH の 凡例 (後述) によって 広 川 氏が 作つ 
た 原稿 図 を 提示し, 広 川 氏に かわって 擎 * が 説明 

した。 

溝 造 地 sia を どのよう な 形で まとめる か は attt 
の 多い ところで *> る。 しかし, この ブ 1=ジ《 クト 

では, と fe かく  H.  F.  DONTCH が 1973 年に i 
カフ ュ の アジア 構造 地 « 図 (1/5,000,000) の 
fc めに 提案 した 凡 W を 1« 襲 して »( 造 地 を まと 

める ことが 同意され ている, DONTCH の 凡 W は 
" Tectonic  Stage  " という * え を基碰 において 
いる。 彼の »案 による Tectonic  stage というの 
11. 不蹩 合に よって おられた一 岩石 
S 味す る。 Tectonic  "age によって 色分けして 

« 造 地 《図 を 作ろうと いう わけで ある, DONTCH 
は 彼の 凡例 は 客 « 的な 構造 地質図の ための 凡 W で 

fo ると 主 » している。 この 凡例 は 37 ページに わた 

るタ イブ 印刷に よって 詳 »8に 解 R されて いる, ど 
のよう な コンパイル マップで も, それ を 作る とき 
に はこの 植の凡 伊 J が必 S であろうが, この 凡 W に 
も 問 題がない わけで はない。 たとえば, この 尺 « 
に從 うと わが国の グリ一 タフ 地 tt など は, base- 
ment, fold  belt に対して cover  t いう こと K 

なる。 大 ataw と 島 孤と を 同一 の 限られた 数の 凡 

(BJ で 示そうと する ことに あるいは 無理が あるの か 

もしれ ない。 コンパイル という 作業の むずかしさ 

を « じさせられ る。 ^際 今回の 会議 を も, 凡 W を 

どうす るかと いう ことのむ しかえしの ような 識 編 

も 2  ■  3 行われた。 

J.  ST0CKLIN は, オフ ィォ ライト を 図 上に 示 
すべき だと? S 言した が, 実 K は オフ ィォ ライトと 
は问 かとい うこ とが 間 g になる わけで, オフ ィ才 
ライ ト という 表現で HI 示すべき かどう か が 得 

られ なかった。 w 造 地 sia に は ある s 味で は 《* 
者の 主 « が 反映され るであろう が. 凡 w の 


鹵 • 直 アジアの 構 a 地 SB 編集 #A« と K* 生成 H 作 》 の攀籲  "7 


Dontch は, できるだけ な 図に しょうと 
主張して いた。 
以上の ような 时 * の 次の ことが きめられ 

(1)  従来 イン ト' ネシァ の 担当 眷が^ * の 編集 責 
K# となって いたが, これ を 2Jft« に 分け. 中 g 
および インド 以西 は インド (D.  K.  Ray), 束^ 

アジア, B 本な ど は インドネシア (F.  HEHNWAT) 
が まとめる。 

(2)  各地 《 担当せ は. 各自の 担当 地 城の 
1/5,000,000 構 を 完成 し 1976 年 1 月末 B 

までに RAY または HEHNWAT の もとへ » 出す 
る。 これに は 構造 柱状 図 fe つける。 

(3)  編集 資任蓄 はこれ を まとめて, 全体の 構 逸 

« 貧 H を 1976 年の IGC  (シドニー) の 会 81 まで 
に定 成す る。 

なお, 地 SBfffi 図 は どの 地域の 断面 にす るか, 
また as« 物 8 学 ««« を どのよ う な 形で も ! 3 こむ 

かな どに ついては. «* 时 » された が はっきりし 
た sat は 得られなかった。 従って, シドニーの 
igc までに 構造 地 《 図の 主 s な 部分が ^した 
としても, 付図 害まで そえて 印 w 出版され 

5 までに は, まだ 若干の S 時 を * する ものと 思わ 

れる c 

m.  it 床 生成 B 作領 の準籲 

ァ ジ ァ ttJC% 城の 床 SfiE 図 作製 の 努力 はお 年 

B けられて きている が, «: 床 tofi 図 は, 信 幅のお 

ける 構造 地 «0を ベ— ス にして こそ 意味が あると 

考えられ, 構 透《« 図の^ を 持つ という 形で, 

»R! の 作業 は なかなか 進まなかった。 し 力 * し, 構 
SS 地 S 図 作 の に 伴い, 床 生成 S3 作 B! 
««« も * まって きた。 

1973 年 10 月 に マレ— シァの クァラ ルン ブー 'レに 
おいて 第 2 回 アジア 極東 構 逸 地!! 図 16 問 グループ 
会議 (広 川, 1973) が M かれた にェ カフ- & 
ftH»flfl»Se 会に 会合が fc たれ, *t 床 生成 図 作 K 

0 作業 を どう 進める か时 * された。 この 会 » で, 

アジア S«J«« を 5 つに 分け, それぞれの 地 城の 

K^fiK 図 を H 集す る 担当せ (担 当国》 がき めら 

れた, すなわち, 
イラン ゾ《 キス タン • アフガニスタン 一 イラン, 


インド' ネ パー, レ 'シ; /キム' ブー タン 'スリ 
ラ ンカ 'パン ダラ デシ 1 ーィ ン ド, ビルマ' タイ • 
マレーシア ■ ラオス • ク メール 'ベトナム一 タ 
ィ, インドネシア一 インドネシア, 日本 •«# 
半島 . モンゴル. フィ リ ビン • 中国一 S 本 
そして, これらの ttl£« 任眷が 日本で ある。 
また この 会 》 では, の 凡 Wfe どうす 

るか 时« され, 北アメリカの 図に 用いら 
れ ている 凡 w を アジア a« に 合う よ ラ に 多少 修正 
して 用いる ことが 同意され た。 

その後. 図 も 構造 地 質図 と laia, ェカ 
フユの 仕事から 一応 はなれ, CGMW の もとで, 

m  • 束ァ ジァ地 城の j^^Kia と して 編集の 作業 

が it めら れる ことにな つた。 そして の カル 力 
プ タ の 会 SI では, H 本 は 出席し なかった が, 
CGMW の K 床 生成 図 部会の 会 g  P.  W.  Gtild 
(U.S.G.S) によって. クアラルンプールの 会議の 
合意に もとず いて, 直ちに 生成 図^ « の^ « 
を道 めるべき である ことが 強く 主 され, それが 
同き された。 したがって, 南 '柬 アジア *« の は 

図^ M の 手) (fi&« り, 凡 WSr5£h£ し, 各 
の 担き 者に *B し, 具体的な 作業 を: it めて いく 資 
tt が 日 本の 地質調^に K せ られ たわけ である。 
担当者との 速 絡に あって は, 手 tt によるよりも * 
S に 会って 时 « した 方が S** が あ る と 思われた の 
で, 今回の ジャカルタでの 会 » の 途次, 3 つ ©H 
の m»«m の 担当者 を asra し 図に BB する 
いろいろな 問 88 を H» した。 肪拇 したの は 
フィリピン •《£ 山 局 (マニラ), マ レンシ ァ地 K 
ィホ' — ), タイ レ、 'ン コク) 

である。 

フ イリ ビンで は ^分布図が 1973 年に 出 RS さ 
れ, 現 feG.  R.  BALCE が 担 S 者と なって 

±^131 の が 遭め られ ている。 ここで は 北ァメ 
リカの 凡 W を もとに, フィリピンに 適合す る 凡 W 
を 新に 作って が ig めら れ ている。 たとえば, 
北アメリカの ボ一フ イリ 一S!*E* は Cu— Mu 鉱 
床で あるが。 フィリピンの 多くの ボー フィ リー S 
は Cu — Au  im である というよう なおが 

あって, 多少の 凡例の 修正が 必要と なる。 *e, 

同国の についての データが まとめられて 出 S6 

された ので, iw&sia 作 》 の も 進 》 する も 


118  m 平 

のと 思われる。 

マレーシア では Jaafar  bin  Ahmad 力 生 
成 図の 担当者で ある。 この 図で は, 地 料の 整 
81 がよ つて ゆきとどい ており, ほば 北アメリカの 
凡 W に も t ずいて 図 作 » の 作業が 《 め ら 
れ ている。 すでにお 床 生成 お (1/2,500,000) の埤 
稿 図が^ している。 マレーシア では, W といつ 

て も *k« が 中心と なる。 sea^ の 一 抑 は 《 かに 

河川 堆積物 中に 含まれて いるが, 一 ffi は 花 SSiS の 
» 化した 8E 分の もの も 採掘され ている。 この こと 
生成 H 上に ど ラ 表現す る か は一 つの H] 題で 
あろう。 いろいろ 意見の 分れる ところで あるが, 
現在 準 ffli されつつ ある 生成 図で は, 花 ft) 岩と 
« t の M 係 をより 強  <  強 鋼 L て * 現 L た 方が よ i  、 
ように 思われる。 

タイ は Manas Veeraburus が 担当き であるが, 
3 本が クァラ ルン プ一ル の 会» で 提案した 凡例に 
t とずいて 作 3E を 進めて いる t のこと であった。 

わが国の SE 床^ 図の 準 161 状お は 次の ii りで あ 
る。 1957 年 年に 閣 根 良 弘'大 町 北 一郎 + 
間野武 雄ら の 3 氏に よって 4 枚の [3 本 KfS 区^ 
(1/2,000,000) が 作られた。 古生代 区 図, 中 
生 代 一 古 第三 fcK 床 区 図, 新 第三 区 図, 第 
床 区 図の 4 枚で ある。 1973 年に は アジア 極 
SUfiW の KfffeE 図の ための 凡例 をつ くり, これ 
を 前述の ェ カフ: c 鉱 物 « 郎 会の 会« に 提案 
した。 そして この 凡例に よる モデル H として, S 

島 请' 五十 mettt 两 氏が b 本の g 生成 図 (ひ 

2,000,000} を 準 KS し, それが 同 会 St に 提示され た。 

同じく 1973 年に は, 深 ftU 作用に 関連す る 雌と 
して, Sn,  W  -  Mo の! 生成 図 (1/2,000,000) 
が 石 原 S 三 + 佐々 木 昭眄 氏に よって 作られた。 

以上の ように, それぞれの 囡 によって 準 «8 され 
つつ あ る 原図 は 1/2, 000, 000 ない し 1/2,500,000 の 
囡 である。 しかも 凡例 は 現在のところ まだ iffi— さ 
れ ていない, これ を 1/5,000,000 の S として まと 
めて 図 を コ ン パイ ル しなければ な ら ない 

わけで あるが. 構造 地 « 図から どのような 要素 を 
抽出して 図に 示すべき か, そして 北アメリカの 凡 

w を モデルに するとしても どのような 凡例が 南- 
東アジア 地 《  のお 床 生成 図に 適当な のか,  早急に 

しかも 慎 意に 検时 して. 決定し, 各国の 担当 * と 


a*s をと り ながら^ を 進め る 必要が あ るよう に 

IS じられ た。 

IV. おわりに 

以上が 今回の 構 逸 地 it 図に 閱 する 会議の あらま 
し を at* 生成 H 作製の w« 状況の 《» であるが, 

会 鍵に 出席し, また いくつかの 国の 機 BB を tt 

問して! « じた 2  •  3 のこと を 述べて まとめと した 
«* された 1?1 とい-) もの は, 多 かれ 少か 

•ff の g え を ^映す る ものと 思われる。 10 力 国 以上 
の闰が 参加して 作ろう と している I* 造 地 W 闵ゃ K 
床_& 戌间の * なに は. 各 H あるいは それ を 代表し 
てく る 人 * の g えが一 致 する こと は なかなか 大 * 
な ことのよ うに 思われる。 実 RS, 今回の 会 » でも, 

ブレー トチク 卜- クスの 立 # にたって 地 
を まとめた 方が よい (勿 »** を まげようと いう 

ので はな く  ,»BI の 仕方 を そのよ う にす る) と 主 《 

する 人 も いたが, それに 反対の 人 もいた, 多 く の 人 
の 寒 a の 一致す ると ころで まとめられる 図 という 
もの は, ある 意味で は « 性の 乏しい ものになる か 

もしれ ない が, 力に よる この種の コンパ ィ 

ル図 では, ある 程度いた し 方ない かもしれ ない。 

溝 造 地 》 図に L ろ^: fe* 図に しろ ft 終 的に は 

1/5,000,000 に まとめられる ことにな つてい る, わ 
が a の 1/5,000,000 の 地形図 あるいは 地 K 図 を 思 

いうかべ て みれば わかる ように, これ はかなり 小 

さい 図で ある。 当然 そこに 図示され うる we なり 

K 床な りの に は IB 度が あり, 大胆に 取捨 SK 
して K 示しない と, いたずらに で わか!! にく 
い 図と なるお それが ある。 この « の 図で は, 勿 簾 
正確さ を «牲 に してよ いという では な いが, 

わかり ft い. 全 をみ わたして ある atg: がっかめ 

ると いう ことが より S 要な ことのよ うに 思われ 
る。 » 柒 にあたって はこの 点の EJ*t が 大切で あろ 

う と 思われる。 
いずれに しろ, おくれて いた 南. 束 アジア 
の 構造 地 « 図 も, おそから ず一 応 の^をみ る こ 

とに なった。 次の 段 » として, KS^feH の 作 » 
が, CGMW の 南 '東アジア 部会の 主な 一の 1 
つと なる であろう。 (1975 年 12 月 16B  S 理) 


書評と 》 介 

S 立 公 (llffi 会 : 本 MESBa»«M に 伴 ラ員辺 

の のた めの ■ 査輸告 書 (そ 

(D2). 学 * 鵬査纏 A4 饭 1974 年 3 月, 580 
ページ, ペーパーバック, 図. 表 多 》. 
別冊 付図 計 7 集. 

本 » は 本州 四国 **Sffi 公団の 委 K によって 行な 
われた 昭 ft«7,  年度の US 報告 害で ある。 本 m 
ma. 三 鉻« の 同時 »ェ の 是非で ft 治 ffl 題 化し 

ている ほど. 壮大な j+ 两 である こと は 周知と 思わ 

れる。 この 様な 開《。叶画 を 突 機に sa 的 学術 ai:ft 
が 行なわれる こと は! s いこと ではない。 自然 保 9 

行政に B8 与 してい る 国立 公 会が H 査を 
L. 工事 計 S をす すめる 公団が ス ボン サ 一である 
fill.  BtftS 匿の 便宜 は あるに せよ, 折角の 科学 
的 » 料が, Rf& 的 色彩で みられる 恐れ を 含む こと 
になり かねない。 併し 内容 的に は 各 専門分野の^ 
SBtt 付近の 生の 资料 集で あり, 《( 料 的 《K を 持 
つと 思われる ので (3 介す る ことにした, 

内^ は 地形 + 地質 (坂 本 ** 雄), 海洋 (石 If 
X). 植生 (沼田 真), ft* (鵬田 長久). 海中 生 
Ufiff 峻), 人文 ほ 本 常一) の 6 部門に 分か 
れる (括弧 内 は 各部^の 資 言)。 

膨 + 地 K» 門の 01 査者は 16 名に &ぴ, 3 ルー 
トの 夫々 の 地域に ついては 地元に 近い 大半 教官が 
各 譲と して 担当し. 全域に B8 する 所見 は, 束 京大 学 
所属の 教官が 担当して いる。 すなわち 神 戸- 鳴 P1 
について は 市 川 藤 田 和 夫. 須 « 和 巳. JS 
出に ついては 小島 丈 児, 濡木 » —, 鈴 木 盛 
! K,  SiK 治に ついては 今 村 外 治, 桶 ft 久. 
吉田 Rffi, 全 《 について は吉川 虎雄, 岩 生 周 一. 
*H«», 龥 J*  *, 鎖 西 演髙, 竹 内 均が 夫々 
の 専門に » つて 概 R している。 各論で は 地 騙. お 


石と 地 あの HK,  I* の 際の 注 »t 景镇破 » につ 
いての 所見が 加えられ ている。 痛屬, 平坦 面 
上の 深矚 風化, 断層 破 liMF に 沿う 風化, i さ 断層 » 
の 存在に 注; t を 払わねば ならない こと を ほぼ 結 瞌 
と している。 委託 31 あの 結 と して はこれ が 常識 

なのか もしれ ない が, 大規 核な 》aaa« によらな 

く  i もこの 程度のお » は 出し 得る ので は あるまい 
か。 むしろ これらの 事項から 出 8 して 91査 の »部 
が 進められた 方が 前進 的で ある。 応用 分野に つい 
て も, 大学 *m によって に 研究の 範两が 開拓 
されても おかしい ことで はない。 
海洋 は i に 文献 鐧: も-によって おり, 瀨 ^内海の 

海況と 地形, 地 《  (* 木 三 » 祖 が とりあ 
げられ, 付図と して 水 iB.  & 9l, 透明度の 月别分 
布 M  (200 万 分の 1) がつ いている。 どの « 境 »1 査 
の場& でも, 地 W の 生物 相の 把握が « 先され る » 
合が 多 く  , この » 告 * で も 生物 B8 係で 364 ベー ジ, 
(Rjft の 6 别以上 を 占めて いる。 植物に ついては 付 
|'3 に 多色 刷の ffi 生 図 (5 万 分の 1) が 付され, 海 
中生 物に ついては, 付表に 瀬戸内海の «) 物が 93 ぺ 
ージ にわた つて « つてい る。 人文 は 民俗学 者の 執 
* であるた め, 記述に 特色が ある。 S 予察 ft,  ffl 
»»F の 島々, 淡路島に ついて. & 民の 生 i£. 文 
化 財の 記 * を 主と した 簡 Hi な 地 ffi となって いる。 
この 稳の 官^ 用 調査報告 S の K 行 種 類と 部》 は 
if -々 K 大な ものと 思われる が, これらが 活用され 
るよう に 工夫され て S 集され ている かとい ラ 点に 
ついては 》 問が ほる。 本 害の 接に 多 方 ffi の 専門家 
からの アブ ローチと いう 特色 は 3 めら れ るが, 成 
果は寄 木 細工の « がな く もない。 「» 境 J として 
坷 故 この 項目 をと りあげた か, 自然 H 塊 保全の た 
め W 査には どのような 方法が 接ら れ るべき か. と 
いう 埭 な 「環境」 の 解 W や 「調査」 についての 体 
系 的 1K 明が, 先づ W めにあって よいで あろ 5。 
(式 正 


120 


tt 会 記事 


霸事会 (昭和 51 年 1 月 16 日) 

出 : 评井 会長, 保 tmw 会長, 岩 生 + 尾 《  • 

川上 • 西 川' 矢 事, 山 内 監事 

n 事: 

1- 正 会 R 入 ig 会?: して, 次の 申 &をま 理し 

入 会: 大町 北一 郎 
退 会: 德山昌 市 

2. 賛助 会费を 1 力 年 金^ 万 PI に 
文嘗を 発送す る ことと した。 
纏 》S 員 金 (昭 》51 年 2 月 23B) 

出!?; 者: 矢 K 委員 ft, 安 S. 井上, 河 村, 神 戸, 

式. vm.  ffiSf.  Bflft. 前 田 各 * 員 
M 事: 地学 «S 第 85 き S3 号の について 
决定 した。 
理本会 (昭? U51 年 3 月 W 日) 
出 «! 赛 : 坏井会 g, 保 «WW 会長, 岩 生, Stt 川 
.ト., W 川 理事, 岡 山, 山 内 監事 

1.  正 会 B 入 退会と して, 次の 申込 を 受理し 
た。 

人 会 : 甲 藤 次 W 

退会 : 須田睽 次 (51 年 2 月 19 日 逝去) 

2.  黄 室 fHtt 上げ を 日本 テレビ放送 網 (株) 
に 申入れ を した。 

3.  昭和 50 年度 会計 決算の 見通に ついて 尾 崎 
理事から 明が あった。 

4.  昭 fC51 年度 事業 計画お ょぴ 会計 予算案に 
ついて 川上, S« 理事よ D 考え方が のべ 
られ た。 

5.  束 京地 学 K 会の 今後の あり方 を 》 おする 
$ 員 会の メ ン パー を 次の 正 会 gll 名に 委 
嘱 する こと をき めた。 

岩 生 两一. 片山 S 夫, 神 山 貞一. 川上 喜 
代 四. #藝 正 次, 末 野 » 六. 西 川 m. 

保 we 美. 森 本 良 平, 矢 沢大ニ 

金 (昭 ft51 年 3 月 22S) 

出 * 者 : 矢 沢 委員 s. 安奇. 川上, 神 戸, m 

CA). 式, 前&, 前 田 各 


m 事: 

1. 地学 第 85#4 号の 《«fr»« した。 
S 本 地学 史! K 科 H 査 委員会 年 3 月 27 

曰) 

mm  : 小林委 n», 石山, 今 井 各 s 員 

St 亊: 「日 本 地学 史文 IR 集」 を 一J£^ 成した が 
追加 fe あるので, 次回までに 改訂し, 
的に 各 委員の 承 》■ を 得る ことと し 

行事 S 員 会 (阻 和 51 年 4 月 7 日) 

[Uffifi-  :  W 川 *g お 

Pitt 武. 化 藝 茂. 浜 田 降 士各 * 貝 

at や 

1.  総会 》* 会の 講師 他 について 審議した。 

2.  a«« について 審》 した。 

環 事 金 (昭 ¥051 年 4 月 9  B) 
出 :  ^井 会長, 保 ttW 会長, 

岩 生, M», 川上, 西 川, 矢 沢 理事, 
山 内 監事 

» 事: 

1- 正会員 入; B 会に ついて 
入会 : 金 《直《 

ほ 会: SEB» 夫 (昭 ft51 年 2 月 23S 逝去) 

2.  昭 ?050 年度 事 *«告 および 会 針 决算案 を 
審》 の 上 承 B された。 

3.  昭和 51 年度 (第 98 年) 事業 計爾 および 収支 
予算案 を 春 » し 之 を 承 8 した。 

MRS 魏会 (昭 ¥051 年 4 月 23B) 
出席者: 矢お 》 員 5, 井上. 川上, 河 村, 神 
戸, mtiiKi.  » 防. 前 島, 前 田各委 
貝 

» 事: 地学 Jt 訪第 8K(M  +  5 号の 編集に つい 
て審 《 した。 
日 史责 《調《藏 会 (昭 年 4 月 248) 
出 ffi 者: 小 林 S 員 長, 岡 山, 川上, 》肪, 今 井, 

石山 各委 g 

» 事: 

1.  rs 本 地学 史 文献 集 j を 地学 に す 

る こと を决 めた。 

2.  今後の 針 画と して B 人伝お カード 作成に 

着手す る こと をき 》 た。 

1*議桑 金 (昭和 51 年 5 月 1B) 


121 


入会者 : 大町 北一 郎, 甲 藤 次郎, 金 尾 直 
敬 

退会 者: 須田皖 次, 黒 田 偉夫 (以上 逝去) 

糠山昌 市, 稲井 信 雄 (以上 本人 
希望に よる) 

2.  昭和 50^ 度 事業 報告お よび 会計 収支 決 » 

案が 承 おされた。 

3.  昭和 51 年度 事業 計画お よび 収支 予算案 を 

承 % した。 


一 57 — 


am  : 坪 井 会長, 小 林 名香 評 « 員, 

有田忠 雄, 岩 生 周 一, 尾 崎 博, 川上 

喜 代 四, 河 野 我 礼, 蔵田延 男, JT 持 文 
雄, 斉藤正 次, 式 正英, 末 # 俤六, 
凍肪 彰, 中 人, 保柳睦 美, 前 島 

« 雄, m 秀雄, 森 本 良 平 ひ6 名) 他に 

委任状に よる もの 22 名 

» 事: 

1. 正会員 入 退会に ついて 次の 通り 決定し 

た, 


安斎 俊 男 


編集 委員会 

委員長 矢 沢 大ニ 
井上 英ニ 川上 喜 代 四 河 村 
藤 正 佐 藤 久 
諫 肪 彰 

前 島 郁雄 

山 本 正 三 


武 


tf* 奇" »812^- 昭和51 年 4 月 20 日印 刷 
地チ雑 》 第812 兮 昭和 51 年 4 月 25 日 発行 


編集 兼 発行者 

印 刷 所 

発行所 


矢 沢大ニ 

—ッ柵 印 JW^C 会社 

東京都 品 川 区 上: fe«  3-12- は 

|5 東京 地学 協会 
東京都 千 代 田 区 二番 町 12 の 2 
郵便 番母 1 0  2 
電話 東京 (261)0  8  0  9 番 
捩替 口座 東京 66278 番 


.E 英き郎 

佐 正正 圑 

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束 京地 学協会 取扱い 出 K 物 


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各 =r  450 円 

«*大 山 
芦辺 • 膀本 '»ノ 浦 

大 *6  •  15 露 岳 


大 間 •  井 


1 耝 600 円 
〃 600 円 
〃 600 円 


1 組 6oo 円 w  m 和 ■ 新 1? 

伊予 i« 山 ,八 MS 浜 
掛 塚 • 見 付 

邑知 si  • 虻ガ a 


1 組 890 円 
890 円 
890 円 
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束 京地 学協会 取扱い 出 K 物 


220 北海道の 鉄 SJ^ 


550 


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221 北海道 常呂 地方の スビ ライトと 含 マンガン: 4?0 

! 赤鈇紀 I 


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定^'   226 イラン;! 北- ftSC の アングラ ン 鉱山 


430 


156 地震探鉱 法の 5?f 究 


™  oo5 北西 九州 古 5S 三紀 砂岩 中の ジル コンー ざく  gal 
300      -3 ろ 石 一 'が乂 石 比が もつ 地 R 学 的 意義 , ^ 

160  ; 兵 庫, 霍 ぼ:!:; Ti 水 職 城赚報 470      248 髋ぼ P お齙鼸 合 若 体- 中の 変 7«> 

•  I  I  一  ―   一  一   

161 , 山形 あ-ひ 近の 天然 ガス 地 化学 鋼査報 'S  500      2>1 よる 地震波 速度の 時 問 的お 化に ^  950 

Aqn  I  * なった 二つの 環境 下にお ける 現世 海底 堆 

450  .  積 物 中の 重 鉱物 組成  i  900 


162 


秋 田 iR 小 坂 鉱山の 母 W の 変 K 


164  1 火薬 爆発に よって 生ずる 雑 振動お よび 反射: .,56    ^ぉ; 九れ?^ K 構造 

164  ; 波の^ R 的 研究  400 一     お « 三角 地 城に まつわる 問題 


950 


163 北海 ai のチ クン 


550 特別 ゆ (C) ゲルマニウム 資源に ついて 


330 


,eo  A  H-  f-i-f  ^-xr^ 丄 *     mj&mii-  \r  I     A^  (  5  ) 爆破 地震 動 観測 资 料よ り 得られた 松 は ( 

168    «崎込,, 小 林 f わ 付近 人?!: :刀 ス 報 !   400:符 カリち,  そ 発 ォ也 震 域の 地下 構造  , 


176 1 北海 m の クロウ ム鉱床 

地震 にわ け. る w^ir にれ と 多孔 法の : で。 ! ! 
研究  !  370 1 


; -m    口 本の 学者に よる 中国 本土に 関する 地理学 的 研 

•   400 究著 料 •» 文ロ玆 (1935 — 1950) 


200 

〒350 


182 


184  i 弾性 波 パルスの 伝播に fel する W 究 


186 


188 


189 


190 


191 


上部 石 HPWWMftW 過 K におけ る fi 里 堆と芦 
別 沈 降 ft 地 

八 «i1llHl« 水の 地球化^ 


第 11 M 太平洋 学術 会 «組 繳委 A 会 編集 
Japan  Guide  Book  for  the  v^ongress  rours 

Sfi 布 価格 1 部 700 円 〒 350 
400  , 地 KM 査所 月報 ^ 月 発行, 1 力 年 (昭, 51 年) は, 510 円 
: 地学 雑 I* 隔刀究 ?ム 1 力 年 8, 100 円 

備考 ご注文 はすべ て iVl 金, 正 会 fi は 定価の 1 割引。 


620 


地 S 付近の 天然 放 ft!f,ti によ る ガンマ^ 強度 400  h 
分^ j に' j レ 、て 


育 森 も 太 鉱山の 硫化 鉱物 屮の微 fit 成分に 
ついて 

n 本に おける ゥラ ンの^ 状 i 

湖 3K 方 地域 二れ 系 の: 錘 虫 の 研究 


193 1 北海; mm 路地^の /ぶ出 ガスに ついて 


194  ; フミな 下 木 Wi^^WHI: ^孔虫 » 


197  ! 北 rf^fi 屮粬 :;ば にお 系の 堆 M について 


350 


1,300 


1,000  ! 


470  . 


470 


800 


1 99 硫化 鉱: ft の m /a 成分 の 地球 化学的 研究 


200  . 本お; ク w ムぉ; n ミの成 LWJ 研究 


420  :! 


580 


地, 齄 it 

JOURNAL  OF  GEOGRAPHY  c7 

VoL  85,  No.  3  (8i3),  1976 


浚 辺 ftft  •  HJ 中芳則 : 斜面 《i5« の 地 R 学 的 研究  

g 田修 二' 藤井理 ft' M 口 R 二: ネ パール ヒマラヤの 》lSi±-' 


«»久«  • 小 池敏夫 : 第 8MMRTfl«J 系 報告  

«7 と IB 介 

浅 M— 巧: 被 子 «ft の iBK  (fflB 四郎)  

Stfi. 巧: 九州 古 第三 (E ほの JiS 序 (井上 英ニ)  

tt  «  re 事: 須田皖 次会 の 御 逝去 を w みて  \ir^V 


その他  ん で、 

: ネ パール ■ ヒマラヤ の 氷河 • ぉ石^!^^^リ フラクション。一 ブ (S 丼理 行) 


CONTENTS 

Geological  Study  of  Landslide 

 Kagetaka  WATANABE  and  Yoshinori  TANAKA  ( 1 ) 

Patterned  Ground  of  the  Nepal  Himalayas  Shuji  IWATA, 

Yoshiyuki  FUJI1  and  Keiji  HlGUCHI  (  21 ) 

VI  International  Congress  on  Carboniferous 

Stratigraphy  and  Geology,  1975  Hisayoshi  IgO  and  Toshio  KOIKE  (  40  ) 

Book  Reviews,  The  Society's  News  <  48  ) 


TOKYO  GEOGRAPHICAL  SOCIETY 

(TOKYO  CHIGAKU  KYOKA り 
Founded  in  1879 
Nibancho,  Cbiyoda-ku,  Tokyo 


東京 地学 tt 会 取扱い 出 ffi 物 


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^吹 川 流域 

^來 川 •  土  §3 川 • 財 

IH 川 流域 

S 嫒県金 生 川 • 加 茂 
川 • 中 山川 •  ffifg 川 

お £1 ぉ大 和川 流 w 
ra.iu 平 ^ 北 w 部 

)ぇ!?/^\松 本 盆地 
お fiK!V; 南西 部 

• 福 岡 wst 後川 

中流 域 

都 城 盆地 

仙台^ 臨海 地域 

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川お よび ft 部 川 流域 

ti^m  • 大分 山国 川お 
ょび麵 ii 流 城 

熊本県 白 川お よび 黒 

川流^ 

^取ゅ 口野 川 流 城 
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山 V!,fiWffiS 無 川 

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よび S お 川 流 城 

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1,280 
干 450 


620 
= 200 


* バール' t マラ ャの * 河' e 石 * 河 ■ ソ リフラ クシ ヨン a —: 


ネ パ一, レ. ヒマラヤの 氷河の 特) R の ひとつ は. 部が. superglacial  moraine  (お 面堆 
石) で 被われて いる ことで ある: W い moraine の 下の 氷 体 は. slaKnant  ice  (ffftlf*) になって 
いる こと も あり. ft 近の 氷^の 变 fid を 知る. I: でも, 乂 この m"minc の # 解 制御の K 割に 閣 しても. 

M 心が もたれて いる。 

if) 耗 w 周 a の 側壁 >'se に は. ^氷 /=: 風化 作 ffl によって, がよく 発 速して いる- s 真 1 お 下に 

見られる ように, 小規 BS なお— お 水 河が. 小さな 圏 谷底 や. ^錐 料お 下 fill に ft られ る。 58 は, * ネ 
バ—, レ. クン ゲ地 城に ある Mt.  Ama  Dablam  (H858m) と, その 北面の Dun  Glacier-  197:1^5 
月 伏 見頃 二! ■ttR 影, 

中央 ネ パール, Dhaulagiri  Himal の 北 iM に 位 1R する Hidden  Valley では, ffl 水 W 地形の *S 遍 
が 著しい ; SH  2. 氷河の ablation  valley に B_ られた si'lifl ぼ lion  lobe である- lobe  '灰 JB の爽 
± は, 1 ~  2m. 幅 は & l<>m である, も-斜め 上 は. side  m"r:iiw とその 内側の supergladal 
moraine で K われた 永 河 氷 tt^  W-Kt- 9  (画 井 fflff) 


地学 雑珐 85,  3  (1976) 


斜面 崩壊の 地質学 的 研究 

渡 部景隆 * 田中芳 則" 

Geological  study  of  Landslide 

Kagetaka  WATANABE  and  Yoshinori  TANAKA 

Abstract 

The  authors  thought  that  a  breakdown  of  a  slope  is  basically  attributable  to  the 
augumentation  of  the  slope's  instability  potential,  and  that  the  time- variation  of  cau- 
sative characters  related  to  geological  and  topographical  conditions  must  be  taken  into 
account  in  the  discussion  of  the  mechanism  of  landslide  development. 

The  Chichibu  basin  was  chosen  as  the  area  of  the  present  study,  and  the  mechanism 
of  landslide  development  was  considered  mainly  from  the  geological  stand-point.  The 
major  object  was  the  landslides  caused  by  the  action  of  weathering. 

Bedrocks 

The  physical  properties  of  rocks  are  correlated  to  one  another,  and  it  has  become 
clear  that  they  can  be  represented  by  the  uniaxial  compressive  strength  and  the  dry 
shrinkrage  ratio. 

Among  the  Tertiary  rocks  of  the  Chichibu  Basin,  mudstone  shows  that  its  physical 
properties  vary  with  geological  horizons,  and  the  ralation  between  its  physical  properti- 
es and  the  geological  horizons  is  represented  by  two  cycles  which  correspond  to  the 
Oganomachi  group  and  the  Chichibumachi  group  respectively. 

Weathering  zone 

The  weatherability  of  fresh  rocks  can  be  expressed  by  the  uniaxial  compressive 
strength  and  the  dry  shrinkage  ratio.  A  weathering  zone  is  easily  developed  in  a 
area  where  the  basement  is  composed  of  rocks  with  small  uniaxial  compressive  strength 
and  large  dry  shrinkage  ratio. 

A  weathering  zone  can  be  divided  into  four  subzones,  I  - IV,  from  the  ground  sur- 
face to  the  fresh  bedrock  down  below.  The  physical  properties  of  each  subzone  change 
according  to  the  degree  of  weathering,  but  their  changes  from  one  sabzone  to  another 
are  gradational. 

Moreover,  it  has  become  clear  that  the  quantity  of  cracks  in  the  weathering  zones 
of  the  study  area  is  far  from  negligible. 
Development  of  weathering  landslides 

On  the  basis  of  the  factors  which  augument  the  slope's  instability  potential  with 
the  lapse  of  time,  the  authors  classified  the  landslides  into  three  groups,  namely,  the 

* 東京 教育 大学 理学部, 地質 鉱物学 教室 Department  of  Geology  and  Mineralogy,  Faculty  of 

science,  Tokyo  University  of  Education 
** 東洋 大学 工学部, 土木工学 科 Department  of  Civil  Engineering,  Faculty  of  Engineering, 
Toyo  University 


124 


澳節景 ft  • 田 中芳則 


weathering  landslide,  the  stream  erosion  landslide,  ana  the  head  erosion  landslide.  In 
the  present  paper  the  authors  focusaed  the  ducussion  on  the  mechanism  of  development 
of  the  weathering  landslide. 

In  order  to  infer  the  state  of  development  of  the  weathering  zone  before  the  break- 
down of  the  slope,  the  authors  carried  out  seismic  prospecting  along  the  margin  of  the 
destroyed  slope.  There  are  two  types  of  landslides,  one  occurs  mostly  in  the  first  velo- 
city layer  with  less  than  0.4  km/s,  and  the  other  extends  down  to  the  second  velocity 
layer  with  0.4-0.8  km/s.  It  is  evident  that  the  character  related  to  the  cracks  of  the 
weathering  zone  and  to  the  softening  of  rock  fragments  is  contributing  to  the  develop- 
ment of  landslides. 

The  depth  of  the  weathering  zone  has  its  limit  in  accordance  with  the  slope's  gra- 
dient. The  depth  of  the  weathering  zone  increases  with  time,  and  in  tnis  process  the 
part  that  overstepped  the  critical  stability  would  be  broken  down. 

I. 序 

本邦に おける 第三紀 層 は 全国的に 極めて 広く 分布して おり, 地形 的に は 丘陵 性 山地 を 構成して いる 場合 
が 多く, 各所に 斜面 崩壞が 見られる。 これらの W 壞は, 従来, 軟 岩と 呼ばれて いる 第 3 系の 岩石の 種々 な 

««« 性質に 関 速す る と こ ろが 多い。 人 m 活動の 場の 拡大 とともに, 地質学 的に も 斜面 w 演の 根本的な 原 
因 や 通 程 を 究明 し, 予知 及び 対策に 反 * さ せ る 必要性が 生 じている。 

筆者ら は, 秩父 盆地の 第三 系 域 を 研究 地域と して 選び, 従来の 地質学 的 調査に 加えて, 岩石 t«t 彈性 
波 aat など を 行い, 斜面 崩壞の 発生 機構 を検纣 した。 本 研究が, 斜面 崩壞の 予知 や 対策に ついての 指針 を 
得る こと に 役立てば 幸いで ある。 

なお, 本 研究で は, 気象 条件に 起因す る 自然 斜面の w 演 のみ を 対象と した。 

n.  w 舰 域の! M 

秩父 盆地 は, 関 束 平野に 向けて 徐々 に 
高度が 低下 して ゆく 関 束 山地の 東緣近 く 

に 位置す る。 本 研究の 調査 «SH は, Fig. 
1 に 示す よ う に 盆地の 第三 系 分布 地 城の 

主部 を 占める 東西 約 14km, 南: Ib^J 12 
km の 地域で ある。 調査の 目的から みて 
ここで は 盆地 内の 地形 を 丘 8H± 山地の 斜 
面と, 数 段の 平坦な 河岸 gt& 面と に 大別 
する。 

丘陵 性 山地 は 250~700m の 標高 を 示 
し, 盆地の 西方に おいて 最も 高く, 東方 
に渐次 高度 を 低下して いる。 主に 第三 系 
によって 構成され, 一部 は 段丘 堆積物に 
よって 被われて いる。 山腹に は 細かく 沢 
が 入 り 込んで かな り 開析 されて お り 第三 
系が 随所に 露出して いる。 

Fig. 1 Map  showing  the  study  area.  ほとんどの 斜面 崩 壞の基 は 果三系 ビ 

((I)-(Vn)  denote  the  stratigraphic  divisions) ある。 この 丘陵 性 山地の 斜面 をつ くる 第 


一 2 一 


斜面 W 壊の 地 貧 学 的 研究 


125 


V 
C 
9) 
ひ 
O 


rable 1 dtratigraphic  division  of  the  lertiary  system 

in  the  Cmchibu  Basin 
((I)〜(VH)  denote  the  divisions  used  in  the  present  work) 


Chicnibumachi 
group 

Oganomachi 
group 


Hikokubo  group 


Kamiyokoze  formation 
Hiranita  formation 
Saginosu  formation 
Nagura  formation 


Sakurai  formation 
Yoshida  formation 
Miyato  formation 


Nenokami  sandstone 
Ushikubitoge  formation 


(vn) 

(VI) 
(V) 

(IV) 

(in) 
(n) 

(i) 


(After  ARM  &  KANNO,  1957.) 


三 系の 地質学 的 研究に ついては, 従来, 多くの 報告が ある。 本 研究で は, 層 序 区分, 岩 相, 地質 構造な ど 
の 地質学 的资 料に ついては, 新 井 '营 野 (1957) による 見解に 従った。 その 層 序 区分 は Table- 1 (Fig. 1 
m) のようになる。 
» 研究に よ り 本 地 城の 第三 系 は 次のように まとめられる。 

第三 系 は 下位から 彥久保 層群, 小 鹿 野 町 層群, 秩父町 層祥の 3 層祥に 大別され る。 第三 系 は その 周囲に 
おいて 秩父古 银, 中生 餍, 長瀞 結晶 片岩 などの 古 期 岩 類と 接して いる。 

各層 群の 堆積 状況から みると, 彥久保 層群 は 基底 部の 山地の 脚部 を 埋めた 璩 岩, 酸性 深 性 岩 風化 物に 特 
微づ けられる 砂岩, 含 化石の 砂岩, 泥 質 岩と 重なる 海 進 時の 堆横 輪廻 を 示し, 水平 的な 速統 性に 富む 地層 
を^ 6 している。 これに 比して, 小 鹿 野 町 層群, 秩父町 層群で は, それぞれに 厲 する 各層 は 藤 岩から はじ 
まり, 砂岩, 泥 K 岩から なる が, 横への 速 金が乏しくなる。 この^ JH の 層 準に は 種々 の 堆積 構造が 見ら 
れ, 襄 岩に は 下位の 第三 系の * が 含まれる ことな どから, 中, 上部 S 群の 堆積 時には 堆積 盆地が 東南 方へ 
移動し, 堆積の 場が 不安定に なると 同時に, 後 背 地の 状態と 河流に 対応して 水平 的な 岩 相 変化 や 厚さの 变 
化 を 生じた ものと 推定され る。 

この 堆積 状況の 差異 は, 第三 系の 岩 相 だけでなく, 斜面 崩壞に 88 速す る 風化に 対する 基 魅 岩の 潜在的な 

性質 を 規定して いる 可能性 を 指摘して おきたい。 
盆地の 第三 系 は ゆるい 軸 を もつ 向斜ゃ 背斜は あるが, いずれも 上部 屑 分布の 方向に 傾いて いて, 西 縁の 

彥久保 層群の ほか は 急傾斜 を 示す こと は 少なく, 概ね 傾斜 は 30° 內外 であり, 南東 部で は 20° 以下のと こ 

ろが 多い。 したがって, 地 K 構造 上, 斜面 崩壞の 研究に は 概ね 適する ものと 云える。 

III.  WH 点の 抽出と 研究方法 

斜面 崩壞の 発生に かかわる 個々 の 要因 を 明らかにする こと は もちろん 重要で あるが, 従 * の 斜面 崩壊に 

H する 研究に おいて は, 崩壞の 要因, 特に 素因に ついては 調査 時の 条件に かたよりす ぎている ため 時間 的 

に 固定され たものと して 扱われて いるき らいが あると 筆者ら は 考える。 しかし, 長期 間のう ちに は, 斜面 
の ほ斜, 風化の 程度な どの 諸 条件 は 変化し, この ことによって 崩壊 発生が 左右され ると ともに, 発生す る 
崩 壞の接 相 も 変化して ゆく ことが 考えられる。 したがって, 斜面 崩壊の 発生 機構 を 明らかにす るに は, 崩 
壊の 要因の 時間 的 条件 を も 重視すべき である。 

* 者ら は, 以上の 点に 問 超 点 を 見出し, 崩 * 発生 機構 を 時間と 斜面の 不安定 化の 程度 を あらわす 概念的 
な It である 不安定 ポテンシャルとの 関 速で 把え る こと を 考えた。 

— 3  — 


126 


渡^ 景 It  • 田中芳 則 


斜面 崩壞の 要因になる 諸 条件 は, 変化 速度に よって 次のように 分類され る。 

a.  ほとんど 変化し ない 条件: 岩 種, 地質 構造な どの 地質 条件 

b.  若干の 変化 を 示す 条件: 斜面 形, 傾斜な どの 地形 条件 

c やや 急な 変化 を 示す 条件: 風化 現象, 水流 侵食 現象, 表面 侵食, 堆 » 現象 
d. 急な 変化 を 示す 条件 : 降雨な どの 気 件 

筆者ら は, 1 ケの 崩壊が 発生して 後, 消滅し, 周囲の 斜面に 完全に 順化して 再度 崩 * 発生の 可 徒 性が 生 
ずる ま での 期間 を 100^ ォー ダー と 仮定 した。 上述の 各項の 変化 条件の 期 問 はこの JEffl 内 を 基準 と する。 

a 及び b 条件の 変化 は 極めて 小さく, ほとんど 固定された 条件と 考える ことができる。 換首 すれば, a 
条件と b 条件 は 斜面 崩 * に 関し, 地域 特有の 不安定 ポテンシャル を 与える ものと 云える。 

これに 対 し, c 条件の う ち 斜面 崩壊に 閣 与する こ と が 大きい と 思われる 斜面 基部の 水流 ftft 及び 風化 現 
象 は, 気象 条件と 密接な 関係 を 保ちつつ, 斜面 位置に よって は一 方の みが 卓越す る ことが 多い が, 絶え ざ 
る 侵食 作用 あるいは 風化 作用に よって, 斜面の 不安定 化 を 促進す るよう に « らく。 すなわち, 時間の 経 通 
とともに 不安定 ポテンシャル は 増大す る。 なお, 斜面の 表面 侵食 や 堆積 現象 も 無視で きな く, 表面 侵食 は 
不安定 ポテンシャル を 低下 させ, 斜面 上の 堆積 は 不安定 ポテンシャル を 増大され る はずで ある。 

—方, d 条件 は 上述の 不安定 ポテンシャルの 上限 を 定める ものと 云える 力' N 崩壞に 到る までの 不安定 ボ 
テン シャ ル ft は 降雨 条件 によって 変動す る。 

時間の 経過と ともに, 風化, 水流 などの 進行に より 斜面 は 全体として 不安定 化を增 して ゆく 力 礼 あ 
る 時点での 降雨 条件に よ り 崩壊が 発生す る と 不安定 ポテンシャル は 急に 低下して, 一応, 斜面 は 安定す 
る。 その後 再び 類似の 過程 をた どって 不安定 ポテンシャルが 増大して 崩壞に 近づいて ゆく。 

このように 斜面 崩 * の 発生 機構 を 明らかにす るに は, 不安定 ポテンシャルの 時間 的 変化に 注目す る こと 
が 合理的で あ り , 斜面 崩壊の 予知と 閬速 づけ る こと が 可能に な ると 考えられる。 

この結果, 地質学 的 立場から, 次の 2 つの 猓 題が 重要で あると 考えられる。 

a.  風化 現象の 進行と 崩 * との 関連 

b.  水流 ft* 現象と 崩壞 との 閟速 

これらの 猓 題に 対し, 筆者ら は 目的と 研究 地域に 選定した 秩盆父 地の 第三紀 層と を 考慮して 次に 列挙す 
る 研究方法 をと つた。 

a.  基继- おの 物理的 性質に ついての 試験 を 行ない, 圧縮 強度 分布図 を 作成した。 

b.  斜面に おける 風化 带 調査と して 現地で は 短 かい 測 線の 弾性 波 速度 測定 を 行ない, 採取 試料に ついて 

は 強度な ど 物理的 性 K についての 試験 を 行なって 風化 帯の 諸 性質 を 明らかにした。 
c 風化 带の 中で 崩壊に する 分带を 知る ために, 崩壞の 発生して いる 斜面に おいて, やや 長い Mlft 
の W 性 波 探査 を 行なった, 

以上の 方法に よって, 斜面 崩壊の 要因のう ちゃや 急な 変化 を 示す 条件と して 重視され る 風化 現象, 水流 
侵食 現 * と 斜面 崩壊 と の 関連性 を 検討す る。 

IV. 基 « 岩石の 物理的 性 K 

1. 物理的 性 K 

研究 地 城内の 153 地点から 195 ケの 試料 を 採取した。 これら はいずれ も 地表 試料で あるが, 肉眼 的に 
な もの を 採取す るよう に 努めた。 
試験 項目 は 次の 通りで ある。 

a.  密度, 間陂率 

b.  乾燥 収縮 率 
c    —軸 圧縮 強度 


一 4 一 


斜面^ 壞の 地質学 的 研究 


127 


d.  超音波 伝播 速度 

e.  ショァ 硬度, ページ 強度 

以下, 各項 目の 測定 結果に ついて 述べる。 なお, これら の^は 全て 供 轼体を 3 ケづっ 使用して 平均 « 
を 求めた。 

密度, 間陳 率: 

乾燥 状態に おける 密度 m 及び 湿澜 状態に おける 密度  >  を 求めた,  >  は 泥 K 岩で は 2.3〜2.5, 砂岩 

では 2.2~2.6 である。 砂岩 は 相対的に 泥 質 岩よ り も 密度が 大きい と 云える。 
間隙 率 は 4~22% と 変化が 多く, 泥 R 岩の 方が 砂岩よ り も 一般に 大きい 値 を 示す。 
錄収縮 率: 

測定 結果 は 最大 5% 程度の 収縮 を 示す。 泥 質 岩の 多く は 0.5% 以上 収縮す るのに 対し, 砂岩で は ほ とん 
どが 0.5% 以下と なって いる。 

ー赃縮 強度 : 

乾燥 時の 圧縮 強度 び d 及び 湿潤 時の 圧縮 強度 び w を 求めた。 び w は 50〜2000kg/cm2 の 範囲に ある。 泥 貧 
岩の " は 一般に 小さく  500kg/cm* 以下の ものが 多い が, 砂岩で は 強度の 大きい ものが 多い。 

超音波 伝播 速度 : 

超音波 伝播 速度 測定装置 によ り P 波の 測定 を 行ない, 乾燥 状餱の 速度 Pa 及び 湿澜 状態の 速度 Pw を 得 
た。 Pw は 概ね 2000〜5000m/sec の 範囲に あり, 泥 質 岩の 方が 小さい 値 を 示す 傾向が ある。 

ショァ 硬度, ページ 強度 : 


"Legend 
•  Hudstor.e 

o   Fine-grained  sandstone 
2000 ト " Coarse-grained  sandstone  oo 


iooo- 


100 


50 


乾燥 状態の 供 試 体 を 使用した。 ショァ 硬度 
の 測定 結果 は 30〜90 の 範囲に あり, 試料の 粒 

径が 大き く なる につれ て パラ ツキが 增す 傾向 
が ある。 ページ 強度の 測定 結果 は 岩 質に よる 
差異 は 少なく,  4〜60cm の 範囲に ある。 こ 
の 2 つ は 斜面 崩壊に 直接的な 関 速 を もつ 野外 
条件 は 多くない と 思われる が, ショァ 硬度 は 
上述の 場合と 同様, 泥 質 岩の 方が 小さい « を 

•  Rudstone 

.  o  Fine*eraln«d  ■«n4aton* 

2qqq|_       X    0       0  ■   Co«r*«-frftin«d  teo« 

lOOOr 
500r 


100 厂 
50L 


0 
1000 


J  I 


2000      3000  4000  50006000 


rw  (n/s) 


0 し 
0 


«0 


20 


30 


tig.  2   Relation  between  wet  compressive 
strength  Cw  and  wet  ultrasonic 
wave  velocity  Pw. 


\ lg.  3    Relation  between  wet  com- 
pressive strength  <7W  and 
porosity  n. 


*  *  0  0  /^tm^ 


o 


s 

5 


(»)  P 


― 5  ~ " 


128 


浚 郎景嚷 • 田 中芳則 


示す。 

以上, 研究 地域の 物理的 性質 を 通: K す 
る と 岩 K に よ る 差異が ある こ と が 判明 し 

た。 

2.  物理的 性質 相互の M 速 

岩石の 物理的 性 K は ある 1 つの 性質 を 
測定 すれば 他の 性 K が 推定で きる ような 
相互 閱 連 性 を 有する 場合が ある。 相互に 
比较 する とき は, 現地に おける 基お 岩が 
漫 つた 状態に ある 場合が 多い こと を 考え 
ると, 湿潤 状態に おける 性 K を 重視す る 
ことが 望ましい。 ここで は, び w 及び 乾 
燥 率 と 他の 接 性 K と の 関係 を 中心に 
述べる。 

。, との M 係 : 

<3, と ? v 及び P, との 間に は 両対數 紙上に て 直線 関係が 認められる。 Fig.  2 は" と Pw の M 係 を 

示す。 

次に " と 間隳率 n との 間に は Fig.  3 のように 片 対数 紙上に て 直線 関係が 成立す る。 

このように, び w と 他の 主な 性質との 問に は 対応 関係が 存在す る。 
乾燥 率との 関係: 

1R« 率と 他の 性 » との 関係 は 興味深い データ を 提供す る。 Fig.  4 は 収縮 率と " との 関係 を 示す もので 
cw が 小さく なるほど 収縮 率 は 大きくなる。 特に, び 胃 が 500kg/cm2 以下の 泥 R 岩に おいて この 傾向が 頃 
著で ある。 なお, 砂岩の 収縮 率 は 小さく ほとんど 問題に ならない。 
本 地域の 泥 K 岩 は 収縮 率と 。, との 関係から みると A 型と B 型に 区分す る ことができる。 
A 型 は, 相対的に 収縮 率が 大きく, び 胃 が 小さくな るに つれて 収縮 率が 急激に 增大 する タイプで あり, 
B 型 は 収縮 率が 小さく, 〜 が 小さくな つても 収綰 率が さほど 增大 しない タイプで ある。 例えば, Fig.  4 
でび, 力: 100kg/cm2 の 場合, A 型で は 2.5〜 4% の 収縮 を 示す のに 対し, B 型で は 1 % 前後の 収箱率 を 示 
すに 過ぎない。 

以上の 2 つの 型 は 地質 層 準と 密接な 関係が ある。 すなわち, A 型 は 下部 層 準 (I) 〜(! V) の 試料に, B 型 
は 上部 ® 準 (V) ベ VH) の 鄉 に 対応す る。 収縮 は 含有 粘土 量, 粘土 鉱物 種, 組織 等に よって 左右され るで 
あろうから, 上部 及び 下部 饜 準の 間で 含有 粘土!: 等が 異っ ている ことが 予想され る。 この こと は, 通常 泥 
K おと 一括され ている 岩石で あっても, 風化 作用に 対する 抵抗 性に 差異が 生ずる 可能性 を 示唆す る ものと 
して 重要で あると 考えられる。 

以上の 考察に よって, 岩石の 主要な いくつかの 物理的 性 K は, " と 収縮 率と で 代表で きる ことが 判明 
した。 これ は 斜面 崩壊 を 考察す る 際の 重要な 視点になる ものと 考える。 

3.  地域的分布 

斜面 崩壊 は 1 つの 力学的 現象で あるから, 外力に 対する 抵抗の 尺度と してまず 第一に, * も 一般的に 利 

用され る 岩石の 一 ttn: 縮 強度に 着目し, 153 地点の 岩石に ついての " 測定 結果に 基ず いて <j, の 分布図 
を 作成す る こと を 試みた。 

砂岩, 泥 K 岩の " 測定 16: について は 先に 述べた。 本 地域に おいて 問題と なる の は濂岩 及び 互 層の 存在 

である。 これ は, 供 試 体の 測定で は 求める ことが 困難で あるから である。 礫岩に ついては 現地 観察の 結 
果, 本 地 城で 最も 強度が 大きい ものに 属する と 考えた。 互 履に ついては, 互 層 を 構成す る 砂岩と 泥 質 岩と 


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Le 严 nd 

•  Kud8tone  at  horizons  (I)-(IV) 
a  Muds  tone  at  horizona  (V)*»(TII) 
o   Fine-grained  sandstone 
v    Coarse-grained  sandstone 


■«■  - _ -  ,  一  i 
1000 


2000 


CJy  (kg/cm"; 


tig.  4    Relation  between  shrinkage  ratio  and  wet 


— 6  ~ ~* 


»■ 肩 襲の 《 質 学 的 》 究 


Fig.  5    Distribution  of  wet  compressive  strenglh  cr.. 


OS 度から a, を 算出した。 
Fig.  5 はこの ようにして 求めた 。- を « 度 A~D の 4 つに 区分して 作成した ものである。 1- の 分布 は 

岩 相 分布 を ある 反映して いる, 
A の 分布 通 域 07»>60Okg/an') は, 礙 S 及び 多くの 砂岩と 一部の な 泥 質 岩と から 構成され ている, 
B の 分布 地 《(600> び-: >400ltS/Cm リ は, 砂岩 を 主と する 互 層の 他, 層 準 (I) 上 8S と 雇 準 (IV) 基底 

» の 砂岩 を 含んで いる, 

C の 分布 地 城 (400><.->300kg/cm') と D の 分布 地 城 (び-く MOkg/cm1) は, 泥 K 岩 または 泥« 岩 を 主 
t する 互 層より なる が, C の 分布 地) « が 各層 準に 含まれて いるのに 対し, D の 分布 地 城 は ほとんどが 上位 
0 準 層に 含まれる, 

±(* として, 斜面 崩壞に 影響が ありそうな <$' の '1、 さい 地域 は, 泥 «岩 の 分布に 依存して いる ことが わ 
かる, 

次に, 収縮 率 を の 分布 El に 重ね合わせて みると, 乾 》 収縮 率の 分布 も a, の 分布と ほぼ 同様の 

IB 向 を 示す ことが a みとれる が, 層 準 (in) 可び (no の c の 分布 地域に おける ffij? 岩の 収« 串が 特に 大 

きく, 崩壞 との MJg において 注目す る 必要が ある, 
* 地 城の 第三 系に は, ほ 曲 は ほとんど なく, 先 第三 系との 境界 付近 を » けば 断 St 比お 的 少なく, 割 B 

以上の 理由に より, 上述の 岩石の〜 や 乾燥 収縮 串 は, 溝 造の 乱れの ある 部分 以外 は, ほぼ 基 « 岩の 
や 燥 串に 対応す る ものと みなす こ と に した, 

*-  wawitit と霤序 

K*. 岩石, 特に 非 3E 成の 堆 » 岩の 物理的 性 K が 作用に よって 変化す る こと は 知られて いた, この 


醮鋒康 M  •  Ml 屮 *« 


im     iv)  ivii 


本 地 W の »  .«>■!  I-DH'I'ViIK-1 
W におり く. 地 KIKI* 

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はなく,  .-.^fw(*fl- :t  ■^i»in  ;>ni.'..'-AW.*  ;,. 1- なわ',, m 
»(( 分, »»<vi-<vm ジ' ffl"> の :i 'ひ あ る, 


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,• が i'—w かに iM»*m0- 

MrkM'lM. [ い 4MWfc»iL  C いん 


斜 WW 續の地 « ャ的 


20 


次に, では (MM 寧 n.  MM 時! I; 精 Mlt 〜, 纖剩時 « 實 域 度 し についても, 地賓雇 寧に 埘化; 
した 2〃 ば f タル (fc 小' す 傾 I 幻が W め C, れ 6-  "  UFitf.  7 のよりに, 级ひ 人 保' 小 *if 町 * 鮮と^  乂 町 鳩 群 
に Wit する W 率 U  )*UV) と * 寧 (V)-(Vll) の a  • ' のサ  <  タノ  U こわけに わ, W 貪の n が 卜 (なから 1,' 位へ 
簡 次 细 加 n  .iw と IV につい C も 2 つの リ  <  タルカ' め にれ, ", と IV はいぐれ も 卜 位 か,,, h 位へ 
麵 次 «少  <  る- 

以 i、,  «♦ な^  < ク a     m 、! 町 won'^wiinw め 物 « 的忤 IU' 屮心に 述べ 仪 

1.1' に 慮な くに' 'め itlUKW におい c,  、二れ 山り 物 Jt« 的 tlW に: J  » の サ i リルが (Wh する 二と について は 
いく  'か 山^ W が^ えられる 一 そ 内 I, な ものお 上 ける と 次 i /はり e あんり u 

すな わし, ") 1 、推な 独^^ 譬, io  nnt^m. い) w,aiwmh 成と *il の hiw,  ")  mn^ 
ぬ の夺 im.  0) 膽紿 物の +ぉ舆 なと である, 

こわに め "の 1、«A^ 成 t ハ^ 響に や" は リく  {mo  a i . w r ( . ? ih wwm. nt^ ^ ^ 

fci/^** と^^.1: め W ^においし. 本 地 «.1 向 » な l«ttU'«ft し, つれえ' 1 、核 ft 恥 の 唯 Wiit 地 

の «: 降 * の nm に丄 ^ もめ.1 しし w 叫した. も 他« の 1 、糠な に-' い (は. m^) は 小 鹿» 餺 

と^ V: 歸 i««U'vofW に 郎 ゆ 的 i、《fr が あり, 町) K«Ufl«Wl にり、 fffeiPiWW ハ鑛 'た 造 «灣 動 t'm 摘し 
たが, えの »•       •       (iur>7) は 二れ H4i      にヤ ベい: :し i たが ■  c  "め i;«^t のが 譬は 
め 対 * から 除外 ひきょう- 

いり WHl,fiUlMi6^» ひ あ 'に HiniMiJ の洋肩 はない u 

*j の 鉱物 w 成と * 比に ついては, 物が^ 慮の 対象と なん 特に や ンゃリ w 十 c トは " をん 右す 

もめ f- に, 粘 I. 鉱 W であ 6.  * 

翁に が^ 地ム め« 料に 上 鉱物 

した 粘 * に 上 6 わ, 

舞の- 1. 郎 (IV) に t ン t  'J  II  )-  f 

卜が 特に 本 いこ と が^ 摘で さる. これ 

は 鳩 寧 (IV) と l.to の * 中 (v) との 

(B に 物 練が JH: 寅め ギヤ -v パ/ pi: じた w 

W になり (4  6  1   i の であ 6 え 'ム え 

も, 

れ、^ U お の *^ の 影 養に n、  u よ 

it^m  くは^ * されな か 'た トニん 
である • ,般 に, 輕ま产 が * く^しる 

はと W 睐 し, 'は^ 加 I, 
W 時に «1 粒 f  ^HHtU-»Vi  i 幻 御: 
lr)|M  二と に丄 に" 搠度; 4 び «&ぬ 
遍« が ことが おえ に わる- 

本 では, tmr^mnf  ^t\iK 
の i a 'め j うにし (水め た. 〃ぶ 

わ". 赠^ ん醎 においに M 
«  l/wm"、 以 I 力 粒 f  ^Hk\mt*¥t^ 

めて <ll«t 率と し, こわに よ-' 資 

の Wtltfr あにわき ことにした, も 地域 

幻ぬ ケ^で その 地点の^ Wtttftr 代 A  i 
もと みられる ぉ楝^ し. これらの 


10 


v. 


I  0 


留 


3 


0 


1 

* 

(1) (0) 

(駕) 

(V) 

(VT) 

(W) 

HUHt£uN 


1 ぬ  囊奠餐 鼈 中, 廳 

を * めて Fig  Sfra た, 85 で わかる ょラに 各き 攣の flBWUl かなう パラつ いている が, 履 華 (D) 

~ or; では 相 ^ に 粗) e 車力:,:、 さく, 疆攀 v, 〜^^では 大きい ご 云える *      に * 疆攀 にて, i% 以下 

の 率 を 示す の 比率!: 求める と, 疆! H  n 一' IV, では ICT^ 藝, 'V, では 約 20% であ 

る * なお. 騎 》  i, は ^ご w» に, 疆 重.,〜' ずべ は 鼻な つた 優 ft を もつ, 
このように, つ '、直 f^.'¥»。  n.~  iv  がつ、 さ に 儘て he に: £C 一, こ r: にせして 秩父町 

藝 解の W  WII ではお きい. 儘で 相互に する こと は, これら トヌ 二 疆鎮わ 物 質の^ 萬に BJ 

係し, 《藝»广 緩 * でダ * ソブを 生ずる 涿冗 の】 つになる-考えら n る , 
次に. -。》結^'っ影罾にっ* て 考える. 《質《0»»«窗 によ r いご, 《8C できる <G 子 鴨 ま 《物 は, 
及:/ 麵ぉ 石が 多く, 他に 《 ^石, 騭 雲^  «NL 生 などの:^ 石片 などが あげら 

れ, B 結 物に に 石英, ^il^lft 方解石な ある. : たらのう ち * 疆。 子に つに て は嚷攀 w の逮 

いは 晃られ ない, 

これら を充霍 する — て は, 方解石が 最も 多く, 橡は 少董て nro>?#t- ュ齡 外す 仁 方解石 は 

大 It 分の に 含まれて いる. ュ、" その 董は疆 庫に よって かなり 鼻なる. T な^ち. » 館お としての 

石 。愈お た 表現に « 鍵で あるが- 疆 ar'i  —^ ir では 赠ぞ めに 少な に^ 一  霸 arv^-ir では 
かなり 多 *  • —たが. つて. 霸逮 マ では, 疆肅 r  ~ ず tflaw による 露 《r によって g 蒙が 
多く ぞ《 ?广 一' i こ :1:ぉノづ'..、 :■_  ^ o :-  we r>i^m^j^% .: ^ - 、ブを 生 ずる : つの 厚お となって 

いる^ ::  tkd つ * 合 :l  . 

以上^ 核お に::. 案 ご» ^の Hit ご ,x 々«m 腐-教父 ■»: 疆 おこが^々 の サイクル を 示す 

の ¥奢 r 考え らた c. 

2M$LW- '-ナ : 大,' •  二つ ダー ブ!: H-j|3|»^rn. ら #trr ると 次のように 


ゥ' ft^»;»|Sr 玲义 に'嶋|5〇 續穆 霧壤::. 'っ^。 ゑ で ^鼻— て • る: こ ズ:*« できる t  «な《« によ 

り 費 養 «x に.^^ つ 零お が 蕩: ひ.. ミた, 二^流に: え: 璿霍 やる 緣笔 にあった 彥久 ft 導 tr 。辟 謂 を 
H 一    '.、«J^r»lRJt 穆 ^に- «:4 力: —  jAic** を 含^ ifeasr 的に: かった のに ^し, 

,^す 慕お 烤穆 ゆ.::;: 缘 庇て-あった と 5 た る貪 親の 緩 も かと し, ^msj^ 

賺》 -ー 讀,^ つお て ズ ヤヨ ズ: ズ&: : な *     0れ:, -Lepxd^z.^ な: ナる看 潜て' あつたと itt 

" 7 い : 一べ : 'に. '. 着 15  r»z^rr*©  。續攀 オ^に::^^ x^^$ 化が あに こめ g なによ つ 

てき ^もに よえ-冬 , H い r     -  I  OC/X ゥ囊 *T る *«を 多く もつ こ 

i: にな-た f. つ-考え: つ r. る t 

-mm^.z  ^種 盆 堆グ. .^f^it^ 地广ノ 《:g を i た: -,2- 鞭 抑に ftK^^^m^.^mik 

&っ変 ズ:: 一パぇ 略, あ ' ュ 二 へつ S な:!: き'. ダー ン―ら RP'ts 鍵で あるが. 2 
物 薄ド. や »ブ:*  ノ〜' ' 々 ?ッ譬'? 矛で 籽ま r 一一 蕾 n てきな ^と考えられる, 

V  . 直 《: 香 

1 m.^mcM$Lt^n 


置 化擊 つ-に ": た z 1化 ず'。 ^tffc* 伊 え :f 3餐广 お ^ と !: 一-に 暮—/ 翼な る こ:: から 

r」. る: : •: さ.: 时 なめ 石 r^t^Jf に^ ナミ^^ ノ^ i にて き- 遂を^ つて. る. すな わ、 侵 
食れ h  r ぉ警 tt ひ、 に 二 ご :i  S^tf*  ぶる に て 化き ^形 ^  /,:  INK-  o で擎ぃ 《fc» 

-n^k^r       - さに ち 厂 ゥ. さ . -* 合に に Jt 化鲁は 降, なる あ ると 考え ht る.. し 
一 -  ,  /  -  H's^n^-  ^t^t^r  I  u  ^  £ こ o« ^。分 在 を, しかに する こ 

-に: つて. 裏 各 建の 氣^ ^ぐノ^^!!:饔!:^^で る ここ7,: できる 奪 えられる * この 8 約の た 


斜薦 崩讓の 地質学 約 W 究 


70 


60 


50 


一 40 


30 


20 


10 


0 


•  Wti^ht  loss  ptrcent*^«   >  90  * 

•  •'  M  90  <  >  >  50 


0 


o 


50 


10 


10 


0 


めに, 新鮮な 岩石の 風化 MR を 行なう とともに, この tt 条を 測定の «易 な » 石の 物理的 性質と BB 遍 づけ, 

風化に 対する 抵抗 性の 尺度 を 物理的 性質に よって あらわす こ と を 試みた • 
風化 作用 は, 物理的 風化 作 W と 化学的 風化 作用と に分鎮 される, 纖錄, 砂^, 泥 質 » などの 增 表の 讓 

Iff に閽 速の ある 化学的 風化 は 物理的 風化に 較べて 一 » に 小さい と考えられる。 また, 化学的 風化に よる » 
わの ぉ£抗 性 を数最 的に 示す 適切な^ 法がない. したがって, ここで は 主に 物理的 風化 作用 をと りあげる • 
物瑰的 風化 作 川と して, tt が W のよう な« 象 条件 下にお いて は, 割 t! あるいはれ 石 内 水分の 冬期に おけ 
る *M 融解 作 川と, 降^と *% 乾燥の 繰返しに よる 诅潤 乾燥 作 川と が 最も 人き な 影響 を^え ている ものと 
巧 える. そこで. 風化 K» として は, 凍結 » 解 と 214 潤 乾燥 K 驗とを 行なった. この l«,  WIMIC が 本 地 
城の 特 fttt を 示す か 否か を検 W する ために, 本 地 城と « 似の 地 H 時代と される 数 地 城 («玉* 比 企 丘陵, 
T« 県 房 »6 や *, 来 京都 五 B 市 ft 地, 秋 横手 ft 地) の こついても M« に弒驗 を 行なった, 

及び 時 M についての K ま 条件 は 
ト^の よう に^めた, 
凍钫 M 解 t<M  ; 

凍轱 (一 2o°c, i2o 分) rmm  (水 

M  5  。C,  60 分) 

诅瀾乾 ; 
mm  (水 iii2o。c,  6o 分) パ 乾燥 

(80°C, 120 分) 
V,1  <i の 物理的 性質 について は 各種の 

ゆ II を --お 弒驗 したが, 風化に 対応す 
る 物 的 性質と して は 激満時 圧縮 強度 

〜, 問 |» 串 n, 乾燥 収縮 串が 考慮の 対 

* になる と 考えた。 なお, 風化 
* と 物理的 性 II との 対比 は, 風化 K 驗 

において ある a* 変化が 晃ら れたサ ィ 

ク ル 時の 襖 失 重!: 百分率 を W いて 行 な 

•) ことにした, 

Fig.  9 は 凍 粘 » 解 Wfc の ぴ w と n 
との 閣係. 10 は 》 満乾燥 KM の 
0. と 燥 収縮 率との M 係で ある • 


o 


ぜ %c  V 


0 


o 


0 


0' 


4 


0 


び 


0 


o 


e 


0 


100 


200 


300  400 


500 


600  700 


fJw  (VCR ん m つ 

rig.  9    Kelaiion  of  the  degree  of  breakdown  at 
the  25th  cycle  of  the  freezing  and  thawing 
test  to  o,  and  n. 

c.  mark  denotes  specimins  of  Chichibu 
Tertiary  system. 

凍 tt» 解 W» の »仓 は, a, が 小さい は ど 破壊の ftUff が 人き い。 しかし, 破壞は n 及び 乾燥 収縮 率の 大 
小に は あまり M 係がない。 

^潤 乾燥 M 驗の *ft は, "と n が 共に 小さい ほど 破壊の ftUtf は 人 さい (Wl, 'りが あり, " と n の W 方が 
破壞に M 係す る • しかし, 特に 明 昧な閣 係 は, 乾燥 収縮 率と 破壞 との 閱 係であって, 乾 * 収縮 率が 大きい 
は ど 破壞の が 大きい (W^ が あり, 乾燥 収縮 率 は祖溯 乾燥 を 支 fid する 物? B 的 性 II と ム える, 

以 h の tt* からみる と, 凍 W 融解 W 驗 では ぴ冒 との 閗係, 湿 では 乾燥 収縮 率との IW 係が 特に 

顚著 であり, 風化に 対する 抵抗 性の 尺度 は, <rw と 乾燥 収縮^と であら わす ことができる ことが ゃ则 した。 
この 2 つの 物« 的 性質 は, 本 地 城の 基 tttt の 物理的 性 « を 代^ 十る もので も ある。 
2) 風化 可 M 度 

斩» な 沿 石 を 対象と した 場仓, 風化に 対する 抵抗の!)! MS は, 風化 可能の を あらわす ものと 云える, 
これ t 風化 可能 度と 呼ぶ ことにする, 風化" J 能 度 は 上記の M 驗 からみて, " と 乾燥 収縮 率と によつ 

て, Table  2 のように あらわす ことにした。 a は 風化 可能 度が 最も 人き く,   d は 最も 小き い- 


一 11 一 


田 中: 》, 


Table  2  Divicioni  of  wcatherabiity 
I  o.<200kg/cm'.  Shrinkage  ratio>1.5% 
j  o-<200kg/cm»,  Shrinkage  «tio<l.5% 

600k8/cm*><rw  >  200kg/cm" 
' a.>600kg/cm' 


上に 規定した 風化 site 度 fcfl 

とに よって, 本 地 城に おける t 

81 化裕 の g 度 を 推定す る 二 


⑩^ 


Fig. 11 は 》 化 可能 度 a 
城 を概路 示した ものである, J 

ffi の 分布 は, 基 Be の 層 序と * 

jt との fa に 見られた サイ クリ - 
化 を 反映して いる, 風化 可) 6S 

い 地 《 は. 斜面 崩* との BB*, 

べきで ある。 

2. 凰 化 寄の せ 質 


~ --0— 
203 


地表に 露出した 新鮮な 基盤 

» に 述べ fcJW 匕 可 (6 度に お 

で 風化し, -ぉ聰 から 鳳 化 » に, 


c  mark  denotes 
Tertiary  system 


lkage 


of  breakdown  at 
felting  and  drying 


imins  of  Chichibu 


本 地 《 では 泥 J? 岩の 風化 iH( 

であり, これが 斜 as»i» に 影 着 

ころ 力: 大きい と 思われる ので, 
斜面 をつ くる 泥 n 岩の 凰 化 帯 s 
ベる ことにする, 
ifew おの 風化 帯 は 肉 an 镇 おに よって i  w から! \ 
ける;: とがで きる. 各 分 * の 特徽は 次の 通りで; * 

1^ は 斜面の 表 を 占める 性堆 物で, 

Ii ^と I,  # の 2 つに 袖 分され る。 

U 布 は ほ 睢堆 の- お 暦に 当る M 角礙 ffiP ま 
る, 斜面 全体に E めら れ るが, 一 « に «K, 摩さ 

以下の * 合が 多い, 

h 挤は《» の 本体に 当る SB 分で, 土 》 り 風 ft 
らな るが, 分布 は R 所 的で ある。 厚さ は lmti 

と は ほとんどない, 

nw は, 移 » の K めが たい 》 化 s« の 上« に 当 

» の 割目に よって 基《 から 分 難した 岩片が B 立つ 
あり, I 帯と は 明 》 に IR8IJ する: とがで きる, « 


斜面 ^壞の 地質学 的 研究 


135 


色を呈 して 軟質で 個々 に 分離し, 開いた 割目に は 細 粒 物質が 充 * されて いる。 割目 相互の 間隔 は 2~10cm 
である。 n 裕の 厚さ は lm 前後で ある。 植物 根 系の 入り込ん であるの は, ほぼ n 裕の下 底までで ある。 

m 袵は, 《 化 岩 » の 極めて 《 化が 著しい とほ ぼ 新鮮な 基继 岩の iv 裕 との 中 M 袵で, nh 寄と nuff 
に 分けられる。 n 裕と m 裕 との 境界 は, 渐移 的で 不明瞭な * 合と 明瞭な 場合と が ある。 
nh 裕は » 灰色 を呈し 全体 的に 軟質で あるが, 風化の 軽微な »分 が コアと して 存在す る。 割目の M 隔は 

5〜15cm であり, 割目 は 開いて いる 場合が 多い。 ffli 寄の 厚さ は 1~  3m の 場合が 多い。 

m: 裕は黄 灰色 を呈 し, 全体 的に nh 袵 より は 《 化の 程度が 低い が, 新 鲜な基 « 岩に 較べれば * 度が 小 
さい。 割目 は 概ね 閉じて いるが, 割目 沿いに » 鉄鉱の 沈着 あるいは 若干の 風化が 見られる 場合が ある。 割 

目 間 ほ は 10~20cm である。 この 風化 分 » の 厚さ は 1~  3m の » 合が 多い。 

IV 裕は 風化の 影響が ほとんど K めら れ ない 新鮮な 基继 岩であって, ffl 裕 との 塊 界は漸 移 的で ある, 割目 

(は 20cm 以上になる。 地表より IV 带 までの 深さ は 概ね 5  m  ftfl 後で ある。 
砂岩の 場合 は, 風化 裕の 厚さが 薄く lm 程度で 新鮮な 基 魅 岩に 逮 する ことが 多い。 砂岩の 風化 袵を 軟質 
化の 程度 と 割目 の 間隔に よって I 〜! V 带に 区分す る こ と は, 泥 R 岩の 場合 と 同様に 可能で ある。 
2) 物 性質 

各 晨化分 * の 物理的な 性質 を 求める ために 20 ケ 所の 地点で 測定 及び 試料 採取 を 行なった。 各地 点に おけ 
る 測定 及び 採取 « 料 に対する 物理的 K» 項目 は 次の 通 り である。 
現地に おいて ; » 性 波 速度 測定 
採取 試料に 対して; 超音波 速度 測定, 圧 裂 引 張 試驗, 
破碎 強度 指数 KUt 密度 • 間 陳率 測定 

これらの 緒拭驗 から 得られた 物理的 性質 はいずれ も 風化の 進行と 対応 関係に ある ことが B めら れる。 す 
なわち, « 化 分? の! V* から 上部の I* になる につれ て, 現地 » 性 波 速度 は 低下し, 岩石 片 試料に おいて 
は 超音波 速度, 圧 裂 引 張 強度, 破砕 強度 指数, 密度が 械少 する 反面, 閒 » 率は坨 加す る。 これらの 物理的 
性 質 は 同一の 分裕 内で はかな り 類似の 性 K を 持ち, 各 « 化分裕 «1 では, 急変す る 例 は ほ と ん どな くむし ろ 
渐移 的で ある。 

風化に 伴 う 各 物理的 性質の 変化の 程 )5 は, 項目に よって それぞれ 異な つてい る。 

Table  3 

Degree  oi  changes  in  physical  properties  due  to  weathering 
V' :  Elastic  wave  velosity  in  the  field, 
V  :  Ultrasonic  wave  velosity, 
y   :  Density,  n  :  Porosity. 


Zone 

Ii 
I: 

n 

mi 

nh 

IV 


V 

60〜60% 


40-80 
30-65 
25〜45 
0 


V 


10〜50% 
5〜30 
0〜10 
0 


5〜15u;, 
2〜10 
0〜 7 
0 


n 


20〜600; 
15〜50 
0-25 
0 


Table  3 は, 新 鲜な基 «S の 物理的 性 K に対する 各 風化 分带の 物理的 性 K の 変化 率 を 示す, ただし, 表 
に は 圧 裂 引 張 » 度 及び 破 # 強度 指数の 変化 率 は« 略した。 これ は 測定 « [の バラ ツキが 激しく, 変化 率 を 決 
定 する ことが 困難であった ためで あり, その 原因と して, 測定値が 内在す る 多数の ヘア クラックの 状況に 


一 13 — 


SffiftK • 田中芳 M 


大きく 左右され る ことが 考えられる, 

Table  3 によれば, 最も 大きな 変化 率 を 示す の は »g© 影響 を 含む 現 地 弾性 》 速度で ある ■ 次いで, 間 
»*,  《 音波 速度で あり, 密度 は 最も 変化 率が 少ない, 

3) 風化 帯の W 目 

W の 性 質 を 規定す る 割目 量と 岩石 片の 軟質 化の 2 つの 耍秦を » 合 的に 示して いるた 》 と 考えられる, 凰 化 
» の 性 W は 主に, »1 目 量と 軟) (化の g 度の 2 つの 比率で 示す ことができる • 

* 實の ひとり (EB 中, 1970) は, 先に 弹性 による « 目の 定量 化に ついて S» 的な 核 时 を 行なった 
が, 本 地« では » 用 «H が 抉い ので. こ こで は 新ら たに 提示した 実用的な 方法に よった。 
割目の 程度 を Fc, 軟 H 化の 程度 を F, とすれば 

Fc=V7V 
F»=V/V. 
Fw=V'/V« 

'は g 地弹性 iffi 速度, Vd は 割目の ない 新鮮な 岩石 片の 超音波 速度, V は 各 風化 分 被 か 

ら 8 取 し た s 石片 の a 音波 速度で あ 

る, Fw は « 合 的な 凰 化の 程度 を 示す 

ものと 云えよう, 

Fc,  Fa は それぞれ, 0<FcS 1. 0 
<FsSl なる jfiffl にある, すなわち 
Fc が 小さくなる ほど 割目が tt し, F, 
が 小さくなる ほ ど軟 Kft が it ん だ:: と 

を 示す。 

Fc,  Fa を 《«! 及び « 輪に とつ fc* 

» に 本 地 城に おける データ を プロ ッ ト 
すると Fig. 12 のようになる, W ら 
かに 風化 ff の 上 « ほ ど Fc 及び Fa が 
大きく 低下して いる こ と が 8 めら れ 

本 地 tt において は, 特に 割目の 影響 

の 大きい ことが わかる. すなわち, n 
化 》flf の nar 及び mffi では, 割目の ない 新鮮な &ぉ 岩の 速度 v0 に 対し, 割目 i の w 加が それぞれ eo—So 
%a び ぉ-85% の 速度 at 下 を もたらして いるのに 対して, ぉ石片 の軟 w 化 は では 45% 以下, m* では 

30% 以下の 速度 低下 を もたらして いるに すぎない。 

Fw は ほね n?ff では 0.15 以下, raflf では に は〜 0.3,  IV* では 0.3 以上であって, それぞれ 風化の ig 行 8 
度 を 示して いる, なお, のまつ fc  くない 新鮮な S«« に (S ベれば, IV 帶の Fw も « 目の 影響 を 受けて 


Degree  of  crack  development  and 
JeK^ee  of  aofming. 


風化 * に 生じた 割目 は, i"! 石片の ttWf 匕よ' 
VI. 科 面 ffl* の B 生 
1. 状況 
1) ffl« の 分 《 
«*» の 》 生 は, 


も 斜面 1«» の 56 生に 大きな 影響が ある ものと 考えられる, 


. 次のように 》1 裏 を 分麵す 


斜面 )《* の 地 K# 的 8f* 


«.   ftSi 斜 斜面の 風化に S 接 M 連す る W 壊 
b. 河川の 下方, W 方 》* に 直接 90 連す る W 壊 

c  侵 * に 直接 《連 する 《讓 

本文で は 以後, at 風化 *1 壊, bS: 水 SeaftW 讓, c を SBffiflHtWI* と 呼ぶ ことにする, 
この 分類 は, の K 生 位置 及び 物と BB 連が ある, 風化 は 主に 山 》 斜面に? 6 生し, *!» 物 は 表 
土,  fli 錢及ぴ 風化 岩で ある. 水流 浸食) W 鎮は 谷! 8 斜面に 5E 生し, 崩 》«5 は 主に 風化 岩で ある, 頭 Mi 侵食 》1 
康は. 風化 1» 壞 などに よって 谷 》SS の 凹地に 堆》 した 土砂, が) 《« ナる ものである, 

2)  m« の 分布 

» 者 らは 研究 地域に おけ る崩壞 SI 査 

を 1971 年と 1972 年に 行なった, JH ま を 

a める にあたって は 次の 方針 を t つ 
ft. 

ft* と 判定し 得る もの はすべ て 対象 

とした, したがって, 発生 時期の 異な 

讓も一 括して *1 象と した, たた-し 
ft 壞は, その 面 « (が 20mi 以上の もの 

と ia 定 した, なお, いくつかの «s« (の 
觏 合した »!* は 1 ケの) «a (と した, 

讕査 によれば, 本 地域の は 2000 
ケ所を える, »IB した 崩 » の 内訳 
*. 風化 )《 壞 416 ケ所, 水流 S 食 崩 * 
1684 ケ所, 》ぉ》 食 崩 譲36 ケ所 であ 
5.  « 生 機構に 181連 する M 査 項目と し 
r, 分布, 崩 》 画 》, 深さな ど をと り 

Distribution  of  weathering  land, line,. 


Fig- 13 は纖化 fM 壞の 分布 を 示す, 》 化 W 壊の 分布に は,  一 » に, ««斜 斜面で あると いう 地形 的特徽 

地 W 層 準 別に 見れば, 風化 は 層 準 (m),  mo,  m) と 層 ¥  (n) の一 w に 多い, これらの うち, 層 
準 (m) 及び mo の «i 壞多 «ia 域 は, 前章に おいて 基 tt 岩の 風化 可能 度が *t 大きい と した 地 城に ー» する 

(Table  2,  a# 解)。 層 準 (HO の) ft 壞 分布 域 は, 風化 可 S 度が かなり 大きい 地域に 相当す る (Tabk2, 
b*ffi>。 層 準 (II) の 分布 城で は 西方に t« 壊が 多い。 この 地域 は, 風化 可 依 度が やや 小さい が Table 2, 
c (f 照), fi 地 城内で は 特に 標 B が 高 く  Sffi 斜 斜面が 多い と こ ろで ある。 

Fig. 14 は 水流 侵食 の 分布 を 示す, このうち, 下方 8 食に 86連 する W 壊 は, 荒 川, 赤 平 川な どの 幹 
»! に 注ぐ 小 支流の 河岸 突 ffiffi に 多く, 側 方 a» せに M« する 崩壊 は, 幹 川, 支流 をと わず, K 行 《曲郎 に 多 
い, 地)! 層 準との は, 風化) ft« の 》 合 ほど) B 著で はない。 

8«SflHkW 壞は 上方の 斜面に! S 生して いるものが 多い が, いずれも 小規模で あり, かつ » が 少ない。 

3) 康墙の 規模 

« 壞の «« は, aa と 深さで あらわす ことができる, ns. is は 面 a 別 加 積 崩 壞&率 を 示す。 すなわち, 

IB* の 90% 以上 は, 面« が 1000m' 以下の ものである, 全体として, 水流 浸せ ffl 讓は 風化 ffl 壊よりも 大き 
いものが 多い, 》ぉ《 食 )«* は, 前 2 者に 《( ベて お 摸が 小さい。 
H* 壊の さは 凰 化) 《* について «査 できた, 風化) 《 壊の 深さ は) 《 壊 面の ほ斜 によって 差異が ある, 


田 中 》« 


豚 斜面の ほ #t は 30°~80° ま でに わたる 
が' 大 SS 分; *yo°~60e の 範囲に 人る, 40' 
以下と 60° 以上の) «« について は ffl 壞 数が 

少なく, 探さの as 定し 得る ものが 少ない の 

で, 40°~60° の 崩*| について 50° を 境に し 
て 2 分し, )« 壞の 81 さと の JR8IS* 串 

の Bfl 係 を 示す と Fig. 16 のようになる。 こ 

の閱 係 は, 図に 示されて いるよう に 

率 班上 にて ffltt とみな し 得る。 
崩壞の 深さ は 斜面 頃 斜に よ つて 差 s が 生 

じている といえる, この 見解 は, SS 量的に 

処理 し 得なかった 40° 以下 及び 60° 以上のお 

お についても, およそ a 用し 得る t のと s 

える。 

水流 SftiiS 壞 と 頭部 崩 讓の深 さ は, 

Dislribulion  of  stream  erosion  landslides. 原 斜面が 消失して いて 深さ を 判定し がたい 
ものが 多い ので, 数 ft 的に 示す こと は 省略す るが, やはり 上述の ffi 向 は K めら れ る。 

以上, を 行なった 斜面 崩 壞 のうち, 地質学 的に みて 基本的な 崩壞と S える 風化 崩 裏の 36 生 《 構 につ 
いて 述べる ことにする。 
2. 風化 《| 墙の ft 生植槽 

これまで 述べて きた ことに よれば, 風化 崩壞が » 生す る 紫 因に は, 地質 条件と 地形 条件が ある。 地 R 条 
件で は, 基 の 風化 可 胃に 支配され る 風化 ffi の 拡大が 大きな 要因と なる が, 風化? ff の 深 SB へ 拡大して 
ゆく 過程で/ «鱭 が 5S 生す る ことによ P,  S 実の 風化 W の 深さに は I® 度の ある ことが 指摘で きる。 

そこで, ここで は 地 « 条件と しての 纖化 ffi の? 6 速と, 地形 的 萎 因と しての 斜面 该 斜 との SB 係 を検时 し, 
H 化 ゅ* の 発生 »» を する, 


Relation  between  the  area  oi 

e  percentage  oi 
accumulative  number  of  land- 
af  each  type. 
: weathering  landslide 
: stream  erosion  landslide 
: head  erosion  landslide 


Cumulative  probability  of  th« 
depth  of  breakdown  at  differ- 
ent gradients  of  slope. 


0 


0 


5 


0 


ダグ 

5 _   10—  15 

DISTANCE  (m) 


20 


5 


0 


5         10  15 

DISTANCE  (m) 


20 


(b) 


15 


v 


0 


(d) 


15 


5> 


0 


5 


0 


5 


20 


10        15        20  '  0  5         10  15 

^IcTAIICE  ic.)  DISTANCE  (n) 

Fig. 17   Profiles  of  velocity  layers  (Examples) .  D  denotes  the  depth  of  breakdown. 

l) 崩 域に H 与する 速度 履と 風化 分 寄との M 係 

風化 帯の 崩壊に 関連す る 物理的 性 K を 総合的に 把握す る ものと して, 現地に おける » 性 波 速度が ある こ 
とに ついては 前章に 述べた。 実際の 崩壞が どの 風化 分带で 発生して いるか を 猙性波 速度に よって 推定す る 
ことができれば, 崩壊 発生の 機構 を 知る 上に 極めて 有効で あると 考えられる。 

現地 測定に あたって は, 地質 条件と して は 風化 可能 度が 異なる 種々 の 地 K 層 準, 地形 条件と して は崩演 

が 多発して いる 斜面 傾斜 40°~60。 の 範囲の 中から, 14 ケ 所の 崩 壞地を 選定した。 

1 つの 崩 * 地に おける 弹性波 探査に あたって は, 崩落して しまった 崩壊 地 地 » の崩壞 以前の 風化 状餱と 

風化 分带 との 関係 を 知る こと を 一応の 目標と した。 測 線 はなるべく 崩壊 地のへ りで 最大 傾斜 方向に とつ 

た- 
この ようにして 求められた 各地 点の 速度 層 断面の 例 を  Fig. 17 に 示す。 各 測 線 は 将来^ 壞 する 可能性が 

あると 判断した ところに 設置した ので, 各 速度 層 断面 は, 崩壞 地の 崩演 以前の 地继 状態 を ほぼ あらわして 
いるものと 考えられる。 
これら の 断面図 か ら 速度 層 を 区分す ると 概ね, 次のようになる。 

第 1 速度 層 0.2~0.4km,/s 

第 2 速度 層 0.4~0.8km/s 

第 3      眉 0.8 〜: l.5km/s 


斜面 ^壞の 地質学 的 研究 


0.25 


0.55 


(c) 


0.25 


0.6 


km/t 


5  o  5 

(a)  li 


o  5 

(s)  iiu. 二.: LI 


o  5 


は  o  5 

(B)  IIWK 


一 17 一 


1^0  X ま景嚷 • 田 中芳删 

以 I ノ、 分 は大 郎^ 、っ 地点で 可能で ある, 

次に、 W 壞 地のへ'' 】 で测 « した 上述の 速度 疆 区分と 現実の « 壊の 深さとの について 考える. なお, 
* 壞 、っ* さい o 筒 $ に は. ゆ壞の ft* が * 壞後の » 食に よって あまり M されて いないと 考えられるな 
を遷 び、 面 を W 壊 地表面 を^ 長して 求め, « 壊 ま 面と o 比 高から 推定した, 一方, 速度 

膽ハ凍 さは^ ぞし も 一定で はない ハで, 長の 內で 平均 維 を 甲いた- 
以 I、 '、こと を^ 提 にして * 各 速 <H と W 壊: 深さと め B8 連 を 求めて 人 ると. 第 1 速 * 鬌に する 崩壊 

が r«、  第 嚷が 1«と なる- そして. 大 g 分 .っ搴 壊. つ 深さが, 第 1 速度 履の 下 

**Mil  vFip   1:,  a, ト お^、 と 第:: 速 <  ,ハて ^ 芘せ if   Fig. 17.  c,  d 參 S にある と 云える。 

* 壞ハ衆 さ が * 1 >*^.C ある^ 壊と 第 2  罾ハて S^if にあ る S 壊と では, 第 1 速度 層 
及び い^さに 待に^ 麟は 、、れ ない: こ 「堤き, お 《 耀ぉ; つ £S に 分布し, 両者 

め *|| はない, にたが、 て、 》 'ヒ苓 に s 十る まほ^ 等— いと 云え 巳 

次に、 * 康 6:  、'、*ケ"《 に ^1、 叉、、:、 ハ るた 終に. S'li^r き 窆, ニニって 区分し なお 
ナし I  、、、 坟 つ s  >\>\ 靈舉 ,0  ^-0  ^Tns  ,  IV*    :'  Sfcs  ^二    r  3 つと な :, ^壊 地 

で ^*t*  ^、、よ 、にれ - 、十:、 こと: S できる, 

»:*^t«  ,一  it 冬 
擎さ、 擎 ,  ▲  :v 聲 

に 1:、-、  I  、、ぐ^え やる と. それ それ, ほざ ^、、でる ここ 二 孛舊 悉广 冬 3 ま霸ジ i; ット 

n^^ss や- る :ぐ樣 '、攀 ^ ク歌 «ん をミ 、ミニ こ; ミこ: 〜でき ミ, 

こハ 省え くよ 六 i, ま康は I  、 II 攀が え、 マミ も、 へこ、 1E 雩:: さ-こ 了 ミミ 「r 二 ある:: 


へ : 


♦、 
氣 


«mi^ 建 臂餐 そ^ぴ 零警餐 ^乂 ^十る 奢^ん!!^ パ耳? 、 て- お s -es^*^« え た^こ せ 十る: 

こへ ま, 、、; vm^、  ^に 禽^ INI な、、 號 t^:  乂き、 •  S しナ I  よ - こ 考えられ 

る 

攀:れ響《;、、擎:料舊ミ、.'、^«ニ、,»ケ、'1て 擎 罾 こきくて- * こ 鹳目量:: 大 

さ、 ftrV, パ1 'ぐに-、 お *  ^T、\ さ^: 錄 に ぺ^^? ャミ蠢 たを そなえて. る: 財 o#S 
ほ 寧 乓ナ、 tei 、、こ *sit、 て、、;: 、導^に^ 醫ぉ 遍さ夂 る, 

こ。 寧 逢 、マ 春 in 木が き: き^ 擎にミ こ、 て^ it チ 《二  : に 二-て 之 こる^ « 二 轰醫に 
チ. 事き に、 や ^'二  5: 華、 やる • : 艾て も-" 了^:: —てき に秘 疆 

*:^««  -化 きぐ *, てべ. «M^t :、 〜幾、 霧 : ^、-  imi^*..  ,  ;ニ  《>9e*o^err" る 

,*.  ^拳 : ,《脅 、江 、 こ 、卜*ヽ. 》  :瀑 TMir     :  、^  ' て 一! > こ:::! ^される • 

Cr       ,  \.  «e  t*.  \ 象き- S ヽ r:»  :  、て 之 き: 蓬 も 鼉こミ 

« い お^、::: 傪 、、ll>、? ^で^: ^Hlf^r  -、J  、 :ク I き: 骣: 鼓 醫雙 门«1 

、こ ,> 

,嫂き、:: お、'》 《M^l、 *  : き て HM::— c こ、 r* にリ, る- そこで- ± ^な 
<=«*ぉ ,"寄:、: ヽ、 て^ W««^«F ^亡、 職械 きズ r  (  ; て, i«r« さと « 

-  寸'、 :、 -ヌ — <  、 v     c    ^W^C^^c   :  St-r-  二  、  さ に 

«  ^   i、、 鐵て ^    8|-、,,、    r、 こ ,^ はも ナこ 、れ て. PLS お ま 、^ミこい ラ 

、 

*  ゆ、 、 •  :  Ft » や 愠秦 、 雷 : 有す, てぐ'^ さ^ い K 霍^^ さナ- る KP^t え る 

へ \t         、 た 、:  一-     、  5  r    K た 攀 \         にな 霰 取 S> ミこ •  «t ば' Ufci こ 


斜面 崩壞の 地質学 的 研究 


141 


10 


8 


6 


4 


2 


0 


\ 


\ 


Legend 

― Slopes  with  baeestnt  consisting  of 
Tertiary  sedimentary  rocks 

0    Slopes  with  basement  consisting  of 
other  rocks 

a    Chi chibu  landslides 


\A 
\ 


\ 

\ 

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o  \ 


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8. 


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J  0<*"O 


參 o 


J  m-L 


ふ 


0°  30°  60。  90° 

L'LC?E  GRADIENT 

Fig. 18    Relation  between  the  slope  gradient  and 

the  depth  of  the  velocity  layer  (<0.8km/s) . 

こで も 支持され る。 

要するに, 崩 « の 発生 は 深部へ 発達した 風化 带の 深さ を滅少 する 現象で あると 云える。 したがって, 崩 
壞の 発生 は, 風化 帯の 発達 程度から ある 程度 予測す る ことができる はずで ある。 

本文で 研究 地 城と した 秩父 盆地 は 第三 系で ある 力、 他の 地 R 的に 異なる 地 城に おいても 本 地域で 得られ 
た 斜面 崩壞に M する 基本的な 考え は, 同搽に 適用し 得る ものと 考える。 


謝 辞 

本文 を ま とめる にあたって, ^京 教 ff  A: 学の ffi 本 苴 教授な ら びに 苷 野三郎 博士から は 有益な 御 助 首 を 
項いた つ 東洋人 学の 新 藤睁夫 博士に は 頃 稿 を 説んで 項いた。 以上の 方々 に 厚く 御礼 申し上げる。 また, 数 
多くの 弹性浚 探 杏 報告 を 提供され た 地 黄 計測 株式会社に 惑 2M 致します。 

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一 20 一 


地学 雄眛 85,  3  (1976) 

ネ パール ヒマラヤの 構造 土 " 
岩 田 修 二2  〉 藤 井 理 行" 樋 口 敬 二" 

Patterned  ground  of  the  Nepal  Himalayas 

Shuji  IWATA2),  Yoshiyuki  FUJII8)  and  Keiji  HlGUCHI45 

Abstract 

The  authors  discuss  about  the  distribution  of  the  recent  patterned  ground  in  the 
Khumbu  region  and  Hidden  Valley  of  the  Nepal  Himalayas  (b lg. 1) by  their  investiga- 
tion carried  out  as  a  part  of  "  Glaciological  Expedition  to  Nepal,  1973  and  1974". 

Beeing  influenced  by  each  climatic  and  geomorphic  conditions,  the  distribution  and 
development  of  patterned  ground  in  these  two  regions  show  the  different  features. 

The  holizontal  and  vertical  distribution  of  patterned  ground  in  the  Khumbu  region 
are  shown  in  Fig.  2  and  Fig.  3  respectively. 

Vegetated  patterned  ground  develops  in  large  area  up  to  5500  m  because  dense  win- 
ter freezing  acts  over  the  vegetated  ground  fed  by  monsoon  rain  and  high  temperature 
in  summer. 

Earth  hummocks  appear  just  higher  part  of  the  forest  line  (4200  m)  and  occupy  the 
alluvial  plain  around  Periche  and  moraine  slopes  around  Dzonglha  Karka  (t lg.  3). 

Vegetated  lobes  are  formed  by  solifluction  on  flanks  of  moraines  and  valley  slopes 
around  5000  m  typically,  but  turf  banked  terraces  and  ploughing  clocks  are  also  formed 
on  vegetated  slope  above  the  forest  line. 

Frost  cracking  occures  in  winter  in  various  parts  of  the  study  area.  On  alpine  mat 
vegetation  of  flat  surface  of  moraines,  frost  cracks  develop  into  non-sorted  polygons, 
0.8-1 m  in  diameter  (Fig.  6). 

Sorted  patterned  ground  is  rare  in  the  Khumbu  region  and  is  found  only  at  the  bare 
ground  in  front  of  glacier  turminus  and  at  the  bottom  of  pond  which  are  driea  up  in 
autumn. 

Neither  vegetated  nor  sorted  patterned  ground  is  observed  above  the  upper  limit  of 
continuous  vegetation  cover  where  mountain  slopes  are  occupied  by  glaciers,  steep  rock 
walls,  talus  and  block  slopes. 

The  characteristic  of  patterned  ground  in  the  Khumbu  region  is  found  to  be  com- 
mon to  the  south  slope  of  the  Eastern  Nepal  Himalayas. 

^ince  most  part  of  Hidden  Valley  is  situated  above  the  limit  of  vegetation  cover, 

1)  ネ パール ヒマラヤ 氷河 学術 調査 隊 業績 No.  2 

2)  束 京都 立 大学 大学院 理学 研究科, Graduate  School,  Tokyo  Metropolitan  University. 

3)  国立 極地 研究所, National  Institute  of  Polar  Research. 

4)  名古屋 大学 水 圈钭学 研究所, Water  Research  Institute,  Nagoya  University. 


一 21 — 


144 


岩 田修ニ • 藤井理 行 •« 口 敬 二 


sorted  patterned  ground  distributes  in  large  area,  but  vegetated  patterned  ground,  such 
as  earth  hummocks  and  turf  banked  terraces,  is  found  along  the  small  atreams  drained 
from  glaciers  (Fig. 10  and  Pig.  14). 

Sorted  polygons  (both  large  and  small  scale)  occure  on  the  flat  surface  of  the  va- 
lley's bottom  and  top  of  the  crest,  but  sorted  stripes  (Fig. 12)  and  sorted  lobes  cover 
most  of  slopes.  It  was  obserbed  that  the  sorted  stripes  developed  even  in  the  steep 
slope  over  30  gradient  and  the  period  of  survey  (rig.  13). 

Striated  ground,  reported  by  SCHUBERT  (1973)  in  the  Venezuela  Andes,  was  found 
in  many  places  in  Hidden  Valley,  and  its  direction  coincides  with  the  wind  direction  in 
the  morning  and  at  night. 

The  climatic  and  topographic  conditions  in  Hidden  Valley  are  adequate  to  forming 
the  sorted  patterned  ground  in  such  large  areas. 

Though  there  is  not  so  much  difference  in  mean  monthly  air  temperature  between 
in  the  Khumbu  region  and  in  Hidden  Valley,  the  freeze-thaw  cycle  is  much  more  in 
Hidden  Valley  than  in  the  Khumbu  region  (Table 1), because  Hidden  Valley,  situated 
north  of  main  axis  of  the  Himalayas,  has  less  cloudy  days  in  the  monsoon  period. 

The  geomorphic  feature  in  Hidden  Valley  which  consists  of  gentle  and  non-vegetat- 
ed slopes  is  also  suitable  for  developing  sorted  patterned  ground  up  to  the  snow  line. 

It  seems  that  the  characteristic  of  patterned  ground  in  Hidden  Valley  mentioned 
above  represents  Tibetan  slopes  of  the  Himalayas. 

The  distribution  of  patterned  ground  on  both  Nepalese  and  Tibetain  slopes  of 
the  Himalayas  are  found  to  be  different  from  the  ones  of  Japan  Alps  and  European  high 
Mountains. 

I. はじめ に 

この 論文 は, ヒマラヤ山脈の クンブ (Khumbu) 地 城と ヒ ドン ノく レー (Hidden  Valley) における 各 
種 構造 土の 分布 をのべ, 両地 城での 分布の 特微 を, 気候 • 地形 環境 を 中心に 考察した ものである, 

ヒマラヤ山脈 は, その 高さ, 長さ, 位置に おいて, 地球上で もっとも 特色 ある 山脈で ある。 それに も か 
かわらず, その 自然の なりたち を 解明しょう という 試みに は, いまだに 手つ かずの 部分が 多い。 われわれ 
は, ここ 数年間 ネ パール ヒマラヤで 氷河と それに 関 速す る羝 現象の 調査 をお こなって きた。 

岩 田 は, 1969 年 7 月 =ゴ ザイン クン ド地 城, 1974 年 8 月 = パンチ ボ カリ 周辺, 1974 年 10 月  一 75 年 1 月 = 
クンブ 地 城, 藤 井 は, 1973 年 5 月 ー8 月, 1975 年 1 月 一 3 月 = クンブ 地域, 1974 年 6 月一 9 月 = ヒ ドン 
パレー 地 城で 調査 をお こなった (Fig. 1)。 クンブ 地域での 帯 在 期間 は 2 人 を 合計す ると ほぼ 全 季節 (1 
年) となる。 ヒ ドン バレーで は, 政治的な 理由で 夏期の かぎられた 時期し か 諷 査が できなかった が, ク 
ンブ地 城 と の 比較 という 意味で 食 重な デー タ が 得 られ た。 

地面の 凍結 •» 解 作用の くりかえし によって 形成され る 地表面の 微細な 模搽 は, patterned  ground と 
らばれ, 高山 や 極地の 地表 を 構成す る 非常に 特励 な 現象で ある。 patterned  ground の訳蹐 として, 模 
搽 地面な どが 使われる こと も あるが, まだ 定着して おらず, 本 篛 文で は 古くから 用いられ ている 構造 土と 
いう 語 を 用いる。 

高山に おける 構造 土の 研究 は, ヨーロッパの 山地 や 南北 ァメ リカの 山地な どで は 古くから おこなわれ, 
最近で は, わが国に おいても さかんで ある。 しかし, ヒマラヤで はこれ まで, まとまった 報告 や 研究が な 
かった。 


一 22 — 


Fig. 1 The  Nepal  Himalays  and  the  study  areas. 】 : Hidden  Valley 
2  :  Gosainkund  3  :  Panch  Pokhari  4  :  The  Khumbu  region 

H 山に おいて 溝 造 土が 形成され る 場所 は, おおざっぱに いうと, 奮 線 以下 一森 林 限界 以上の 裹«寄 と W 
れ ている, しかし, 構造 土 はこの ゾーン 内の すべての » 所で 形成され る 1R ではない, 
» 化 質 をの させない 基 》 岩, 一年中 水 をた たえた 池の 底で は, 情 造 土が 形成され な いのは 当然で ある 

し, afcg*ft« 作用が 》 かしえない 巨襄の 集《 地な どで も 形成され ない。 また, 凍結 •》 解 作用 をう わ ま 

b るよう な, 地 S 物質の 力'' おこる »所 でも 形成され ない. fi 力の 作用で 物質が 移動して いる: 面, 
ガリーの 底な ど jfok の S 力が 卓 « している ところな どが, それに あたる。 低木 林 や ft 度の 高い 草原な どの 
S な 植生 地で は. 地面の 凍お がお こっても 地表 物 w の 移動が おこらない から, 構造 土 は 形成され ない. い 
うまで fc ない ことで あるが, 土壤 ft)! が » 結 する ために は 水分 力— 要で あるから, 全く 乾燥し きった 場所 

でも 構造 土 は 形成され ない。 

このように, fli 山に おける H (造 土の 分布 # 所 は 気候 • 地形' 地質 •« 生な どのから みあいに よって, か 
なリ ffi 定 される はずで あり, しかも «»に 入り » む, 

本 》 文で は, このような, 構造 土の 分布 を 中心に 議 » をす すめる, 土壞 »K 深の 分布 やそれ とか かわる 
lfifl などの 気 《 要素に ついての くわしい 》»,       にと もな つて 移動す る ftW© 速さ, 構造 土より 大 
な 周 氷河 現象に ついては, 刖の » 会に ゆずる。 

II. クンブ JMt の 構造 土 

1. クンブ 《4 [の 地 f£  ,地 «• 植生 

菜 ネパ一 ル の大; ST スン コシ (Sun  Kosi) の 支 ド, ド コシ (Dudh  Kos りの 上 « 域 は, クンブ 地 
« と よばれて いる, クンブ はおお ざつば にいえば, ヒマラヤ山脈 主 « の 南 脚に 位置す る ft 地 状の^ 
をして いる (Fig. 1)。 北 ffl は チヨ一 ォ ユー • エベレスト 'ロー ツエの 8000m  « で チベット とへ だてら 
れ, 西 «■ 束 (H はと もに 7000m 前後の 高い 山 稷で, 南 9) も 6000m  « で さえぎられ, ドウ 卜 コシ がその 
|!) に 深い ゴルジュ を 期んで 流れて いる, 

われわれの 氷河 •  所 は, クンブ 地 城の 柬 半分 を 占める ィ ムジャ コーラ 流域の 《17m の ハジ 

ユン (Lhajimg) とよぶ 地点に ある。 SME は'、 ジ ユン *88 所 ffl 辺と クンブ 氷河 下流 部お よび 《« 所 南 倒 か 
ら 束へ つづく 谷に そってお こなった, この SttKffl は クンブ 地域 全体 を カバーし ている わけで はない が, 
以後, この w««a のこと を クンブ 地域と よぶこと にす る, 


SB 修ニ      井理行 .德(1« 二 


Pig.  2  Patterned  Ground  in  the  Khumbu  region. 1 : Lhajung  g [ac iome t eorolog ica!  station 
(4417m)  2  :  Lake  3  :  Glacier  4  :  Glacier  covered  by  debris  5  :  Peak,  rock  wall 
and  debris-covered  slope  (talus,  block  slope  and  rock  glacier)  6  :  Earth  hummocks 
7  :  Vegetated  lobes  8  :  Sorted  polygons  and  nets  9  :  Debris  islands 10  :  Sorted 
lerraces 11 : Vegetated  polygons  12  :  Forest  line  D  :  Dzonglha  K  :  Kalar  Pa  I  tat 
L :  Lobuche  P :  Pokalde  (5806m)  Pe  :  Periche 


ネ バール t マラ ャの 構造 ± 


'、ジ ユン 観 « 所の 北 «  13km ほどに チべッ ト *ネ パール 国境が あ!),  i ベレス トを j» 養誕 とする クンブ 
氷河の 末 《 は 4km ほど 北侧 にある, クンブ 地 城の 《 査 地に は, 氷河 ももった 岩 峰が そびえ, 典 ® 的な 高 
山地 形が みられる, は, 大きく みれば チベット M へ « くな!),  » かく みれば 南向き 斜面で 高い。 急な 
fi 璧の 面» が 広く, 崖 *• 岩石 * 河 • 岩 塊 粗大な 岩 肩に おおわれた 岩 塊 斜面 t 広い ■  Fig.  2 では, こ 
れら を 岩 蟹 と 岩 H 地 と して一 括 した, 

クンブ 地域の 地 K は, 花 ffl 岩 '片 麻 岩の ゾーンに 含まれる が (GANSSER,  1964;  OHTA  and  AkIba, 
1973), 片岩ゃ 千 枚 岩 も ある. 

'、ジ ユン ほ 辺で は, 生態学 的な M 査が おこなわれて いるので (HAFFNER,  1972). 楗生 についての 

S: 得る の は, たやすい, 

SH* は パン ポチ-付近まで みられ, 北向き 斜面に は, カンパ 'シャ クナゲ が, ffl 向き 斜面に は ビヤ クシ 

ン (Jimifxtrus 属) が 生育す る, 森林 限界 は, 北向き 斜面で は 4200m で, 南向き 斜面よ り 2  ~3«)m も 
* い, 

森林 限界 以上, 4800m 付近までの 南向き 斜面に は, に 強い ビヤ ク シンの 低木が パッチ 状に 生育し, 
その あいだ は, ョモギ 頃 • ウス ユキ ソゥ などの: S 地に なって いる。 4900m 付近までの 北向き 斜面に は, 'ン 
ャク ナゲの 低木が かなり 密生して いる。 4600~4700m までの 谷底の 沖 « 地に は, マメ 科の 低木 や 
の 低木が はえ, スゲ S も 多い, 

ビヤ クシ ンゃ シャク ナゲの 生育 限界 (4800— 4900m) 以上で は, 短い 革 本 だけが 生育す る, 南向き 斜面 
では, 密生した マット 状の さ厣 になって おり, なかで も特微 的な の は, 团 塊 tt 物 {Androsace  «) がかな 
5 みられる ことで ある, 北向き 斜面で は, スゲ. イネ 類 (Carfx  •  Cobraia  -  Festuca) などが 生育す る, 
これらの 草 ほ は, 標 i« が SS くなる につれ て, しだいに パッチ 状の 分布になる が, 5300~5400m 付近で は, 
まだ かなり である, それ以上の 高度に なると, iffijg が: & しゅんになる と 同時に *1 可 岩 屑 地 
がふえ, M*J の 生育に 蘧 した » 所がな く なって しま う。 
!. クンブ 地 « の 構 》 土の 分布 

クンブ 地 « の 情 造 土の 分布 を Fig.  2 に 示す。 構造 土 は, 地表面の 微 細な 現象で あるから, すぐそば ま 
で 接近 しないと 発見で きない ことが # 
いし 山岳 地で は しがき かない か 
ら, 実 B に は 存在す るに も かかわら 
ず, 見落して いる fe のが あるか もしれ 
ない, 

次に それぞれ について R 明し よ う, 
1) earth  hummocka 

もっとも 低 所から 存在し はじめる 構 
S 土で, ペリ チュの 南側で は 4200m 
で みられる, 大楚- 小型 さまざまの も 
O が あるが, 平面形 は 長円 形が 多い。 
ハジ ユン 観 W 所の 近くで は, 高さ 12  — 
35cm, 長 340~90cm, 短 径25— 55cm  Fig.  3    Earth  hummocks  on  the  mora  in  slope  at 

t いう 小 5! の ものが 形成され ている 地  Dzonglha  (4850m),  the  Khumbu  region, 

fit,  H さ 25~65cm, 長怪 90-460cm, 短 怪 45-  300cm という 大型の ものが 形成 されて いる 場所と が 
*> る。 大 S の もの は, »水 による S 潤 地に 分布し, 小型の もの は, モレ一 ン 表面の 凹地に 分布して いる, 

earth  hummocks が もっとも 広く 分布す るの は, ペリ チュ から 上流の 沖積 地と, ゾ ン'、 (Dionglha) 周 
iS  (Fig. 3) である, ペリ チュ S 辺の ような, ャクの 放牧地に 近接す る 場所 や ャクの 通路に ある earth 

— 25  — 


» 田修ニ • 藤并理 行 • 機 口数 二 

hummocks は, 阀囲を 家畜に 路 みか ためられ ており, 家畜が きまった 場 
所 を 歩く ことが 原因で 形成され たように みえる。 しかし, そのような 場, 
所で も 断面 (Fig.  4> をみ ると, 典型的な earch  hummock の 形状 を 
示して お り , 土壞 凍結が 原因で 形成され たこと は K う 余地がない。 

earth  hummocks をお おう 核 生 は, Care:  •  Cobrrsia などの 蕈本 であ 
る 力:, ペリ チェ 付近の ものの なかには, シャ クナゲ ゃメギ の 
低木に おおわれ たもの も ある。 

高度 5000m 以上で は, earth  hummocks の 分布 は 断片的と な る。 
earth  hummocks の 形成に 必要な 植生の 条件が » 足され, かつ ft 富な 水 
分に めぐまれろ 場所が 限られる からであろう。 クンブ 氷河 右 岩の カラバ 
タール, ヌブッ ヱ 氷河 右岸, チュ クン カル 力 北の 台地な どで は, 後に 述 
ベる 植被 多角形 土と 連統 して earth  hummocks が 存在し, 大署山 白雪 岳 
火口 内で 観察され たもの (小 «, 1965) とおなじように, 植被 多角形 土と 同じ 成因と 考えられる もの も あ 
る。 

2 )  Vegetated  lobes 

この グループに 含めた ものに は, いろいろの 形の ものが 含まれて いる 力 乙 典型的な もの は, 最大 煩斜方 
向に 長軸 を もつ 長さ lm 以下, 幅 40~50cm の 舌 状の ふく ら みで, 表面 は 全面 短い 密生した 草本に おお 
われて いる。 これ は, 融 水で 飽和状態 になった 融解 土壌が 凍土 上 を 流 下す るソ リフラ クシ ヨンに よって 形 
成される。 

形 慷 が 不明 眛 でも, ソ リフラ クシ ヨンで 形成され た ことがあ きら かなもの は 含めた から, 長さより S が 
広い Hf 状 土 的な もの, lobe の 急な 部分に しか 植生 を もたない もの (turf  garlands  •  turf  banked  terraces) 
も 含めた し, * が 融解 後の 地面 をす べつた ploughing  blocks や, 反対に 大きな 岩 塊のう えに 上方から 流 
下した 土壌が のりあげて いるもの も, すべて veigitated  lobes のなかに 含めた。 

vegetated  lobes は, 4500m 付近から 現われる 力:, 5000m 以下で は, lobe の 長さが 50cm 以下で 小 
さく 横 ft で, « 状 土 的で ある。 lobes が もっとも 広く 分布し, 典型的な ものが みられる の は, 5000m  ftWt 
の マツ ト 植生の 郎分 であり, もっとも 高所 は, ヌブッ ヱ 氷河 右岸の 5500m の 地点で ある。 
能率よ く ソ リフラ クシ ヨンが おこる の は 急 斜面 だから, lobe は 急な モ レーンの 側面 ゃ土壤 におお われた 
斜面に 多く みられる。 北向き 斜面に 分布が 少なく, 南向き 斜面に 多 いのは, 南北 斜面の 植生の ちがい 
によるの であろう。 およそ 4900m 以下の 北向き 斜面に は シャク ナゲが 密生して いるから ソ リフラ クシ ョ 
ンが おこらな いし, それ以上の 高度で は lobe 力 ^ 典型的に 努逮 する 密生した 草原が 少ない。 

クンブ 地方で は, 多くの ャク • ャギ などの 家畜が 飼われて いるから, 各所に 家畜 睹段 (cattle  terraces) 
が みられる。 ハジ ユン 周辺で もいた ると ころに みられ, 場所に よって は turf  banked  terrace と 区 »lj が 困 
難な もの も ある。 ハジ ユン 観測所 南側の チヨ ル テンの 北 斜面に は 典型的な 家畜 階段が みられる が, 断面の 

観察から は, turf  banked  terraces とのち がい はない (Fig.  5)。 
ここで は, すぐ 接して 疑う 余地がない turf  banked  terraces が 

あり, « 状 土と 家畜 « 段と は 密接な 閱係を もっている にち がいな 
い。 

3  ) 植被 多角形 土  (vegetated  polynog) 

この 多角形 土 は, われめ タ イブの もの (小 1965) で, マット 
Fig.  5   Cross-section  of  cattle 状の 草原に みられる。 われめ は, 深さ 5~ 10cm, 幅 数 cm 〜〜 5cm, 

terraces,  Lhajung,  the  Khum-     ^, .  v     ,一    ―',    ^    _ 一 、, たサノ は" 丄,, ん  , 
, ノ  底 はた いらで, それによ つて, できる 多角形 は 中央が やや ふくらん 

du  region. 

だ 80〜100cm の 大きさで 全面 植生に おおわれ ている (Fig.6). 


148 


0  90cm 


Fig.  4 し ross-section  of 
an  earth  hummock 
among  cattle  tracks, 
Lhajung,  the  Khum- 
bu  region. 1 : humic 
material 2  :  silt  3  : 
sandy  silt 


# バール t マラ ャ 土 


Vegetated  polygons,  Lobuche  (4950m) ,  the 
Khumbu  region. 


多角形 土の 分布す る揚所 は, カラバ 
タール, チ a クン カル 力 北のお 地, 

ク ンブ 氷河 右: &とヌ プッ = 氷 W 右岸の 

モ レーン 上で, すべて 《00m 以上の 
高度で ある, なかで も カラバ タール 
0  5200m での 56:* が fc つ ともよい, 

囊 R 多角形 土 は, ¥坦 な » 所 にし か 
みられな いが, この 植 K 多角形 土 は 平 
坦 地から 20° 以上の 頃斜 地で も みられ 
る •  o プチ z の 束 倒で は, ff 斜 24° の 
ところで も みられた 力:, 傾斜が, & なと 
ころで は, 多角形が ほお 方向に 長 SB く 
ひきのばされ, さらに 下方で は ™gc. 
isted  lobe に 移行して いた。 

ハジ ユン 周辺の 革 地で は, 冬に 地面が H おした 時に, 凍結 われめが みられる。 » おわれめ は «l~2cm, 
R さ 5cm ほどで 多くの 多角形 をつ くる。 多角形の 大きさ^ はさま ざまで あるが, ペリ チ-の 北西 
2-5km の 地点 (4350m) で みられた もの は, 植被 多角形 土と おなじ 大きさ, 形態 をして おり 内部に は, よ 
り/ J まの パターン を もっていた (Fig.  7). 

凍お われめ は, 地面が 》 結 するとき の 土 壊の 収縮に よ 
つて 形成され る。 3* 結われめ の B が 広くな つて, 夏に な 
つても M じなくなる と, 凍結 われめから 多角形 土と なり 
保存され る, われめの 幅が 広がる 原因 は, 凍土 や か 
&の« 水が, 閉じる 前の われめ を 侵食した からで あろ 

4) 鐮 造 土  (sorted  patterned  ground  J 

よに のべに earth  hummocKS  *  vegetated  lobes  ,植 
被 多角形 土 は どれ も, 植生に おおわれた 情 造 土で, II 査 
地 内で はよ く発邃 している, いつぼう, 植生と BB(S な 
く,  « の ふるいわけ によって 形成され る * 質 構造 土の 》 
逮は 悪く, 分布 城 もせまい。 

ハジ ユン) B»l 所から 尾扭を へだてた 北 束 側の 永 食 谷 を 
われわれ は コンマ (kongma) 谷と よんで いる, コ ンマ 
谷の 5100m と 5250m の 氷 食 谷底の 沖 糠 地に 大 翌 の 確 
« 円形 土  (debris  islands) が みられる, P! 形 土が 形成 
されて いる S 所 は, モンスーン 期に は 池になる ところ 
で, その ffl ほに は earth  hummocks が 分布して いる。 
円形 土の 直 g は 3~5m, 中央部 は SMS 砂 « からなる や 

ゃコン ベック スな 面で, その 两囲を ^sas からなる みぞが とりかこんで いる。 w 形 土の 中央の 分の 

SB に は, 小型の 多角形 土が 形成され ている ところが ある。 周囲の 粗 » 部で は, 現在, * が 動いて いるよ 

5 す は みられない, 

*R 多角形 土 や 》 状 土が 観 « でき te 場所 は, わずかで ある。 ドウ ォ氷 1  可 末« の ffi は, ボス ト モンスーン 

I こなる と 水位が 下がり, 池 が 露出す る, 池の 北西 岸ち かくの 池 底に は, 多くの 多角形 土が みられ 


cracks  near  Feriehe 
(4350m)  on  January  28, 
1975.  By  March 11. all 
cracks  closed.  The  numbers 
in  figure  indicate  depth 
of  the  cracks  id  cm. 


SB 修ニ + 廳井斕 行 •《 口 « 二 


た, iR 度 は 4700m で, ハジ ユン 两辺 では つと tfiM で みられる »質需 造 土で ある, 
ィムジ ャ谷南 H のチュ クン * 河の の モ レーンの 表而に は, 20~30cni の 大きさの » 質 多角形 土 や 《! 
土が みられる, » つた 典型的な パターン を fc つもの は 少ない が, かな? 広い (EH に 分布して いる • 

=> ンマ谷 漏 【»w にあ る コ ンマ 氷河の から 流れ出す 融水水 at がつ く つた 砂 * 地に は, 小 s の われめ 型 
土質 * 角 形 土が あるが, 》a はよ くない。 

ボル カデ にある H 谷 入口の モ レーン 上 (4900m) に囊 »B 状 土が ある, 上面の 幅 は l~2m,  M 
B の髙 さは 30~50cm で 粗礙が あつまり !?高 線に 平行に のびて いる。 きれいな 形き を もつ »tt± は, 1- 
2 段し かなく, それ 以外 は 斜面 上の わずかな H 斜の となって いるに すぎない. 

MCLLES  (1959) は, カラバ タール 付近に おいて 多くの «W 構造 土 を » 告して いるが, われわれ は, ほ 

とん ど « 見で きなかった。 クンブ 地域の 氷河 《a の * 地に は, われわれが 未 の 》 質 構造 土が 存在す る 

かもしれ ない が, その 分布 面 « は E く はないで あろう。 
S. クンブ 地 J まの 楊 遭 土の 分布 

以上に のべた, それぞれの 周 * 河 現象の 分布 をお お ざつば にくり かえす と, 次のようになる, 

earth  hummocks  -  vegetated  lobes  • 植被 多角形 土の ような 植生に おおわれた 構造 土 は, 沖 9 地. せい 

モ レーンの 表面 や 刺 面 • 山 a (斜面な ど 各所に みられ 分布 面 » も 広 

い。 いっぽう, »«« 造 土 は 氷河 舌《 付近の 砂 》 地 や, モンス一 

ン 期に は 水 s する ような 限られた » 所に しか 分布せ ず, 》at よ 

くない。 

垂直 分布に ついて まとめて みると. Fig.  8 のよ ラ になる。 種 
披 W 造 土 は 森林 限界 か ら上, 草啄 植生 上 K までの ほ と ん ど 全髙度 
帯に 分布す るが, *W« 造 土 は 一 SE の W をの ぞくと 5000m  RJ: 
に 分布し. 上 ffi は植被 ffi 造 土の それと一 a している. 

— ifeW にいう と, ft 山 草原 上部から 雷 » までの あいだに は無植 
生地が ひろがり, »j (溝 造 土が 広く 分布す る。 しかし クンブ 
では, 草原 植生の 分布 上 B 付近から 上で は, ほとんどの ところが 
:& しゅんな fiS や 岩 « 地 になって いるた め 溝 造 土が 分布す る 余地 
がない。 いいかえ ると, 構 ほ 土と 植生の 分布で きる 風化 物 ゃ土壞 
におお われた 地表面の 分布の 上限が 地形 条件に よって 規定され, 
それが « 生と 《 造 土の 上限 を 決めて いると いえる, 

地 E の 移動 》»1 の 結果, 5000m 以上に は, 永久 凍土が 存在し 
ている « 所が ある ことが わかった (FUJII,  1976).  5000m 前後 か 
ら, S に « 造 土の »速 がよくな るの は, 永久 凍土の 存在が 原 H し 
ている のか も しれない, 

こ のよう な 構造 土 分布の あ リ さ ま は, クンブ 地 « の 南西 侧 にあ 

る リク 一 コーラ 上流 加 の パンチ ボ カリ ffl 辺 や, カトマンズの 北 
脚に ある ゴ ザイン クン ド でも みられた。 両 地域と も, 地形 •» 生 
とも クンブ 地域と おなじ 性格 を もち, 植被情 造 土が よく! 《a し, 

SB* 岩 屑 地の 下 《 まで 分布して いる。 » 質 構造 土 は 裸 地が 少ないた め 分布が せまく, 圈 谷底の 池の 底な 

どに ffi られ ている。 

ネ パールの 束 どなりの, シッ キム ヒマラヤの 地形' 植生 結 作用の ようす (KAR,  1969) も, クンブ 
« 城と おなじ 性格 を もっている, 
この ことから, クンブ 地域で みられる 構造 土の 分布 は, シッ キム 


Vertical  distribution  c 
the  patterned  ground 
the  Khumbu  region.  S】 
Snow  line,  UV:  Upp 
limit  of  vegitation  co\ 
FL:  Forest  line 


7 ラャ から 束お ネ パール t マラ 


suo&A-Dd:sl き paljos 

5>po_tEnLI 


ネバ— ル ヒマラヤの 構 a 士 


£1* に 共通して みられる と おもわれる, 

III,    t ドン. バレーの «51 土 

1. t ドン ■ バレーの 櫬票 

地 城 は, 中央 ネパ一 ルの ドウ ラ ギリ ヒ マールの 北 脚, すなわち ヒマラヤ 山 ffit 主 K の 北 «1 に 位置す る 
S で, 東 S1 の カリガン ダキ (Kali  Gandaki) や, 南 01 の マ ヤン ディ コーラ (Mayandi  Khola) と は, 5100 
~5300m 以上の 山 接 で 区切られ てい 
る。 このため, 気候 的に は, モンス 一 
ン ©影» は 残る ものの, チベット 型の 
K» した 気 Sfe 差が 大き く  が 強い 
となって いる。 

t ドン' パレ一 は, 5000-  6700m g 
の 山稜で 囲まれた !« けた U 宇 谷で, 0 
S は 筏い (Fig.  9)。 その 中 を, 西から 
東" ~流れ る リカ ヮ ンパ iRikha  sab  ma) 
は, その 方向 を 北へ 変え, ゴルジュの 
中へ ^える。 そして さらに 束に 向き を 
変えて, ヒマラヤ山脈 を 横切って 流れ 
る 力 リ ガン ダキの 上流 部に 合流 ナる。 

t 卜' ン' バレー 内の * 河 は, 4900- 
5400m の ffl に 末烺を も ち, その 周囲 
は 切りた つた at 岩と なって いる。 調査 地 ー带 は, チベット ーテ一 チス堆 に (し, 石灰 B の 片岩ゃ 千 
ftS からなる (GANSSER,  1964  ;  OHTA  and  AKIBA,  ed.,  1973)。 地 S 面の « は MS の もの 力: 多く, 大 
お 分が 風化の ため 赤色 化して いる。 

t ドン • パレ一 内の ffi 生 は (S めて g 弱で, リカ サンバが 流れの 向き を 北に 変える あたりに, 背丈 30cm 
程の 低木が a られる 以外 は, 草本 植物 群落が 水流に ffi つて «在 している にすぎない。 団塊 クッション 植生 
や 地衣! H すら も, 非常に まばらで, ヒ ドン 'バレーの ほとんどの 部分 は, » 地で ある。 カリガン ダキの B 
m, ダン ブシ パス (51Mm) までの 植生 は, 釺;! ESf 林 * が 3760~3850m で 終わ!), それより 上 は 約 4600 
m 付近まで « 山 $W となり, それぞれ, 明瞭な 阪界線 を a せて いる, 

SIS は, ヒト' ン' バレ一 の 中央, 高度 5055m 地点に したべ一 スキャン ブを 中心に, 1974 年 6 月 * 
から 9 月 初旬までの 約 2 ケ 突 施した。 この 問, * 河 や 地形 M 査に 並行して, ベ一 スキャン ブ において 
は, クンブ 地 城の ノ、 ジュ ン《»1 所での 気 » 観 刺に 準じた 定常 観 M が 実施され た。 ダン ブシ パス一 カリガン 
ダキ 問の 講査 は, 往路と 復路に のみ 実施した, 

i.  t ドン • パレーの 精 S± の 分布 

ヒ ドン ,パレ一 では 植生が 貧 弱で あるから, 植彼 » 造 土の! E 逮は 良くない。 》 逮 がよ いのは, 造 
土で ある (Fig.  10). ここで は, クンブと は 反対に, »KW 造 土からの ぺ ていく。 

1) »Jt 多 ft 形 土  (sorted  polygon) 

多角形 土 は, リ 力 サンバ 氷河の 古い ターミナル モ レーンの 凹地 内の 平坦 地に あった 土 S! 多角形 土  (non- 
sorted  polygon)  を 除き, 観 g したの はすべ て, 粗 粒 物 I! と S^PftSt がふる いわ けられて できた »W 多角 
形 土で ある, 

多角形 土 は, 烦斜 3" 抑 後までの 平坦 地に 広く 分布し, 新しい 冲積 地の 一郎 を 除いて は, 多角形 土の 分 
— 29  — 


Fig.  9  Aspects  oi Hidden  Valley  from  east,  near  the 
Base  Camp.  Rikha  Samba  (in  the  center) flows 
in  the  dry  and  non-vegetated  glaciated  valley. 


s 田修ニ  井; a 行 二 


Fig. 10  Patterned  in  Hidden  Valley. 1 : Base  Camp  (5055m)  2  :  Glacier  3  :  Debris 
covered  part  on  glacier  4  :  Ridge  and  rock  wall 5  :  Eanh  hummocks  6  :  Turf- 
banked  terraces  7  :  Sorted  polygons  (small) 8  :  Sorted  polygons  (large)  9  : 
Sorted  stripes  (small) 10  :  Sorted  stripes  (large) 11 : Sorted  lobes 12  :  Stria- 
ted ground  indicating  the  direction  of  its  long  axis. 


布 は, 平坦 地の 分布 を 示して いると いう こと もで き J 
う。 平坦 地 は, リカ サンバ 沿いの 段丘 面 上と, ラ テラ/ i 
モ レーン 上に 分布して いる, 

多角形 土のうち, 砂 «K の 段丘 ffi 上に g 速した も 《 
は, 纏の ふるいわけが 贫 弱で, 直径 20em 程の 小型 e 
fe のが 多く,  i^ftR を 多く 含む ラ テラル モレー ン」 
や, U 半 斜面 途中 や S 線の ギ 坦部に 形成され たも 《 
は, 小 5! の もので も 痛の ふるいわけが 良く, 形の » つ/. 
多角形 をな している。 小型 多角形 土 は, 更に 大きな 多 # 
形 土に. いくつか いっしょにと り BB まれて いる ことが S 
Flg.  II Sor.ed  polygons  m  Hidden いが まわり をと りかこむ 大型の 方が mt£ESE の g| の 立' 
Valley 

上りが 觀》 である. 

大型 多角 土 は, ベースキャンプ 東方 約 lbn の 所に ある 直 SjR 10m の 池の 两 囲の 平坦 地と, ダンプ ミ 
パスの 平坦 地に * もよ く発邃 している, 池の 周辺の 大型 多角形 土 は, 直 ai~1.5m であるが, モンス- 
ンの Jfcffiffl ごろから, 港 水で 水面下に S する ようになる。 

大型 多角形 土の 粗 «SE 分 は, S  20cm 程の やや 局 sp で 角ば つた » で M 成されて いる。 #  くの もの は, B 
なして いる. 


Sorted  stripes  on  a  22"  gra- 
dient slope  in  the  expcri- 
mental  siie  for  mass  move- 
ment, Hidden  Valley. 


ネ パール ヒマラヤの 《 造 土  153 
小 S 多形 土 は植被 » 状 土の 平坦 節 (上面) に fc 見られた, この 多角形 土 は, 直 g 約 15cm で, » 状 土の 

平坦 SE の 《1 斜は, 4~5° であ!), 特に ベース キャン ブ *( 南西) の W 状 土の 坦 では, 形の 整った 小 

g 多角形 土の 56 途が 良い。 
2) 囊«» 条土  (scried  stripes) 

ヒ ドン' バレ一 では, U 岩 ffi や 段丘 斜面の 崩 》 地な ど を 除く 斜面に よく 56 速して いる 構造 土で ある, 練 
条土 は, ft 粒 BEM の M 隔が 10cm 位の 小型の ものと, lm 
位の 大 S の ものと に 分けられ るが, » の ふるいわけ は, 大 
S の «条 土の 方が よい。 

小 SIK 条土  (Fis-  12) の は, リカ サンバ 氷 「"1 の 
£ 岩の 斜面, 高度 約 5680m 付近での 観 fii の 結果, 傾斜が 
5  ° 以上に な る と 明 » にな リ は じめ, ほぼ 20° 以上に なると 

砂 « の «sBMaK の ふるいわけが さらにす すみ, それぞれの 

» の 幅が 広  <  なる, 30' 以上の 頭 斜 地での 線条 土の 記録 は 

11 とん どない というが (WASHBURN,  1973),  40° 近くで 

t よく ふるい 分けられた «条 土 を 観 s できた. 
この 斜面で, 》条± を 構成す る 《 の 移動 量の a 定を実 is 

した, 測定 は, 7 月 13 日に 14m の 距離 をお いた 2 つの H 
S«M 目に »1 量 《T を 打ち込み, ひも を 張り, その 下の 5-10cm の g 怪を もった S 平な »6 ケに ベン キマ 
-ク を つけた。 ひも は, 線条 土の « に ほぼ iff 交す るよう に ほった, これ を 8 月 29B に, ひもの 下から, m 
?) ペンキ マークまでの 距 趣, すなわち 47BM の 各 * の &助量 を湖定 し, その 結果 を 傾斜との fflff で (Fig. 

13) に 示した, この 図に は, 同 斜面 近 く のモ レーン 表面 
(斜面) の 10— 30cm の を もった 恵 平な 》 の 移動 ftfc 
示して ある, 

t^y  » の 移動 量 は, ほぼ 傾斜の 平方根に 比 w してお り, 約 

I  30° で, 0.4-0.8cm/day  (I50~300cm/yr) であった。 こ 

の fit は, ほお や, 礫の 大きさ, 気象 など 条件 は 1% なる 
が, BL* 山の 2~5° の 斜面での 3 — 6cm/yr (小 1964), 
ダリ一 ン ラン ド での 10-14° の 斜面に おけ る 0-9—3. 7cm/ 
yi  (Washburn,  1967), スピッツ ベルゲンの 7  - は。 の斜 
面で ©5~12cm/y【  (JAHN,  1960) 等の 測定 ほ果 に比べる 
と, 1~2 桁の オーダで 大きい, 
斜面の 20  — 30cm 以上の 大きき な礙の 下方 は, « でお おわれて おらず, 10- 20cm の 長さで 細 粒 物 質が 
Sfc 引く よ 5 に 現われて いた, これ は, 小さな 》 の 移動 速度が, 大きな 礙の » 動 速度に 比べて 大きい こと 
になる ものであろう。 

同地 点での 8 月 29B の 50cm  ffi 地 ffl は, +l.l°C,  79cmS6 地 ifl は +0.6°C であった, 後述の よう 
に, ヒ ドン, バレーに は氷久 *  土が 存在す るから, この 地点での 活動 層 厚 は 約 110cm と 推定され る。 こ 
O 活動 觸は, 凍土の ft 解に よって, 含水 率 は 大きく, 地表面 付近で feiSfll 状態に なって いて, 斜面 を 下る 
時, くるぶし 近くまで もぐる ような 状 » であった。 

これらの 観 W 観 S 結果から, この 線条 土 斜面で は, 斜面 全体の ソ リフラ クシ ヨンと, * &の 遠い によつ 
て 6 こる 差 》JW な (row  creep とが 同時に 起って いるものと 考えられる, また, 大きな 移» 速度 は, 永久 
直 土 E  (permafmot  table の fiiK) 上の S 潤な » 解 層が, 30。 近い ft 斜面に 置かれた という 条件が SK き 
い fe ことになる fc のと 思われる, 


10 


iTie  relationship  between 
slope  angle  and  mean  diu' 
ma!  movements  of  painted 
stones  of  the  sorted  stripes 
in  Hidden  Valley. 


154 


岩 田修ニ • 藤并理 行 • 機ロ敏 二 


小胃条 土と した ものに は, 確の ふるいわけ を ほとんど 伴な わないで, 藻 種と それによ る 色の 違いで 美 
しい 縱痛 模様 を 作って いるものが ある。 稜線 部 や 斜面 途中の 露 岩 や 巨 * から, frost  shattering によって 
生産され た * が, frost  creep ゃソ リフラ クシ ヨンで 斜面 を 最大 傾斜 方向に 移動した 結果と 考えられる。 
これ は, リカ サンバ 氷河 中流の 左 * の 斜面 や, ベースキャンプ 東方に ある 氷河 右岸の 露 岩の 下の 斜面に 顕 
著な ものが 見られた。 

大 Mj» 条土 は, 大型 多角形 土の 形成 城に 接して 分布して いる ことが 多く, ダン ブシ パス や フレンチ コル 
周辺 や, ベースキャンプ 東方の 池の 周囲の 斜面に よく 発達して いる。 ベースキャンプ 東方の もの は, 線条 
土が 2 〜 3  。の 傾斜の 平坦 地に くると, しだいに 閉じた 多角形 土に 移行して いくのが K めら れた。 他の も 
の は, 多角形 土から 移行して 形成され たもので あった。 

大形 線条 土 は, ベースキャンプ 束 方の 氷河の 末端 部の 厚い 土砂に 被われた ところで も 見られた。 この 土 
砂の 厚さ は, 120~200cm で (NAKAWO,  1970), ここでの 確の ふるいわけ は 強く はない 力:, 礙カ '^45° 近く 
に 立った 線条が もあった。 これ は, この 部分の 氷河 氷 体が dead  ice 化して いる こと を 示す ものと 考 
えら ォ1 る。 

3)  sorted  lobe 

ヒ ドン 'バレーで みられた soliflaction  lobe は, 植生 を もたず, と 粗 胃 の ふるいわけが すすん 
だ lobe 状を呈 している ので, クンブの vegetated  lobe と 区別して, sorted  lobe と 呼ぶ。 

sorted  lobe は, 5050m から 5500m の 高度 «SH の 緩 斜面に よく 発達して いる。 傾斜 15~20。 の 斜面で 
の lobe の 大きさ は, 傾斜 方向の 軸が 3  ~  5  m, 幅 は 2  m 前後, 厚さ は 30cm 程で ある。 lobe の 周囲 は, 
溝 状 M 地に なって いて, 径 10〜20cm 程の 礙 がつ まっている。 lobe の 前方 (下方) は, 比 « 的 細 粒な 物 
質から なり, 平坦と なって いる ことがあり, ここに 小型の 多角形 土が 形成され ている の も 観察され た。 

地 ifi の 移動 測定 (FUJII,  1976) の 結果から, ヒ ドン • バレー 内の 永久 凍土の 分布の 下限 高度 は, 約 5000 
m と考えられる 力' s  sorted  lobe の 分布 は 永久 凍土の 分布と よい一 致 を 示す。 

永久 凍土の 活動 層で おこる ソ リフラ クシ ヨン は, 非常に 効果的で あるから, このような 大型の lobe が 
形成され るので あろう。 

ソ リフラ クシ ヨンが 起って いる 地表 層の 厚さ は, 最大で 活動 層の]? さと 考えて よい。 lobe が 発達して い 
ろ 斜面での 地温の 測定の 結果, 活動 層 厚 は, 5055m 地点で 約 220cm,  5240m 地点で 約 190cm,  5340m 地 
点で 約 165cm であった ので, ソ リフラ クシ ヨン を 起こして いる 地層の 厚さ は, 最大で も 数 m(2〜3m) 
といえるであろう。 

4)  植被 構造 土  (vegetated  polygon) 

ffi 被 構造 土と して は, earth  hummocks と, turf-banked  terraces  (植被 階 状 土) が ある。 これら は, 
高山 草/ ボの 分布と ほぼ一 致し, earth  hummocks は, このうち, リカ サンバ 沿いの 湿地に, turf-banked 
terraces は, U 字 谷底 付近の 緩 傾斜の 場所に みられた。 しかし, いずれも 植生が 贫 弱な ため, 分布 も 眼ら 
れ, 分布 高度 は, 4850~5150m と 狭い。 

ダン ブシ パス 東の 力 リガン ダキ西 斜面で は, earth  hummocks の 発達 はよ く, 森林 限界から 200m 程 
上の 髙度 4000m 付近から, 草 植生の 上限 付近 (4600m) まで 見られる。 

turf-banked  terrace は, 幅が 1.2 〜: L.6m, 前面の 高さ 15〜20cm, 長さ 10m 以内の 規模の ものが 多 
く, 平坦 部の 傾斜 は 4  ~  5  。であった。 4  ~  5° の 傾斜 にもかかわらず, 形の 整った 小型 磯 質 多角形 土が 形 
成されて いたの は, 前述のと おりで ある。 

5)  striated  ground 

striated  ground  (SCHUBERT,  1973), は, 高さ 1 ~  3cm, 長さ 10cm 位の 線条の たかま りで, 2 〜 3cm 
の 平行な 溝で へだてられ ている 規模の 小さな 構造 土で, リカ サンバ や, 氷河からの 流れに 沿った 湿った 平 
坦な 砂地の 上に よくみ る ことができた。 


一 32 — 


ネ パール ヒマラヤの 構造 土 


155 


Fig. 10 に 示した 短い 線 は, 調査 期間 中に «定 した striated  ground の 方向で, 全体として は, SW~ 
NE の 方向 3 ^卓越して いる。 ダン ブシ パス 付近で は, W-E ないし は WNW-ESE 方向の ものが 多く, こ 

れは 地表 付近の 雲の 動きに 近い。 

ベースキャンプ 前の 平坦な 砂地 上の striated  ground の 方向 は, 7 月 17 日の 測定で N75E,  9 月 7 日で 
は, N86W であった。 それぞれ, 通 去 3 日間の ベースキャンプでの 卓越風 向 は, 05  :  40NST 〜: 17  :  40 
NST 問の 3 時 IB 毎の 測定に よると, 前者が NE~ENE  (午前), W〜WSW  (午後) , 後者が, 午前, 午 
後と もに WSW であった。 8 方位 法での 風向 酒定 という こと を 考える と, striated  ground の 方向 は, 

風向, 特に 風向の 測定 時間 内で は, 午前中の 風向に一 致す るよう である。 これ は, SCHUBERT  (1973) 
の 報告の ように, striated  ground は, 夜間 凍結 時に, 霜柱が 卓越風 向の 影響で, 直線 的に 並ぶ ことによ 
つて 形成 された と 考える ことができる。 

striated  ground は, 周 氷^ 象の 中で も, 形成 速度の 最も 短い 現象の ひとつで あるが, 昼間, 称 
が Hit 解しても 形 は 保 たれて いるし, 観測 例 は 多く はない が, その 方向 も少 くと も 数 週間 は 保 たれて いる。 
したがって, striated  ground の 方向から, ある 期 IH 内の 夜 IH の 卓越風 向 を 知る ことができる。 Fig. 10 
の 短い 線に 谷 を 下る 方向に 矢印 をつ ければ, ヒ ドン • バレーに おける, モンスーン 期間 中の 夜間の 卓越風 
向 を 示す ことになるであろう。 

6) 垂直 分布 

ヒ ドン 'パレーに おける 構造 土の 垂直 分布 を 14 
に 示した。 ヒ ドン' バレー 自体の 高度が 4800m 以上で 
あるから, それ 以下に ついては, ダン ブシ パスの 力 リガ 
ン ダキ俩 斜面 も 含めた。 クンブ 地方と 同様に もっとも 低 
位置 か ら 現われる 構造 土 は, earth  hummocks であり, 

森林 限界より やや 高い ところから 現われ はじめる, クン 
ブ 地方で 広く みられた vegetated  lobe は, ヒ ドン •  ノ《 
レー 内で はみ とめられなかった し, カリガン ダキ 斜面で 
は 充分な 調査 を 行って いないので 詳しい こと は 分からな 


I  % 1 I 

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UV  K 


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Fig. 14  Vertical  distribution  of  the 
patterned  ground  in  Hidden 
Valley;  SL  :  Snow  line,  UV- 
H :  Upper  limit  of  vegetati- 
on cover  in  Hidden  Valley, 
UV-K :  Upper  limit  of  vegi- 
tation  cover  on  Kali  Gandaki 
slope,  FL :  Forest  line 


簾 質 構造 土 は, 4800m 以上で 急に 畫 富になる ので, 
5200m 近くまで は, 植被 構造 土と している。 この 
範囲 内で は, »結 作用に よる «ゃ 土壌の 移動の ために, 
植物の 根 切れが おこり, それが 植生の 拡大 を 阻止して い 
る。 このように, ヒ ドン' バレーで は * や 土壞の 移動と 
植物の 生育の 親 合 関係で, 周 氷河 作用の 方が 優って いる 
所が一 般的 である。 むしろ 植生の 成育が 構造 土の 形成 を 
抑制して いる クンブ 地域と は, 対照的で ある。 しかし, 
植生と 構造 土との 88 係に ついては, 今後のより くわしい 
調査が 必要で ある。 
sorted  lobe と 大型の «K 構造 土 は, もっとも 高所 か 

ら 分布が はじまる 力 礼 その 原因 は, これらが 永久 凍土 層 
の 存在と 関係して 形成され ている からであろう。 

構造 土の 上限 は, ほぼ 雪線 " と一 致して いる。 ヒ 

ドン' バレーで は, クンブ 地 城と は 違って, 露 岩 や 岩壁 

などの 地形が 構造 土の 上限 を 決めて いるので はなく, 雪 


J  T 


ill 


-11 


-•i 


All 


i 

1 1  1 


一 33 一 


156 


岩 田修ニ • 藤井理 行 • 機ロ敏 二 


練と いう 気 侯 的な 原因で 上限が 決って いる。 »»» 条 土の 分布 は, 雪線 以上にまで のびて いるが, それ 
は, «» 以上の 部分で も 操 地が 存在す るからで ある。 ヒ ドン' パレーで は, 地表面の ほとんどの ffl 分に 礫 
質 構造 土が 発逮 している といえる。 

IV. ネ バール' ヒマラヤ における 構 遠 土の 形成 
これまでみ てきた ように, クンブ 地域で は, 植被 構造 土が よく  »逮 している のに 対し, 藤 質 構造 土の 発 

逾は 悪い • 一方, ヒ ドン' パレーで は, 氷河と 岩壁 以外の 地表面で は, いたるところ 藤 造 土が 見られ 
ると いえる 程^が よ く, クンブと は 対照的な 違い をみ せて いる。 

この 違い は, ヒマラヤ山脈 主脈の 南側 • 北側 という 两»« の 位置の ちがいと, それから 生じた 気 侯 条件 
の 差 (ネ パール 型 湿 « ヒマラヤ 気候と チべッ ト型 乾燥 ヒマラヤ 気候) および 地形 条件の 差 (急 しゅんな 地 
形と ゆるやかな 地形) によって 生じた と考えられるので, 以下で 考察 を 試みる。 
1. ft 核 の 逮 い 

構造 土の 生成に かかわる 最も 重要な 気 侯 要素 は, 湿度 条件で ある。 Fig. 15 に は, 1974 年の 気象観測の 
結果のう ち, 気温 '20«11 深 地温' 降水量 (Glaciological  Expedition  to  Nepal,  1976) を 示した。 ハジ 
ユンで は 月間 値 を, ヒ ドン' パレーで は, 観測 期間が 短 かかった ので 10 日 平均の 值を 用いて いる。 

Table 1 1 emperature  conditions  related  to  frost  action  with  each  altitude  in 
the  Khumbu  region  and  Hidden  Valley,  using  extrapolated  value  from 
the  date  obtained  at  Lhajung  Station  and  at  Jomoson  Weather  Station 
(2615m)  ,  the  nearest  station  from  Hidden  Valley,  respectively. 

Altitude         Region  Mean  annual  Freezing  Thawing         Freeze- thaw 

air  temperature            index                index  cycle 
 (m)    (°C)   (degree-day)       (degree-day)   (days) 


ハジ ユン 観測所で は, 月 平均 気温 は 約 5 ヶ月 間, 20cm 深 地温の 月 平均値 は 約 4 ヶ月 間が 氷点下で あつ 
た • ハジ ュ HBSfl ^より 高度の 高い ヒ ドン' パレーの 気温と 地温 はと もに, より 低い 値 を 示す から, 氷点 
下の 期間 ももつ と 長い はずで ある。 

このように, 観測地点の 高度が 異なり 直接 比 敉 する ことができな いので, 気溫滅 率で 高度 補正 2〉 して 高 
度 別に 比べる 必要が ある (Table. 1)。 これから, 平均 気温で は, それほど 大きな 差異がない ことが 分る 
が, ft 温 較差" を 比 tt してみ ると, ヒ ドン • パレーが 約 9°C であるのに 対し, クンブ 地域で は 約 6。C と 
小さい。 これ は, 主に 雲に よる も 日射 あるいは 夜間の 長波 長 放射の 遮断 効果の 違いに あると 思われる。 ヒ 
ドン • パレーの 方が, モンスーンの 影響が 小さく, 雲量の 少ぃ 日が 多い からで ある。 

気温の 較差が 大きい という こと は, ひんばんに 凉結 融解の く りかえ し (freeze-thaw  cycle) が 起こる こ 
と を 意味し, その 結果, 凍結 破?^ 用 • 霜 くさび 作用 •» 凍 攪拌 作用が 強く 作用す る。 

aaeswi のく りかえ し は, aas が 起こらなくなる 高度 以上, 融解が 起こらなくなる 高度 以下で あるが, 


Khumbu 
Hidden  Valley 


o 


5  3  2  83  2  3  OQOP  47 

ゥ】 41 1 7  9  9  Qd  0^  o 

1 12  2  N 15】 12 13 


o  o  o  o  5,"  7  00  7  8  o  s 1 

P6  a5  9  8  &  9 

2  2  7  7  3  4  2  3 

11 2 


29  63  63  5 1 2P  73 

27  39  ^  7  ft5  7 1 ひ o  4 

75  5  3  s  4  0C5  7  4  3 1 

3  3  z  z 11 


29  97  74  42  001 13 

o  9  6  6  33  o  o  23  66 

II  II  二  I  I  ++  +  + 


I  -K*  -H_ トト p ト 


5  4 


一 34 一 


ネ パー ノレ ヒマラヤの 構 it 土 


ftSttS が 大きい という こと は, この 高 SJBH が 広い という ことで, これによ つて 31 きお こされる 構 遣 土 
の 分布 « 度の «Ht 広い ことになる, 気 ifl の 《 差の 大きな ヒ ドン • バレーの 方が, 凍ぉ» 解 B» が はるか 

に 大きく,  《««a も 広くな つてい る。 

地表面 fi 度 は, 気 S より B 平均で 高く, 特に 日射の せい SIH は, この 差 はさら に 大きくなる, 
従って, 地表面 度の R 差 は, 気 iSBt 差に 比べる と, かなり 大きく,  table 1 の 凍結 » 解 B|k は, *B (の 
地表面での B» [に比べ 相 S 小さ 目に なって いる, 

構造 土の 形成に 大きな «:« を 果たす 作用と して, * 上作 用 (frost  heaving)  t*« 割目 作用 (fro« 
cracking) が ある。 これら は, 年 IW を 通じた «算 寒 度 (freeing  index) であら わされる 凍結の M« が大 
きい ほど »く 働く と考えられる, table.  I に みられる ように, クンブ 地域. ヒ ドン ,パレーと も, » 算寒 
K に は, あまり 大きな 違い は 8 めら れ ない. 

従って, 溝 造 土 形成に BB する 两 地《 の 気 条件 は, 《 算 寒 度, 平均 気 jfi など, 凍結の 《flf や 期 ffl といつ 
た 点で は 大きな 差 S はない が, 《結, 》 解の くりかえしに *  く  M 与する 気 》 の tt 差の 相逾 は, 非常に 大き 
い, これ は, ヒ ドン' パレーで は, 》 の ふるい 分け を 併う 構造 土の がよ いこと &H 明す る もので あろ 


~ 8 月の モンスーン 期に 年 » 水量の ほ 


Rfi* 件の 次に は, 降水量 を 比 (S してみ る, クンブ 地方で は, 
とん ど 力: 集中して 降る のに 対し, 10 
月から 4 月に かけて は, ほとんど » 
水 をみ ない (Fig.  15). 

t ドン • バレ— での, モンス一 ン 
期の 3 水量 は, クンブの 杓 半分で あ 
る, ft 水量 だけでなく, 相対 S 度 ■ 
蒸! S 量の 点で もより ft» した 条件に 
おかれて いる, 

このような, モンスーン) B の 
量の ちがい は, ヒマラヤ 山 BR 主 ♦* の 
^侧と ft«  (t ドン • パレ一) の 違 
いの 反映で ある, しかし, ネ パール 
全域の 分布 (Climatological 
RecortUof  Nepal,  1970) の 中で は, クンブ 地« も. 
がで きる, 

南» に 前山 を もたず, 直 接 モンス一 ン にさら される ヒマラヤの 南側 斜面で は, モンスーン 時の » 水量 は 


J  ノ 

j 

Mean  monthly  air  and  soil  lemperalure  and  total 
monthly  precipitation  at  Lhajung  station  (4417m) , 
the  Khumbu  region  in  1975  and  mean  air  and  soil 
temperature  and  lotal  precipitation  in  each  lOdaya 
from  July  lo  August,  1975  in  Hidden  Valley. 

ラャ内 » の 比)5的《 燥な HMK と 位置づけ る こと 


ヒ ドン • パレーでの. 冬 w の 降水に ついては, «»龃 がない ので 不明で あるが, クンブに くらべよ!) B 
に 位 匿す るので, 冬期の 西方 (* 乱 を 受け, と t まさって いる ことが 推定され る, 冬に ヒ 

ドン' パレ 一にもたら される »g は, i*g に; tt し 負の 作用 をす るか t 知れない が", そのかわり, mm* 
を 《*e する から, による 凍結の 低下 を おぎなう であろう。 

ニゥ ような 》* の 量と 変化 《W 色 は. 《 生の? Eai:S»» 度に, 大きな 影響 を 4 えてい る, クンブ 

パレーで は, モンスーン え, 蒸? S 量の 方が 降 * 量 を うわまわって おり, 植 «5 が 生育す るた めに は, 乾 

» しすぎて いる, このため, 植生 (B 界が 低くなる, 
クンブ では, 5» が もっとも 高くなる モンスーン ft の ftWi こ, 山 »を おおう « 零の 下 |««5度 は, ft 
向き で 5500ni, t つと も 高くなる チベットよりの * 向き 斜 B で 6000m 近い, *« する 植生の 


1&H  ^田修 二  • 藤 井理行 • 握 口 歌 二 

上 IR は, クンブで は 5500~5600m であるから, それから 雷 線までの 高度差 は, 平均す ると 200m 程で, 
狭い. ヒ ドン. バレーで は, その 高度差 は クンブの 倍 以上で ある。 

このような 気 tt* 境の 違いの W 因 は, ひとことで いえば, ヒマラヤ 主軸に 対する 南侧 斜面と 北侧 斜面と 
いう 位 匿の 違いで ある。 
2. 地形 耀 境の 遠い 

われわれが II ている ヒ マ ラ ャの 地形 は, ヒ マラ ャ 山脈が 形成され は じめ た 時 以来の 地 » の *fi と, 
それ t 侵食し つづけて きた 紫 力との 相互作用の 結果で あり, 共通の 地 史的 環境 を した 場所で は, 同じ 
ような 特徹を もつ。 

クンブ 地域で みられる 5300~5400m 以上が A しゅんと いう 地形 的 配 匿 は, 束ネ パール ヒマラヤ 南侧斜 
W に * 通して みられる. ヒマラヤ 主軸から W に はなれた 山 1HK 度 6000m 以下の ffi 分で も, 山稜 頂 « は 急 
な W 養に なって おり, 植生が まばらになる 高度 以上に は, 平坦な 胃 は 存在し ない。 

クンブ 地域で. 構造 土が %逾 している ところ は, すでにみ たように, 圏 谷底 'U 字 谷底 'モ レーン 表面 • 
氷 WfrSWMMl の 台地 上な どで ある. これらの 地形が 分布す る 上限 は, だいたい 5300〜5400m であって, 
それより 离ぃ場 所 は. WW 地 • や }«  • 氷河に なって しまい, 構造 土が 分布す る 余地 はない。 急 斜面が 多い 

から W 養が 広く. そこから 生産され る ftW も, 花 W 岩 '片 麻 岩と いう 岩 質の ため, 大きな ブロック になり 

mm  I: の^ 成に はつごう が * い。 
ヒ ドン ,パレー は, これと は 対照的で, 山稜 頂 tt まで 比 tt 的 緩 斜面が 存在し, ^の 面積 もせまい, 

5l0O〜5'JO0m  cO**RRff よ 0j« い 位 匿に, モ レーンの ような 平坦 面 を もつ 地形 も 存在す る。 クンブで は, 
霄 U 以 h の 氷河 *«胃 におお われて いない 部分 はすべ て 岩壁で あるが, ヒ ドン パレーで は, 砂秦 地に なつ 

ている 地 «ilti' が frfr: 十る, 

ヒ ドン • パ i 一で は、 讓 «r 溝 iab つ ^成 に 適した 高度に, 構造 土 形成に 適した 地形が 用意され ている と 
いえる-     地 《r も, ヒ ドン • ペレ 一の 增 や 石庆 質片«* 千 枚 岩 は. 細かい 建に 分 » される から, 構 

逝 トメ 、^ 成に はハ ごろが いい, このような 地 形 は, ヒマラヤ 主軸の 北 筒から 羊べ/ 卜 高原に かけて 広く ひ 
'、がって おし そこで は、 龜 w 溝 遗 七が よく 発逮 している と考えられる. 

a.  «u« 域との 比較 

これ i でみ'、 さた1^ ィとヒ ドン • ベレー。 気候と 地 fUt« は, それぞれ ヒマラヤ 山!! 主 輪の 南 面 
けん' 1« 斜 Al) と. fc« 斜 « けべ、、' ト « 斜おヽ "に 共通して いると いえる, 従って, クンブ J«t とヒド 
: • ベ I     、'、溝 ffl し'、^ あ vv 特敏 は、 それぞれ、 卞べー 化« (と-にべ' ト を 代表して いると いえよう。 

しかし 、: '埯« は、 t ベー' ハ * やよ n は is: 燥して お"、 ヒ ドン • ペレ 一に は, モンスーン 
ハ^ 響 さ、^ ぺぃ: 、さ、.、、、 *| や 的^ 卞 ベー' t 侧斜 Ifc' および-にく ト^^お では、 溝 造 土. っ^ 布 は, われ わ 

れが し た 域 上 " さ'、、 に それぞれ ハ神敏 をより *  く  A せて ぃケだ ろら, 

v マ'、 ヒ、' 、溝 3; ヒハ; >ぁ とや^ 爾« ハ将敏 を さ'、、 にあき 入で、 に 十る ために * 飽尸 * 域. n 高山と 比鲛 して 

に" ここで は. H おと-! 一" 'ベ をと'、 あ, ギ、 爾|1 分布 系 を 《fc ^に; t 較 してみ 巳 

i< 地お 的な W おが^く^く、  ハムに よ-、 て 重 |1、チ お: 定 される 着^を 考えて みる (Fi^ 

W  、や 

宵 ^レヽ sMt^ さに' ,'v.i せで も一^ たと 十れ^.  ^候 ハ 達,、, こ^:: て m^s 界が 上下す 

:、 、-、 ャ' '、あべ で' ,银 S  くまで 敏 キ. 地で: あ,、 ItJI^tSrh で::!:  く兮窗 できる, そし 

'ゝ、 ほせ.'、 «ミ> ほ:、 ふく、  mw® ヒハゃ あお w は^くな し 

, く、  '、! W おおで は. 載 t^'^JIili お!^ く、 礙 « 鋒 «.t:'"« 建 ざ、 ir、  •、, 

卜、,、 ベ HOL1KKMANN.  1か マ、 GR\F、  19::  ;  KtTREI^K  で. ま、 二と ftj^g  土と 

もに や, >n でき:. …卞、 hi: では、 '、そ ベー 《鳅ぁ至 におて いる さ-、 上に^ ハ 
,マ、 v ゲ、 ft^ 十: で"、、、 滅 iwat: お でき 7,、  、^>*       l えで、 yn, 


■  一  、\^^  - 一 


ネ バール ヒマラヤの 》*  土  159 


□ 1  O  2         S  3         誦 4         [W]  5  ^7]  6 

Fig.  16  Schematic  comparison  of  vertical  zonal  ions.  A  :  relating  to 
climatic  conditions,  B :  relating  to  topographic  di/ferences, 
E  :  High  mountains  in  western  Europe,  HT  :  Tibelain  slo- 
pes of  the  Himalaya,  UN :  Nepalese  slopes  of  the  himalayas, 
J  :  Northern  part  of  the  Japan  Alps, 1 : Snow  and  ice,  2  : 
Sorted  patterned  ground,  3  :  Vegetated  palterned  ground 
in  alpine  glass  land,  4  :  Rock  wall, 5  :  Subalpinc  Krumm- 
hon  vegetation  {Pinus  pumpila),  6  :  Forest 

次に, これに 地形 条件が 加わった * 合 を 考えて みょう (Fig. 16- B). 地表面の 》 起伏 は, すべての R 界 
» を, 直線から 》 雑な ジダザ ゲの綠 に 変える から, どの 場合で も *K 構造 土と 清 被 構造 土と が 同時に 出現 
する 髙度 《 を 生じさせる。 

ヒマラヤの 場合 は, すでに 述べて きたので 省略す る, ョ一 。ツバの アル ブス • ビ レネ 一• ス カンジ ナビ 
ア では, 地形 的 条件 も满 足され, 植被 '》?!«造± ともに 良く  36 速す る. 

B 本 アルプス では, 山の 高さが ハイ マツ fff 上限 を tt えない が, による 山頂 現象と して 造 土が 
形成され る, B 本 海ぬ S の 多 S な 高山で は, 残 S のた め 裸 地 や 車 原が,、 ィ マツ ff の 中に パッチ 状に 分布 
し, そこに 》S 構造 土 ゃ植被 構造 土が 形成され る こと も ある。 

このように, ョ一 ロッバ の 高山で も 日本の Si 山で t, 構造 土の 分布 は, それぞれの 気お • 地形の 条件 を 
反块 してお り, これらの 谶 塊 条件との M 速で, ヒマラヤ 山 SR のネ パール W 斜面, チベット 型 斜面の 構造 土 
は, ユーラシア 大 I* 東, 西 M の S 山の 構造 土の 分布と も S なる 分布 をして いる ことが 明らかになった。 


クンブ i6« では, 植彼 構造 土の 発 逢が よく,  earth  hummocks,  vege.ated  lobes は, 森林 限界 以上 か 
ら 植生 ffi 界 付近まで 広い 面 《 に 分布し, 5000m 以上に は植被 多角形 土が 分布す る, 

植被 構造 土が 》遍 する 原因 は, 夏の モンスーン 期に 充分な 降水に めぐまれて, 植生が 《 所まで 生 宵し, 
そこに 寒 期に は, * 結 作用が 働く からで ある, 構造 土 は, 主として, 5000m 以上に? 6 逢す るが, 分布 
» 所 は 限られ, 面積 t 抉い。 植生 限界 以下で は, 豊畜 な據 生が 形成 を Ifl 止して いるし, それ 以上で は, ;& 
な 岩 g や 粗大な 膽地 によって 占められ, 構造 土の 形成に » した » 所に 欠ける からで ある。 

このよ うな クンブ 地域の 構造 土の 分布の あ り さま は, ヒ マラ ャ 山) BE のネ パール W 斜面に 共通 して みられ 
る ものである。 

t ドン' パレーで は, 》««造 土の 発 逢が よく, 大型, 小型の 多 ft 形 土  « 条 土 '瞎状 土な ど 

さまざまな タイプの ものが 分布 ナる。 

ヒト -ン* バレ一 で 磯 « 構: g  土の 》逢 がよ いのは, 気 a お 差が 大きく, 凍 SS»« のく りかえ しが ひんぱん 
に g こる ことと, 侯の ため, 植生 地の 面 》 が 少なく 砂 * 地に むこと, 高い ところまで 》 斜面が 多 
いこと による。 さらに, ヒ ドン ■ パレ一 は, 全体の 高度が 高い から, 楠 生の 分布 も それだけ K 定 されて い 
る, すなわち, ftR' 地形な どの S 候 条件 は, 礙 RSI 造 土の 》逮 にと つて 非常に 有利に B つてい るので あ 
る, 

— 37  — 


160 


岩 田修ニ • 藤 井理行 • 握 口 歌 二 


このような, ヒ ドン 'パレーの 構造 土の 分布の ありさま は, ヒマラヤ山脈 チベット 側 斜面に 共通して み 
られる ものである。 

ネ パール 側 斜面, チベット 型 斜面と もに, そこで みられる 構造 土の 分布 は, 日本 や ヨーロッパでの 構造 
土の 分布と 比べても 独特で あり, ヒマラヤの 高山 * の 自然の なりたち, とくに, 気 侯 胃 # 力の 理解の た 
めの 重要な 鍵と なる であろう。 

最後に, 本 研究 は, 1973 年度 ネ パール ヒマラヤ 氷河 学術 調査 隊 (口 本 S 氷 学会, 水 河 情報 センター) と 
1974 年度の 同名の 査隊 (文部省 科学 研究 * 海外 学術 W 査, 研究 代表者 口 敬 二) に 参加して おこなわれた 
ものである。 調査に あたって は, W 査隊 のす ベての メンバー それに 地元の 多くの 人々 から 御 援助 をいた だ 
いた。 ここに 厚く お礼 を 申し上げる。 

注お よび 引用 文献 

注 1) ここで は, 9 月 上旬に おける 山腹の 大部分が 積雲に おおわれ ている 下限 を 雪線と した. 

2)  ヒ ドン' パレーの 年閬を 通した 観測 值 はない ので, 最も 近い ネ パール 気象 局の 測 侯 所, Jomo- 
som(2615m) の データー を, 高度 補正して 用いた. (Climatological  Record  of  Nepal,  1970) 

3)  クンブと ヒ ドンの 両方の データーが ある 1974 年 7 月 •  8 月に ついての 月 平均 最高 気 と, 月 平 
均 最低 気温の 差 を 比較した。 

4)  東 (1954) によれば, 北海道で は, 積 零が 15cm に 達する と 凍結の 進行 は 止まる. 

5)  ヒ ドン • パレー は, ネ パールに 厲す るが, 気 侯 • 地形 環 塊が チベット 的と いう 意味で ある. 

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小嚷 尚 • 杉 原 重 夫 • 清水 文 健 • 宇都 宮^ ニ郎 • 岩 田修ニ  • 岡 沢修ー (1974) : 白馬 岳の 地形学 的 研究. 
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一 38 一 


ネ パール ヒマラヤの 構造 土 


161 


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(1976 年 1 月 23 日 受理) 


一 39  — 


地学 雑 85,  3  (1976) 

第 8 回国 際 石炭 系 会議 報告 

猪 郷久義 * 小池敏 夫 

VIIi  Internatinal  Congress  on  Carboniferous  Stratigraphy  and  Geology,  1975 

Hisayoshi  IGO  and  Toshio  KOIKE 


昭和 50 年 9 月 3 日から 13 日まで, 第 8 回国 際 石 
炭 系 会 » が, モスクワ 大学で 開催され た。 参加者 
は) 1^750 名で あつたが, そのうち 約 500 名はソ 速, 
250 名 は 23 ケ 国からの 出席者で ある。 日本から は, 
离柵良 平, 加 藤 弒の 両氏と * 者ら の 4 名が 参加 
した。 会議の 役 貝 は P.  P.  TIMOFEEV が 議長, 
S.V.  MEYEN が 事務^長 を 務めた。 会議 は 開会 
日と 閉会 日に おける 全体 会 鏃と, 次の ような 分科 
会議が 開かれた。 

I  Stratigraphy  and  Paleontology 

II 1 Paleogeography  and  Lithology 
2    Mineralogy  and  Geochemistry 
HI 1 Coal-bearing  formations 

2  Tectonics 
IV 1 Petrography  and  Genesis 

2    Relation  of  Coal-,  Oil-,  and  Gas 
Formation 

V  Coal  geochemistry 

VI  Mathematical  methods 

さ らに期 問 中に 下記の 国際 委貝 会が 開かれた。 
括弧 內は 座長 名で ある。 

International  Committee  for  Coal  Petro- 
logy (R.  Noel, ベルギー) 

International  Commission  for  Microflora 
of  the  Paleozoic  (P.  ALPERN, フランス) 

International  Subcommission  on  Carboni- 
ferous Stratigraphy  (A.  BOUROZ, フラン 

ス) 

* 筑波尺 学 地球科学 系 Institute   of  Geo- 
science,  The  University  of  Tsukuba. 
** 横 浜围立 大学 教^学 郎 Institute  of  Geo- 
logy, Yokohama  National  University. 


International  Subcommission  on  Permian 

Stratigraphy  (P.  L.  STEPANOV, ソ連) 
また Symposium  on  Conodonts 力 S  O.  S.  VYA- 
LOV を 委員長と して 会議 中 連日 行なわれた。 会 

鏃の 前後に 行なわれた 巡検 は, モスクワ 盆地, ド 
ネッ 盆地一 北コー カサス, 南 ウラル, クズネツク 
盆地, 中央アジアと いずれも 魅力 ある コースが 約 
10 日 間 にわた つて 組まれて いた。 筆者ら は 南ゥラ 
ルと 中央アジアの コースに 参加した。 

さて, 講演, 时» 会の 中には 多くの 興味深い テ 
一 マが 並んで いたが, 同時に 進行して いる 多くの 
会 » で, 聰 くことの できる もの は 少数に とどまつ 
た。 筆者ら に 興味 ある 分野での 講演の 中で 特に 重 
要な もの を 二三 紹介す る。 

A.  P.  POTAI  (ソ連) は Stratigraphic  scale 

of  USSR  Carboniferous と 題し, ソ連の 石炭 系 

を Ht 括した。 これによ ると (1) 石炭 系 は 従来 ど 

うり 上. 中. 下の 三統に 区分す る。 Namurian を 
二分し, その 下部 Namurian  A を Serpukho- 
vian とする。 上部 Namurian の B  •  C は, 
Bashikirian の&底 部に さめる。 Serpukhovian 
は Tournaisian,  Visean と共に 下 邡 石炭 系と す 
る。 

Serpukhovian について は, N.  E.  BRAZHNI- 
KOVA らカ s  Lower  Carboniierous  serpukho- 
vian Stage  in  the  USSR と 題して Si じた。 こ 
の 階 は, 古く 1890 年に S.  N.  NIKITIN が 提唱し 
た 力 S  Visean 上部に 対比され ると みなされ たた 
め, ほとんど 用いられなかった。 しかし, 第 I, 
II 问の 国際 石炭 系 会 « で, その 最上 郎が Namu- 
rian A に 対比され た。 今回 Namurian  A に 相 
当 する 狭義の Serpukhovian の 使用が 提案され 


一 40 — 


第 8 回 面 RI 石炭 系 会議 報^ 


163 


たわけで ある。 (2) 上 ft 石炭 系 は, 1951 年の 提 
案に «s つ いて, Kasirnovian と Gzhelian に 二 
分され る。 (3) 石炭 系と デボン 系の 境界 は, 
Wockiumeria 搭の i 底, Quasiendothyra  ho- 
beitusana とその 類似 種の 化石 搭の 基底に 引かれ 
る。 

E.  A.  REITLINGER らは, Devonian/Carbo- 
niferous boundary  in  the  USSR の 題目で, こ 
の 問題 を ま と めた。 Wockiumeria 裕の 基底 は, 
« 足 類, 腕 足 類, 有孔虫, サン ゴ, 介 形 虫, コノ 
ドント, 植物 微 化石な どの 新しい 要素が もっとも 
多く 出現す る。 これ は ドネ ッ 盆地の C*iai, 西ョ 
一口 ッノ 、'の Famennian の Fa2d,  CONIL(19€4) 
の Tnlaor の 基底に 一致す る。 Quasiendothyra 
kobeitusana 裕の 基底 は, 有孔虫の 進化に 基づい 
ており, ドネ ッの C*ia2 の 基底, Etroeungt(Tn 
la め の 基底の やや 下位に 対比され る。 Gotten- 
ぉづ £a 得の 基底 も 注目す べきで, 主な 化石の 変 
遷が あり, また 多くの 古い 要素が 絶滅す る。 上述 
の 三つの 境界のう ち, 国際的に は Gfl/ お w ゴ or 加 

寄 の 下 底に 石炭 系 。 デボン 系の 境界 を 引いて いる 
が, ソ速 では 新 しい 要素の 出現が 敏 著な U^trWw 
nVz 裕の下 底に 引く こと を 提案す る。 ただし, 

系の 境界 は 国際的な ものであるので, 今後 各地で 
の 検时を 加え, 国際的な 視野で »» して 决 めた 
い。 ( 4  ) 石炭 •  ニ叠 系の 境界 は Schwagerina 

層 準の 下 底に 引く。 

RAUSER-CHERNOUSOUA らは Carboniferous/ 
Permian  boundary  in  USSR の 題目で この 問 

«! を » じた。 ソ連で は 今世紀の 半ばまで, 石炭' 
二 * 系の 境界 を Schwugerirta 層 準の 上限に 匿い 
てきた。 しかし, 現在 は 多くの 研究者 や 公共 機 M 
で, Schivagcrina 暦 準に 対比され る Asselian 

B の 基底に 境界 を 引いて いる。 この 境はゴ ニァタ 
イトの Me talegocerat idae ,  Paragastriocerati- 
dae,  Protopopanoceratidae に 厲 する 三 の 出現 
Schwagerinidae の 多くの 属の 出現, Pseudofusw 
Una の 前進 的な 進化に よ つ て 特微 づけ られ てい 
る。 Asselian に は 二 9:紀 の サン ゴ, Kleopatnna, 
Protolonsdaleiastrea な ど, Nicklesopora,  Cos- 
cxnotrypa などの コケ 虫, Restrenteris,  Ingela- 
rella,  Cyrtella などの 腕 足 類が 出現す る。 


なお ソ^ O  Schwagerina は、 よく 知られて い 
るよう に, 北米 やわが 国の 多 く の 研究者の 指す も 
のと は 異なり, 球 型で 初 房が 小さく, 内郎 がき わ 
めて 密に卷 いた もの をい う。 最下 » 二 叠系 はこの 
•&r/rwa が ri/w の 最初の 出現で はなしに, Alpino- 
schwagertna や Occidentoschwagertna など 力 * 

ら なる 化石 搭 を それと みなして いる。 ぶ か 'no- 
schwagerina  it わ 力 ミ 因の Pseudoschwa/rerina 
morikawai や P.  minatoi などで, 力 * つて 猪 
や 勘 米 良 ら が » じ た ニ叠系 基底 と 一致す る ことに 

なる。 なお 中央アジア などで は, わが国の 
bustosch wagertna  schellwem 裕を &zibiuzrta;i 

の 基底に 匿いて いる。 

コノ ドント シンポジウム は モスクワ 大学の 
生物 教室で 行われた。 I.  S.  BARSKOV 氏が 実行 
委員と して 精力 的に 世話 をして くれた。 25 名 ほど 
のコノ ドント 研究者が 参加した が, その 7 割はソ 

連の 研究者で ある。 表はソ 速の カンブリア 系 か 
ら三叠 系に わたる 各 時代の コノ ドントの 生 層 序の 
研究が 大半 を 占めた。 特に 女性の 研究者が きわめ 
て 精力 的な 研究 を 行って いる 点が 注目され た。 そ 
の ほか コノ ドントの 古生物 地理 的 分布, 種の 違い 

による 垂直 • 水平 的な 住み わけな ど に B8 す る 発 
表 '时» が 行われた, この シンポジウムと ¥ff し 
て, 実体 に よ る ソ速 各地の 標本の 検时 会が 
催された。 きわめて 保存 良好な 各 時代の 標本 を 観 

察しながら, ソ 速の 研究者と ドイツの ZIEGLER, 

Kozur, アメリカの Lane,  Merril, カナダの 
Von  Bitter, ベルギーの Grouressence, に 
筆者ら と»» が 果てしなく, 標本 どうしの 比較 検 
討が いかに 重要で あるか を? » おしあった。 シンポ 
ジゥム の講滾 のなかで, 主な もの は 次の 通りで あ 

る。 

G.  P.  ABAIMOVA  et  al. " Conodonts  and 
other  fossils  of  the  Middle  and  Upper  Cam- 
brian in  Malyi  Karatau  ,',  M.  P.  SNIGIRIOVA 
et  al. " Lower  and  Middle  Devonian  Conodont 
Complexes  of  East  Slope  of  the  Urals  ,,,  L.  I. 
KONONOVA  "Conodonts  from  the  boundary  of 
Devonian  and  Carboniferous  strata  of  the 
west  slope  of  the  Urals  ,,,  H.  R.  LANE 
' conodont  zonation  of  the  North  American 


一 41 一 


秦歸久 翁 • 小 itt 敏夫 


Morrowan  and  its  Implication  for  interna- 
lional  Correlaiion  ",  M.  V.  PjATAKOVA  " 
New  Conodonls  from  I  he  Upper  Permian  and 
Lower 1 riassic  deposits  of  Transcaucasus  " 
南 ウラル 山地: S 核 

会 》 抑の 7 BM にわた つて 行われた 南 ゥ ラル 山 
地の 巡 (ft は, パシキ リア 地方の 西 山 K  (シス • ゥ 
ラル) に 分布す る石崁 系, ならびに これに 靈 合に 
篁なる とみ られる 上 BE デボ ン系 と 下 SBi: 叠 系の 見 
学が 目的であった, <*加 者 は 約 50 名であった, 以 
下, BS におって & 学の 内容 を 筒 単に 述べる, 

Shakh  Tau 山の 二 臺*  :  Shakh  Tau 山はゥ 
ファ から 130km  Sffi の Stariitamak の Bd«ya 
川 右岸に 点 散して 分布す る 小 丘 » の一 つで ある。 

ここ は 下 Sfz: 覺 系の ffliffi 灰 岩から « 成され, 上 W 

Anelian と Sakmadan が «遍 している。 この 
地 は. 《 前に M かれた 万 S 地!! 会議の 巡 》 地で, 

C.  0.  Dunbar な ど が 参加し, " The  type 
Permian " の » 文 を 書いた きっかけ となった, 
この 》 石灰岩から は 》S な W 足 貝 • サン ゴ, コケ 
石灰 藻, 有孔虫, ゴ ユア タイトが 産出す る, 


(1) Shakh-Tau  01 の Asset  ian の 石 « 
i7 に 含まれる ゴ ユア タイ ト 


Sikaza 川ぬ いの 下 HE 石炭 系 : Stariitamak か 
ら約 50km 束, Makarovo 村 東の Sikaia 川 沿い 
では, 下部 石炭 系 Toucnaisian.  Visean な らび 
に デボン 系の Famennian の g 合一 jj の 石灰岩 か 
ら なる 地 S が) できる。 ここで は BS 足 貝 (N.N. 
LAPINA による), サン ゴ (D.  D.  Degtyarev), 

有孔虫 (Z.  A.  SlNlTSYNA,  N.  E.  CHERNY- 
SHEVA), 介 形 虫 (N.  M.KOCHETKOVA), コノ 
ドント (し I.  KONONOVA) などに よる 生 層 序が 
» 立して おり, 化石 リス 卜 や 写真 を B 示しな が 


ら, それぞれの 専!" I 家の があった, 
lumeria 帯 は 今回の ソ迪の 石 W 紀 会の ど 
5 り 石 K 系の 中に 含められて いた, 

Voskreienka 山の 上 BE 石炭 系 : この 山 は Star 
liiamak の 約 SO  km 北に 位置し, 上 AS 石炭 » 
Kasimovian の ひ i  * と Gihelian  O  CH,  Cft 
* ならびに Awelian の一 ft が 分布す る, Gsbe- 
IUn と Awelian, すなわち 石炭 *  •  ニ叠 * の * 
界で 石灰: »の 岩 相 はかなり 変化す るが, 靈 合に 1 
なって いる が みられる, しかし, この 地の 
Asaelitui はフズ リナが きわめて 少ない, 

Asky 川沿いの 中 • 上 » 石炭 *  :  Stariitamak 
から 約 50km 北 来, Solontsy 村, Aiky 川沿い 
Autau 山の 南 斜面に 下 «5« 系の 最上 « ならび 
に 中 ffi 石炭 系 Bashkitian,  Moscovian が 露出す 
る. 全 層が » 合で, 一連の 石炭: B からな り, B«- 
shkirian の 横 式 地と されて いる。 石廣 S は" « 
に 成 層して おり, S«« に ドロ マイ ト) (であった 
0, チャートの 団« を ともなう。 ここで も 有孔虫 
(Z.  A.  SINITSYNA に よ る) 腕 足 貝 (N.  N. 
LAPINA ほか), 介 形 虫 (N.  M.  KOCHETKOVA), 
=■  ノ ドント (R.  S.  FURDUJ) などが fftt に »f« 
されて おり, その リスト を 参 * に 探 集 を 行つ fc« 
ここに 分布す る 下部 石炭 系 は, 今回 再定義され 探 

用され た S«ipukhovian ほの Ustswbajskjr 屬華 
の 一 ft だけで ある。 ここから は Endolkyra  bra- 
dyi  M 1 KH . ,  Eostaffellina  paraprotvac  (R AUS . ) , 
Strialifera  striata  (FlSCH.) など を S する, 

Uklykaya 山 の Moicouian  :  Stulitamak か 
ら約 50km 北東, Tashasty 村 Zilim 川 右岸の 
Uklykaya 山に は Moscovian の ほとんど 完全な 
的 を 示す 大»« が ある, チャートの »■ 
を 夾む成 《 した 石灰岩で fll 成されて おり, 化石が 
きわめて 豊富 で あ る。 G.  I.  THEODOR(»tlCH 

(1935) 以来 多くの 人の 古生物学 的 研究が あるが, 

有孔虫が Z.  A.  SlNlTSYNA ほか, 腕 足 貝が 0. 
し. ElNOR ほか, コ ノ ドン トが R.  S.  FURDUJ 
によ り 再検时 されて いる, Mtwcovian の 下位に 
は BasWdrian の 石灰岩 もみと めら れる •  Mo«co- 
vian の 各 履 準 を W 嫩 づける フズ リナ, Aljuto~ 
vdla,  Profusuiinella,  Eofusulina,  Pstudoita- 
ffella,  Fusulina,  Futulinclta,  WtdtMndtllina, 


第 8 回 石炔 系会鵰 報告 


(2)  Ublykaya 山に 分布す る Moscovian 


n 大露 《( 

? ara-wedehincUllina や K 足 貝 を 含む 石灰岩の » 
集が できた, 

こ の 巡» は Uldykaya 山麓での 二 B  W の キャン 
プも あ!),  9 月 上旬で も かなり * かった 力:, きわ 

ft て覺 直な 化石, みごとな «a, ソ連 m の 用; t 周 

S な 準備に 参加者 一同 感激 した。 
中央アジア 》 樓 

この 巡1» は 会 « 終了後 9 月 14 日から 10BW にわ 
fc り 行われた。 巡 ft の 目的 は (1) 中 9E 天 山 区 
Tslawky  Alaiau 山地 南西 山 B の 海 成 下 W 石炭 
%,  (2) 南都 天 山 区 Fergana 南部の Akche- 
chek の —沿岸 堆 《 相の 上 8E 石炭 系と 二 昼 *■ 
ならびに H 地区の Karachatyp 山地の 海 成一 Hfit 
中 B~ 上 とニ曼 系の) である。 参加者 
は ft60 名であった, 

Talassky  Alatau 山地 瞎 西 H の 下 ffi 石炭 *  : 
Cbirokeot の 約 70km  M,  Duanytau 山: It 斜面 
裔 の Tyulkubas  RlSfll で, 上 SB  Famennian と 
みなされ ている Koktereksky 層!!! と 下部 Tour- 
Qlisian の San ku laky 觴!^ を, Duanytau の 西 
S (りの Koikebiltau 山で, Tcmmaisian から 下 
StBashirian にいた る 地層 を 観) B した。 こ の 地 
tt© 場 序と 貝 を 研究した 74 歳の O-  K.  SER- 
GUNKOVA が 案内 をして くれた, 全 壞が成 層した 

石 BE 岩から なり, 有孔虫, 腕 足 貝. サン ゴの研 
究が烊 しくな されて いる。 Koktereksky 觸 ip は 
Famennian を 特« づける 化石 を 多産す るが, ィ 
ギリスの Klei"oj>ora 帝 や Etroeungt に 知られ 
る W 足 貝が 含まれて おり, デボン 系 一石 炭 系の 境 
羿を 考える うえに 興 * が あるが, Tournaisiau 
下お とみな さ れ てい る 石灰岩からの 大 gft5 の產 


出が きわめて 少ない と O ことで ある, 

Karatau 山 tfiSffi  Afcchechek の 上 ft 石 K 系な 
ら びに 下 曼系: Fergena から 160km 西の 
Kanibadun 町の 束に 約 30km 付近から 南西に の 
びる Kaptarkhan 谷に 分布す る 上 »S 炭 系 Ka- 
simovtan と Gsberian, さ らに 整合に 重なる ニ叠 
系 Awelian を 観察した。 Kaiimovian の 位に 
は 上 《 デボン 系が 傾斜 不 M で 接する *  Kwimo- 
vian は 主として 》 岩, 砂岩, S 岩から なる, 化 
石 はと ぼしい が, 淡水 性 二枚貝, 植 *5 化石が 見つ 
かってい る。 この 谷の 4  — 5km 束で S 出す るフ 
ズ リナに より 時代が 決定され ている。 Kasimo' 
vian に » 合に 畫 なる Gzherian は 砂岩, 頁 S, 

賺岩を 主と する が, 数 層 準に 薄い 石灰 豪 

を夾 む, この Hf の 下 底 は R"gosofusulin(t  slabi- 
lis  longa  Bensh や R.  procera  BENSH を 含む 

砂岩の 基底に き I かれて いる, 多くの Wft 化石 を 含 
む 頁岩が 3  —  4 層 準 ほどみ とめられる, 石炭 系と 
二 璺# の 境界 は, Rugosofusuiina  compiicata 
(SCHELW) ,  Quasifusulina  longissima  (MOEL- 
LER) など 含む 石灰岩 を夾む 砂岩の 下 底に 便宜 的 
に 引かれて いる, 二 S 系 は 砂岩 を 主体と する。 種 

物 化石が 比 » 的 上 86 の 頁岩 か ら 採集で き た。 


(3)  Kaptarkhan 谷に 露出す る 上 ffl 石 ほ 系 
Kasimovian の赚ぉ (C) と « 斜^ 8 

合で 重なる S 成 上 IBrj 亜 系 (K) 


Alaisky 山地 山 SB  Karachatypr 丘陵に 分布す 
る 上部 石炭 系なら びに 二 S 系: Fergana の 南東 
30km,  Kyzylkiya 町の 北側に 広がる Karachatypr 
丘陵に 分布す る, 上部 Bashkiriaii から AsselUn 
にいた る 陸 成 —海 成層を 見学した。 この 地域なら 
びに 前述の Karatau 山で は, 有孔虫の 研究者で 
ある F,  R.  BENSH や Z.  S.  RUMYANTSEVA 

らが 案内 をして くれた。 Bashkirian は その一 JJ 


» 駕久藝 ■ 


小 ft 敏夫 


(4)  Karachatyr の 石 K 系 (C) と 二 
S 系 (P) 


が 分布す るの みで あるが, 厚さ 900m 以上 あり, 
砂岩, 頁岩から なる。 下郎に K 逮 する 石灰岩から 
PseudostafftUa,  Profusutmella な ど が 產 出す 
る, 下部 Moskovian は 削 « をう けて 欠 除して い 
る. 上 SB  Moskovian は 》 お, 砂岩, 頁岩から な 
り 1200m 以上の 厚さに のぼる, 全体 的に 化石 は 
きわめて とぼしい が, » い 石灰お 眉から フズリ 


ナ, B 足 貝, 二 ft 貝が S 出す る. KMhmovian と 
Giherian は 》 岩, を 主と する が, 前# に は 
囊» がかな!) 夾 まれる, 化石 は胄 # と fet, 砂 
岩, 石 R 岩の 14- ほ 層 準から 產 出して いる, 有孔 

石 RJfc  Hfi 貝, ゴ ユア タイト, 植 《ft« が 

K 集で きた •  ニ覺 系の As«li>n は 》 岩, gg, 
石灰岩から な!), 上 《 で 石 R 岩が 優 »に なる。 石 
炭 系と ニ曼 系の H 界は AJpinoschv.-agerina や 
Occideatoschuagerina の 出現 を もって 引かれて 
いるが, その 境界 付近 を ほしく 親 S し, » 本 18 集 
がで きた。 

この 巡 ft でも 多くの ソ * の 研究 * や Sfe  « され 
t 同時 aiiR の 案内の もとに, H 本で は みられない 
s 成 層 を 含む石 炭 * を a 学で き, きわめて 有意 » 
であった。 これら ソ連 « の uses 者に 心から « 謝の 

SSrS したい, (1976^1fl23PSa) 


書評と 》 介 

SH-H  : 被 子 の IB» 1975,  400p, 164 
B.  口絵 4p,  11 表, 三省 S 

« 質 時代の 生物の 3H ない し は 生 化の 
を 知 り 得る 手 だて は, 化石の 仔 « な 研究に たよる 
ほか, 他の W らの 方法 もない. 地球が 創 生して か 
ら S 在に 至 るまでの 畏ぃ時 IH に どの よ う に 生 ft が 
誕生し, また それが どのように X» ないし it 化し 
て 来 たかは, « しも 非常に 》 味 ffl く おもわれる こ 

t である, 現在, 地 at 上に みられる 動 • 植物界 は 
すべて a* の 地 からの 逮産 であり, それ は 
また 朱 来への? 6 展の一 こまに しかす ぎない ものと 
云えよう。 現在の 地球上の 被子植物の もろもろの 

Wt も 地質時代から 現在までの M に, 理由が あつ 
てなる ベく してな つたわけ である, 

著者 は 核 物 化石の 研究, 特に 古 植物の 研究に 30 
年 以上に !:り 従事し, ことに 大理の 古生代の 資料 
S; も 含めて 多数の »文を&* して 来て いるが, こ 
の —被子植物の SiT と) B する 《E は, 著者 
S 身 feit ベて おられる ように, これまでの SF^tt 
* を 一つに まとめ あげた ものと 云え, 浸存 する 被 
子植 fe の 祖先 を 化石 をと おして 探究す S と共に, 
S 化 iiS で 作用した と考えられる 因 や 被子植 
ft の 進 化の ほ 向性な ど を も 》 及して いる, E みに 

本會は 「植! ft の J1 化生 «!1 学」 と B した series の 
第 H# にあた る ものである。 

本鲁の « 成 は, 序 車 に まつわる 請两 題, 
第 1 章 • 被子植物と は 坷 か, 第 2 章 • 単元 か 多元 

か, 第 3 章' 古生代 末にお ける 菜 形 変化と その 意 
* 一 Hi 秦の 出現, 第 4 車 •  》ff 束 植物の S 化ーシ 
ゲ り 裸子植物 をへ て 被子植物へ, 第 5章' 
古 《ft の 変 S と 分布の 変 S. 第 6 章, 彼 子 植物の 
tti 現の 時代と 地 SE. 第 7 家 • 被 子 ffift のお 源, 第 
8聿_»進 化 S と 生 &8 滞お となって いて, これ 
にあと がきが お記して ある。 

序章て-は, 被 子 tt 物が 白亜 *£ 中期に は 全世界 的 
に ほぼ K 時に 出現し. しかも そのな かに 現在の 被 
子 植物の 代表的な 《Wfc 含まれる 地 史的 事実 を あ 
if. 被 子《 物が 地 SS 時代の いつ, どこで, いかな 

る樯 《) か ら 由来 した かな ど の 彼 子 核 物の ぉ« に 関 


する の 《:* を a ベて いる, *i 車で は, 植 

物の it 化の «*v, すなわち 最初の » 上植 fc として 
出現した の はシダ 植物で, ついで IW* 的な 種子 椎 
ft が 形成され, 生 M 方法が 改善され つつ, 最後に 
胚珠が 心 皮で 保瘦 された 彼子植 《) が 出現す るに 5 

つたこと を し, it 化の Mil から 被子植物と は 
生 f» 器官が 被 子 的 S:W に 逢した もの と 定義して い 
る, 第 2 章で は 被子植物のお jK に M する »K を述 
ベる と共に, 系絲分 蒙に あたって は S. 
S 官を 同等に Hffi すべき だと 主 « する, 第 3 拿で 
は 植物の « 化に « 則 性 を B め, 中 H 山 西 省の 太 
K 炭田 B の Enpia'lopwris  * の it 化 を はじめ, 
Taeniopteris  ; R,  Tingio 系, Lobatannutaria 
系, 禊 葉 系の 進化 を 》 及して いる, そして 地 
代の は 植物の 生長に 対して 》 いほ う に定ぉ 的 

に 変化し, それに 伴って 植物の 生長 は S 滞した と 
考え, 生長 SWR  (GR  St) を提 《 している, 第 
4 章で は II 贅束 植物の 分 S の MlttSrJB 介す る と 共 

に, 著者に よる *8 管 束 《W の 分 《 体系 を 示す, す 
なわち 小禁 系, 大禁 系, 有 節 系の 系列と, 各 系列 
ごとの 進化 段 ほと みなされる シダ 植物, «T 核 

m, 被子植物との 組み合わせ による 分 » を提 《b し 
単元 的に 考えた 従来の 分 鎖, 二 元と 考える 分 «• 

著者の 三 元 と 舞える 分 « と roffl 互 比 tt を 提示 し, 
さらに 小 葉 》iS 行 群, 有 ffi 系 退行 》, 大藥系 邁 行 
», 小 葉 系 向上 《, 有 * 系 向上 《, 大葉系 向上 》 
についての 與昧 ある それぞれの 特性 を !¥ 述し てい 
る „ 第 5 聿 では, 棺 物の 生長 を 抑制す るよう に定 
向 的に! K 化した 古 « 候が, 定向 進化 • 平行 « 化の 
照 因で ある ことな どや, 古 気 S の 変 a と植 ft 区と 

の 年 « 差渐 « の 古 気 «i に ついて 述べて い 

る, 第 6 章で は, 初期の 被子植物 や 中生代に みら 

れる 被子植物 颥 似の 核 物の 特 》, 初期 被子植物の 

出現に M する 》 争, 被 子 《 [物 出現の 時代と その 地 
« などに ふれて いる, 第 7* は, 双子 * 植物の 標 
準 的な 形 ffi や 単葉の 彭成, すなわち 羽 状 脈 菜, ャ 
シ! S 禁, タケ ま 葉の それぞれの 形成に ついて 述 
ベ, その W を あげてい る。 第 8* では, 進 化に BB 
する 雜 説と 著者の 捉 頃 する 生長 SifSi  (GRK) 
と を IfiE して, まとめと している。 

以上 は 各せ の 紹介で あるが, 本書に 含まれる 内 
容は 豊富で, 多方面に 亘 つてい る, 著者が 30 年以 


168 

上:; の 道 ひとすじに «究 してき fc, いわば 汗の 結 
晶と fc 云うべき もの を 本書に 充分お り こんでいる 
ので, 者と しての 著 S の 面目 の B 

所に よく? e 揮され ている • 
本 害の 内容 の 特色 を な りに まとめて みる 
と, 1) 古生代 後期の 植 《5 の aa から, 植》 は ど 
のように 変わる か を awt との から 知り, それ 

を 生長 »» の » 則 (GR の 原則) とし たこと, 2) 
GR の 原則 は, 古生代, 中生代, 新生代の 植物に 
も あてはまる こと, 3)    GR のほ则 が, すべての 

地質時代の 植» の にあて はまる こと は, in* 

が 地 K 時代 を 通じて » 化した こ と を 意味す る こ 

と, 4) この 環 «の》 化 は, の 《大 する 古 
«fc の! M と 仮定され る: t,  5) 年 *81 の漸 JO 

する 古« 侯の 変 a を 仮定す ると, 生物の it 化が つ 

ごうよく できそう である こと, 6)  » 物の S 
» を 三 元 ('!^ 系, 大業 系, 有 節 系) と * え, こ 
の 三 系列の 植物 は, 平行 的に シダ摧 «9,  » 子植 

m. 被 子 ffi 物へ と ii 化した と si えられる こと, な 
どが' あ 〖すられる, 
内容 は, 極めて ユエ ークな ものであるが, さら 

に 書の ffitt を 高めて いるもの は, 164 に 及ぶ 図, 
4 頁に S る カラー 写 良 多 SR の 表で ある。 写真 も 

a もよ く "4 味され, ことに 写真版が 多い ので, 古 
生 代の 植物 を 知りたい 研究 «• にと つて 大変 有益で 
あり, 丁寧な 図 は 理解 を一 層 深めて 有難い, 卷末 
に あげられた 文 《も 多ぐ 本 嘗は単 的に 云って デ 
ータが 豊かで ある, 
本 會の通 書 者の si 裡に 《 つたことの 一つ 

IJ, 本書の あとがき にも 15 されて あるよ 5 に, 中 
国 山 西 省 太 原の 炭田 地 城の 古生界 S の 化石 植物に 
箸 者が 着実な 観察 を 行って こられた ことが, *# 
にと つて 非常に 幸いした ことで あつ ft ろうと 思わ 
れ る;: とで あり, H 者 fc 機会が あれば, 地 

の 影響の 少ない ら しい 太 ® の 炭田 an* を一 度肪ね 
てみたい とさえ 思われた ことで ある。 古 植物 &主 

とする 進化に BB する このた ぐいの 著述 はこれ まで 
植 めて: £ し いこと にかん がみ, 本 害 をと おして, 
植物: 18 化に 関 し 示 * される こと 大 である。 

(前 田 四郎) 


M 巧: 九 M 古 第三 £ 層の 層 序 (ftdti 
fi«» 地学 会, P.  261,  Fig.  4S,  T* 
錄 P-  6. 

ft • H« 九 W» 炭田に 》迪 する 古 第三 « 

曰 本の 古 第三 系の fl (^の ひ おつであって, 
の *A を 研究す るう えに 欠かす ことが で S 
層で ある, 北, 西 8E 九州 It 炭田 は ほ B 麵 S 

性から w 抬 中頃よ り 炭田] fe«»】 に 

きたが, これら 8 炭田 Srtt 括して 古 第三 51 
mh  • 古生物^) に 体系化し たのが 長 « 
(1891— 19«) である。 博士 はみ ずから 全 {1 
まなく II 査 して 地層 対比 を 行ない, それ ま 
が 行なった 烊細 では ある 力 《 片 的な BBtt 

て, 全 *w な iw の もとに, 北' 西 aiA* 

分 ft する 第 HfcJBtlt —レ これに 鵰; W 

的 位置づけ を 行なった, この »大 な 
)( [北 帝国 大学 地質学 科 在学 中 から フラン 
(1927) までの 約 10 年 (B, すなわち W 士の S 
の 初 JH になされ たもので あって, 研^ W 
は 年 3 月 (1926) より 昭和 3 年 6 月 (19» 
* 京地 学 (6 会の 地学 *S  (第 38~40^  f 
472^) に 23 回に わたって された •  H 
立した 古 第三 系の 層 序 体系 は, 基本的に 3 
る ことなく, 九州の みならず B 本の 三 
HI として 《 用 している. 

本 * は, 長崎県 地 学会の 創立 は ss^tej 

ひとつと して 刊行され fc*fi£«WJK であ ミ 

本 » 文が 地学 雑 S の あちこちに 分 « され 1 
» に, 研究者 は 輪 文の » 照に 不便 を « じた 

あるが, 集成 饭の 出現に よってき わめて 0 

つたの は 有難い, 

本書の 内容 は C9 々の 地層の 記載 と 岩 相 ま 

Si, 貝 化石 得の K 定, 古地 理学 的 ** か E 
溝 成 は 南の 炭 B から 北の 炭田へ 順に 
B について 地層の 紀« を 行なった のち, v 
の 炭田 & まと めて (8 括す る と いった 形 SW 
ている, さらに ftW 車に おいて, 全 «田《 
行ない, 古 flfeS 的, JftA 的考 S! を 行なう, 
ち, 本會は 7 章から 構成され, 第 1 章 ? 
及 宇士半 ft, 第 2 章 三池崁 田, 第 3 車 
田, 第 4 章 崎 戸 及 松 島 炭田, 第 5 章 雕 
及 ft 世 保 KB, 第 6 章 福岡県 内 《 炭 EB, 


»7 傘 » 括と なって いる, このような 炭田の 南 
から 北への 記述 IKff は, 当時の 海 》 が Si から 北へ 
行なわれ, 《*:fc* へより 新しい 地層 a: 形成され 
ていった と無緣 ではない • 各章 は 層 S または 

* 層 m 位で 》 に まとめら 札 *■ と s 出 化石, m 

,の E« がな されて いるが, その 記載 は にし 
て 的確で あり, 相の 特微を あます ところ 
なく 表現 レて いるので, の^1 も すれば 冗慢 
になり がちな *JPK«E になれ た R に は, かえって 
新» にう つる。 また 考 » における はき わめて 
実 SE 的で あ!) かつ 編理 的であって, 無 «: がない。 

ト- だ. amnsw の な 定義が なされて ない の 
は. 当時の 屠 厳窗 度から まして, やむ を 得 
なかった もの t 思われる, 

各 * の K 載と 考 g は. つねに 他の 炭田との 比 
において すすめられ てお!), きわて » 理的 であり 

つ 博士 の 思考の 3ES が しのばれる Rife もあって 
IW» い * しかし, なによ 5 も 圧# なの は 第 7 聿 
ott 括であって, ここに は, 北, 西 W 九州お よび 
t の 周辺 地域の 第三 K 地史 に BB する 博士の 考えが 
)| 約され ている。 同聿第 I 節に は全崁 B の鹰 f**f 

ia (が あるが, これ こそ 本書の 眼目であって, 地 
お を 編み, 古 地理 を 復啄 する 基 « となった ばかり 
でな く, 炭田 開《 の ««• ともなった 表で ある。 実 
ほ, 本睿に はもう ひとつの 雇 序 対比 表が ある。 そ 
れは本 害の si 首に ある, こ の 対比 表 は «; 括 
o» 比 表に tt« してき わめて 整然とし ており, 下 

»は》 成 暦, 中 85 は夾炭 屠, 上部 は 海 成 層と いつ 

ft: ように, 今から みると 時代が S なった 同 層相 を 
3 —層 準に 並列す ると いう 嶼》 をお かしてい る, 
おそらく, この 对比表 こそが, (»±が浙 究 にたず 
さわった 当初の 常 » であった ので はなかろう か。 
(比 表 を 比 K するとき, 両者 M の歷然 たる R 的 
な 差に, 博士の なみなみならぬ 努力の あとと, 対 
It の Sip の 発见を K みとる ことができよう。 それ 
まで, 地層 対比 は 恐らく 炭 8 と岩 相の 類似に よつ 
ての み 行なわれて きたに ちがいない が, ((士 の 連 
出 貝 ft^E のお IB な検时 に もとづく 1W 匕 石裕の R 定 
と » 比への 導 人に よって はじめて は 括に 示される 


対比が 可 HE となった ので ある, この W 比 は その後, 
松下久 道 博士 ひ9«) によって された と 
はいえ, 大 5! において * 更 されて いない。 

つづいて 第 2 節 は 》 比の 基!? と なった lOfW 裕 
について, その 分布, S 状 を E 述し, 各 寄の 時代 
考征を 行なって いる。 この 節 は 博士の 束 北 帝 B 大 
学 ifig の 第 9 卷 3*  (1928) と 第 号 (1928) 
の Palaeogene  Fossils  of  the  Island  oi  Kiyu- 
»hu,  Japan の S 約と もい うべき お 分で ある, 第 
3 節に は, このよう にして » なした 鹰序と 化石 帯 
にもとづいて 北西お 九州の 古地 理を考 まし, 古 第 
三 ft 層 は 南から 北への 3 回に わたる 海進 と 海; ifi に 
よって 形成され たこと, 当時の B« は 九州の 北方 
に 存在した こと, 当時の 北西 部 九州 は 1 つの 大き 
な 《8IS 地で あ 9 , 現在み る 古 第三 《8 の 分散 は, 
の 断觸地 動 と 削 M 作用に 由来す る こ と 
を 指 適する, この 結 》 は, 以降の 北西 ffi 九州の 研 
壳饗に 大きな 影簪を 与えて きた • 第 4 節で は, 第 

三 紀廢 堆積 S の 地史が tttt 销造 S 的 立場から 展開 
される が, これ はむしろ 第 3 節の 裏付けと いった 
« じがし ないでも ない, 两 節に 記述され た 古!^ 
および 地史に BB して は, その後 今日に 至る まで ro 
おびただしい データの 追加と, «81* 的 • 岩石学 
的, 古生物学 的, 海洋 地質学 的な 研究の 結果から 
みて, 博士の 結» がすべ て 当 を 得て いたと はいい 
がたい。 しかし, 約 50 年 前にす でに;: のよう な 卓 
抜した 考 S が 行なわれた ことに 対して, ただ 驚 具 
を IS ずるの みで ある, 

と まれ 本 魯は北 都 九州の みな らず B 本の 古 第三 
系の 研究者に とって, 一度 は 必ず ひもとくべき S 
文で あると ともに, 古色蒼然たる 大きな S 字 を 3 
じて じかに 先人の 偉大な 精神と S 績に 接し, 層 序 
学の 方法 》 を 学びと る * 味で fc, 若い 研究者に 是 
非 一R をす すめたい »文 である。 

最後に, このような 名著 を 《fS 復刘 されて 新ら 
しく 世に だされた 長崎県 地学 会の 刊行 B1 係 各位の 
力に 対して, われわれ は «)» すべきで あろ 
う,  (井上 英ニ) 


tt 会記亊 


須田 U 次会 A の l»i 去 を t« みて 

Bfi 和 51 年 2 月 19 日 午後 8 時, 須田皖 次会 良が 街 
逝去に なった, 行年 83S, 

先生 は 明 》25 年 5 月 1 Bfffffi 県勢 * 郡^ * 村で 
大正 6 年 3 月 東京 « 等 ェ » 学校 ェ SMS 員 養 
成 9i 亀 X 科 を 卒業, 直ちに 通信 省 《 気^ 技 に 
St 職され たが, 翌 7 年 9 月に は iB 職され, 束 北 帝 
H 大学 理学 《M*ia^ に 入学, ここで 先生の 将来 
定 付けた M 田武松 先生の JMI を S けられた, 

大正 io¥  3 月 卒業と 岡 時に 神 戸 海洋 気 <6 台 S で 
あった 岡 田武松 先生の 受けて 神 戸に 赴任 
し, 海洋学 S としての 第一歩 を による 大阪 
S の 海 で I* み 出された, 昭和 7 年 fSW にお 
任される までの W1 は 研究室に こ fc る ことなく, 常 
に 海? の 第一 核で 活躍され たが, 大正 1阵3 
月から 約 1 ケ年 8 ヶ月 (« 英国 +  ノルウェー. 米国 
に 学ばれ, これらの 国々 では 海洋学が 国民の 中に 
极 付いている こと を され, S 本の 実情と tt« 
して 「なにが 日本 は 海国な もんか」 と 慨嘆され て 
いる, この 神 戸 時代に は 多くの 観 M 報告 を 「海洋 

時 «」 「海と 空」 に? e 表されて いるが, 「科学」 

「地理」 「天気と 気 RJ 等に も * くの 啓 豪 的な 》 
文, W* を 掲載され ている。 また 曰 Si 孝 次 氏との 
ffl 合い もこの 神 戸 時代の 外遊 W 国 後で あり, 先生 
の 新しい は 日 B 氏に 大き な 響 を 与えて い 

昭和 7 年 12 月 褐 岡に 赴任され ると, 海洋 概 溯の 
» 会 はなくな つたが, それまでの を もとに 著 

a に從 車され, 昭和 8 年 11 月 名著 「海洋科学」 を 
古今 書院から 刊行され た。 この 著 香 は 岡 田 武松先 

生から 「実地 家の に 立つ S な 海洋学 書 を 書いて 

は」 と すすめられ, 「中 s 教育の 数学, 物理の 素 

» ある 方に は!! にで も 理解し 得る やう 率 明 を 旨と 
した」 ものであって 宾 RS に 海洋 観 88 に 従事す る も 
の, あるいは 海洋学 & 志す t のの よき 伴侶と して 
多くの 者に 利用され た。 また 昭和 13 年 9 月から 翌 
W 年 4 月に かけて 北支 を 歩かれた ときの を 維 

ss  r 地理」 に 連 « され, 9 月に はこれ を 集めて 古 
今會院 から 「洋 車」 を 出 钣 された が, 地理学 的に 


も 興味 ある 印 *IE である。 
BBS121 年 3 月 区 気 《 台 St 最後に ほ 官さ 

れ たが, 同年 10 月に は 第 27 代の 水 is« 長に a えら 

れた, 水 18«は 明治 4 年 創業 以) );敗« まで は » 單 

に 所 j« していた が, 航海 者の ifeit としての 使命 を 

果たし, 民 M の 要望に t こたえて, さ らに » 洋 

学, 地球物理学, 天文学な どの 学問の 分 》 にも 大 

きく 貢献して おり, その 平和的な 使 *Sr 引 统き行 
うため に 解体と 共に S 幢 S に 移管され, 

軍人に 代って これ を 指導して 行く 人 を « していた 

ところであった, g 田 ffig は 水 の 技) が 「創 
* 当時の 方法 守して, たいして 生成 》 展を遂 
げ 得ない」 の は 「水路 *W に 研究 《 査が ともなわ 
なかった」 ためで あると 断 じ, » に 昭和 25^  3 月 
から 6 ヶ月に 亘 つて 米国に 出張し, « 後の 水 BM 
* や 海洋 観測が 音波 や Ekctronica を 応 用して 飛 

» 的な 進歩 を とげて いる 実情 を 見て, ますます «f 

究 《 査の £'要 を « じ, 人材 を 集めて 海洋 研究室 6 
つくり, 米 S 水路 fK への S 学の 道 を ひらき, 多く 
の 国際 観 脚に 参加 させるな ど して Sg 歩した 科学 ft 
tS の 導入 を 行ない, 水 (8 業 》 の 技術面に おける it 
歩 8 展 に賈献 された。 

昭和 34 年 3 月 W 年 M の BBS を 辞され, 民間で 水 
(8»1 量 会社 をお こされ, わが国に おける その it の 
先 K 者 とな!), 昭和 37 年 東海 大学に 海洋学 部が 素 
S される や 初代 学 BEgt して 招 》 さん 4¥M 学 
SHE 展 のために 尽力され, その後 も 教授と して 多 


171 

くの 学生から 慈父の ごと く 慕れ て おられた。  たので あるが, ここに 幽明 塊 を 異にする ことと な 

また 36* は昭 »28 年から 昭 »40¥ まで 12 年 問 本  り, まことに 残念と いう 外 はなく, 心から の 

» 会の ff 議員と して, わが » 会の 発展に 尽力され 御 冥 18 をお 祈りす る 次第で ある。 (川上 宴 代 四〉 


— 49  — 


172 


tt 会 記事 

将来 検 It 委員会 (第 1 回 • 昭和 51 年 5 月 1 日) 

1.  出席者: 坪 井 会長, 岩 生, 尾 崎, 片山, 斉 
藤, 末 野, 西 川, 保 柳, 森 本, 矢 沢 委員 

2.  会長 挨拶の あと 委員長 を 互選の 結果 末 野悌六 
委員が 委員長に 選出され た。 

3.  厳 事: 

差 当 り 当 協会の 財政問題が 議 翁の 対象 となり, 
会館 改築 等に ついて 神 山, 斉藤 委員で 下調べ を 
する ことにな つた。 なお 委員会の 名称 を 「将来 
検討委員会」 とする こと を 申し 合せた。 
mat 会 (昭和 si 年 5 月 22 日) 

石油 健保 会館に おいて 「国土 情報の 整備に つ 
いて」 講師 高 崎 正義 君の 講演が あった。 参加者 

51 名 

通常 «会 (昭和 度 第 97 回, 昭和 51 年 5 月 22 日) 
於, 石油 健保^! 

出席者: 坪 井 会長 ほか 236 名 (委任状に よる 
もの 203 名) 


議 事: 

1.  昭 »50^度»« 報告お よび 会計 収支 決算に つ 

いて 質航劣 の 上 これ を 承 » した。 

2.  昭 fn51 年度 計 面と して 麟離 の 発行, 
地学 講演会 開催, 地^ «|| などの 行事 を ほぼ 前 

年度の で 実施す る ことと し 会計 収支 予算案 
通り 承 » した。 

3.  正会員 費 を 2,500 円に 改変す る こと を 可決し 

J^mQ 

将来 検 tt» 員 会 (第 2 回, 昭 fn51 年 5 月 26 日) 
出席者: 末 野 委員長, 岩 生, 片山, 神 山, 川 
上, 斉藤, 保 柳, 森 本の 各 委員 

SI 事: 

1. ff^fHBC 上げの 件と^ ffi 改築 ««« 査結 

果の 報告が あった。 

編集 委員会 (昭 ?P51 年 5 月 28 日) 

出席者: 矢 沢 委員長, 安斎, 井上, 川上, 神 

戸, & »( 久), 式, 課肪, 前 島の 各 委員 
鏃 事: 

1. 地学 雑 S 第 85 卷第 4 号 以降の 編集に つい 
て 審議した。 


昭和 50 年度 (第 97 回) 収支 針算書 

昭和 月 1 日から 昭和 51 年 3 月 31 日まで 
昭和 51 年 5 月 22 日 通常 総会 
貧 僚 対 II 表 

昭和 51 年 3 月 31 日 現在 


借 

方 

贷 

方 

摘 

要 

金 額 

摘 

要 

金 額 

固定 资産 

円 

基  金 

円 

土 地 

建 物 

9,001,265 

基 

金 

3,500,000 

機 械 設備 什器 備品 

2,624,497 

運用 资金 

図 

鲁 

706,113 

会館  敷 

金 

6,640,000 

有 価 

証 券 

200,000 

預  り 

金 

2,487,755 

流動資産 

退職 給与 積 

立 金 

2,005,350 

預金 及 

現 金 

10,292,102 

未  払 

金 

50,000 

現  金 

16, 205 円 

積立金 

預  金 

10,275,897 円 

敷金 返還 準 

備 金 

6,273,623 

受託 頒布 

図 害 在 高 

239,502 

事業 復興 

资 金 

265,209 

一 50 一 


178 


ait 

W\     m  9 

立 金 

1, 600,000 

剰余金 

241,542 

み 牛 小疋 ffi 

460,348 円 

前年 ft»J 余 金 

701, 890 円 

合 

計 

23,063,479 

計 

23,063,479 

財 盧 

目 錄 

昭和 51 年 3 月 31 日 現在 

科 


百 


前年度 末 残高 50 年度 末 残高 


比較 墙 M«l 


固 定 

资 産 

計 

12,531,875 

12,531,875 

9K 動 

資 

盧 

現 

金 

23,380 

16,205 

A 

7, 

,175 

預 

金 

9,842,623 

10,275,897 

433, 

,274 

普 

通 預 

金 

3,208,666 

3,007,124 

厶 

201, 

,542 

第 

一 勸業 銀行 

2,966,681 

2,859,129 

厶 

107, 

,552 

菱 银 

行 

241,985 

147,995 

A 

93, 

,990 

定 

期 預 

金 

1,218,953 

1,337,795 

118, 

,842 

第 

ー勸業 銀行 

1,218,953 

1,337,796 

118, 

,842 

貸 

付 侰 

託 

5,040,000 

5,640,000 

600, 

,000 

住 

友 侰 

託 

2,600,000 

2,900,000 

300, 

,000 

安 

田 信 

託 

2,440,000 

2,740,000 

300, 

,000 

金 

餞 侰 

託 

249,173 

277,994 

28, 

,821 

住 

友 侰 

託 

132,323 

139,009 

6, 

,686 

安 

田 信 

託 

116,850 

138,985 

22, 

,135 

振 

替 預 

金 

125,831 

12,984 

厶 

112, 

,847 

受託 通 布 図書 在 高 

116,450 

239,502 

113, 

,052 

流 動 

资 産 

計 

9,982,453 

10,531,604 

549, 

,151 

资産合 

針 

22,514,328 

23,063,479 

549, 

151 

负債 合計 


10,173,606 


11,183,105 


,009.499 


差 引 正味 资産 


12,340,722 


11,880,374 


厶 460,348 


円 


円 


円 


9,001,265 
2,624,497 
706,113 
200,000 


9,001,265 
2,624,497 
706,113 
200,000 


円 

6,640,000 
2,005,350 
871,165 
657,091 


円 

6,640,000 
2,005,350 
2,487,755 
50,000 


円 


厶 


,616,590 
607.091 


0 


の 


資 


定 


資 


物品 書 券 


建備 脏 


地 器 a 


土 什 図 有 


0 


金 金 金 金 

敷 積 

与り 払 


の 館 給 

債 職 

会 退預未 


一 51 一 


174 


BB 和 60 年度 (K97 回) 《1 支 針算書 

昭和 50 年 4 月 1 日から B 和 51 年 3 月 31 日まで 


科 


百 


予算 額 


決算 額 


備 


J& 人の IE 

円 

暴 4 

円 

暴 ' 

ひ) 会3^ 収人 

780,000 

884,000  | 

1 

正      会  s 

729,000 

826,000 

夢 助 会員 

"J  *H 

51,000 

58,000  ' 

(2) 甚本 財産 収入 

、"ノ        <X>                      严為 I3£m                          Z 〜 

9,974,000 

10,035,589  , 

基本 財彦 利子 

455,000 

513,671 

会 IB 収人 

9,519,000 

9,521,918 

常時: ^ 室料 

8,555,000 

8,550,528 

K 時 ft 室枓 

1, 

750,000 

751,790 

管理 共通 费 収入 

19,000 

219,600 

(3) 邇 用 財産 収ス 

120.000 

169,073 

利子 収入 

120,000 

169,073 

(め 印 剔 物収 人 

\ 墨, ■ 暴, V                     ' 、 

6,822,000 

7,140,749  1 

地学 雑 法収人 

1.050.000 

1,124,190  j 

受託 頒布 図 害 収入 

5,772,000 

6,016,559  ; 

(5) 雑 収 入 

28,000 

150,000 

広告料 収入 

18,000 

0 

雑  入 

10,000 

150,000 

収入 合計 

18,379,411 

当期 不越金 

460,348 

合 計 

18,839,759  1 

前年度 緣越 剰余金 

701,890 

241,542  1 

18,425,890 

19,081,301 

科  目 i 予算 額  決算 額 


ン : I 


円 


,000 
,000 
,000 
,000 
,000 
,000 

,000 
,000 

,000 
,000 
,000 
,000 
,000 
,000 
,000 
,000 


,000 


,000 


0 
,000 
,000 
,000 
,000 
,890 

890 


9, 

3, 
o 


3 


9 
4 

3 

3 


tT25 
,339 
,851 
,073 

50 
364 
,385 
173 
300 

27 
190 
296 

43 
327 
299 
,367 
221 

198 
,114 
,840 
733 
,805 
301 
,877 
50 
18 
31 

17 
31 
29 
214 
53 


円 
,438 
,459 
(376 
,399 
,000 
,684 
,979 
,348 
,440 
940 
100 
(600 
,910 
,357 
^354 
,030 
,340 

0 

,560 
,321 
,200 
,345 
,180 
,675 
,471 
,070 
,550 
520 
0 

,785 
,510 
,720 
,265 

;m 

0 


18,839,759 
241,542 


合 


計 


18,425, 


差 引 剰余金 


支出の 
(1) 事 

人 


務 
件 
給 給 

手 


费 

当 
金 

利 厚生 * 
務所 * 
耗品費 
»1 費 

災 保険料 

m 費 
務 費 
費 交通費 
倌 運搬費 
道 光熱費 

说 么 跌 

K 費 

品 費 

(2)  事 m  * 
地学 雑誌 出版費 

編集 費 

印 别 製本 費 

発送 費 

受託 頒布 図書 事業 費 

図 害 室 費 

図 害 整偏费 

図書 購入 費 

地学 振興 费 

伊 き 敏 記念出版 費 

講演会 費 

謂査 研究 * 

地学 功労者 表彰 * 
地学 クラブ 費 

(3)  予 備 * 


9,114 
5,924 
3,609 
1,885 
40 

390 
3,190 

200 

150 
30 

150 

50 
260 
270 

1,310 
240 
100 
150 

9,225 

4,515 
806 

3,355 
355 

4,060 
200 
100 
100 
100 

100 
100 

50 
100 

86 


棒 » 謝搞 ,消印 火 修役旅 通 水 租会備 雑 


174 

BBftSO 年度 (K97 回) 《1 支 If 算書 

昭 ft5(WM 月 1 日から B»51 年 3 月 31 日まで 


科  目 

予算 親 

決算 銕 

備 

収入の 部 

円 

円 

(1) 会 * 収 

入 

780,000 

884,000 

正 会 

員 

729,000 

826,000 

赞助会 

員 

51,000 

58,000 

(2) 基本 財産 収 

入 

9,974,000 

10,035,589 

基本 財産 利 

子 

455,000 

513,671 

会館 収 

入 

9,519,000 

9,521,918 

常時 贷室 

料 

8,555,000 

8,550,528 

» 時贷室 

料 

750,000 

751,790 

管理 共通 * 収入 

19,000 

219,600 

(3) 運用 財産 収入 

120,000 

169,073 

利子 収 

入 

120,000 

169,073 

(4) 印 M 物収 

入 

6,822,000 

7,140,749 

地学 雑 S 収入 

1,050,000 

1,124,190 

受託 頒布 図書 収入 

5,772,000 

6,016,559 

(5) 雑 収 

A 

28,000 

150,000 

広告料 収 

入 

18,000 

0 

雑 

入 

10,000 

150,000 

収入 合 

3 ト 

18,379,411 

当期 不越 

金 

460,348 

合 計 

18,839,759 

前年度 級 越 剰余金 

701,890 

1 

241,542 

合  計 

18,425,890 

19,081,301 j 

科 


予算 親 


決算 額 


支出の 

(1)  事 

人 

俸 

謝 

事 

消 
印 
火 
修 
役 
旅 
通 
水 
租 
会 
備 
雑 

(2)  事 


部 

務 費 
件 费 

あ お Vi 

手 当 
金 

利 厚生 * 
務所 * 
耗品費 
刷 費 
災 保険料 
m 費 
務 費 
費 交通費 
信 運搬費 
道 光熱費 

税 ム ifll 
K 費 
品 費 

業 費 


地学 雑誌 出版費 

編集 費 

印 刷 製本 費 

発送 * 

受託 頒布 図書お 費 

図書室 費 

図書 整 偏 費 

図書 購入 費 

地学 振興 費 

晚£ 敏 記念出版 費 

講演会 費 

調査 研究費 

地学 功労者 表彰 * 
地学 クラブ 費 

(3) 予 備 * 


合 


計 


9,114 
5,924 
3,609 
1,885 
40 
390 
3,190 
200 
150 
30 
150 
280 
50 
260 
270 
1,310 
240 
100 
150 
9,225 
4,515 
805 
3,355 
355 
4,060 
200 
100 
100 
100 

100 
100 

50 
100 

86 


18,425 


円 
000 

000 
000 
000 
000 


000 
000 
000 
000 
000 


000 


000 
000 


000 
000 
000 


000 


000 
000 
000 
0 
000 
000 


000 
890 


890 


円 

9,725,438 
6,339,459 
3,851,376 
2,073,399 
50,000 
364,684 
3,385,979 
173,348 
300,440 
27,940 
130,100 
296,600 
43,910 
327,357 
299,354 
1,367,030 
221,340 
0 

198,560 
9,114,321 
4,840,200 
733,345 
3,805,180 
301,675 
3,877,471 
50,070 
18,550 
31,520 
0 

17,785 
31,510 
29,720 
214,265 
53,300 
0 


18,839,759 


差 引 剰余金 


241,542 


一 53 一 


176 


剰余金 » 分 


本 年 度 収入 高 

18 

,379,411 円 

同 支出 高 

18 

,839,759 円 

差 引 不足 金 

厶 

460,348 円 

前年度 腿 剰余金 

701, 890 円 

当期 未処^ « 余 金 

241, 542 円 

J 

♦ 


剰余金 処分 

昭 »50^ 度 収支 差 引 未 《L 分 

剰余金 241,542 円 

これ を 次の 通り 処分す る。 
翌年 度 (昭 »51 年度)^ IfeB  241, 542 円 


昭和 51 年度 (第 98 回) 《1 支 If 算書 


社団法人 

東京 地学 協会 

科  目 

! 前年度 予算 親 

1 

予算 額 

厶 

比 16  itt  -  S 

収入の 部 

円 

円 

円 

(1) 会 * 収入 

780,000 

1,350,000 

570,000 

正会員 

729,000 

1,250,000 

521,000 

赞助 会員 

51,000 

100,000 

1  - 

49,000 

(2) 基本 財産 収入 

1  9,974,000 

j  11,775,000 

1,801,000 

基本 財産 利子 

'  455,000 

500,000 

45,000 

会館 収入 

9,519,000 

11,275,000 

1,756,000 

常時 贷 室料 

8,550,000 

10,260,000 

1,710,000 

» 時 貸 室料 

|  750,000 

796,000 

45,000 

管理 共通 * 収入 

219,000 

220,000 

1,000 

(3) 運用 財産 収入 

120,000 

270,000 

150,000 

利子 収入 

120,000 

1 

270,000 

150,000 

(4) 印刷物 収入 

6,822,000  j 

7,622,000 

800,000 

地学 雑誌 収入 

1,050,000 

1,600,000 

550,000 

受託 頒布 図 害 収入 

5,772,000 

6,022,000 

250,000 

(5) 雑 収 人 

28,000 

30,000  | 

2,000 

広告料 収入 

18,000 

20,000 

2,000 

雑  入 

10,000 

10,000 

収入 合計 

17,724,000 

21,047,000 

3,326,000 

(6) 前年度 余剰 金緣入 

701,890 

241,542 

厶 460,348 

合  計 

18,425,890 

21,288,542 

2,862,652 

一 54 


177 


TT 

B 

1-1 

前年 麿予簠 IS 

予 

篡  III 

比 It さ ffi 

さ£ 出の 

部 

円 

円 

pq 
n 

ひ) 事 

務 

9,114,000 

11,524,000 

2  410  000 

人 

件 

* 

5,924,000 

6,864,000 

940  000 

俸 

料 

3,609,000 

3,927,000 

318  000 

手 

1,885,000 

2,026,000 

141 000 

m 

金 

40,000 

50,000 

10  000 

福利厚生 

390,000 

1 

425,000 

35  000 

退 

職 

金 

0 

436,000 

436  000 

* 

務 所 

費 

3,190,000 

4,665,000 

1 475  000 

消 

fc 如 

200,000 

200,000 

印 

别 

150,000 

I 

200,000 

50  000 

火 ; 

% 保險 

料 

30,000 

30,000 

修 

費 

150,000 

250,000 

100  000 

建物 债却 

0 

800,000 

800  000 

役 

務 

280,000 

300,000 

20  000 

旅费 交通 

50,000 

60,000 

10  000 

通信 運搬 

費 

260,000 

400,000 

140  000 

水道 光熱 

270,000 

270,000 

租 

税 公 

1,310,000 

1,600,000 

290  000 

八 

議 

240,000 

250,000 

10  000 

備 

品 

100,000 

100,000 

雑 

150,000 

200,000 

1 
1 

50  000 

(2) 事 

業 

9,225,000 

9,651,000 

426  000 

地学 *ttt 出版 * 

4,515,000 

4,801,000 

286  000 

編 

集 

806,000 

1 

1 

729,000 

1  A 

76  000 

印 

刷 製本 費 

3,355,000 

3,770,000 

415  000 

発 

送 

355,000 

1 

1 

302,000 

A 

53  000 

受託 頒布 図 害 事業 費 

4,060,000 

I 
1 

4,100,000 

40,000 

図 

書 室 

200,000 

1 

200,000 

図 

害 整備 費 

100,000 

1 

1 

100,000 

図 

書 購入 

費 

100,000 

100,000 

地学 振興 

100, OCX) 

100,000 

講 

演 会 

100  000 

100,000 

M 査 研究 

100,000 

100,000 

地学 功労者 表彰 * 

50,000 

150,000 

100,000 

地学 クラブ 費 

100,000 

100,000 

(3) 予 

備 

86,890 

113,542 

26,652 

八 

計 

18,425,890 

21,288,542 

2,862,652 

一 55 一 


l&ttMtt 慎 813 み 昭和 51 年 6 月 20 日印 刷 
IBtDIW  サ 昭和 51 年 6 月 25 日 » 行 


編集 兼 発行者 

印 刹 所 

発行所 


矢 沢大ニ 

—ッ樓 印 》賊 会社 
東京都 ift 川 区 上: 3-12-15 

^束 京地 学協会 
: 都 千代 田 K  二番 町 12 の 2 
便 番号 1 0  2 
括 束 京 (261)0809 番 
替 口座 束 京 66278 番 


編集 8 員 会 

委員長 矢 沢 大ニ 
上 英ニ 川上 »ft 四 


武 


村 

河 


久 

和 


彰 

肪 

英 

正 


井 S6 式 

俊 *• 


* 正 

^ 本 

前 山 


紊 

安 


一 56 一 


夫 : 南 期 東 地 城の 地下水 利用と 地 «沈 下 


正誤表 


なジ 

I 行 

澳 

—  一 ― E 

注 

Faculty  of  Enginering  

!•  acuity  of  engineering-  ■ - - 

6 

- --- 地下水 面に 形状の  

- ■■■ 地下水 面の 形状の 

30 

3 

…調査 会 最終 報告 

---•as 査 会の 最終 報告 

20 
21 

下よ り 
下より 

'- …方 眼に sa した。 
ticit--- 

方 眼 毎に sa した。 

23 

以上の 結果が 

licit 

以上の 結果から… 

! 下より 

8 

'-— 上積みされ 2_ 

- …上積みされ, 

'- -- 揚水に 対する。 

水に 対す i 二 

'…測定 IB 始時を 左 点に'… 

- ■■■ 測定 開始 時 を 5 点に-… 

 つの 装 匿 がいろい ろ 

 "つの 装置で いろいろ 

(抵抗 コンデ ン;— ) 

(抵抗 !_ コンデンサー) 

36 

! 下より 

の スケールと ファクター 

-. -' 次の スケ一 ゾレ ファクター 

, 下より 

…年 問 水位 低下 貴 lOcn^  - ■■■ 

…年 IB! 水位 低下 量 10cm_ 

下より 

8 

大きさで 及ぶ が 

-- 大きさで 及ぶ か 

「しかし 実際に は.'' '時 閒的配 

全 文 削 除 

分で ある。 J 

43 

'- '-による ものな ど' ■-■ 

■■ -. による ものな どお- -'' 

220  : 北海道の 鉄 巧 ほ 


地 1R 査所 

at « 

地方の スビ ライトと 含 マンガン 

470 

母 |                  各〒 500 

定価 . 
円 

22S  1 イラ ン国北 was のァ ングラ ン は 山 

430 

IS6  j  HUtffi S£ 乂 9 ^の 9f9E 

1  300 1 

500 

L60  : 兵庫県 西 ffi 地 水^地 

:61 I 山形 市 付近の 天然 ガス 地 化学! WSfflG 


ぎ ^g^S^g^ 設 《 "中の 変 


162  ! 秋 B 県 小 坂お 山の B£- の 変 S 

|火«»« によって 生ずる St««i および WW 

iM  !  s の 的 研究 

•65|:)M の チタン Ef;W 

小 林 市 付 ほ: Ai« 力' ス ,T 
.76  | 北海; ifi の クロウ ム お^  : 
探 Si: における BtSffi 法と PLUii の 

研究 

»性眩 バ ルスの 伝 ffi にに する 研究  j 

JifiCTTW.WffMttM 過^に おける K!fi 堆と^ 
盆地  | 

186  jA«Sil!lBI« 水の! 16 は 化^  | 

地表 付近の 天然 WWfit に よる ガン マ W 強度 I 
分布に ついて  I 

139  j 靑森県 尾 太 E 山 o!H: 化な: れ屮の WfllAS に 

90  j  B 本に おける ゥラ ンの^ 状 I  1 
'KE 湖) If 方 ^は 二^も ハ MS* 虫' っ^ 究 1 
に 北 Kiffifi: お 地 は:' つお W ガスに 一、 いて 

1 ; 天 fiiTjEma— 木 wiifftwiiiff 孔! iiin 

' 北^^'1,«!;!?1'1ぶ^の*はにっ', 'て 

99  Hi 化 Si わの 微 KhJE 分の 地球 化な ft'J 研究 
200  口 ム Kl^mtE 的 ffi 究 


県" 


I 縣中^ Kftlft/il  _ 

; 北 W 九州の 地 KtBS 
二  ffi 地 城に まつわる 


: 下にお ける 現世 海 Iff 堆 I 


' ,| 特別 兮 ( 
, | ぉ別气 v 


n 本の ネ者 による 中国 本土に 関する 地理^! 研 200 
? £^'.1 ■  5? 科 •    文目 »  (1935-1950)  jx3S0 


, ほ11问太¥#^«^«»«»員会《» 
||  Japan  Guide  Book  for  the  Con^eu  Torn* 

SS 布 AStSl 部 700R 〒 350 
1  L 地 MM 査所月 «  ^月》 行, 1 力 年 CBH.  51 年) ほ, 
一 に 地学 HB 隔 Jl^ 行, 1 力 年 8,100 円 
' | 備考 ご £t 文 はすべ て iVl 企, 正 会 £1 は 定価の lffl 引, 


地, 鐮錄 

JOURNAL  OF  GEOGRAPHY  ,ほ 

今 

VoL  85,  No.  4 亂 1976  / 


a  次 

陶山 》 治: 世界に おける 地熱 B8» の a 勢  ( 1 ) 

角 Mat:  s 本の 地 HiSiss  ( io) 

JKVttH  :  B 本に おける 地熱 探査  ( 27  ) 

«B  «:DIET2  K による 地 向斜. ならびにお »  (38) 

m と m 介 

保镇噠 美) : 伊能 忠 《c のお 学 的 業 核 (》 田 武*)  -rf«ft  (  54 ) 

cassis 洋 s 料 センタ一 sft: 海洋 環《図, 外洋 s  ftwii««Vifti!ma)  (56) 

«*e 事:  ^qjL/VT'  (58) 

□ 輪: ビクトリアの 《(a  s> .  ^/^ft  ^ 

CONTENTS 

On  (he  Situation  of  the  Development  of  the  Geoi hernial  Resources 

 Juitji  SUVAMA  ( 1 ) 

Geothermal  Resources  of  Japan  Kiyoshi  SUMI  ( 10  ) 

Geothermal  Exploration  in  Japan  Kcnzo  liABA  !  27  ) 

New  Concept  of  Geosyncline  Proposeil  by  DlETZ  and  \hc  Related 

Discussions  Hi  I IORIKOSHI  ■'  :J8 1 


Book  Reviews  and  Society's  News 


TOKYO  GEOGRAPHICAL  SOCIETY 

(TOKYO  CHIGAKU  KYOKAI) 
Founded  in  1879 
Nitaneho,  Chiyoda-ku,  Tokyo 


北海 + 非 &W6£ 床) *K  I 
北 金 B  •  ^&»fc*8K  n 
北 ffiiSSfeH  ,非 金 JRte 床 ttJE  ni 


£ 地 KB  RWWt き 


S 本 ffi 田 ガス 田 図 (I) 靑 山奥 

B 本 iifiH ガス 田 図 (n)  « 浜 
曰 本 iSia ガス to 図 (m) 横須 H 

日本 ffipj ガス 田 図 (vh)  fli  iS 
s 本 油 ガス EEaow 本 宿 

S 本 油田 ガス 田 図 (DO 七 # 
B 本 油田 ガス 田 図 (X) 茂 原 

—日本 油 H ガス 田 図 (M)  &  «_ 
日本 水理地 S 図 (IV) 
日本 水理地 K 図 (V) 
日本 水理地 KSKVI) 


S 本 水 S 地 巧 図 
3 本 水理 地お 図 
n 本 水 理地 
i3 本 水理地 
t! 本 水理地 S 図 
B 本 水 地 S 図 

口 本 水 理地質 図 
R 本 水 现 地 SEI 
fl 本 水 SI! 地 ^図 

3 本 水现地 

IJ 本 水理地 WE 

U 本 水:? 0JS 锊図 
U 本 水?!! J8JK 図 
U 本 水: 倒 


FI 本 水!?!! 地 说闵' 
il 本 水 地 ftlM 


XXI) 
XXD) 


愛 tsiK^m' 加 茂 
川 : 中 山川 ■ 重 信 川 

流域 

千 * 西 w 

s 良 県 大和 川 流域 

BB 柬 ¥B4 ヒ西郎 
長 野! ft 松 本 ft 地 
兵 庫 S 南西 部 


«| ^&地 
仙 台 ffitt 胃 成 
^ 知 き 川 ■ 国 分 
川お よび &卸 USES 
48 岡 ■ さ 分 山国 川お 

f ^川お よび * 
&取^ B 野 川》« 
權阀果 矢 部 川 中流 域 
山 梨 •  £IF 県 £ 無 川 

■IS 川お 

お !ほ 千 曲 川 中 aw 

aw 半 a 


空中 SSStBKi)  iffiffl- 村 上- 弥« -糸: 
腿 

や: 屮 お おお Kn) 稚内- 利 尻せ; SiHKIHft 

空中 aapuvi. 

K-X)  川 

空中 SXRHXI. 


日本 地 KM 

n 本 fflfii 分布 レ 


リ木 iU?iW 二れ 一 K 
地' な H 

リ辺 i 也 はの jiiifi 


1/200 万 
1/20077 
1/2007; 
l/2007j 
1/20077 
1/2007/ 
1/200-Jj 
1/  20W 
1/  50 万 
1/  50 万 
1/2 万 5 千 
1/2 力' 5 千 
1/2 万 5 す- 
1/ 10 万 
1/  50 万 
1/  207; 


1/  -jo  y 

1/ 

1/ 107; 
1/  5007/ 

1/  SJi 


! w^^^ 柳 柳^^^^^^^^ w 


写真 上 K*. 下 の ビクトリアの » 


一 

t   L. 


ビク 卜 リアの 湾 


ヒ' •'  I- " 'マ 1; せ ぺ;/ 河の 屮流. ,ドニ ビアと" 一千' シァの にある、. 幅 約 l,700m に 

^ぶ i も' 'に か Hi か 。卜 や I- ':、、-- しがて' きない ト. に, jfwfti 山 n»3 の WW が rflifi されて いるた め, 人 H 

ノっ、 V ぃバ に" : に 丫(1111 か 「,は わ •:'、'> は *iM レ) 約 T ノ ふで ある. 

iftU' に: 、:' f" レ'、 Mfr に 1 :,WfN! 力;. リビニ  、'ストーン 附近に 分布 十る 力' レー 系 (Karoo  Sys- 
W  I    に,、 Wl いく 卜 ム い l  ,  iSium、t、er"'、 坊 V; に ゆん た', 町に あ1), ザン ベ':/ 河 は 淹の下 

iir.iiMi.vi'.. ; せ'1 H はお1 が 《,tn' で v  :、  t  •、 な. f  isiuhi し o ひ: い^とな つてい 

:'. に 卜'1 へ' '^も ひ!;: f;» い '川 I リト: は 地 》 ト: 卞 的に も渖乂 '。こと を ft えてい る. ぜン ベジ 河 fi 体が 
い") め にん uNHHt ひト. :」 〖 -'、 も, i か'、 ド^に^  く', tt't" ハ 曲^; よ 1-:'2::^ 理 に^う; IS 択^ 蝕の 


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B ち 


地学 雑訪 86,  4  (1976) 


世界に おける 地熱 


発の 趨勢 


陶 山 


淳 


治 * 


On  the  Situation  of  the  DeveloDment  of 


the  Geothennal  Resources 


Junji  SUYAMA 


Abstract 


Geothermal  energy  has  becoming  rapidly  perceived  as  a  viable  alternative  energy 
source  available  with  the  current  technology  as  well  as  solar  energy.  For  a long  time, 
geothermal  energy  has  been  utilized  in  various  forms.  High  temperature  steam  and 
hot  water  have  been  mostly  used  for  an  electric  power  generation.  World-wide  today, 
total  power  of  geothermally  fired  electric  generating  plant  amounts  to  approximately 
1,100  MW.  On  the  other  hand,  intermediate  and  low  temperature  geothermal  fluids 
also  have  been  consumed  for  space-heating  and  industrial  processes  in  certain  locations 
of  the  world. 

However,  the  full  potential  of  electric  and  non-electric  application  of  geothermal 
resources  has  not  yet  been  realized,  and  only  a  small  part  of  geothermal  energy  stored 
within  the  earth's  crust  has  been  tapped.  Remaining  enormous  amounts  of  natural  heat 
will  be  made  available  with  the  further  exploration  and  technological  lesearch  and 
development. 

Under  present  technology,  use  of  geothennal  energy  for  electric  power  generation 
is  limited  to  the  hydrothennal  convection  system  having  the  temperature  above  \8ffC 
Among  this,  energy  of  natural  tt«am  has  best  quality,  but  the  existence  of  this  type  of 
energy  may  be  expected  within  only  a  part  of  whole  high  temperature  convection 
system-  Other  hydrothermal  convection  systems  are  much  more  abumlaiit  geothermal 
resources. 

Research  and  development  of  technology  for  the  efficient  utilizatirjn  of  hydrothermal 
system  having  temperature  below  18(fC  as  well  as  hot  water  system  above  \HffC,  are 
needed.  Especially,  development  of  technology  of  electric  power  generation  from  in- 
termediate temperature  ^fL-ltffC,  geothermal  fluid  and  multiple  use  of  this  type  of 
geothermal  resource  must  be  enforced. 

Geothermal  deposites  in  sedimentary  basin  are  aUo  potentially  valuable  geothermal 
resources  which  contain  enormous  amounts  heat.  la  a  high  heat-i!ow  area,  deep^eated 
layered  strata  produce  hot-water  having  intermediate  temperature  above  y/C,  but,  in  a 
nonnml  heat-flow  area,  water-bearing  strata  at  depths  of  more  than  2  km  show  tes^tera- 
tme  above  6CTC,  which  is  hoc  enough  for  space-beating  and  other  ooa-electric  use.  Ia 

ife 質属査 所蠊饊 IRK      Geothermal  Research  Dep«rtcDenc9  Gcologicai  Survey  of  Japsn. 


180 


陶山谇 治 


former  case,  reservoirs  in  subsiding  sedimentary  basin  sometimes  show  abnormally  high 
fluid  pressure,  and  said  to  be  geopressured. 

Hot  dry  rock  deposit  without  associated  hydrothermal  system  is  expected  as  other 
potential  geothermal  deposit  and  may  become  an  attractive  geothermal  resource  if 
technology  extracting  the  stored  heat  is  developpea.  Research  and  development  of 
exploitation  technology  for  this  type  of  deposit  are  now  world  widely  under  way. 

糖 雷 

エネルギー 霈耍は 世界的に 年と ともに 墦 加の 一途 をた どって おり, 今後と も, こうした 傾向が 変わる こ 
と はない。 このような エネルギー 需要の 坩大に 対処す るた めに は, 水力, 火力お よび 原子力 以外の 新しい 
エネルギー 源の 開発 利用が 必要と されて いる。 ところで, 地熱 エネルギー は 太陽 エネルギーと と もに 天然 
に 存在す る 未開発の 賣 重な エネルギー 源と いえる。 これら は いづれ も, 古くから 人類が 何ら かの 形で 利用 
して 来た エネルギー 源で あり, かつ, 現在の 技術に よって, さらに一 段と, 積極的な 利用 を 針り うる もの 
である。 事実, 高温 地熱 流体 (天然 蒸気お よび 天然 高温 熱 水) は, すでに, 発 竜 用の エネルギー 源と して 
利用され, 現在, 全世界で 1,100MW 容!: の 発 竜 K 備 がか 働して いる。 一方, 中低 沮 地熱 流体 は, アイス 

ランド を はじめと する 各国で, 地 城 暖房 用 熱源と して 積極的な 利用が 進んで いる。 ところで, 地球 内部に 

は 莫大な!: の 熱が 包蔵され ており, 現在 利用され ている もの は そのごく一 部に すぎず, また, 利用され て 
いる 地熱 資源の 種類 も 限られ, 利用 方法 も 限られて いる。 今後, 地熱 ヱ ネル ギー资 源の 想の 解明が 
進み, かつ, その 利用 技術が 発展 するとと もに, 地熱 エネルギーの 開発 利用 は一 段と 活発化し, 地熱 エネ 
ルギ 一が エネルギー 供給源の一 雲 を 荷う ことが 期待され ている。 このような 観点に 立って, m& 世界的 

に 地熱 エネルギーの 開発 研究が 進められて いるので, ここに, その 概要 を 紹介す る ことにする。 

地熱 灝 

1. 离 通 地 » 流体 資》 

地熱 ヱ ネ ルギー を 利用す る 立場 か ら すれば, 地下 深 所の 熱源に よ つて 加熱 さ れた 天然の 地熱 流体 は 利用 

のし 易 さとい う 点で, 资源 としての 価値 は 高い。 一方, 地下 深部 ほど 熱源に 近く 温度 も 高くなる こと を考 

える と, 地熱 流体が 存在す る 場合に は, 伝導の ほかに 対流に よって 深部から 熱が 運ばれう るので, 浅い 所 
で 高い 熱 エネルギー を もつ ものが えられ 易くなる。 現在までに 開発の 対象と されて きた もの は, このよう 

な 比較的 浅 所に ふ存 する 地熱 流体 资源 であり, おおむね 1.5km 以 浅の ものである (第 1 表)。 

ところで, 地熱 流体 资源は 高ヱン タル ビーの もの ほど 熱 対 率が よく, とくに 発 竜への 利用 を 考える 場 
合, 高工 ンタ ルビーの 地熱 流体 资 源の 経済性 は一 段と 重き をな している。 イタリアの Larderello での 天 
然 蒸気に よる 発 竜 は 地熱 発 竜の 端緒 をな す もので あつたが, この場合の 天然 蒸気 は 乾き 飽和蒸気 ないし 通 
熟 蒸気であった。 乾き 飽和蒸気 ないし 過熱 蒸気 は 天然 蒸気の なかで もっとも ヱン タル ビーが 高く, 熱 対 率 
がよく, かつ, 不安な 成分に 欠けた 良質の 地熱 流体で ある。 したがって, 地熱 開発の 初期の 段瞎 では, 関 
発 対象 はもつ ばら この種の 高ヱン タル ビーの 地熱 流体 资 源に しぼられた。 その 結果, 1960^ アメリカの 
The  Geysers で, 1966 年に 日本の 松 川で 発 竜が 行われる ようになった。 第 2 表に 示す ように, 乾き » 和 
蒸気ない し 過熱 蒸気から なる 高温 地熱 流体 资源 (乾き 蒸気 型ない し 蒸気 卓越 型 地熱 资源) による 発 «»備 
は 全世界で 827. 6MW か 働して おり, 全世界の 地熱発電 設備 容!: の 約 750/0 を 占めて いる。 しかしながら, 
この種の 良質の 高温 地熱 流体 资源は 貯溜層 温度 は 240°C, 初期 孔ロ圧 は 34bar という 息 まれた 条件 下 "にの 
み 存在す る もので, 高温 地熱 流体 资源 全体の 5% 程度の 资 源!^ しか 期待 出来そう にないと 考えられ てい 
る。 今後 大!: に 開発 力' 4« 待され ている 地熱 流体 资源 は, 現在 ある 技術で 発 竜に 利用 出来る ものに 限るなら 
ば, むしろ, 次に 述べる 离温 型 地熱 资 » である。 


一 2 一 


世界に おける 地熱 開発の 趙势 


181 


第 1 表 


- — —  ^―— ― 

Field 

Vr  AO  A  r  、,八, 1* 

xvcsci  voir 

temperature 

(°C) 

— .                ― '―  - 

Reservoir 

iiuia 

well  depth 

(m) 

Fluid  salinity 
vppm  ノ 

XVXculO  now 

per  well 
(kg/hr) 

Larderello 

245 

Steam 

1,000 

<1,000 

23,000 

The  geysers 

245 

Steam 

2,500 

<1,000 

70,000 

Matsukawa 

230 

Mostly  steam 

1,100 

<1,000 

50,000 

Otake 

200+ 

Water 

500 

〜4,000 

100,000 

Wairakei 

270 

Water 

1,000 

12,000 

— 

Pauzhetsk 

200 

Water 

600 

3,000 

60,000 

Cerro  Pneto 

300+ 

Water 

1,5UU 

Niland 

300+ 

Brine 

1,300 

260,000 

-200,000 

Ahuachap&n 

230 

Water 

1,000 

10,000 

325,000 

Hveragerdi 

260 

Water 

800 

〜1,000 

250,000 

ReyKjanes 

280 

Brine 

1,750 

-40,000 

-400,000 

Naroafjall 

280 

Water 

950 

-4,000 

400,000 

(J.  B.  KOENING の 表よ り 抜萃) 

1958 年に - ユー 

ジー ランドの Wairakei で 熱 

第 2 表 世界の 地熱発電 所の K 備 容量と 型式 

地 域 

国 

名 

跌 備 容量 

(MW) 

型式 

松 川 

0 

本 

22.0 

お 気 

大 岳 

P 

本 

13.0 

熱 水 

大 沼 

0 

本 

10.0 

熱 水 

Larderello 

ィ 

タ 

リ ァ 

358.6 

蒸気 

Monte  Amiata 

ィ 

タ 

リ ァ 

25.5 

蒸気 

Wairakei 

ニュ- 

一 ジ 

一 ランド 

160.0 

熱 水 

Kawerau 

― 

一 ュ 

-ジ 

一 ラント 

10.0 

熱 水 

The  Lreysers 

リ 力 

412.0 

蒸気 

Cerro  Prieto 

メ 

キ 

シ コ 

75.0 

熱 水 

Path も 

メ 

キ 

シ コ 

3.5 

熱 水 

Namafjall 

アイ 

ス 

ラ ン ド 

2.5 

熱 水 

Pauzhetsk 

ソ 

連 

5.0 

熱ん 

ia 熱 水 型 资源も 発 竜 用の エネルギー 资 源と して 考 
えられる ようになった。 高温 熱 水 型の » 合に は, 
9 & 高 lass* を 定められた 圧力 状 想 下で フ ラシ 
ュ して えられる 蒸気 (湿り 蒸気) のうち, 蒸気 部 
分の みが 発 竜に 利用され ている。 この場合, ブラ 
シン グに よつ て^する 蒸気!: ともとの 高温 熱 水 
の as との w 係 は 発 竜 用 タービンの 入口 圧 如何に 
よって 変化す る。 蒸 件が 一定で あれば, ター 
ビン 入口 圧の 大きい ほど, タービンの 出力が 大き 
く, 熱 対 率 もよ くなる が, 一方, 生産 井の 孔ロ圧 
によって 噴出 量 は 変わり, しかも, その 関係 

は貯 S 層の 深度 • 性 K および 孔 井の 孔怪に よって 
&6 される。 この種の 高 沮 熱 水の 貯澝 層の 性 K に 
もとづいて, 適正 «Wc 産出!: をうる ための 圧力と, タービンの 対 率と を 考慮して, タービン 入口 圧が 設定 
されて いるが, 現在 発 竜の 行われて いる 地域の 例で は, タービン 入口 圧 は, 一部の 地域で は lobars を こえ 

る もの も 使われて いるが, おおむね 3〜5bars 程度の ものが 多く 使われて いる。 このような 圧力 条件の も 
とで, 生産 井より 噴出す る 熱 水から フラ シン グ によって 蒸気 をえ ようとす るた めに は, 熱 水 fi 度は少 くと 
も 150。C 以上で ある こと;^ 必要 a) となる。 (150°C のとき の 飽和蒸気 圧 は 4.75bars である) 

なお, 接» 性 を 考慮に 入れるならば, 180~200°C 以上で ある ことが 望ましい。 現在, この種の 150°C 
以上の 高 tMfok 型の 地熱 流体 资源 による 発 竜 は, 第 1 表に 示した ように, 日本の 大岳, 大沼, 鬼 首, -ュ 
ージ ラン ドの Wairakei および Kawerau,  メキシコの Cerro  Prieto および Path6, アイス ラン ドの 
Namafjall, ソ 速の Pauzhetsk で 行われて おり, エル • サル パドルの AhuachapAn  (30MW) および ブイ 
リピンの Tiwi  (10.5MW) で 発 «3f 力; 建牧 されつつ ある • 


1S2 


膚 ill 淳. き 


高 熱 水型资 源が 蒸 と比べて «資 わ るん 之 SSIMc^ もつ «^ ネル ギ 一の" •« が 
蒸気の 形で 利用 されて いるに すぎな-  '点と. 第 2 奢に 禾 したよう に Kfift** に; 量に 含有され 
る ことが 多い 点と にある •  »水 中に 含まれる ^の 量と 雾ゎ IWILt 高 WMcfflHI を »t に する * 

合に 重要な 要素と なる, 第 2 表の Nilana  ? i, ァメ' J 方 n  Salton  Trough の Imperial  Valley 
地域) の 1 つの 地熱 12* である:^  SalwoTrocgh 内に はこの ような 高 t?«WMcgBli[ 

が 多量に ふ存 する ことが 知ら n て パ るジ ぽ', 多 i のお frfft* が 含む ために «aw>»t** では そこ 

に 含まれる 地熱 エネルギー を努 竜に « 毛 する 二 ご, ま 雌し く, かつ »|Ric つ W» ^を も 含め ft* しい 

の 開発が 進められ ている ", ニ^よう な 分 'っ俩 は ^で あ る が. 1 に IMc 中には 可 ま り の澳 
度の 埴 分が 含まれる ので, 有 m 弔お よ: のた めの 技 発 は- 後に 述べる ように, 欠かす 
こと は 出来ない。 
2. 中低 iUfe 熱 ま体» 

現在 発 竜に 利用され ている 港 然资 源, ま, 主として, 上記の s«« 垔ぉ よ: 水 s の 高 aJMHtfr 

资 « であるが, 150X 以下 90:C 内外 以上の 中 fi    intermediate  temperature  体资 * は 各地に 

広く 分布して おり, 古くから 種々 の 形で 科 弔され ている • その ftfE^T な もの ^の であり, 
アイスランドの Reykjavik では, 1925^ よりこの ような 中 fiUMc による が 進められ ており, * 
在す でに, 市 ^ 人口 約8 万, の 99.5% に対して 地 «J*5I«" カ^ £ している •  ニュージーランドの Rotoma 
において も 1940 年頃から 地域 暖房への 天然 の 利用が 進め られ, 現& 市民の 30% が lOW160eC の! 
を 熱 交換 後 暖房に 利用" している, 一方, 発電への 利甩 は, 1967 年に ソ 速の Ptauunka で 行われて いる. 
この場合の 発 竜 方式 は バイナリー. サイクル であり, 低 沸点の 2 次 作 «t 体に は フ レオンが * われて い 
る。 発 竜 » 備容 It は 750k\V と 小型で あるが, 地熱 発 竜に バイナリー • サイ クル:^ C^K われ fc« 初の も 
ので ある w。 中 熱 水 は, 地域 暖房, パイ 十 リー • サイクル による 発電の ほか, 古くから MUfflR 備の * 
a および » 物, 諸 の 乾燥 用の エネルギー 源と して 使われて いるが, いづれ の # も, その は 
未だ 大き く ない。 本格的な エネルギー 源と しての 利用 は 今後の 問題と して * されて いる 地 «Bt 体资 狐で あ 
る 《 

ところで, さき に 述べた Reykjavik および Rotroua はと もに, 近傍に J6fi« 熱 jt 体资 * の ふ 存が知 ら 
れ ている。 Reykjavik は, 市の 地下 500~2000m 付近より 94 一  135°C の 熱 水が 多!: に 産出す るが, その 
束 方 約 20km にあた る Hengill では, 最近の 試掘に よって, 深度 1830m で 285~295°C の 高 力 « 
おされて いる。 Hengill は 新しい 火山活動 裕 (nco-volcaniczone) 内に 位置す るが, Reykjavik は その 西 
雲に ある やや 古い 第 3 紀の 火山活動 帯內 にある, Rotorua では, 30-300m の 深度より 100~160°C の 熱 
水 を 産出して いるが, その 東に » 接して Taupo 火山 带が ほぼ 南北に 走って おり, この 火山 香に は 高 ffl* 
熱 流体の ふ存が 確認され ている Wairakei,  Broadland および Waiotapu などの 地熱 地域が 分布す る1 w。 

このような 中 温熱 水 型 地熱 流体 资 源と 高温 地熱 流体 资 流と は 互に 密接な bb 速が あり, 熱 « [の 規 at 
熱源と 貯溜稱 との 相対 位 匿 (ffi 離) および 水理 地質学 的 条件な どの 違いが あると しても, いづれ も 新生代 

の 火山活動と 閗 連の 深い 地熱 流体 资源 である。 Paratimka の 場合 は, 第 4 紀の 火山活動に M 速 ある 熱 深に 
よって 加熱され た 地熱 流体 资源 であるが, 地表からの 浸透 水の 混入に よって ®S が 低下した w と 考えられ 
ており, 水理 地質学 的 条件に よって, 髙温 地熱 流体 資源が 中 温熱 水 型 地熱 流体 資源と なった ものである。 

このように 新生代の 火山活動に 関連す る ものの ほかに, 第 4 紀の 火山活動と は RB 速が なく, むしろ 新生 
代の 遗山 運動に 伴う 摺曲 山脈の 周緣の 堆積 盆の 貯溜 層から 産出す る ものが ある。 その 代表的な ものと して 
ハンガリー 盆地が あげられる。 ここで は, 深度 約 2000m の鲜新 世の 砂岩より 約 90。C の 熱 水が 多量に 產出 

し, 現在, 地域 暖房, 給湯 用なら びに 農業 用 熱源と して 利用され ている" )1WW。 ハンガリー 盆地で は 地 
勾配 は 50~70°C/km と 高く, 地殻の 厚さ は ヨーロッパ 大陸の 平均の 僚より 8~10km も 薄く, 平均で 24~ 

26kmi" しかない。 その 熱源 は, さきに 述べた 地熱 资 * の »^ のよう な マグマ » りと いう R» 的な 


— 4  — 


世界に おける 地熱 M 発の 趙勢 


183 


* でな く, 地域的な マントルの 高まりに あると * えられて いる。 ソ 速の Georgia 山間 盆地に も 105°C の 

SMc が 下部 白 ffile の 石灰 質 岩石より 多量に 産出 15) する が, これ も 同種の 中 体资 源と 考えられ てい 
る o 

ところで, 大 ハンガリー 盆地の 南部で は 堆積物の 厚さ は 6  km 以上に 逢す るが, この 部分で は, 深度 
3.9〜4.8km 付近の 異常 高圧 層 中に 212~  249°C の 熱 水が 多!: に 存在1 « する ことが 知られて いる。 一方, 
ァメ リ 力の メキシコ W 盆地の 現在の 地向斜 中に も, 深度 3.0〜4.8km 付近に ある 異常 高圧 層に 150 〜; L60°C 
の 熱 水が 多 i に 存在1 W18)w> する ことが 知られて いる。 これら は いづれ も 石油, 天然 ガス 鉱床の aaE の BR» 
見され たもので, 貯溜層 內には 天然 ガスが 含まれて おり, 高圧の あまり 高温で ない 熱 水が 天然 ガスと とも 
に 産出す る もので, 熱 エネルギー とともに 力学的 エネルギー を もっている 地熱 流体 资源 である。 アメリカ 
では, この種の 地熱 流体 资源を Geopressure 型资 JR とよび, それに 含まれる 熱 エネルギーと 力学的 エネ 
ルギ 一の 双方 を 利用して 発 竜 を 行うた めの 研究が 進められ ている。 

高 fi および 中 fi* 熱 流体 資源 は, ともに 異常に 高い 熱 流!: のために 加熱され たもので あるが, 正常な 熱 
流!: の 分布す る 地域に おいても, 深度が 2km 以上の 地層で は 60 — 90°C の SMc が 多!: に貯 溜され うる こ 
とが ある。 この種の 低温 地熱 流体 資源 は 発電 以外の エネルギー 源と して 充分 役立つ ものである。 パリ ft 地 
の 例 は その 1 つと いえる。 パリ 盆地の 南部に 位置す る Melun では, 1969 年より, 深度 1.8km 付近の 中部 
ジュラ紀の 緑色 砂岩から 70°C 内外の! Ifck を 採取し 熱交換器 によって 真水 を 加熱し, これ を 暖房, 給 
» 用に 供給して いる。 ソ連の 表 Caucasus にある 前睦 盆地に は 47 — 86°C の jR* が 産出し, 現在までに 農 
業 用に 多く 使われて いるが, Makhachkala とその 周辺 地域で は, 深度 1200 — 1500m 付近の 貯溜] B から 
€0〜70°C の ft* が 多 量 えられる ので, これ を 地 に 利用" している。 また, 西 シベリア 低地に は 深度 
2  km 付近に 60~80。C の 熱 水が, カスピ海 の Turana 低地に は 深度 2  km 付近に 65〜95°C の 熱 水 
が^! られ ている。 これら はと もに 古生界 基 地の 地 JR« 体资 » といえるが, その 熱 S は 高い 熱 流!: に 
ffit が あ り, ここ で ft* 殻の 厚さが 薄くな つてい ると も 云われて いる w。 

以上 述べた よ う に, 新生代の 火山活動 がみ られ ない 地域の 地下 深部に 多!: の 中低 fi 地熱 流体が 存在す る 
こと は 注目すべき 現象で あり, これら を 地熱 资源 として 有効に 活用す る こと は 地熱 エネルギー M 発 上の 重 

姿な 細隱 である • 

3. その他の 地 熟資 灘 

地熱 « 体と いう 形で 熱 エネルギー 力 : 埋蔵され ている ものの ほかに, 熱 « そのものが ある。 たとえば, マ 
ダマが 地下 深 所に 貧 入し, « 緣の不 »4 地層に 激しく 割れ目 を 生ずる こと もな く, 現在 冷却 をつ づけて い 

る ものが ある。 このような場合に は, 熔 »賈 入 岩 体の 周縁の »a 率が « めて 悪いた めに, 循環 水の 浸入と 
それによ る 冷却 効率が 妨げられ, 長期 間 にわた つて 熱 エネルギー 力 ミ賈入 岩 体お よび その 周辺の 岩石 內に蓄 
えられた ままと なって いる。 すなわち, 地層が 浸透性に 欠けて いるた めに, 地熱 流体に よる 熱 水系が 充分 

«t+ る ことなく, 対流に よる 熱の 輪 送が 行われぬ ままに, 現在 も 岩 体と して 熱 K1§) のみ 力; 埋蔵され 

ている。 このような 流体 を 含まない 乾 操した 高沮岩 体の もつ 熱 エネルギー は 莫大で あり, そこに 内蔵され 

ている 熱 エネルギー を 採取す る 技術が 出来 上れば, 乾 jft 高 雌 体 (hot  dry  rock), は 地熱 资 深と して 利用 

B 来る。 乾 » 高温 岩 体の もつ 熱 エネルギー を 利用す るた めの 研究 は, アメリカで 最初に 取り上げられた • 
%fiE,  New  Mexico 州の Valles  Caldera の 西 外壁に あたる Jemez  Plateau で, 水力 破碎 (hydraulic 
fracturing) と fHR 碎 (thermal  stress  cracking) を 組み合わせる ことによって, 人工的に 割れ目 をつ く り, 
*« 水 を このよう にして 作られた 人工的 貯 » 層に 注入して, 熱 エネルギーの 回収 を 計る ための 実驗が 行わ 
れ ている 2im)。 乾 » 高 岩 体の もつ 熱 エネルギー は 非常に 大きい • たとえば, 厚さ 2km, 幅 4km, 長さ 
5km の 350。C の J6iW& 体 を 150°C まで?^ するとき, 4.2xl0"kcal の 熱!: が 回収され る。 この 熱 エネ 
ルギ 一は 50^IH10,OOOMW の 熱 出力に 相当す る。 そこで, アメリカ 以外に も, 日本, イタリア, ソ 速で, 

この a の资 * の 探査お よ 技術の W« 力^? われつつ あり, 将来 资 源と して 期待され ている。 


一 5 一 


靈 プダ' 止した のち. それ 4め藏 していた エネルギー t«« しょう t すもも B 
« 動力 '•(♦ 止して いない マグマの » エネルギー を WBfcS えられる, そ O 第 1 歩 t して, 
9At.mWi>\"»-h\\mm".  ; の IS 鸛 エネルギー と そ 用の ための HI デー タの W(4Stfto れ 
ており, H 卓— rt« 摩 碗 貧 * が, アメリカ では ハワイ 鳥が モデ として H5 上げられて いる, 
i.  IHM 蘼 とその 分 * 

*  "ふ 繊 ««1 お (* および 火山 ft» に 伴う エネルギー とが 考えられる, このうち で,?^ 技 
tW^Wfflflf* な l,«tJ)«#llil [体資 》 であり, tt»*flU& 体 は 熱 i ネル ギ 一の 》6 技術が 出来 上れば, 直ち 
I'»wm ノ'; plfffilik る (,ので ある, しかしながら, A 山 S 動に 伴う エネルギー は 熱 i ネル ギ一 そのもの 

わ 出 * もが. 寶纖 としての 实体が 明確 さも 欠いて いるので, aa« で これ を资 » と * える に a 
•»i,»t, ( ,れ もが. の エネルギー « ((に ia み 人れ る 努力 は必 奏で ある。 という から 地熱 资滅の 

I 一 ゆし ■■:»! り にげた ものである, 

mm に 熟 M 体 *■ の ふ存が JHtt され 地 * が SB の 開 》 対象と なって いるが, これら は, 環太平洋 

わ ii*.  w 巾 «ヒ マラ ャ auitt, 束 アフリカ 地溝 およ ぴ大 b» 中央 »嫩» の いづれ かに 属して いる, r 

«J りな) ftWi 靳 1^<: の 火山 活« および » 山 達 動の 活 R な 地域で 地 <geotherm«l  region) と哼ば 
(«,*  v るれ aimSMB が f—r われて いる ffl^ttt 熱 地 城との M» は *S1H のようになる, 

W 熱資賺 の囊美 ■ ftffl 

の W 熱 M« ほ. 高 》 地熱 淹体 d« (を R まし, ? 6 電用ェ キル ギ 一 源と して 科 g する fc»0«*ffi»i 

ftiir  t  ^ザ-- のぼ 取 • 利用 技« の m» と を 中 t 、に it めら れ ている, 
精 *wi ^、,"は n*;, ィ *リァ'ァ">リ*' アイスランド およ ぴソ 違で とくに 活 s であり, その 亂 m 

1 >  T'i  .  ドん, ラゲ" r,  3,  * リ *, 力 リブ 籮 仏顿 U  G«wdeloape  *,  f  J, ペルー 


世界に おける 地熱 開発の 趙勢 


185 


などの ラテン • アメリカ でも いくつかの 地点で 探査 • 関 発が 進められ ている。 アフリカ では, 束 アフリカ 
地溝 寄に 属する ケ- ァ, エチオピア および 旧 仏 fR ソ マリー ランドの いくつかの 地点と, 大西洋 中央 海嶺 系 
に * する スペイン 俵 カナリ  一 K 島で 探査が 行われて いる。 また, トルコ, ギリシャ および インドネシア, 
フ イリ ビン, 台湾で も かなり 以前から 謂査が 進められ ており, フ イリ ビンの Tiwi ではす でに 10.5MW 
の 地熱発電 所が 建設され つつ あり, トルコの Kizildere お > では 10MW の 発 «fHB が 進んで いる。 
地熱 ヱ ネル ギ 一の 有効 利用の 問題のう ちで, 第 1 に 考えねば ならぬ 問題 は中但 地熱 流体の もつ 熱ェ ネル 

ギ 一によ る 発 竜の 問題で ある。 中 温 地^ 体资源 は, 熟 源の 年齢 および それと 貯溜] B との 相対 位置 
な ど の 加熱 条件お よ ぴ水理 地質学 的 条件 によって, 高温 地熱 流体 资 W となりえなかった もので, 高沮 地熱 
流体 资 « と比べて 質の 劣る, すなわち, 品位の 低い 资源 であるが, その 资源 it は 高 地熱 流体 資源 を 大幅 
に 上駕る ものと 考えられ ている。 一方, 高温 地熱 流 源のう ち, 高沮 型 资源は 蒸気 卓越 型资 源の 約 
20fff の资源 量 が あるが, それが もつ 熱 エネルギーの 1 厶 程度が 蒸気と して 発 竜に 利用され ている のみで, 
残りの 熱 エネルギー は 中 沮の# 熱 水 として & 分され ている。 たとえば, 蒸気 タービンの 入口 圧力 を 50psi 
(4.46 絶対 圧) とし 260。C の 熱 水 を この 圧力で フラ シン グ して えられる 蒸気 量 は 直 量 比で 24% にす ぎず, 
その 蒸気の もの 熱!: は 260°C の 熱 水の もつ 熱!: の 590 石に すぎない 《。 排熱水 は 重 量 比 760/0 も あり, ブラシ 
ング によって 3 割 方 温度が 低下して # 熱 水 度 は 200°C 以下と なる。 

»«WC という 形で, 莫大な i が 未 利用の まま 残されて いる。 中 fi*«tft 体 を 利用す る 発電 方式と して は, 
2段 ないし 多 段 ブラシ ュ 方式と バイナリー • サイクル 方式な どが ある。 前者 は EJBE タービン を 用いて, 中 
ffl 熱 水の フラ シン グ 圧力 を 下げて えられる 蒸気で 発 竜す る 方式で あるが, 熱 水温 度の 低下と と もに 急激に 
率 力 K なる。 後者 は, 低 沸点の 2 次 流体 (フ レオン, イソ ブタン, プロパン, アン モ- ァ, 炭酸 ガ 
ス など) を 作 働 流体に 用い, 熱 によって 2 次 流体 を 気化 させ, その 蒸気に よって ガス' タービン を 
駆動し 発電す る 方式で, 小 容!: の もの はわが 国で も 工場 排! 用に か 働して いるが, 10~50MW 鈒の容 
量の 3«備 の経济 性に 間 « が ある。 多段フ ラシ ュ 方式 は-ユー ジ ランドで 実用化し ており, 日本で も 近く 実 
用 化される 段 » にある。 バイナリー は 日本お よび アメリカ がその 実用化の 研究に 力を入れ ている。 い 
ずれの »^ も, 中 温 地熱 流体に よる 発 竜 は, 経济 性の 高い トータル • システム を どう 考える かとい う 点に 
しぼられて 関 速す る 技術の 開発が 進められ ている。 このような 考えで 進められ ている 研究 は^ 低温 地熱 
« 体の 技術へ と発逮 する ことになる。 その 1 例と して あげるならば, まだ 基礎研究の 段瞎 では ある 
が, アメリカでの Geopressure 型资 源の 熱 水の 噴出 圧 と? と の 並用 利用 方式の 研究が あ り, また, ソ 
速での JMcfiS と 外気 沮 度との 間にある 落差 を 直接 力学的 エネルギー (麵転 エネルギー) に 変換す るた 
めの 研究が ある, 地熱 ヱ ネル ギーを 動力 用 エネルギー » と して 利用す るた めに は 力学的 エネ ルギ 一^ ^の 変 
ft 効率 を 高める ための 広汎な 研究が 必要で ある。 

次に, 地熱 »« の 有効 利用と いう 点で 重要な 問 寧 は, 中低 温 地熱 流体の もつ 熱 利用で ある。 石油 '天然 
ガスな どの 燃料の 消 »» 城に 寄与す るた め, 地熱 资源を 地域 暖房 • 給湯 用 熱浪と して 利用す るに は, 
KWcfi 度 もさる ことながら, 资源 ふ存 地域と 消費 地との 钜 離が 最大の 問 « である。 アイスランドの Rey- 
kjavik, ハンガリーの Budapest,  Szeged および Szentes,  ニュー ジ ランドの Rotorua, ァメ リカの Kla- 
math Falls'"  など  は,  この 点で 好 条件 下に ある。 これらの うち, ハンガリーの * 合 は 火山活動と 関連が 
なく, 高い 熱 流 量 を 示す 堆 » 盆の 熱 水で ある- この種の もの は 熱 水温 度が 余り 高くなかったり, 貯 S 層の 
力 i 深くなる ことがあ るが, 资源 ふ存地 城と 消 * 地との 地理 的 条件に 恵まれて いた ものが 多い。 地 * 暖 
房 用に は少 くと も 70°C 以上の 熱 水が 必要で あり, 生産 井の 口元 温度 は 90°C 程度が 望ましい が, 低温の も 
ので も 利用 システム を 考えれば 実用になる。 フランスの パリ 盆地の Melun, ソ連の Caucasus の Mak- 
hachkala での 熱 水利 用 は 熱 水温 度 は 70°C 內外 である。 冷房. 冷蔵 用への 利用 は少 くと も 75~85°C の 熱 
* が必 奏で あるが, 暖房 • 冷房お よび 冷蔵 用に 効率よ く 役立てる に は, 熱 交換 システムの 研究が 必要で あ 

一 7 一 


186 


陶山淳 泊 


る。 現在, 各国で 中低 温 地熱 流体の もつ 熱 エネルギー を 効果的に 取り出し, 空 謂 • 冷房 用の エネルギー 灘 
として 活用す るた めの 研究 カミ 進められ ている。 中低 温 地熱 流体の 有効 利用 を 針る 場合に, その は, 
上に 述べた 熱 交換 システムの 選択の ほかに, 熱 水の 沮度 • 生産 量が 影響す るが, また 熱 水の 化学 » 成が 重 

要な 要因と なる。 KWc の 化学 m 如何によ つて は, 排 JMc の 地下 還元が 必 B となる が, # 熱 水の 地下 還元 
はまた 熱 水の 枯渴と 地 « 沈下の 防止の 两 面で 必凝 な もので も ある。 ところで, 多!: の jIMc を 効果的 》c* 下 
に 還元す るた めに は, 還元 能力の 向上 を 計る 必要が ある 力、 この こと は貯 » 層の 冷却 を 引き起す »tt が あ 
り, 貯 » 層の 冷却 を 防止しつつ, 排熱水 を 地下へ 還元す る 研究が^ f われて いる。 

このような クローズド • システムの 開発 は 地熱 资 源の 効果的な 活用と いう 点で 極め て 重 B な 蹀 JB であ 
り, そのために は, 地熱 流体の 貯溜 層の 実 想の 把握と 貯 » 層 内での 地熱 流体の 挙動に ついての 貯灌層 工学 
的 アブ ローチと 力 t 必要で ある。 この種の 研究 は アメリカ ユー ジー ランド, フランス などで とくに 活発 

に 行われて いる。 

以上 述べた ように, 各国で 地熱 资« の 開発 • 利 用の ための 研究開発が 行われて おり, とくに, 资 源の 実 
據 の 把握と そ の 有効 利用 のた めの 研究 が 重点 的 に 進められ ている。 

結 び 

地熱 エネルギーの 包蔵!: は 莫大な もので あり, これ を 人類の 利用す る エネルギー 源と して 活用す る こと 
を, いまや 真剣に 考えるべき である。 ところで, 地熱 エネルギー は 種々 の 形 想で 资源 として 地下に 埋蔵 さ 
れ ており, まづ, それぞれ について 资 源!: の 評価 を 行う ことが 必要で ある。 現在のところ, 资 源!: の SWB 
は一 応 なされて いるが, その 精度の 向上の ために は, 評価 方法の 適切 化の ための 研究の 努力 を 必要と す 
る。 一方, エネルギー 資源と しての 利用 は, 現在, 150°C 以上の 高温 地熱 流体 资 源が 発 竜 用に 利用され, 

90°-150°C の 中 温 地熱 流体 資源が 1 部で 地域 暖 • 冷房に および 農業 用 熱源と して 利用され ている にす ぎ 

ない。 今後, 本格的な エネルギー 资 源と して 地熱 流体 资源を 利用す るた めに は, 有効 利用の ための 技術の 
関 発 を 一段と 促進す る 必要が ある。 その他の 地熱 资 源に ついては, その実 体の 把握と 熱の 抽出の ための 基 

H 的 研究に 重点 を 匿いて 研究 を 進めるべき であろう。 

地熱 资 « の 評価 • 探査 • 採取お よび 利用に 関する 研究開発が 着実に 進行す る こと によって, 地熱 ヱ ネル 
ギ 一は 確実に 将来の エネルギーの 供給 » となる であろうし, また, そうなる ための 努力 を 怠って はなら な 

V、。 

文 默 

1)  WHITE,  D.  E.,  MUFFLER,  L.  J.  P.,  TRUESDELL,  A.  H. (1971) : Vapordominatcd  hydro- 
thermal  systems  compared  with  hot  water  systems.  Econ.  Geol.,  v.  66,  no. 1, p.  75-97. 

2)  WHITE,  D.  E. (1965)  :  Geothermal  energy.  U.  S.  Geol.  Surv.  Cir.,  519. 

3)  MUFFLER,  L.  J.  P.  (1973)  :  Geythermal  resources  in  United  State  mineral  resources.  U. 
S.  Geol.  Surv.  Prof.  Paper,  820,  p.  251-261 . 

4)  陶 山津抬 (1975) : 地熱 H! 発の 現状と 将来, 石 tt,  v.  40,  no.  2,  p. 11  - 23. 

5)  Austin,  A.  L.,  HlGGlNS,  G.  H.,  Howard,  J.  H. (1973)  :  The  total  flow  concept  for  re- 
_        covery  of  energy  from  geothermal  hot  brine  deposits.  UCRL-51366. 

" 6) 松 野 久也. 平 林 健 夫. 松 尾圭ニ  (1975) : アイスランド, イタリア における 地熱 エネルギー, その 
開発と 利用 状況. 地質-ユース 247 号, p.  44-59. 

7)  金子 美 道 (1975) : 欧州に おける 地熱 多目的 利用の 状況. 地熱, v. 12,  no.  4,  p.  3-12. 

8)  HOWARD,  J.  H. (1975)  :  Present  status  and  future  prospects  lor  nonelectrical  used  of 
geothermal  resources.  UCRL-51926. 

9)  STEVOVICH,  V.  A.  (1972)  :  Soviet  geothermal  electric  power  engineering. 

10)  HEALY,  J.  (1964)  :  Volcanic  mechanisums  in  the  Taupo  volcanic  zone,  New  Zealand.  N.  Z. 
Jour.  Geol.  Gcophy.  v.  7,  no. 1, p.  6-23. 

11)  KORIM,  K. (1972)  :  Geological  aspects  of  thermal  water  occurrences  in  Hungary.  Geother- 


— 8 一 


世界に おける 地熱 開発の 趙势 


187 


mics,  v. 1, no.  3,  p.  96-102. 

12)  BELTIKY,  l. (1972)  :  Development  and  utilization  of  thermal  water  in  Hungary.  Geo- 
thermics  v. 1, no.  3,  p.  103-112. 

13)  BOLDIZSAR,  T. (1970)  :  Geothermal  energy  production  from  porous  sediments  in  Hungary. 
Geothermics  sp.  issu.  v.  2,  p.  99-110. 

14)  BOLDIZSAR,  T. (1973)  :  Positive  heat  flow  anomaly  in  the  Carpathian  basin.  Geothermics, 
v.  2,  no.  2,  p.  61-67. 

15)  BUACHIDSE,  I.  M.,  BUACHIDSE,  G.  I.,  SHAORSHADSE,  M.  P.  (1970)  :  Thermal  water  of 
Georgia.  U.  N.  Symp.  Dev.  Util.  Geoth.  Resources. 

16)  ALLIQUANDER ,  O. (1973)  :  High  pressures,  temperatures  plaque  deep  drilling  in  Hungary. 
Oil &  Gas  Jour.  May  21, p.  97-100. 

17)  JONES,  P.  H. (1969)  :  Hydrodynamics  of  geopressure  in  the  northern  gulf  of  Mexico  basin. 
Jour.  Petr.  Tech.  v.  21, no.  7,  p.  803-810. 

18)  JONES,  P.  H. (1970)  :  Geothermal  resources  of  the  northern  gulf  of  Mexico  basin.  U.  N. 
Symp.  Dev.  Util.  Geoth.  Resources. 

19)  DORFMAN,  M.  and  KEHLE,  R  O. (1974)  :  Potential  geothermal  resources  of  Texas. 
Geol.  Cir.,  84-4,  Bureau  of  Econ.  Geol.  Univ.  of  Texas,  Austin. 

20)  La  geothermie  en  France.  Bull du  B.R.G.M.  2e  serie,  section  2.  supplement  au  no. 1, 
1975. 

21)  Smith,  M.  C. (1973)  :  Geothemal  energy.  LA-5289-MS. 

22)  SMITH,  M.  C.,  POTTER,  R.,  BROWN,  D.  W.,  AAMODT,  R. し (1973)  :  Induction  and 
growth  of  fractures  in  hot  rock.  Geothermal  Energy,  Stanford  Univ.  Press,  p.  251-268. 

23)  MEIDAV,  T. (1974)  :  Geothermal  opportunities  bear  closer  look.  Oil &  Gas  Jour.  May 13, 
p.  102-106. 

24)  WHITE,  D.  E. (1973)  :  Characteristics  of  geothermal  resources.  Geothermal  Energy,  Stan- 
ford Univ.  Press,  p.  70-94. 

25)  河 田淸雄 '太 田 良 平 (1975) : トルコの 地熱 開発. 地質 ニュース, 247,  p.  39-43. 

26)  閲 岡 满 (1975) : 米国 オレゴン 州 クラ マス フォールス における 地熱 多目的 利用. 地熱, v.  12,no. 
4,  p.  13-19. 

27)  CULVER,  G.  G"  LUND,  J.  W.,  SVANERICK,  L.  S., (1974)  :  Klamath  falls  hot  water  well 
study.  UCRL-13614. 

(1976 年 3 月 22 日 受理) 


一 9 一 


地学 雑訪 86,  4  (1976) 


日本の 地熱 


資源 


角 


清 


愛 * 


Geothermal  Rcsoutcm 


of  Japan 


Kiyoshi  SUMI 


Abstract 


Characteristics  of  geothermal  resources  of  Japan  are  summarized  with  special  in- 
terests in  their  geological  distributions.  There  are  four  kinds  of  hopeful  geothermal 
resources  in  Japan  i.e.  super- heated  steam  high  enthalpy  thermal  water  in  volcanic  area, 
low  enthalpy  thermal  water  in  sedimentary  basin  in  non- volcanic  region,  hot  dry  rock 
and  volcanic  heat. 

Amongst  them,  the  high  enthalpy  thermal  water  in  volcanic  area  is  most  hopeful  at 
present.  It  may  be  resulted  from  the  fact  that  most  of  Japanese  geothermal  resources 
are  distributed  in  a  big  volcano- tectonic  depressed  region  which  was  formed  at  miocene. 
The  depressed  region  is  filled  mainly  with  Neogene  Tertiary  volcanic  rock  in  one  or  two 
kilometers  thick  and  overlain  by  the  clusters  of  volcanic  cones  of  Qnaternary  age.  Such 
structure  is  probably  preferable  to  the  formation  of  high  enthalpy  thermal  water  which 
requires  reservoir  structure  and  the  su&cient  supplies  of  heat  and  water  into  it. 

National  reserves  of  the  superheated  steam  and  high  enthalpy  thermal  water  which 
is  able  to  be  utilized  for  commeraly  power  generation  are  calculated  to  several  ten  thou- 
sands million  kW.  thousand  year  at  least  as  far  as  the  production  wells  are  not  deeper 
than 1.5  kilometers. 

Writer  demonstrated  that  the  attention  of  the  prospecting  hereafter  should  be  focuss- 
ed  to  the  deeply  seated  geothermal  resources  which  may  be  occured  in  pre-miocene 
fructured  sedimentary  rocks  hidden  beneath  the  miocene  volcanic  rocks  of  the  neogene 
volcanotectonic  depressed  area  in  Japan. 


I. 糖 言 

1973 年 以来 世界的な 規模で ひろがった エネルギー 危機 は, エネルギー 源の 大部分 を 輪 入に 親って いる わ 
が 国に とって はとく にきびし いものが ある。 各国 は K つて 代替エネルギー 源の 研究開発に * り 出して いる 
が, 日本 も その一 つで あり, 地熱 エネルギー は その 中の 最重点 項目の一 つと されて いる。 

天然 资 豚の 価値 や 範囲 は 経済 情勢お よび それに 刺戟され て 起る 技術の 革新に よって 変化す るので あるか 
ら, 地熱 资 源の 考え方 も 近年の エネルギー 情勢の 変化に よって 大きく 変り, 力、 つ 複雑 化して いると いえる。 

1970^ にィ タリーの ビサ巿 において 第 1 回国 速 地熱 会 議 が 開催され た 当時 は, まだ 大«« 努電 所が 引き 
合わない, 僻地ない し は 開発途上国 における 地熱 開発の メリットが 強調され ており, 今日の ように 先進 ェ 

* 地質調査 所 地 效熱部      Geothermal  Research  Department,  Geological  Survey  of  japan 


一 10 一 


B 本の * 鹯 8E 鼴 


窠 S が 麓って 自 S の エネルギー » として 》熱 の 研究 開 める こと 《»* も 出 * ない ことであった, 
197Wpt いう 年 は 日本で は0 本 地鹘赒 *6 による 「日本の 地 IBftHEJ が 出 K された 年で あ 6, これ は B 

* で 初めて 地! ftSSE の 現状 JTte を K み た ものと いえる ものであるが, その 作業が 行われた 1968 —  1969*F は 
わが国 《91の商》的地»»電所の1«業のぁった1966年 (松 川) および 1W7 年 (大 岳) の 翌年に あたって お 
D, 地 » 発電の S 内に おける ffffi も * く 定まって 来た 頃で ある, このような 情勢 下で. B 本の 地熱 资 »量 
を あらためて 考えて みる ことと なつた ので ある, 

エネルギー 危機 はしか レモの fi» に おった, 産 油 B パワーに よる— 時 的な S 度の 危機感 は 去った もの 
の, 石油 « 洛の髙 看と, エネルギー 自給 度の 低い ことと から 来る 的 危»» はすで にぬ ぐいが たい もの 
fc なって いる, 代 #ェ ネル ギ 一! (を 求める 時代の B» の&, 漸く 実用化 時代に 人った 地 »»» も それが 通 
熱 蒸気 あるいは 高工 ンタ ルビ一 《1 水で あるかぎ!), —在 熱 S»" の カテゴリーに 入れられ' 》J の 新 
しい 力 チゴリ 一の 地 R«S (の 利用 研究が 求められる ことと なる。 

1973 年から はまず 在 *翌 地熱 SHR の 全国 鬮《  < 全国 地熱 基 》H 査) が 》 めら れ, 翌 W7i 年から は 従来 利 
用 不可能と みられて い fc 低 i ンタ ルビ 一KMC,        岩 体. 火山 熱 等の JlftSSi 利用 技 W の 研究 (サン シャイ 

であろう, 

しかし, 新たな) R 点に よる 地熱 接査は 始まった ばかりで あり, ほ 査 JS 針と なる 赒査 地遺定 には^ =F»iL 
が あるよう にも 思える。 一方 単なる 《 査 •» 查の みで なく, 定期的に. を 整理して, RiH«6 作 * を 
行わねば ならない, そのための ffffi 技術の 改良の 努力 も必 II である。 本文 はこの ような 《B に 応える ため 
に, 日本の 各種の 地熱 状, 価 » 杲の W を まとめた ものである。 

終 り に:? 真 を 撮影して いただいた 正 井 《« 氏に 対 し 《W© 意 を 表する • 

II.  «UM» の M 

tfi 熱 《fll の «ft は 上に も 述べ fc ように, 時代 t ともに K 遷 してお り, とくに 近年 は 変化が はげしい, 

b 本 は 古来より 入浴 を 好む B 民 性の ため, 湯 » と 呼ばれる fi 泉 利用 a'f われて おり, 保養 の 利 

用 は 今でも tt々« ん になりつつ ある, 生活 や 生 S へ 利用で きる 天然 物 を と 呼ぶならば, 11* 用 *1* も 
攀生 »魔 という ことができる, ま fc 今日 九州の JB 宿 や 岳の 湯で み られ るよう な 天然 *ft の 家庭 用 炊事への 

S 面 も 多分 Sgtt 古いので あろう , 

^tttt に 入って, モの初 rtl9M 年に イタリーで 天然 蒸 SL が 産 « 用 ft 力に され tt める と, わが国で も 

!8 戴 は その後 《 年 を S て 松 川の 商 * 的 地熱 》« 所と して 実 を »ん だ。 この 47 年 W は 日本の 各地で 天然 «気 
を* めた 探査 活動力! われた 期 W でもあった, テスト プラント も » —数 10kW に 通ぎ なかつ たこと も, 操 

» すれ ぱ 探査 上み るべき 成果で 上って いなかった ともい える ので ある。 

1958*F,    - ユー ジ一 ラン ドは ワイ ラケィ において 熱 水からの フ ラシ ュ 蒸気 を 用いて »« する ことに fifcSd 

仲阖 入りす る ことと なった ので ある。 « 力 中 ^の 招きに よって 来日 (1956 年) した フランスの マ チェ 
tt» の意见 害すな わち, 日本に は 》然 蒸気の 地 ft* 帯 は 少なく 地熱 56« に は 何かない という 者え に さ 
れて, 地 ま 活動が一 時 中断した ので あるが, ワイ ラケィ の 成功に よって. 探査が 再 W される ことにな 
&. その 結 *1967 年の 大岳 》 電所, « いて 1973 年に は大沼 » 電所! im»&BB 始し, また 大分県 八丁 原 や S 

の 上で) 利用す る » 電の M» が it 行中で ある, 熟 水の 561 利用への 8 望が M け 
C  BI およ IWfe 集に よる 《* 活動 は 一層! (ffltt となった。 1973 年から B» で 始められた 全 B 地熱 t 当然の 
ことながら, 蒸気と SIMc と を 探査 対象と した ものである。 
熱 水の 》謙 利用 は 上述の ように, フラン ュ熏 ft を 用いる 技術の 《» に A う 所が 大きい ので あるが, 


190 


A 淸愛 


発 竜 サイクル における 熱効率 は 当然 低い ことになる。 現在 商業 的に 引き合う 発 竜 用 熱 水の 貯« 層 は 
180°C が 限度と されて いる。 この 熱効率 を 高め, 下限 温度 も 引き下げる 目的で バイナリー サイクル 発 竜 技 
術の 研究開発が 進め られ ている。 

これ はィ ソ ブタン または フ レオンの ような 低 沸点の 熱 交換 剤 を 用いて タービン を 回す ものである。 ソ 
速, 米国, 日本で 関心 を 持 たれて おり, ソ連で は カムチャツカに テスト ブラント (*A 口の 水温 は 81°C) 
を 建設 している。 日 本で は 工業技術 院の サン シャイ ン計 面の 中で 昭和 4阵 か ら こ の 発 竜 システムの 研究が 
とり 上げられ, 65 年までの 50,000kW ブラントの 建設が 指向され ている (工業技術 院, 1975)。 

1973 年から 始まった 世界的な ヱ ネル ギー 危機 は, それまでの 地熱 资 源の 範囲 を 大き く ひろげる こと にな 
つた。 资 源の 範囲 は 技術の 発展に よって 决定 される ので あるが, 緊迫した エネルギー 状勢 は 技術の 研究 簡 
発に その 完成の タイムリ ミ ッ ト を敉定 する こと を 余儀なく させて いる。 この こと は 技術の 完成 を 持って か 
ら资 » 評価 作業 を 始める よう な 状勢で はない こ と を 意味して いる。 技術の 研究開発と 资源 評価と は 併行し 
て 行われねば ならず, 资 源の 結果 は 逆に 技術の 研究開発への 重点 投资へ 貢献す るからで ある。 

従来から 利用が 実用化され ている 蒸気 • 熱 水に ついては, 超 深度 (2,000m~4,000m) への 探 取 範囲の 

拡大 を はかり, 一方 低温 低圧の 熱 水の 56 竜 利用 を 目指さねば ならない。 後者に ついては, 上に 述べた パイ 
ナ リー サイクル 発 竜 方式 カ^: 究 されつつ ある。 

—方 また 従来は ほとんど 注目 された ことのなかった 熱が 注目 される ことにな つた。 それ は 堆積 盆地の 熱 
水, 高 岩 体お よび 火山 熱で ある。 

堆積 盆地の 熱 水 は 地下 墙温 率が 特に 異常と はいえ な くても, 容水 層が 大規模で かつ 深部に 及んで いる 所 
では, 数 1000m の 所で 100。C 近い 熱 水が 多 量 に賦存 する ことになる。 古くから ハンガリー &地ゃ ジョル 

ジァ 地方で このような 熱 水が 農業 等に 利用され ていた。 ところが^ 回の エネルギー 危機に よって, これが 空 
WJ 暖房に 利用され るよう になって 来た。 その 初最の ブラントが パリ 盆地の 熱 水 を 利用す る ムランの 都市 熱 
供給 事業で ある。 この ニュース は 世界的に 注目され, 異常 熱 微侯は ほとんどな いに 等しい ドイツ さえ も 地 
««R 査に秉 り 出して いる。 わが国 も 都市 熱 の 経 * が 悪化して おり, この種の 地 用 も 併用され 
ようとし ている。 このほか 米国で 注目され ている ものに 岩 圧 水 型 (Geopressured) 地熱 资 18 [が ある。 これ 

は メキシコ 湾岸 地方で 注目され ている もので (Jones,  1970), 急速に 沈降す る 地 向 jftftit 積 盆の 中で, 不 

透水性の 粘土質の 地層に よって 熱 水が 閉じ こめられて いるもので 深さ 4  ~  7km の 所で 150~273。C とな 
つてい る。 含まれる 水 は 天水 起源の 循 でな く, 堆積物 自身の 圧密 や 说 水に よって 生じた ものと されて 
いる。 特微 的な こと は 水圧が 静水圧より はるかに 离 いこと で, ここで は 岩石 fflf 重 勾配の 2.3kg/cm«'10m に 
近い もの さえ ある。 日本で も 主と して 油田 地裕 において 期待され る ものである。 

高温 岩 体 は 地温 は 異常に 高い が 透 水 率が 低い, 乾いた 岩 体の こと をい い, これに 人工的に 割れ目 を 作れ 
ば 水 を 循環す る ことによって 熱の 回収が 可能になる という ものである。 この 概念 は REX  (1972) が 米国 西 
部の 地熱 资源を 評価した 際に 100 年間, 1,000 值 kW の 数字 を 出した こと, また LASL  (ロスアラモス 科 
学 研究所) が ニューメキシコ 州の Jemez 山系で 実 » に 地下 破» 技術の 研究 を 始めた ことによって 急に 资 
灘 と しての 高温 岩 体が 注目 される に 致った。 JK5 の-ユース では (Geological  Survey  of  Japan,  in  pxcss), 
Jemez 山で は最深 12, 500 フィートの 3 本の ボーリングが 行なわれ, 実 B に 割れ目 を 作る ことに 成功した と 
のこと である。 そして 更に カリフ オル- ァの Coso 地区で はもつ と 大きい と考えられる 离置 岩 体 を 目標に 
近々 l~1.5km の ボーリングが エネルギー 研究開発 局 (ERDA) によって 実 拖 される とのこと である。 
Jemez 山お よび Coso はいずれ も 第 四紀の 巨大 カルデラの 基お 花 豳 岩の 高 fi» を 対象と している, これと 

and  BAAG,  1973), 最近 これ は 高温 岩 体で なく 93。C の 熱 水 循環系であった という (Geological  Survey 

oi  Japan,  in  Press;  0 

火山 熱 は, 火山の 噴火 エネルギーの 巨大 さから, 非常にば く大な ものであろう こと は容 * に 想條 される, 


一 12 — 


B 本の 地 ffi 资靄 


TEMPEUTURE  l"C 


しか し 活火山の I ネル ギー tt 出 は 利用する に は 

余!) にも 気まぐれ 的で, むしろ 災害の とし 
て みられて いる ことが # い。 この * 火山 熱 利用 
は 防災 と *8« えた 研究 M3B が 必!! であろ 
5. つま!) この エネルギーの 研究 はま だ 実用と 
いうよ P は 基 » 的な KB にある ので あるが, そ 
れ にしても, 現実の 活火山の 熱源 は 浅» の 冷 地 
下水 W で しゃへいされ ている ことが 多い のて', 
£«的 な 熱 構造 》 査 すら 非 M に 困難で ある. あ 
とで 述べる B 本での 大 ft, 招 ft* 山, 矢 » 山な 
どが そのよい 何で, 米国の ハワイ 鳥 
1975) など もそう である。 これ は 熱 エネルギー 
出が マグマの ,出と いう 形で 行われる の 
で, 火山 体 を 1* 成す る 地層 モの もの は, むしろ 
ふつうより 低い 事が 多い。 しかも 浅 層の 性 

地下水に よる 冷却 効果の 為, 更に 低い 地 示 
すので ある, *fi キラウェア 火山で 行われた 地 
» 研究 井 も そのよう な iB 度 分布 を 示 して いる, 
この 井戸 は ffi さ 1262m であるが, 孔 口の 海& 
真 度 は 1102m であるので, 孔底は 海面 下 160m 
にすぎない, この 井戸の 度 分布 は S1B の 通 
5 で, iKS500~750m の 所に 80-  90°C  fiflE の  鱭 1 

(WQ 層が あるが, その 下 W は i& 激に 温 度が 下つ 
ており, 熱 水觸は 横に »» する 性質の ものと 考えられ てい 
に遏 ぎない, 

このように 現在 考えられる 地 解と して は 天然 蒸気, 髙ェン タル ビー 熱 水, 堆« 盆地の 低 ェンタ ルビ 

一 熱 水, Kfi 岩 体お よび 火山 熱の 5«» に 分ける ことが 出来る ので あるが 以下, それぞれ について, b 本 
における R 存 状態 を 紹介して みよ う, 

III. 天然 蒸 S 

率の 最もよ い 天然 蒸気 は, 当然の ことながら, B 本で も ほ 査の第 1 目標であった, しかし ffiftZO 
^ぉょび30^代の全国各地での|84活»にもかかゎらず, イタリーの ラルデ レ o のよ うな » 霞 徒 力 を 持つ 

か 所 近い ま 気? !?(» とう 泉 も 含む) があって (第 2 図), 現に 絶え間なく 天 S 蒸気 を « 出して いるので あるが, 
その 多く は 比 い 所で 熟 水から 分 建した 二次 蒸気で, 発電の 立 # からい えば 熟 水 型と 《¥ ぶべき もの 
で, 蒸 511! ではない らしい ので ある。 

BS120 年代の 地 熱 探査の 基本的な 考え方であった 近 藤 (1954) の 第 33 のよう な, 地下 蒸 は 実際に 
tt なかなか » 見され ず, 地表で は 地 At をな していても, ボーリングして みると, 地下 は 熱 水で ある こ 
とが 多かった ので ある, 

Bfc20¥ 代の 考え方の 基礎に あるの は, マグマ 灌り または その H 辺の 《!B 岩 体で 加 熟された 蒸気が, 上 

& して 地下 空 M に で ft まっている, すなわち 一次 蒸気の 考えで あつたと ffif* される, しか uaai 
に は * 下 は ft* 暦で ある ことが *<, 天然 蒸気と いわれる ものの 多く は それからの 二次 蒸気で ある ことが 


ハワイ * キ ラウ ユア ■ 火山に おける itt 

!» 研究 井内の IBS 分布 (古本, 1975) 
, ? US に 到って 濯く 最 «136°C が 記 « された 


S2 図 B 本に おける および 沸と う 泉の 9 布 
ttflt は その 場所に 降る 天水の それと 同じで ある こと, マ ダマに 近い SiflS 境 はお it した ことがない ことな 

どが わかる に 及んで 二次 は 益 * 信ぜられる ようになって 来た, 
天然 蒸気の 多くが, 分隱の »所 の 深さの 大小 は あるに せよ, 二次 蒸気で ある ことが わかって 来る と, 現 

このために 考案され たのが White ひ 971) の 断面 H  (第 4H> である。 この 図 は 近 藤 ひ954> の 第 3E 
の 断面 囡と 似て はいるが S 底 SE に, もとの 熱 水 層が ある 点で S つてお り, たとえば 熱 *fi» の 蒸気で も, 

水の 少ない 高 am 体が あれば, 》 熱 蒸気が *fiR し 得る こと を 述べた ものである. この * えで ま 》な= と は 


B* の 《 熱资 《 


*Mc か ら の 蒸 91 ^離 度お よ び貯 ffl 岩と 《S と の 深度で あ り , 
いずれもが ft 当の 深 K でなければ ならない, S 本で たしかに この 

S とされて いる 松 川で は, 900~l,000m 以下の 深度に ある 第三 

K 層の 山 津田觸 が, 蒸 §W« 層と なって いる。 しかし, 他の i«L!B 

では, JfclOm 程度の * が 多く,  S«S な 場合 は 数 m 程度と 思 
われる ことがある, 

松 川 は M» 以前 は 50°C にみ たない fi 泉が 自然 湧出す る だけで 
あつたが (角, 1970),  300m 程度の ボーリング によって, 蒸気が 
噴出した。 この 付近 は 深度 160ra 付近 を 境と して, 上が 第 四 (E の 
松 リ! 安山岩, 下位が 鲜新 世の ffl【l» 結 »庆 岩で あるが, 玉 川 S 結 
»K 岩 は その上 (H! は 割れ S の 多い 》 灰角礙 岩が 多いた めに 抝 US 
山 岩が 相対的に W 岩の 8; 百 を 果してい たようで ある, しかし この 
S さでの 蒸気で はェ * 的 発 « 量 は 望めない ので, 深部 を する 
= ととな つたが, 山 》 田 層に 遣す るまでの 玉 川 S 結 B 灰 岩 中には 
有! » な貯 8 層 は 存在せ ず, Sfi 岩 体に 近い 状 ffi であった と S えら 


m3m 地 》 地 A? の 推定 断面 


山 津田層 は 中 新 世の の 海成堆 8 (岩層で. 黒色 砂  ' 

岩. ほ 灰 岩の 互 雇で ある, P 本の 地 熟 地 城の 地下 地質の 87% は 第三紀 • 第 四紀の 火山岩で あ!), このよう 

な 第三 *e 堆 a 岩 は, 松 川と * の 上た' けで ある。 * の 上 は 熱 水 型で あり, 第三 ぉ堆« 岩 即通熱 iKas という 
こと はあり 得ないで あろうが, « 状 火山岩が 上位, 板 状 堆積岩が 下位で あるよう な 地質 溝 造 は, 中 古生代 

岩 も 含めれば, わが国に は 非常に 多い はずで ある • 世界で 最も 著名な 天然 蒸 《Jffi 帯の ラルデ レ b  • ガ 
ィザ 一が いずれも 中生代 堆 9 岩 を その 貯溜層 t している ところから, 上述の ような 地 H 溝 造 は 今 》 の 重!? 
(cffiS の 対象に してよ いと 思われる. 
また, d 川 は J6« 熱 徵《 は 非常に 小さい もので あつたが, 》性《58带 だけ はわが 国有 »: の ものであった 
[ft,  1970). 天然 蒸 * 地 ffi では, 蒸? 6 に 伴な う 揮 》 性 成分の * 集の ため 》 性 》 液が でき & いので, 


^き, 
ゆ6' 


ト V  ノ 

か 曙 GU\) ゆ々 °f 


第 4B   »«車《5! 地! Rtft まの 推定 断 E 図 (White  e 


ffi 場 鍵 三 R, 地熱, 


_J 


し  O  Os       E>  C36 

B 本の 主 Jf 地熱 地帯に おける 状 H  (角, 1970), 1: 中生代 * 積 岩, 2: 
先 K 第三紀 花 MS,  3: 前 - 中 ffl 中 新 世 火山岩, 4: 後 ffl 中 新世堆 H 岩, 新 It 
火山お, 6  : 第 四紀 火山岩, A  : アト サ ヌブリ, B  : 昭和 新 山, C  :  »ぉ, D  : 
松 川, E  :  S の 上, F  : 八 « 平, G  : 鬼 首, H  :  « 子, I  :  J  : 大島, K  : 

**,  L  : 熱 川, M  :  jf«,  N  : 大白 川, O  :  »J 府, P  : 大 fi,  Q  :  » 天. R  : 
岳の 》,  S  : 霧 ft,  T  :  tB 宿 


S 状堆 W 岩 中の! ((とう *  (秋 田 小 
安の 大«!6. 堆積岩 は 第 3*3 の 
川 層). 正 井 《郎 撮 K 


松 川 地熱 地帯の 》 性 変質 書. この 露鰂 
は 幅 60m,  K75m で, 石英 t« ばん S 
fc から 成る。 この 場所に ** 熱徵 R は 
全くな く,  :? 真のよ 5 に 植生 もよ く  * 
ま する. しかし ここの 》Tftl200m 付 
近で は 約 270'C が 観 湖され ている (中 
ft  ■ 中 村, 19TO).  :£ 丼 義鯧摄 影 


日本の 地熱 资灘  195 


第 1 表 日本に おける 6CTC 以上の 浴用 熱 水の 構造 区別 慶出量 


地質 構造 区 

QUO6  cal/min) 

sp.  Q(10"6  cal/sec.  cm2) 

VPH-1 

0 

0 

VPH-2 

7,700 

5 

Av-1 

16,000 

17 

Av-2 

6,900 

267 

Av-3 

1,000 

13 

Av-4 

11,300 

53 

AM 

400 

2 

Af-2 

0 

0 

針 

42,300 

Q: 放熱 量, sp.  単位 面積 あたりの 放熱 量, VPH-1: 先 アル ブス 造 山 推 (束 
北 日本), VPH-2: 同 (西南 日本), Av-1 : アル ブス 造 山 火山 寄 (束 北 日本), Av-2: 
同 (伊豆 • マ リ アナ 弧), Av-3  : 同 (山 除 • 北陸), Av-4  : 同 (九州), AM  : アル ブ 
ス造山 權曲推 (束 北 日本 日本海 ffi),  Af-2: 同 (南部 フォッサマグナ). 


Jtff  (明ばん 石 • カオ リン • パイ ロブ イラ イトで 特微づ けられる) が^し 易い。 このような 大規模 IW4 
変質 * は, 日本 は 非常に 多い ので ある。 面積 2km» 以上の もの を 大規模 » 性 変 かとするならば, 昭和 
48,  49 年の 全国 地熱 基 確 調査の 行われた 20 地域のう ちで も, 農 羽 一定 山渓, 支 笏ー涧 爺, R が 岳 南 Iffc 八 
甲 田, 八 « 平 北部, HUB 北部, 南部, 吾妻 北部, 吾妻 南部, 白 根 南部, 伊豆 北部, 伊豆 南部お よび 
« 南の 計 13 地域に 上る (第 2 表)。 このような 大規模 変質 寄の 中で 深い K«t が 行われた 例 は 少ない ので, 今 
後 蒸 «S 地熱 地 寄が 発見 される 可能性 は 大き い と 思われ る 。 

IV. 离ェン タル ピー 熱 水 

ここにい う 高工 ンタ ルビー 熱 水と は «E による フラッシュ, 低 沸点 流体 を 用いた バイナリー サイクルに 
よって » 雷 可能な 熱 水 をい う。 フラッシュ 法に よる M の 貯溜層 温度の 下限 180°C, バイナリー サイクル 
法で は, これ は 今後の 技術 開発の 結果 如何によ ると 思われる が, かなり 100°C に 近ず くものと 思われる の 
で, このような 以上の JIWC をい う。 そして, 採取 深度 は 1~  2km とする。 

このような 高工 ンタ ルビー 熱 水 は, 十分な 熱と 水との 供給お よびこれ を 貯潘し 得る 地 造の 存在, こ 
の 3 条件 を * たす 所に 分布す る よ う にみ える。 このよう な 条件 は, 地質学 的に は 新 期 火山 性 構造 盆地が 最 
も ふさわしい •   ニュージーランド 北 島の 口 ト ルアー タウ ボ 地溝 带のヮ イラ ゲイお よび ブロード ランドの 熱 
*|» は その 最も 典型的な 例で ある。 日本で は 八 « 平, 栗 tt, 九重, 鹿 児 ft 湾 周辺な どが これに あたり, 
B;|co«Uft 地熱 地 « をよ う している。 

B 聿 における 离ェン タル ビー 熱水资 源の 分布 を 概括 的に 予想す るに は 温泉 分布 をみ るの が 最も 手つ と り 

というの は 泉 は 熱 流体 そのもの であるし, それに 日本 は 世界最大の 浴用 利用 国で あるので 行政 サ 

ザ p«>ftfnaE が 行き わたって おり, 未 利用の 熱 徽侯地 は 極めて 少ない からで ある。 

1975* に 相つ いで 出版され た 日本 温泉 分布図 第 2 版 (角, 1975a) および 日本 温泉 鉱泉一 K  (角, 1975b) 
fc は 全国の 2237 の 温 • 鉱泉が 記載され ている ので, 上述の 目的に よく 合 S する。 高工 ンタ ルビー 熱 水の 賦 
存が 予想され る 所 を 60°C 以上の 熱 水澳出 地と 仮定し, これ を 地 Jt« 造 区別に 放熱!: を 計算して みたの が 
第 1 表で ある • これに よれば 60。C 以上の 熱 水の 88% は Av 地区 即ち アル ブス 造山带 (中 新 世 以降の 造 山 
誉) の 火山 嘗 から 產 出して いるので ある。 また 単位 面積 あたりで みても Av 地区 は VPH または Af 地 
K に « ベて 1~2 けた 大きい 镇を 示して いる。 Av 地区 は 上に 述べた 新 期 火山 構造 性 SB 没 寄 そのもの であ 
9, ここが 日本の 主な 地 寄と なって いる こと はうな ずけ る 所で ある • そして Av 地区の 中 はさら 


一 17 — 


に 相 *tW に 火山活動の S い 所と 3* い 所, の 著しい 所と そうでない 所に 分けられ るので, これらの 组合 
せに よって, 顯蒈な 火山 溝 ifittteift 帯が 作られる。 これが 上に 述べた 八 《 平, 九 S, 廉児 »« など 
で 1» の 地 fi 地 W と なって いるので ある, ただ 伊 S のみ は 果して 火山 構 fittBftff かどう か はわから な 

い, 火山 性 台地との 意見 もあって 今後の 研究 asB である, 

このよ うな 者え に 立てば 蒸気お よび ffi ェンタ ルビ一! R 水の 《* 地 《の瓊 定には 次の ような 基準が 適当と 
思われる (角, 1975c)。 
7, まず 龔 S の 単位 EM を 50~100km» とする。 

ィ, 各 単位の 中には? あるいは 70°C 以上の 熱 水の 流出 点が 少く とも 1 か 所 は ある ものと する, 

区 * は 火山 分布, HM» 候 分布, teS«ifi および を 考慮して 定める. 

V.  JMMt 地の 《 ェン タル ビー »水 

る に は そこに 経 S 性の ある 地熱 が 4* される ことになる。 地 II 学 的に は堆 地と いわれる と;: 
ろが, このような 条件 を 具えて いる, 

都市 暖房 用の 熟 水 AS の 下 K を 80-C, グリーンハウス 用の それ を 60°C とし, そ ©ffiK の 熱 水 を 得る た 
めに は 通常の 地下 ififi 率の 3°CV100in では, 井戸 BE 度が 200Om 以上で なければ ならず, B 本の ダリン タフ 
でしば しば みられる 4°C/100m でも, 1500m 以上の IE 度が 必要で 
ある, つま りこの 霍の熱 》« の 接 S  • 開発に は 深 井戸 を 鍵らねば ならない 
ので, 石油 • 天然 ガス S 燃料 (E 床の ほ査に 伴って, この種の が 》 見さ 
れて 来た, この こと は, ヨーロッパ » 国, 米国, 日本す ベて 同 » である, 

S 本での 堆 «fi 地の 熱 水の 利用 は 大部分が 浴用, 一 »淌 雷で あるた め 妻 
求され る S 度 は それ ほ ど髙 く ない。 これ ま でに こ の 種の 熱 (は » 尾 平 
IF,  M 束 平 ff, 新 S 平野, 新庄 £ 地, 津 g 平 P, 小川 原 湖, 《« 炭田, S 
小牧, 天 北 等で 知られて いる. 

* 尾 平野で は&藝 (1973) によれば, 熱 水 採取 層 は 鲜新統 の 基底 礙層か 
ら中新 K の * 上部で あり, 井戸の 深 度 は l,«»~2,000m で, 地 fi 上昇 率 
は 2°C  H/100m である, 多くの 井戸 は自 * し, 最大 自! * 量 は 90W/min. で 
あり, 孔ロ水 fi は 34~60eC である, 

W 東 平 ff では 佐 藤 (1973) によれば, 井戸 度 は 500—2,10011! で, 
地 ifi 上昇 率 は 2°CA00m, 孔ロ水 fi は 26~55°C である, 

新 では fe»  (1973) によれば, 井戸の 2,100m で. 30- 
61.5°C の 水が 得られて おり, 地 率 は 2°C/100m  SSt いわれる, 

(1975) によれば 新 » 平 ff の 地 は 1.5°C/100m から 35-C/100 
m の IB を 変化す るが (第 8 図), おおむね 沈 の SB 分が 小さい 值 S: 示し, 

基 《降 起 《s が 大きい 德& 示す ようで ある, 8o'c の 地 ia は lttofc とえば 

新津丘 R 付近な ど を 除けば 大体 2,000~2,300m の M で 得られる ようで あ 
る, 新 S 平野で 浴用に 利用され ている 》 泉で * も 泉 il の 高い 三条 市の 本 成 
寺 fi 泉 も 石油 探査 井 (ffiff 約 2,600m) を 活用 した ものと いわれ, ««700C, 
自« 量 約 aXW/min. の ものである。 は 中 «m の 七 谷 層 といわれる, 
新庄& 地で は 佐 藤 (1973) によれば eW-gOOm の 井戸から 39.1— 48°C 
©a* を 得て いる, 一方 小川 原 湖 あるいは »(S 平 》 などで は l,O00m クラ 


»8I3  JfiiS 平野に おけ 
る 地! B 勾 BB 分布 


日本の 地熱 资灘 


197 


スの fi 泉 井が 4~5。C/100m の 地温 上昇 率 を 示して いるが (佐 藤, 1973), これ は, 前述の 油田 • ガス 田地 寄 
のよう な 厚い 堆積 盆地で ないた めか も 知れない。 北海道の 苫小牧 付近 も 比 tt 的 高い 地诅 勾配 を 示す 堆積 盆 
である。 これ は苫 小牧巿 付近から 登 別 市に かけての 延 *Hft25km の 太平洋^で ある。 描 富 ほか (1970) 
は昭 ft44 年に ここの 虎 地 城の 59 本の 井戸 を 研究して, 澳 出口での 激度 (40-53. 5°C) の 8Wc 
が, 深度 300~700m 付近の 室 蘭 層 (鲜新 世 黒松 内 期) または « 别層 (中 新世訓 » 期) の tt れ目 中に 胚胎 
している こと を 述べて いる。 なお これらの 温泉 井は澳 出口に おける 静止 水理が 高い ことが 特微 で, それ は 
8~10m で, 11.6m に逮 する ものが あると いわれる。 最近, この 地 城で, 1200~ 1500m の ボーリングが 5(6 
んに 掘削され ている が, これらに 関する 平均 的 地 上昇 率 は 100m にっき 4.5~4.9°C である。 

常继 炭田 は 油田 • ガス 田で はない が, やはり, 堆積 盆地 型の 熱 水賦存 地で ある。 中 村 '安藤 (1953) に 
よれば 3  X  6km 位の 地域に, 深さ 200 — 700m の 所に 30~64°C の激 水が 胚胎して いる。 貯溜層 は 基 » 花 
« 岩に のる 第三紀 層 下部で あると いう。 中 村 • 安藤 (1953) の データ Sr«Wf した 酒 井 (1955) は 地 上昇 
率 を 100m あたり 6.3°C としてい る。 このような 高い 地 湿 上昇 率 をみ ると, 熱 水の 循環系の 存在が 疑われ 
るので あるが, 2,400cf/m というよ うな 大量の を 絶えず 排水す る 点から みて, これ は 堆積 盆地 型の 力 
テゴ リーに 入る ものと した 方が よいと 思われる。 

最後に 米国で 注目され ている ような 岩 圧 水 型 地熱 资 源が 日本に も あるか どうかの 間 « であるが, 具 常 高 
圧 自体 は 秋 田 • 新 潟 油田で 知られて おり (河 井, 1973), その 地 城が ffl 曲地带 である ことと 相 まって, 日本 

でも メキシコ 湾岸 型の 岩 圧 水 型 地熱 资 源が 発見 される 可能性 も ある わけで ある。 

vi.  mmmw 

日本の 地熱 地 带は透 水 度の 高い 火山 性 地層から 成り立つ ている ことが 多い ので, 水の 少ない 高温 岩 体 は 

少ない。 基 《 岩が 結晶 質 岩 (主に 花崗岩 質 岩) からなる 高熱 流!: 地 城に 高温 岩 体 は 生成され るので あり, 
このような 地質学 的 条件 を そなえた ところ は, 乗 鞍 火山帯 北部, 大山 火山 琳, 阿蘇 火山な どで ある。 土木 

工事に よって » 見され た 黒 部 渓谷の 阿 骨 原, 安房 峠な どの 高熱 岩 » は 正に それで ある。 杉 山 (1972) は 日 

本の 温泉に 花 M 岩 体の 陸 起 構造と 成因 的に M 係す る ものが あると 述べて いるが, そのような 温泉が 多い と 

いわれ る 山 險 • 新 潟に も 高温 岩 体が 期待 される かも 知れない。 

一方, 花 M 岩 K 岩で なくても, 日本の グ リン タフ 地 寄の 古 期 火山岩の 中に, しばしば 高温 岩 体 類似の 高 
熱 岩 体が 発見され ている。 :» 羽, 湯 田 股, 葛 根 田な どが その 例で ある。 

黑部 渓谷の 阿 骨 原 谷と 仙人 谷の 間に 3 本の 高熱 ほ 道が あり, 昭和 11 一 15 年お よび 昭和 35— 37 年の 水力 発 
tffl 導水 トンネル および 軌道 トンネルの 工事中に 遭遇した ものである。 昭和 35 — 37 年に 掘 さくされ た新黑 
三 導水 トンネル 延長 1,273m のうち, 100。C 以上の 高熱 部が 963m あり, 最高 温度 は 175°C で, 全般的に 
乾 » してお り, 乾燥して いる 所 ほど 温度が 高かった といわれる (関西 電力 (株), 1965,  1975) o 地質 

は 黒雲母 花 (ffl 岩お よび W 緑 岩から 成る といわれ るが, これ は 多分 飛 » 変成岩 類 を 貫く 白亜紀 花 W 岩 類に * 
ナる ものであろう。 土木工事 施工 上の 岩 K 等級 分類に よると, A 級 (きわめて 新鮮 堅 硬で, A 裂 節 理が少 
なくよ く * 着して いる), B 級 (新鲜 堅 硬で, AS 節理も ほとんど 密着して いる), C 級 (堅 硬で あるが A 
8»1 に 粘土な どが 介在し, いくぶん 開口 状で 変色して いる) および D 級 (風化 を 受けて 軟弱と なり, 粘 
土 を に 介在し あるいは 大きい 開口 A 裂が ある) に 分けた 場合, それぞれ 区間 延長に して 36,  40,  22 お 
よび 2% を 占めて おり (関西 電力 (株), 1965), ここの 場所が 熱 流体の 対流 を 許さない ような 敏密な 岩 相で 
ある こと を 示して いる。 

S 羽 は 北海道の 定山 »fi 泉の 西方 10km にある, 日本 有 敷の 銅鉱 山で ある。 地 K は 中 新 世の 変 K 安山岩 

その 火山 IWB 岩, 貫入^ などから 成って いるが, 坑道 あるいは 探坑 ボーリングの 度が 異常に 
高い • 石 川 (1969) は 一 350m 地 並までの 温度 分布 は, 100m にっき 14。 位の 地下 iifi 率に なり, また 离灘 
度地裕 と: 貫入 体と は 分布 上 H 係が 深いと 述べて いる * 深度 150m の 付近までの 最高 a« は iwc 

一 19 一 


第 9 図 晝羽 At 山に おける IS 度 •  B 度曲絲 Ott 内 ほか, 1975) 

である, またく るみ 沢 で 掘削され た 1000m ボーリング は孔 底で iR230°C に: 8 している。 坑内に 8! 出す る 
fi 泉 はお もに 地表の 川筋の 下部に 多く, 乾いた 岩 « が 多い. 竹 内 ほか (1975) は 地下の 貯鹰 層から S 
石の すき 間 を 通って 熱 水 あるいは 蒸気が お ft し, 桔»^ に SSfig 体 におけると 同じような による » 
» 分布 を 示して いると 解釈して いる (第 9 図), いずれにしても 日本で は 珍ら しい タイプ OiMS 地 であ 
0,  «年度 から は国费 による 地熱 《 まも 行われて おり, この 地区が Bfig 体 g であるか, あるいは 
fflJB の * な る帼 岩で ある か, いずれ 明 かにな るであろう, 
» 田 股 は 秋田県 後生掛 fi 泉の 南 4 km の 湯 田 R; 川 出口に あり, 昭和 34 — 35 年の » 電 用水 トンネル 工事に 

みつな) 岩から 成って いる。 加 瀬 田 (1959) の 12 载 する 所に よれば, 坑口から 218m 地点で 95-C,  230m 
JftjS で 123で の 岩 fiflg が M 定され たという。 

vii, 火山 鶴 

火山の 噴火 エネルギー は 余りに 巨大で あり 人工的 M» は ffi めて むづ かしい, しかし, その 欲に 地熱 エネ 
ルギ一 » の究機 目標の一 つと もい える ので ある, 

日本で 火山 熱 利用が 考えられ SIS 研究が 行われ fc の は, 大 島, 昭和 新 山, 矢 答 山, tt 黄鳥な どで ある, 
大 A  (伊豆) では 1957 年に 磨 田 観光 (株) によって 大 A 地 WW 査 * 貝 会が K 立され 大 島の 地熱 WE が 行わ 
れ たが, これ は 活火山で ある 三啄 山の 熱 利用が 究 S 目 擦であった, 1958 — 62 年に は カルデラ 内で 130~3TO 
m の 5 本の ボーリングが 行われた が, いずれも 孔 内に 70— 80°C の fi 泉水の 存在 を IB め fc にと どまつ fc« 
水位 は 200~300m の 所に あり, また これと て宙 水の 可能性の ある ものである, 

昭和 新 山 はよ く 知られて いるよう に 1943 年から 19ぉ 年に かけて 新生した ものであるが, これに ついては 
多 » の 地 K 学, 地球物理学, 地球化学 上の が 行われた (扭本 • 早 川 ほか, 1957 など)。 1966 年に はマダ 
マの 通路であった と みられる 南方 lkm の 地点に 375m の 構 透 K« が 行われた • しかし 予想に 反し? tB» 
*20X を 得た だけで, これ は 山からの S 層 伏 ifok のた めであろう と) (M! され fc (早 JII ほか, 19OT). 

矢 S 山 は 伊豆 半 ft 天 城 火山の 《 火山の 石英 安山岩 ドームで, fi2,830 年 |» から 870年«©|11に 生成され た 
- 20  - 


日本の 地熱 资灘  199 

ものである。 静岡県 庁 (鲛島 ほか, 1967) の 基 確 調査に 基づいて, 1974 年に 東京 電力に より 構造 試 錐が 行 
われた が, 孔 BE  (77m) で 12.5°C を 得た のみであった。 これ も 山 体 を 流 下す る 浅 層 地下水の 強い 影響に 
よる ものと みられる ので ある, 

揚原 (1974) は 新しい 活火山に 温泉 を 伴な うこと カレ 少な いのは, その 水 文学的 特微 にある と 考えた。 す 
なわち »tt の 進まない 火山の 成 層 構造が, 水の 地下への 渗透を 妨げて おり, 深部の 高温 部が 乾いた 状 簾に 
なって いると 考えられ, このような 熱 は 水の 人工 注入に よって 回収で きる ものと した。 この 考えに よる 調 
査 «»E が, 工業技術 院の サンシャイン ft 画の一 環と して 1974 年から 硫黄 ft (廉 児 島 県) で 始められ ている • 

vra. 日本に おける 地熱 資灘 優 

以上, 日本に おいて 利用 可能な あるいは 将来 利用 可 « となる であろう 地熱 资 源の 種類 • 性質 • 分布な ど 

について 述べて 来たが, 资源 » の 立場から すれば, それらが 何 cal あり, あるいは 何 kWh に 当る かとい 
う 定!: 的资 価 こそが 究極の 目的で なければ ならない。 その 結果が 日本の 長期的 エネルギー »|& 針 面に 
反映され て ゆく ことになる。 

地熱 资 漏の 評価 技術 は 世界的に みても 未だ 初歩 的 段» にあり, 問題が 多い ので あるが, 現在までに 日本 
で 行われた 評価 結果 を 紹介 してみ る こと にす る。 

日本での 地熱 资 «[ 評価 はこれ までに 4 回 行われて いる。 それら を 実 IS 年代に よって, 1957 年 評価, 1970 
¥ffff,  1974 年 評価お よび 1976 年 評価と 呼ぶ ことにする • 

1957 年 評 |5 は 地質調査 所が その 昭和 20^ 代の 全国的な 地熱 地 概査の 結果 を もとに 行なった もので, 日本 
« 産 ttVI-a,  3^< —ジに 述べられ ている (地 K 調 ぉ, 1957), この 評価 は 全国の 主要 地熱 地 13 地域の 面積, 
間隔, 蒸 « ^産!:, および 発電!: から 算出した ものである。 13*« と は アト サ ヌブリ, 登 刖, 9 
山, 八 « 平, 荒 雄 岳, 白 根, 箱 根, 立山, mm, 大岳, * 仙, 阿蘇お よび 霧 ft であり, 総 面積 6km» とな 
る。 面積 算定の 基 « は 多孔 算珪化 変質 带が 主で あるよう ある。 生産 井 間 PB および 蒸気 生産 量 は 1948 — 1951 
年の 工業技術 庁の 别府 における 結果 (原 田 ほか, 1952) を もとに, それ ぞ tUOm および 10t/hr とす 
る, もっとも この * &別府 での 実績 は 40m,  2t/hr であるが, これ は 深度 100m,  口径 3 インチで あるので, 
深度 300m,  口径 8 インチと すれば 10t/hr は 期待で きる だろうと している。 発電!: は別府 では 2t/hr. につ 
き 100kW であるが, ラルデ レロ では lt/hr にっき lOOkW であるので この 值を 採用して いる。 これらの 前 
* に 立ち » 計 400 万 kW という 数字が 算出され ている。 

1970¥評« は 昭和 43 および 44 年度に 日本 地熱 W 査 会の 地熱 资 « 委負会 (佐 藤 光之助 委員長) によって 行 
われた もので 同 W 査会 発行の 地熱 別冊 No.  3  「日本の 地熱 资源」 (地熱 調査 会, 1970) の 中に その 結果が 
述べられ ている • 1957 年 評価 以後, 1966 年に は 松 川, 翌 1967 年に は大 岳の それぞれ 商業 的 発電が 成功し 評 
儀の ための 基 « データの 確実性が 墙大 するとと もに, 作業 そのものへの 要望が 高まった ために 実 IS さ 
れ たもので ある, 

197脾 評 ft において は 8 の 方法が 提案され ている が, これ を 便宜 的に 分類して みると (A) マグマ 潘の 
«fflMt 法, (B) 自 然 放熱!: 法, (C) 地熱 地域 面積 法お よび (D) 地下 filfok 量 法と になる。 

マグマ 灌の 残存 熱!: 法 は 日本の 新 期 火山の 地下の マグマ 溜に 残存して いる 熱量 を 理論的に 計算して, こ 
れ から »«« 量 を ft 算 する ものである。 これ は 日本の 第四紀 火山 200 が 通 去 10 年の WJ に 平均 的に 誕生した も 
のとして, 500^ 毎に 1 つず つ マグマ 溜が^ した ものと する, マグマ 溜 は 半径 5  km, 厚さ 5  km の 円筒 
形で 深さ 10km の 所に あり, feft 当時 は 1,200°C,  7 万^ « に は 900eC となって 固 結す る ものと する. こ 
の «« に 立って, 現在の 熱 *6.15xl0«cal を 出し, この J!* を 5,000^ 問に 12% の 熱効率で 発電に 利 
用 するとす ると 2,000 万 kW となる。 

自然 ttt» 量 法 は 地熱 地域で 》 泉 •  « 気な どの 形で 自然に 発歉 している 熱量 を 評価の めやすに する もので 
ある, *j«Bl での 研究に よると, 411 の 泉から 6.3X10»ctl/min が 放出され ている ので, S 本 全体 10,S78 


— 21 — 


200 


角 淸愛 


の 置 泉から は, 比例 針算 によって 16xlO"cal/min の »}R が あると 推定され る。 これ を そのまま 電力に 換 
算 すると 400 万 kW となる。 次に すでに 地熱 » 電が 行われて いる 地域で, 取 量が B! 発 前の 自然 
の 何 倍に あたる か をみ ると, ワイ ラケィ • アイスランド などで 4〜5 倍, ラルデ レ 口で 10», 松 川で 30 
倍, ガイザーで 170fflP となり, 平均 数 10« がみ こまれる, したがって 上記 400 万 kW の 敷 10 倍の 1«  kW 
は 日本の 発電 容量 を 示す 1 つのめ やすとなる。 

地熱 地域 面積 法は既 開発の 松 川と 大岳 において 単位 面積 あた り の » 電量を 求め これと M» 可 維 面積との 
積に よって 総努電 可能 量 を 求めよう とする ものである。 松 川で は 顕著な 変質 带 (明ばん 石お よび カオ リン 
«)  2.1km* を 開発 可能 面積と すると, 現在 0.35km* の 開発 区域から 20,000kW の 発電 をして いる, すな 
わち lkm2 あたり 57,000kW の 発電と なり, 全部で は 120,000kW の 発電が みこまれる ことと なる。 大岳 
では 電気 探査の 結果 有望な 194ha に 地形 条件 を 考え その 6O-70o/o の 1.3km» を 開発 可 徒 面積と する。 大岳 
の 平均 的 生産 井 間隔 は 150m であるから, 1.3km* は 65 本の 掘削が できる。 現在の 生産 井 1 本の 平均 出力 
は 3,000kW であるから, 3,000kWx65~180,000kW の 出力が みこまれる。 これ は 単位 面積 lkm* あた 
り 138,000kW となる。 

地下 包蔵 水量 法 は 熱!: と は 独立に 熱の 運搬 媒体で あ る 水の 包蔵!: か ら 評価 しょうと する ものである。 こ 
の 方法に は 現在地 下に 埋蔵され ている 熱 水 を 採取 するとい う 静的な 考え方に 立つ 化石 水量 法と, 地表から 
浸透す る 水の 量 だけ を 採取す る という 動的な 考え方に 立つ 循 法との 2 つに 分け られ る。 

化石 水量 法 は 日本の 地熱 地裕の 面積 を 26,000km* と 見積り, 深さ 1.5km3, すなわち 39,000km» の貯潘 
層が 10% の 孔» 率 を もつ ものと して, 包 jfok 量 は 3.8X10" トンと なる。 1 万 kW の 発電に は 100t/hr 
(8.8xl0*t/yr) の 蒸気が 必要な ので, 上記の 包蔵 水 を 1000 年で 消 * すると すれば, (3.8X10")  +  (8.8X 
10* X 10*) 卸 4000, すなわち 4000 万 kW の 発電 容量が みこまれる ことになる。 

循 IMC 量 法 は, 世界の 地熱 地带の 湧出 水量 は 全 降雨量の 10~33% であると いう 事実に もとず き, 上述の 
26, 000km* の 年間 降雨量 を 1,600mm として, その 10% を 取得 可能 量と すると, それ は 4  X10*tl/yr とな 
る。 この 水が すべて 蒸気で あり lOOt/hr で 1 万 kW 発 戴が 可能の ものである とすれば, 発 « 可 は 4000 
万 kW となる。 

循環 水!: 法に よる 取得 可能 量 4  Xl0»t/yr は 化石 水量 法に よる 包蔵 水量 3. 8x10" トンの 約 1000 分の 1 に 
相当す る。 この こと は循 H 水量 法に よる 毎年の 取得 量 4  X10» トン は 浸透して から 熱 交換して 澳 出す る ま 
での 時間が 1 ,000 年であって よい ことにな る。 

1974 年 評価 は, 1973 年に 始まった 世界的な エネルギー 危機に 対処す る 為に 通商産業省が » 足させた 新 ヱ 
ネル ギー 技術 研究開発 計画 (いわゆる サンシャイン 計画) の 内容 を 審議した 産業 技術 審» 会 エネルギー 技 
別 部会 地熱 分^の 報告 (同 部会, 1974) に 現われた ものである。 この 評価の 特微は 新しい «取' 利 
用 技術の 開発に よって 利用 可能に なると みられる 低温 熱 水, 超 深度 熱 流体, 高 ffl 岩 体お よび 火山 を »« の 
対象と して 注目した ことに ある。 在来 技術に よって 採取 可能の 资 源すな わち 天然 蒸気 (水 まじり 蒸気 も 含 
む) の资海 評価 は 上述の 1970 年 評価の 結果 を ほぼ そのまま 路 » し, 5,000 万 ~lttkW と 推定して いる • 
熱 水 発電 は 1 万 kW の 発 戴に 必要な 蒸気 100t/hr の 3 倍の ものが 産出 するとし, lgr の 水から 40cal を 
抽出し, 10% の 効率で 発電す ると して, 天然 蒸気 » 電の約 Va の 発電が 出来る ことになる。 現実に は 天然 
蒸気 を 伴わない 熱 水 地域 も 存在す るから, それ は 前者の 3 倍 は あると して, 上記の i/a の 数字 は 1 ん (3  + 
1) となって V2 となる。 超 地熱 资源は 現在の 開発 対象 1.5km を 2 信 以上と し, したがつ てこの 量 
は 在来 型 地熟资 源と ほぼ 同程度の 量と する。 火山 エネルギーに ついては 新 » 電 方式 I* 合 IHE 委員会 火山 * 
« 分科会の 試 JI2000 万 kW を 採用して いる • 高温 岩 体に ついては, わが国に おける 例 はない としな が 
らも, ァメ リカの Jemez  Mountains の 試算 例 を 参考と して 1 tt  kW 程度と )1« つた. 以上の 天 織«» 

低温 熱 水, 超 深度 熱 流体, 高温 岩 体お よび 火山に よる 资新 埋蔵量 を それぞれ, 1 億, 5,000 万, im. 1 值 

および 2,000 万 kW とすると 合 針 3 <g7,000 万 kW となる 0 


一 22  — 


日本の 地熱 资灘  201 
第 2 表 変質 寄 調査 驗条 による 地熱 埋蔵量の 暫定的 雀 


地 

域 名 

変質 裕 面積 (km«) 

推定 包蔵 量 (10«km) 

パイル フィ ライ トの 有無 

が 

岳 北 

W 

0  7 

W  • 督 

42 

蒽 

W 

8  2 

492 

\j 

塞 

北 

213.0 

2.780 

n 

伊 

豆 

南 

3.5 

210 

o 

南 

7  2 

432 

鲁 

JEe. 

羽 • 

定 山 

溪 

7.6 

零 攀 

456 

古 

m 

. M 

爺 

7.7 

■ 攀 i 

462 

が 

岳 南 

2.3 

138 

/  、 

甲 

田 

2.3 

138 

ri 

/  、 

づ し 

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UP 

4  8 

288 

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栗 

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南 

部 

4.9 

294 

O 

肘 

折 

0.9 

54 

香 

秦 

南 

部 

9.6 

576 

O 

白 

根 

南 

部 

5.5 

330 

i 

岳 

0.1 

6 

o 

伊 

豆 

北 

部 

4.7 

282 

o 

阿 

蘇 

1.1 

66 

露 

島 

3.1 

i  186 

針 

87.2 

5,232 

1976 年 ff 価 は 1973 年から 1975 年に かけての 3 年 計 面で 地 K 調査 所が 実施した 全国 地熱 基 確 調査の 結果 を 
総合して 行われる ものである。 ここで は 1973— 1974 の 2 年間の 結果から された 暫^ ff 価の 結果 を 述べ 
てお く • この 作業 は 放熱 量 調査と 変質 *W 査との 結果に 基ず いて 行われて いる (地質 調 lE^f, 印刷 中お よ 
び Geological  Survey  of  Japan,  in  press) 0 放熱!: 謂査 による 評価 は 1970 年 評価に おける 自熱放 熱量 法 
による もので, 調査ず み 16 地域の 自然 放熱 量 合 針が 1.5xl0»cal/sec  (9  Xl0»cal/min) となり, これ は 60 
万 kW に 相当す るから, これに 20 を かける と 1,200 万 kW となる, これから 30 地域 分 を 比例 計算で 求める 
と 2,300 万 kW となる。 変 による 評価 は 1970^fftf における 地熱 胃 面積 法に よる もので 調査ず 
み 18 地域の 変 総 面積 87.2km2 に 松 川の 係 敷 6 万 kW/km* を かければ 520 万 kW となり (第 2 表), 30 
分 を 比例 針算で 求めれば 870 万 kW となる。 ただし 係 ft に 松 川の もので なく 大 岳の 14 万 kW/km* を 
用いれば 870 万 kW は 2,000 万 kW に增大 する。 1976 年 評価の 結果 は 従来の 評価 結果と 本質的に 異なる も 
ので はない が, その 特微 とすると ころ は, その 基 確 データが, 各地 熱 地 城の データの 積み上げ である こと 
にある のであって, 今後の 最終 緣 括が またれ るので ある。 

IX.  HT 外国との 比較 

以上 日本の 地熱 资源 として 考慮に 値する, 通 熱 蒸気, 高工 ンタ ルビー 熱 水, 盆地の 低ヱン タル ビー 

高 as 体お よび 火山 熱に ついて 考察して 来たが, これら 5 種の 资源 は大 なり 小な り, すべての 国が 
ft 有して いるものと いえる。 しかし これらの 陚存 状態 は 上述の 通り, 地質 構造 上の 特微に 支配され るの 
で, その 国の 地 造に 応じた 探査 順位が 決められなければ ならない。 米国で たとえば 高温 岩 体の 研究が 

» まった からといって, 日本で も 直ちに 高诅岩 体の 地 T« 砕 技術に 巨 類の 研究 投资 する 必要が あるか どう 
か, あるいは これと 別の 超 深度 熱 水の »1E が 優先され るべき かも 知れない ので ある。 このような 点から, 


202  角清爱 

先ず 日本の 大きな 特徽は 火山が 多い ことで ある, 世界の 活火山 は 今のところ 合 針 829 とされて いるが 
CKATSUI,  1971) その 中の 実に 76 が, 百分率に して 9.2% の ものが B 本に ある。 B 本の B 土の B« は 世界 
©0.27% であるから, 活火山 分布 ま 度 は 世界の 平均の 34 倍と なる, 世界に 均等に 分布 すれば 日本に はわ 
ず か 2 つの 活火山が 割当てられる にすぎないの である, さらに その上に, 休火山, 死 * 山, さらに 火山の 
, を 失な つた 火山 も1 の 量が 非 * に 多い, この ことから. B 本 は 火山活動に BKg する 地熱 Jf« に 最も 重点 
がおかれ る 必要が あろ 5, すなわち 業 太 ¥ 洋 地域, 大西洋 中央? MWWfc 地中? ft 束 》 アフリカ 大 *flMf 
などの 火山帯と 共通で あり, 通 熱 蒸気. 《 ェンタ ルビ一 熱 水 》 の 高!! 性の! が 多い. この 点で. 堆積 S 
地の 低: c ンタ ルビー 鹪水 SSE を 主と する ョ一 " ツバ 大 睡地统 米国 メキシコ « 岸 地方な ど と 具な つてい 

次に 同じ 火山 裕の 中で も 基盤 岩が 多孔 us か tesi? 岩 か, あるいは 岩 かが, 水の 透水性と Baa 

れらの 地層 は 1M« 的 S 水性が ffi いらし く, この fc め 熱と 水との 畫窗な & によって 高工 ン タル ビー 熱 水が 
多く 期待され るであろう。 日本, アイスランド' ニュージーランド, 南 イタリー などが このような 地 城で 
あると 思われる. 結晶 質 岩 これ は 主として 花 W 岩 ffS であるが, これが 主たる 基 » の 所 は, たとえば 来 DB 
の大 盆地 «« など は, 水の 》 透が 良くない ために Mil 岩 体力1 M 待され る: とになる • 勇 味 あるの は 第 3 の 
岩石 即ち 板 状 堆積岩で あり, これ は 中 S 度の 水 供給 をお * する のか どうか, とにかく, この 岩石 を 貯清鲴 

ある。 

第 3 に A 山 岩の 化学 成分の fflIB が ある。 日本の 第 四 紀 火山 は 中性の 安山岩 K の ものが 多く, それの 下 tt 
の の 火山岩 は珪 Mt の «R 岩 • 石英 安山岩が 多い。 アイス ラン ドゃ ハワイの よ ラ な 大洋 性 火山で は 
»RW の 玄武岩が 主で ある, モ して 米 BB や ニュージーランド では 珪 SKS が 多い, 火山岩の 化^ I 分 は, 
マグマの 》 生 場所の 》 度, マグマ 清の 様 (マグマ ©tttt のちが いに 88 速して) に 大きい 影響 fc 与 
える であろう。 この IS 题 はこれ まで 研究 H はない が, 今後 注 S して 行かねば ならない と 思われる, 

第 4 の MB は B 本に は 《 生の 熟 流体が 非 S に 多い 点で ある ■  » 性 》 水 は 成因 上, 食 tt*  (中性ない し S 
アルカリ性) から 禅 分が 分 * し, これが S 層の 地下水と S 合して される ことが 多い ■ つま!) 天 
«9R««t 特微 づける ものである。 しかも S 本で は lkm 以上 も 深い 所から KttJlMciS する *WMWH, 
鬼 *\ 八丁 » 等に あ 5, このよ 5 な こと は 台湾 北 W などの ほか は 世 にも 稀で ある •  » 部で 天 
が i« ナれ ば, これ は 気と なる 可能性が 大きい •  》ぉ の 件 下で 4 ^される バイ 》 フ イラ イト 
が 》A される の は 世界で も B 本 だけで ある, この 事 は B 本で 今後より Si« において 邐 1*««裕 が 》 見され 
る 可能性が 大き いこと を 物 》 つて いると いえよう, 

X.  H 雷 

以上 日本の について, その 性)! および 分布に ついて 述ぺ たが, これ を!? 約 すれば Ik のようにな 
る。 

日本に は: IfiSKtSSt, 高工 ンタ ルビ一! (S*. 非 火山 性 の 低 i ンタ ルビ一 熱 水, 高 および 火山 
熟の 51i)H の 地 《資灘 が あ!), それぞれに 希 S が もたれる, 

現在 ffi 業 的 》 竃に案 用 に 入って いるの は, 上 E のう ちで 》 熱 * 気と * ェンタ ルビ — «W( の AW 
1 -1.5km までの もので, こ ©«H での B 本での JB 電 量は少 くと も *1000 万 kW  ttJUi まれる, 

今後, B 本の 地熱 *« の 》 査の 目標 は, iMMWl および 高工 ンタ ルビー 熱 水の 赋存 Jft 域で ある アルプス 
SS 山の 火山 寄の Biffi におくべき である, この 地 # での 地! ^は 岩に 遍 していない fe のが 多く, 
それに SI 逾 する ま で に 期待 さ れ る に 注目 する が ある, 


曰 本の 地熱 资灘 


203 


非 火山 性堆 «ft の 低ェン タル ビー 熱 水, 火山 熱お よび 高温 岩 体 も 同時に 研究して ゆかねば ならない。 中 

でも 日本が 火山 国で ある H 係から 火山 熱の 利用 研究が 効果的と 思われる。 

文 默 

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一 26 — 


204 


角 淸愛 


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角 淸愛 (1975b) : 日本 fi 泉 • 鉱泉一 賈, pp.  1-134, 地質調査 所. 

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(1976 年 2 月 23 日 受理) 


— 26 — 


地学 雑 85,  4  (1976) 


日本に おけ る 地熱 探査 

馬 場       ft  二 

Geothermal  Exploration  in  Japan 

Kenzo  BABA 

Abstract 

The  Geological  Survey  of  Japan  started  to  carry  out  the  basic  geothermal  survery 
at  the  beginning  of  1973  FY.  In  that  survey,  the  selected  thirty  geothermal  areas  shown 
in  the  figure 1 are  being  surveyed  by  geological,  geophysical,  and  geochemical  methods 
to  develop  geothermal  exploitation  at  each  area.  This  is  the  first  systematic  project 
conducted  by  the  Government  for  geothermal  exploration  in  Japan. 

In  each  area,  hydrothermally  altered  zones  are  mapped  and  the  measurement  of 
natural  heat  discharge  including  shallow  temperature  survey  is  done.  Geophysical  pro- 
specting (electric  and  gravimetric  methods)  and  geological  mapping  are  applied  at  some 
of  them.    Collecting  chemical  data  of  hot  spring  is  also  done  at  the  most  of  places. 

The  results  of  these  exploration  work  are  utilized  to  decide  the  sites  for  the  pro- 
ceeding drilling.  At  each  area,  a  few  wells  of  about  five  hundred  meters  depth  are 
drilled  by  the  government  to  know  the  underground  geothermal  structure.  This  drilling 
project  started  in  1974  FY. 

At  some  geothermal  areas  in  foreign  countries,  using  geophysical  techniques  the  suc- 
cessful results  were  reported.  However,  generally  speaKing,  the  technique  of  geother- 
mal exploration  is  not  well  developed.  Recently,  the  Geological  Survey  is  concentrated 
also  to  develop  exploration  technique. 


I. はじめ に 

地熱の エネルギー 资源 としての 役割が 最近 見直されつつ ある。 これ は 内外に 共通す る 傾向で, 我国で も 

による 開^ 進の 施策が とられつつ ある。 探査 活動 も 盛んになつ ている。 我国の 地熱 » 電の 沿革 は 古 

く 大正の 時代に さかのぼる ことができる。 また 地熱 探査の 歴史 も それに 伴い 古く さかのぼる ことができ 

る。 地熱の 全国 稠査 として は 1947 年 工業技術 庁 (工業技術 院の 前身) カミ 着手した 地熱 発 戴の 研究の 際の も 
のが «: 初と いえよう。 我国の 地熱 発 « の 沿革, 探査の 歴史な どと 共に この 研究 成果 は 同 庁の 報告書 " に詳 

とめられて ある。 これ は 地熱 地の 分布と 大略の を まとめた もので, 本邦の 地熱 発 « 可能: l*^400^kW 
の 推定が 行われた。 

的 探査 活動の M 始 はさ らに 最近の こ ととい える, 

* 地 繋 赒置所 地 tt 熱お      oeothermal  Research  Department,  Geological  Survey  of  Jaoan 


一 27 — 


! B 1 a 地 KMX 所に より 調査され た 30 地 1C 位置 E  (B48~50) 

なお 我国に おいて は ffl 知の ように, JS* 水の 浴用 利用と いう 形で 古くから 地熱 利用が なされて いる, し 
かし IfcRS 電 はなん といっても^ B 利用の 上から は 面 期 的な ことで あり, 今 S の JWB 開 通の 大きな ね 

らい も そ: にある, 従って 本文で a 地) 査を, 電を主 目的と した^の と して » う, 

さて 地 所では その後 も 地熱に ついての Bttt 行って *fc が » に 《»48* 度から 3 ケ年 « "画と して 
大々 的に 全 国的《 模の 地熱 探査 を 行って いる。 現在:!! 行中の ものであるが その 91況 を 中心に 》寰活» を 本 
文に のべ 大方の 參 31 に 供したい, 

地熱 》査 技 》 の 研究 は 31 在 内外の BKIfi 学 • 技 》 者め M 心 を よんで いる •  においても 工業技術 ほが 
iB 和 49 年度から 開 » した 大 5( の 研究 プ a ジェク ト である サンシャイン 針 繭の 地熱 8E 門の 主 B 研究 テーマの 
一つに なって いる。 なお サンシャイン IfB と は 地熱 を はじめ 太 石 ほの ガス 化 • 水 * ガスな どめ « 用 
の 技術の 隨? St ねらいと した 新徵 エネルギー 利用 の BHBtt 蘭で あり, SKEaSMf の 主 賽なプ 《 ジ * ク 
卜の 一つと なって いるもの である, 

本' 文で は ±» の Hf«8¥KJ:!ilW された 《9 におけるい ば 《«DO 全围的 ttMHErafe いえる JfcK 


日本に おける 地熱 探査 


207 


第 1 表 地域 名と 各 年度 毎の 調査 項目 


眷号 


地域 名 


20 万 地形図 名 


所在地 


48 年度 


49 年度 


50 年度 


1 ; 臺羽定 山 

1 渓 

札 

札 ttm 

1  1 

1 

1  1 

北 港 IK 有珠 IS 

3 i 駒 ケ岳北 

| 部 

室 

北海道 茅部邯 

\ 放熱 量 • 変質 寄 
1 • 地 化学 ,地震 

4  |  " 南部 

M 館 

it 

1 

5    +勝 川上 
流 

旭 川 

北海道 上 川 W 

6 下 北 

函 蛾 • 尻屋崎 
• 野辺 地 • 音 
森 

音 森 県下 北 W 

1  1 

7  ' 八 甲 田 

音 森 • 弘前 

音 森 県 音 森 市 

放熱 量 • 変質 裕 

• 地 化学 • 亀 気 

放熱 量 • 変質 寄 
• 地 化学 • 電気 


放熱 量 • 変質 裕 

• 地 化学 • 重力 


8  ; 八 W 平 北 | 秋 田 

! 部 

9  " 南部 


〃 


十 扣田巿 
秋田県 鹿角巿 

秋田県 仙 北 郡 


放熱 量 • 変質 推 

• 地 化学 • 亀 気 

放熱 量 • 変質 推 

• 地 化学 • 亀 気 


放熱 量 • 变質裕 

• 重力 • 地 化学 

放熱 量 • 変質 寄 

• 重力 • 地 化学 


放熱 量 • 変質 推 
• 亀 気 • 地 化学 
• 写真 地質 


10 

栗 駒 北部 

新 庄 

秋田県 雄 勝 郡 
' 揚沢市 

放熱 量 • 変質 寄 , 

, • 地 化学 • 重力 1 

1    • 地質  ! 

11 

〃 南部 

宮城県 玉造邯 

12 

肘 折 

仙 台 

山形 乘 最上 郡 

13 

蔵 王 

〃 

宫城 W 刈 田 郡, 

山形 市 

!  ! 
1  1 

1  , 

14 

吾奏 北部 

1 山形県 米 沢 市 

| 放熱 量 • 変質 寄 ! 

15 

" 南 W 

〃 

t8 島 県 IS 島 ぁ 

16 

m  m 

日光, 白 河 

\ 栃木県 黑確市 
, 那須町 

放熱 量 • 変質 裕 

• 地 化学 • 重力 

放熱 量 • 変質 裕 

• 地 化学 • 電気 


放熱 量 

• 重力 


変質 推 

地 化学 


放熱 量 • 変質 推 

• 地 化学 • 重力 


17 白 根 北部 長 野 田 : 長野県 下 高 井 郡 


放熱 量 • 変質 推 
• 重力 • 地 化学 
• 写真 地質 

放熱 量 • 変質 寄 

• 重力 • 地 化学 
•  ^真 地質 


18  ;  // 南部 


19  I 北 アル プ 
ス 


20 
21 
22 

23 


ま 岳 

白 山 
伊豆 北部 

" 南 節 


〃 

富 山 • 高山 

高 山 
金 沢 

nm • 横須賀 


nm • 横須賀 
• « 前 崎 


群 j« 県 s 妻邯 


! 富山県 下 新 川 郡 
\ 長野県 南 安 暴 郡 

! 蚨阜県 吉城邯 
I 石川県 石 川 都 

挣岡県 伊 束 市 
賀茂郡 

挣两県 賀茂邯 

下田 市 


変質 寄 
• 重力 


地 化学 


放熱 量 • 変質裕 

• 写真 地質 • 地 
化学 • 重力 


放熱 量 • 変質 裕 

• 地質 • 地 化学 


放熱 量 • 変質 裕 
• 写真 地質 • 地 
化学 • 重力 


放熱 量 • 変質 推 

• 地質 • 地 化学 


放熱 量 • 変質 裕 

• 地 化学 


一 29 — 


208 


鳥場键 


第 1 表 のつ づき 


番号 


地域 名 


20 万 地形図 名 


所在地 


48 年度 


49 年度 


50 年度 


24  1 紀伊 山地 田 辺 


25 


26 


28 


29 


30 


美 方 周辺 鳥 取 


湧蹇' 大分 


阿 蘇 


霧 島 


薩 南 


南西 猪 島 


〃 


鹿 児 島 


M 聞 岳 


和歌山県 束牟赛 
都 

兵 庫 俱美方 郡 

焉取 ift 気 ifcW 
大分 * 玖珠 W 


熊本県 阿蘇 郡 


鹿児島県 烚良郡 
宮崎県え びの 巿 

鹿 児 島 俱指宿 市 
揖宿郡 

鹿児島県 三 島 村 


放熱 量 • 変質 推 

• 地質 • 地 化学 
• 重力 

放熱 量 • 変質 寄 

• 地質 • 地 化学 


放熱 量 • 変 寄 

• 電氕 • 地 化学 
• 写真 地質 


放熱 量 • 変質 裕 
• 地質 • 地 化学 
• 重力 


放熱 量 

• 重力 


地 化学 


放熱 量 • 変質 裕 
• 写真 地質 • 地 

化学 


放熱 量 

• 重力 


変質 帑 


表 中 「20 万 地形図 名」 は 地域が 含まれる 20 万 分の 1 地形図 名で ある. 調査 項目 中 放熱 量 • 地質 • 変 
質带 • 写真 地質 • 地 化学 は その 各 謂査の 意味で あり, 重力 • 電気 • 地震 は その 各 探査 を 意味す る. 

謂査 所の 全国 地熱 基 確 調査の 概要 を 紹介す る。 次に 最近 我国で 行なわれ ている 探査 法の 研究の 現 a の 紹介 

を 試みる ことにする。 

II. 全国 地熱 基磁 II 査 について 

地質調査 所では 全国 地 熟 基礎 調査と して 昭 fP48 年度よ り 3 ケ年 計画で, 全国的 地 査を 行って 来て い 
る。 この 計画 は 全国より えらばれた 30 地 城に ついて 基 確 的 地熱 調査 を 行い, 本邦に おける 地熱の 発の 発 
展に资 する こと を ねらった ものである。 この 計画 は 従来の エネルギー 资源, 殊に 石油に ついての 供 お 
よび 価格に 対する 最近の 危 に 対応すべき 施策で あり 新 エネルギー 资 源の 開発の一 環 と して 行 ft± の 重 
要 施策と された ものである。 

第 1 図に えらばれた 30 地 城の 場所 をし めした。 また 第 1 表と して 各地 城で 行われた 調査 項目 を 示した。 
30 地 城の 選定 は 地熱の 地 表徴 侯が 活発な ところ を 含む 地 城で ある こと, 30 地域 をなる ベく 全国的に かたま 
ら ないように 選ぶ という 考えで なされた ものである。 

調査の 方法と して は, 第 1 表 中に あるよう に 自然 放熱 量 諷 査, 変質 带 調査, 地質調査, 地 化学 調査, 写 
真 地質 (赤外線 地 «) 調査, および 物理 探査が ある。 物理 探査の 方法と して は 主に 戴 気 探査お よび 重力 搮 
査が 用い られ た。 以下に これら の 各 調査 法に ついて «»& の 説明 を 行 う 。 

地下に 熱 的 異常がない ところでは 大略 1HFU の 地殻 JRiSlt が ある こと はよ く 知られて いる • しかし 異 
常 熱源が 存在す る 地熱 地で は 熱 流: 1 の 値 は, 1HFU を はるかに 上 まわる のが 普通で ある。 また 温泉 澳 出 
や » 気の 形で^ 導に よる もの を はるかに 上 ま わる 熟が 地表 上に 運び出 されて いる。 このよう な 異常な 自 
然 放熱!: を 定量 的に 観測し, 地熱の 規模の 推定, さらに は 地熱 探査 上役 立てる こと をね らう ものが 自 JS& 
熱!: 調査で ある。 自然 放熱: 1 についての 知識 を 地下 熱 構造と 結びつける 試み は 例えば 箱 根大涌 谷に ついて, 
湯 原 (1968)" の 報告が ある。 自熱 放熱 量の 測定に あたって, 一定 深度の 地温 W 査, または 地 a 勾 E 調査 を 
行い, これ はまた 地下 異常 熱源の いわば 直接 探査の 役 わり を果 す。 地熱 地に おける 温泉 » 出に ついては 孔 
井に よる ものが 主な ものであると ころも 多い。 現 ftft 々の 行って いる 測定で はこれ らもす ベて 地域からの 
放熱!: と して 极 つてい る • 日本の 主要な 地熱 地からの 放熱!: は福窗 •  » ほらに よって これまで いくつかの 


一 30 — 


B 本に おける 地熱 》 査 
»2 表 B 本の 置 泉 地からの: » 熱量 (その 1> 文 K« よ 5 


面 n 

A 

ft 

m  *  * 

n 泉に 

よる"" 

による 

よ る 

Hft(S» 

Attn' 

cal} 

10" 

Q ぶ 

Qi : 10* 
cal/sec 

Q  : 10> 

アト サヌ プリ 

0.9 

10 

0 

5.8 

2.0 

0 

7.8 

V 

"1  m 

6 

1 

2.8 

0 

8.8 

0.8 

1 

4 

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IV 

m     vi  m 

2 

一 

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IV 

定山 s 

0.6 

10.5 

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0.3 

0 

10.0 

V 

»  *J  =  *  ffl 

0.07 

S 

4 

5.3 

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19.3 

VI 

»  9J  »  •  s 

0.1 

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3.0 

― 

11.2 

V 

« is 湖 

l.M 

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0 

0 

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― 

2.2 

IV 

昭和 « 山 

(0.1) 

-- 

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0 

(3) 

IV 

0.06 

4 

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0.2 

― 

*.7 

IV 

a  川 

3.6 

10 

0 

8 

0 

2.3 

0 

3.0 

w 

0.3 

10 

0 

9 

0 

0.1 

0 

1.0 

m 

a の 川 

0.5 

3 

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0 

0.3 

0 

4.0 

IV 

玉  川 
ft  川 

0.1 
0.2 

0 
0 

ひ 

U 

.2 

(32) 

― 
一 

― 
― 

15.2 
(33) 

V 
VI 

*  » 

0.B 

12 

0 

D.B 

― 

1.4 

m 

'«  tt  s 田 

45. 

0 

0 

_ 

0 

51.0 

VI 

»  » 大 f*  4f 

3.S 

0.02 

4.8 

2 

22 

22.0 

伊  東 

32 

上 》  K 

2 

8.2 

白  S 

(18 

2) 

(18.2) 

20 

17.3 

VI 

25.9 

\i 

(n) 

.4 

52.4 

9. 

19 

1 

38.1 

12.7 

63.6 

JUE で 行われて おり, その 結果 はたと えば 》DS(1969)« のまと めた 表が ある。 第 2 表に は 》 原の 表 を 第 3 
表に は 新たに 今回 我 * の 行った M 査ぉ果 より えられた * 直 を まとめ fc もの を » げた。 
地 熟 地の 地熱 S» を あらわす 示樣 として 放熱 量 を & うこ t がで きる, そして また それ は 包》 地熱 量 

D 大きさ を 比 する 上に 有効な ものと * える ことができる。 

お!), 暴» が ここで JB 介す る 任 にないが, 簡単に 記せば 次の 《 になろ 5, 変質 *«査 は 熱 水 ほ 》 による 《 
WMI 分布 を あきらかにする ことで あり, これ は 過去の 地! R®» を も 含めて 地域の 地熱の 規模の 示標 
t 示す fc のと 更る こ とがで きる * ま た 変質 W の 分布の MS の 結果 は 試 お 地点の 選定 を 行う に 有用で あ !) , 
IMMSaLh 重 賈 な 方法の一 つで ある。 地表の 地) tB 査 および 81 出 》* の 化学 成分の S (査が これに 加えて 行 


210 


鳥 場 鍵 三 


第 3 表 日本の a* 地 か ら の 放熱 *( そ の 2 ) 


地域 名 

謂査 対象 地 

基準 温 

放熱 量 l^cal/sec 

tr 
108 
cal/sec 

熱 

報告者 

度 

沮 来 

m 気 

熱伝導 

蒸 発 

«ケ 岳北郎 

m 川 

10C° 

1.2 

2.2 

3.4 

IV 

浦 上 

臺羽 • 定山 

淡 

定山渓 • 白 井 
川 • » の 沢 

7 

5  4 

2  6 

8.0 

V 

浦 上 

ノ  ttr  m  pm 

Hte"  igt  •  rt?  6lt 

10 

1.7 

— 

0.2 

— 

l q 

a 參ジ 

AY 

浦 卜 • 川材 

irn  JL^  ノ, I  ,  j 

ス 20  >m 

a 

1.4 

— 

0.2 

7.4 

Q  0 

v 

im  JL^   ノ,  ITi 

n  ra  m 
八 m 

T\ 于 •  fK  v 

m 

4.2 

0.007 

18.1 

8.9 

31 9 

O 丄 •  ^ 

VT 

ノ1 1 

八幡 平北郎 

玉 川 • 焼 山 • 

浸 川 卜 口  3 

7.8 

14.1 

8.4 

2.7 

6.1 

31.3 

VI 

川 村 

栗购 北部 

小 安 • 大潘 • 

川原 毛 • mm 
. 普 溢 

0 

2.1 

8.6 

0.07 

10.8 

V 

高木 • 馬場 

Jk¥  iff 

0  J  fl 

q  a 

1.4 

1.4 

0.05 

2  Q 

ム攀フ 

TV 

富 太 

TO 个 

o 

1.78 

― 

0.00 

1 78 

IV 

IV 

白 根 南部 

万 座 

0 

2.8 

0.3 

0.1 

3.2 

IV 

mm 

m 岳 

上 宝 村 

0 

3.6 

0.5 

0.3 

4.4 

IV 

紀伊 山地 

潘 の峯, 渡顺 

川潘 

o 

2.9 

2.9 

IV 

mm 

美 方 

美 方 

0 

1.0 

1.0 

m 

mm 

W 露 

■ftp  *3T               iT\  , え 

SEHL$          り 仕 

in 
丄リ 

0.6 

0.9 

0.2 

0.05 

1 A 

TV 

霧 島 

牧鑭町 

13 

21 

21.2 

1.0 

25.6 

VI 

mm 

鬼 

指 宿 • 成 川 *錢 
長 崎 鼻 • 児ケ 

水 • 川尻 • 伏目 
• 權ケ浜 • 上玉 
利 •  254 高地 • 

榷太 郎スメ • 
榷現山 • カオ 

リン 山 

0 

2.17 

0.09 

0.01 

2.28 

IV 

mm 

われて いる • また 地質 構造 推定の一 方法と して 写真 地質調査, 空中 赤外線 映像に よる 調査 も その 適用の 効 

果が^ B 待で きる と こ ろで は 応用され ている。 空中 赤^ « 映 » 調査 は 未発見の 地熱 地 侯が ある ところに 
おいて はき わめて 有用で ある。 

基礙 属査と して 物理 探査が 行われて いる。 そこで は 主に 電気 および 重力 が とり 上げられ てい 
る * 地 ««*上 内外 各地で 用いられ ている 物理 探査に ついては 次 節で あらためて のべる が, 現在のところ 
電気 探査 は 広く 用いられ ている 方法で ある。 その JW1 は 熱 水 を 含有す る地驪 が, 含有し ない JW1 にくらべ 
て 電«»« 比 抵抗 部 を 形成 するとい う 考えに 基く もので あり, この 考え は一 応^! 的で ある •  « つて 電気 
探査に よって 検出され る 地下の 低 比 抵抗 部が 即ち K« の ター ゲッ ト となる • 電«» 法に よる #MMt は 
ft 国で も 大いに 普及して おり, 金 厲紘床 や 地下水の 探査に ついての その 応用 は 広く 行われて 来て いる • い 
ずれの 場合 も 地表に 流 WIS を K 置し 電流 を 地中に 送る と いう 方法 を と るが, 探査 ®t を 大き く する ため 
に は 長い 電流 を 要する. 我国の 地熱 地 は 一 « に 地形の 起 状の はげしい 火山岩 地 書に 多く »<E レ 
また 地表の 岩 質が 非常に ««« 抗が 大きい # が 多い ことが 考えられる • 前者 は の の電 
練の » 置に 困難 を 伴う, また 後者 は 流 «t« が 小さくなる ことによ る测定 精度の tt 下 o«H となる, « つ 
て その 応用に は 改良点が 多く あるので あるが 要する 経費と その IB 待され る»» から lit ば HR に は *«» 
査に とられる 有利な 方法と いえる • 

一 32 — 


B 本に おけ SJ6 熱 86 査 


■ 力 HIS 法 は » 使な 地下 構: ig«* の 方法で あり, これ また 多くの 分 》で« 査 方法と して 広く 用いられて 
いる. しかし これ また 我国の 多くの 地熱 地に おける ような, »維 な 地形, »» な 火山岩の 分布が あると こ 
ろで は その 効用が St わしい ことが 考えられる。 外 ffl における 遍用 W では 後に 紹介す るよう に, JMM?Wi 

の e 接 she に 有 s» であった w も ある。 また * 近で は アメリカの ガイザー 地熱 地 城の 重 力 探査の 結果 《 下熱 

以上の ベた S な 地表 H まに » いて, ttltlBHE が 行われて いる。 これ は « 源 エネ' レギ一 庁に よってな され 
ている もので, 各地 域に 2 ~3 本の 500m 規模の K* を 行い 地熱の 存在の 有無 を WB しょうと する もので 
ある。 これ は 49 年度よ!) はじめられ ている, 

上述の ように 30 地域に ついての は 一応 昭 f050 年度 を もって 完了す る。 もちろん H 掘に ついては 50¥ 
S 以降に も 行われる. そして, この S による SS ち は 51 年度から も 新たに W 画 中で あ!), 地熱 探査 活動 は 引 
き つづいて 活発に 行われる 見込みで ある。 

以上 国に よる *fl« 的 探査に ついて 》8 介した が, 民 fff 企 * による 探査 活動 もこれ に 併行して に 行われ 
つつ ある。 九州 《 力 (株), 日本 宣 化学 (株), 三 S 金篇 (抹 ), 同 和 鉱業 (株), 三 井金氧 (株), 日 鉄 tt 業 (株), 
および 日本 K«  (株) などの 各社が 国内 各地で 探 * を 行って いる. また 地方自治体 として は 北海道の M 立 
地下 調 ま 所が 道 内の 地熱 探査 を 行って いる, 現在 本邦に は 岩手県 松 川, 大分県 大岳, 秋田県 大 ffl, 宫 
»» 鬼 首の 4 つの 地熱 K 電所が あるれ ここ fc 年 先に は これらの ffi 査の 結果が S を 結び これらに 加うる 新 
しい Jft»«« 所の B 立が 期待され ている。 

今後の 我国の 地熱 》« にと つての 大きな 問 B は 自然 公 ■ 内での 》« 所 建》 を B める かどう かに ある。 上 
£SR の 》 電所は いずれも 自然 公園 地 内に あり, 霸* 庁と して は 当分の M これ 以上の 新 R を 自然 公園 地 内 

ている。 間 S が 行 策 上の ことで あるので これ 以上の ベる こと は 本文の 趣旨で はない が, 一考 を! (する 
聞 « はこの 点に も ある, 

III. 探査 技術と その 研 A の 現況 


本 B ではまず 地 KftffiS 技 《 の 現況 を 外国に おける 例 をと り, S 介 を 試みる, ft に 現在 我国で 行われて い 
る 技術の 研究に ついて 《 介す る。 fc だし 研究の 現況に ついては * 者が 所) 》 する 地質 赒査 所お よび 工業 
技 tft 院 BB* で ff われて いるもの を 対象と する, 地熱に ついての SB 心が 大きくな つてい る 現在 t ち ろん 上 IB 


ランドに おいて は 広く 応用され て 来て いる, そこで はゥ エンナ一 または シュ ランべ ルジァ 一方 式に よる 比 
ffi 抗 法が 用いられ ている。 その^ は 地熱 貯苗 雇が 電« 的 低 比 抵抗 をし めすと い ウ^ B に 基く ものである, 
B« 眉 を充た 体の 塩分 濃度の 大きい こと, 高 fi である こと は 一般にい ずれ も 流体の 比 抵抗 を 小さく す 
る 方向に 働き, 結局 地層の 比 抵抗 を 小さく する。 第 2H は-ユー ジー ランドの 有名な 地熱 地域の 一つで あ 
る ブロード ラン ドの 探 S)£ 果 を まとめた ものである", 550m の « 極 MB (の ゥ ェ ン ナー電 ffi 配置に よ 

ItB 抗を 表現した もので, 中央 81^、 ツチで 囲んだ 所が 2~50m の 低 比 抵抗 を 示して いる, 一方 PI じと こ 
ろで 行われた 地 探査 結果が 第 3 図に 示されて ある, これ は の 地 fi の 等 fi« を; fift で 示し, は m 

の それ を 実線で 示した ものである *>, 低 見掛比 抵抗 郎 と Ria 部の よい 一お が 見られる。 
自 *S の W 小 地 まの SiK は 地 «1 探査の 方法と して «3» であろ ラ という こと は # く の 著者に よって のべられ 
ている, 地熱 地: K に 存在す る 断層に そって その 断層の 運 》 にと もな つて 微小 が 多数 fi る こと; WW 待で 
きる, 從 つて 《«W ないし » ヶ月 fSl  —定 *« 内の) (M 、! &R& 観 iH し それらの 震 》 分布から 藭層 分布 を 推 
- 33  - 


212  應 場 鍵 三 


30-60 


Drill  hoie 
o 


1/  50-100 


30-50 


第 2 図 


ニュー ジ ランドの ブロード ロン ド 地熱 地 
城の 電気 探査 結果よ り えられた 見 掛比抵 
抗 分布. 単位 Qm,  550m 電極 間隔の ゥ ェ 
ンナ 一法に よる. 大略 750m 深度の 比抵 

抗を 反映す る と 見る ことができる (Risk 

et  al. による). 黒丸 は孔井 位置 番母を 表 
わす 


第 3 図 第 2 図と 同地 城の 地温 探査 結果. 
点 練 は 1 m 深度の 地 诅 の 等 a 
線, 実線 は 15m 深度の それ を 
温度 。(: で 示して ある (LUMB 
et  al., によ る). 


定 する ことができる であろう。 断層 は 熟 水の 通路と なると 考えられる からこの 結果 は 地熱 探査 上 有用で; 
る。 グランド ノイズの 観測 も 探査 法の一 つと して 用いられる。 地熱 貯留 暦が 地下に 存在す ると ころの 地ミ 
上で は ノイズ レベルが 高い という 予想が で きる という のが 探査 原理で ある。 そしてし ばし ば 応用 さ れて I 

る 探査 法で ある。 

重力 探査 法 も 広く 応用され る 方法で ある。 地熱の 探査 上き わめて であった 例と して ァメ リカの ィ: 
ベリア パレーに おける 結果 や 先に 電気 探査のと ころで あげた ニュージーランドの ブロード ランドに おけ' 

例 を あげる ことができる。 これらの 例に おける 探査 原理 は 熱 水 活動に よる 変質の 大きい ところでは 岩石 < 
密度が 大き くな り, 結局 重力 異常で は 正 異常 と して 見出 される という ものである。 

第 4 図に は REX  et  al.  (1971)" による インペリア パレーの 地熱 探査 結果より 引用した, 同地 方の メサ j 
常 と 名 づけ られた 重力 異常が 観測され た と こ ろの 重力 コン ターで ある。 同 じ 報告書 中に 摁 げられ た 地 置く 
配 図 を 第 5 図と して 引用した。 両者 を比蛟 する と 重力の 正 異常 と 高地 温 勾配 と の 相関が 非常に よい こと: 
わかる。 

第 6 図に は HOCHSTEIN  and  HUNT  (1970) "による, 岩石の 密度と 変質の 度合いの 88 係 を ボーリング 
ァ による 実驗的 研究 結果 を まとめた 図 を 引用した。 熱 水 変質 を 受けて 2 次 鉱物の feK により, 同一 *ll 
おいて 変質の 度合いが 大きい と 石 密度が 大き くなる という 結 » を 示して いる。 ブロード ラン ドの 重力 j 
査の 結果から, 変質に 起因す ると 考えられる 正 異常 を 検出し, 探査 上 有用であった とされて いる * 

以上 外国に おいて 地熱 探査の 目的で 用い られた 物理 探査 例 を 紹介 したが これら はいずれ も, いわゆる i 
熱の 直接 探査 法 と しての 適用 と 見る ことができる。 

地熱 貯 9 層の ^8 あるいは 存在に ついて 地質 上 構 it± の 規制が あるであろう こと は 当, 想され る •  i 


一 34 — 


第 4囡 メサ地 * の)! tSB 力 図. コン ター 間 SK0.5mgals. 点 は ffl 点. 
つて 物理 探 S 法の 地熱 探査 上の ft お 0 を 一 《 的に 地質 構造の 描出 という 位 B づけ をナる こと t g え られ, 


しい 地熱 地域の W も 多い ので, そのような ところでは 地 «W 造の 検出と いう B 的で 物理 法が 用いられ 


地 化学 探 iff 法と いう カテゴリ一 に はいる 方法の 地熱 探査への 応用 も その M は 多い。 澳出 S 泉の SiOi iR 
度の 》1 定, 土 » 中の ラドン, ヘリウムの 刺定, あるいは また 水銀 蒸気の 制定な ど その 適用 は 多い, これ 
ら は 地熱の 直接 探査 的 方法 を 見る ことができる, 


が 低い と 見るべき であろう, そこで 次に 我国に おける ほ査 技術の 研究の 現状に ついて 地 査所 における 

現 RS: 中心に « 介し よ 5, 

W 熱 地域の 地下の 熱 構 3ES: 推定す るた めに, 地表の 地)? 露 Si の 地質学 的 研究より, 地表の 熱史を あきら 

かにして, その^に ft 立てる:: とが 考えられる。 具体的に は 地表 》« についての 地 《fi 度&的 研究と 地 


S5 図 メサ 地《 の 地 fi 勾 E 図. 丸 印 は 地 Bfll 定用試 維孔. コン ター は 100m ついての 温 K  °C. 


Mean      Wet  Dchsitv 

»6 図 = ユー ジー ランド + プロ 一卜-ラント' *» 地域の ボーリ ング コア W 料よ り えられ 

る BKt 変質の の f« 係 (HOCHSTEIN 他に よる). 横 《は g/cm, を 単位と 

する * 度 を 示し ffitt の 3SB は 変《 の 度合 を 示す. C;#$B,  B;ttS の 変 
K,  A;« 度の 3E 質, を それぞれ: K 味す る. (1)~(4) は 地層 あで *> る. (1) 上 
« ワイ オラ 層, (2)  p トル ァ 'ブ レツ チヤ 層, <3) オハ キ fliftS,  (4) プ》 — 
ト' ラント' 《tesfc それぞれ 示す. 

- 36  - 


日本に おける 地熱 探査 


215 


いる 地 ««« 技術の 研究の一 つの 方向が これ を ねらって いる。 

また *5£ アーツ 衛星に よ る 我国の 空中写真 が 多く えられて おり, これらに ついて 写真 地質学 的 手法 
を 応用して, 各種 地質 構造の 推定が 可 « となりつつ ある。 地熱 としての 応用 も 試みられて いるので, 
これが 地 ««« 上 有用な 結果 を 生む こと 力 溯 待され ている。 

電気 法が 地熱 探査の 上で 有力な 方法と 考え られ, 内外の 地熱 地で 多 く の 応用が ある こ と について は 
既にの ベた 通りで ある。 そして その 適用 例 は ほとんど 地下への 流電を 伴う, いわゆる 比 抵抗 法が 用いられ 
る。 この 方法 は 探査 の塘大 のために は 流電々 極 間隔の 增大を 必要と して, 結局 困難な 長 ffi 離の 2 電欏 
間の «»» 設を 要する。 このような 現場 作業 上の 困難 を 克服す るた め, いわゆる 電磁 法と よばれる 原理に 
よる 地下の 電気 比 抵抗の 検出 方法 をと る ことが 考えられる。 ニュージーランド ゃァメ リカに おいて その 適 
用例が 報告され ており, その 方法に よる 探査 技術の 研究が 行われつつ ある。 我国に おいても 地質調査 所に 
て, 地熱 探査の た め の一 方法 として この 研究が はじめられ ている。 

その他 地熱 地の 地表面 温度の 測定の ための サー モカ メラの 応用, 地震 探査 法に にる 地熱 地の 地下 構造の 
検出の 試みな どが 計 面されて いる。 笨 者の 立場 上 承知して いる 地質調査 所に おける 地熱 探査の 研究 を 以上 
にの ベた が 他 機 B8 による 研究活動 も 活発に なりつつ ある。 例えば 日本 鉱業 会に おいても 地熱 探査の 研究 グ 
ループが 発足 し, 電気 探査 や 地震 探査な ど を 地熱の 探査に 役立てる ための 研究が は じめ られ ている。 
こ こ 数年 内 に これら の 研究の 成果が 徐々 に 実用化 されよ い 結果 を 生む こと が 期待 されて いる。 

文 

1)  工業技術 片 (1952) : 地熱発電 試 狭 研究報告 害 第一集. 

2)  地質調査 所 (1957) : 日本 鉱産誌 BVI-a 水お よび 地熱. 

3)  揚原浩 三 (1968) : 箱 根 火山の! ft 気 活動と その 熱源に ついて. 火山, 2 集 13 卷 2 号, p.  74-83. 

4)  潘原浩 三 (1969) : 温泉 学. 地 人 害 館, p.  141. 

5)  RISK,  et  ai.,  (1970)  :  D.  C.  resistivity  surveys  of  the  Broadlands  geothermal  region,  New 
Zealand.  Geothermics,  special  issue  2,  v.  2,  part 1, p.  287-294. 

6)  LUMB,  et  al, (1970)  :  Near-surface  resistivity  surveys  of  geothermal  areas  using  electroma- 
gnetic method,  ditto  p.  311-317. 

7)  Rex  et  al.  (1971) : Cooperative  Geological-Geophysical-Geochemical  Investigations  of  Geo- 
thermal Resources  in  the  Imperial  Valley  Area  of  California,  Univ.  of  Calif.,  Riverside 
p.  29-41. 

8)  HOCHSTEIN,  M.  P.  and  HUNT,  T.  M. (1971) : Seismic,  Gravity  and  Magnetic  Studies, 
Brodlands  Geothermal  Field,  New  Zealand,  7) に 同じ, p.  333-346. 

(1976 年 2 月 23 日 受理) 


一 37 — 


地学 雑 85,  4  (1976) 
DlETZ 説に よる 地 向斜, ならびに 討論 

堀 越 

New  Concept  of  Geosyncline  Proposed  by  DlETZ  and  the  Related  Dtsciusioiis 

Ei  HORIKOSHI 

Abstract 

Robert  S.  DlETZ  is  a  unique  geologist.  His  new  hypotheses  always  brought  forth 
controversies,  but  were  finally  accepted  as  a  whole.  His  most  prominent  paper  on  the 
spreading  sea-floor  theory  appeared  in  1961.  He  managed  thereafter  to  establish  a  new 
geosynclinal  concept  in  terms  of  plate  tectonics. 

DlETZ's  proposal  may  be  summarized  as  follows : 

1.  Continental  rise  and  shelf  couplet  constitutes  eu-  and  mio-geosynclines,  respec- 
tively. 

2.  Eugeosynclinal  sediments  mainly  deposited  on  the  oceanic  crust,  while  miogeo- 
synclinal  ones  on  the  continental  crust. 

3.  An  orogeny  is  the  geological  expression  of  the  collapse  of  continental  rise  sedi- 
ments resulting  from  either  the  new  subduction  of  the  oceanic  crust  or  the  contient-con- 
tinent  collision. 

4.  Even  Flysch  fades  indicate  commonly  the  collapse  of  the  continental  rise,  while 
Molasse  facies  appear  much  later  than  the  former. 

5.  Real  geosynclinal  sediments  were  derived  exclusively  from  the  continent,  hence 
the  geanticlinal  continent  has  never  existed. 

DlETZ 's  proposal  is  probably  nothing  peculiar  to  most  of  geologists  at  the  present, 
but  not  at  the  time.  His  proposal  was  felt  to  be  more  than  revolutionary  by  the  ordi- 
nary geologists.  All  his  papers  have  much  been  in  the  aiscussion  column.  However, 
the  progress  of  the  affair  is  very  instructive.  The  present  author  can  learn  the  follow- 
ing matters  through  the  discussions. 

1 . It  may  be  difficult  that  a  new  hypothesis  tides  over  the  limit  of  a  certain  group 
such  as  university,  country  and  so  on. 

2.    It  may  be  also  difficult  to  evaluate  fairly  a  pioneer's  achievements. 

I. はじめ に 

新しい 学説が 優れた もので あれば ある ほど, それ を 理解 出来ない 層 力 S 厚く, 反発が 致い 事が 多い, ifti 
科学に おける 革命と も 首 われる ブ レート • テク トニ タスに しても, それが 地質学 者に 広く 理解され るの I 
は 10 年 近く かかって いる。 しかし HR に 2脾 を 経る とその 間に 世代の 交代 も 生じ, 20 年 前の 新しい 学 »ま 
ほとんどの 層に 受け Ail られ るよう になる。 ァメ リ 力 合衆国な どの 学術雑誌 では 时» の 欄が «ん だから, 

* 束 京大 学理 学 » 地質学 教室 


— 38 — 


DITETZ 说 による 地 向斜, ならびに 时譲 


217 


新説の 登場 時点で 何が 理解され, 何が 理解され なかった かの 記録 力' >残 つてい る * &が 多い。 このような 时 
» の 記録 を 時代 を 経て 読み返して みると, 色々 と 得る 事が 多い ものである。 

ここで 取り上げる Robert  S.  DlETZ は, 1941 年に イリノイ 大学から Ph.  D. を 得て いる。 1950 年代の 
初めからの 彼の 多くの 論文 は, ある 研究者に とって は銜撃 であり, 他の 研究者の 怒り を 買った。 しかし 結 
果 として, DIETZ の 新説の 多く は 受け入れられ, 広まって いった。 彼の 仕事の 中で われわれ 日本人に もつ 
ともな じみの 深い 事 は, 北太平洋の 天皇 海山 群の 平 頂 海山に 日本の 古代 天皇の 名前 を 付けた 事であろう 
(DIETZ,  1954)。 しかし 筆者の ごと く 鉱床 学 を 専攻す る 者に とって は, カナダの サ ド ベリー 迸 入;^ 岩と 首 
われて いた ものが, DIETZ によって 初めて, II 石 落下の 衝撃が 引き金と なって * 出した 巨大な 熔岩 湖で あ 
る, とされた 事実が 記憶に 新しい (DIETZ,  1964)。 ともかく, 彼に よって 昔の! 学の 教科書 は 書き換え 
られ た。 

DIETZ の もっとも 偉大な 論文 は, 1961 年に イギリスの 雑誌 Nature に^^された。 この » 文で 彼 は 地球 
科学の 革命と 言われる 海洋 底 拡大 税 (Spreading  Sea  Floor  Theory) を 唱えた。 もっとも, 同様な 主旨 
の HESS の 論文が 翌 1962 年の American  Journal  of  Science にの り, この 翁 文の ブレ ブリ ン 卜が すでに 
広く^ していた ため 色々 の 問題が 起きた の だが, この 問題に ついては 触れない 事に しょう。 Dietz は そ 
の 当時までに 知られて いた 観測 データ を まとめて, 地球上の 変動 を 説明す る ことと なる 壮大な 仮説 を 提唱 
した。 練いて 出された 論文で, 彼が 海洋 底 拡大 説に 基づいて 具体的に 個々 の 地質 現象 を 説明す るに およ 
び, 彼の 考え は 反論の 集中砲火 を 浴びる 事に なった。 この一 連の 論文なら びに 时論 カミ 1962 年から 1966 年 ま 
での 間に 投稿 されて いる 事実 は, おそらく 意味が あ る。 

海洋 底 拡大 説が 発表され たの は 1961 年であった し, それ を 支持す る » 文が 爆% 的に 発表され たの 力 U967 

年, チューリ ッ ヒ における IUGG の 会 鏃 である。 その 翌 1968 年に なって これらの Morga^,  Le  Pichon, 
ISACKS  et  al. などの 論文が 印刷され ると, 海洋 底 拡大 説はブ レート • テク トニ タスと 発展し, 地質学 者 
の 中で も かなり 広く 理解され るよう になった。 筆者の 個人的 S» でも, 海洋 底 拡大 説 を 取り入れ たの は 
1960 年代の 終わり頃 からだ, という 研究者が 大変 多かった し, 世界の 一流 大学の 地質学 教室で も, その 頃 
から ブ レート • テク トニ クスが 講義に 出始めた ようで ある。 そして 1970 年に DEWEY  and  BIRD の Moun- 
tain  belts  and  the  new  global  tectonics が 56 表される と, もう その後 は 既成の 地 向 j^8L 念に 基づく 地 
史を 新しい グローバル • テク トニ タスの 下に 組み 換えた 輪 文が 鍾 を 接して 表われる 事になる。 要するに 
DIETZ 力 U960^ に 受けた 反発 は, 革新的な 論文が 世に出る 時にはい つもあった 現象であろう。 

以下の 章で は, DIETZ が 地 向斜と 造山運動 を极 つた 3 つの J6 文 を 取り上げ, 彼が 何 を 主張し, その どこ 
が 理解され なかつ たかを 捩り 返って みる 亊 にしよう, 彼 はこの ほかに も, 彼の 考え を わかりやすく 通俗的 
に 説明した 縿文を American  Scientist  (DlETZ,  1964) と Scientific  American  (DlETZ,  1972) に?^ し 
ている。 しかし これら は 内容に 原著 翁 文と 重複す る 部分が 多い ので, ここで は 取り上げない 事に する。 

II. 大 の 崩 墙 

DlETZ の it 又 I  Collapsing  continental  rises  :  an  actual istic  concept  oi  geosynclines  and  moun- 
tain buildingj は 1963 年の Journal  of  Geology に 発表され た。 "continental  rise" について はい ま 
だ 適当な 訳がない が, ここで は" 大睦緣 »" と釈 する 事に しょう。 この 当時, 地向斜 なしで は 地質学 を » 
れ ない ほど, 地 向 念 は 地質学の 多くの 分野に 食い込ん でいた。 しかし この 概念の 最大の 欠 » は, 地 向 
斜とは 現在の 地球上で 言えば どこか, という 質問に 明睞に 答える 事が 出来ない 点に あつたと 首え る。 この 
せきについて 「ブ レート • テク 卜-タスの 立場から みて, 地 向斜と 呼ばれた もの は 現在で 首えば ここ だ 0J 
と 主張した のが この DIETZ  » 文で ある。 

合衆国 柬 海岸に はァ パラ チア • 力 レ ドニ ァ 造山運動 によって 出来た « 成 岩 類と, よ り }»« の 大洋 地 » に 
またがって 中生代 以後と 思われる 堆積物が 分布して いる • これらの 堆積物の 厚い 所 は 2 つあって, 一つ は 


一 39 — 


218 


場 越 «t 


第 1 図 合衆国 東海岸の ニュージャージー 沖の 海底 構造 (A)  (Drake  et  al.,  1959) と Kay 
(1951) が 復元した ァ パラ チア 地向斜 (B)0 もしも ァ パラ チアの 地 背斜が 幻であった 
とすると, 两者は 堆積 盆の 形) i といい, 厚さと いい, 大変に よく 似て いる。 (A) の 
欽字は Vp  (km/sec) で, 点を打つて ある 部分が 中生代 以降の 堆積物と 考えられる. 
Vp=5.0~5.5,  6. 3 の 地 暦に ついては 本文 中の Hsu の 討論 を 参照 

大陸棚に 当たる 基继 の大睦 地殻の 上で あり, も う— つ は大睦 斜面から 大洋 地殻の 上の 大睦緑 « にわた る 所 
である。 これら 2 つの 堆積 盆 は 大陸棚 縁で 境され, ほぼ 平行に 分布して いる。 この 細長く 厚い 2 つの 堆積 
盆 は, 定義の いかんに よって はま さに "地 向斜" である。 DRAKE  et  al. (1959) は これらの 堆積物の 分布 

の が, M.  Kay  (1951) の 復原した ァ パラ チア 地向斜 に似てい る 事に 気付いた (第 1 図)。 そして 大変 

重要で 画期的な 考察 を 行なった。 「大 睦緣膨 堆積物が 主 地向斜 (engeosyncline) 堆積物, 大陸棚 堆 « 物 は « 
地向斜 (miogeosyncline) 堆積物で あるの かも 知れない。 そして 大 睦緣膨 堆積物が 造山運動 によって 大睦 
に 付加され, 大睦が 生長す る 可 簾 性が ある。」 1963 年の DIETZ の 主張 は, この DRAKE  etal. の モデル を 

一 般 化し, 海洋 底 拡大 を 造山運動の 引き金と して 持ち込ん だものと 言える。 しかし Dietz は Drake  et 
al. の 業績 を 「事実 を Kay の 地向斜 概念に 合うよう に ゆがめて 解釈した。」 として あまり していない。 
DIETZ によると 一般に 造山運動の一 輪廻 は 次の 3 期に 分けて 考える事が 出来る (第 2 図)。 出発点と して 

大陸 地殻と 大洋 地殻が 接して いる 場所 を 考える事 にしよう。 第 1 は 堆積 期で ある。 大睦 からの 物質 は大睦 
斜面の 下の 大洋 地殻の 上に 堆積し, 大陸 緣膨を 形成して いく。 この 堆積物が 主 地向斜 堆積物と 言われた も 
ので ある。 堆稜が 進行す ると 大洋 地殻 はァ イソ スタシ 一によ つて 沈降し, この 沈降が 大 ISIft を 下へ 引っ張 
るので あろう。 この 歪曲した 大 IS» に 堆積した のが 副 地向斜 堆積物で あり, 先の 大 1*»膨 堆積物と 共に 
主 • 副 地向斜 堆積物の 対 を 形成す る。 第 2 は 造 山 期で ある。 拡大す る 大洋 底 は 比重の 軽い 大睦 地效の 下へ 

沈み 込み を 始め, 海溝が 形成され る。 この 変動に 伴って 大睦 緣應の 堆積物, すなわち 主 地向斜 堆積物 は a 

曲, 変成し, 結局 は 大陸 地殻へ 付加され る。 この 外側が 新しい 大睦 斜面で ある • しかし 大 ft«Lh の堆糠 
物, すなわち 副 地向斜 堆積物 は大睦 地效が 軽く 受動的に 動く ので, あまり 変動 を 受けない。 第 3 は 後 造 山 
期で, これ は 次の 輪廻の 前 造 山 期と 考える事 も 出来る。 この 時期に なっても 大洋 地效は 沈み 込み を « け, 
海溝の 形成が 維持され る。 この 海溝から 引っ張り 込まれる 堆積物 や, 先の 変動に よって 地下 深 所に 持ち込 
まれた 堆積物が 熔け, 花 マグマが 形成され て大 !&» へ 貫入す る • 一方で は 新しい 大 B«» の 外 働 


— 40  — 


DITETZ  » による 地 ならびに W» 


OROGENIC  PHASE  ―  SI  ma ih  taring  btnialh  contlntnlal 


: OROGENIC  PHASE  —  PI  u  ton  I*  m 


第 2 ほ S 実 的 概念に 基づく 地 向斜の 《3史 (Dietz,  1963) 
1. * 核 ffl. シ マが- ンァル を 押す が, 两宥は 共に 移動す る。 これが 大ほ ftftnffl 因で, 
ft 向斜 はこの M に 形成され る. 2. 造 山 W. -ンマ はシ アルとの おび 付き を 醺れ, 
;*: &の 下へ it み 込み を 始める. この ft きに 拌 つて 大 B»»  (正 地 向斜) 堆 91* は 庄18 さ 
れ, » 曲し, 変成す る. しかし 大ほ機 地 向お) * 核 物 中の 变 ft は 弱い. 黑 色の »は 

大洋 b から 大》»*«81 物 中へ 6 り 込まれた 性 s& 示して いる. 3.  aamffl. 

衝上 Bfi 層 E に 沿って 海溝が 《* する. ほ々 な は 大 ほの 下へ 引つ K り 込まれ シ アル 
R とな!!, 底《 を 形成す る. 大洋 地 S の 蛇 ftS からの 《1 水が この 反! £: を 助ける. 銜 上3! 
» が 止む とそれ までに K 成された され, 状!! は 1, の 堆《 期の 始ま P に S た 
5 ょラ になる. 

に 斬し ぃ大 堆積物の 形成, すなわち 第 1 期の 造 山; S 動が 進行す る, 

が 力 s したの は 次の ような 点で ある, 大睦 » 膨堆 » 物が アイ ソス タシ 一で 大洋 地效を m ませて いる * 実 

は, 地震 測に より H ほされて いる。 また 採集され た コアから, 大陸 »6堆》 物 は 主として 乱泥流 堆積 
ft である 事が わかって いるが, これ こそ 主 地 向斜に 典型的と された ものである, その 堆 91 深度から 考え 
て, 合な どの 堆積 IB1BS は 一 般 に は 存在し ないし, 石灰 S もまれで ある。 しかし 大睦 堆ま物 は 大洋 
«» の 上に 直接の るので, 玄武岩 熔岩 や 玄武岩 JfiS 成 S は 産出 ナる。 アル ブス?! の Ktt 岩 は 大洋 地お そ 

««»Ofc ので あっても 堆 » した 場所 は 深海で ある, したがって, その 中に される 化石 は 環境の 
のために は ffl 頼 出 * ない 事が 多い。 大 ®(B での 堆積 は大珐 緣膨の 形成に 伴 う 大睦 地效の 下方への 歪曲に か 
な! > 依存す るので, 大陸 緣 での 堆積より g れ がちで ある。 そして 大睡 » の 歪曲 は徐 * に 生じる ので, 大 
B*o 上の »積 は 一 » に 常に 浅海 相で あり, 大 S» の 方へ 厚くな り. そ;: で 魚に 消失して しまう, 地向斜 
の 復元 B にしば しば 害いて ある M 地 向斜の の 翼 ほ, が 海の 方から 供給され たという M 遠った 奪 
え や, Wli は 《 に 薄くな つて 消 《 すべき だとい ぅ«» から, 実 》 に *B されて いない 所まで 延長して 鲁ぃ 
fc ものである, 大»« の 上の 《« 物 は 海 # に 打ち * せる ft によって SIMM" る • ま fc^HMkK の) M 该が tt 


220 


堀 越 ft 


まると この 部分が 大睦 側へ モ ラッセ 相の 堆穣物 を 供給す る。 したがって 81 痕 などに よる 堆 の 供給 方向 
は, 供給源と なった 陸地 を 指示す る ものと して は 当てに ならない。 

DIETZ は それまでの データから? F~ 観 的な 地 向斜を 考えた。 しかし 彼の 結» に は 当時の 地質学の 常識 を 
破る 多くの 点が 含まれて いた。 それまでの 地向斜 モデルで は, 通 去の 地 向斜に 類似の もの は 現在の 地球上 
に 存在し ない 事に なって いた。 だから こそ KAY  (1951) は, 現在の 合衆国 束 海岸 を Paraliageosyncline 
と 呼んだ ので ある。 この 原因に は 色々 あるが, その 最大の もの は 通 去の 地向斜 の? 6« に は いわゆる 地背斜 
(geanticline) という ものが あって, それが 地 向斜へ 堆積物 を 供給した, という 考えで ある, しかし この 幻 
の 大陸 地殻が どこへ, なぜ 消えた かとい ぅ亊 はどうしても 説明 出来なかった。 地向斜 概念の 下で, 幻の 大陸 
の 問題 は 説明 を 食わされ ている 最大の ものであった。 しかし 「ァ パラ チア 地 向 斜の束 側に 地背斜 などと い 
う もの は 存在し なかった。 すべての 物質 は大睦 があった 北西 側から 供給され たので ある。」 という DIETZ の 
主張 は, 当時の 地 K 学者の 多くに とって は 大変な 驚きであった。 DIETZ 以前に 同様な 考え を 述べた DRAKE 
et  al. (1959) は, 表現が 控え目であった 事と, 論文が 特殊な 出版物に 揭 裁され たため を かもさずに 済 
んだ, しかし DIETZ は戦闕 的に, しかも 広く 流布して いる 学術雑誌に その » 文 を » ^したため, 無事に 
は 終わらなかった。 

III.  Hsu の Ktt 

DIETZ の斉一 観 的な 地向斜 モデルに まず 食い付い たの は 当時 カルフォルニア 大学に いた HSU  (1965) で 
ある。 DIETZ 説で は 主 地向斜 堆積物, すなわち 大 睦緣膨 堆積物 は 大部分 大洋 地 欲の 上に 堆積す る はずで あ 

る。 しかし Hsu はこれ に 反対し, 地 向 斜の底 は大睦 地觳の 上に 堆積し 始めた と 主張した。 Hsu がその 縿 

拠と したの は, 地向斜 では 深海 性 堆積物が 浅海 性 堆積物の 上に のって いる 場合が 多く, 海が だんだん 深く 
なった 事 を 示して いる。 また 地向斜 堆積物 は 酸 M 成 岩に 貫入され ている » ^が 多い が, これ は 基 « が大 

睦 地殻で ある 事 を 示して いる。 さらに DRAKE  et  al.  (1959) が 示した 合衆国 柬 海岸の 断面図 自 堆積物 
が 大陸 地效の 上に のって いる 事 を 示して いるで はない か, といった 点で ある。 

この HSU の 最後の 指摘 は, DRAKE  et  al.  (1959) の 断面図 (第 1 図) の大 睦緣膨 堆積物の 下 ffi にある 
Vp  T*6.3,  5.0~5.5km/sec の 2 つの 地層の 事で ある。 もし これが 結晶 質の 基继, すなわち ァ パラ チア 造 
山带の 岩石 類で あると, Hsu の 主張に一 つの 譲 拠 を 与える 事になる。 し 力 > し Drake  et  al.  (1959) も述 
ベて いるよう に, この 地 城で は 大陸 地殻と 固化した 堆積物の Vp が 似て いて, 相互の WW が必ら ずし も容 
易で ない。 当然 Dietz は これら は 固化した 堆積物で あると 反論した。 しかし その後 かなりた つてから, 
Deep  Sea  Drilling  Project 力; DRAKE  et  al.  (1959) の 断面図に 沿って 4 本の ボーリング を ff 面した • 
そのうち 3 本 は 大洋 地殻に 逮 しなかった が, 1970 年 5 月に 実施され た No. 105 は 約 200m に逮 する 白 ®g 
から ジュラ紀に わたる 石灰岩 を 貫いて 大洋 地殻に 達した (Geotimes,  1970)。 これ は大 ffift 膨 堆積物の 束の 
端で ある けれども, 少なくとも 結晶 質の 基继は 存在し なかった。 

地 向 斜の基 « についての HSU の その他の 主張 は, そう 簡単に 結 が 出せる 問題で はない。 たとえば 花 
M 岩 K マグマ は 大陸 地 鼓の 中 だけにし か 発生 しないの か という 問題 はい まだに 未解決で ある。 しかし 
DIETZ の モデルに しても, 花崗岩 は大 積 物が 造山運動 を 経て 新しい 大睦 地效と して 旧大睦 地效に 
付加され てから 発生す る 事に なって いる。 また HSU が 言うよう に, 地向斜 堆積物が いずれも 下部 は 浅海 
性, 上部へ 行く につれ て 深海 性の 層相 を 示して いるならば, 確かに 大 睦緣膨 堆積物と して はありそう にも 

ない 層相で ある。 しかし Hsu が 実例と して 挙げた フランシス カンで も, このような 層相の 異なる 堆 

は 断層で 接して いる。 もし 化石に よって 相互の 上下 閣係 がき まっても, DIETZ に 首 わせれば 浅 }«4 の 
物 は大睦 ffl 堆積物で あ り , 深海 性 堆積物 は大睦 緣應堆 « 物で あ る, という 事に なって しまう 。結局 DIET2- 
HsuW» でもつ とも 実りが あつたの は, ァ パラ チア 地 向斜の 物質が 北西 大睦 側から 来たの か, あるいは 当 
時の 定説であった 南 束 側の 地背斜 から 来たの かとい う 点であった ろう。 


— 42  — 


DITET2  R による 地 向 «, ならびに! ■( 論 


第 3 図 ァ パラ チア 造 山 帯の 》«g  (Bird  and  Dewey,  1970 から «»化) 
大 堆 は ほ 側から 供給され たフ リク シュ からなる が, 変 * されて おり, その BE 
«8 に は 不明の 点 も 多い. 大洋 庄 の 沈み 込みの まりから やや 3 れて逸 山 lH4ite ま!),  m 
H からの *t« 物の 供給 も 始ま る. この 堆 «ft がお もに フ リ v シ 1 からな つていた 事が 多 
くの 地 HBf 究 奮の »* つ fcW 断 を 導き, a の大 |» が «* される ISEB となった. いわゆる 
モ ラッセ 相が 出現す るの は 造 山 W も ごく  *)H になって からで ある. 

HSU は 現在の Sffl から ァ パラ チア 地 向 斜へ物 «が》» されて 来た E» として, 古 « 系 ^« 犢岩 岩石学 か 

らの 多くの 知 &を# げた。 HSU のこの 主 めについての DIETZ の 反 » に は 大変 重要な 点が 含まれて いる, 

の ものである. Dietz によれば, この頃に 大睦 »« の 崩壞が 始ま!), 大 ISftK 堆積物が 海上に 表われて 物 
« を 北西 《 へ も 供 絵した, したがって, これ 以 ft の堆 » 物 は W 地向斜 帯に 堆精 したと しても ,成因 的に は 
311 の 地 向斜堆 » 物 ではなく 後 造 山 期の モ ラッセに 当たる, Dietz の 首う 地向斜 期の 物 S が 北西 大 iftft から 
ft 給され た 事実 は, HSU 自身 も 8 めた ように カンブリア 紀の 砂岩に よく 示されて いる (第 3 図), 

モ ラッセと いう 言 « は, もともと アルプス 造 山 後期 を 代表す る W 汰の B い 粗 粒な 堆 « 物に 与え られ 
た 名 W である. 合 * 国 束 海岸に? S ぅァ パラ チア • カレド ユア 造 山 S 動に おいて, 岩 相 上の モラ: /セは オル 
ド ビス IE も 終わりに なって 堆積し 始めて いる, しかし 造 山: 後期の 堆積物 は それよりも ずっと 早く, ォ 

ルド ビスお の 初め 頃から 堆 a [が 始まって いるら しい, しかし その 岩 相 はモ ラッセと は 似ても 似つ かない フ 
リツ シュ であった, 多くの 地 « 学者 は, 造 山 逐»8 期 堆積物の 岩 相 はすべ て スイスの モ ラッセと 同じで あ 

ると 恩い 込んで いたた め, つじつま を 合わせるべく 幻の 大 B を 作り上げ たので ある, 
IV. 受》 的に 》  く 

DtETZ の 第 'I の 文 " Passive  continents,  spreading  sea  floors,  and  collapsing  continental  rises  " 
H1966 年の AmeriMtt  Journal  of  Science に? Ht された, はこの »4 で 地 * 上の S 山: «ft を WS 的に 

cali*t ではなく,  ft« の AMft を 重んじる hwi«jnt«li« である と 述べて いる, そ は 1970 年に 


mim 銜突 SitOiSft の 《* 図 (Dewey  and  Bird,  1970) 
いまでは ァ パラ チア + カレ ト ァ S 山 Sft が » 突 S である 事は徨 立して いる. しかし そ 
れは 1966 竿に Wilson によって 初めて きえられた. Dietz は Wilson (1966) の IS 文 
SrH んで いなかった らしい. 

Dewey  and  Bird によって 出された S 文と 似て お!), 結果と して は Dewey  and  Bird の縿 文の 方が ft 等 

考える と, Dewey  and  Bird ひ 970) の » 文より 4 年 早く? £ 表されて いると いう * 実は, + 分に 評価され 
なければ ならないだろう。 

の大 》の» 突に よる ものと に 分けた (第 4 図)。 これら は 後に アンデス 型と 衝突 S などと I* ばれる 事が 多く 
なる, この » 文で D1ETZ が した 事 は, 大睡 地» も 大洋 地 S も 非常に *® しがたい, しかし, 大洋 地 

という 点で ある。 すなわち 大洋 地 ® は movable であるが mobile ではない, たとえば 当時 EWING  et 
al. (196J) は, 大洋 地 《 の 上の 堆積物が 全然 変形して いない 事実 を 里 出して, 海洋 底 拡大 说に懷 R 的な 立 

»を とった, しかし D1ETZ によれば, この 事実 こそ 大洋 地 效 が 《« な 一 &板 として 移動して いる 事 を 示 
すので ある。 

1960 年に Gastil 力 
H), Dietz はこれ 

ならば, 古い 変成 の « 対 年代 は 消されて し i つて, このような パターン を 示さない であろ ラ, たとえ ぱ 
サ ト' ベリーの 》 石 孔ゃ花 B 岩の 貫 人形 應 の ごと く, 大睦地 殺の 上で 本来 円形に 近かった tS われる もの 


i た 古い 始生 代の 地廢 でも 著しい 変形 を 受けずに 残って いるの は, それが一 度变成 作用 を 受けた 大睡 

の 上の 堆« 物で あるから であろう。 この 考え は Gastil の g» と は !8 つてい る。 しかし Dietz によると. 
» 山! 8 動 は 大陸 地 效の綠 の 大洋 地 fi の 上で 起こ り, 大睡地 » が 影響 を 受ける の は その 緣の だけで あ 
る。 大ほ地 9* は 次から 次へ と 起こる 造 山 運 》 によって 新 しい 大 珐 地 》が* に 付加され て 生長し, 大きくな 

つて 来 fc» これが 第 2 の » 文に おける DIETZ  Ott 輪で ある. 


DlTETZ  111 による 斜, ならびに Wit 


第 513 アバ ラ チア • カレ ト '=ァ造 山 * の S« のブレ カン プリ ァ ttft 年代 K 
北米 太 |» の 《: 物 年代 区に ついては, GASTIL(1960) が » 括した あと, その後の カナダの 
»fi が STOCKWELL  et  a しひ? 70) によって * とめられ ている. この 第 5 図 は そのほか 
の 多くの 》 料 を * 照して 作成され た. ァ パラチ ァ ■ カレ ト '=ァ造 山裕の 《B について は 
多少の ran が あ 5. それ はァカ ディ アン 変動 を どう B うかで ある. 同じような H を 作つ 
(1971) に. ァカ ディ アン SCDiKf と ヘル シニア ン ifi 山 » を 一括して いる. こ 
のへ ルシエ アン 逸 山 S»j がまた, よく 性 ft がわから ない 造 山: 8ft なので ある. ともかく, 
Young  (1967) はァ パラ チア 地 向 弒が大 BftS の 上に 形成され た E85 として, アバ ラチ 
ァ 造 山 » の ft 佣の ブレ カンブリアの «® が 連 (すると 主張した. Young のこの 主 8( が 
Dietz  81 に対する SE となる かどう か は 90 と しても, ァ パラ チア • カレ ド ユア 造 山 带 の 
のプレ カンプ リアの « 物 年代 区に は 対応が B* られ る. 

V.    YOUNG の NH 

Dietz の 第 2 の Ji 文に 时 » をぶ つけたの は カナダの ウェスタン. オン タ リオ 大学の G.  M.  Young 
(1967) である。 彼 は 当時 だんだんと 56 表されて 来た プレ カンブリアの 岩石の) i 対 年代の 分布が DIETZ の 
ように 同心円 状に ならず, «* の 年代が » ざって いる 事 を 強 属した。 YOUNG は GAST1L ひ 960) の 結 
論 を 支持し, 大睡 地« の あちこちが それぞれ 異なる 時代に 安定化した * を 主張した, Dietz は 現在の 大 B 

Young は 


えた, Young は 昔の 地 向斜が 大睡地 fit の 中に 生じた E» として ァ パラ チア ■ カレドニア 造 山 *SrW に * 
げ ている, 16 は Dietz に 反 W しながら fc 大睡移 »を« め, fc し 大西洋 を 閉じて しまう とァ パラ チア • 力 

レ カンブリアの 大ほ地 » の 中で 8 き であると 考えた。 

DlBKtfyiJS は へ 同時に 生長して 行く と 考えたならば, これ は 彼の 31 み 足であった, D1ETZ モデル 


224 


場 越 敷 


のよう な 大陸 緣應 堆積物の 崩 * は, プレートの 動き に 直交す る 大 ft« で もっとも 激しく 起こる はず だから 

である。 たとえば; lb* 大睦 のブレ カンブリア 紀層 では, ある 一定の^; に 造山運動 を 受けた と考えられる 

各地 城 は ほぼ 带 状に 分布して おり, しかも 全体として 北西と 南 束 方向に 年代が 新しくな つてい る (第 5 

図)。 また Young が大睦 地效が 繰り返え し 造山運動 を 受けた 例と した グ レン ビル 地域で は, 普遍的に 見 

出される 約 955m.y. という »6 対 年代の 僚の ほかに も, 確かにより 古い^: を 示す ものが 目につく  (STOCK- 
WELL  et  al.,  1970)。 しかし そのような 異常に 古い 值は, ダレン ビル • フ 口 ントに 沿った 北部 地域に 限られ 
ている らしい。 この 問題 はまた 後で 触れる * にしよう。 ァ パラ チア • カレドニア 造山運動 を 大陸 地效の 中 
の 造山運動の 例と して 举 げた YOUNG の » 旨 は, DlETZ も 指摘した ように, intracratonic 造 山带と en- 
sialic 造 山 带とを 混同して いる。 また WILSON  (1966) が 首うよう な Proto-Atlantic  Ocean を 考えれば, 
大西洋の 両側の ブレ カンブリア 紀層 についての YOUNG の 指摘が 正しく とも, DIETZ 説 は 成り立つ ので 
ある。 しかし DIETZ 自身の 反 » は 次の ようであった。 

造 山带の 境界が 多 く の 場合 非常に 明睞 だとい う 事 は, 造山運動が 大 膨の崩 * によって 起き ると いう 
考えで よく 説明され る。 なぜなら, 大睦 緣應の 大陸 側の 境界 は 著しく 異質な 大睦 地殻と 大洋 地 鼓の 境界と 
一致して いるから である。 もし 大睦 地殻の一 部 だけが 造 山 作用 を 受けるならば, 境界 はむしろ する だ 
ろう。 また 地 向斜の 基盤が シ アル 質な 岩石なら ば, その 密度から 考えて 地表に 露出しても よさそう であ 
る。 それ にもかかわらず 地向斜 基盤が 発見され な いのは, それが 密度の 高い シマ 質の 岩石から 成り立って 
いるた めだろう。 実際に は 地 向斜の 基盤 はス ビラ イト, 蛇紋 岩, 超 S 基 性 岩な どの 構造 的な ブロック とし 
て 地 向斜の 中に 存在して いる。 さらに DIETZ が 予言した の は, いままでの ブレ カンブリア 紀の 地質 は 地 
層の 外観に よって 判断され た 点が 多く, とかく 強い 変成 作用 を 受けた ものが 古いと して 扱われて 来た。 し 
かし 絶対 年代の 測定値が 增加 すると, これらの 知識 はかなり 変わる だろう, という 点であった。 これ は 
1960 年代 を 通じて 現実に 起こった。 DIETZ は 最後に こう 結んで いる。 もしも 過去の 地向斜 が大睦 堆積 
物と 大陸棚 堆積物の 対でないなら ば, 地質時代の それら は どこへ 行って しまった のだろう。 この 堆積物の 

対 は 海と 睦 とが ある 限り 存在す る はずで ある。 Young に対する Dietz のこの 反論 は, Dietz の 斉一 «W 
立場 をよ く 示して いる。 

VI. Miogeocline 

先 章で 紹介した 翁 文で 斉一 観 的な 地 向斜の イメージ を 追究した Dietz は, さらに 1966 年に 第 3 の ft 文 
を » 表する。 Dietz はこの 論文で は 主として 副 地 向斜を 取り上げ, 一般に; は 四方へ 薄くな つて 尖滅す 
ると 考えられて いるが, 厚くな つて 消え失せる 事が ある 事 を 強調し, 副 地向斜 堆積物, すなわち 大 睦棚堆 
積 物 こそ その 例で あると 指摘す る。 Dietz が 自説に 確信 を 持てた の は, 現在の 合衆国 東海岸が そのよう に 
なって いるた めで ある。 とすれば, 過去の 地質時代 にも 同搽な 堆積物が 存在した に違いない。 それ こそ W 
地向斜 堆積物と 呼ばれて いた 地層で ある。 これが Dietz の 根本的 立場で ある。 そして 彼 は, その実 例 を 
世界 各地に 探し 求めた。 

この頃に なると 海洋 底に ついての データが 蓄積され て, 大陸棚 堆積物が 沖に 向かって 厚くな つた まま 消 
え 失せて いる 所 は, なにも 合衆国 東海岸 だけで ない 事が わかって 来た。 この 事実 は 当然 Dietz の 説に 有 
利に 作用した わけで ある。 そこで Dietz は, 地層が 厚くな つて 消失す る 事 を 強 P! する ために, それまでの 

miogeosyncline に 換えて miogeocline という 名称 を 提唱した。 し 力 、し, おそらく 彼に とって 気が かりだ 

つた 事 は, ニュージャージー 沖の 地層 断面図で は 大睦栩 緑に 基盤の 隆起が 察され (第 1 図), これが 大膽 

が 大陸棚の 沈降に 伴って その 緣に 生長した 場合に は, それが 原因と なって 地層が 厚くな つた まま 消失す る 

* が 起こり 得る かも 知れない が, それ は 全体として はまれな 例だろう と 考えた。 しかし Dietz 自身, 地 
層が 厚 く なって 消え失せる 原因に ついてはい く つかの 可能性 を 述べ たもの の, 明 まな 結縿は 出せな かつ 


一 46 一 


Dietz  B による 地 li) 斜, ならびに (Nil 


一: +,, 一 
二-— . ' 


CONTBJtKTAl.  Ef.CCK 


*60 グ レン ビル 造 山 * の RA 図 (D1ET2  and  Holden.  1966) 
Dietz は » の 言う S 実 的な 地向斜 モデルが ブレ ガン プリ ァ S にも SffiiB* る tft え, モ 
の «fc して グ レン ビル 地 城 Sr# げた. ft によると ダレン ビ ^'フ0 ン トは 当時の 大 IS 緣 
である. サド ぺ リーの » 石 孔は大 Iffi 地 B の 上の »1 地 向 物で ある ヒ ユー 》= アン It 

の 中に 形成され たため, グ レン ビル ifi 山に よっても あまり 変形され なかった 

fc. その後の 研究の 果 によると, 合 SftS 東海^の 大睡 ffl 堆積物の 末 SS が 断ち切られ たように 消え失せて 
いる 是大の 原因 は, メキシコ »» による 浸蝕の ためで あるら しい (HEEZEN  et  al.,  1966  ;  Uchopi  and 
Emery,  19OT  ;  Pilkey  el  al.  1971). おそらく  DiETZ が に 画いた ように, 大ほ ffl 堆積物が 厚さの 
* 化と 層相の 変化 を拌 つて 大 B«» 堆 Ktt に 移 化する 場合が, より一 なのであろう (第 6 図)。 
ともかく  Dietz は, 堆核 ft の 半分が to られ ていない 地層, それ こそ 地 K 時代の 大陸 槲 堆積物で あると 

た, Dietz の K によると, S 時の 大ほ地 » の緣は miogeocline 堆 8 物の 一 # 厚い 所. すなわち 大陸 «堆 
9» の緣に 求められる, この 》に 対して 大睦 SW 堆 « 物が 新しい 大 B 地 》 として 付加され, 大睦が 生 す 
るので ある, 


この Dietz の 86 文 はまた また かみ 付かれる わけ だが, この 時の 相手 は カナダの マック マスター 大学の 
Clifford  and  Henderson  (1968), そして ウェスタン' オン タ リオ 大学の Young  (1968) が 再度 登場す 


となって いる 海洋 底 拡大 K は, 1967 年頃から 爆 》 的に 普及した。 CLILLORD らの时 は 1966 年に 投« され, 

ft.  1960^ft に 海洋 底 拡大 K& 押し進め たの は, 地? [学者の 中で t ごく 少 おの 遷 ばれた 頭 88 である, 当 
& 今でもそう だが, 海洋 底お 大 R を 裏付ける データの 多く は, まず イギリスの一 tt と 合 « 国へ もたらさ 
れ fc, それが 同じ (feR きであって fc 国 »を« えて カナダへ 人る と, その 理解の ほど; れ ていたの か 
も *tft ない, 


VII.  IR3 の B 文に 対する WM 


Dietz の 主張の 基 »«念 


226 


場 越 敷 


問題 はもう一 つ ある。 DIETZ は 海洋 底 拡大 説 をブレ カンブリアの 地質にまで 適用した わけ だが, ブレカ 
ン ブリアの 造山運動に 海洋 底 拡大 説, あるいは ブレー ト • テク トニ タスが 適用 出来る かどう かはいまで も 

必ら ずし も 明らかで はない。 海洋 底 拡大 鋭が 色々 と検 E 出来る の は, ブレ カンブリアの 終わり頃から 始ま 

つた ァ パラ チア' カレドニア 造山運動 以後と みるの が 適当であろう。 1970^ 代 も 半ばに 入った ブレ 
カンブリアの テク トニ タス を餘 じる » 文 はかなり 堆加 したが (たとえば TARLING  and  RUNCORN,  1973) , 
筆者 はい まだ 際立って 注目され る 翁 文 を 知らない。 当然 CLIFFORD らの时 » はこの ような 点 を もつ く 事に 

なる。 

DIETZ はグ レン ビル 地 城が グ レン ビル' フロント を 明 睞な境 として ヒ ユーロ ニァ ンの 岩石 と 接して いる 
点に 注目, これ こそ ブレ カンブリア 紀 の大睦 斜面で, ヒ ユーロ-アン * 層群が 副 地 向斜, グ レン ビル 層群が 

主 地向斜 堆積物であろう と 述べた (第 6 図)。 これに 対して Clifford  and  Henderson や Young は, 絶 

対 年代の 測定 結果で は ヒ ユーロ  二 アンが 変成した の は 約 l,700m.y. 前, グ レン ビル は 約 900m.y. 前で あ 
る。 したがって 両地城 を 主, W 地 向斜の 対と 考える に は, この 差 lb.y. は 大き 遢ぎ るし, 两 地域の 岩 相 も 

主, Bij 地 向斜の 対と は 著しく 異なる と 翁 じた, この Clifford らの反 翁 はもつ ともで ある。 しかし Dietz 
は, ヒ ユーロ 二 アンが ダレン ビル • フロントで 急に 消える 事実 は, その 反対の 翼 力 めから 存在し なかつ 

たと する miogeocline の 考え 以外で は 説明 出来ない と 答えた。 

ダレン ビル 地 城の 地質に ついては, 最近に なって Irving et  al. (1974) が 新しい 事実 を 見出した。 彼等に 
よると, グ レン ビル 地域 は 少なく とも 2 つの 大睦 地殻から 形成され ている らしい。 その 境界 は グ レンビ 
ル. フロントの 南側, 約 200km の 所をグ レン ビル' フロントに ほぼ 平行して 走って いる。 そして ヒ ユーロ 
- アンが 分布す る 地 城から グ レン ビル' フロント を 越えて 地質 や 変成 作用の 速 綾が » めら れ るの は, グレ 
ン ビル 地域で もこの フロントに 沿った 北側の 部分 だけら しい。 したがって IRVING ら のこの 結 » が 正しけ 

れば, Dietz モデルに よる ダレン ビル 造山運動の 大 睦栩緣 は, グ レン ビル' フロント そのもの ではなく, 

約 200km ほど 南側に あるの かも 知れない。 

Young はこの ほかに も, ァ パラ チア 地 向 斜の問 S を またぶ り 返して いる。 Young は, Dietz が 首うよ 
うに カンブリア 紀 だけが 真の 副 地向斜 堆積物 を 供給して いたと すると, 当時の 北米 大陸の 大 «5 分 は 浅 »tt 
の 海に 覆われて おり, ァ パラ チア 地 向斜に 堆積物 を 供給す る 後 背 地が なくなって しまう, と » じた。 さら 
に 彼 は, 堆積物の 構成 物質 はいずれ もシ アル 質の ものであるので, 地 向 斜はシ アルの 上に 堆積した と 考え 

た。 これに 対して DIETZ は, ァ パラ チアの miogeocline の 構成 岩の 大部分 は 炭酸 堪岩 類で あり, 砕 屑 岩 
類 は 非常に 限られて いる。 大陸 緣膨 堆積物の 供給源 はなに も すぐそばの 地效 物質と は 眼らない し, むしろ 
反対の 証拠が 多い ので, Young の 論旨 は 疑わしい, と 反 » している。 

地 向斜の 堆積物が シ アル K だから 地 向斜の 底はシ アル だ, という Young の 餘法は 明らかに おかしい。 
ァ パラ チア 地向斜 への 堆積物 は 大部分が 陸から 供給され たのであろう から, それらの 多く はシ アル R の は 
ずで ある。 この 事実と 地 向斜の 底と は 何の 関係 もない。 しかし このような 亊を 言った の は 何も Young だ 
けで はない ので, 当時 はこの 種の 議論が 当然の 事の ようになされ ていたら しい。 

VIII.  Dietz  t«t の 今日的 意義 

ここに 取り上げた Dietz の 3 つの 論文 は, 海洋 底 拡大 説が 登場して それが 広く 理解され るまでの 問の 
時代に^ された ものである。 Dietz は 海洋 底 拡大 説の 提唱者の一 人と して, いち 早く この 説 を もって 邊 
去の 地質 現象 を 考え直す 事 を 試みた。 したがって 多くの 地質学 者が Dietz の 説 を 十分に 理解 出来な かつ 
た, あるいは Dietz の脫に 反対であった。 という 事 は 大いに 考えられる。 Dietz の» 文の^ « が时縿 極 を 
にぎわした 事 自体が 非常に 異常で ある 事 を 考えても, その 事が わかる であろう。 平均 的な 地質^ # に とつ 
て は 大変 過激な 仮説に 思えたら しい Dietz の 説 も, 1970 年に Dewey  and  Bird のさ らに AMR な » 文が 
^される におよ び, 細かい 点 は ともかく, だんだんと 受け 容れ られ るよう になって 来た •  DietzR が 登 


一 48 一 


DIETZ  K による 地 向斜, ならびに 时膽 


227 


* してから 10¥ 以上 を 経た 現在に なって 时» の 内容 を 振り返え つて 見る と, 色々 の 事が 感じられる。 DIETZ 

の モデルに 欠点 もあった し, 村翁 を R つて 出た 人々 が 海洋 底 拡大 説 を 理解 出来なかった という 事 も ある。 

また 単 « な もあった。 しかし, 筆者が DIETZ 肘 翁から 学び 取りた いのは 次の ような 点で ある, 

DRAKE  et  al. (1959) が大 堆積物 こそ 主 地向斜 堆積物で はない かと 考えた 時, 彼等に とって この 
説の 難点の 一つ は, 大 睡緣膨 堆積物の 中には 主 地向斜 堆積物の よ う に 火山岩 類が 挾まれて いそ う にない, 
という 事であった。 DIETZ は そのような 主 地向斜 堆積物と いう 名称に とって 本質的な 事柄の一 つに は 全く 

この 弱点が 时» に 取り上げられなかった の は 不思議で ある。 DIETZ 説の 登場から ブレー 卜 • テク ト -クス 
へと 努展 した 現在, ァパ ラ チア 造 山 搔 の 主 地向斜 と 呼ばれて いた 堆積 盆に は 2 つの 重要な 要素が ある 事が 
明らかで ある。 一つ は大 睦緣膨 堆積物で あるら しいと いう 事で あり, もう一 つ は, もし 火山岩 類が 沈み 込 
む プレー 卜に 関係した 活動に 由来す る ものである ならば, すなわち 島 弧 型の 火山活動に 伴う ものであるな 
らば, 当時の 火山 前線 は 大陸棚の 外側, 大^ «膨 の 上 を 走って いたのだろう, という 事で ある (DIETZ, 
1963  ;  BIRD  and  DEWEY,  1970)。 地 向 斜の模 式 地で ある ァ パラ チア 造山带 における 主 地向斜 のこの 2 つ 
の 本質的な 特微 のい ずれ を 取 り 上げて 主 地 向斜を 定義す るかに よって, 主 地向斜 と 呼ばれた も のの 実体 は 
著しく 変化す る。 

まず DIETZ がした ように, 堆積 相に 重点 を 置いて 大睦 緣膨を 生地 向斜, 大陸棚 を 副 地 向斜と 定義して 
みよ う。 火山 前線の 位置 は 海溝の 位置と そこから 沈み 込む 大洋 地殻の 角度に よって ほとんど 一義的に きま 

つてい る (Dickinson  and  Hatherton,  1967  ; 上田 誠 也 • 杉 村 新, 1970)。 したがって 火山 前線が 大睦 
» の 上 を 走る 事 も 起こ り 得る。 そのような 場合, 火山 噴出 物に 富む 大睦搠 堆積物 を 副 地向斜 堆積物と 呼び, 
火山 噴出 物 を 伴わない 大 睦緣應 堆積物 を 主 地向斜 堆積物と 呼ぶ 事 は, 多くの 地質学 者に 受け入れられ るで 

あろう 力、。 たとえば, 秩父紫 層群が 大睦 地殻の 上で 堆積した ものである ならば (巿 川浩 一郎 ほ 力、, 1972  : 
木村敏 雄, 1973), 秩父地 向斜と 呼ばれて 来た 地 城の 多く は 副 地向斜 である。 その 対の 主 地 向 斜は黒 »1| 
海溝の すぐ 内側, すなわち 現在 四 万 十 層群が 分布す る 地域の 下部に 広がって いるであろう (堀 越 |X,1972) 
(第 7 図)。 また ァ パラ チア 主 地 向斜の そもそもの 原義 は, 堆積物の 中に 火山 喰 出物が 多い という 点に あ 
る。 このような 特微を 重要視して 秩父 * 層 裤を主 地向斜 堆積物で あると みなすならば, 秩父 « 層 鮮とは 対 
の大 SlM^t 積 物 を 何と 呼んだら よいので あろう か。 

筆者 は, DIETZ 时» の 延長 方向に は 「地 向斜 J が 持つ このよ うな あいまいさ に対する 吟味が あっても よ 
力った と 思う。 しかし »* は そのような 方向に は 発展せ ず, この種の 問題 は 散発的に 論じられた だけにと 

どまった (Ahmad,  1968  ;  Cony,  1970  ; 松 田 時彦, 1971 ; Wang,  1972)。 そ してい ま だ に, 海洋 底拡 
大説を 理解して いると 思われる 人々 によっても, 何の ためらい もな く  「地 向斜」 が 使われて いる。 

IX.    DIETZ に » 向かった 人々 

この種の 革新的な 説に 対する 反 翁の 中には 科学 史的 必然性の ある もの, つま り 当時の 考え をみ ごとに 反 
* している もの も あるし, また 全く 見当 はずれと 評価され る もの も ある。 むすびと して, DIETZ 説に 反対 
した 人々 の その後の 考え を 追 # してみ る 事に しょ う。 

まず まつ 先に DIETZ にかみ ついた HSU を 取り上げよう。 HSU は 1929 年に 南京で 生まれた。 合衆国へ 
* つて 一時 民間 会社に いた 後, ニューヨーク 州立大学から カリフォルニア 大学へ 移った。 ここにいた 1964 
年から 1967 年までの 間に, 主として フランシス カン 層群 を 研究した。 DIETZ 説に 反対した の はこの 問の 事 
である。 その後 彼はチ ユリ ッヒの 工科大学へ 移った が, そこで 1969 年に 発表した 論文まで は 古い 地 向斜概 
念に 貫かれて いる。 彼が みごとに 変貌した の は, 1970 年に 投稿され 1971 年に 発表され た 論文から である。 
なかで も Fransiscan  Melange についての 論文 は (Hsij,  1971), 造 山 帯の プレー 卜 モデルと して 広く 引用 
される ものの 一つに なった。 この 翁 文で 彼 は, フランシス カン 造山運動の 地 史をブ レート • テク 卜-タス 


一 49 一 


228 


堀 越 敷 


第 7図 佐 川 造山運動の テク トニック スの 概念 M 
この 凶 は 三 波 川, 秩父带 の 基 « に大 睦地效 があった とすると こ うなる だろ':) という 一つ 
の 例で あ り, 筆者 (1972) の 主張と は一 致しない. ブ レート 'テク トニ クス はもと もと 
斉一 観に 基づいて おり, 地向斜 概念の 登場に よって 採用され た 特殊な 用 35 を 必要と し 
ない。 しかし 地向斜 概念で は, 正 地 向 斜 • 副 地向斜 という 用 SS にしても, その 模式 地で 
ある ァ パラ チアでの どの 性格 をよ り 重要視す るかに よって 用い 方が 典な つて く る. 


2. し ate  Jurassic 


collision  of  continents 
I Nevadan  orogeny  J 


第 8 図 フランシス カン 造 山の テク トニ クス (Hsu,  1971) 
地 向 斜派を 代表して DIETZ に 食いつ いた HSU は 1969 年頃に 転向, 1971 年に フラン シ 
ス カン 造 山の ブレー ト • テク トニ クスを 発表した. 造山運動に 微少 大陸が 登場す るの は 
これが 初めてで はない かと 思われる. しかし サ リニア 嫩少 大陸 (?R5 冈) は, 北米 大睹 
の一 部が ト ラ ンス フォーム 断層で 切られ, 移動して 来たと 十る ちえ も ある (ATWATER, 
1970) o 

一 50 一 


Kuros^gawa  trench  s'op*  br%ak 

volcanic  front  \     f  ^;ま ^  J 


Kuros9gawa  trench 


Structural  Division 
Rate  Tectonics 

Geosynclinal  Concept 


I  Shimanto ) 


Sanbapawa  -  Chichibu   

Continental  Shelf        Continental  Rise 


1. 


eugeosyncline 


2.  miogeosvrKline 


•u9«otyncline 


7 レ /ぃヽ、 


数 

I た/: /て 


DIETZ 説に よる 地 向斜, ならびに 时膽 


229 


を 用いて 説明した。 そして 当時の 大睦緣 より 外 ffl と 思われる 大睦 地效の 存在 を, "微小 大»  (micro-con- 
tinent)w  という 概念 を 導入して 切り抜けた。 HSU は フランシス カン 主 地向斜 堆積物の フランシス カン 層 
鮮は 大洋 地殻の 上に, 副 地向斜 堆積物の グレート パレー 層群 は 大陸棚の 上に 堆積した として, それまでの 
主, 副 地向斜 堆積物の 対が 大洋 地殻と 大睦 地殻の それぞれに 堆 した 堆積物の 対で ある 事 を 述べた (第 8 
図)。 まさに DIETZ の 説 を 全面的に 採用した, と 思える の だが, 面白い 事に HSU は DIETZ の Ji 文に つ 
いて は一 言 も 触れず, 文献と して すら 引用して いない。 

執念深く 二度 も Dietz に 食い下がった Young は, 主として ブレ カンブリア 紀 暦の 堆積 構造に ついて 
の 研究 を やって いる (たとえば Young,  1968). したがって 彼が 現時点で ブレー ト 'テク トニ クスを どう 理 
解して いるの か, あるいは 地向斜 についての Dietz 説 を どう 考えて いるの か, といった 点を縿 文から 推察 
する 事 は 出来ない。 Clifford も 同様に ブレ カンブリアの 火成岩 類に ついての » 文が 多い (たとえば Cli- 
fford, 1968) 0 彼 は テク トニ クスゃ マグマの 成因に ついて 触れて いないので, その後の 彼の 考えが 変わつ 
たか どうか はよ くわから ない。 ただ 彼の 1968 年の » 文に は マントル 対流 ゃ大睦 移動が 出て 来る ので, これ 
らの 点に ついての 彼の 理解の ほど は 知る 事が 出来る。 HENDERSON に は 筆者の 目に 触れた 餘 文が なく, 彼 
の 現在の 考え はわから ない。 

この 一文 は 複雑な 過^ を 経て かかれた。 まず 1970^ 琅, 笨者は ノルウェー 工^大学で 「造山運動 概念の 変 
み'」 というお 文 を 書いた が, 複 する 部分の 多い 論文が H 本で 発^された 事 を 知り, 発表し なかった。 そ 
り 後 1973 年に 「地 向斜 とは^で あつたか」 を^いた が, これ も 発表し なかった。 この 两 方から, この 小 文 
の 第一, 二 章に 相当す る 部分 を 抜き出し, 有き 加えた ものが 本稿で ある。 ノル ゥヱー 稿 をみ て 頃いた 束 京 
人-学 木 村敏雄 教授, 1973 年 稿 を^んで 识 いた 束 m 大学 付风 高校 浜岛 尚 氏, 筑波 大学 佐 藤 正 教授 さらに 
この * 終 稿 を^んで ^いた; *:京 人 学 地震 研究所 松 W 時涣, 中 村 一明 ゆ】' 助教授に 深く 慼 謝いた します。 な 
お, い^ 月の 間に 色々 の 方々 に^んで な( き, その 時 その 時に 手^し をし ましたが, 甘う まで もな くす ベ 
ての 貴 任は笨 者に あります。 

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一 52 — 


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(1976 年 2 月 23  口 受理) 


一 53  — 


i 


書評と 紹介 

(St»tt 美) i 著 : 伊 の 科学的 SM — B  5 

NR.  Slop.  MB 2.  口お 写真お lop. (カラ- f» 

2p.> 挿入 B'g 多 ». 眧 和 49 年 11 月. 東京. 
今古 鲁院. ft8,800 円 

カール. リツ ター は プトレマイオスの 地 H がな 
かったならば, 今日の 地 H は 現在の ょラな 完成の 
« に は 逢し えなかった であろう と 述べて いるが, 
わが国で も 伊 飽0 が 存在し なかったならば, 明治 
以 » における B 本の 地 B の 急 速 な 近代化 は 望みえ 
なかった であろう, すでに 江戸時代 中期に *8« 日 
本 全 せしめた 伊能 忠》 の 功 * に対して, 
Sf&22 年 (1889) に * 京地 学 (6 会に よって 「伊 * 忠 
«iW 地 遣 功 «J が! t» され, また 大正 6 年 (1917) 

に は 帝国 学士院の 委鲺に よって, 大? 吉 a* 

「伊 が 出 おされた。 しかし 大 吉氏は 
物理 を #H とされた ので, : の 800 ぺ 一 ジ に 
近い 著鲁 において, 伊 S 忠 R の 伝記 を はじめ, 彼 
が (* 用した fesyasfl や 法な ど, 忠 B の M 量 * 
業に ついては 極めて 細に 記述され ている が, 忠 
« の H 学 的? R 績で ある 伊 « おその ものに ついて 
は, わずかに » れられ ている に » ぎない。 そこで 
* 京地 学 KS 会で は昭お 40 年の 忠《» 功 表 》 建の « 
会に, その 特別 事 S として 伊 * 忠 《: 記念 出饭 委員 
会が K け られ, と く に《 集 委員長 保》 睦美教 15 の 
« 身 的な 努力に よって, 伊能 図に M する »» 文 を 
中心に 幅 慕し, ようやく 完 fi£ をみ るに 至った のが 
本書で ある。 

本 * も B5?K50O ページ を 超える 大冊で あるた 
め. その BH&ffi 介す るに とどめる が, 本 » の » 

成 は sis ~ » 文, mm — ss 料と その 解 

の 2BB より 成る, 第 1« の H(8 の 》 文のう ち, * 

n 宏 および 広 瀬 秀》 教授の それぞれ i» を 除い 

た te の 9»の《 文 は, いずれ fc 保 柳 教授の に 
なる ものである, 

第 i 編の s 頭 》 文 「伊 fea の: ksj  (保 柳) は. 

Bft43 年に 佐 原 市で 開 催された 伊能忠敬 150 年祭 
におけ る 著者の をお S した fc ので あ り . 

また 本鲁 のい わば te» にあた る ものである, まず 
箸 者 は 忠《 の 全国 a 量の *« について 述べ, つい 


で 伊 *BB の 特色が, 地 B の 16 しさ や 》** などに 
ある こと を « 鐘して いるが, 忠 《カせ》 たちの 援 
助に よって 地 B を » しく tt 上げる ことにつ とめた 
の は, 暮府の 要人な どの * 人た ちに t 地 B の儀值 
を 理解せ しめる ことが 必耍 だった からで ある * ま 
た 伊 《B がき 時と して は 甚だ 高い 精 *SEfe 有して 
いたの は. 忠 《の》 量 & は 三角 渊最 法な ど を 用い 

るまでに は 至ってい なかった が, 従 * の eitw な 
u»K 法と 交 会 法に, 恒星の 観 m による tuens 
を. 全 s にわた つて 非常な « 気 を もって, ていね 

いに 実 tt した 結果で ある。 しかし 伊 D6H の B 本の 
北 束 W や 西 BS では 東に (B して S 度の ズ レが 》 め 
られ る。 このような g 度の R 差が 生じた の は, ク 
ロノ  メーター もなかつ たので. は 針算 
によって * めざる をえなかった からで あり, また 
伊能 H は 結果 的に はサ ン ソン • フ ラムス チート 'S 
法 を ffl いたと H じに なって いるが, 実 B は あと か 
ら IH "算 によ つてお 入され たので ある, したがつ 
て, 日本 全図で は 各地 方 H を そのまま 束 西に 權げ 
たため, 京都 を 通る 中 度 (0°) の S«t から 遠ざか 
るに つれ S« の ズレが 多くな つてい る こと, また 
忠 R の 科学 • 技術的 教麴 について は, 忠 《 の 蔵 * 
などに S づ いて し, 忠« が 学んだ B 洋 科学の 
技 tfi は S 接 M 学の 影響に よる もので はなく,  M 
を は じめ すべて 漢籍 を 通じて « 取され たこと を « 
ら かにして いる。 

「伊 (6 忠 R の 全国 JW 量の BtSitt の 功労者 J  (« 
M) では, 著者 は B 本 全 SM 量と いう 大 *« をな 
しとげた ft 大の 扭》 は, 忠 《 の 実行力と « 気に あ 
る こと を あげ, r 大 B*iG«Sffl«U  (W*) や 
「M 量 日 (28 冊) など を として, 伊能 

» の 《( 量' レー トゃ行 嶋を できる 》 り 正 * に 把 

ML, さらに *ftl2 年 (1800) の » 夷 地 Wt から 
*» の 文化 10 年 (18 は) に 至る までの 全 H 謂 量 中の 
できごと を ffW にお 載して いる, ま の 
を S けた 人た ち は 《 機 至 時 や M 直窗 など も あげ 

られ るが, 是大の 功 劣者 は 保で あると し, 
ぬ 海 測量に はじまった 忠 敬の 全国 》* が, 核 年 は 

中国 や 九 州 地方の an 最, レー トが s になって いる こ 
とから みても, 幕府の 方針が 忠 《c の 》 最の 道 要 性 
S:E» て 内陸 節の 》( 量にまで 及ぶ ょラに 変更され 

たからで あり, それ は景 保の #R による もので あ 


る t» じている, 

「大^ -伊 の B*» 最 につい 

て」 mm は, mm の 《«に》 して, j« 方 n 

藩で は 猜疑し, の * 令で あると はいえ, 》*i 
に は 内心 不快, 不满の 念 を » いていた とみな 
す大 s 氏の 見解に 《 する批 w である. この m 麵に 
ついては 》wwi も している ところ である 

6\ 場 ttttt (は^ B» と との 交 # について, 
W 田 藩 や *i« きな どの 事 W 研究に よって, 

享扣 3 年 (1808) までの » 量に おいて は 1« 方 ft 人 

n«ta* から 若干の ト ラ プル はあった に して も, 
文化 2 年 (1805) 以後, となって から 
は 8 泰は^ IfeMUK を 》衡 的に 授 助し, ことに A 

»» では waft に はま 迫して いたに も かかわら 

ず, S めて tt 力 的であった こと を, 島 
に基づいて HBE している, 

「 伊徒忠 R による 緯度 1° の 16 離, 定と新 投影法 
0#«J  (保 梆) において は, 忠 R の 緯度 《 定の 
g» について » ベ, 忠 » によって 算出され ftlME 
ls-28.2 里が, ラランドの 廣 * の 示す ところに « 
つて, ft 保に よって 1MB された こと, また 忠 » が 
用いた いわゆる 伊能 折衷 尺が 艢 ft 的に は, 度量 « 
法の ft 尺と ほとんど 一S し, 1 尺 =0.303O3m, し 
たがって 28.2 風- 110.75km に 相当す る こと を W 

ら かにして いる, さらに 著 # は 伊 SfeH の に 
ついて BSE は 算 による ものである 
fc*. 伊能 B の W 度 は 緯度 ■ 方位 難の 三者 を 
Wft に W 定する ことによって H 成され fcfc ので あ 
り. また 伊能 B の gflE は 前述の ように, あとから 
JE 入され たので, 見かけ 上 は サン ソン ■ フ ラムス 

チ一ド 8 法の eim のよう であっても, この 
s によって 描かれた 地 s でない こと を あわせ » じ 
ている。 

「伊能 忠 《 [の 全国 8B 量と g 度 問鹰」 (広 頫) では, 
まず 忠 国 《 量が ft 初 は K» 至 時の 指導に よ 

つて, B* における 》 度 1, に対する 地 *S 難の 测 
定を 目的と した ものである こと を if ベ, ついで 広 
WMI は 伊能 S の 8 度 は SS 地 観 W, すなわち Hrt 
* 量に よった ものである ため, ダリ ニッチ g 度 は 

伊) eatoraa ではなかった ので ある. したがって 

シー ボル ト B の 京都の ダリ-' ノ チ» 度 135°40'E 
は, 大谷 氏が" »]£ され fc ように わが国で 天文 «» 


によって 決定され たもので はなく, 逆に, クルー 
ゼンシ 3 テ ルンが g« に! SB; した 《( に 行った 

團定镇 を, 伊能 B によって 京 》に》 したに 遏 ぎな 

いこと が 《 明され た。 また 以 上の よ ラな灣 量 方式 

から 生ずる HSEHIB について は. とくに 伊 ftB の 
四 B '九州 8 から » みとつ fc*Jt の tt« について 

に 械 し, さらに 忠 twm い た》*»» ネット 

は. i だ 投影法の to 嫌 を有レ ていなかった ので, 

東洋 流の 北 出 地と 方 格 0 という 思 に. 西洋 
* の B 練 を 書き こもう と した ことから 必然に 生 i 
れ たもので あると されて いる, 

「伊 ト K と 《» 中 H」 (保 W では. 大 0" 
屮 H  • 小 ほのほ かに, 小 H の '/, の 縮尺の 特小 H 
が あり, その 最初の 地 H は. 景保 によって ff» さ 
れ fcB* 囊地 B* と 呼ばれる ものであるが, 忠歌 
の 81 量が まだ 九州に: » んで いなかつ たので, 九州 

は ff 妙に) ぃ形& なして いる, その te の » 小 s 
として は, 日本 s*«m 量 之 a と ft される もの 

や, ft 保が シ一 ボ, レトに 4 えようと して! E* した 
片 カナ 地名 B 本 B などが あり. 著者 は これらの 特 
小 H の 担当の BB 係に ついて *S し, さらに 縮尺 は 
中 H であるが, 内容 的に は大 S の 性 tt を 持つ 学 冒 
院 大学 所蔵の 中 S につ 1 、て も 付 IE している, 

「伊能 a と シーボルトの B*S*BJ  («») で 
は, シーボルトの B 本 S の 啄0 は, 田 伊人 氏の £ 
う 正 保 H ではなく, シーボルト 図の B 本 列島の * 
岸 線の 基本 H として はさきの 片 カナ 地名 B 本 S, 
主 £ 地点の 度 は iKHMt 保 》 の 「地勢 提 に 
» り, また 内^に は 赤 *H に ft うと ころが 多い 
ことが 》BE されて いる。 

「伊能 H に 基づいた イギリス « 日本 沿海 0」 (保 
m では, 1855 年の イギリス RB 本 ffi 海 H は クル 
一 ゼンシ ュテ ルンの 海図に よる 不正 « な もので あ 
つたが, 文久 元年 (1861) に * 日した イギリス 海軍 
の が 持ち 《 つた 伊 ほに 基づいて, 全面的 
に改 打され た !!« について 述べる, また 「世界の 

地 b 作 》 史上にお ける 伊 hi 図の 地位」 mm) で 

u,  s 時の ョ一 o ッパ ftissa の 地図と 比 ft すれ 
ば, 伊 *e 図 は g» 度の 《 度 や 地形の 表現に 劣る と 

こ ろが あ!!. 高度の « 量 (>  欠如して いるが しかし 

アメリカ ,アジア B 国の 地図と 比 « すれば, はる 

かにす ぐれ, ことに アジアに おいて は, 伊能 8 は 


S 代の 》«*H の 基 as として, 《ぴ 抜けて M いこ 
と i!M5 している, 

さらに 「明 ft 以 《 の 日本 社会と 伊能 図の 存在」 
(保 柳) では, 明 f& 以降に おける わが国の 近代 地 

H の 《遼 に ^えた 伊能 B の 貢献に ついて B 述さ 
h, ことに 伊 IK 囡を 基本 S として 作 》 された *MK 
20 万 分 1B が. 三角測量 による 大« 尺の 地形 ほが 
すべて 完成す るまで. 明治から 大 IE にかけ て » し 
た 大きな 社会的 について 12 されて いる, 

最後の 「伊 と *s 地学 tesj は. 本害の 
««i にあた る *> ので あり, 伊 s 忠 おの 《 おのた め 
にこれ まで 行って きた * 京地 学 Si 会の などに 
ついて 述べ, r 忠 b の 科学的 業績 を 公正に し, 
その 業績の すぐれた 点 を w かにす る ことが, nac. 
地学 » 会に * ねられた 仕事の一 つで ある」 と 結ん 
である • 

以上の 第 i 編に 》 して, 第 n» では, stst し 

て, 「伊能忠敬 •  ffiffi 至 時 高 ffift 保の 

文丄 洪川景 佑 編 「伊 Rgftsmej な ど を は 

じめ, r 大 b 本 沿海^ * 全図 序文. I.  保 « 
「地勢 提 《」, および 東京 地学 B 会で 行われた &w 

* 民, 長 M 半 太 SB の講 S (が, いずれ t は 》 な 解 Ift 
を 加えて 集 S され, も《 には忠 R に Bflii する 年 S 

や, 忠 敬の 時代 を 中心とする 地 B 学史が «K とし 
て 付 載され ている, 

なお 卷未 31 ページに わたる 英文 要 gfe, 外国に 
は » つて 伝え られ ている:: と の 多い 忠« の 
«繚 について, 正しい をせ える のに 大きな 意 
鹣を 有して いる. 

以上に みられる ように, 本鲁は 伊能 忠 R の 日本 
全 H にわた る 》 最事 * と 伊 * 図に ついての 《MH 
&, それぞれ 多方面に わたって 把え. しか (> いず 
れ tWS された 》 多くの 4« や S 料に 基づいて, 
» く検时 された 貴重な 》 文で ある, ことに 》 者の 
保 ««S が * 京郝立 大学 (¥ 年 SS 官後. 非常な 熱 S 
と 努力 を かたむけて 伊能 忠« の 研究に 専念され, 
その 成果が 本 害と なって 結实 した こと は, ft 年に 
なって 実 »! 日本 H の完 につと めた 伊能 忠 » の 根 
気 « さに 通ず る ものが あ!), 本 害 は大谷 氏の 著 香 
とともに, 伊 *^«研究 の 金字塔 をな す もので あ 
る。 ただ ft& 云えば, 本 * の 序 首に も E されて い 
ると;: ろで あるが, *» 文 S: それぞれ 单 独で まと 


まった ものにする ため, 記述の すると ころが 
# いのは, (に « じられ る。 また 著者の 職 
断 も 避ける ために, 少しで も *IE し 得る 資科 がな 
い 場合に は 推定 を 下さない など, 余!) にも 厳正 4 
紀述 のた め, かえって 著考の S ,解の 瓚解 t 困難な 
らしめ ている 点 も みられる。 

なお 本 * の 刊行 後に みられ た 伊 nee*! に ,する 
g 事と して は, 髙 «att  ra 中の 》bj  (富 山 文 

*12. 昭? n50^) に tt,    山蕩 における 

B のこと が 12 されて いるが, それに 引用され た 奉 

行 所から 十 狩に 対して出された rirtwi 用 «j  k 
»)量《 の 接待に ついての 心得が s され, ま 
に洪 された 料理の iti や, 忠 r は^ e きで »»な 

客で あり, 酒 を 飲まず, すまし 汁よりも 

好む 者であって, 忠 n の 素朴な 人となりが しのば 

れる, 

また * 近, fflB 地 g 研究会の 企 隨 によって, 九 

州 文化 t 研究 it» 所蔵の rssw« 下町 

Nt 古 国」 の復 «饭 が 刊行され た. この 地 B は 「伊 

mmi の 特色 を 具えて いるが, 直ちに 「伊 (BBj 

と Kf 定す るに は 多少の 余地が あり, また これに, 

建して さらに 望 局の 言 を 述べるならば, 模写 面し 

か« 存 しない か, 文化 13 年 (1816) の 「江 戶 
困」 などの 研究 も 加えても らいたかった, ifc* 

* とならんで h "面された という 伊 の rui 

日お」 も 保 W 教授の 手に よって MS される ことが 
5B まれる,  (纖ョ 

水 tt 部 海洋 貴料セ ン タ  一 Wk  : 

編 IB 太平洋 一 海洋 B 秦 ttIK 全 月) 一 A 

2 版. 解 R4 頁. 図表 164.  1975 年 12 月. 日本 
水 Kffi 会 《 行. 価 27000 円 
今日 ま での 海洋 観測 は 専 ら 船舶に よる もので あ 
つて. 是 近よう やく 人工衛星 ゃ鎮 測プィ によって 

行われる ようになった. K 舶 による 観 » は, ある 
時の ある 場所の 續 8) が 行われる だけであって, し 

かも 海洋に おける 》 位 决定の 困難 さから 再び pa — 

16 点での 観 W を 行う こと は 衡 めて 困難で あり, 定 
点で お 期に わたる; g«Hfi»| が 行なわれ 得ない 欠 点 
を 持って いる。 從 つて 海洋 BM (を 》)t する fc め K 
tt, 出き る だけ *  くの * 測 》 料 を 集め, これ を標襻 

化 して s»Ha 理 を行ラ こと に なって く る, 


285 


1961 年 (昭 S136 年) に 開催され た 第 1 回の IOC 
会議 (INTERGOVERNMENTAL  OCEANO- 
GRAPHIC  COMMISSION  ; 玫府問 海洋学 委 
会) で 世界の 海洋 资 料の 収集, 処理, 解析, 交換 
を 容易な らしめ るた め に 各国に 海洋 资 料セ ン ター 
の 設立が 勧告され, 既に 1957  .  1958 年 (昭 
^年) に 設立され た 世界 海洋 资料セ ンタ  一 (WDC) 
A  (ワシントン) と B  (モスコー) と 提携す るよ 
う 期待され た。 この IOC の « 告を うけて, 1965 
年 (昭 »40 年) 4 月 日本の 海洋 资料セ ン ター (JO- 
DC)  が 海上保安庁 水路 « 内に R 立され, WDC 
の A および B と 海洋 資料の 相互 交換 を 行う と 共 

に, 国内 的に は あらゆる 機 M の 海洋 観測 K 料 を 集 
め, 標準化す る ことと なった。 
本 図表 は, 海洋 资料 センターが 収集し, 標準化 

tea した 1923 年 (大正 12 年) 以来 約 50 年間の, 日 
* 近海お よび 北西 太平洋 海域 (0。  一 48°N.,  100° — 
170°E.) における 海洋 観測 約 11 万 測 点の 资料 によ 
つて 作成され ている。 内容 は 水温 (°C), 塩分 (%o), 
»m  (ml/1), 海水 密度 (g/1), 力学的 深度 偏差 
(dyn.  m) (l,000db 基準), 透明度 (m) の 海洋 
要素に ついて 平均値, 標準偏差, Vu) 最大 
«,      Vip 最小 fi  (メ ッ シュ 毎の 統計 全 期間に 関す 
る もめ) を 接 度 0, 100,  200,  400,   600,  800, 
1,000,  1,500,  2,000,  3,000,   4,000,  5,000m 

毎 I こ 化して いる。 但し 標準 傷 差, 最大 值, 最小 

* は O-l,000m, 力学的 Slffiffl 差 は 0  ~600db ま 
で 0平 均 僚と 擦 準 傷 差, また 透明度 は 平均 依の み 
となって いる。 そして 統計 は jg 度の 1 度メ 


ッシュ を 3£*«5 針 単位と して 実 し, 地形が 

含まれる 日本 iHK について は 棒 度 • 経度の 30^ メ 

ッシュ に 細分 化して いる, 基 図に は 880 万 分の 1 
の 海図 を 1,800 万 分の 1 に 縮図して 使用して いる 
ので, 投影法 は メルカ トール 図法で ある。 

海洋に 関する この種の 出版物 は, わが国で は最 
初の ものであって 緘に面 期 的な ものである という 
ことが 出来る。 閣係 者の 努力に 対して 心から 敬意 
を 表する ものである。 

この 図表 を 見て 最初に 感じる こと は, 宏大な 海 
域に 対して 海洋 概 測の 実績が 余 り にも 少ない と い 
うこと である。 約 畔 問の 統«« が 100 を 超える 
1 度 メッシュ は H 本の 周辺 600 浬 以内の 海 城で あ 
る。 従って 現状で は 季節 別の 統計 を 行い 得る の は 
日本 近海が やっとで あり, 日 別と なると fi« のう 
ちの 限定され た 海 城と な ら ざる を 得ない と 思われ 
る。 また 垂直 的に 見れば, 例 を 水温に とっていえ 
ば 表面 水温 こそ 10.6 万点 あるが, 水 flieOOm では 
3.3 万点に 逮 せず, 水深 1500m では 6711 点, 水深 
5000m の 深海に なると 測 点数 は 僅かに 340 しかな 
い。 海洋の 開発 利用, 環 « 保全, 防災 等の 分野に 
'お 用 的な 価牴の ある 资 料と して は 月別が 必要で あ 
ろうと 思われる が, そのために は资料 センターの 
—層の 積極的な 活動 を 期待す る ものである。 

海洋 開お, 海洋 環境 保全 を 単なるお 題目, また 
は 海洋の 荒廃に 終らせな いために は, 基 碰 的な 海 
洋 観測 をまず 充実 させなければ ならない という こ 
と を 改めて 思い知 ら さ れた 出版物で あ る。 

(川 >•# 代 四) 


tt 垒記事 


» 会 (昭和 51 年 6 月 9 日) 
1  • 出席者 : 评井 会長, 末 野, 保 柳 各 副会長, 岡 
山 監事 

im, 川上, 矢 沢 各 理事 

si 事: 

地 会 百年 IB 念 行事に つ レ 、 て 
1. 準備の ため 準備委員会 を 設ける ことと 
し, 保 柳 副会長 を委貝 長に 選出した" 委 

H について は 委員長の 手元で 次回の 理事 


会まで 選考す る ことにした。 

2. 矢 沢 理事より 50 周年に は 地学 雑誌の 錄 
目録 を, 70 周年, 90 周年に は それぞれ 年 
史を 出版した 旨 紹介が あった。 
編集 委禽会 (昭和 51 年 6 月 25 口) 
I  • 出席者 : 矢沢委 長, 安斉, 川上, 河 村, 神 

f. 式, 前 島, 前 田 各委貝 

n.  m  :が: 地 雑誌 第 85 卷 5 ゆの |8 集に ついて 審 

Jfk し 'こ。 

将来 検 » 委員会 (昭和 51 平 〖;刀 29  U) 

I  • 出席 :  * 野委 H^,    生, 践, 神 山, 川 
に 斉藤, 西 川, 保 柳, お 各 委員 


一 57  — 


236 

n. 議事: 

1. 猪般の 意見交換が なされた。 

検 1« 事 会 (昭和 51 年 7 月 14 日) 

I. 出席者: 坪 井 会長, 末 野 委員長, 尾 《f, 片山 
神 山, 川上, 斉藤, 西 川, 保 柳各委 
a 

n. 議事: 

1. 各 委員からの 経 通 報告が あり, 猪 案に 
ついて 検时 がな された。 

理事会 (昭和 51 年 7 月 14 日) 
I . 出席者 : 坪 井 会長, 末 野, 保 柳 各 M 会長, 岡 
山監 *, 

岩 生, 尾 崎, 川上, 西 川, 矢 沢各理 
事 

n. 議事: 

1.  正会員 退会と して, 次の 申込 を 511 し 
た。 

笠 井惠祐 (昭和 51 年 6 月 1 日 逝去) 

2.  東京 地学 協会 百年 記念 事業 準備 委 ft に 

ついて。 

保 柳 委員長 より 次の 委員 を 委嘱した き 
旨 申出で が あり 了承され た。 


岩賴 一, m 博, 川上 四, 8HR 
彰, 虎^ * 夫, 西 川 治, 浜 田!! i 士, 矢 

沢大ニ 

3.  東京 地学 16 会赏 の赠呈 について 次回 理 

事 会まで 候補者が あれば 提案す る ことに 

した。 

4.  役員 通举 について, 

9 月 25 日 評議員 会 を 開き, 会の 
10 名 を 還 出す るよう 準備す る ことにし 

た。 

編集 委禽会 (昭和 51 年 7 月 19 

I. 出席者: 矢 沢 委員長, 

安斉, 川上, 難. 前 島, 前 田各委 

n. 議 事: 

1. 地学 雑誌 第 85 卷 6 や jfi* について 審議 

し た o 

逝去 会禽 

会員 中 尾 清 蔵 君 は 昭和 51 年 6 月 20 日 逝去され 
ました。 瑰んで 哀悼の 意 を 表する。 

東京 地学 ft 会 


地学 雑 B 第 8" 号 ffils8^^1 


編集お fen* 者 
印 刷 所 

発行所 


矢 沢大ニ 
—ッ樓 印刷^: 会社 

東京都 品 川 区 上大崎 3-12-15 
^東京 地学 協会 
東京都 千 代 田 区 二番 町 12 の 2 
郵便番号 1 0  2 
電話 東京 (261)0809 番 
振替 口座 東朿 66278 番 


― 58  - 


東京 地学 tt 会 取扱い 出 Ktt 


-_V 地 R 図説 明 S 付き (除 ム 印) 

3 力 


各 〒 450 円 
芦辺 '勝 本 ノ 沛 " 600 円 
大 槌 •  S  » 岳 " 600 円 


大 問 •      井 1 n  6oo 円 ' 「  r  \u  Tii • 新 k 

画 

伊予^ 山 , 八 ts 浜 
掛 塚 "a 付 


1 組 890 円 
〃 890 円 
" 890 円 


円 5: 浜 ffl 津杵尻 山 石 遠 

1,〒  , 

各 確 岩魚 臼 川 金熊久 


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東京 地学 tt 会 取扱い 出 fi« 


220 北海道の 鉄资 S 


590 


地 K  » 査所報 « 


ooj 北海道 常呂 地方の スビ ライトと 含 マンガン' 4?0 


分 


各 亍 500 円 


56  !       探お 反射 法の 研究 


60 兵 ItWFJ' 播 地域 工業 水源地 城 調 杏 fflft 


61 ' 山形 市 付近の 天然 ガス 地 化学 調査報告 


定 ffii 
円 

300 
470 
500 


226 イラン 国 北 ffi 部の アングラ ン 鉱山 


ざく 


430 


500 


o,s 西南 日本 内带の -夜久 野 複合 岩 体" 中の 変 

一48 はんれい 岩と その M 速 岩 類  700 


oM 爆破 地 » による iffi* 波 速度の 時間 的 変化に ggj 

-ol  M する 研究  930 


62 秋田県 小お 鉱山の 母 岩の 変 H 


450 


つお 與 なった 三つの 環境 下にお ける 現世 海 庇堆 i 

fflft 中の 道鉱 ft 組成  900 


64  ! 火薬 爆発に よって 生ずる 雑 振動お よび 反お 

64 眩の 实狭的 研究 

I 

65 リ诚^ の チタン 资 ^ 


68  ; 宫 崎 ttw 、林 m 付近 天然 ガスお 査報 おお 


450 特別ち- (C) ゲルマニウム 资? 5 について 


330 


™    3*cvT.  (5) 煤 破 地 » 動 観測 Sf 料より 得られた 松 !ぃ 

DO0 符リん  代 群発 地 » 城の 地下 構造  :1-' 


A^  .  I】 本の 学き による 中国 本土に ffl する 地理学 的 研 200 
400 究著 S  • 资 料 •  » 文 II 録 (1935 — 1950〉  〒350 


76 北海 近の クロウ ム&床 


oo  1 地 S 探鉱に お け る 鲊; 法 と 多孔^ 発 法の 
8" 研究 


84 弾性 波パ' 'レスの 伝播に 問 する 研究 


fic ' 上部 石打« 舴堆 m 過 ^ における ffiiiu 隹 と:? 

85  . 別 沈降 盆地 


86 八幡 a 水の 地球化学 


400 


370 


400 


460 


620 


^ 11 太ギ洋 や 術 会 at 組緻委 a 会 » 集 

Japan  Guide  Book  for  the  Congress  Tours 

頒布 価格 1 部 700 円 〒 350 
地質 M 査所 月報^ 月 発行, 1 力 年 (昭, 51 年〉 ほ, 510R 
地学 雑 K 隔月 発行, 1 力 年- 8, 100 円 
備考 ご注文 はすべ て^ 金, 正 会 H は 定価の 1 割引 • 


oo  • 地 X 付近の 天然 放 91 能に よ る ガ ン マ iffi 強度 ' 100 
80  I 分布に ついて  •  4UU 


89  |  ff 森 1W も 太お: 山の K 化^ ゥ屮 の微 il^ 分に 350 


90  、  口 本に お け る ウラン の,' だ 状 I 


1,300 


91 KM) ((方 地^二^:^'' お! ゾぷにた 1,000 


93  . 北海 5iUff、K 地 W の^ Hi ガスに ついて 


97 北お m^ifMfl' に V ^。巧 はに つ', 、て 


99         お; ft の 微^ 成分の 地 iR 化学的 研究 


470 


470 


800 


420 


200 本化 クロム だ:^ の 戌 [に ft 研究 


580 


鎮 


まゆ 栽 鍵 

JOURNAL  OF  GEOGRAPHY  T 

VoL  85,  No.  5  (sis).  1976 


□ は: アンデスの 氷せ 地形 (MB 四 

CONTENTS 

1 Distribution  and し nsnpng  Pattern  of  Urban 

ation  Density  :  A  Case  Srudy  of  Hiroshima  City  Hiroshi  MOR1KAWA  ( 

\  (he  Cretaceous  System  in  Bolivia  Shiro  MAEDA  and 

Mario  H.  L'RUININEA  R.  I 

The  13lh  Pacific  Science  Congress,  Vancoubar,  Canudu, 
i,  and  the  Problems  Relaied  to  Mankind's 

l the  Pacific  Akira  WATANABE  i 

^ il  the  13th  Pacific  Science  Congress  Tatsuio  MATSUMOTO  ( 

Ciicum-Pacific  Map  Project    Chikao  NlSHIWAKl  ami  Shun  ichi  SANO  ( 

Report  of  the  10th  Meeting  of  I  he  IGU  Commission  on 
Geomoiphlogica]  Survey  and  Mapping  hel<l  in 

the  Netherlands  Masahiko  ()YA  ( 

Book  Reviews  and  Society's  News 


TOKYO  GEOGRAPHICAL  SOCIETY 

(TOKYO  CraGAKU  KYOKAI) 
Founded  in  18.79 
Nibancho.  Chiyoda-ku,  Tokyo 


B 森 川 洋 : » 市の 人口 *度 分布と その 変化 一広 S 市 を (B) と して 

前 B 四 flS.Mario  H.  Urdininea  R. : ボリ ビアの 白 亚 系に ついて  

«• 資料 

«22 光: 第 13 回 太平^ ffi 会 《 と, その 中 心》題 としての 「太平洋 ffl における 

人 S の 将来 J について  

&本 *郎 : 第 13 回 太 洋学 術 会 » の « 巧  : - 

西) B«Ut 環太平洋 マツ ブ- プ ロジェ ク]^ Yy^mHEf. 

大矢 : 第 W 回 igu 地形 (QVfc^*1*^ 


agraphie  zur 

  i« 物 化石 .__ 

(浜 田 ft 士),  A-  Marti NSSON  ed.  :  Evolution  and  maipholi 
Tiilobitoidea  nnd  Meroatomata (浜 田 Riccardo  LEV-SE 
—A  photographic  atlas— (お 田 ほ-上)  


(herausg.) :  Monograph  ie  zur  Landeskunde  Tiruls.  Folge 】 
:0l 著: 神 戸 B お産 物 化石 (浜 田 » 士), 


Raume  von  Tirol  [A.  Leidlmair  u 
Folge  I〕 
fl 本の 古 
■logy  。 

iETTI  : 


I  photographic 


ん 


(▲ 印 新刊〕 


*ma  k 明 s 付き 


/2007; 
/2007; 


I  ノ  50yj 
l/27)5T 
1/27;51- 
1/27/5T- 


U^iillliW  1,500 

U 本 Mfil 分布 M  1,280 

B 本 変成 flpl  700 

「I 本の 火山  】,490 

n 本 WWM  890 

【J 本! £リミ 生成 W  (U)  720 

U*jKlt;_'l-:fJi^  (15)  940 

巾 SC 地力 IK' お? S  2.100 

代地 KffiiaHSiK  1,380 

地 fiffiiEKfeUH  1,090 

お: 北 fiE  l.OiW 

fl*jiirllili!i(f.i'i;  830 

鬼 i\  830 

■nn,'\>unim  1.2-10 

; fiWfdfcVl や WMiiiik  1 ,580 
'('CM 

地 劇 

地 翻; ia  No. i6 1 »*n'- 代 H  080 

お リ'' 地 WW 地お'  2,500 
An  Outline  of  the  G colony  uf 1,030 


日本 a リ i ガス H 図 (i) 
b 本 油 Hi ガス 田 H(n) 
日本 ガス 田 図 on) 
日本 aai ガス ra 図 (w) 
日本 am ガス 図 (w) 

日本 油 il! ガス EU 図 (K) 
日本 油 W ガス IH 図 (X) 

日本 油 w ガス ni 図 oa) 

口 本 水 13 リ也; KM  (IV) 

H**aa»a(v) 
3 本 水 aimttK(vi) 

「i 本 永理地 H 図 ひ I) 
u 本 水理 地質図 (a) 
u 本 *a 地 s 図 (x) 
は 本 水理地 k 図 oa) 
u 本 水理地 srsoai) 
b** 理 地質図 (xm) 

口 本 *ji 地 S 図 (XV: 
b 本 水理地 JJH(XVI: 
B 本 水! ?地« 図 

B 本水理 地 Sff 図 

3 本 水理地 S 図 (XIX: 

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n 本 水理地 SS(xm: 

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口 本 水?!! 地 nwo«ni) 


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288 


森 川 洋 


Figs,  o  and  7  forms  almost  circular  in  1965  as  well  as  in  1975  and  the  highest  point  ot 
urban  population  density  appears  about 1.5  km  south  of  the  city  centre.  Because  of  re- 
sidential growth  in  the  urban  fringe,  however,  most  of  isopleths  of  the  trend  surface 
moved  outwards  in  1975  as  compared  with  those  in  1965.  The  distribution  of  residuals 
from  the  trend  surface  in  1975  (t lg.  8),  shows  the  over-estimation  in  the  urban  centre 
ana  in  the  areas  which  contained  non-residentials  such  as  fabrics,  schools  and  slope 
lands.  On  the  other  hand,  the  comparison  of  the  two  trend  surface  maps  of  percentage- 
change  in  population  in  the  periods  of  1965-70  and  1970-75  (rigs.  9  and  10),  shows  the 
spatial  disturbance  in  the  period  1970-75  as  compared  with  the  circular  pattern  in  1965- 
70;  the  areas  of  decreasing  population  have  expanded  in  the  overall  existing  built-up 
areas.  The  distribution  of  residentials  from  the  cubic  trend  surface  demonstrates  spatial 
anomalies  such  as  the  under-est i ma t ion  of  urban  renewal  area  and  urbanized  area  located 
directly  near  the  built-up  areas  and  the  over-estimation  of  the  urban  centre  and  an  old 
fishing  village  in  the  suburbs  (Fig.  11). 

5)  The  critical  density  called  by  NEWLING  has  gradually  declined  and  its  location 
has  moved  outwards  from  the  urban  centre  from  1965  to  1975  as  shown  in  Tab.  3. 
Thus,  the  location  of  density  crest  tends  to  move  outward  as  it  declines.  Under  the 
present  technological  and  economic  conditions  and  the  physical  terrain- • -sea  in  the  south 
and  mountains  in  all  other  directions- - •  which  prevents  free  expansion  of  the  built-up 
area,  the  writer  infers,  however,  that  the  outward  movement  of  density  crest  will  be 
stopped  in  due  time. 

はしがき 

都市の 人口密度 分布に 閣 する マクロ 的 分析 は, 単に それ 自身の 法則 追求 的 研究で ある だけでなく, 都市 
地 城 構造と その 変化に 闋 する 研究と も閣 速し, 都市 地理の 重要な テーマの 一つと いえる。 本稿で は, これ 
までの こうした 研究の 動向 を «S し ", それらの 分析 手法 を 用いて 広 島 市 (1970 年の市 城, 55 国 *K 計 区、 
における 人口密度の 空間 的 パターン とその 変化 傾向 を 明らかにしたい。 

I. 都市 人口密度 分布の 研究 

都市 人口密度の 空閲的 パターンに 閣 する モデル は Bleicher,  H.2^:X 後, Clark,  C.8〉 や Newling, 
B.       ら によって 発展 をと げた。 Clark は, CBD を 除く と, 都市の 人口密度 は 中心から 外緣に 向って 
傾斜し, しかも 都心 部で 低下し 外縁 部で 上昇す る 傾向が ある ことに 着目 して 

d,=doe-b*  (1) 

を 適用した。 dx は 都心から x マイルに おける 人口密度, do は 挪11  、人口密度 (central  density),  b は 密度 
勾配 (density  gradient) を 示す。 CLARK が両 パラメータ do と b の 都市 間の 比較 や 時系列 的 変化に 注 
目して 以来, この 検討が 都市 人口密度 研究の 中心 課題 をな してきた。 都心 密度 は 居住の 混雑 度 (congesti- 
on) を 示し, 密度 勾配 は 市街地の 集中 度 (concentration) または 逆に 郊外 化 (suburbanization) の 度合 
を 代表す る 係数と いえる からで ある。 

Clark モデルの 適合 性に ついては その後の 研究に よって, 世界 各地の 過去 150 年間の 100 の 事例に つい 
てよ く 適合す る ことが? *® された。 Berry ら" は, この Clark の 研究が 当時の 都市 地理学の 研究 分 » 
で 全く 評価され なかった こと を遗 « とし a〉, この 研究 を 強く 支持し, 発展 させた。 とくに, Clark モデル 


一 2 一 


都市の 人口密度 分布と その 変化 


289 


の 成立の 理» 的 根拠に ついて 土地利用 や 地価の 観点から 説明す る と と もに, 都市 規模と 密度 勾配との B8 係 

について 考察した。 都心から r マイルまでの 間に 居住す る 総人口  Pr は 

Pr=^doe-bx(27rx)dx  (2) 

となり 

Pr =2^dob-lCl - e-br  (1 -f  br)  ]  (3) 

で 示される" ので, g  r を 無限大, その 人口密度 を 0 とする 円錐形の 体積で 表わされる 都市 人口  P は 
P=2^d0b"1  (4) 

となる。 すなわち, 都市 人口 規模の 堉大は 密度 勾配 を 低下させる ことになる。 シカゴ 市の 外 緑の 人口密度 
(marginal  density) を 2000 人 1 平方 マイルと した NEWLING8) の 計算に よると, その 総人口 は 1920 年 以後 
、の ドーナツ 現象の 発達の ため 都市 地域 (urbanized  area) 人口 を 過大評価 する ことにな つた。 
密度 勾配 は 時系列 的に みると, 都市の 人口 面積の 拡大の もとで 低下す る。 0 時点の 密度 勾配 を bo とし 

の それ を bt とすると, 
btsboe"  (5)       c は 常数 

の M 係が 成立つ と いわれる"。 しか しそれ と 同時に, 密度 勾配の 変化 要因 をた だ 単な る 時の 経過 と せず, 

積極的な 原因が 検討され た。 MUTH,  R.  F.io> は 合衆国 46 市の 分析に て 密度 勾配が かなり 都市 間で 相違す 
る ことに 注目し, 密度 勾配 (対 敷 値) を 従属 変 敷と する 重 回帰 分析に よって 輪 送 費や 世带 当り 平均 住居 支 
出 (平均 収入) などとの 閟係を 考察した。 各 都市の 輸送費の 差異に ついては パス 路線 密度な ど 代替 指標 を 
用いた。 この 分析の 結果, 輸送費が 低い 都市 ほど, また 平均 収入が 大きく 住居 費 出費の 大きい 都市 ほど 密 
度 勾 E 力 '>綬 くなる 傾向が 認められた。 そして SMA 内に 製造業 厘 用が 分散して いるか 否かが 密度 勾配に 強 
く 影響す る ことが 知られた。 SMA 内の 中心 都市に 製造業 就業 者が 集中して いる ときには, 市街地 はコン 

パク ト であり, 人口密度 は 急勾配 を 示す ことになる。 一方 WlNSBOROUGH,  H.  H."> は 密度 勾配と 大 量 輪 

送 旅客 数との 関係 を 歴史的に 分析し, 合衆国で は 1890 年に は 大量 輸送機関の 発達した 都市が 緩 勾配 を 示し 

たが, 自動車 交通の 発達した 1950 年に は その 関 係が 逆転した こと を 明らかにした。 これに 対して Mills, 
E.  S.m は, 密度 勾配の 平 担 化 を 輸送費の 滅少 による 単なる 時の 経過と みるよりも, 都市 人口増加 や 所得 
の增大 によると 考えた。 また 東京に おいて 夜間 人口と 昼間人口 を 分析した 大友篤 は 13〉, 当然の ことなが 
ら, 显間 人口の 方が 急勾配 を 示す こと を 確認した。 
紘に、 密度に ついては, Stewart  Warntz") は 1940 年の 合衆国 都市に おいて 都巿 人口  P との 間に 

do 义 75>/F  (6) 

の闋 係が 成立し, さらに 都市 人口と 市街地 面積 A との 間に も A&Pi/357 の 関係が ある こと を 見出した。 そ 
して かかる 関係が 成立す る 理由と して, 都市の 人口 規模の 増大に つれて 人口 的 重力 (demographic  gravi- 
tation) が增大 しそれ が 都心 人口に 加重す るので 都心 人口密度が 高まる とした。 この場合に は, (6) 式と 
C4) 式との 関係から^ に、 密度と 密度 勾配との 間に 
do=cb-2  (7)        c は 常数 

のよう な 関係が 成立す る はずで ある。 

しかし一 方で は, (4) 式 は 都市 人口  P を 一定 一 例えば P= 1 — とすれば, 

do=bV2«-  (8) 

で 表わされる ことになる。 すなわち, 都 巿規樓 が 一定なら ば 都心 密度 は b2 の 関数と なり, (7) 式の 結果 
と は 相容れな いものと なる。 さらに Weiss,  H.  K"〉 による 合衆国 都市 (1950 年) の 検討で は, 密度 勾配 
とその SMA 人口  Pm との 間に 

b=(10*/Pm)i  (9) 

なる 回# 線が よく 遍 合する という。 Pm=P と 考えて (9) 式 を (4) 式に 代入す ると 

一 3 一 


240 


森 川 洋 


do  =  oo^  ひ。) 

b 

となり, (7) 式に 類似した 関係が みられる ことになる。 

このような^に、 密度と 密度 勾配との 相対 立す る閣係 について Berry らは 次のように R 明す る" ゝ すな わ 
ち, (8) 式の 関係 は ある 一定の 都市 規模 グループに 適用され, 同一 規模の 都市 集団に おいて は 两者は 正の 

相閣 をな すのに 対して, (10) 式の 関係 は 都市の 地形 的 位置と か 市制 年数 (city  age) とか 交通 的 位置の よ 
うに, 同搽な 都市 発達 史を もつ 都市 グループに 適用す る ものであると 考える。 、密度と 密度 勾 E との 88 

係に おいて は, 都市 規模 や 市制 年 敷な どの 問題が 絡み合って いるので, これ を «31 して 考える のがよ いで 

あろう。 Adams,  J.  S.i" は, まず^に、 密度と 市制 年数との 問に は 正の 相閣が 成立し, しかも 大»« な 都 
市 ほど IW1  、密度が 大きい こと, 膝に、 密度と 都市 規樓の 間に も 正の 相関が あり 古い 都市 ほど 、密度が 高い 
こ と, 密度 勾配と 都市の 古さとの 間に も 正の 相 BB 係が あり, しかも 小 都市 ほど 密度 勾配が 大き くなる こと 
を 図に よって K 明した。 

、密度と 密度 勾配との 閣 係に ついては, さらに いくつかの 実証的 研究が ある。 わが国 15 市に ついての 
大友 篤"0 の 研究で は, 密度 勾配 は 都市 規模と 逆 相関 を 示す が, 都心 密度 は 密度 勾配 や DID 人口の と 
は 無関係で, 各 都市の 歴史的 条件 や 機能的 特性と 閣係 する。 一方, 都心 密度に 影響す るの は 都市の 歴史 や 

建物の 古さ, 搽式 であると 考えて いる。 さらに WINSBOROUGH1" の シカゴ や MARSDEN,  B.  S.m> のブ 

リスべ ーンの 例に おいても, 後述の Berry らの 研究に おいても, IM1  、密度と 密度 勾配の 変化と は 別途の 
ものと 考えられ ている。 シカゴで は i860 年 以来 密度 勾配 は 減少の 一途 をた どるのに 対して, 、密度 は 
1900^ か 1910 年まで は增 加し, その後 滅少に 向って いる。 しかし 他方で は, Bussi^re,  R.*" は パリ 大都 
市 K の 1911~68 年の 調査に おいて do = 286500b — 5725,  r =0.999 の 関係 を K め, STEWART  •  WARNTZ を 
支持す る 結果 を 得て いる。 したがって, 都心 密度と 密度 勾配との 関 係に ついては 今後な お 検討の 余地 カ游 
されて いるよう に 思われる。 

さらに Berry ぬ や Rees2" は両 パラメーターの 変化の 搽 式から 西洋 都巿 とか 非 西洋 都市の 差異に 注目 
した, インド を 中心とした 非 西洋 都市で は, 逆 Burgess モデルの 居住 パターン を 反映して 密度 勾配 力 ミ一 
定の もとで 、密度が 塘大 する 過程が みられる という。 しかし その後の Brush,  J.  E."〉 の インド 都市の 
研究で は, 4 つの 類型 化が 考えられ, 一律 的に は 説明され ない という。 こうした 郊外 化 現象と «W1  、称の 潙 
雜 状況の 差異に よる 都市の 国際 比较は 今後の 研究に 期待され ると ころが 大きい ようで ある。 

^、から 外縁に 向って 強度 (intensity) の变 化する 現象 は 人口密度 だけで はない。 都市の 人口増加 率に 
ついては. 人口密度と は 逆に 都心からの 距離と と もに 増加し, 
(1 +rd)  =  (l  +r0)e'd  (11) 

で 示される。 rd は 都心から d マイルの ところの 人口増加 率で あり, ひ は 都心の 人口増加 率, g は 常歡で 
ある。 人口密度 も (1) 式の ように^ H、 からの 距離との 関係で あるので, 
(1 +n>)=aD-k  (12) 

でもって, 初期 人 U 密度 を D とする ある 期間の 人口 增加率 rD が 示される。 k'  a は 常数で ある。 NEW- 
LING:" は 人口増加と 滅少の 境界 点に ある 人口密度 を ffi 界 密度 (critical  density) と 名 づける。 (12) 式 か 
ら rD=0 の 場合 を 求める と, K 界 密度 dc は 
dc  =  aiA  (13) 

となる。 ピッツバーグと キングストン (ジャマイカ) の2 市で » 界 密度の 計算 をす ると, 32,000 人と 30,000 
人 八 平方 マイル (11588 人/ km2) となり, 都市に は それ を 越える と 社会的 費用が 急増す るよう な最遍 人口 
密度が 存在す るので はない かと NEWLING は 考える。 

さ らに 地価 や 地代の 分布, 都市 的 土地利用の 集約 度に ついても 都心から 市街地 外緣に 向けての 密度 
が みられる。 Mills2« によると 地価 分布 も Clark モデルと 同型の R(«〉=Roe-AU で 表わされ, シカゴ 市 


一 4 一 


都市の 人口密度 分布と その 変化 


241 


では 電車 通勤の 始まった 1857~73 年, 自動車の 登場した 1910~28 年に 地 勾配 A は滅 少し, 人口密度 勾配 
の滅少 と も对応 する こ と が 明らかにされた。 MILLS によると 地価 分布 モデルからの 残 差 は 居住 快速 度 (re- 
sidential amenity)  を 示す 力、 YEATES,  M.  H.2" の シカゴ 市の 分布の ように, ミシガン湖からの 钜難ゃ 
非黑人 比率が その 測定に 適する かどう か は * 問と している M)。  MlLLS»〉 はまた, 合衆国 18SMSA の 人口 
ま 度と 4 産業 就業 者 (就業地 別) についての 密度 勾配の 時系列 的 変化 を検 肘した 結果, 1948~63 年に かけ 
て 平 担 化に 向う ものが 多く, そのな かで は 人口密度の 密度 勾配が 最低で 製造業 • 小売 業 • サービス 業 • 卸 
売 業が こ れに繞 き, しか も こ の ほ 位 は 1阵 問 不動な こと を 明らかにした。 

このように 人口密度と 都市 土地利用の 密度との 関係の 考察 は, 都市の 地域 構造 縿に とって 重要な 媒题で 
あり, 人口密度 分析 は 都市 地理学の 幅広い 研究領域に しっかり と 根 をお ろした ものと なる。 

以上の ように, CLARK モデルに 基づいて 多くの 検时 がな された が, これ は fill 的 指数 モデル (linear 
exponential  model) のた め, 都心 都の ドーナツ 現象の 説明に は不遍 であり, » 外にお いても 実測 値から 
たものと なる。 NEWLING80) は, この 点に 着目して 2 次 方程式 モデル (quadratic  model) 

d«=  doe1**^2  (14) 

を 適用した。 b  •  c は 常 敷。 変形す ると, 

lndx=  lndo+bx— cx2  (15) 

となり, 自然対数 を 用いた 半 対 * 方眼紙に 拋物 線で 表わされる。 この 曲線の 特微 について みると, iw: 、か 

b2/4C 

ら b/2C の 位置に, d>e の 人口密度の 極大 点 (density  cres りが 現われる。 また b<0 の ときには ドー 

ナツ 現象 (density  crater) は 現われず, b=0 では 先に 発表され た TANNER  •  SHERRATT の モデル M〉 と 
—ft する。 b>0 において はじめて, ドーナツ 都 分と 極大 点 を もった 曲線と なり, さらに b/ノ 冗の 値 を 
分析す る ことによって 都市の 成長 段瞎 を 区分した。 

Newling はこの モデルに よって 19 市の 事例 を検 射した 結果, 2 つの 例外 を 除く とすべ て は c<0 とな 
つて モデルの 適合 性が 確 » された。 しかも 時系列 的 変化 をみ ると, 極大 点の 人口密度 は 19118: 紀 以後 次第に 低 
下 するとと もに, 多くの場合, c 値の 低下に より 市街地の 拡大に つれて 密度 勾配 は « やかな 曲線 を 描く こ 
とが 49 明した。 しかし の 恒常的 堆加は みられず, 予想され た 人口密度の 極大 点の 外方 移動 は 実 E 
されなかった。 この 問題に BB する その後の 実 IE 的 研究で は, Guest,  A.  M,> は 1920^ 以後 クリープ ラン 
ド市 では 極大 点の 外方 移動 を めなかった が, Latham  •  Yeates^o トロン ト 大都市 圏の 調査で は 極大 
点 は 1966~71 年 問に 年 問 0.47 マイルの 割合で 外方に 移動しつつ あると 推定した。 すなわち, (15) 式に おけ 
る 係数 do  -  b  •  c を 時 問 t に対する 変数と すると, do.  c は 次第に 減少す るのに 対して b 値 だけ は堆大 
し, BLUMENFELD,  H."〉 の 「密度 波動 (density  wave)  J の 仮説 を 支持す る 結果 を 得た。 BLUMENFELD 
は «M1  、から 外方に 向って 生ずる 都市 的 拡大 を 波動に たとえ, 各 時期に みられる 最大 成長 地裕は 波動の よ う 
に ゆつ く りで は あるが しかし 明らかに!^ に、 から 外縁に 向って 移動す ると 考える。 しかし こ う した アナログ 
は どこまで 妥当す るの か, その 要因 は 何 かに ついては 今後 十分な 検討 力 不必要であろう。 

ところで, これまでの 密度 勾配 を 中心とした 研究 は, 2 次元 的 (面 的) 現象と しての 人口密度 分布に 対 
して 1 次元 的 (線 的) に アブ ローチした ものであった。 したがって, とくに 市街地の 歪みが 著しい 都市に 
おいて は, かかる モデルの 適用に よる 空間 的 パターン 分析に は 問題が あった M)。 地質学の 分野で 開発され 
た 傾向 面 分析 (trend  surface  analysis) は 使用 上 種々 の 問題 も ある M〉 が, 緩やかな 連統的 変化 を 示す 密 
度の 空間 的 パターン に関する 分析に は 有効な 一つの 手法と 考えられ ている。 すなわち 空間 的愔報 は, スム 
ーズな 広域 的 パターンと して 抽出され る 傾向 面と その 残 差 部分と に 分れ, 残 差 はさら に 説明 可能な 局地的 
成分と ©庫 や 測定の 誤差から なる lacal  noise とに 区分され る。 したがって 空間 的 情報 はより 単純な, 体 
系 的な 広域 的パ ターンの メ 力 二 ズムゃ 要因の 考察 と , 残 差分 布に 基づ く 局地的 成分の 説明 と の 両面から 検 
时 される" 》。 

都市の 人口密度 分布に 関する 镇向面 分析に は, トロント 市の 1941 ~66 年の 5 時点 を 調査した HILL,  F. 


一 5 一 


1.« の 研究が ある, トロント 市で は« 向而 によって 》1« される *»  (重 ft 定係 »> は 時 系 M 的に * 第に 低 

下した が, これ は 都市 的 成 S に 伴な う 土地利用の spaiial  Mgreration の t« 大 による ものと 解 fi される, 
—方, 空 ffl 的 パターンの 変化が 少ない ことに ついては, JjT««!» 辺 おの « 則 的な 成 S によ! 》 同心円 的 バタ 
—ンが ほとんど 変形す る ことなく 拡 大したた めと 考えた。 しかし それと ともに 生じた jWSWttfcWtt 下が, 
BP 瘦に 》W1 和の 証 » とみる の は》 問で あると いう. また 1840— 1960 年の イリノイ 州の 入 ロボ テン' ン アル 
の 分布に ついて 検 W した MOORE  -  OLD"1 の 場合に は, 5 次 面 (quimic  trend  surface) の 分布 バタ一 ン 
はこの W に 著しく 変化 するとと もに, これによ つて 》1 明され る 変動の 比 * は 1890^ ま では ft 下し, その後 
ぉ定 する ことが 判明した, これに 対して, 1890^ 以 m の 合衆国で は フ《 ン ティア 拡大; 1» の もとで まだ 人 
口 分布が 安定して おらず, ランダム 性が » かった ためと ttS する, 


R 向 B 分析 ttffi めて 有 3 である。 それ は, 空間 的 バター ンの 3E 化に ついて だけでなく, 61 向 面に よる 

の 比 «9f 究をも 可 16 にす るであろう, しかしそう した 研究が CLARK モデ A^f  NEWLING モデルに ± る 分 

圻に 完全に とって 代る と は 思えない, 闳 モデル は それぞれ S 要な 研究 テーマ をと どめて いるから である, 


_b« のように, 本 M で ft うの は広& 市の a»«IH£55* "について である。 1970 ^当時の 市 域 B5 積 は 86. 75 
km, しかな く, 広 A 市の DID は 市 域 を J8 えて 两辺町 に 伸びて いた, したがって この 分析で は爽 B 的に は 
» 外 を 》 く 市 S 地 だけ を& うこと になる。 しかし 広 ft 市の 郊外 地域 tt, 西方の 官 =lt* の 太 B 川 
K. 束 方の 《» 川 ffi および a«i6 練に 限定され, これらの 地域 は それぞれ かなり 》* な 人口 ««& かかえ 
ており, &6 を 中 t 、とする 同 t、W 的な 郊外 地 城の? S 遣 を 期待す る こと は 困 I* である, その; t 味で は, 


この 囊査 域に おける 人口 «Kt 入口 増加 * の 分布 は »1* 20 に 示す とおりで ある。 «B によって 各 »区 

相 sm の 人口 » 度 を itRss する こと は 可 si であるが, 広 s 市の 入口 * 度 分布が 全 f»w にみ ていかなる » 
色 を もつ のか, どのような SfciSS にある のか, さらに は 各地 区が ~» 的な 空 IB パターンに 照らして どの 
ような *H± を 示す のか. といった 問題に ついては 十分な Si 明 力1 » られ ない, モデルの 達 用の 性 はこ こ 
にある。 


8 市 人口密度 分布に B8 する 


Clark  ■  Newing モデルに よる 核 W 


551 H    Eft* の 人口密度 (1975 年) 


(1) CLARK.  NEWUNGp* モデルの 

まず Clark  •  Newling 繭 モデル fc 用 
いると, 第 1 表の ようになる, 表に よる 
と , 自 由 度 修正の 重 決定 係 »  R'  (Et 下 
重 決定 という) は 当 ft の;: とながら 

独立 JEft の 歉 が 多い NEWLQ4G モデルの 

方が やや 高い が. 8 回 •  c の爐 

は t 検定に より 有意 水準に 迪 しない もの 

が 多く, いずれの モデルが よ 5 適 台せ S; 
大きい S^l 定が 68» である * これ を B 示 
した において は. 1975 年の 入口  « 

布 は Newling モデルに 近いが, 
196 や 1979 年の Newling モデルで 
は ドーナツお 分が « われず, しかも とく 
に 1»5 年の 人口  «度 分布に ついては P (モ 
デル は ほぼ一 S する ので, (Xark モデル 


都市の 人口  * 度 分 * とその 3C 化 

CLARK モデル 'NEWLING モデルに よる ま t パラメ 一 


\ 

Clark  model 

Newling  model 

Dx  \ 

b 

Ri       Do         b            c            b.'ZC  V2C 

1965 
1970 
1975 

0.458 
0.319 
0.249 

23249* 
17501, 
17613* 

-0.31623* 
-0.21378* 
-0.17696* 

0.465  17182-  -0.12835  -0.02328 
0.358  19503*  -0.1821  —0.010073 
0.299  11420*     0.092396  -  0.033376 

-2.27567  0.5948 
-9.039015  1.2633 
1.3842  0.3576 

*  5% 水準に て 有意 

O 方が こ の 時点で は 優れた ものと いえる。 
fc だ 注目すべき は, 两 モデルと も 1965 
- 75 年 IB1 に 次 » に R1  tt が 低下す る こと 
である。 これ は, 上述の ように » 市 成長 

に 伴な う 都市 ftit の 化の ためと 解 ま 
される。 

さらに Clark モデル (第 3 図 参照〕 

によると, 密度 勾 Eb の 絶 は 次第に 

« 少し 化の 方向に あるが, 度 

は 1970^ に 最低と なり, その後の 5 年間 

に は あまり IB 著な 変化 を 示 さ ない。 一方, 

Newling モデル (第 4S#RS) による 

と, 密度の »大 点の 位 匿 b/2C は 1975*^ 

t 至って は じめ て 現われる"'。 Newling 

モデルに よる と 1965~70¥ には& に' せ 度 

はや や 高くな り. また Clark モデルに  S! 

おける ^や b 爐の 変化 を すると, 1965~70 年の 人 

口  S 度 パターンの 変化と 1970~75^ の それとの M に は 人口 
分布の Wi£W 変化が 予想 さ れる, 
(2) 人口密度の 空間 的 変動に 対する tt 明 要因 
次に, 人口 * 度 分布に » 響す る 要因に ついて »时 しょう。 

«2 表 は, 人口密度 や 人口 增加率 tue 係す ると 予想され る 

いくつかの 変 » をと りあげ, 変» 相互 ra の 相 bb マ トリ' ノク 

スに 示した ものである, Xt~X10 の 4 変) R は 広 ft 市の 因子 
t«l(factorial  ecology) の 分析 において 生じた 4 大 因子 
に対して, それぞれ 最も S い 因子 A 荷 ft を 示した 変 * であ 
る, 4 大 H 子 それぞれの 因子: » 点 を 変 » として B 回帰 分析 
する 方法 も あるが, 各 因子 自体 は抽 ft 的な もので あり, 入 
力 変数の 差 H によって 容易に 変化す るので, 各 H 子と 密接 
な B 係 を もつ オリジナルな 变 Sc を 用いる 方が よいよ 5 に 思 

おれる。 すなわち, 幼年 人口 串 は 第 1 因子の 家» 状お, 大 

は 第 2 因子の 社会 ほ 済 的 ffi 位, 性 比 は 第 3 因子の ブ 
ルー カラ— 労 儀 者 因子, 1965—70^ 入居者 率 は 第 4 因子の 


75 牢の 人口  M 加 率 


S3  s  Clark モデル 


洋 

移 »tt を, それぞれ 代表す る ものである。 ただ 

しこれら の 各 変数 は资料 的 M 約の ため, すべて 

1970 年の 国勢調査 による ものである。 さらに 地 
m  (Xn,  1975 年)") と 普通 世裕 1 人 当り JSHR 
(1970^) を 後から ,した。 
第 2 表に よると, 人口密度 は 各 年次と も, 人 

口 堆加率 以外で は, raw: 、からの e 難 "m 変数 
x« と 最も 相閣が 高い。 したがって, を 第 1 変 

数と して 段 « 的 重 回帰 分析 を 試みる と, いずれ 

の » 合に も 第 2 変数 を 加えて も 重决定 係数 

はさして 埯大 せず, 第 2 変数の t 値が 有意 水準 

に 達しない という 結果が 現われた。 すなわち, 
人 口 密度の 空間 的 分布 を税 明す るの は 、か ら 

の钜雕 変数 だけで, 他の 変数 を 追加しても R 明 
力 を あげる こと はでき ない ことが 判明した。 

(3) 人口 埯加 率と 人口密度 

これまで 3 時点の 人口密度 分布の 比較に よつ 

て 人口密度の 空間 的 パターンの 変化 を 推定した 
が, 人口 »加 率の 考察に よりそれ は 一層 明 凍と 
なる。 1965~70 年お よび 1970~75 年 問の 人口 墙 

加 率 を, 上述の (11) 式 を 用いて 「都 41、 からの K 
雕」 との 関係から R 明す ると, 第 3 表の ように 
なる。 表に よると 勾配 g は 1965~70^ 期間の 方 

が 急で, 、部の 人口 滅少と 縁辺 部の 人口 埯加 
とが 急激に 生じた ことになる。 しかし 重 決定 係 
数 R2 について は 1970~75 年期 間の 方が やや 高 

いのが 注目 される。 

552 表の ように, 人口増加 率と 人口密度との 

間に は 負の かなり 高い 相閣が あり, Newling 

の (12) 式 モデル を 適用す ると, « 界 密度 dc は 
11017 人/ km2 から 8055 人/ km2 へと 低下す る (第 
3 表 参照)。 » 界 密度が なお 低下す ると すれば, 
これ 以上の 人口密度 を もつ 地区 は 将来 も 人口が 
滅少 する ポテンシャル を もつ ことになる。 # 
においても, ドーナツ 化した^に、 や 海岸 部の ェ 
場, 輪 送 地域 以外の デルタの 全地 域が それに 該 
当す る。 ただし, 人口密度の 飽和点に ついての 
こ う した 分析 は, « 面積 当 り の 人口密度よ り も 
宅地 面積 当 り の 純 居住 密度で 考える 方が よ り遍 
切であろう。 

次に 人口 增« の 要因に ついて みよ •:>。 段 « 的 
重 回ね 分析 (stepwise  multiple  resressioo 


森 i. 

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♦*l.0li§.0l**s.0l*»^s.0l*»s.0l**i.0l**i.0IS^  0  000 


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き ト丄 961  二  Y 

.:  一; 0ト61 

丄 J  9961  Y 


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«x  一  X 


へ" n ムト s 班 


8 一 


都市の 人口密度 分布と その 変化  245 


表 3   Newling の (6) 式, (7~8) 式への 適用 

人 口 
増加率 

都心からの 钜 離との M 係                               人口密度との 閬係 

c2         a 丄-"             a  (l+rd)=100 
K          U+ro)             g  ? も のとき の d 

Rl           a             k       dc 人;/ km2) 

1965-70 
1970-75 

0.376      77.8*      0.097063*  2.59km 
0.475      81.6*      0.056794*  3.58 

* t 検定 5% 水準に て 有意 

0.524   8.22189*   0.22636*  11,017 
0.447   3.80266*   0.14851*  8,055 

表 4 人口増加 率 を 従属変数 とする 段» 的 重 回帰 分析 (説明 変数 は 表 2 の Xi,  X2,  Xe-Xio) 

幼年 人口 


人口 塘加率 


R2 


i8o 


都心 か 
らの钜 


人口密度 


率 


1965 


1970 


1970 


1965〜70 大学卒 率 
年 入居 率 1970 


a)  1965-70 
t-value 

標準 偏 回帰 係数 

b)  1965-70 
t-value 

標準 偏 回帰 係数 

c)  1970-75 

t-valuc 
裸 準 偏 回帰 係 敷 


0.707  -24 
一 1 


779  4. 
109  2. 

0. 

0.681  一 30. 771 
一 1.230 


0.647 


55. 
4. 


9196 

206 

2615 


721 2. 
644  2. 
0. 


5893 

272 

2952 


0.0013215 

2.543 

0.2391 


■0.0010758 

2.081 

0.1723 


0.000772 

2.838 

0.2837 


311. 

9 

0 

457. 
4, 
0 

143 
2 
0 


523 

3023 

60 

546 

441 

06 

373 

2652 


123. 

5. 

0. 
113. 

4. 

0. 


09 

179 

4133 

12 

559 

3798 


106.28 
3.383 
0.2978 


表 5 都心 • 辺 緣铒斜 事象への Clark モデルの 適用 


1  ^ 

do 

b 

地               価 (1975) 

0.574 

306.493* 

-0.35863* 

女子 労 元 力 率 

0.452 

59.6563* 

-0.065645* 

労 元 力 率 

0.442 

60.1722* 

一 0.038789* 

卸 小売 就業 者 

0.428 

41.7446* 

-0.10463* 

1959 率 年 以前 入居者 率 

0.403 

29.9570* 

-0.13846* 

サービス 業 就 桊者率 

0.303 

31.7372* 

-0.065453* 

準 世带比 

0.192 

11.1816* 

-0.13797* 

若年 人口 率 

0.138 

35.370* 

-0.02525* 

老年 人口 率 

0.115 

27.909* 

-0.053314* 

民営 佾家率 

0.066 

53.2501* 

-0.053664* 

昝 通世带 1 人 当り 昼 敷 

0.007 

5.5761* 

0.006789 

*  5%  t 検定に て 有^ 


^ysis) の 結果 は, 人口密度の 要因 分析と は 異なって いくつかの 独立変数 を 含み, 第 4 表の ようになる。 
1965~70^ の 人口増加 率に ついては, 1965 年の 人口密度よ り も 1970 年 時点の 方が 相 関 が やや 高い ので, 両 
時点の 人口密度 を 独立変数と した 回帰 式 を 別途に 求める ことにした。 1965 年の 人口密度 を 独立 変 敷と した 
ft) 式で は, 「1541、 からの ffi 難」 変数 は 採用され ず 最終 段 « の 重 決定 係数 は Rl=0.681 で, (a) 式の R2= 
0.707 よ り もや や 低い ものと なる。 
樣準偏 回帰 係数に 変換して 各 独立変数の 比重 を 検討す る と, 1965〜70 年の 人口 堉加 率の (a) 式で は 「1965 


一 9 一 


~70fF 人 居 * 率 J が »大 となる が, (W 式で は その 逆に «1¥ 人口 率の ゥ i イトが 最大と なる, さらに 1970 
~75^ の * 合に は. 大卒 者 率 「«■(:■、 からの 距離」 • 人口密度 (1970^-)  * 幼年 入口 串の W となる が, それ 
ぞれの 様 準 IHSffl 係 » に は ほとんど S がな く, この 4 変 » が ほぼ 同 じゥ i ィ トで 影響して いるよう わ 
れる, この 回 《 (式で は, 「1965~70 年 入居者 率 J は 時 M 的に ずれる ので 独立 変 9: として 《 用され ない。 人 
口 はいずれの 》 合 でも. 人口増加 率に 対して A に 作用す るが, その他の 変 》 はすべ て ブラスに 作甩す 
る, また 当然 予 « される;: とで は あるが, ^から 難れ るに つれて; ^ 人口 率が 高く 1965~70^AJg 看 率 
が ffl いところ ほど, 人口増加 率 は H くなる。 1970—  75 年の 人口増加 # で t, 同期 IB の 入 g 者 率の «H*W9 
られれ ば, 当 ffi この 変数との BB 係が 強く 現われる であろう。 大学卒 率 は その ftffl として 生じた (> のか もし 
れ ない。 性 比に ついては いずれの 回 ffl 式と も 接 用され ず, 人口 « 加 率と は 無 BB 係であった, 
(4) その他の 密度 《斜閣& 


(中 13不》» 研究所: 広 ft 市 地 BH, 昭 和50^» による〕 
»M : 地価 S 示 地《, 
» 宇 は 単位 10,000 円 Z3.3mi 
x 印: 地 最; •; 点 (9, 000,000 円 /3.3m1) 


都市の 人口密度 分布と その 変化 


247 


Mills の 研究に みられる ように, 人口 « 度 £W にも 、から M に 向って * 度の «» を 示す もの 力 M¥ 在 
する はずで ある • それらが 人口密度の 時系列 的 変化に いかに 对応 した 変化 をな すか, また それが いかなる 
要因に よる か を 究明す る こと は 敏に 、地域 構造の マクロ 的 分析と して 極めて ある 問 JB であるが, 残念な 
がら 時系列 的 変化に ついての 资料を 得る こと は 不可 «6 である。 また 土地利用 分析に おいて は 就業地 単位の 
S 料 は 得られなかった。 したがって, ここで は 若干の 事象に ついて, 人口密度と 同搽に Clark モデルが 
適用し うる こと を 示す にと どめる。 

広 島 市の 因子 生態 分析に よると "〉, 第 1 因子の 家族 状況 因子が 同心円 状の 得点 分布 をな すので, これに 

高い 正の 因子 负 荷!: を もつ 変数 を 選んで Clark モデルに あてはめ ると, 第 5 表の ようになる。 また 地価 分布 
(1975 年) もこれ に加えた。 表に よると 地価 分布が 第 1 表に 示す 人口密度の 場合 以上に 高い 決定 係 敷 を もつ 

のが 注目され る。 地価 分布 は 図 5 に 示す ように, 八丁 堀 を 最高と する もので ドーナツ 現象 はなく,  Berry 

の 地価 分布 モデル w とだいたい 一致す る。 第 5 表に よると 地価 勾配 はかなり 急で, 1975 年 時点の 人口密度 

に 比較す ると, 両者の 勾配 間に 有意差が K めら れる 47)。 地価 分布の 時系列 的 変化と 人口密度 勾配の 平坦 化 
傾向と がいかに 対応す るか は 興味 ある 問埋 である。 

地価 分布の 他に も, 第 5 表の ように 女子 労 儀 力 率 や 1959^ 以前 入居者 率 • 卸 小売 就 菜 者 率 • サービス 業 
就 菜 者 率 • 労働力 人口 率な ども 都心から 郊外に 向って 傾斜す る。 

III. 人口密度の «斜 分析 

前述の ように, Clark モデル や Newling モデル はすべ て 都に 、を 中心とした 同心円 状の 都市 構造 を 前 
提 とした ものであった。 これに 対して, 傾向 面 分析 は 複雑な 空間 的 パターン をな す 人口密度の 分布から 

local  noise や 局地的 成分 を 捨象して 少数の 広域 的な 体系的 説明 成分 (systematic  descriptive  component) 

によって 把え る 点で 特色が ある。 上述の Hill や Moore  •  Old の 例の ように, と く に 空間 的 パターン 
の 時系列 的 変化の 考察に とって 極めて 有効で ある。 

第 6 表 は 1 ~  4 次 面の 重 決定 係数 を 示 し, 第 7 表 は 2 次 面に 対する 3 次 項 追加が, 3 次 面に 対する 4 次 
項 追加に よる 説明 カ埯 加に ついて 分散 分析 を 試みた ものである • 高次 面になる につれ て 説明され る 変動 は 
大きくなる 力;, 植の堆 加 分で は 1 次 面から 2 次 面への 增 加が 最も 大きく, 高次 面になる につれ て! ^貧 
の增加 i は 小さ く なる 場合が 多い。 と く に 自由度 修正の 重 決定 係数 を 用いて いるた め, 1965 年の 人口密度 
のように, 3 次 面から 4 次 面に かけて ^値が «少 する 場合 も ある。 第 7 表に 示す ように, 重 決定 係敷墻 
加に 閣 する 分散 分析に おいて 5% 危險 率に て 有意差 を 示す の は 2 例に すぎず, 他 はいずれ も 1 次 項 iiin に 
よって 説明 力に それほど 大きな 変化 は 現われない。 おそらく, これ 以上 高次 面 を 計算しても 説明され る 変 
動 はさして 変らない ものと 思われる。 また 第 6 表に よると, 人口密度の 傾向 面よりも 人口増加 率の 傾向 面 

第 6 表 1~4 次 面の « 向 面に おける! [決定 係数 (R り 


次 3q  (order  oi  surface) 


2 

3 

4 

1965 

0.031 

0.392** 

0.441** 

0.416** 

人口密度 • 

1970 

0.063 

0.332** 

0.389** 

0.415** 

1975 

0.045 

簧 
* 

CO 

o 

0.368** 

0.470** 

1965-70 

0.038 

0.615** 

0.710* 丰 

0.744** 

人口 坻加率 • 

,1970-75 

0.065 

0.590** 

0.628** 

0.652** 

** 印 は 1% 水準に て 有意, 

* 印 は 5% 水準に て 有意 

(NORCLIFFE,  G.  B. (1969) ,  p.  346 による) 

一 11 一 


»7*    3 次 項お よび 4» 項 追加に よる 直 ft 定係 ft  (R,) の 分 》 分析 


3 次 項 迫 加 

4 次 9 追加 

f 1965 
人口密度 j 1970 

人。 》H= 

2 
2 
1 
5 
2 

058 
142 

024* 
258 

2 

634 
397 
737* 
198 

625 

* 印 は 1%* 車に て 有意 

の 方が はるかに !^11が« い。 これ は 入口 * 度が J6 対 量で 表わされて いるのに S# して 人口 19 加 率 は 比率の 
形で * 車され ている ことと 無 BB 係で はないで あろう。 
8( 向 面 分析に おいて 何 次 E を 採用す るか は 重 S な 問 B である。 第 7 表の 分 》 分析に おいて 有意差 力! 91 わ 

, 第 7 表に よると, 1975 
したがって, 2 次; 

による は 明 力の 著甩は 当然の ことと 思われる ので, 3 次 面 (cubic  trend  surface) を 採用す るの が 適当で 
あろう w.s"。 


人口 密 BE  (1965 cp) i 
S(» 宇 は 坩 位 1000 人/ km1) 


»7|'«| 人口密度 (1975 年) の 3次« 向 
面 (R 字 は坩位 1000 人/ km り 


第 6 +  7 図に 示す よう 

しかし 3 次 面の ため 完全な 同, に 、円と はならず, 1965 年に は 北方の 太 EB 川筋と 西方の 宫島 * (沿線に 对 して » 
いた 形) » をな し, 1975 年に は 北方に だけ M いた 形 をな している。 また ffiSE は 海岸 練に よって 切断され る t 
め, 等 IE 線 は 南方に 向って 急煩斜 し, 人口密度の 中心 は CBD よりも やや 南の 千 田 町 付近に 位置す る。 » 
S を 比 K すると, 】965 年に は SK» の 広がりが やや 小さく, 1%5^ 以後 市街 辺 IE に 住宅地 化が 逢行レ 
たこと がう かがえ る, 3次 面で は ^部の ドーナツ 現 ft は 現われず, 最高の 等 fi» は 1965 年に は 14000 人, 
km1 であった が, 1975 年に はさら に 16000 人/ kmi の 閉曲錄 も 生じて いる, 1965~75^|81には*^、»の人ロ 
密度 は《 少した が, 
大した ものと みられる, 


心郎に 過大 Sffi された 地 城が はがり, その fflia 部に 通 小 の 地域が 項 われる。 守! BW 幸 ,宇& 神 田兩地 


IE 市の 人 a** 分布 t その 変化 


K のように 期待 貧よ り MOOX/km* 以上 #ぃ» 合 も ある, 
«i、«Mt 方の 白 島 地 K で 具) If に * いのは 再 BM6 による « 層 
住宅 のた * である。 — « に, 善心お の遏大 ff« は 
3次« 向 面に おいて は ドーナツ 現 «が»« されない ためで 

あるが, 周 a おの 住宅地 域で 入口 * 度の sff に » い 地域が 

生ずる の は 状お と 無 BB 係で はない ようで ある。 鑭 心地 

(都心 西方 約 300m) から 2km 以内の ほ蟝 被災地 は» 災復 
舆 による 区 爾整瓔 がな された が, 《災 を 免れた 残存 家屋 地 
において は!!! 集 住宅地 « が存 《1 する"、 宇 品の ほかに も 
SIg や 革 » 地区な どに 人口 83ffi 地域が あるが, 国勢 区 
HI 位の 分析で は 山地 や 大事 * 所 (広大 付厲 病院) が 含まれ 
るた 》 不明 まな ものと なって いる。 また 古 江 や 己 g, 戸坂 
o 新興 住宅地 や 海岸の ェ » 地 « でも 通大 ffflfi される 場合が 
多い。 この 分析で は, #6W 住 密度 (nel  residentical  den- 
«ity) の St 料 力 'ゆられず & 人口密度 (gross  density) によ!] 


®8  M 1975 年 人 ciiESffi 向 B(3  ft 面) 
からの » 差 分布 
(» 宇の * 位 100 人/ kmi) 

しかも H 査 区が かなり 広 いため, 非 居住 空 


B を 多く 包含す る 地区が 過大 ffffi の 地区と して 現われる きらいが ある, 


99[S 人口  tS 加 串 ひ 965  ~70 年) の 3 次 
IH 向 S    (1965年を10 とする) 


*10S 人口 《 加 率 (1970~75 年) の 3 
次 《 向而 ひ 970 年 を 100 とする) 


次に は 人口 ま 度の 空 M 的 パターンの 変化の 接 相 をよ! J» 接 的に 》| 定 する ために, 人口  《加 串の ほ 向 面 分 
みた, 1965~70 年の « 加 * は, 第 9 図に 示す ように, を 中心とする ほぼ 同心円 状の 形 » がみら 
れ, 》t ,から 麵れ るに つれて 入口 増加率が 高くなる, とくに 北方の 戸 S 地区で は 著しい 人口 《 加 率が •》£ 
される。一 方, 1970—75^ になる と, 第 10 図の ように, [SK_ 、円 はや や 変形し, 人口  #« 少 地域 以下) 
BCBD 付近 だけでなく, それ を とりまく 住宅地 域 や 南 8S の 工場, 翰 送 地 寄まで 含まれ, デルタ 上の (t^ 
市 ft* に 大幅に tt がるの が 注目され る。 

面からの 》 差分 布 は, 第 11 図に 示す ように, 入口 增 » の 分散の 大きい 1965~70^ 期で は 当然の こと 
ながら 残 差分 » も 大きく 現われる, 第 11 図に よると, 1965—70 年と 1970-  75 年の 両期 にわた つて 著しい 特 
»tt を 示す ものに 草津 地区が あげられる。 草津は 西郊の 新 W 住宅地 域に 囲まれた 古い 漁 * 集落で, 入口 は 停 
» してお り, B 期と も 傾向 面 分析 は通大 Rffi する こ と になる, これに 対 して, 14 常な 都市化に よる 成長 地域 
1;は1955-70 年期に 人口 急場した ものが 多い。 牛 田 北 《!  • 宇 品 束 • 矢 《  ■ 仁 保 = 本 浦 •  二葉の 里 = 山 1MT 
などが それに SC 当す る, これと は 逆に この 期 IH1 に 過大 抨価 された ものに は 南 IH 音 や 古 江 '的»  ,向洋が あ 


250 


洋 


1970  75 
40 


30 


•32 


40 


•21 
•49 


•38 


•51 


20 

•18  47- 

.13 

.43 

'23       8 12o 
31 ':: 

."11 
14  .15 
•25 

. ' -6 
39  *4 

ノ    ^9  .42 

さ 7 
も,: £• 

-5  *22 

•1 

20 

55 


44 


19 


10 


.48 


•52 


53  «50 
"30 


1965  70 


•4« 


30 


•35 


•34 


•41 


•2* 


17 


第 11 図 人 HI  ^ 加 率の 3 次 傾向 面からの 残 差分 布 
1 紙屋 町 • 本 通, 2 基 町, 3 白岛, 4 八丁 堀 • 棟 町, 
5 流 川 • 平 塚, 6 富 士見町 • 昭和 町, 7 小町, 8 千 田 
町, 9 住 古町 • 羽衣 町, 10 古島, 11 光南, 12 江 波 南, 
13 江 波 東, 14 舟 入 南, 15 舟 入, 16 広 瀬 • 十 n 市町, 
17 牛 田 北部, 18 牛 田 南部, 19  二葉の 里 • 山 根 町, 20 
大須贺 町 • 蟹屋, 21 的 場 • 金屋 町, 22 段 原, 23 比 治 
山 • 吿 実 町の一 部, 24 皆 実 町, 25  ^町, 26 宇 品 束, 
27 宇 品 海岸, 28 宇 品 神 田, 29 宇 品 御幸, 30 宇 品 西 • 
出 島, 31 観音 新 町, 32 南 観音, 33 観音 本 町, 34 福 
島 町 • 小河內 町, 35 中 広 町 • 天满 町, 36 横 川 • 楠 木 
町の一 部, 37 山手' 三篠 '楠 木 町, 38 大芝 '大^, 
39 戸坂, 40 中 山, 41 矢賀, 42 尾長 • 若草 • 曙 町, 
43 大州 • 南 蟹屋, 44 東 S,  45 段 原 日出 • 霞 町, 46 旭 
• 出汐, 47 大河 • 円那 町, 48 仁 保 • 本 浦 町, 49 青 崎 
• 堀 越 • 向洋, 50 井口,  51 ^津, 52 庚 午, 53 庾午 
北 • お 須, 54 田 方 • 古 江, 55 己斐 


る。 1970~75 年に 異常な 人口 坳 加 を 示 1 

の は 白 島 や 牛 田 南 瓶 大河-丹 » など t 
ある。 白 ft 地区で は, 都市 再 M» の もと 

で 市営 •  m  • 公団の 大規模な * 層住考 

が 建設され たためで ある。 己斐と 束霣 P 
地区 は 1965 年 以後 比 鹏 恒常的な 異常お 

長 を 示す 地域で ある。 一方, 、の «U 
町 = 本 通 地区 は, この ffi 向 面 分析で は I 
一 ナツ 現象 を 評価し えない こ とも あく 
て, その 人口 滅少が 通 小 HMB されて ^ 
り, しかも それ は 1970  ~75 年期に 至つ 1 

より 顕在 化した ことが わかる。 

IV. 人口 S? 度の 変化 * 向 

上述の いくつかの 分析に 基づいて, £ 
ft 市の 人口密度の 空間 的 パターンが ど- 
ような 変化 傾向 を 示して いるかに 注目 1 
よう。 その » 合に とくに 重要な の は, 1 
一 ナ ッ 現象の 拡大 と 密度 極大 点の 外方 i 
動の 問題で ある。 第 3 表で は f^L 、から tf 
距離との 98 係 は あまり 明昧 とはいえ な i 
が, 第 9  '10 図の 傾向 面に よって 比較 検 J 
すると, 人口 滅少 地域の 拡大が 明白と メ 
る。 また 人口増加 率と 人口密度との BBt 
や 郊外に おける 成長 前線 »の 外方 移動 ズ 
頃 著な こと5 w などから 推して, 密度 極フ 


点の 外方 移動の 傾向 を 推定す る こ と が" 
きる。 しかも 第 3 表の ように, 臨界 人口密度 も 次第に 低下の 傾向に ある。 
とはいえ, これ は 過密な 住宅地 域 (一部の 工業 地域な ども 含めて) でも 人口の 停滞 ゃ微 減が 生じつつ 3 

る こと を 意味す る もので, 人口 著滅 地域が 大幅に 面積 的に 拡大して いる わけで はない (第 9*10 図 参照)。 

都心 部で は 再開発に よって 高層 化が 進み, 夜間 人口の 雜逐が 行なわれて いるが, かかる 現象 は 、肩 辺 c 

住宅地 城で は 顕著で はない。 一方で は 高教 マンション 建築に よる 人口密度の 增加も 考えられる。 それ" 

は, CBD の 境界 地带 では 周辺の 混在 地 带* 住宅地 城 をお かして CBD が 拡大して いるだろう 力、。 CBD« 
能 は 百貨店の 進出 や 拡張な どに よって 高まりつつ あると はいえ, 高餍 建造物の 建築 状況から みても, CB1 
の 拡張 傾向 は それほど 顕著と はいえない。 

—方, 第 3 表に よると, 1965〜70 年に 人口増加す るの は 都心から 2.6km 以遠の 地区で あり, 1970〜75^も 
は 3.6km 以遠の 地 城に 当る。 しかも NEWLING の 人口密度 モデル (第 4 図 参照) では 1975 年の 密度 flyU 
は 都し から 約 1.5km のと ころに ある。 原爆 被災地 城 は 爆心地から 約 2km に 達し, 戦前の 広 島 市の 成 J 
過程 はさして 問題に ならない かもしれ ない が, これ は 大正 末期の 市街地と だいたい一 致す る。 密度 極大 メ 
は 今後 外方に 次第に 移動 するとと もに その 密度 自体が 低下して いく 傾向に ある。 密度 極大 点が 外方に 移 | 
する こと は, ドーナツ 現象の 地域が CBD を 中心としながら も, その 周辺の 機能 混在 地域 や 住宅 の- 
部 を 含む こと を 意味す る, 


一 14 一 


都市の 人口密度 分布と その 変化 


251 


人口密度 極大 点の 外方 移動 は B 界人ロ 密度が どこまで 低下す るかに BB 係す る。 既存の 研究で も 指摘され 
ている 《o ように, 市街地の 形成期と 闋 係して, それに は 住宅 密度 や 住宅の 質的 差異 も 影響す るであろう。 

広 島 市の » 合に は, 上述の ように, 非 戦災の 密集 住宅地 域が 将来い かに 変化して いくかに よると ころが 大 
きい。 また 一方で は, 市街地に おける 公 常住 宅の 建 « 計画 や 民間の 高層 アパート (マンション) の 開発と 
も 密接に 88 係して くるだろう。 しかしながら, このような 開発が すべて 人口密度 極大 点の 外方 移動 を 促進 
させる 方向に 働いた としても, それが どこまでも 進行す る こと は, 広 ft 市の ように 山地 や 海岸に よって 市 
街 地の 発展 を 著しく 制限され た 都市で は 疑わ しい。 

むすび 

Clark  •  Newling モデルお よび 傾向 面 分析に よる これまでの 都市 人口密度 分布に 関する 研究の 動向 を 
整理し, これらの 手法 を 用いて 広 島 市の 人口密度の 空閒的 パターン とその 変化 傾向に ついて 検时 した。 そ 
の 結果 を 要約 すれば 次の よ うになる。 

ひ) Newling モデルに よると, 1975 年に 至って はじめて ドーナツ 現象が 現われ, Clark モデルで は 

密度 勾配 は 次第に 低下して いるが, 都心 密度 は 1965〜70 年に は 低下し, その後 5 年間に は 頃 著な 変化 はな 
い。 したがって 1965〜70 年と 1970〜75 年の 間に は 人口密度 パターンの 構造 的 変化が 予想され る。 

(2)  第 1 表に 示した ように, 両 モデルと も 決定 係数 は 次第に 低下して おり, 都市 成長に 伴な う 地 城 構造 
の 複雑 化に よる ものと 考えられる。 

(3)  人口密度の 分布 は 「都し 、との 距離」 要因に よっての み 説明され るが, 人口増加 率の 場合に は その他 
に 人 口 密度 や 幼年 人 口 率, 1965〜70^ 入居者 率 を 加える ことによ つ て 説明 力 は 高められる。 

(4)  3 次 面の 傾向 面 分析に よると, 広 島 市の 人口密度 パターン は ほぼ 同心円 状 をな し, 人口密度の 中心 
は IM1  、よ り もや や 南の 千 田 町 付近に 位置す る。 そ して 1965〜75 年間に おける 市街地の 拡大が 傾向 面に も認 
めら れる。 傾向 面からの 残 差 は 高層 建造物の 多い 都心 部 や 周辺の 山地 や 工場 • 学校な ど 無住 地の 多い 地区 
で负 となり, 傾向 面 は 実際よりも 過大評価 する ことと なった。 また 人口 增加 率に ついても, 1965~70 年に 
は 同心円に 近い 形 想 を 示す が, 1970〜7阵 に はかなり の变 形が みられ, 人口 微滅 地域が 既成 市街地に 広く 
拡大した。 また 人口増加 率の 傾向 面からの 残 差分 布で は, 都心 部 ゃ草津 地区の 異常 械少, 白 ft 地区の 高層 
住宅 建 K による 異常 增 加な どが 認め られ る。 

(5)  B 界 人口密度 は 次第に 低下の 傾向に あり, 密度 極大 点 はや や 低下しながら 次第に 外方に 移動しつつ 
ある。 しかし IW1  、部 を 中心とする 人口 著 减地城 は あまり 拡大せ ず, 住宅地 域の 人口 «少 は 比較的 低率で あ 
り, 広 ft 市の 自然 的 条件と 今日の 経済的 技術的 段 K では, 密度 極大 点の 外方 移動に は 限界が ある ものと 思 
われる。 

都市の 人口密度 は, 都市の 土地利用 パターンの 変化に 照ら して 考察し, さらに 他 都市との 比較 研究に よ 
つて一 眉の 成果が 期待され よう。 本稿で は 広 ft 市 だけ を 対象と したため, 密度 勾配 や 都心 密度に 対する 影 
響 因子に ついては 分析され ず, また 広 島 市の 郊外に おける 人口密度 分布の 分析 も 割愛され た。 他日に 期し 
たい, 

統計的 手法に ついて ご 親切な ご 指導 を 賜わり, また 計算 ブロ グラム を 作成して 下さった 広 島 大政 経学 部 
横 山 和 典 教授の ご 厚意に 厚く お礼 申し あげます。 計算 は 広岛大 計算機 センター (HITAC  8700) を 利用し 
た。 地図 作成で は 広大 地理学 教室の 大庭壌 治 氏の 援助 を あおいだ。 また 田 辺 健一 先生 を 代表と する 総合 科 
研 (1975 年度) の一 部 を 使用し ました。 記して お札 申し あげます。 

注お よび 参考文献 

〔注〕 すでに 要镇 よく 整理した ものに 次の » 文が ある。 

1) 大友 驚 (1973) : 都市 內郞 における 人口密度 モデル. 地理 25>4,  pp.  183-189. 

一 15 — 


252 


森 川 洋 


2)  BLEICHER,  H. (1892)  :  Statistische  Beschreibung  der  Stadt  Frankfurt  am  Mein  und  ihrer 
BevOlkerung.  Frankfurt  am  Main. (未見) 

3)  CLARK,  C. (1951) : Urban  Population  Densities.  Journ,  Royal  Static.  Soc.,  Ser.  A,  Vol. 
114,  Part  4,  pp.  490-496. 

4)  NEWLING,  B.  E. (1969)  :  The  Spatial  Variation  of  Urban  Population  Densities.  Geogr. 
Rev.,  Vol. 59,  pp.  242-252,  in :  Bourne,  L.  S.  (ed.  1971) : Internal  Structure  of  the  Ci- 
ty. Oxford  Univ.  Press,  pp.  329-337. 

5)  BERRY,  B.J.L.,  SIMMONS,  J.  W.  and  TENNANT,  R.  J.  (1963)  ••  Urban  Population  Densi- 
ties. Structure  and  Change.  Geogr.  Rev.  Vol. 53,  pp.  389-405. 

6)  とくに MAYER,  H.  M.  and  KOHN,  C.  F.   (eds.  1959)  :  Readings  in  Urban  Geography. 
Univ.  of  Chicago  Press に 収録され なかった こ と を 指した. 

7)  (2) 式から (3) 式への 展開 は 

xe"b*dx 

=^。{〔X(— や)〕: ,f)dx} 

=2jrdoi-ret  +i(re-bxdxl 
^      b       b  J©  ) 

br     r 1  A-bz 


=2W- T+ [お- や B 

=2k6q- 


b しい b 

re-br     e-br      I  j 


=^-°{l-e-br(l+br)) 

8)  NEWLING,  B.  E. (1966)  :  Urban  Growth  and  Spatial  Structure  :  Mathematical  Models 
and  Empirical  Evidence.  Geogr.  Rev.,  Vol. 56,  pp.  213-235. 

9)  REES,  P.  H. (1970)  :  The  Axioms  of  Intrauban  Structure  and  Growth,  in :  BERRY,  B.  J. 
L.  and  HORTON,  F.  E.  (eds.)  :  Geographic  Perspectives  on  Urban  Systems.  Prentice-Hall 
Inc.  pp.  276-305. 

10)  MUTH,  R.  F. (1961) : The  Spatial  Structure  of  the  Honsing  Market.  Papers,  Reg.  Sci. 
Asso.,  Vol. 2,  pp.  207-220. 

11)  WlNSBOROUGH,  H.  H. (1963)  :  An  Ecological  Approach  to  the  Theory  of  Suburbaniiati- 
on.  Amer.  Journ.  Soc,  Vol. 68,  pp.  565-570. 

12)  MILLS,  E.  S. (1970)  :  Urban  Density  Functions.  Urban  Studies,  Vol. 7,  pp.  5-20. 

13)  大友 M  (1973) : 前揭. 

14)  STEWART,  J.  Q.  and  WARNTZ,  W. (1958)  :  Physics  of  Population  Distribution.  Journ. 
Reg.  Sci.,  Vol. 1, pp.  99-123. 

15)  WEISS,  H.  K. (1961) : The  Distribution  of  Urban  Population  and  an  Application  to  a 
Servicing  Problem.  Operation  Research,  Vol. 9,  pp.  860-874. 

16)  Berry,  B.  J.L.,  Simmons,  J.  W.  and  Tennant,  R.  J.  (1963)  :  op.  cit. 

17)  ADAMS,  J.  S. (1970)  :  Residential  Structure  of  Midwestern  Cities.  A.A.A.G.,  Vol. 60, 
pp.  37-62. 

18)  大友 第 (1973) : わが国の 主要都市 内部に おける 人 【J 密度の 距離 的 変化. 東北 地理, 25~4,  pp. 
183-189. 

19)  WlNSBOROUGH,  H.  H. (1963)  :  op.  cit. 

20)  MARSDEN,  B.  S. (1970)  :  Temporal  Aspects  of  Urban  Population  Densities :  Brisbane, 
1861-1966,  Austr.  Geogr.  Stud.,  Vol. 8,  pp.  71-83. 

21)  BUSSIERE,  R. (1972)  :  Modele  de  Localisation  R^sidentielle.  Compte  rendu  de  recherche, 
Centre  de  Recherche  d'Urbanisme,  4,  av.  du  Recteur  Poincar^  75016  Paris.  (SANDERS,  E. 
(1975)  :  Urban  Population  Density  Function  oi i、wo  Polar  Variables.  Reg.  Studies,  Vol. 
9,  pp.  63-68 による). 

22)  Berry,  B.  J.  L.,  Simmons,  J.  W.  and  Tennant,  R.  J.  (1963)  :  op.  cit. 

23)  REES,  P.  H. (1970)  :  op.  cit. 


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都市の 人口 密突 分布と その 変化 


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24)  BRUSH,  J.  E. (1968)  :  Spatial  Patterns  of  Population  in  Indian  Cities.  Geogr