薬理学 | 教室・科目紹介 | 医学部 | 東京女子医科大学

医学部

薬理学

概要

脳下垂体や甲状腺を中心とする内分泌薬理学の歴史をもつ。
2002年4月から癌・白血病と血管新生における分子生物学の研究歴をもつ丸義朗教授がくわわった。分子標的治療を意識した癌・白血病細胞の増殖制御、ゲノム不安定性とDNA修復の分子生物学、細胞周期、血管内皮細胞増殖因子、活性酸素産生分子群、炎症関連分子、熱ショック蛋白、フリーラジカルなどの研究をそれぞれ進めている。最近7年間は、上記複数の研究を関連させながら、<炎症とがん転移>の研究も実施している。免疫学をはじめとする薬理学以外の学問大系も教室員全員で勉強しながら取り組んでいる。薬を意識すれば多くの学術領域も包含するのが薬理学の特徴である。この特徴をそなえている<炎症とがん転移>は当教室の巨大な挑戦的研究課題である。
 

教育内容

講義は、医学部第1学年の(1)「生体と微生物」の<化学療法薬>と<薬剤耐性>、「遺伝と遺伝子」の<遺伝子診断と分子標的薬>、医学部第2学年においては(2)「治療の基礎」の科目責任者である他に、「腎尿路系」、「循環器系」、「妊娠と分娩」、(3)他学年の臓器別授業での薬理学各論、第3学年の「消化器系」、「加齢と老化・臨終」、「脳神経系」、「精神系」、第4学年の「血液・リンパ系」、「免疫・アレルギー・膠原病」、「基本的治療法」(4)大学院の<臨床薬理学総論>、(5)先端生命医科学研究所「バイオメディカルカリキュラム」の<薬理学>、(6)看護学部「薬理学」の科目責任者、(7)看護学部大学院「臨床薬理学」の科目責任者を担当する。実習は、医学部第2学年の(1)末梢神経作用薬と腸管および血管薬理学、(2)中枢神経作用薬とマウス行動薬理学、(3)コンピューターを用いた薬物動態学、(4)二重盲検法など、及び第3学年の「研究プロジェクト」のグループワークを担当する。
 

研究内容

当研究室の最近の大きな研究テーマは、癌関連および炎症遺伝子が、癌の増殖、転移においてもたらす影響を調べるものである。原発癌細胞の増殖、遊走、転移先への侵入、増殖をin vitro, in vivoで検討している。さらに、原発癌が宿主側の細胞にどのような影響をもたらすかを、癌細胞が存在する微小環境、転移前に転移先にもたらす影響の方向からも検討している。扱う分子は、血管内皮細胞、骨髄細胞、肺上皮、 肝臓細胞、免疫応答細胞などに関係するもので多岐にわたり、教室構成員全員が独自のテーマを持ち、研究を進めている。また、がんの分子標的薬で最先端を走っている慢性骨髄性白血病の治療薬に関する薬剤耐性の分子機構とその対応策への提案をするための実験を施行している。

スタッフ紹介

教授 (学長)・基幹分野長
丸 義朗
専門領域

白血病
血管新生
炎症

准教授
出口 敦子
専門領域
腫瘍生物学

大学院

研究内容をご参照ください。
 

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