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大学院・研究施設

概要

当講座では、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)の実現を目指して、熱帯医学研究部門(マラリア遺伝子研究)、地域学際研究部門(フィールド研究)およびグローバルヘルス研究部門(国際保健政策研究)の3部門が連携し、教育・研究活動を通じて国際的な視野を持った人材を養成し、「命を大切する豊かな社会」を創造する次世代のリーダーを育成していきたいと考えています。

 

研究可能テーマ

熱帯医学研究部門(マラリア遺伝子研究)
クロロキンをはじめとする抗マラリア剤耐性の熱帯熱マラリア原虫の蔓延は、マラリア制圧上の重要課題となっています。国際環境・熱帯医学教室では、対策を見据えた基礎・疫学研究を行っています。東南アジア、太平洋地域、アフリカなどのマラリア流行地において得られた原虫株について分子生物学的手法を用いた薬剤耐性関連遺伝子やマイクロサテライト座位の多型解析、また次世代シーケンサーを用いたゲノムワイドな変異解析を行なっています。さらに、集団遺伝学的および分子進化学的解析手法を用いることで原虫集団の多様性比較や集団の履歴推定を行っています。

     











地域学際研究部門(フィールド研究)
治療可能な急性感染症は開発途上国小児の主要な死亡原因となっています。早期有効治療が可能な医療サービス提供および住民側の利用度向上が対策の根幹ですが、利用度向上のためには、住民がどのように治療を選択しているのかという理解が不可欠です。分析は疫学の手法を基本として、経済学、社会学、心理学、人類学領域の方法論も視野に入れた学際的な研究を目指しています。開発途上国の住民を対象として実証データ(インタビュー調査、生体計測、生体試料)を収集し、住民の治療選択行動に影響する因子のみならず、早期有効治療を促進・阻害する因子、疾病の有無に影響を与える因子を解明し、効果的な政策提言を行うことを目指しています。今後は、急性感染症だけでなく、生活習慣病、栄養へ研究テーマを拡げていきたいと考えています。












グローバルヘルス研究部門(国際保健政策研究)
グローバル社会では、人口動態や疾病構造の変化のみならず、医療費負担や健康格差、高齢者、障害者、ジェンダー、移民、感染症パンデミックや災害医療などの公衆衛生的危機、生命倫理の問題,など、日本国内のみならずグローバルな視点での課題解決の必要性が高まっています。単なる疾病の診断・治療だけでなく,医療から福祉、さらには社会制度や法整備までを見据え、様々な価値観を包摂する社会変革への取り組みが求められています。経済のグローバリゼーションの進展に伴う健康格差の是正という課題に対して、アフリカやアジア、中南米における様々な保健システム強化の取り組みを例に、公衆衛生学や社会学、開発学、経済学、医療人類学などを切り口とした実証研究、政策研究などを通して、相互扶助に基づく社会の在り方やグローバル社会の連帯、そして医療の未来像および社会デザインの在り方について研究およびリーダーシップ教育を行っています。

 

スタッフ紹介


       
 教授・基幹分野長 杉下智彦  
 助教 本間 一
 助教 凪 幸世
 助教 岩下華子
 助教 原田有理子
 助教 益田 岳
 非常勤講師 塚原高広
 非常勤講師 吉井亜希子
 非常勤講師 佐久間さき
 非常勤講師 坂元晴香
 臨床検査副技師長 高橋延之
 研究生 町井恵理
 研究生 地引英理子
 研究生 吉新通康

      

医学研究科

〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1 

大代表:03-3353-8111