丸山祐市

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丸山 祐市
名前
愛称 マル[1]
カタカナ マルヤマ ユウイチ
ラテン文字 MARUYAMA Yuichi
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1989-06-16) 1989年6月16日(34歳)
出身地 東京都世田谷区
身長 184cm
体重 77kg
選手情報
在籍チーム 日本の旗 川崎フロンターレ
ポジション DF(CB、LSB)
背番号 35
利き足 左足[2][1]
ユース
1993-2001 バディSC
2002-2004 FC東京U-15
2005-2007 國學院大學久我山高等学校
2008-2011 明治大学
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2012-2018 FC東京 97 (2)
2014 湘南ベルマーレ(loan) 41 (2)
2018-2023 名古屋グランパス 138 (4)
2024- 川崎フロンターレ
代表歴2
2010-2011  日本U-21/22
2016 日本の旗 日本 2 (0)
獲得メダル
ユニバーシアード
2011 深圳 サッカー
1. 国内リーグ戦に限る。2024年1月5日現在。
2. 2016年11月11日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

丸山 祐市(まるやま ゆういち、1989年6月16日 - )は、東京都世田谷区出身[2]プロサッカー選手Jリーグ川崎フロンターレ所属。ポジションはディフェンダー(センターバック、左サイドバック)[3]。元日本代表

来歴[編集]

プロ入り以前[編集]

4歳の時にサッカーを始める[1]。小学5年生からFC東京スクールに加わり[4] 中学時代はFC東京U-15でプレー。トップ下から左SBへコンバートされた[5][4]。同期は宮阪政樹大竹洋平椋原健太廣永遼太郎田端信成岡田翔平田中奏一井澤惇加藤淳也など。

國學院久我山高校サッカー部に入るが、前十字靭帯損傷の怪我もあって[4][6][7]全国高校サッカー選手権では東京都ベスト8で終わるなど[8] 目立った活躍はできず(なお、高校での1学年後輩に田邉草民が在籍)、明治大学へはスポーツ推薦ではなく指定校推薦で進学した[8][9]。大学では3年時にレギュラーに据えられると[10] CBとして関東大学1部リーグ制覇に大きく貢献した[11]。左足のキック精度に自信を持ち[12][13]、プレースキッカーとしても活躍[8]。大学の同期には宮阪、高木駿らがいた。ロンドンオリンピックを目指す世代別代表にも招集され、複数のJリーグクラブによる争奪となった[14][15][7]

FC東京[編集]

2012年からFC東京へ加入[2]9月5日のナビスコカップ準決勝清水戦で公式戦初先発。第21節戦でJリーグ出場を果たす。

湘南ベルマーレ[編集]

2014年に湘南ベルマーレ期限付き移籍[16][17]。J2第1節山形戦で早速先発出場。3バックの中央に配され、完封勝利に貢献した。続く第2節長崎戦では直接FKを沈め[18] 公式戦初得点を挙げた。通年のインターセプト及びボール奪取数でチーム最多を記録し[19] 的確なリスク管理で堅守を構築、速く正確なフィードを放つことで一気呵成に攻めあがるサッカーの起点ともなった[20][21]

FC東京復帰[編集]

2015年、湘南での活躍を高く評価され[22]、2015年よりFC東京へ復帰[23][24]。CB兼SBのバックアッパーとして[25] 1stステージは全試合にベンチ入り。当初CBとしては森重真人カニーニ吉本一謙に次ぐ4番手だったものの[26] 2ndステージに入り先発を確保すると、同年8月には負傷離脱した槙野智章に代わって2018 FIFAワールドカップ・アジア2次予選を戦う日本代表に初選出された[27][28]。希少な左利きのCBとして[29]ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の評価を得て[30] 同年11月発表の日本代表にも選出された。

2016年はクラブにおけるフィールドプレイヤーでは唯一のリーグ戦全試合出場。また、同年10月11日、W杯3次予選のオーストラリア代表戦で途中出場をし国際Aマッチ初出場、翌11月11日のキリンチャレンジカップオマーン戦で同初先発を飾った。

2017年は4月30日の第9節・サンフレッチェ広島戦でJ1初得点を決めた。

しかし、2018年になると森重のパートナーは張賢秀が務めることが多くなり出場機会が減少していった。

名古屋グランパス[編集]

2018年7月4日、名古屋グランパスへ完全移籍[31]

2019年には、退団した佐藤寿人に代わりキャプテンに任命される。

2020年シーズンマッシモ・フィッカデンティ監督の下、CBのコンビを組む中谷進之介と共に全試合フル出場し、GKランゲラックを含めたトライアングルでリーグ最少の28失点に抑え、2011年以来9年ぶりにAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献した[32][33][34]

川崎フロンターレ[編集]

2024年、川崎フロンターレに完全移籍[35]

エピソード[編集]

  • 高校時代は大怪我からの復帰後まもなくしてサッカー部を引退しており[10][12]、大学でも1、2年時は試合に出られなかったことからプロを意識できずにいた[10]。そのため、一般企業(金融機関[7][12])への就職を目指していたが[12]、第1志望の企業からの内定を得られず「第2志望、第3志望と他の企業に行けばサッカーに対して後悔する」[14][6] とプロ入りへ翻意した。
  • FC東京入りを選んだ理由の一つとして、日本代表DF今野泰幸の存在を挙げる。日本代表DF栗原勇蔵が所属する横浜F・マリノスからもオファーを受けていたが、フィジカルが強い栗原よりも頭を使ったプレーをする今野を目指したいとコメントしている[15]。ただし、今野は2011年限りでFC東京を退団。共にプレーすることはできなかった。
  • リーグデビュー戦後、「僕は大卒なのでその辺は分かっているので。鼻の下を伸ばすのは今日までにして、また明日からは天皇杯に向けて、アピールしていきたいと思います」とのコメントを残した[36]
  • 閉所恐怖症で飛行機移動が苦手[37]
  • 名古屋グランパス移籍後、個人チャントはSTINGの「ENGLISHMAN in NY」の替え歌になった。きっかけはインタビューで好きな曲を聞かれた丸山がこの曲を挙げたことに由来するのだが、その後この曲を歌ったSTING自身がTwitterでチャント動画をリツイートし 「you’re song!    at   Nagoya grampus!」 とコメントを寄せた。

所属クラブ[編集]

個人成績[編集]

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
日本 リーグ戦 リーグ杯天皇杯 期間通算
2009 明治大 13 - - - 3 0 3 0
2012 FC東京 16 J1 3 0 2 0 1 0 6 0
2013 0 0 1 0 3 0 4 0
2014 湘南 14 J2 41 2 - 2 1 43 3
2015 FC東京 5 J1 20 0 6 0 1 0 27 0
2016 34 0 0 0 1 0 35 0
2017 31 2 7 0 1 0 39 2
2018 9 0 3 0 1 0 13 0
名古屋 17 18 0 - 0 0 18 0
2019 28 0 4 0 0 0 32 0
2020 3 34 2 4 1 - 38 3
2021 17 1 0 0 0 0 17 1
2022 25 0 5 1 1 0 31 1
2023 16 1 6 0 2 0 24 1
2024 川崎 35
通算 日本 J1 235 6 38 2 11 0 284 8
日本 J2 41 2 - 2 1 43 3
日本 - - 3 0 3 0
総通算 276 8 38 2 16 1 330 11
国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 期間通算
出場得点 出場得点
日本 リーグ戦 期間通算
2016 F東23 5 J3 1 0 1 0
通算 日本 J3 1 0 1 0
総通算 1 0 1 0
国際大会個人成績
年度 クラブ 背番号 出場 得点
AFCACL
2012 FC東京 16 1 0
2016 5 7 0
2021 名古屋 3 0 0
2023-24 川崎 35 2 0
通算 AFC 10 0
その他の国際大会
出場歴

代表歴[編集]

出場大会[編集]

試合数[編集]

  • 国際Aマッチ(2016年)2試合0得点


日本代表国際Aマッチ
出場得点
2016 2 0
通算 2 0

出場[編集]

No. 開催日 開催都市 スタジアム 対戦国 結果 監督 大会
1. 2016年10月11日 オーストラリアの旗 メルボルン ドックランズ・スタジアム オーストラリアの旗 オーストラリア △1-1 ハリルホジッチ 2018 FIFAワールドカップ・アジア最終予選
2. 2016年11月11日 日本の旗 鹿嶋 茨城県立カシマサッカースタジアム オマーンの旗 オマーン ○4-0 キリンチャレンジカップ2016

タイトル[編集]

クラブ[編集]

FC東京U-15
明治大学体育会サッカー部
湘南ベルマーレ

代表[編集]

ユニバーシアード日本代表

個人[編集]

  • 関東大学サッカーリーグ戦 ベストイレブン (2010年、2011年)
  • 関東大学サッカー連盟 特別賞 (2011年)
  • Jリーグ・優秀選手賞:1回(2020年)

脚注[編集]

注釈
  1. ^ 2004年に「U-15深川」に改称。
出典
  1. ^ a b c 『Jリーグ選手名鑑 2014J1・J2・J3エルゴラッソ特別編集』三栄書房、2014年、208頁。 
  2. ^ a b c 丸山祐市選手 (明治大学) 来季新加入内定のお知らせ FC東京、2011.10.05
  3. ^ a b サッカー部 DF丸山、U-22日本代表召集! 明大スポーツ (2011年11月18日)
  4. ^ a b c d 「センターバックというポジションは誰にも譲りたくないと思っている」FC東京 x 湘南ベルマーレ Pre-match Words -FC東京 丸山祐市選手編- (3/4) J SPORTS (2015年10月16日)
  5. ^ 週刊サッカーマガジン増刊 2012J1&J2リーグ選手名鑑 2012年 3/10号』、132頁。 
  6. ^ a b 【メルマガ】明治大・丸山祐市、Jへ進路変更~ミニインタビュー (Vol.53より) College Soccer Central、2011.05.24
  7. ^ a b c 明大・丸山、関塚JAPANで「金」獲る サンケイスポーツ、2011.11.18
  8. ^ a b c [MOM74]明治大DF丸山祐市(3年) 注目CBが決めた左足での一撃 ゲキサカ、2010.05.24
  9. ^ [C☆voice43]明治大DF丸山祐市「自分の背中で見せていきたい」 ゲキサカ、2011.05.20
  10. ^ a b c [大学サッカー]横浜F・マリノスから受けていたオファーを断った丸山祐市のラストシーズン”. 2011年7月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月8日閲覧。 エル・ゴラッソweb版 blogola、2011.04.28
  11. ^ [C☆voice_35]明治大DF丸山祐市「アジア大会はやっぱり出たかった気持ちがある」 ゲキサカ、2010.12.09
  12. ^ a b c d [MOM133]全日本大学選抜DF丸山祐市(明治大) 全日本のプライド守る左足FK弾! ゲキサカ、2011.03.06
  13. ^ U22に「高さ」大型SB大岩&丸山起用へ 日刊スポーツ、2011.10.19
  14. ^ a b 明治大DF丸山の獲得へ、J9クラブが争奪戦!! ゲキサカ、2011.07.08
  15. ^ a b “今野2世”目指す! 明大丸山、FC東京入り決断 スポーツニッポン、2011.09.11
  16. ^ 丸山祐市選手 湘南ベルマーレへ期限付き移籍のお知らせ FC東京 (2014年1月2日)
  17. ^ FC東京 丸山祐市選手 移籍加入のお知らせ 湘南ベルマーレ (2014年1月2日)
  18. ^ 湘南が3発快勝…宇佐美、丸山がJ初ゴール ゲキサカ (2014年3月9日)
  19. ^ エル・ゴラッソ特別編集 J2リーグ総集編2014』三栄書房、2015年、15頁。 
  20. ^ 月刊J2マガジン 6月号』ベースボール・マガジン社、2014年、43頁。 
  21. ^ 月刊J2マガジン 2014年7月号』ベースボール・マガジン社、2014年、8頁。 
  22. ^ 【湘南】DF丸山がF東京復帰”. 2014年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月1日閲覧。 スポーツ報知 (2014年11月29日)
  23. ^ 丸山祐市選手 FC東京へ復帰のお知らせ 湘南ベルマーレ (2014年12月3日)
  24. ^ 丸山祐市選手 FC東京復帰のお知らせ FC東京 (2014年12月3日)
  25. ^ 太田 左太腿を負傷…G大阪&横浜戦は欠場濃厚 スポーツニッポン (2015年3月6日)
  26. ^ FC東京の主力CBに定着、さらには日の丸も。丸山祐市、プロとしての礎を築いた湘南での1年間 (2/5) フットボールチャンネル (2015年10月20日)
  27. ^ SAMURAI BLUE(日本代表)選手変更のお知らせ 日本サッカー協会 (2015年8月31日)
  28. ^ 槙野「やれると思って…」負傷離脱、DF丸山を招集 日刊スポーツ 2015年8月31日閲覧
  29. ^ 東京DF丸山祐市、初23人選出 希少な左利きCB 日刊スポーツ (2015年11月6日)
  30. ^ ハリル氏左利き重視?選手寸評要旨 デイリースポーツ (2015年11月5日)
  31. ^ 丸山 祐市選手、移籍加入のお知らせ 名古屋グランパス (2018年7月4日)
  32. ^ “J1名古屋『鉄壁トライアングル』DF丸山&中谷、GKランゲラックが14日札幌戦で今季9度目の完封狙う”. 中日スポーツ. (2020年10月13日). https://www.chunichi.co.jp/article/136511 2020年12月20日閲覧。 
  33. ^ “続投決定…名古屋グランパスに浸透『堅守』の裏にフィッカデンティ監督の執着心「朝晩働きづめ」”. 中日スポーツ. (2020年12月20日). https://www.chunichi.co.jp/article/173208 2020年12月20日閲覧。 
  34. ^ “【名古屋】金崎、ランゲラックら主力が次々と感染もチーム崩れず…コロナ禍の2020年のJ1”. スポーツ報知. (2020年12月19日). https://hochi.news/articles/20201219-OHT1T50115.html 2020年12月20日閲覧。 
  35. ^ 川崎フロンターレ:丸山祐市選手 加入のお知らせ”. 川崎フロンターレ オフィシャルWEBサイト. 2024年3月16日閲覧。
  36. ^ “プロ入り後、初スタメンのF東京 DF丸山「鼻の下を伸ばすのは今日まで」 ゲキサカ、2012.09.05
  37. ^ 丸山祐市「閉所恐怖症なんです」飛行機嫌い告白 日刊スポーツ (2015年11月9日)
  38. ^ U-21日本代表 <第16回アジア競技大会 (2010/広州)>メンバー変更のお知らせ 日本サッカー協会、2010.11.01

関連項目[編集]

外部リンク[編集]