65年12月に発売され、66年に見事全米ナンバー1を獲得した「LIGHTNIN' STRIKES」を
フューチャーしたCDです。
この時期は、ビートルズを始めとするイギリス勢のチャート上での勢いがすさまじい時期
だっただけに、この成績は素晴らしいと思います。
非常にポップな楽曲で、昔から好きな曲だったので本CDを購入しました。
66年の3月に16位まで上昇した「RAHPSODY IN THE RAIN」の元々の歌詞は
BABY,THE RAINDROPS PLAY FOR ME
A LONELY RAHPSODY 'CAUSE ON OUR FIRST DATE
WE WERE MAKIN' OUT IN THE RAIN
AND IN THIS CAR OUR LOVE WENT TOO MUCH FAR...
だったのですが、カトリック系の教会が歌詞が卑猥という理由で各ラジオ・ステーションに
圧力をかけ、放送禁止にしてしまったため、歌詞を変えたところ16位まで上昇したという
曰く付きのヒット曲です。変えられた歌詞は
BABY,THE RAINDROPS PLAY FOR ME
A LONELY RAHPSODY 'CAUSE ON OUR FIRST DATE
WE FELL IN LOVE IN THE RAIN
AND THIS CAR OUR LOVE COME LIKE A FALLING STAR...
というものです。
本CDにはどちらのヴァージョンも収録されているのが嬉しいところです。
ルー・クリスティーの魅力と言えば、あのファルセット・ヴォイス(裏声)を駆使した
歌唱と、もう一つはバック・コーラスのガール・グループとの掛け合いだと思います。
本CDに収録されているMGM時代より前のルーレット・レコード時代には、タミーズという
グループが、バックを務めていましたが、このMGMのレコーディングではPEGGY SANTIGLIA,
DENISE FERRI,そしてBERNADETTE CARROLLの3人がバックを務めています。
ペギー・サンタグリアとデニス・フェリの2人は元々デリケイツというガール・グループで
59年〜61年にかけてUNART,UNITED ARTISTS,ROULETTEなどでレコードを出していました。
さらにペギーは、「My Boyfriend's Back」の大ヒットで有名なエンジェルスのリードを務めた人物。
バーナデット・キャロルは、「MY BOYFRIEND'S BACK」のヒットで有名なエンジェルスの
前身グループ、スターレッツというグループに在籍していた歌手で、ローリー・レコード
から「PARTY GIRL」などのソロ・レコードを出したブロンドのカワイ子ちゃんです。
本CDのジャケットにルーと一緒に3人が写っている写真が載っています。
実力派の彼女たちが、ルー・クリスティの作品を高めるのに一役かっていたわけです。
納得。
他にもイギリスのフォーチューンズのヒット曲、「YOU'VE GOT YOUR TROUBLES」や、
スカイライナーズの有名なヒット曲、「SINCE I DON'T HAVE YOU」なんかもうまく
彼のスタイルで消化していますし、「HOLLYWOOD'S MY STOP」なんかも気に入りました。
また、66年6月に81位と小ヒットした「PAINTER」という曲も収録されています。