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レストランを年中無休で営業している場合、主要な観光エリアではオフシーズンの売上低迷が大きな影響を与える可能性があります。気候が良くなり、暖かくなるにつれて、多くの人がより頻繁に外食を楽しむようになってきます。テラス席でのブランチや学期休み、お祝いのシーズンが到来し、落ち着いた雰囲気のメニューから少し軽めで明るい感じのメニューへと変わる時期です。
オーストラリア、イタリア、日本、シンガポール、米国、英国の旅行者2,461人に、今シーズンに旅行する予定があるかどうか尋ねたところ、70%もの人が「はい」と答えました。(この数字はシンガポールとイタリアではさらに高く、それぞれ79%と77%が「はい」と回答しています。)
レストラン経営者様が知っておきたい、今シーズンの主要トレンドをご紹介します。
貴店のエリアでは夏が観光のピークシーズンだとお考えかもしれませんが、春休みを利用する旅行者も増えてきています。また、春の時期の旅行そのものへの関心も高まっています。調査対象の旅行者の80%は、春の花々(23%)、フェスティバルやお祭り(21%)、休日(22%)など、季節の特定のイベントにあわせて旅行をしたいと考えています。そのため、このシーズンの旅行者はカルチャーを体験できるような観光を優先する傾向があり、回答者の間で最も人気のあるタイプの旅行となっています。
2024年3月1日~2024年5月31日の期間中の旅行は、次のいずれかの季節ならではのイベントを楽しむためですか?
出典:トリップアドバイザー「Spring Travel Beats」レポート(2024年1月)、N=2,461。オーストラリア、イタリア、日本、シンガポール、英国、米国
レストラン経営者の方々は様々な方法でこのトレンドを活かすことができます。
レストラン経営者の皆さんは、旅行者が最高の思い出を作るチャンスを先頭に立って提供できる重要な立ち位置にいます。初めてのメニューを試す機会や盛大なお祝いに最適な場を演出したりと、レストランが提供するホスピタリティは、旅行者が旅行をする大きな理由の1つとなっています。次の旅行で最も楽しみにしていることについて旅行者に尋ねたところ、グルメが1位になりました。
出典:トリップアドバイザー「Spring Travel Beats」レポート(2024年1月)、N=2,461。オーストラリア、イタリア、日本、シンガポール、英国、米国
今回の調査によると、ペットを飼っている人の43%は、旅行の際にペットを家に置いていきません。レストランのオーナーは衛生基準によりペットへの対応を制限せざるをえない場合もあるかもしれませんが、この機会にレストランのポリシーを明確にすることをおすすめします。特に若い世代はペットを飼っている可能性が高く、かつペットを連れて旅行する可能性が高いためです。
ペットの飼育が増加している現在、米国の3分の2を超える家庭が少なくとも1匹の犬を飼っています。貴店でのペットへの対応について、あらかじめ見込み客に知らせましょう。ウェブサイトやトリップアドバイザーのプロフィールで、許可されることと許可されないことを明確に示してください。一部の絵衛生基準では、介助動物のみがレストランに入場できると定めている場合もあります。
スペースに余裕があり、地方自治体の許可が得られる場合は、ウォーターボウル、おやつ、犬用サイズの料理など、ペット向けの設備やサービスを追加することをご検討ください。人気のコーヒーチェーン店スターバックスでは、コーヒーを注文する際に、「パプチーノ」(カップに入ったホイップクリーム)をリクエストできます。(一部の地域にて)
旅行者の78%は、旅行する際に家から食料を持参することがあるようです(航空機内、車内や列車内での軽食は除く)。41%は、必ず、もしくはほとんどの旅行で食料を持参しています。この割合が最も高いのは米国の旅行者(84%)で、最も低いのはシンガポールの旅行者(75%)です。
47%の回答者が、食事にかかるコストが要因だと回答しましたが、32%の回答者は、旅行中に普段から食べなれた好きな物を持っていきたいと述べています。子供たちの好き嫌いは日常茶飯事。子供を持つ親であれば多くの方が共感することでしょう。22%が食料を持参する理由として、子供の食事制限によるものや好みを挙げています。
旅行者に食料を持参しないよう説得することはできませんが、旅行先で快適に過ごせるよう手助けすることはできます。旅行者向けのマーケティング・キャンペーンを試して、料理別に昔ながらの定番料理や「なじみの」メニューをアピールしてみましょう。また、キッズメニューを紹介したり、幼児用の椅子、塗り絵、その他のお子様向けの特典を提供していることをトリップアドバイザーのプロフィールに記載したりして、保護者のニーズに応えることもできます。
調査対象の旅行者の半数以上が、アクティビティを既に予約済み、もしくは旅行前に予約する予定だと回答しています。その場の流れで臨機応変に行動する余地はあるものの、最近の旅行者は事前に旅程を確定したいと考えています。そのため、予約なしで飛び込みで旅行者が来店する可能性は低くなっています。
出典:トリップアドバイザーによる春の旅行に関するアンケート(2023年2月)